JP2000226729A - ポリウレタン糸の製造方法 - Google Patents

ポリウレタン糸の製造方法

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JP2000226729A
JP2000226729A JP11026948A JP2694899A JP2000226729A JP 2000226729 A JP2000226729 A JP 2000226729A JP 11026948 A JP11026948 A JP 11026948A JP 2694899 A JP2694899 A JP 2694899A JP 2000226729 A JP2000226729 A JP 2000226729A
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polyurethane
yarn
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temperature
spinning cylinder
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Kunisato Itou
晋悟 伊藤
Masao Umezawa
正夫 梅澤
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Du Pont Toray Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】生産性を低下させることなく、かつ糸の諸特性
も従来と同等であり、糸ムラのみを大幅に改善したポリ
ウレタン糸の製造方法を提供すること。 【解決手段】ガスの供給部を少なくとも2箇所設け、ガ
スの吸引部を前記ガスの供給部の間に設けた紡糸筒に、
口金からポリウレタン溶液を吐出せしめ、繊維を形成す
る際、紡糸筒下部に設けられたガスの供給部から供給す
るガスの温度を60℃以下とすることを特徴とするポリ
ウレタン糸の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリウレタン糸の
製造方法に関する。さらに詳しくは、糸ムラが少ない、
品質に優れたポリウレタン糸を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリウレタン糸は、その優れた伸縮特性
からレッグウエア、インナーウエア、スポーツウエアな
どに広く展開されている。その製造方法は主に乾式紡糸
法、溶融紡糸法、湿式紡糸法であるが、生産性や得られ
る糸の伸縮特性などから大部分は乾式紡糸法により製造
されている。
【0003】しかし乾式紡糸法により繊度の大きい糸を
製造しようとすると、脱溶剤により多くの熱量を要する
ため、紡糸筒中、特に紡糸筒上部から中部でポリウレタ
ン溶液の粘度が低下してしまい、糸ムラが生じてしまう
という問題がある。
【0004】この問題を解決する手段として、ポリウレ
タン溶液の高濃度化、巻き取り速度の低速化などが挙げ
られるが、これらの手段では新たに生産性の低下、糸物
性が変化するという問題を生じ、糸ムラに対して改善効
果はあっても好ましい手段とは言えない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、生産
性を低下させることなく、かつ糸の諸特性も従来と同等
であり、糸ムラのみを大幅に改善したポリウレタン糸の
製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明のポリウレタン糸
の製造方法は前記課題を解決するため、以下の構成を有
する。
【0007】すなわち、ガスの供給部を少なくとも2箇
所設け、ガスの吸引部を前記ガスの供給部の間に設けた
紡糸筒に、口金からポリウレタン溶液を吐出せしめ、繊
維を形成する際、紡糸筒下部に設けられたガスの供給部
から供給するガスの温度を60℃以下とすることを特徴
とするポリウレタン糸の製造方法である。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明について、さらに詳
細に述べる。
【0009】本発明に用いるポリウレタン重合体は、ポ
リウレタン−ウレア共重合体であってもよいし、ポリウ
レタンとポリウレタン−ウレアの混合物もしくは共重合
体であっても何ら構わない。
【0010】より具体的には、本発明に用いるポリウレ
タン重合体は、2種類の型のセグメント:(a)長鎖の
ポリエーテル、ポリエステルセグメントであるソフトセ
グメントと(b)イソシアネートとジアミンまたはジオ
ール鎖伸長剤との反応により誘導された比較的短鎖のセ
グメントであるハードセグメントとを含有する。
【0011】通常、かかるポリウレタン重合体はヒドロ
キシル末端ソフトセグメント前駆体を有機ジイソシアネ
ートでキャッピングすることによって得られるプレポリ
マー生成物をジアミンまたはジオールで鎖伸長させるプ
レポリマー法で得てもよいし、全ての原料を同一浴に入
れて重合させるワンショット法で得てもよく、またその
他の方法で得てもよい。
【0012】典型的なポリエーテルソフトセグメントに
はポリテトラメチレンエーテルグライコール(以下、P
TMGと略す)、3−メチル−1,5−ペンタンジオー
ル、テトラヒドロフラン、3−メチルテトラヒドロフラ
ン等から誘導されたもの、およびこれらの共重合体が含
まれ得る。その中でもポリテトラメチレンエーテルグラ
イコールから誘導されたポリエーテルが好ましい。典型
的なポリエステルソフトセグメントには、(a)エチレ
ングライコール、ポリテトラメチレンエーテルグライコ
ール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール等
と(b)二塩基酸、たとえばアジピン酸、コハク酸等と
の反応生成物が含まれ得る。
【0013】ソフトセグメントは、典型的なポリエーテ
ルとポリエステルとから、またはポリカーボネートジオ
ール、たとえばポリ−(ペンタン−1,5−カーボネー
ト)ジオールおよびポリ−(ヘキサン−1,6−カーボ
ネート)ジオール等から形成されたポリエーテルエステ
ルのような共重合体であってもよい。
【0014】本発明で用いる有機ジイソシアネートの典
型は、ビス−(p−イソシアナートフェニル)−メタン
(以下、MDIと略す)、トリレンジイソシアネート
(以下、TDIと略す)、ビス−(4−イソシアナート
シクロヘキシル)−メタン(以下、PICMと略す)、
へキサメチレンジイソシアネート、3,3,5−トリメ
チル−5−メチレンシクロヘキシルジイソシアネート等
である。その中でも、特にMDIが好ましい。
【0015】種々のジアミン、たとえば、エチレンジア
ミン、1,3−シクロヘキサンジアミン、1,4−シク
ロヘキサンジアミン等がポリウレタンウレアを形成させ
るための鎖伸長剤に好適である。鎖停止剤は、ポリウレ
タンウレアの最終的な分子量の調節を助けるために反応
混合物に含有させることができる。通常、鎖停止剤は活
性水素を有する一官能性化合物、たとえば、ジエチルア
ミンを用いるのが好ましい。
【0016】また、鎖伸長剤としては、上記アミンに限
定されることはなく、ジオールを用いてもよい。例え
ば、エチレングライコール、1,3−プロパンジオー
ル、4−ブタンジオール、ネオペンチルグライコール、
1,2−プロピレングライコール、1,4−シクロヘキ
サンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジオール、
1,4−ビス(β−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、ビ
ス(β−ヒドロキシエチル)テレフタレートおよびパラ
キシリレンジオール等である。ジオール鎖伸長剤は、1
種のみのジオールに限定されるわけでなく、複数種のジ
オールからなるものであってもよい。また、イソシアネ
ート基と反応する1個の水酸基を含む化合物と併用して
いてもよい。この場合、このようなポリウレタンを得る
方法については溶融重合法、溶液重合法など各種方法を
採用できる。重合の処方についても、特に限定されず
に、たとえば、ポリオールとジイソシアネー卜と、ジオ
ールからなる鎖伸長剤とを同時に反応させることによ
り、ポリウレタンを合成する方法等が挙げられ、いずれ
の方法によるものでもよい。
【0017】本発明においては、ポリウレタン重合体は
ベンゾトリアゾール系等の紫外線吸収剤、ヒンダードア
ミン系等の耐候剤、ヒンダードフェノール系等の酸化防
止剤、酸化チタン、酸化鉄等の各種顔料、硫酸バリウ
ム、酸化亜鉛、酸化セシウム、銀イオン等を含有する機
能性添加剤等が含有されていてもよい。
【0018】本発明においては、前記ポリウレタン重合
体をポリウレタン溶液とする。
【0019】ポリウレタンを溶解するために用いる溶媒
は、ポリウレタンに対して不活性なものであれば何を用
いてもよいが、ポリウレタンの溶解性が高いN,N−ジ
メチルアセトアミド(以下、DMAcと略す)、ジメチ
ルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ビニルピロリ
ドン等を用いるのが好ましい。
【0020】ポリウレタン溶液の濃度も特に限定される
ものではないが、通常、25重量%以上80重量%以下
の範囲が好ましい。より好ましくは30重量%以上60
重量%以下の範囲であり、さらに好ましくは35重量%
以上55重量%以下の範囲である。25重量%に満たな
いと溶媒蒸発に必要な熱量が多くなるため紡糸が困難と
なる傾向がある。一方、80重量%を越えると溶液の安
定性が悪化し、その結果、紡糸性が悪化し、溶液の安定
性を向上させるためポリマーの重合度を下げると糸質が
低下する傾向がある。
【0021】本発明においては、適度な耐熱性を有し、
かつ、熱による形態固定性(熱セット性)を高いものと
し、綿のように低温での高次加工が要求される素材とも
併用使用が可能とし、また、ポリエステルのように高温
での高次加工が要求される素材とも併用使用が可能とす
る観点からポリウレタンの溶質の高温側の融点は250
℃以下であるのが好ましい。
【0022】なお、本発明においては、高温側の融点
は、試料を窒素雰囲気下、DSCで測定したセカンドラ
ンの値をいう。
【0023】ポリウレタン溶液の粘度は2500ポイズ
以上5500ポイズ以下であることが好ましい。250
0ポイズ以上の粘度があれば、乾式紡糸する際の粘度低
下による糸切れも少なく紡糸性が良く、5500ポイズ
以下の粘度であれば口金部分での圧損をある程度抑える
ことができるため、紡糸性や糸質を高めることができ
る。
【0024】なお、粘度の値は40℃における鋼球落下
式粘度測定法によるものである。
【0025】本発明は、ガスの供給部を少なくとも2箇
所設け、ガスの吸引部を前記ガスの供給部の間に設けた
紡糸筒に、口金からポリウレタン溶液を吐出せしめ、繊
維を形成させるのである。
【0026】本発明を図1および図2を用いて詳細に説
明する。
【0027】図1は、本発明で用いる紡糸筒の一例を模
式的に示した図であり、図2は図1のA−Aの線で切っ
た断面図である。
【0028】図1および図2を参照すると、ガスは紡糸
筒上部の供給部2、多岐管6を通して紡糸室10の中に
入れられる。ガスは分配器7によって一様に分配され、
バッフル板8によって一様な流れとなり紡糸室10の中
を下方へと流される。
【0029】バッフル板8はそれと口金5との間にガス
が流れないように位置させ、口金の底面より下には突出
させないのが好ましい。
【0030】適宜な粘度を有したポリウレタン溶液をポ
ンプで口金5へ送り、オリフィス11を通してこれを押
出し、多数のフィラメント1にする。フィラメント1が
紡糸室10に入るとまず環状の通路に入り、ここでフィ
ラメントのつくる円の中にガスが吹き込まれる。ガスは
紡糸室内を通過する際にポリウレタン溶液中の溶媒を運
んでゆく。なお、本発明で用いる紡糸筒は、フィラメン
トのスレッド数は複数であってもよく、通常、生産性な
どの観点から多スレッドが紡糸されるのが好ましい。
【0031】本発明においては、逆向きのガス流を紡糸
筒下部に設けられた供給部3から吹き込むものである。
【0032】かかる紡糸筒上部の供給部2および紡糸筒
下部の供給部3からのガス流を合わせ、各供給部の間に
設けられた吸引部4によって紡糸室の壁の周りから一様
に抜き取る。
【0033】本発明においては、紡糸筒下部に設けられ
たガスの供給部から吹き出すガスの温度を60℃以下と
するものである。
【0034】通常の長さの紡糸筒で紡糸筒下部に設けら
れたガスの供給部から吹き出すガスの温度が60℃を越
えると、溶媒蒸発後の繊維の冷却効果が小さくなって糸
の硬化が妨げられ、糸ムラが発生する問題がある。この
現象は太デニール、特に20デニール以上の糸を紡糸す
る際に顕著になる。紡糸筒下部に設けられた供給部から
のガスの温度は15℃以上50℃以下の範囲が好まし
い。ガスの温度が15℃より低くなると紡糸筒内の溶媒
濃度が高くなり紡糸が困難となることもある。
【0035】また、ガスの温度が50℃より高いと、特
に20デニール以上の糸を紡糸する際、繊維の冷却効果
が低くなり、糸ムラの改善効果が小さくなることもあ
る。
【0036】本発明においてポリウレタン糸の巻き取り
速度は、生産性と糸の伸度、強度を良好なものとする観
点から400m/分以上とするのが好ましい。より好ま
しくは400m/分以上600m/分以下の範囲であ
る。600m/分を超えてしまうと溶媒の蒸発が困難と
なり、その結果、紡糸に必要な熱量が多くなってしま
い、糸ムラを生じてしまうこともある。
【0037】本発明によって得られるポリウレタン糸の
断面形状は円形であってもよいし、扁平な形状であって
もよく、その他、どのような形であっても構わない。
【0038】また、糸の単糸数も特に限定されるもので
はない。モノフィラメントでもよいし、2本以上のフィ
ラメントを合着もしくは仮撚したものであってもよい。
【0039】なお、本発明で採用する紡糸筒は、上記図
面に示したものに限定されず、ガスの供給部を2箇所以
上設けたものであってもよい。
【0040】
【実施例】本発明を実施例を用いてさらに詳しく説明す
る。
【0041】本発明における評価方法を簡単に説明す
る。 [糸ムラ]イー・アイ・デュポン・デ・ニモアス・アン
ド・カンパニー製”LYCRA”DENIER VAR
IABILITY ANALYZER(以後、CDVア
ナライザーと称す。)を用い、50%伸長した糸を4
5.7m/分の送り速度で送り、80秒間の張力変動を
30回以上測定することによりCDV値の平均値、最小
値および最大値を求めた。(CDVの平均値が高い程、
糸ムラが大きいことを示す。) [実施例1]ポリテトラメチレンエーテルグライコー
ル、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートおよ
びエチレングライコールからなるポリウレタンを溶媒と
してジメチルアセトアミドを用い、公知の重合法により
重合した。このポリウレタン溶液の濃度は40重量%で
あった。
【0042】また、この溶液の粘度を40℃における鋼
球落下式粘度測定法により測定したところ3700ポイ
ズであった。このポリウレタン溶液を紡糸口金から押し
出し、最終的な残存溶媒分が0.7%程度となるよう紡
糸筒上部の供給口より吹き出すガスの風量および温度を
調整し、乾式紡糸する際、紡糸筒下部の供給口より吹き
出すガスの温度を40℃とし、450m/分の巻き取り
速度で巻き取ることにより繊度35デニール(2フィラ
メント)の糸を得た。得られた糸の糸ムラを測定したと
ころ、平均値が12、最大値が17、最小値が9であっ
た。この糸を用いて編成評価を行ったところ、布帛表面
に強い横スジは観測されず製品品位に問題はないとの評
価を得た。 [実施例2]実施例1と同じポリウレタン溶液を最終的
な残存溶媒分が0.7%程度となるよう紡糸筒上部の供
給口より吹き出すガスの風量および温度を調整し、乾式
紡糸することにより繊度35デニール(2フィラメン
ト)の糸を得た。このときの巻き取り速度は450m/
分であり、紡糸筒下部の供給口より吹き出すガスの温度
は50℃であった。得られた糸の糸ムラを測定したとこ
ろ、平均値が16、最大値が25、最小値が11であっ
た。この糸を用いて編成評価を行ったところ、布帛表面
に強い横スジは観測されず製品品位に問題はないとの評
価を得た。 [実施例3]実施例1と同じポリウレタン溶液を最終的
な残存溶媒分が0.7%程度となるよう紡糸筒上部の供
給口より吹き出すガスの風量および温度を調整し、乾式
紡糸することにより繊度45デニール(3フィラメン
ト)の糸を得た。このときの巻き取り速度は570m/
分であり、紡糸筒下部の供給口より吹き出すガスの温度
は25℃であった。得られた糸の糸ムラを測定したとこ
ろ、平均値が14、最大値が25、最小値が9であっ
た。この糸を用いて編成評価を行ったところ、布帛表面
に強い横スジは観測されず製品品位に問題はないとの評
価を得た。 [実施例4]実施例1と同じポリウレタン溶液を最終的
な残存溶媒分が0.7%程度となるよう紡糸筒上部の供
給口より吹き出すガスの風量および温度を調整し、乾式
紡糸することにより繊度18デニール(モノフィラメン
ト)の糸を得た。このときの巻き取り速度は520m/
分であり、紡糸筒下部の供給口より吹き出すガスの温度
は25℃であった。得られた糸の糸ムラを測定したとこ
ろ、平均値が10、最大値が14、最小値が7であっ
た。この糸を用いて編成評価を行ったところ、布帛表面
に強い横スジは観測されず製品品位に問題はないとの評
価を得た。 [比較例1]実施例1と同じポリウレタン溶液を最終的
な残存溶媒分が0.7%程度となるよう紡糸筒上部の供
給口より吹き出すガスの風量および温度を調整し、乾式
紡糸することにより繊度35デニール(2フィラメン
ト)の糸を得た。このときの巻き取り速度は450m/
分であり、紡糸筒下部の供給口より吹き出すガスの温度
は69℃であった。得られた糸の糸ムラを測定したとこ
ろ、平均値が25、最大値が50、最小値が10であっ
た。この糸を用いて編成評価を行ったところ、布帛表面
に非常に強い横スジが観測された。 [比較例2]実施例1と同じポリウレタン溶液を最終的
な残存溶媒分が0.7%程度となるよう紡糸筒上部の供
給口より吹き出すガスの風量および温度を調整し、乾式
紡糸することにより繊度45デニール(3フィラメン
ト)の糸を得た。このときの巻き取り速度は570m/
分であり、紡糸筒下部の供給口より吹き出すガスの温度
は69℃であった。得られた糸の糸ムラを測定したとこ
ろ、平均値が27、最大値が58、最小値が10であっ
た。この糸を用いて編成評価を行ったところ、布帛表面
に非常に強い横スジが観測された。
【0043】
【発明の効果】本発明によって得られるポリウレタン糸
は生産性を低下させることなく、糸ムラが著しく改善さ
れたものである。
【0044】それゆえ、丸編み、織物等、従来の用途に
おいても優れた品位の製品を得られるばかりでなく、今
まで強い糸ムラが生じるため用途展開ができなかったス
トッキング、タイツ、靴下等への用途展開が可能とな
る。その他、各種繊維との組み合わせによりトリコッ
ト、水着、スキーズボン、作業服、ゴルフズボン、ウエ
ットスーツ、ブラジャー、ガードル等の各種繊維製品の
締め付け材料、紙おしめなどの漏れ防止用締め付け材
料、防水資材の締め付け材料、似せ餌、造花、電気絶縁
材、ワイピングクロス、コピークリーナー、ガスケット
など、種々の用途に使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明で用いる紡糸筒の一例を示す概略模式図
である。
【図2】図1のA−A線で切った断面図である。
【符号の説明】
1:フィラメント 2:紡糸筒上部の供給部 3:紡糸筒下部の供給部 4:吸引部 5:口金 6:多岐管 7:分配器 8:バッフル板 9:フィラメント束 10:紡糸室 11:オリフィス
フロントページの続き Fターム(参考) 4L035 BB02 BB06 BB56 CC13 DD20 HH10 MH02 MH13 4L045 AA01 BA03 BA51 BA60 CA40 DA46 DA60 DC02

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ガスの供給部を少なくとも2箇所設け、ガ
    スの吸引部を前記ガスの供給部の間に設けた紡糸筒に、
    口金からポリウレタン溶液を吐出せしめ、繊維を形成す
    る際、紡糸筒下部に設けられたガスの供給部から供給す
    るガスの温度を60℃以下とすることを特徴とするポリ
    ウレタン糸の製造方法。
  2. 【請求項2】ポリウレタンの溶質の高温側の融点が25
    0℃以下であることを特徴とする請求項1に記載のポリ
    ウレタン糸の製造方法。
  3. 【請求項3】2本以上のフィラメントを合着せしめるこ
    とを特徴とする請求項1または2に記載のポリウレタン
    糸の製造方法。
  4. 【請求項4】紡糸筒下部に設けられたガスの供給部から
    供給するガスの温度が15℃以上50℃以下であること
    を特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のポリウレ
    タン糸の製造方法。
  5. 【請求項5】ポリウレタン溶液の粘度が2500ポイズ
    以上5500ポイズ以下であることを特徴とする請求項
    1〜4のいずれかに記載のポリウレタン糸の製造方法。
  6. 【請求項6】ポリウレタン糸の巻き取り速度が400m
    /分以上であることを特徴とする請求項1〜5のいずれ
    かに記載のポリウレタン糸の製造方法。
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