JP2000221291A - 熱供給原子炉 - Google Patents

熱供給原子炉

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JP2000221291A
JP2000221291A JP11025699A JP2569999A JP2000221291A JP 2000221291 A JP2000221291 A JP 2000221291A JP 11025699 A JP11025699 A JP 11025699A JP 2569999 A JP2569999 A JP 2569999A JP 2000221291 A JP2000221291 A JP 2000221291A
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heat
steam
cooling water
core
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Shinichi Morooka
慎一 師岡
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Toshiba Corp
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  • Structure Of Emergency Protection For Nuclear Reactors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 発生熱量を大きくするとともに、原子炉格納
容器の小型化を図り、もって、経済的に優れた熱供給原
子炉を提供すること。 【解決手段】 原子炉11内の炉心1に装荷した核燃料
の核分裂により発生する核分裂エネルギーによって冷却
水2を蒸気17に転換し、蒸気22を原子炉11の外部
に持ち出すことなく、原子炉11の外部に熱エネルギー
を供給すること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、原子炉で発生した
熱エネルギーを、例えば暖房や温水設備などの、原子炉
施設の外部に供給する熱供給原子炉に関する。
【0002】
【従来の技術】図9は、この種の従来型の熱供給原子炉
の一例を示す概要構成図である。
【0003】図9に示す熱供給原子炉は、加圧水型と呼
ばれるタイプの原子炉を用いたものであり、炉心1内に
装荷した核燃料が核分裂することにより発生した熱を、
冷却水2に伝える。この熱を受けて温度が上昇した冷却
水2は、ダウンカマ3を下降し、ダウンカマ3に設置し
た熱交換器4において、熱交換器4内を流れる冷却水5
に熱を与える。
【0004】この熱を与えられた熱交換器4の冷却水5
は、蒸気6となって2次熱交換器7に流れる。そして、
2次熱交換器7において、2次熱交換器7の冷却水8
は、熱交換器4からの蒸気6より熱エネルギーを受けて
蒸気9となり、この蒸気9は、2次熱交換器7の出口1
0より原子炉施設の外部設備に供給される。
【0005】従来型の加圧水型による熱供給原子炉は、
このようにして原子炉11の外部へ熱エネルギーを供給
する。
【0006】また、2次熱交換器7を設置することによ
り、熱交換器4の伝熱管が破損しても、原子炉11内の
放射能が原子炉施設の外部へ放出し、熱利用施設および
熱利用者に汚染をもたらすことが無いようにしている。
【0007】熱交換器4で熱を奪われた原子炉の冷却水
12は、熱交換器4の入口13における温度よりも低い
温度となり、熱交換器4の出口14より流出する。
【0008】従って、ダウンカマ3における冷却水12
の温度は、炉心1内の冷却水2の温度よりも低い。この
ため、冷却水2と冷却水12との密度差によって自然循
環が生じ、冷却水12がダウンカマ3から下部プレナム
15を経由して、炉心1に流れ込む上向きの流れが生ず
る。
【0009】なお、制御棒16は、炉心1内の核分裂を
継続するために必要な中性子を吸収する物質を含んだも
のであり、制御棒16を炉心1内に挿入することによっ
て、核分裂を抑制し、原子炉出力を低下させることがで
きる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の加圧水型の熱供給原子炉では、以下のような
問題がある。
【0011】すなわち、前述した流体の密度差によって
生じる自然循環により、冷却水12がダウンカマ3から
下部プレナム15を経由して、炉心1に流れ込む上向き
の流れが生じるものの、この密度差はそれほど大きいも
のではない。
【0012】また、冷却水2の炉心1内における流速も
小さいため、炉心1で発生する熱の密度、すなわち発生
熱量を大きくすることはできない。
【0013】更に、放射能を含んだ冷却水が原子炉施設
の外部へ放出することを防ぐために、2次熱交換器7が
必要となる。原子炉施設と施設外とのバウンダリーの役
割を果たす原子炉格納容器(図示せず)は、原子炉11
のみならず、2次熱交換器7をも格納する必要が生じ
る。すなわち、2次熱交換器7の採用は、原子炉格納容
器の大型化をもたらす。これは、コストアップにつなが
るため、経済的に好ましくない。
【0014】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
ものであり、発生熱量を大きくするとともに、原子炉格
納容器の小型化を図り、もって、経済的に優れた熱供給
原子炉を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明では、以下のような手段を講じる。
【0016】すなわち、請求項1の発明では、原子炉内
の炉心に装荷した核燃料の核分裂により発生する核分裂
エネルギーによって冷却水を蒸気に転換し、蒸気を原子
炉の外部に持ち出すことなく、原子炉の外部に熱エネル
ギーを供給する。
【0017】従って、請求項1の発明の熱供給原子炉に
おいては、炉心内とダウンカマ内の冷却材の密度差が大
きくなる。よって、ダウンカマから炉心への自然循環の
流れを促進することができる。その結果、炉心で発生す
る熱の密度、すなわち発生熱量を大きくすることが可能
となる。
【0018】請求項2の発明では、炉心内の冷却水を、
自然循環により循環させる手段を講じた請求項1の発明
の熱供給原子炉を用いる。
【0019】従って、請求項2の発明の熱供給原子炉に
おいては、冷却水を循環させるためのポンプ等の機器が
不要となる。その結果、構成を簡素化した熱供給原子炉
を実現することが可能となる。
【0020】請求項3の発明では、冷却水と炉心で発生
する蒸気とからなる混合流を、水と蒸気に分離する気水
分離手段として、自然落下を利用する手段を講じた請求
項1の発明の熱供給原子炉を用いる。
【0021】従って、請求項3の発明の熱供給原子炉に
おいては、混合流から水と蒸気とを分離するための特別
な機器が不要となる。その結果、構成を簡素化した熱供
給原子炉を実現することが可能となる。
【0022】請求項4の発明では、原子炉内の上部に、
当該部分に蒸気が直接衝突するのを阻止する板状の障害
物体を設置する手段を講じた請求項1の発明の熱供給原
子炉を用いる。
【0023】従って、請求項4の発明の熱供給原子炉に
おいては、蒸気が原子炉の蓋に直接衝突することがなく
なる。その結果、原子炉の蓋のエロージョンを防ぐこと
が可能となる。
【0024】請求項5の発明では、原子炉内で冷却水が
下降する領域であるダウンカマの上部に、冷却水の熱と
原子炉外部より供給される冷却材の熱との熱交換を行う
熱交換器を設置する手段を講じた請求項1の発明の熱供
給原子炉を用いる。
【0025】従って、請求項5の発明の熱供給原子炉に
おいては、炉心からの蒸気の流れと、熱交換器からの凝
縮水とが干渉することなく、凝縮水がダウンカマへ流下
するようになる。その結果、冷却水の円滑な自然循環を
実現することが可能となる。
【0026】請求項6の発明では、熱交換器に冷却水が
侵入するのを阻止する板状の分離板を、原子炉内に設置
する手段を講じた請求項5の発明の熱供給原子炉を用い
る。
【0027】従って、液滴が分離された蒸気が選択的に
熱交換器に入るようになる。液滴が分離された蒸気の圧
力損失は、混合流の圧力損失よりも小さい。その結果、
自然循環流量の減少を防ぐことがが可能となる。
【0028】請求項7の発明では、炉心で発生した熱エ
ネルギーを、凝縮熱伝達を利用して熱交換器へ伝える手
段を講じた請求項5または請求項6の発明の熱供給原子
炉を用いる。
【0029】従って、請求項7の発明の熱供給原子炉に
おいては、熱伝達効率の高い凝縮現象を利用して熱交換
を行う。その結果、熱交換器における熱伝達効率がよく
なり、熱交換器本体の小型化も可能となる。
【0030】請求項8の発明では、炉心で発生した不凝
縮気体を除去する手段を、原子炉内に設置する手段を講
じた請求項1の発明の熱供給原子炉を用いる。
【0031】従って、請求項8の発明の熱供給原子炉に
おいては、炉心内で発生した空気や水素などの不凝縮気
体を除去することができる。これによって、熱交換器の
伝熱管の表面における不凝縮気体の蓄積を防ぐことがで
きる。その結果、熱交換器4の熱伝達の悪化を防ぐこと
が可能となる。
【0032】請求項9の発明では、熱交換器は、二重管
構造をした二重管伝熱管からなる手段を講じた請求項5
乃至7のうちいずれか一項の発明の熱供給原子炉を用い
る。
【0033】従って、請求項9の発明の熱供給原子炉に
おいては、二重管伝熱管の内管と外管との間に封入して
いるHeなどの気体の圧力の変化から、二重管伝熱管の
亀裂を直ちに検知することができる。その結果、放射能
を含んだ冷却水が原子炉施設の外部へ漏洩することを防
ぐことができる。また、2次熱交換器も不要となり、原
子炉格納容器を小型化することも可能となる。
【0034】請求項10の発明では、核燃料は、複数の
燃料棒を、軸方向に複数設けたスペーサにより正方格子
状に束ねて構成した複数の燃料集合体からなるものと
し、燃料棒は、熱電対を備えており、熱電対により検出
される燃料棒の温度情報に基づいて炉心の安全性を監視
する手段を講じた請求項1の発明の熱供給原子炉を用い
る。
【0035】従って、請求項10の発明の熱供給原子炉
においては、核燃料棒の異常な温度上昇を検知すること
ができ、早急に必要な対策を講じることができるように
なる。その結果、核燃料棒の温度上昇を回避し、核燃料
棒の破損を防ぐことが可能となる。
【0036】請求項11の発明では、熱電対を、軸方向
の最上段にあるスペーサの下部近傍に取り付ける手段を
講じた請求項10の発明の熱供給原子炉を用いる。
【0037】従って、請求項11の発明の熱供給原子炉
においては、請求項10の発明よりも、少ない熱電対で
核燃料棒の異常な温度上昇を検知することができる。そ
の結果、請求項10の発明よりも少ない熱電対で、請求
項10で得られる効果と同様の効果を実現することが可
能となる。なお、この場合、燃料集合体のうち、熱的に
最も影響を受ける燃料棒にのみ、熱電対を取り付けるこ
ととしてもよい。
【0038】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態につ
いて図面を参照しながら説明する。
【0039】なお、以下の各実施の形態の説明に用いる
図中の符号は、図9と同一部分については同一符号を付
して示すことにする。
【0040】(第1の実施の形態)本発明の第1の実施
の形態を図1と図2とを用いて説明する。
【0041】図1は、本実施の形態による熱供給原子炉
の構成例を示す概要図である。
【0042】すなわち、図1に示す原子炉は、沸騰水型
とよばれるタイプであり、炉心1内の核燃料から発生し
た熱エネルギーを、炉心1内の冷却水2に与えて、冷却
水2から蒸気17を発生させるというものである。
【0043】発生した蒸気17は、浮力により上部へ流
れ、冷却水2と蒸気17との混合流(二相流)20とな
り、炉心1上部より上部プレナム21へ流出する。
【0044】流出した混合流20は更に上部へ流れる
が、液滴状となっている冷却水2が同伴するため、冷却
水2はその重さにより自然落下し、蒸気17と冷却水2
とが気水分離する。蒸気17の流速が毎秒1m以上だ
と、液滴状の冷却水2は蒸気17により上部へ押し上げ
られるため、気水分離することができないことから、本
実施の形態による熱供給原子炉では、上部プレナム21
での蒸気17の流速は毎秒1m以下とすることにより、
気水分離を可能としている。
【0045】液滴状の冷却水2と分離した蒸気22は更
に上部へ流れ、一方、冷却水2は重力によりダウンカマ
3へ流れる。冷却水2と分離された蒸気22は、ダウン
カマ3の上部に設置した熱交換器4に流入する。ただ
し、この時、前述した作用により大きな液滴は除去でき
るが、数ミクロン以下の小さな液滴はどうしても蒸気2
2に付随する。
【0046】このような小さな液滴が熱交換器4に流入
しても伝熱特性上ほとんど影響ないが、液滴が原子炉1
1の上部にある蓋(図示せず)に直接衝突すれば、原子
炉の蓋のエロージョンによる弊害が考えられる。
【0047】このため、このような小さな液滴を付随し
た蒸気22が直接原子炉11の蓋に衝突しないように、
原子炉11内の上部に板状の障害物23を設置してい
る。
【0048】ところで、仮に、熱交換器4を炉心1の上
部に設置した場合、炉心1からの蒸気22の流れと、熱
交換器4からの凝縮水とが干渉して前記凝縮水がダウン
カマ3へ流下せず、蒸気22の流れにより上部へ戻さ
れ、自然循環が阻害される。
【0049】また、冷却水2と蒸気17とが分離されて
いない混合流20が熱交換器4に入ってしまうと、混合
流20の圧力損失が、蒸気22の流れによる圧力損失よ
り大きいために、自然循環流量が減少する。
【0050】そこで、本実施による熱供給原子炉では、
炉心1から出てきた混合流20が直接熱交換器4へ流入
しないように、熱交換器4の側方に分離板24を設置し
た。これにより、液滴が分離された蒸気22が熱交換器
4に入るようになる。
【0051】次に、熱交換器4の詳細な構成例について
説明する。
【0052】図2は、熱交換器4の内部に多数配置して
いる伝熱管25の構成例を示す断面図である。
【0053】図1と図2とに示すように、伝熱管25の
内部には、原子炉11外部より供給される水26が流
れ、伝熱管25の外周には、液滴が分離された蒸気22
が流れる。液滴が分離された蒸気22の温度が、伝熱管
25の内部を流れる水26よりも高いために、蒸気22
は伝熱管25外面に凝縮し、蒸気せん熱を水26に伝え
る。このような凝縮現象による熱伝達率は、強制対流に
よる熱伝達率よりも高いので、熱交換の効率が改善され
る。
【0054】このように、外部より熱交換器4に供給さ
れた水26は、熱を受けて蒸気あるいは高温水27とな
る。この蒸気あるいは高温水27を熱交換器4の出口よ
り取り出し、暖房などに利用することができる。
【0055】一方、伝熱管25外面に凝縮した水は、重
力によりダウンカマ3上部へ落下する。これにより、ダ
ウンカマ3での冷却水12の密度は、炉心1内の混合流
20の密度より大きくなり、この密度差がダウンカマ3
から炉心1への自然循環の流れを促進する。
【0056】次に、以上のように構成した本実施の形態
の作用について説明する。
【0057】本実施による熱供給原子炉は、沸騰水型の
原子炉の原理を利用しており、炉心1内で熱を受けた冷
却水2は、蒸気17と冷却水2との混合流20となり、
更に分離板24の作用によって、液滴の分離された蒸気
22が熱交換器4に流入する。
【0058】この蒸気22と、伝熱管25内を流れる水
26との熱伝熱は、凝縮現象によってなされる。凝縮現
象による熱伝達率は、対流による熱伝達率よりも高い。
これによって、本実施による熱供給原子炉は、従来の加
圧水型の原子炉の原理を利用した熱供給原子炉よりも、
熱交換器4における熱伝達の効率がよくなる。
【0059】また、本実施の形態による熱供給原子炉で
は、冷却材2が、炉心1内では蒸気17と液滴状の冷却
材2が混合した混合流20の形態を有する一方、ダウン
カマ3内では冷却水12の形態を有するので、炉心1内
とダウンカマ3内の密度差は、従来の加圧水型の熱供給
原子炉の場合に比べて大きくなる。
【0060】この結果、本実施の形態による熱供給原子
炉では、従来の加圧水型の原子炉の原理を利用した熱供
給原子炉よりも、ダウンカマ3から炉心1への自然循環
の流れを促進することができる。このため、炉心1で発
生する熱の密度、すなわち発生熱量を大きくすることが
可能となる。
【0061】上述したように、本実施の形態の熱供給原
子炉においては、自然循環の流れを促進することができ
るので、炉心1で発生する熱量を大きくすることとが可
能となる。しかも、凝縮現象を利用することにより、熱
交換器4における熱伝達を効率よく行えるので、熱交換
器4の小型化が可能となる。
【0062】また、本実施の形態の熱供給原子炉におい
ては、原子炉11内の上部に板状の障害物23を設置し
ており、小さな液滴が直接原子炉11の蓋に衝突するこ
とがなく、その結果、原子炉11の蓋のエロージョンを
防ぐことが可能となる。
【0063】(第2の実施の形態)本発明の第2の実施
の形態を図1と図3とを用いて説明する。
【0064】なお、図1は、第1の実施の形態において
既に説明したので、その構成の説明は省略する。
【0065】図3は、本実施の形態による熱供給原子炉
に用いる熱交換器4の内部に多数配置している二重管伝
熱管30の構成例を示す断面図である。
【0066】すなわち、本実施の形態による熱供給原子
炉は、図3に示すように、熱交換器4として、二重管構
造をした二重管伝熱管30を内部に多数配置した熱交換
器4を用いることであり、図2と同様に、内部には、原
子炉11外部より供給される水26が流れ、外周には蒸
気22が流れる。
【0067】二重管伝熱管30は内管31と外管32と
から成り、更に、前記両管の間に平編み線あるいは多孔
質物質33を挿入し両管を密着接合している。平編み線
あるいは多孔質物質33を用いることにより、外管32
と内管31との境目の熱抵抗は無視できるようになる。
また、外管32と内管31との間には、Heのような不
活性の気体を封入する。
【0068】次に、以上のように構成した本実施の形態
の作用について説明する。
【0069】万一、外管32あるいは内管31に亀裂が
入った場合、内管31と外管32との間に封入している
Heなどの気体の圧力が低下する。従って、この圧力の
低下を検知することにより、二重管伝熱管30の亀裂を
確認することができる。
【0070】上述したように、本実施の形態の熱供給原
子炉においては、上記のような作用により、内管31と
外管32との間に封入しているHeなどの気体の圧力変
化から、二重管伝熱管30の亀裂を直ちに検知すること
ができる。
【0071】これにより、放射能を含んだ冷却水26が
原子炉施設の外部へ漏洩することを防ぐことができる。
【0072】その結果、図9に示すような2次熱交換器
7は不要となる。これは、2次熱交換器7自体の削減が
可能となるのみならず、原子炉格納容器の小型化も可能
となるので、経済的に優れた熱供給原子炉を実現するこ
とが可能となる。
【0073】(第3の実施の形態)本発明の第3の実施
の形態を図4と図5とを用いて説明する。
【0074】図4は、本実施の形態による熱供給原子炉
の構成例を示す概要図である。
【0075】図5は、不凝縮気体の濃度と熱伝達率との
関係を示す図である。これは、伝熱概論(甲藤 好朗
著、養賢堂発行)からの引用である。
【0076】すなわち、本実施の形態による熱供給原子
炉は、図4に示すように、図1に示す熱供給原子炉に不
凝縮気体除去装置41を付加した構成としており、その
他の構成は図1と同一である。よって、ここでは、不凝
縮気体除去装置41の構成及び機能に関する説明のみを
行う。
【0077】炉心1で冷却水2が熱エネルギーを受けて
沸騰すると、冷却水2が含んでいる空気などの不凝縮気
体が発生する。また、核燃料の構造材料であるZr(ジ
ルコニウム)と冷却水2との化学反応によって、水素な
どの不凝縮気体も発生する。
【0078】これら不凝縮気体は、図2又は図3に示し
既に説明した熱交換器4の伝熱管25又は二重管伝熱管
30の表面に蓄積し、凝縮熱伝達を阻害する。
【0079】本実施の形態では、図4に示すように、発
生した不凝縮気体を除去するための不凝縮気体除去装置
41を設置する。これにより、熱交換器4の伝熱管25
又は二重管伝熱管30の表面に蓄積した不凝縮気体を除
去する。
【0080】次に、以上のように構成した本実施の形態
の作用について説明する。
【0081】図5は、熱交換器4の伝導管温度が10℃
〜55℃の範囲にあるときの凝縮熱伝達に及ぼす不凝縮
気体の濃度の影響を示す。図5において、横軸は水蒸気
内に含まれている空気の割合であり、縦軸はそれに対す
る熱伝達率を示す。図5に示すように、水蒸気内に空気
が僅かに含まれるだけで、熱伝達率は激減することがわ
かる。
【0082】上述したように、本実施の形態の熱供給原
子炉においては、不凝縮気体除去装置41を設置し、炉
心1内で発生した空気や水素などの不凝縮気体を除去す
ることによって、熱交換器4の伝熱管25または二重管
伝熱管30の表面における不凝縮気体が蓄積しなくな
り、その結果、熱交換器4の熱伝達効率の悪化を防ぐこ
とが可能となる。
【0083】(第4の実施の形態)本発明の第4の実施
の形態を図1と図6と図7とを用いて説明する。
【0084】なお、図1は、既に説明済みであるのでそ
の説明は省略する。
【0085】図6は、本実施の形態による熱供給原子炉
の炉心1に多数装荷される核燃料集合体50の構成例を
示す外形図である。
【0086】すなわち、核燃料集合体50を、多数の核
燃料棒51を、軸方向に複数設けたスペーサ52によっ
て、核燃料棒51同士の間隔を一定に保った状態で正方
格子状に束ねた構成としている。
【0087】図7は、核燃料棒51の断面と、その周囲
の冷却水の状態の一例を示す概念図である。
【0088】図7(a)は、核燃料棒51が、適切に冷
却されている状態を表すものである。この場合は、核燃
料棒51の表面を、液膜53が覆い、この液膜53を介
して液滴54が核燃料棒51の表面からの熱を効率的に
奪うことができる。このような状態においては、核燃料
棒51を効率的に冷却することが可能となり、核燃料棒
51の温度が異常に上昇することは無い。
【0089】図7(b)は、何らかの原因で、核燃料棒
51表面からの熱除去に支障が出た場合における状態の
一例を示す概念図である。核燃料棒51の表面を覆って
いた液膜53が局所的に消滅してしまうと、前述したよ
うな液膜53を介した液滴54による効率的な熱除去が
できなくなり、核燃料棒51の温度は上昇する。
【0090】そこで、本実施の形態においては、図7
(a)および(b)に示すように、核燃料棒51の表面
の一部に熱電対55を設置し、この熱電対55によって
核燃料棒51表面の温度を測定する。更に、熱電対55
が異常に高い表面温度を検知した場合には、図1に示す
制御棒16を挿入するようなインターロックを講じる。
【0091】次に、以上のように構成した本実施の形態
の作用について説明する。
【0092】前述したように、何らかの原因で、核燃料
棒51からの熱除去に支障が出た場合、図7(b)に示
すように、液膜53が局所的に消滅し、液膜53を介し
た液滴54による効率的な熱除去ができなくなり、核燃
料棒51の温度が上昇する。
【0093】この異常な温度上昇を、核燃料棒51の表
面に配置した熱電対55が検知することができ、その場
合には、炉心1内に制御棒16を挿入する。制御棒16
が炉心1内に挿入すると、炉心1内における核分裂が緩
和されるので炉心出力が低下する。これによって、核燃
料棒51の温度上昇を回避し、核燃料棒51の溶融や破
損等を未然に防ぐことが可能となる。
【0094】従来は、圧力、流量、炉心入口流体温度を
測定し、これら多数のパラメータを限界出力(熱的除去
の限界出力)計算式に入力することによって限界出力を
求め、その値を超える場合を原子炉11の異常と判断し
ていた。しかしながら、本実施の形態においては、核燃
料棒51の温度の測定結果のみから、原子炉11の異常
を判断するとともに対策を講じることができる。
【0095】その結果、本実施の形態によれば、従来に
比較して、原子炉11の異常を容易に検知し、核燃料棒
51の溶融や破損等を未然に防止することが可能とな
る。
【0096】(第5の実施の形態)本発明の第5の実施
の形態を図1と図8を用いて説明する。
【0097】なお、図1は、既に説明済みであるのでそ
の構成の説明は省略する。
【0098】図8は、本実施の形態による熱供給原子炉
に装荷する核燃料集合体の構成例を示す外形図である。
【0099】すなわち、図8は、図6に示す核燃料集合
体50の外形図において、複数のスペーサ52のうち熱
的に最も影響を受ける最上段のスペーサの下部56に、
熱電対55を設置した点のみが異なっている。その他の
構成については、図6の説明において既に説明済みであ
るので、ここではその説明を省略する。
【0100】本実施の形態における炉心1は、図8に示
すような、最上段のスペーサの下部56に熱電対55を
設置した多数の核燃料集合体50で構成する。
【0101】次に、以上のように構成した本実施の形態
の作用について説明する。
【0102】長尺状の核燃料棒51において、最も温度
が高くなるのは、最上段のスペーサの下部56付近であ
る。これは、長尺状の核燃料棒51の下部から上部に行
くにしたがって、冷却水2中の蒸気17の割合が多くな
り、液滴54の割合が少なくなり、冷却効率が悪くなる
からである。
【0103】したがって、図8に示すように、最上段の
スペーサ下部56付近のみの熱電対55によって、核燃
料棒51の表面の異常な温度上昇を検知することが可能
となる。また、これらの熱電対55は、必ずしも核燃料
集合体50を構成する全ての核燃料棒51に設置するこ
とは必要ではなく、熱的に厳しい核燃料棒51のみに選
択的に設置すればよい。
【0104】これらのことにより、設置する熱電対55
の数を極力少なくすることが可能となる。
【0105】上述したように、本実施の形態の熱供給原
子炉においては、上記のような作用により、極力少ない
熱電対55によって、核燃料棒51の異常な温度上昇を
検知することが可能となる。すなわち、安全性を損なわ
ず、経済性を高めた原子炉を実現することが可能とな
る。
【0106】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の熱供給原
子炉によれば、自然循環の流れを促進することができる
ので、炉心で発生する熱量を大きくすることが可能とな
る。また、凝縮現象により熱伝達を効率良く行えるよう
になり、熱交換器の小型化も可能となる。
【0107】一方、熱交換器の伝熱管を二重管構造とす
ることにより、放射能を含んだ冷却水の原子炉施設外へ
の漏洩を防ぐことができるようになり、2次熱交換器の
削除も可能となる。更に、核燃料棒に熱電対を設置する
ことにより、核燃料棒の冷却異常を容易に検知し、核燃
料棒の溶融や破損等を未然に防止する対策を早急に講じ
ることが可能となる。
【0108】以上により、安全でかつ経済的に優れた熱
供給原子炉を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態による沸騰水型の熱供給原子
炉の構成例を示す概要図。
【図2】第1の実施の形態による熱供給原子炉に用いる
熱交換器の伝熱管の構成例を示す断面図。
【図3】第2の実施の形態による熱供給原子炉に用いる
熱交換器の二重管伝熱管の構成例を示す断面図。
【図4】第3の実施の形態による沸騰水型の熱供給原子
炉の構成例を示す概要図。
【図5】不凝縮気体の濃度と熱伝達率との関係を示す
図。
【図6】核燃料集合体の構成例を示す外形図。
【図7】核燃料棒の断面と、その周囲の冷却水の状態の
一例を示す概念図。
【図8】第5の実施の形態による熱供給原子炉に装荷す
る核燃料集合体の構成例を示す外形図。
【図9】従来の加圧水型による熱供給原子炉の構成例を
示す概要図。
【符号の説明】
1…炉心、 2…冷却水(炉心内)、 3…ダウンカマ、 4…熱交換器、 5…熱交換器内の冷却水、 6…熱交換器で発生した蒸気、 7…2次熱交換器、 8…2次熱交換器内の冷却水、 9…2次熱交換器で発生した蒸気、 10…2次熱交換器の蒸気出口、 11…原子炉、 12…冷却水(ダウンカマ内)、 13…熱交換器入口、 14…熱交換器出口、 15…下部プレナム、 16…制御棒、 17…蒸気、 20…混合流(二相流)、 21…上部プレナム、 22…蒸気(液滴分離後)、 23…障害物、 24…分離板、 25…伝熱管、 26…水(原子炉外部より熱交換器に供給される)、 27…蒸気あるいは高温水、 30…二重管伝熱管、 31…内管、 32…外管、 33…平網線あるいは多孔質物質、 41…不凝縮気体除去装置、 50…核燃料集合体、 51…核燃料棒、 52…スペーサ、 53…液膜、 54…液滴、 55…熱電対、 56…最上段スペーサの下部。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G21D 1/00 G21C 13/00 A 9/00 G21D 1/00 Q

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原子炉内の炉心に装荷した核燃料の核分
    裂により発生する核分裂エネルギーによって冷却水を蒸
    気に転換し、前記蒸気を前記原子炉の外部に持ち出すこ
    となく、前記原子炉の外部に熱エネルギーを供給するこ
    とを特徴とする熱供給原子炉。
  2. 【請求項2】 前記炉心内の前記冷却水を、自然循環に
    より循環させることを特徴とする前記請求項1に記載の
    熱供給原子炉。
  3. 【請求項3】 前記冷却水と前記炉心で発生する蒸気と
    からなる混合流を水と蒸気に分離する気水分離手段とし
    て、自然落下を利用することを特徴とする前記請求項1
    に記載の熱供給原子炉。
  4. 【請求項4】 前記原子炉内の上部に、当該部分に前記
    蒸気が直接衝突するのを阻止する板状の障害物体を設置
    することを特徴とする前記請求項1に記載の熱供給原子
    炉。
  5. 【請求項5】 前記原子炉内で前記冷却水が下降する領
    域であるダウンカマの上部に、前記冷却水の熱と前記原
    子炉外部より供給される冷却材の熱との熱交換を行う熱
    交換器を設置することを特徴とする前記請求項1に記載
    の熱供給原子炉。
  6. 【請求項6】 前記熱交換器に前記冷却水が侵入するの
    を阻止する板状の分離体を、前記原子炉内に設置するこ
    とを特徴とする前記請求項5に記載の熱供給原子炉。
  7. 【請求項7】 前記炉心で発生した熱エネルギーを、凝
    縮熱伝達を利用して前記熱交換器へ伝えることを特徴と
    する前記請求項5または前記請求項6に記載の熱供給原
    子炉。
  8. 【請求項8】 前記炉心で発生した不凝縮気体を除去す
    る手段を、前記原子炉内に設置することを特徴とする前
    記請求項1に記載の熱供給原子炉。
  9. 【請求項9】 前記熱交換器は、二重管構造をした二重
    管伝熱管からなることを特徴とする前記請求項5乃至7
    のうちいずれか一項に記載の熱供給原子炉。
  10. 【請求項10】 前記核燃料は、複数の燃料棒を、軸方
    向に複数設けたスペーサにより正方格子状に束ねて構成
    した複数の燃料集合体からなるものとし、前記燃料棒
    は、熱電対を備えており、前記熱電対により検出される
    前記燃料棒の温度情報に基づいて前記炉心の安全性を監
    視することを特徴とする前記請求項1に記載の熱供給原
    子炉。
  11. 【請求項11】 前記熱電対を、軸方向の最上段にある
    スペーサの下部近傍に取り付けることを特徴とする前記
    請求項10に記載の熱供給原子炉。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100415487B1 (ko) * 2001-04-30 2004-01-24 한국수력원자력 주식회사 일체형 원자로 핵적 가열 방법
US6718001B2 (en) 2000-11-15 2004-04-06 Hitachi, Ltd. Nuclear reactor

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