JP2000226230A - セラミック封着用フリット - Google Patents
セラミック封着用フリットInfo
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- JP2000226230A JP2000226230A JP2786799A JP2786799A JP2000226230A JP 2000226230 A JP2000226230 A JP 2000226230A JP 2786799 A JP2786799 A JP 2786799A JP 2786799 A JP2786799 A JP 2786799A JP 2000226230 A JP2000226230 A JP 2000226230A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 酸化ホウ素を添加してもプレス成形可能なセ
ラミック封着用フリットを提供する。 【解決手段】 酸化ホウ素を添加した希土類酸化物−ア
ルミナ−シリカ系の封着用フリットを作成する際のバイ
ンダーをエチルセルロースとした。 【効果】 エチルセルロースは酸化ホウ素と反応せず、
フリットがゴム化するようなことがなく、プレス成形が
可能である。
ラミック封着用フリットを提供する。 【解決手段】 酸化ホウ素を添加した希土類酸化物−ア
ルミナ−シリカ系の封着用フリットを作成する際のバイ
ンダーをエチルセルロースとした。 【効果】 エチルセルロースは酸化ホウ素と反応せず、
フリットがゴム化するようなことがなく、プレス成形が
可能である。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、高圧放電灯等に使
用されるセラミック放電管の開口部等を封着するのに適
したフリットに関し、特に希土類酸化物−アルミナ−シ
リカ系から成る封着用フリットに関する。
用されるセラミック放電管の開口部等を封着するのに適
したフリットに関し、特に希土類酸化物−アルミナ−シ
リカ系から成る封着用フリットに関する。
【０００２】
【従来の技術】アルミナ焼結体は融点が２０１５℃と高
く、沃化ジスプロシウムや沃化イットリウム等のメタル
ハライドに対して化学的に安定であるため高圧放電灯の
放電管として広く利用されている。このようなセラミッ
ク放電管は、図１に示すように内部放電空間２の対向す
る両端に開口部３を形成し、その開口部３に放電電極４
を先端に形成した棒状の電極保持材５を送通し、ガラス
フリット等の付着用フリットにより電極保持材５とセラ
ミック放電管１との隙間をシール６し、密封して電極を
封着した構造となっている。
く、沃化ジスプロシウムや沃化イットリウム等のメタル
ハライドに対して化学的に安定であるため高圧放電灯の
放電管として広く利用されている。このようなセラミッ
ク放電管は、図１に示すように内部放電空間２の対向す
る両端に開口部３を形成し、その開口部３に放電電極４
を先端に形成した棒状の電極保持材５を送通し、ガラス
フリット等の付着用フリットにより電極保持材５とセラ
ミック放電管１との隙間をシール６し、密封して電極を
封着した構造となっている。
【０００３】このようなセラミック放電管１の開口部を
封着するセラミック封着用フリットとしては特公昭５６
−４４０２５号公報に開示された組成のものが知られて
いる。これは、酸化ジスプロシウム（Ｄｙ2 Ｏ3 ）−ア
ルミナ（Ａｌ2 Ｏ3 ）−シリカ（ＳｉＯ2 ）の系から成
るもので、密封性に優れ、またメタルハライドや水銀に
対して安定であり、熱膨張係数もアルミナに比較的近い
等の優れた特性を有しているため広く利用されている。
また、ジスプロシウム（Ｄｙ）を他の希土類（Ｒｅ）例
えばイットリウム（Ｙ），ユーロピウム（Ｅｕ），ガド
リニウム（Ｇｄ）等と置換或いは混合したものも同様に
封止用材料として好適であることが示されている。
封着するセラミック封着用フリットとしては特公昭５６
−４４０２５号公報に開示された組成のものが知られて
いる。これは、酸化ジスプロシウム（Ｄｙ2 Ｏ3 ）−ア
ルミナ（Ａｌ2 Ｏ3 ）−シリカ（ＳｉＯ2 ）の系から成
るもので、密封性に優れ、またメタルハライドや水銀に
対して安定であり、熱膨張係数もアルミナに比較的近い
等の優れた特性を有しているため広く利用されている。
また、ジスプロシウム（Ｄｙ）を他の希土類（Ｒｅ）例
えばイットリウム（Ｙ），ユーロピウム（Ｅｕ），ガド
リニウム（Ｇｄ）等と置換或いは混合したものも同様に
封止用材料として好適であることが示されている。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のセラミック
封着用フリットはメタルハライドや水銀に対して安定で
あるが、放電管に対しても良好な接着特性を得るために
は放電管を形成しているアルミナに熱膨張係数を近づけ
るのが好ましく、好適にはＤｙ2 Ｏ3 −Ａｌ2 Ｏ3 の比
率を７０重量％以上とする必要があった。ところが、Ｄ
ｙ2 Ｏ3 −Ａｌ2 Ｏ3 の比率を上げると融点がその比率
に応じて上昇し、作業性を悪化させてしまう問題を有し
ていた。そこで、その点を解決するためにＢ2 Ｏ3 （酸
化ホウ素）を添加して融点を下げる工夫が成されている
が、この種の目的に使用される封着用フリットはプレス
して例えばリング状に成形し利用することが最も合理的
であるし強度特性等の点からも好ましく、プレス成形を
容易にするための結合材としてＰＶＡ（ポリビニルアル
コール）を使用している。ところが、ＰＶＡを添加する
とＰＶＡと酸化ホウ素とが反応してフリット全体がゴム
状化してしまい、プレス成形に適さないものになってし
まう問題点を有していた。
封着用フリットはメタルハライドや水銀に対して安定で
あるが、放電管に対しても良好な接着特性を得るために
は放電管を形成しているアルミナに熱膨張係数を近づけ
るのが好ましく、好適にはＤｙ2 Ｏ3 −Ａｌ2 Ｏ3 の比
率を７０重量％以上とする必要があった。ところが、Ｄ
ｙ2 Ｏ3 −Ａｌ2 Ｏ3 の比率を上げると融点がその比率
に応じて上昇し、作業性を悪化させてしまう問題を有し
ていた。そこで、その点を解決するためにＢ2 Ｏ3 （酸
化ホウ素）を添加して融点を下げる工夫が成されている
が、この種の目的に使用される封着用フリットはプレス
して例えばリング状に成形し利用することが最も合理的
であるし強度特性等の点からも好ましく、プレス成形を
容易にするための結合材としてＰＶＡ（ポリビニルアル
コール）を使用している。ところが、ＰＶＡを添加する
とＰＶＡと酸化ホウ素とが反応してフリット全体がゴム
状化してしまい、プレス成形に適さないものになってし
まう問題点を有していた。
【０００５】そこで、本発明は上記問題点に鑑み、酸化
ホウ素を添加してもプレス成形可能なセラミック封着用
フリットを提供することを課題とする。
ホウ素を添加してもプレス成形可能なセラミック封着用
フリットを提供することを課題とする。
【０００６】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、請求項１の発明は、希土類酸化物（Ｒｅ2 Ｏ3 ）−
アルミナ（Ａｌ2 Ｏ3 ）−シリカ（ＳｉＯ2 ）系の封着
用フリットであって、酸化ホウ素（Ｂ2 Ｏ3 ）を添加す
ると共に、エチルセルロースをバインダとして使用した
ことを特徴とする。
め、請求項１の発明は、希土類酸化物（Ｒｅ2 Ｏ3 ）−
アルミナ（Ａｌ2 Ｏ3 ）−シリカ（ＳｉＯ2 ）系の封着
用フリットであって、酸化ホウ素（Ｂ2 Ｏ3 ）を添加す
ると共に、エチルセルロースをバインダとして使用した
ことを特徴とする。
【０００７】請求項２の発明は、請求項１の発明に於い
て、希土類酸化物とアルミナとを併せた配合比が７０重
量％以上である。
て、希土類酸化物とアルミナとを併せた配合比が７０重
量％以上である。
【０００８】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体化したセラミ
ック封着用フリットについて、その作成手順を説明す
る。先ず原料であるＲｅ2 Ｏ3 （Ｄｙ2 Ｏ3 ，Ｙ2 Ｏ
3 ，Ｅｕ2 Ｏ3 またはＧｄ2Ｏ3 等の希土類酸化物或い
はこれらの混合物）、Ａｌ2 Ｏ3 、ＳｉＯ2 を機械的に
粉砕し混合する。希土類酸化物／Ａｌ2 Ｏ3 ／ＳｉＯ2
の混合比は例えば６６／１７／１７重量％とすれば良
く、粉砕はポットミル（ボールミル）を使用して１時間
から３０時間程度行いその後混合する。
ック封着用フリットについて、その作成手順を説明す
る。先ず原料であるＲｅ2 Ｏ3 （Ｄｙ2 Ｏ3 ，Ｙ2 Ｏ
3 ，Ｅｕ2 Ｏ3 またはＧｄ2Ｏ3 等の希土類酸化物或い
はこれらの混合物）、Ａｌ2 Ｏ3 、ＳｉＯ2 を機械的に
粉砕し混合する。希土類酸化物／Ａｌ2 Ｏ3 ／ＳｉＯ2
の混合比は例えば６６／１７／１７重量％とすれば良
く、粉砕はポットミル（ボールミル）を使用して１時間
から３０時間程度行いその後混合する。
【０００９】次に、混合された原料にＢ2 Ｏ3 の粉体を
加えて更に混合し、１５００℃程度で事前溶解させ、そ
の後焼結した原料を再度粉砕して篩にかけて整粒する。
Ｂ2Ｏ3 の添加量は１．０重量％〜３．０重量％が好適
であり、上記混合物に外配として添加しても良いし、Ｓ
ｉＯ2 の一部と置換しても良い。尚、Ｂ2 Ｏ3 は０．５
重量％以下では作業性改善の効果が期待できず、５重量
％以上では融点が下がり過ぎて封着材とし満足のいくも
のではなくなる。
加えて更に混合し、１５００℃程度で事前溶解させ、そ
の後焼結した原料を再度粉砕して篩にかけて整粒する。
Ｂ2Ｏ3 の添加量は１．０重量％〜３．０重量％が好適
であり、上記混合物に外配として添加しても良いし、Ｓ
ｉＯ2 の一部と置換しても良い。尚、Ｂ2 Ｏ3 は０．５
重量％以下では作業性改善の効果が期待できず、５重量
％以上では融点が下がり過ぎて封着材とし満足のいくも
のではなくなる。
【００１０】そして、整粒された粉末にバインダとして
エチルセルロースを０．５〜１０重量％添加し、混合後
乾燥して篩にかけ再整粒する。整粒した粒径としては５
９μｍ〜２５６μｍ径が好適である。尚、エチルセルロ
ースはアセトン或いはアルコールを溶媒として添加する
と良い。また、事前溶解の工程を経ずにスプレードライ
ヤにて即顆粒を作成しても良く、その場合は同時に溶
媒，バインダを混合し、その後１００℃〜２００℃でス
プレードライングすることで顆粒を得ることができる。
エチルセルロースを０．５〜１０重量％添加し、混合後
乾燥して篩にかけ再整粒する。整粒した粒径としては５
９μｍ〜２５６μｍ径が好適である。尚、エチルセルロ
ースはアセトン或いはアルコールを溶媒として添加する
と良い。また、事前溶解の工程を経ずにスプレードライ
ヤにて即顆粒を作成しても良く、その場合は同時に溶
媒，バインダを混合し、その後１００℃〜２００℃でス
プレードライングすることで顆粒を得ることができる。
【００１１】最後に封着部の形状にあわせてプレス成形
する。プレス成形は圧力２０００ｋｇｆ／ｃｍ2 〜３０
００ｋｇｆ／ｃｍ2 で行う。バインダを添加した原料は
７００℃〜１２００℃で大気中において脱バインダ処理
し、例えば筒状の封着用フリットを得る。
する。プレス成形は圧力２０００ｋｇｆ／ｃｍ2 〜３０
００ｋｇｆ／ｃｍ2 で行う。バインダを添加した原料は
７００℃〜１２００℃で大気中において脱バインダ処理
し、例えば筒状の封着用フリットを得る。
【００１２】このように、バインダとしてエチルセルロ
ースを用いることで、Ｂ2 Ｏ3 を添加した原料であって
もゲル化することが無くなり、プレス成形することが可
能となる。そのため、高い強度を有すると共に、取扱し
易い封着用フリットを得ることができるし、密結合した
封着部を得ることが可能となり結合特性も優れたものと
なる。そして、希土類酸化物とアルミナとの混合比を、
熱膨張特性をアルミナに近くするために７０％以上とし
ても融点を抑えることができ、封着特性が良好で而も作
業性の良好なフリットとすることができる。
ースを用いることで、Ｂ2 Ｏ3 を添加した原料であって
もゲル化することが無くなり、プレス成形することが可
能となる。そのため、高い強度を有すると共に、取扱し
易い封着用フリットを得ることができるし、密結合した
封着部を得ることが可能となり結合特性も優れたものと
なる。そして、希土類酸化物とアルミナとの混合比を、
熱膨張特性をアルミナに近くするために７０％以上とし
ても融点を抑えることができ、封着特性が良好で而も作
業性の良好なフリットとすることができる。
【００１３】
【発明の効果】以上詳述したように請求項１の発明に係
るセラミック封着用フリットによれば、酸化ホウ素を添
加してもプレス成形が可能であり、作業性を良好なもの
とすることができる。また、請求項２の発明に係るセラ
ミック封着用フリットによれば、請求項１の効果に加え
て、熱膨張特性がアルミナに近くなるため、封着特性を
良好なものとすることができる。
るセラミック封着用フリットによれば、酸化ホウ素を添
加してもプレス成形が可能であり、作業性を良好なもの
とすることができる。また、請求項２の発明に係るセラ
ミック封着用フリットによれば、請求項１の効果に加え
て、熱膨張特性がアルミナに近くなるため、封着特性を
良好なものとすることができる。
【図１】本発明の封止用材料の使用形態を説明するセラ
ミック放電管の縦断面図である。
ミック放電管の縦断面図である。
１・・セラミック放電管、２・・放電空間、３・・開口
部、４・・放電電極、５・・電極保持材、６・・フリッ
トシール。
部、４・・放電電極、５・・電極保持材、６・・フリッ
トシール。
フロントページの続き Ｆターム(参考） 4G062 AA08 AA09 AA15 BB01 DA04 DB04 DC01 DD01 DE01 DF01 EA01 EA10 EB01 EC01 ED01 EE01 EF01 EG01 FA01 FA10 FB01 FC01 FD01 FE01 FF01 FG01 FH01 FJ01 FJ02 FJ03 FJ04 FJ05 FJ06 FK01 FL01 GA01 GA10 GB01 GC01 GD01 GE01 HH01 HH03 HH05 HH07 HH09 HH11 HH13 HH15 HH17 HH20 JJ01 JJ03 JJ05 JJ07 JJ10 KK01 KK03 KK04 KK05 KK06 KK07 KK10 MM10 NN29 PP01 PP16
Claims (2)
- 【請求項１】 希土類酸化物−アルミナ−シリカ系の封
着用フリットであって、酸化ホウ素を添加すると共に、
エチルセルロースをバインダとして使用したことを特徴
とするセラミック封着用フリット。 - 【請求項２】 希土類酸化物とアルミナとを併せた配合
比が７０重量％以上である請求項１記載のセラミック封
着用フリット。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2786799A JP2000226230A (ja) | 1999-02-04 | 1999-02-04 | セラミック封着用フリット |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2786799A JP2000226230A (ja) | 1999-02-04 | 1999-02-04 | セラミック封着用フリット |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2000226230A true JP2000226230A (ja) | 2000-08-15 |
Family
ID=12232860
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2786799A Pending JP2000226230A (ja) | 1999-02-04 | 1999-02-04 | セラミック封着用フリット |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2000226230A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2009221099A (ja) * | 2001-08-02 | 2009-10-01 | Three M Innovative Properties Co | Ｒｅｏ（希土類酸化物）を含むガラス物品の製造方法ならびにその製法により製造したガラス物品 |
-
1999
- 1999-02-04 JP JP2786799A patent/JP2000226230A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2009221099A (ja) * | 2001-08-02 | 2009-10-01 | Three M Innovative Properties Co | Ｒｅｏ（希土類酸化物）を含むガラス物品の製造方法ならびにその製法により製造したガラス物品 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20040908 |
|
| A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20070511 |
|
| A131 | Notification of reasons for refusal |
Effective date: 20070703 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 |
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