JP2000226654A - スパッタリング装置およびスパッタリング方法 - Google Patents

スパッタリング装置およびスパッタリング方法

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JP2000226654A
JP2000226654A JP11029018A JP2901899A JP2000226654A JP 2000226654 A JP2000226654 A JP 2000226654A JP 11029018 A JP11029018 A JP 11029018A JP 2901899 A JP2901899 A JP 2901899A JP 2000226654 A JP2000226654 A JP 2000226654A
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film
forming
sputtering
particles
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Osamu Tateishi
修 立石
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ターゲットに起因するパーティクルの発生を抑
制することができるスパッタリング装置およびスパッタ
リング方法を提供する。 【解決手段】陰極2上に設けられたターゲット3と陽極
6上に設けられた成膜対象物7との間に電圧を印加し
て、正イオンのイオン衝撃によってターゲット3からタ
ーゲット粒子をはじき出して成膜対象物7上にターゲッ
ト粒子またはターゲット粒子との化合物を成膜するスパ
ッタリング装置において、ターゲット3のイオン衝撃さ
れる領域が少なくとも第1および第2の領域3a、3b
に分割され、かつ、第1および第2の領域3a、3bの
接続部3cが曲面で連続的に接続されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、たとえば、半導体
ウェハ等の成膜対象物に成膜するスパッタリング装置お
よびスパッタリング方法に関する。
【0002】
【従来の技術】スパッタリング装置は、真空チャンバ内
にアルゴン等の不活性放電用ガスを導入し、電極間に電
圧を印加してグロー放電を発生させ、これにより生成さ
れ電場で加速された正イオンを陰極上のターゲットの表
面に衝突させることにより、ターゲットを構成する原子
が高エネルギーな衝突粒子と運動量を交換して外部には
じき出されるスパッタ現象を発生させ、これを利用して
スパッタ膜を半導体ウェハ等の成膜対象物に成膜する装
置である。ターゲットは、スパッタリング装置において
陰極に設置され、正イオンによってイオン衝撃される材
料物質である。スパッタリング装置には、たとえば、直
交電磁界型スパッタリング装置、イオンビームスパッタ
リング装置、反応性スパッタリング装置等、各種方式の
ものがあるが、いずれのスパッタリング装置において
も、ターゲット物質やターゲット物質との化合物が再度
ターゲットに付着し、このターゲット物質やターゲット
物質との化合物がターゲットから剥離して半導体ウェハ
等の成膜対象物を汚染するパーティクルとなりうる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】図8はターゲットの構
造の一例を示す断面図であり、図8において、ターゲッ
ト101はバッキングプレート102に保持された円盤
状の部材からなる。図8に示すように、ターゲット10
1は、図示しない半導体ウェハ等の成膜対象物に対向す
る面101aと外周面101eとの境界である、ターゲ
ット101のエッジ部101bが面取り加工されてい
る。これは、ターゲット101のエッジ部101bを面
取り加工しないと、この部分に電荷が集中によるアーク
現象であるマイクロアーキングが発生しやすく、また、
この部分では再付着する化合物薄膜に熱膨張等による応
力が集中しやすく、この応力によって再付着した化合物
薄膜が剥がれやすいためである。
【0004】しかしながら、ターゲット101のエッジ
部101bを面取り加工しても、成膜対象物に対向する
面101aと外周面101eとの境界には、エッジ部1
01c、101dが形成される。このエッジ部101
c、101dに、化合物薄膜が再付着すると、剥がれや
すくパーティクルとなりやすく、また、マイクロアーキ
ングが発生しやすい。以上のように、ターゲット101
のエッジ部101bを面取りしていたが、これだけでは
ターゲット101に再付着した化合物薄膜の剥離によっ
て発生するパーティクルの抑制が十分ではなかった。
【0005】本発明は、上述の問題に鑑みてなされたも
のであって、ターゲットに起因するパーティクルの発生
を抑制することができるスパッタリング装置およびスパ
ッタリング方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明のスパッタリング
装置は、陰極上に設けられたターゲットと陽極上に設け
られた成膜対象物との間に電圧を印加して、正イオンの
イオン衝撃によってターゲットからターゲット粒子をは
じき出して前記成膜対象物上に前記ターゲット粒子また
はターゲット粒子との化合物を成膜するスパッタリング
装置において、前記ターゲットのイオン衝撃される領域
が少なくとも第1および第2の領域に分割され、かつ、
前記第1および第2の領域が曲面で連続的に接続されて
いる。
【0007】本発明では、ターゲットのイオン衝撃され
る領域に異なる面間の交わりによって形成されるエッジ
部がないため、ターゲットに再付着した膜のうち、特に
剥がれやすい部分がなくなり、また、マイクロアーキン
グの発生も抑制される。
【0008】また、本発明は、陰極上に設けられたター
ゲットと陽極上に設けられた成膜対象物との間に電圧を
印加して、正イオンのイオン衝撃によってターゲットか
らターゲット粒子をはじき出して前記成膜対象物上に前
記ターゲット粒子またはターゲット粒子との化合物を成
膜するスパッタリング装置において、前記ターゲットの
イオン衝撃される領域の表面が連続的な曲面で形成され
ている。
【0009】好適には、前記ターゲットの少なくとも前
記領域は、仕上加工が施されている。このような構成に
より、ターゲットの表面が仕上加工されていることによ
り、ターゲットの表面の粗さが均一になり、ターゲット
へのターゲット材料またはその化合物の再付着性や剥が
れやすさが均一化される。
【0010】前記仕上加工による仕上げ面は、成膜条件
によって粗さが異なる。ターゲットの仕上げ面の粗さを
変えることにより、成膜条件に応じてターゲット材料ま
たはその化合物のターゲットへの再付着性や剥がれやす
さを変えること−ができる。
【0011】前記ターゲットは、円盤状の部材からな
り、前記曲面が旋削によって形成されている。このよう
な構成とすることにより、たとえば、旋盤等によって容
易に機械加工できる。
【0012】前記ターゲットのイオン衝撃される領域
は、前記成膜対象物に対向する対向面部と、前記対向面
の周囲に連なる側面部からなり、前記対向面部と側面部
との境界が曲面に形成されている。
【0013】前記ターゲットのイオン衝撃される領域
は、前記成膜対象物に対向する対向面部と、前記対向面
部の周囲に連なる側面部と、前記対向面部と前記側面部
との境界を面取りして形成された面取り部とを有し、前
記面取り部と前記対向面部および前記側面部との各境界
が曲面に形成されている。
【0014】本発明のスパッタリング方法は、陰極上に
設けられたターゲットと陽極上に設けられた成膜対象物
との間に電圧を印加して、正イオンのイオン衝撃によっ
てターゲットからターゲット粒子をはじき出して前記成
膜対象物上に前記ターゲット粒子またはターゲット粒子
との化合物を成膜するスパッタリング方法において、前
記ターゲットは当該ターゲットのイオン衝撃される領域
に少なくとも第1および第2の領域を有し、前記第1お
よび第2の領域の接続部を連続的な曲面に機械加工し、
前記ターゲットの少なくとも機械加工部分を仕上加工
し、前記仕上加工されたターゲットを用いて成膜する。
【0015】前記ターゲットは、円盤形状であり、前記
機械加工は、前記円盤形状のターゲットの前記成膜対象
物に対向する対向面部と前記対向面の周囲に連なる側面
部との接続部を旋削によって連続的な曲面に加工する。
【0016】前記仕上加工は、前記ターゲットの仕上げ
面粗さを成膜条件に応じた粗さとする。
【0017】使用途中の前記ターゲットを再度仕上げ加
工して成膜する。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。図1は、本発明が適用され
るスパッタリング装置の一例を示す構成図である。図1
のスパッタリング装置は、真空チャンバ1内にカソード
電極(陰極)2が設けられており、カソード電極2に
は、バッキングプレート4を介してターゲット3が取り
付けられている。ターゲット3は、たとえば、チタンや
アルミニウム等の成膜すべき材料からなり、鉛やインジ
ウム等の接着材料や、拡散接合技術によってバッキング
プレート4に接着されている。真空チャンバ1内には、
ターゲット3に対向する位置に陽極を構成する電極6が
配置されており、この電極6には成膜対象物としてのウ
ェハ7が取り付けられている。カソード電極2内には、
冷却水が充填されており、バッキングプレート4の加熱
を防ぐ構成となっているとともに、カソード電極2には
直流電源8が接続されている。
【0019】真空チャンバ1内には、たとえば、アルゴ
ンガス等の不活性ガスや窒素ガス等の反応ガスが導入部
1aから導入される。また、真空チャンバ1は、図示し
ない真空装置により、排気部1bから排気され、真空チ
ャンバ1内は所定の圧力に減圧可能となっている。
【0020】上記構成のスパッタリング装置では、たと
えば、ウェハ7上にTiN膜を形成する場合には、ター
ゲット3の構成材料をTiとし、真空チャンバ1を減圧
し、真空チャンバ1内に、たとえば、ArガスおよびN
2 ガスを導入し、ウェハ7とターゲット3との間に高電
圧を印加することにより、発生した正イオンによってタ
ーゲット3のTi原子がはじき出され、このTi原子と
2 とが化合してウェハ7上にTiN膜を形成する。
【0021】図2は、本発明に係るターゲットの構造の
一例を示す断面図である。図2において、ターゲット3
は、基本的には円盤形状に形成されており、ウェハ7に
対向する対向面3aと、外周面3bとを有している。ま
た、ターゲット3は、対向面3aと外周面3bとの間の
領域が、曲率半径rのラウンド(round) 形状の曲面で形
成されており、ラウンド部3cを構成している。ラウン
ド部3cは、対向面3aと外周面3bを曲面で連続的に
接続している。ターゲット3のラウンド部3cの曲率半
径は、たとえば、2mm〜5mm程度である。このた
め、ターゲット3の対向面3aと外周面3bとの間には
エッジ部が形成されていない。また、ターゲット3の対
向面3aと外周面3bとラウンド部3cとは、所定の表
面粗さとなるように仕上加工されている。
【0022】次に、上記構造のターゲット3の形成方法
の一例について説明する。ターゲット3は、基本的には
円盤形状であるので、図2に示すラウンド部3cを加工
する前には、対向面3aと外周面3bとの境界には、エ
ッジ部が形成されている。このため、未加工状態のター
ゲット3を、たとえば、旋盤装置に装着し、ターゲット
3を回転させながらターゲット3の対向面3aと外周面
3bを旋削する。このような加工手順を採ることによっ
て、ターゲット3のラウンド部3cの加工は容易に行う
ことができる。この加工は、たとえば、対向面3aと外
周面3bとの境界を面取り加工したり、多段に段付け加
工するよりも容易な加工である。
【0023】次に、ラウンド部3cが加工されたターゲ
ット3の表面を所定の表面粗さに仕上げ加工する。仕上
げ加工は、旋盤装置等によって切削加工されたターゲッ
ト3の表面の機械加工部分が残らないようにすべての機
械加工部分を仕上げ加工する。この場合の仕上加工に
は、たとえば、ターゲット3の表面を固定砥粒によって
加工する研削加工、ホーニング加工、超仕上げ加工、電
界研削等の各種仕上げ加工や、遊離砥粒によってターゲ
ット3の表面を加工するラッピング、ポリッシング、超
音波加工、バレル研摩、バフ研摩、液体ホーニング等の
仕上げ加工が含まれる。仕上げ加工の選択は、ターゲッ
ト3の材質、要求される表面粗さ、加工コスト等を考慮
して最適な仕上げ加工方法を選択する。
【0024】また、本実施形態では、ターゲット3の仕
上げ面の表面粗さは、成膜条件に基づいて決定する。表
面粗さRmax は、たとえば、0.5〜2.0μm程度の
範囲のいずれかの値とする。成膜条件は、たとえば、ス
パッタリング装置の性能、ターゲット3の材料、反応ガ
スの種類等である。
【0025】ターゲット3の仕上げ面の表面粗さを成膜
条件によって変えるのは、ターゲット3の仕上げ面の表
面粗さの状態によって、ターゲット3に再付着する再付
着物の密着性(付着性、剥離性)が変わるからである。
ターゲット3の仕上げ面が、たとえば、鏡面加工されて
表面粗さが非常に小さい場合には、ターゲット3に再付
着した再付着物質は、ターゲット3の表面が滑らかであ
るため密着性が低く、剥がれやすくなる。逆に、ターゲ
ット3の仕上げ面が、たとえば、粗仕上げされている場
合には、ターゲット3の表面積が増加し、ターゲット3
に再付着した再付着物質との密着性が高くなり、剥がれ
にくい。
【0026】ターゲット3に再付着する再付着物質の種
類によってターゲット3への密着性が異なり、ターゲッ
ト3への密着性が元々低い再付着物質の場合には、パー
ティクルの発生を抑制するためには、ターゲット3に再
付着した物質が剥がれ落ちにくくする必要がある。たと
えば、上記のスパッタリング装置において、ターゲット
3をTiで形成し、真空チャンバ1にアルゴンガスを導
入してウェハ7上にTi膜を成膜するような場合には、
ターゲット3に再付着するTiの密着性は高く剥がれに
くく、また、ターゲット3の表面がより滑らかなほうが
剥がれ落ちにくい。一方、上記のスパッタリング装置に
おいて、ターゲット3をTiで形成し、真空チャンバ1
内にアルゴンガスおよび窒素ガスを導入して反応性スパ
ッタリングを行い、TiNをウェハ7上に成膜するよう
な場合には、ターゲット3に再付着したTiN膜はTi
からなるターゲット3への密着性が低く剥がれやすい。
このため、ターゲット3の表面を粗仕上げしてTiN膜
との密着性を向上させることで再付着したTiN膜の剥
がれ落ちを抑制することができる。
【0027】上記構造のターゲット3を用いたスパッタ
リング装置では、スパッタリングを行うと、ターゲット
3は正イオンによってイオン衝撃される。このターゲッ
ト3のイオン衝撃される領域、すなわち、ターゲット3
の対向面3aと外周面3bとラウンド部3cとには、ラ
ウンド部3cを形成したことで、エッジ部が存在しな
い。このため、ターゲット3のイオン衝撃される領域に
応力の集中しやすい領域がなく、スパッタリングにより
再付着した再付着物質が特に剥がれやすい領域はなくな
る。また、ターゲット3に異なる面間の交わりによって
形成されるエッジ部が存在しないため、上述したマイク
ロアーキングの発生が抑制される。この結果、ターゲッ
ト3に再付着した物質の剥離によるパーティクルの発生
が抑制される。
【0028】また、本実施形態に係るターゲット3は、
たとえば、旋盤装置でラウンド部3cを機械加工した状
態では、ターゲット3の表面の表面粗さは均一ではな
い。すなわち、旋盤装置でターゲット3を旋削すると、
ターゲット3の表面の表面粗さは均一ではない。ターゲ
ット3の表面の表面粗さが均一でないと、スパッタリン
グによって再付着する物質のターゲット3の表面への密
着性が均一でない。密着性が均一でないと、ターゲット
3の表面において再付着物質が剥離しやすい部分が発生
し、パーティクルが発生しやすくなる。本実施形態で
は、ターゲット3のラウンド部3cを機械加工したの
ち、所定の表面粗さとなるように仕上加工するため、タ
ーゲット3の表面の表面粗さが均一になる。このため、
ターゲット3の表面において再付着物質の密着性が均一
化され再付着物質が剥離しやすい部分の発生するのを抑
制することができる。この結果、ターゲット3に再付着
した物質の剥離によるパーティクルの発生が一層抑制さ
れる。
【0029】また、本実施形態では、上述したように、
ターゲット3の仕上げ面の表面粗さを成膜条件によって
変え、ターゲット3の仕上げ面の表面粗さの状態によっ
て、ターゲット3に再付着する再付着物の密着性を高め
ることができるため、ターゲット3に再付着した物質の
剥離によるパーティクルの発生が一層抑制される。
【0030】図3(a)は本発明のターゲット構造が適
用されたスパッタリング装置でのパーティクル発生状況
の一例を示すグラフであり、(b)は従来のエッジ部を
有するターゲットが適用されたスパッタリング装置での
パーティクル発生状況の一例を示すグラフである。条件
としては、ターゲット3の構成材料をTiとして反応性
スパッタリングによってTiNをウェハ7上に成膜し、
ターゲット3のラウンド部3cの曲率半径rを4mmと
し、ターゲット3に通電した電力量に応じてスパッタリ
ング装置内に発生したパーティクルの個数をカウントし
た。また、パーティクルは、粒径が0.3μm以上のも
の全てと、粒径が1.0μm以上の比較的粒径の大きな
パーティクルとをカウントしグラフ表示した。
【0031】図3から分かるように、全体的に、本発明
が適用されたスパッタリング装置でのパーティクルの発
生数が少ないことが分かる。また、図3(b)から分か
るように、積算電力量が70kwh程度を越えた時点で
パーティクルの発生数が急増している。これは、エッジ
部を有するターゲットでは、ターゲットに再付着した物
質がある程度堆積すると、再付着物質が一番剥がれやす
いターゲットのエッジ部から剥がれ落ちたためと考えら
れる。本発明のターゲット構造では、特に再付着物質が
はがれやすい部分がなく、ターゲット3に通電した電力
量の増加(使用時間)の経過にしたがってこのようなパ
ーティクルの発生数の急増が起こらない。
【0032】変形例 上述した実施形態では、ターゲット3を機械加工したの
ちに仕上加工を行う構成としたが、本発明では、スパッ
タリング装置で使用途中のターゲット3を再度仕上加工
する。ターゲット3はエッジ部がないため、仕上加工し
やすく、加工コストを抑えることができる。また、ター
ゲット3はエッジ部がないように加工されているため、
たとえば、ポリッシング等によって研摩しても、ターゲ
ット3の表面形状がほとんど変化することがなく、スパ
ッタリングの条件が略一定に保持できる。また、使用途
中のターゲット3を再度仕上加工することで、ターゲッ
ト3に付着した再付着物質が仕上加工によって剥離さ
れ、スパッタリング装置内でターゲット3からの再付着
物質の剥離が大幅に減少する。さらに、使用途中のター
ゲット3を所定の使用時間の経過毎に再仕上することに
より、ターゲット3に付着した再付着物質がスパッタリ
ング装置内で剥離する前に除去することができ、パーテ
ィクルの発生を確実に抑制することができる。
【0033】上述した実施形態では、ターゲット3の形
状が対向面3aと外周面3bと所定の曲率半径rのラウ
ンド部3cを有する構成としたが、本発明はこれに限定
されるわけではない。たとえば、図4に示すように、面
取り部31cを有するターゲット31の、面取り部31
cと対向面31aおよび外周面31eとの各境界に形成
される各エッジ部31a、31bをラウンド状に加工し
たものでも上記した実施形態と同様の効果が奏される。
また、図5に示すように、多段に面取りされたターゲッ
ト41の各エッジ部41a〜41dをそれぞれラウンド
状に加工したものでも上記した実施形態と同様の効果が
奏される。さらに、図6に示すように、曲率半径が大き
く、かつ、位置によって曲率半径が変化する面51aと
外周面51cと、面51aと外周面51cとの境界51
bがラウンド形状に加工されたターゲット51のような
形状でも同様の効果が奏される。また、図7に示すター
ゲット61のように、イオン衝撃される領域61aが全
て連続的な曲面で形成されている場合でも同様の効果が
奏される。
【0034】
【発明の効果】本発明によれば、ターゲットに起因する
パーティクルの発生を抑制することができる。また、本
発明のターゲットの形状は、単純な構造であるため、加
工が簡単であり、特に、加工コストが上昇することがな
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用されるスパッタリング装置の一例
を示す構成図である。
【図2】本発明に係るターゲットの一例を示す断面図で
ある。
【図3】本発明が適用されるスパッタリング装置と従来
のスパッタリング装置でのパーティクル発生状況の一例
を示すグラフである。
【図4】本発明に係るターゲットの他の例を示す断面図
である。
【図5】本発明に係るターゲットのさらに他の例を示す
断面図である。
【図6】本発明に係るターゲットのさらに他の例を示す
断面図である。
【図7】本発明に係るターゲットのさらに他の例を示す
断面図である。
【図8】従来のターゲットの構造の一例を示す断面図で
ある。
【符号の説明】
1…真空チャンバ、2…カソード電極、3…ターゲッ
ト、4…バッキングプレート、6…電極、7…ウェハ、
8…直流電源。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】陰極上に設けられたターゲットと陽極上に
    設けられた成膜対象物との間に電圧を印加して、正イオ
    ンのイオン衝撃によってターゲットからターゲット粒子
    をはじき出して前記成膜対象物上に前記ターゲット粒子
    またはターゲット粒子との化合物を成膜するスパッタリ
    ング装置において、 前記ターゲットのイオン衝撃される領域が少なくとも第
    1および第2の領域を有し、前記第1および第2の領域
    が曲面で連続的に接続されているスパッタリング装置。
  2. 【請求項2】陰極上に設けられたターゲットと陽極上に
    設けられた成膜対象物との間に電圧を印加して、正イオ
    ンのイオン衝撃によってターゲットからターゲット粒子
    をはじき出して前記成膜対象物上に前記ターゲット粒子
    またはターゲット粒子との化合物を成膜するスパッタリ
    ング装置において、 前記ターゲットのイオン衝撃される領域の表面が連続的
    な曲面で形成されているスパッタリング装置。
  3. 【請求項3】前記ターゲットの少なくとも前記領域は、
    仕上加工が施されている請求項1に記載のスパッタリン
    グ装置。
  4. 【請求項4】前記仕上加工の仕上げ面は、成膜条件によ
    って粗さが異なる請求項2に記載のスパッタリング装
    置。
  5. 【請求項5】前記ターゲットは、円盤状の部材からな
    り、前記曲面が旋削によって形成されている請求項1に
    記載のスパッタリング装置。
  6. 【請求項6】前記ターゲットのイオン衝撃される領域
    は、前記成膜対象物に対向する対向面部と、前記対向面
    の周囲に連なる側面部からなり、 前記対向面部と側面部との境界が曲面に形成されている
    請求項1に記載のスパッタリング装置。
  7. 【請求項7】前記ターゲットのイオン衝撃される領域
    は、前記成膜対象物に対向する対向面部と、前記対向面
    部の周囲に連なる側面部と、前記対向面部と前記側面部
    との境界を面取りして形成された面取り部とを有し、前
    記面取り部と前記対向面部および前記側面部との各境界
    が曲面に形成されている請求項1に記載のスパッタリン
    グ装置。
  8. 【請求項8】陰極上に設けられたターゲットと陽極上に
    設けられた成膜対象物との間に電圧を印加して、正イオ
    ンのイオン衝撃によってターゲットからターゲット粒子
    をはじき出して前記成膜対象物上に前記ターゲット粒子
    またはターゲット粒子との化合物を成膜するスパッタリ
    ング方法において、 前記ターゲットは当該ターゲットのイオン衝撃される領
    域に少なくとも第1および第2の領域を有し、前記第1
    および第2の領域の接続部を連続的な曲面に機械加工
    し、 前記ターゲットの少なくとも機械加工部分を仕上加工
    し、 前記仕上加工されたターゲットを用いて成膜するスパッ
    タリング方法。
  9. 【請求項9】前記ターゲットは、円盤形状であり、 前記機械加工は、前記円盤形状のターゲットの前記成膜
    対象物に対向する対向面部と前記対向面の周囲に連なる
    側面部との接続部を旋削によって連続的な曲面に加工す
    る請求項8に記載のスパッタリング方法。
  10. 【請求項10】前記仕上加工は、前記ターゲットの仕上
    げ面粗さを成膜条件に応じた粗さとする請求項8に記載
    のスパッタリング方法。
  11. 【請求項11】使用途中の前記ターゲットを再度仕上げ
    加工して成膜する請求項8に記載のスパッタリング方
    法。
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JP2007070715A (ja) * 2005-09-09 2007-03-22 Idemitsu Kosan Co Ltd スパッタリングターゲット
JP2017014603A (ja) * 2015-07-06 2017-01-19 東芝マテリアル株式会社 スパッタリングターゲットおよびスパッタリングターゲットの製造方法
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