JP2000225893A - インナーミラー - Google Patents

インナーミラー

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JP2000225893A
JP2000225893A JP11030079A JP3007999A JP2000225893A JP 2000225893 A JP2000225893 A JP 2000225893A JP 11030079 A JP11030079 A JP 11030079A JP 3007999 A JP3007999 A JP 3007999A JP 2000225893 A JP2000225893 A JP 2000225893A
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JP
Japan
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heat insulating
heat
inner mirror
case
housing
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Pending
Application number
JP11030079A
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English (en)
Inventor
Tomohiro Ito
智大 伊藤
Hiroaki Kojima
弘明 小島
Taketoshi Sakurai
武俊 桜井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokai Rika Co Ltd
Original Assignee
Tokai Rika Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 インナーミラーに内蔵された電子部品等の温
度上昇を抑制して、熱ストレスによる部品の性能・寿命
の劣化を防止するとともに、その実施が安価に済むイン
ナーミラーを提供する。 【解決手段】 ハウジング4の湾曲内周面全体に断熱壁
10を設ける。断熱壁10によって直射日光の当たる背
面側を覆うことでインナーミラー1の内部は、断熱室1
3となる。断熱壁10は、反射材11を挟むように両側
に断熱材12が配置された3層構造となっている。反射
材11はアルミ製、断熱材12は発泡スチロール製であ
る。反射材11が赤外線(輻射熱)を反射し、断熱材1
2がハウジング4からの熱の伝導(伝達)を遮断する。
従って、電子回路8が内蔵された断熱室13における外
部からの熱による温度上昇が低減される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インナーミラーに
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、熱に強いインナーミラーが、特開
平09−188195号公報、特開平09−18819
6、特開平10−006860号公報等に開示されてい
る。特開平09−188195号公報に開示されている
インナーミラーは、ハウジングに通気口が形成され、そ
の通気口によってインナーミラーの内部の熱を外部へ放
出するものである。また、同公報には、ハウジングの内
部に冷却ファンが取り付けられ、強制的にインナーミラ
ー内部の空気を外部に放出する構造のものも開示されて
いる。
【0003】特開平09−188196号公報及び特開
平10−006860号公報に開示されているインナー
ミラーは、ハウジング内部に金属板を取り付けて、その
金属板によって直射日光を遮断し、電子部品回路まで赤
外線が届かないようにしたものである。さらに、特開平
09−188196号公報では、ハウジングの上下に通
気口が形成されており、金属板とハウジングの内壁によ
って通気路が形成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】近年、自動車のドアの
施錠・開錠を、リモコンを使用して無線で制御する方式
(キーレスエントリー方式)が採用されている。そし
て、自動車側の受信装置が、インナーミラーに内蔵され
たものがある。このようなインナーミラーでは、電子回
路に熱に弱い高周波回路を使用するので、インナーミラ
ー内部の温度上昇を低減し、電子部品の温度上昇を抑制
する必要がある。
【0005】ところが、従来のインナーミラーでは、金
属板等で直射日光を遮断しても金属板自身が直射日光に
よって熱せられて熱を発生するので、インナーミラー内
部の温度は上昇してしまう。この場合、通気口や通気路
によって内部の空気を外部へ放出する方法では、温度上
昇の低減に限界がある。また、冷却ファンで内部の空気
を外部へ強制的に排出する方法があるが、この場合には
コスト増や外観を損ねるという問題が生じてしまう。
【0006】また、高周波回路の熱対策として、電子部
品にヴェルチェ素子を配備して、高周波回路における熱
の発生を防止するということもできるが、ヴェルチェ素
子は高価であるため、この場合もコストが増加するとい
う問題が生じる。
【0007】本発明は前記の問題点に鑑みてなされたも
のであって、その目的は、インナーミラーに内蔵された
電子部品の温度上昇を抑制して、熱ストレスによる部品
の性能・寿命の劣化を防止するとともに、その実施が安
価に済むインナーミラーを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め請求項1に記載の発明では、電子回路を内蔵するイン
ナーミラーであって、前記電子回路のうち少なくとも一
部の電子部品を外部からの熱に対し断熱する断熱手段を
備え、前記断熱手段は、ハウジングの内側において、前
記電子部品をほぼ密閉するように多重に覆っている断熱
材と、反射材とを備える多重構造をとることを要旨とす
る。
【0009】請求項2に記載の発明では、請求項1に記
載の発明において、前記断熱材は、少なくとも1つが反
射材に対して前記電子部品側に配置されていることを要
旨とする。
【0010】請求項3に記載の発明では、請求項2に記
載の発明において、前記断熱材は、反射材の内外両側に
配置されていることを要旨とする。請求項4に記載の発
明では、請求項1〜請求項3のうちいずれか一項に記載
の発明において、前記断熱手段は、前記ハウジングの内
壁面に設けられた断熱壁であることを要旨とする。
【0011】請求項5に記載の発明では、請求項1〜請
求項3のうちいずれか一項に記載の発明において、前記
断熱手段は、前記電子部品を内部に収容するケース体で
あることを要旨とする。 (作用)請求項1に記載の発明によれば、反射材によっ
て赤外線が外部に反射され、少なくとも電子部品には赤
外線はほとんど照射されず、赤外線(輻射熱)による電
子部品の温度上昇が防止される。また、断熱材によって
外部からの熱の伝導(伝達)が抑制される。よって、断
熱手段で覆われたその内部は、直射日光等の外部からの
熱による温度上昇が低減される。その結果、内部に配置
される電子部品が、たとえ熱に弱い部品であっても、長
期間使用することが可能となる。さらに、電子部品の温
度上昇を低減させるために、高価な冷却用の部品や装置
を用いることはないので、実施が安価となる。
【0012】請求項2に記載の発明によれば、請求項1
に記載の発明の作用に加えて、反射材が、仮にその外側
の面で面する部材や空気層から熱伝導によって熱をもつ
こととなっても、反射材に対し電子部品側に配置された
断熱材によって、反射材の熱をその内部へ伝達しにくく
する。その結果、電子部品の温度上昇がより一層低減さ
れる。
【0013】請求項3に記載の発明によれば、請求項2
に記載の発明の作用に加えて、外側の断熱材によって、
反射材自身が熱せられて熱を持つことが抑制される。請
求項4に記載の発明によれば、請求項1〜請求項3のう
ちいずれか一項に記載の発明の作用に加えて、ハウジン
グの内壁面に設けられた断熱壁によって、インナーミラ
ーの内部空間ほぼ全体において、外部からの熱による温
度上昇が低減される。よって、電子部品をインナーミラ
ーの内部のどこに配置しても電子部品の温度上昇を抑止
する効果を得ることができ、インナーミラー内部におけ
る部品のレイアウトなどの設計自由度が向上する。
【0014】請求項5に記載の発明によれば、請求項1
〜請求項3のうちいずれか一項に記載の発明の作用に加
えて、ケース体によって断熱する部分が小さくなるの
で、コスト的にも安価に済み、実施が容易となる。
【0015】
【発明の実施の形態】(第1実施形態)以下、本発明を
具体化した第1実施形態を図1に従って説明する。
【0016】図1に示すように、本実施形態におけるイ
ンナーミラー1は、ミラー本体2とその本体2を図示し
ない自動車のルーフ内壁面に吊り下げて固定するブラケ
ット3とを備えている。ミラー本体2は、予め定められ
た範囲内で回動可能となるようにブラケット3に支持さ
れている。そして、運転者等は、自動車後方の視界を確
保するようにミラー本体2をその範囲内で回動させて調
節する。
【0017】ミラー本体2は、ハウジング4と、ハウジ
ング4の開口部に嵌合される枠5とを備えている。ハウ
ジング4と枠5とは、例えばポリプロピレン等の樹脂材
料から形成されている。反射鏡6は枠5に取り付けら
れ、例えばガラス板などの透明板と、その透明板の裏面
に形成された反射膜と、その反射膜の裏面に形成された
同反射膜を保護する保護膜とからなっている。
【0018】インナーミラー1には、ハウジング4、枠
5及び反射鏡6で囲まれた内部空間において、反射鏡6
の背面側に取り付けられた状態で回路基板7が内臓され
ている。回路基板7には、電子回路としての受信機(受
信回路)7aを構成する電子部品8とアンテナ9とが備
えられている。電子部品8とアンテナ9は、キーレスエ
ントリー方式のリモートコントロール装置に使用される
受信機を構成している。
【0019】電子部品8は、回路基板7においてハウジ
ング4と対向する側に配置されている。電子部品8は、
アンテナ9によって受信した高周波の電気信号が印加さ
れ、この電気信号に必要な処理を施す高周波部品8a
と、高周波の電気信号は印加されない回路部品8b等か
ら構成されている。そして、電子部品8で処理されたそ
の受信信号は、ブラケット3の内部に配置された接続コ
ード3aを通して処理回路(図示せず)に送られるよう
になっている。
【0020】断熱手段としての断熱壁10は、ハウジン
グ4の内壁面全体に設けられている。断熱壁10は反射
材11と断熱材12とから構成され、反射材11を挟ん
で両側に断熱材12が密着する状態で配置されている。
すなわち、断熱壁10は、3層構造(サンドイッチ構
造)を有し、全域においてこの3層構造となっている。
断熱壁10は、その周縁が回路基板7と密着する状態で
取り付けられ、断熱壁10と回路基板7とによって断熱
室13が形成されている。以下、ハウジング4側を外
側、回路基板7側を内側とする。
【0021】反射材11は、アルミ等の金属板からな
り、外部からの赤外線を反射する役目を担っている。す
なわち、反射材11は、直射日光中の赤外線を外部へ反
射することによって、電子部品8に赤外線(輻射熱)が
届かないようにしている。また、断熱材12は、発泡ス
チロール等の発泡樹脂からなり、その外側に配置された
部材(ハウジング4又は反射材11)の熱が、その内側
に熱伝導によって伝わることを抑制する役目を担ってい
る。すなわち、外側の断熱材12は、直射日光による輻
射熱や回りの空気からの熱伝達によって熱せられたハウ
ジング4の熱を反射材11へ伝えにくくしている。内側
の断熱材12は、仮に反射材11が熱をもっても、その
熱を断熱室13へ伝えにくくしている。
【0022】次に前記のように構成されたインナーミラ
ーの作用を説明する。インナーミラー1の取付位置の関
係によりハウジング4に照射される直射日光中の赤外線
(輻射熱)と、インナーミラー1の回りの熱せられた空
気からの熱伝達とによって、ハウジング4は熱をもつよ
うになる。ハウジング4の熱は、外側の断熱材12によ
って反射材11側へ伝わりにくくなる。また、赤外線は
断熱材12を透過してしまうが、反射材11によって外
部へ反射される。仮に、熱伝導によって反射材11が熱
くなったとしても、その反射材11の熱は内側の断熱材
12によって断熱室13へ伝わりにくくなる。従って、
外部からの熱による断熱室13の温度上昇は、従来構造
と比較して低減される。
【0023】断熱壁10は、その反射材11と断熱材1
2の材料として、アルミや発泡樹脂等の比較的手に入り
易い材料を使用しているので、断熱室13の温度上昇の
低減を安価に実施可能となる。また、断熱壁10は、ハ
ウジング4の内壁面に沿って設けられているため、イン
ナーミラー1の内部ほぼ全体において温度上昇が小さく
抑えられる。
【0024】従って、この実施の形態では以下のような
効果を得ることができる。 (1) 断熱壁10を、反射材11と断熱材12とから
なる多層構造(3層構造)とした。従って、反射材11
によって赤外線を反射するとともに、断熱材12によっ
て熱を断熱室13へ伝えにくくできる。特に、反射材1
1の内側に断熱材12を設けているので、仮に反射材1
1が熱をもつことがあっても、その熱を断熱室13へ伝
わりにくくすることができる。よって、断熱室13の温
度上昇が低減され、電子部品8の温度上昇も抑制するこ
とができる。従って、断熱室13に配置される電子部品
8の熱ストレスによる性能劣化や寿命の短命化などの不
具合を防ぐことができる。
【0025】(2) 断熱壁10は、反射材11を両側
から断熱材12で挟むサンドイッチ構造となっているの
で、外側の断熱材12によりハウジング4の熱が反射材
11に伝わりにくくなり、反射材11が熱を持ちにくく
なる。また、反射材11が熱を持ったとしても、その熱
を断熱室13へ伝えにくくできる。よって、断熱室13
の温度上昇が一層低減され、電子部品8の熱ストレスを
緩和できる。
【0026】(3) インナーミラー1の内部ほぼ全体
を断熱室13とすることができるので、電子部品8をど
の位置に配置してもその断熱効果を得ることができ、イ
ンナーミラー1の内部における電子部品8等のレイアウ
トなどの設計自由度を向上することができる。
【0027】(第2実施形態)次に第2実施形態を図2
及び図3に従って説明する。この実施形態では断熱手段
が前記第1実施形態と異なっており、他の構成は同じで
ある。なお、前記第1実施形態と同一部分は同一符号を
付して詳しい説明は省略する。
【0028】図2に示すように、インナーミラー1を構
成するハウジング4、枠5及び反射鏡6によって囲まれ
た収容室21には、回路基板7が収容されている。回路
基板7には、電子部品8、断熱手段を構成するとともに
ケース体としての断熱ケース22、アンテナホルダ23
等が取り付けられている。断熱ケース22は1つの面が
開口された箱形状に形成され、その開口部を回路基板7
に対向させた向きで回路基板7にはんだによって接合さ
れている。断熱ケース22は、その内部を密閉する状態
で回路基板7上に取り付けられ、断熱ケース22の内部
の密閉空間が断熱室13となっている。高周波部品8a
は、断熱室13に収容されている。
【0029】図3に示すように、断熱ケース22は、高
周波部品8aをノイズシールドしている金属製のシール
ドケース24と、そのシールドケース24の内外両側に
密着する状態で取り付けられたグラスウール製の断熱材
12とから構成される3層構造(サンドイッチ構造)を
有している。なお、この実施形態では、反射材はシール
ドケース24によって構成されている。
【0030】図2に示すように、アンテナホルダ23
は、筒状に成形された樹脂からなる。そして、アンテナ
ホルダ23の内壁に囲まれた内部領域内に電子部品8、
断熱ケース22等が配置されている。アンテナホルダ2
3の形状に沿って、アンテナ9は所定のループ形状を描
いた状態に保持されている。アンテナ9は、例えば、ア
ンテナホルダ23の内側の溝(図示せず)に嵌め込むよ
うにして取り付けられている。なお、温度上昇を抑える
対象となる電子回路は、高周波部品8bから構成されて
いる。
【0031】この実施形態では、収容室21内部の温度
は、直射日光等による赤外線(輻射熱)やハウジング4
からの熱伝導によって上昇してしまうが、断熱ケース2
2によって密閉状態に覆われた断熱室13の温度上昇は
低減される。
【0032】この構成においても前記実施形態の(1)
及び(2)と同様な効果が得られる他に、次の効果が得
られる。 (4) 従来から使用されているノイズシールド用のシ
ールドケース24を、反射材として共用し、1部品で2
機能を果たすので、断熱ケース22を設けるために追加
する部品の点数を少なくすることができる。
【0033】(5) 高周波部品8bのみを断熱する構
造であるので、断熱に必要な材料が前記第1実施形態の
構成に比べて少なくて済む。従って、より安価に断熱室
13における温度上昇の低減が可能となる。
【0034】(6) シールドケース24に断熱材12
を取り付ける構造となっているので、大幅な設計変更を
せず、従来使用しているインナーミラー1の構造をその
まま使用できるとともに、断熱ケースを配置するために
新たな配置スペースを設ける必要がない。
【0035】(7)断熱材12は耐熱性のあるグラスウ
ール製なので、断熱ケース22をはんだによって回路基
板7に取り付けることができる。 (第3実施形態)次に第3実施形態を図2、図4及び図
5に従って説明する。この実施形態では断熱ケースの構
成が前記第2実施形態と異なっており、他の構成は同じ
である。なお、前記各実施形態と同一部分は同一符号を
付して詳しい説明は省略する。
【0036】図2及び図4に示すように、ケース体とし
ての断熱ケース31は、回路基板7上に取り付けられた
シールドケース24全体を覆い被せるようにして、シー
ルドケース24に密着した状態で嵌合されている。断熱
ケース31は、図5に示すように、1つの面が開口され
た箱形状に形成されている。断熱ケース31は、例えば
樹脂製であり、断熱材12として機能している。断熱ケ
ース31の外周面には、反射塗料が外周面全体に塗布さ
れて反射材としての反射塗膜32が形成されている。反
射塗膜32は、非金属性の赤外線反射塗膜である。
【0037】この実施形態では、収容室21の温度が上
昇しても、断熱ケース31の断熱材12によって断熱室
13に熱が伝わりにくくなる。また、赤外線は反射塗膜
32によって反射される。よって、高周波部品8aは外
部の熱から保護される。
【0038】この構成においても前記実施形態の
(1),(2),(5)及び(6)と同様な効果が得ら
れる他に、次の効果が得られる。 (8) 断熱ケース31は、シールドケース24に被せ
るようにして嵌合固定するので、その取り付けが簡単で
ある。
【0039】(9) 反射塗膜32は非金属性であるの
で、アンテナ9への影響が小さく、アンテナ特性を悪化
させる心配がない。 (第4実施形態)次に第4実施形態を図2及び図6に従
って説明する。この実施形態ではアンテナホルダをケー
ス体とした点が前記第2及び第3実施形態と異なってお
り、他の構成は同じである。なお、前記各実施形態と同
一部分は同一符号を付して詳しい説明は省略する。
【0040】図2に示す回路基板7に取り付けられたア
ンテナホルダ23に替え、図6に示すアンテナホルダ4
1を取り付け、このアンテナホルダ41をケース体とし
て利用する。図6に示すように、アンテナホルダ41
は、1つの面が開口された箱形状に形成され、その内部
を密封する状態で回路基板7に取り付けられている。ア
ンテナホルダ41の内部が断熱室13となっており、断
熱室13には電子部品8が収容されている。アンテナホ
ルダ41の材質には、例えば発泡樹脂(例えば発泡スチ
ロール)が用いられ、断熱材12として機能している。
アンテナホルダ41の外周面には、ほぼ全体に反射塗料
が塗布されて反射材としての反射塗膜32が形成されて
いる。反射塗膜32は、非金属性の赤外線反射塗膜であ
る。アンテナ9は、例えばアンテナホルダ41の外面に
形成された溝(図示せず)に埋め込まれ、所定のループ
形状を描くように保持されている。
【0041】この実施形態では、収容室21の温度が上
昇しても、断熱材12からなるアンテナホルダ41によ
って断熱室13の温度上昇は低減される。また、赤外線
が反射塗膜32によって反射され、電子部品8に照射す
ることが防止される。
【0042】この構成においても前記実施形態の(1)
と同様な効果が得られる他に、次の効果が得られる。 (10) アンテナホルダ41を断熱のためのケース体
に利用しているので、少ない部品の追加で断熱すること
ができ、安価なコストで実施することができる。さら
に、ケース体を配置する配置スペースを新たに設けずに
済む。
【0043】(11) アンテナホルダ41によって形
成される断熱室13は、第2及び第3実施形態の断熱室
13よりも空間が広いので、高周波部品8aだけでな
く、他の電子部品8も収容することができる。従って、
より多くの電子部品8を外部の熱から保護できるととも
に、回路基板7上の設計自由度を高めることができる。
【0044】なお、実施形態は前記に限定されるもので
はなく、例えば、次のように変更してもよい。 ○ 第1又は第2実施形態において、断熱材12は反射
材11を挟んで両側に配置されることに限定されない。
例えば、外側の断熱材12はなくてもよい。この場合、
第1実施形態では、ハウジング4の熱が反射材11に伝
わるが、内側の断熱材12がその熱を断熱室13へ伝わ
りにくくするので、従来と比較すれば断熱室13の温度
上昇は低減できる。また、第2実施形態では、収容室2
1の温度が上昇して、その空気からの熱伝達により反射
材11が熱を持つが、この場合も内側の断熱材12がそ
の熱を断熱室13へ伝わりにくくするので、従来と比較
すれば断熱室の温度上昇は低減できる。
【0045】○ 第3又は第4実施形態において、断熱
ケース31及びアンテナホルダ41を、反射塗膜32を
断熱材12で挟み込む構造としてもよい。 ○ 第1実施形態において、反射材としての金属板にア
ンテナの機能をもたせ、アンテナの代用品とする構成と
してもよい。このようにすると、1つの部品で複数の機
能を担っているので、部品増加によるコスト増を防ぐこ
とができる。
【0046】○ 第1又は第2実施形態において、反射
材と断熱材とが密着した多層構造に限定されない。例え
ば、反射材11と断熱材12との間に隙間があってもよ
い。また、その隙間にシールドケースなどの他の部材が
配置されていてもよい。すなわち、断熱材と反射材とに
よって電子部品8が多重に覆われる多重構造であればよ
い。
【0047】○ 断熱手段は反射材を断熱材によって両
側から挟む3層構造(サンドイッチ構造)に限らない。
4層以上の多層構造でもよい。 ○ 第2〜第4実施形態において、ケース体は、シール
ドケース24とアンテナホルダのうちどちらかに設けら
れていることに限定されない。例えば、アンテナホルダ
23とシールドケース24の両方を断熱のためのケース
体とすることもできる。このようにすると、アンテナホ
ルダ23を利用した断熱ケースによって電子部品8の温
度上昇を低減でき、さらに熱に弱い高周波部品8aの温
度上昇を2重の断熱ケースによって一層低減できる。
【0048】○ 第2〜第4実施形態のうちいずれかに
おいて、ケース体は従来ある部品を利用して形成される
ことに限定されない。例えば、別部品の断熱ケースを電
子部品8を覆うことが可能な所定の位置に取り付けても
よい。
【0049】○ 第1、第3及び第4実施形態におい
て、断熱材の材質は適宜変更できる。非発泡樹脂製と発
泡樹脂製のどちらでもよい。 ○ 第1、第3及び第4実施形態において、反射材11
や反射塗膜32の面積は適宜変更できる。すなわち、直
射日光が照射される部分のみに反射材を配置すれば、赤
外線を十分遮断できるとともに、反射材のコストも低減
することができる。
【0050】○ 第1実施形態において、反射材11の
材質はアルミに限定されない。例えば、赤外線を反射で
きるような鏡面加工された金属であればよい。 ○ 第1及び第2実施形態において、反射材11は金属
に限定されない。例えば、反射塗膜32であってもよ
い。
【0051】○ 第1〜第4実施形態において、反射鏡
6の背面にも断熱材12が設けられていてもよい。この
ようにすると、断熱室13の断熱効果をより一層高める
ことができる。
【0052】○ インナーミラーに内蔵される電子回路
は、受信機(受信回路)に限定されない。受信回路以外
の他の回路が内蔵されるインナーミラーにおいて、その
回路を構成する電子部品の温度上昇を低減することを目
的に断熱手段を採用することができる。
【0053】前記実施形態及び別例から把握できる請求
項以外の技術的思想について、以下にその効果とともに
記載する。 (1) 請求項1〜請求項5のうちいずれかにおいて、
前記反射材は金属製であり、アンテナとしての機能を有
する。この場合、1つの部品で複数の機能を満たしてい
るので、部品増加によるコスト増を防ぐことができる。
【0054】(2) 請求項1〜請求項3及び請求項5
のうちいずれかにおいて、前記反射材は、前記電子部品
をノイズシールドしている金属製のシールドケース(2
4)である。この場合、シールドケースが反射材を兼
ね、1つの部品で複数の機能を満たしているので、部品
増加によるコスト増を防ぐことができる。
【0055】(3) 請求項1〜請求項5のうちいずれ
か一項に記載の発明において、前記電子回路と前記ハウ
ジングとの間に前記断熱手段が位置している。 (4) 請求項1〜請求項5のうちいずれかにおいて、
前記断熱手段は、前記断熱材と反射材とが隙間なく密着
して取り付けられた多層構造を有する。この場合、断熱
手段のコンパクト化が可能となる。
【0056】(5) 請求項1〜請求項5のうちいずれ
かにおいて、前記反射材は赤外線反射塗膜である。この
場合、反射塗料を塗るだけで反射材を形成することがで
きるので、簡単である。
【0057】(6) 請求項1〜請求項5のうちいずれ
かにおいて、前記反射材は、非金属性である。この場
合、反射材は非金属性であるので、アンテナ特性を悪化
させる心配が少ない。
【0058】(7) 請求項5に記載の発明において、
前記ケース体はアンテナホルダである。この場合、アン
テナホルダを利用するので、ケース体を配置するスペー
スを確実に確保でき、部品数の増加も防ぐことができ
る。
【0059】(8) 請求項5に記載の発明において、
電子部品をシールドするシールドケースに前記ケース体
が取り付けられている。この場合、高周波回路をシール
ドケースで保護できるとともに、断熱効果を向上でき
る。
【0060】(9) 請求項1〜請求項5のうちいずれ
かにおいて、前記電子回路は、無線通信回路である。こ
の場合、無線通信回路には熱に比較的弱い高周波部品が
使用されるが、高周波部品の熱ストレスによる性能・寿
命の劣化を抑制できる。
【0061】
【発明の効果】以上詳述したように請求項1に記載の発
明によれば、断熱手段のうち断熱材によって熱の伝導を
遮断し、反射材によって赤外線(熱輻射)を遮断するの
で、内蔵された電子部品の温度上昇を抑えることができ
る。よって、電子部品の熱ストレスによる性能や寿命の
劣化を防止することができる。また、高価な冷却用の部
品や装置を使用する必要がないので、安価に実現するこ
とができる。
【0062】請求項2に記載の発明によれば、請求項1
に記載の発明の効果に加えて、断熱材の少なくとも1つ
が反射材に対して電子部品側に位置するので、断熱材が
反射材からの熱を内部へ伝えにくくするように断熱で
き、電子部品の温度上昇をより一層低減することができ
る。
【0063】請求項3に記載の発明によれば、請求項2
に記載の発明の効果に加えて、反射材の両側に断熱材が
位置することとなるので、外側の断熱材によって反射材
が熱をもちにくくなることとなり、電子部品の温度上昇
をより一層低減することができる。
【0064】請求項4に記載の発明によれば、請求項1
〜請求項3のうちいずれか一項に記載の発明の効果に加
えて、ハウジングの内部ほぼ全領域が断熱されるので、
電子部品をどの部分にも配置しても熱から保護でき、設
計の自由度を向上できる。
【0065】請求項5に記載の発明によれば、請求項1
〜請求項3のうちいずれか一項に記載の発明の効果に加
えて、熱の保護が必要な電子部品だけをケース体で囲っ
て保護するので、断熱材や反射材のために必要な材料を
少なく済ますことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施形態におけるインナーミラーの平断
面図。
【図2】 第2〜第4実施形態におけるインナーミラー
の平断面図。
【図3】 第2実施形態における高周波回路付近を示す
要部断面図。
【図4】 第3実施形態における高周波回路付近を示す
要部断面図。
【図5】 同じく断熱ケースの斜視図。
【図6】 第4実施形態におけるアンテナホルダの斜視
図。
【符号の説明】
1…インナーミラー、4…ハウジング、7a…電子回路
を構成する受信機、8…電子回路を構成する電子部品、
8a…電子回路を構成する高周波部品、10…断熱手段
としての断熱壁、11…反射材、12…断熱材、22…
断熱手段を構成するとともにケース体としての断熱ケー
ス、24…反射材としてのシールドケース、31…断熱
手段を構成するとともにケース体としての断熱ケース、
32…反射材としての反射塗膜、41…断熱手段を構成
するとともにケース体としてのアンテナホルダ。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子回路(7a)を内蔵するインナーミ
    ラーであって、 前記電子回路(7a)のうち少なくとも一部の電子部品
    (8,8a)を外部からの熱に対し断熱する断熱手段
    (10,22,31,41)を備え、 前記断熱手段(10,22,31,41)は、ハウジン
    グ(4)の内側において、前記電子部品(8,8a)を
    ほぼ密閉するように多重に覆っている断熱材(12)
    と、反射材(11,24,32)とを備える多重構造を
    とることを特徴とするインナーミラー。
  2. 【請求項2】 前記断熱材(12)は、少なくとも1つ
    が反射材(11,24,32)に対して前記電子部品
    (8,8a)側に配置されていることを特徴とする請求
    項1に記載のインナーミラー。
  3. 【請求項3】 前記断熱材(12)は、反射材(11,
    24,32)の内外両側に配置されていることを特徴と
    する請求項2に記載のインナーミラー。
  4. 【請求項4】 前記断熱手段(10,22,31,4
    1)は、前記ハウジング(4)の内壁面に設けられた断
    熱壁(10)であることを特徴とする請求項1〜請求項
    3のうちいずれか一項に記載のインナーミラー。
  5. 【請求項5】 前記断熱手段(10,22,31,4
    1)は、前記電子部品(8,8a,8b)を内部に収容
    するケース体(22,31,41)であることを特徴と
    する請求項1〜請求項3のうちいずれか一項に記載のイ
    ンナーミラー。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006252138A (ja) * 2005-03-10 2006-09-21 Omron Corp 運転者撮影装置および運転者監視装置
JP2006248365A (ja) * 2005-03-10 2006-09-21 Omron Corp 移動体の後方監視ミラー、運転者撮影装置、運転者監視装置および安全運転支援装置
JP2010213913A (ja) * 2009-03-17 2010-09-30 Tiger Vacuum Bottle Co Ltd 電気炊飯器

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