JP2000221121A - サンプル採取用具を用いた定量装置 - Google Patents

サンプル採取用具を用いた定量装置

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JP2000221121A
JP2000221121A JP11059121A JP5912199A JP2000221121A JP 2000221121 A JP2000221121 A JP 2000221121A JP 11059121 A JP11059121 A JP 11059121A JP 5912199 A JP5912199 A JP 5912199A JP 2000221121 A JP2000221121 A JP 2000221121A
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憲正 野田
Katsumi Hamamoto
勝美 浜本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 サンプル量およびサンプル形状がどのような
場合であっても、それらの全てを簡便な操作だけでかき
集めることができる採取用具を提供する。 【解決手段】 サンプルを配置する半円状と長方形状が
合わさった形に囲まれた広い面積部3とサンプル保持部
2を持ち、広い面積部3内に皮膚上に静置されているサ
ンプル5があるように装置を移動させ、次に半円状の面
積部3に面した骨格部6を皮膚と密着させながら、装置
を矢印7の方向に移動させると、サンプル5は骨格部6
に接触し、試料吸引孔1へと移動し、さらにサンプル保
持部2内の界面活性剤の作用により、サンプル保持部2
内へと移動する。このようなセンサの形状を有し、上記
操作方法により極微量のサンプルであっても、またたと
えサンプルが半球状でなく潰れて広がっていても、また
たとえサンプルが複数に分裂していても、それらの全て
を簡便な操作だけでかき集めることができ、目的の位置
まで運び、利用することが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、種々の微量あるい
は極微量の生体液、または種々の微量あるいは極微量の
果汁等の食品サンプルなどについて、サンプルを簡便か
つ確実に採取する採取方法及び採取用具及びこれらを用
いた定量装置に関する。
【0002】
【発明の背景】従来、生体液および食品中の特定成分
を、サンプルの希釈および撹拌などを行なうことなく、
簡易に定量し得る装置は種々提案されている。中でもサ
ンプル量が微量であるバイオセンサを例として、その斜
視図を図4に記載する。さらに図4の(a)から(e)
は前記バイオセンサを作製工程順に示したもので、以下
にこのバイオセンサの作製方法を、図面を参照しつつ説
明する。31はポリエチレンテレフタレートからなる絶
縁性の基板であり、41はその表面全面に形成した金属
膜である。基板31上の金属膜41に凹型のスリット4
2を刃物によるハーフカッティングにより形成すること
で、金属膜41を2つの領域に分割してある。この分割
された金属膜41を横断するように2枚のカバー38を
設け、サンプルが適用される測定電極34及び対電極3
5、並びにこれらの両電極に電圧を印可するためのリー
ド部32,33を形成している。さらに測定電極34及
び対電極35上に試薬反応層、この試薬反応層上に界面
活性剤層36を形成する。さらに上カバー40を設け
て、測定電極34及び対電極35上のサンプル保持部2
の体積を限定することで必要サンプル量が決定される。
このバイオセンサは以下のようにしてサンプル中の基質
濃度を定量する。まず、サンプルを準備する。この際、
サンプルの必要量は約3.0μLである。バイオセンサ
の幅2.0mm・高さ250μmの試料供給孔1をサン
プルに接触させると、試薬反応層上に形成された界面活
性剤層36の作用で、サンプルは界面活性剤層36上を
移動する。この様にして、サンプルがバイオセンサの幅
2.0mm・高さ250μm・長さ6mmのサンプル保
持部2を満たし供給される。これにより、試薬反応層が
溶解し、サンプル中の基質と試薬反応層の酸化還元酵素
との間で酵素反応が進行する。この酵素反応に伴い、電
子受容体が還元される。一定時間後、センサの電極に電
圧を印加して、この還元された電子受容体を電気化学的
に酸化し、このとき得られる酸化電流値からサンプル中
の基質濃度を定量することができる。
【0003】上記技術で作製されるバイオセンサに、必
要なサンプル量は、約3μLである。しかしながら、こ
のバイオセンサはサンプル量が不足すると正確な測定が
できず、センサも破棄しなければならない。そのため
に、実際には5μL以上のサンプルを、1回の測定に準
備する必要がある。
【0004】果汁などの、食品関連のサンプルは5μL
という量は多くない。少なくとも、この数倍量であれ
ば、問題なく準備ができる。しかし、生体液、特に血液
や間質液などでは、ランセットなどの穿刺器具を用い
て、皮膚を傷つけて出液させるため、痛みを伴う作業と
なる。この痛みは、サンプル量が多いほど痛みも大きく
なるために、サンプル量は少量であるほど望ましい。
【発明が解決しようとする課題】
【0005】サンプル量を低減させる目的で、サンプル
保持部の形状を、幅0.8mm・高さ150μm・奥行
き3.0mmで作製して、必要サンプル量を0.5μL
以下まで減少させた。
【0006】サンプル量が5μLの場合、サンプル滴の
大きさは半球状態で直径2.5mm・高さ1.2mm程
度になる。この程度の大きさのサンプルに、幅2.0m
m・高さ250μmの試料供給孔を接触させることは、
視力が0.05程度の人であっても、難しいことではな
い。
【0007】しかし、サンプル量が0.5μLになる
と、サンプル滴の大きさが、半球状態で直径1.2mm
・高さ0.6mm程度になり、幅0.8mm・高さ15
0μmの試料供給孔をこのサンプル滴に接触させるの
は、非常に難しい。
【0008】特に、このバイオセンサを使用するのは、
糖尿病患者が日常の血糖値測定に用いているのが大半で
あり、その糖尿病のため視力が低下した人が多く、上記
の作業は糖尿病患者には、とうてい受け入れられるもの
ではない。
【0009】つまり、サンプルを出液させるのに痛みが
伴う生体液、例えば血液中の被検知物質を測定すること
を目的とするバイオセンサでは、サンプルを出液させる
ときの痛みの低減をねらって、サンプル保持部の体積を
縮小し必要サンプル量を低減しても、サンプル供給が非
常に難しい、という問題がある。
【0010】また、別の問題として、上記従来技術で作
製された、バイオセンサを用いた場合で、5μLのサン
プルを準備したときに、サンプルが球状を形成せず、潰
れてしまい広がってしまうと、このサンプル溜まりの高
さが200μm以下になり、高さ250μmの試料供給
孔を接触させたときに、うまくサンプルが移動せず、サ
ンプル量が不足したり、または気泡を巻き込んでサンプ
ル保持部に移動するなど、正確な測定を妨げる現象が発
生しやすくなる。
【0011】例えば、糖尿病患者にこのような問題が発
生すると、測定をやり直すしかなく、経済的・痛的な負
担が、患者本人に生じることになる。
【0012】また、別の問題として、サンプルを準備す
るときに、失敗してサンプル滴が複数個の液滴に分裂し
てしまうと、小さいものはみえにくく、サンプル不足の
原因になるとして利用されず、無駄にサンプルが捨てら
れることになる。
【0013】例えば、糖尿病患者にこのような問題が発
生すると、場合によっては再度血液を出液させる必要が
あり、痛的な負担が、患者本人に生じることになる。
【0014】本発明の目的は、皮膚に代表される生体表
面などに極微量で存在する体液などのサンプルを簡便に
採取することを可能とする、サンプル採取方法及びサン
プル採取用具を提供することにある。
【0015】また本発明の他の目的は、採取したサンプ
ルを効率よく利用可能とする、サンプル採取方法及びサ
ンプル採取用具を提供することにある。
【0016】さらに本発明の他の目的は、採取するサン
プルがいかなる状態で存在もしくは分布されていようと
も、サンプル全てを確実に採取することを可能とする、
サンプル採取方法及びサンプル採取用具を提供すること
にある。
【0017】さらに本発明の他の目的は、サンプル採取
部を定量装置に組み合わせることで、極微量のサンプル
のみで定量測定が可能となる、定量装置を提供すること
にある。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明は、骨格部がサン
プルをかき集めながら移動することを特徴とするサンプ
ル採取用具である。
【0019】本発明のサンプル採取用具は、サンプルの
存在する面との隙間を無くすための、ワイパーをつける
ことが可能である。このようにワイパーをつけること
で、ワイパーが、サンプル配置面を移動する際により効
果的にサンプルをかき集めることが可能となる。
【0020】本発明のサンプル採取用具は、かき集める
部分を湾曲構造とすることが可能である。このようにか
き集める部分を湾曲構造にすることで、かき集めたサン
プルをより効果的に1カ所に集めることが可能となる。
【0021】本発明のサンプル採取用具は、サンプルを
取り囲むような骨格部を持ち、骨格部を移動させたる
と、サンプルをかき集めながら、骨格部により取り囲ん
だ面積部が小さくなるような構造とすることが可能であ
る。このような構造にすることで、かき集めたサンプル
をより効果的に1カ所に集めることが可能となる。
【0022】このようなサンプル採取用具で、骨格部を
移動する直前の面積部が、サンプルに対して非常に大き
ければ、使用者が面積部内にサンプルを配置することが
さらに容易になるので、より好ましい形態といえる。
【0023】本発明の、サンプル採取用具を使用するこ
とで、サンプル量に関わらず、またサンプルの状態、例
えば平面状に広がっていても、また例えば複数個の液滴
に分裂していても、簡便な作業により、サンプルを全て
採取することが可能となる。
【0024】しかも、これらのサンプル採取用具は非常
に簡単な構造をとっているので、例えばバイオセンサを
検出手段に用いる定量装置にも適用が可能となり、それ
により簡便な作業で1.0μL以下の極微量のサンプル
であっても、サンプル採取とサンプル供給が可能とな
る。
【0025】
【発明実施の形態】以下、本発明について、皮膚上の液
体を採取する場合を代表例として、更に図面を参照しつ
つ説明する。図1はバイオセンサをその操作工程順に示
す平面図である。このバイオセンサの構成としては、サ
ンプルを配置する半円状と長方形状が合わさった形に囲
まれた広い面積部3とサンプル保持部2を持ち、サンプ
ル保持部2には定量測定を行うための試薬反応層及びサ
ンプルをサンプル保持部2に導き入れるための界面活性
剤層が分注してある。サンプルは下記に記載する操作に
よって、面積部3から試料吸引孔1、サンプル保持部2
へと移動する。このバイオセンサにおける図1中に示さ
れる破線4より左側にある、2個の長方形の部分はバイ
オセンサのコネクター部であり、サンプル採取の際に
は、装置内部に接続される。従って、サンプルを採取す
る時には、このバイオセンサを直接持つ必要はなく、装
置をもってサンプルを採取するための動作を行う。
【0026】これより、サンプル採取方法を記載する。
まず、装置に接続されたバイオセンサの骨格部6と装置
によって半円状と長方形状が合わさった形に囲まれた広
い面積部3内に、皮膚上に静置されているサンプル5が
あるように装置を移動させる。
【0027】次に、半円状の面積部3に面した骨格部6
を皮膚と密着させながら、装置を矢印7の方向に移動さ
せると、サンプル5は骨格部6に接触し、さらに試料吸
引孔1へと移動し、さらにサンプル保持部2内の界面活
性剤の作用により、サンプル保持部2内へと移動する。
【0028】この際、皮膚と密着させる骨格部6の材料
を、弾力性のある、例えばゴム製などにするか、もしく
は骨格部6の皮膚と接触させる部分にワイパーを弾力性
のある、例えばゴム製などにより作製することで、皮膚
と密着させながら移動させることによる痛みを、全くな
くしてしまうことが可能でありかつ骨格部6と皮膚との
間の隙間にサンプルが入り込むことを確実に防ぐことが
できる。
【0029】このバイオセンサで、サンプル保持部2の
形状を幅0.8mm 高さ150μm 奥行き3mm
(容量 約0.36μL)のものを作製した。このサン
プル保持部2に試薬反応層として0.5%ヒドロキシエ
チルセルロース、1%フェリシアン化カリウム、500
IU/ml水溶液を1μL分注し、50℃10分間乾燥
した。また、界面活性剤層として1.0%トリトンX−
405水溶液を0.6μL分注し、40℃5分間乾燥し
た。サンプルを配置する半円状と長方形状が合わさった
形の面積部3内に記されている径r1は6mmとし、h
1は6mmとした。皮膚上に0.4μL、0.6μL、
0.9μL、1.2μL、1.5μLの全血を静かに滴
下し、半球状の全血採取の実験を10回行った。サンプ
ル保持部2一杯に全血が採取されたか否かを目視観察す
ることにより評価した。また、実験者は乱視を持ち視力
が0.03であり、また全血を配置した皮膚と目の距離
は約60cmとした。結果を表1の(a)に示す。な
お、全血を9回以上採取できた場合を○、5〜8回採取
できた場合を△、4回以下しか採取できなかった場合を
×で示す。
【0030】さらに、全血を半球状から皮膚上に広げた
状態に配置したもので、上記と同様の実験を行った。結
果を表1の(b)に示す。なお、全血を9回以上採取で
きた場合を○、5〜8回採取できた場合を△、4回以下
しか採取できなかった場合を×で示す。
【0031】さらに、図1の(b)中8a、8b、8c
の3カ所に全血を3等分して配置し、上記と同様の実験
を行った。結果を表1の(c)に示す。なお、全血を9
回以上採取できた場合を○、5〜8回採取できた場合を
△、4回以下しか採取できなかった場合を×で示す。
【0032】
【表1】 表1の(a)および(b)に示すように骨格部6に付着
することによる、全血のロスは極微量であり、全血が半
球状にならず広がってしまうことによる、サンプル採取
の失敗はない。表1の(c)に示すサンプル量0.6μ
Lまたは0.9μLの時、すなわち3個のサンプル滴が
各々0.2μLまたは0.3μLの時には、サンプルが
サンプル保持部2に移動し終わる前に、次のサンプルが
試料吸引孔1まで到着すれば採取ができたが、それ以外
の場合は、気泡がサンプル保持部2に入るために、うま
くサンプルを採取できなかった。以上の結果は、皮膚上
の極微量なサンプルの採取が、目の悪い人にとっても良
好に採取されることを示す。
【0033】次に、皮膚上の液体を採取する場合を代表
例として、更に図面を参照しつつ説明する。図2はバイ
オセンサをその操作工程順に示す平面図である。このバ
イオセンサの構成としては、サンプル保持部2をもつ電
極構成部11と自身が移動することでサンプルをかき集
めるサンプル採取機構部12から構成される。サンプル
をかき集めるサンプル採取機構部12は、移動した際に
サンプルをかき集めるサンプル貯留部13と電極構成部
11の両サイドを挟みながら移動する副骨格14から構
成される。さらにサンプル貯留部13内部は開けた空間
になっており、サンプル採取機構部12がサンプルをか
き集めながら移動する際、サンプルはすべてこのサンプ
ル貯留部13内に貯留される。実施例1と同様にサンプ
ルを配置する広い面積部3とサンプル保持部2を持ち、
サンプル保持部2には定量測定を行うための試薬反応層
及びサンプルをサンプル保持部2に導き入れるための界
面活性剤層が分注してある。サンプルは下記に記載する
操作によって、面積部3からサンプル貯留部13、試料
吸引孔1、サンプル保持部2へと移動する。このバイオ
センサはサンプルを採取する時には、装置に接続された
状態で使用されるので、このバイオセンサを直接持つ必
要はなく、装置をもってサンプルを採取するための動作
を行う。
【0034】これより、サンプル採取方法を記載する。
まず、装置に接続されたバイオセンサの先端に、バイオ
センサの先端部とサンプル採取機構部12のサンプル貯
留部13と副骨格14によって囲まれた広い面積部3内
に、皮膚上に静置されているサンプル5があるように装
置を移動させる。
【0035】次にサンプル貯留部13の面積部3に面し
た骨格部15を皮膚と密着させながら、サンプル採取機
構部12を矢印16の方向に移動させると、サンプル5
はサンプル貯留部13にかき取られてサンプル貯留部1
3に貯留される。図2の(c)はサンプル採取機構部1
2が移動し、面積部3の面積が0付近の状態である。サ
ンプルは図2の(c)中18で示される位置にある。さ
らにサンプル採取機構部12を矢印16の方向に移動さ
せると、図2の(d)に示すようにサンプル貯留部13
内の空間にバイオセンサの電極構成部11の先端が入り
込むことにより、サンプル貯留部13が狭められて、行
き場を失ったサンプル18はサンプル保持部2内の界面
活性剤の作用により、サンプル保持部2へと移動する。
【0036】この際、皮膚と密着させる骨格部15の材
料を、弾力性のある、例えばゴム製などにするか、もし
くは骨格部15の皮膚と接触させる部分にワイパーを弾
力性のある、例えばゴム製などにより作製することで、
皮膚と密着させながら移動させることによる痛みを、全
くなくしてしまうことが可能であり、かつ骨格部15と
皮膚との間の隙間にサンプルが入り込むことを確実に防
ぐことができる。
【0037】このバイオセンサで、サンプル保持部2の
形状を幅0.8mm 高さ150μm 奥行き3mm
(容量 約0.36μL)のものを作製した。このサン
プル保持部2に試薬反応層として0.5%ヒドロキシエ
チルセルロース、1%フェリシアン化カリウム、500
IU/ml水溶液を1μL分注し、50℃10分間乾燥
した。また、界面活性剤層として1.0%トリトンX−
405水溶液を0.6μL分注し、40℃5分間乾燥し
た。サンプルを配置する面積部3の径r2は6mmと
し、長さh2は24mmとした。皮膚上に0.4μL、
0.6μL、0.9μL、1.2μL、1.5μLの全
血を静かに滴下し、半球状の全血採取の実験を10回行
った。サンプル保持部2一杯に全血が採取されたか否か
を目視観察することにより評価した。また、実験者は乱
視を持ち視力が0.03であり、また全血を配置した皮
膚と目の距離は約60cmとした。結果を表2の(a)
に示す。なお、全血を9回以上採取できた場合を○、5
〜8回採取できた場合を△、4回以下しか採取できなか
った場合を×で示す。
【0038】さらに、全血を半球状から皮膚上に広げた
状態に配置したもので、上記と同様の実験を行った。結
果を表2の(b)に示す。なお、全血を9回以上採取で
きた場合を○、5〜8回採取できた場合を△、4回以下
しか採取できなかった場合を×で示す。
【0039】さらに、図2の(b)中17a、17b、
17cの3カ所に全血を3等分して配置し、上記と同様
の実験を行った。結果を表2の(c)に示す。なお、全
血を9回以上採取できた場合を○、5〜8回採取できた
場合を△、4回以下しか採取できなかった場合を×で示
す。
【0040】
【表2】 表2に示すようにサンプルの状態による、すなわち半球
状になっていても、広がっていても、分裂していても、
これらによる差はない。以上の結果は、皮膚上の極微量
なサンプルの採取が、目の悪い人にとっても良好に採取
されることを示す。
【0041】次に、皮膚上の液体を採取する場合を代表
例として、更に図面を参照しつつ説明する。図3はバイ
オセンサをその操作工程順に示す平面図である。このバ
イオセンサの構成としては、サンプル保持部2をもつ電
極構成部11と自身が移動することでサンプルをかき集
めるサンプル採取ワイヤー21とこのサンプル採取ワイ
ヤー21の初期位置を決定づける骨格部22から構成さ
れる。このサンプル採取ワイヤー21は電極構成部11
の両サイドを挟みながら移動することができ、その先端
部は骨格部22の内側にある。このバイオセンサは実施
例2と同様にサンプルを配置する広い面積部3とサンプ
ル保持部2を持ち、サンプル保持部2には定量測定を行
うための試薬反応層及びサンプルをサンプル保持部2に
導き入れるための界面活性剤層が分注してある。サンプ
ルは下記に記載する操作によって、面積部3から試料吸
引孔1、サンプル保持部2へと移動する。このバイオセ
ンサはサンプルを採取する時には、装置に接続された状
態で使用されるので、このバイオセンサを直接持つ必要
はなく、装置をもってサンプルを採取するための動作を
行う。
【0042】これより、サンプル採取方法を記載する。
まず、装置に接続されたバイオセンサの先端の、電極構
成部11の先端部とサンプル採取ワイヤー21によって
囲まれた広い面積部3内に、皮膚上に静置されているサ
ンプル5があるように装置を移動させる。
【0043】次にサンプル採取ワイヤー21を、骨格部
22を皮膚と密着させながら、矢印23の方向に移動さ
せると、サンプル5はサンプル採取ワイヤー21にかき
取られながら進む。図3の(b)はサンプル採取ワイヤ
ー21の移動が終了した瞬間の状態を示している。行き
場を失ったサンプルはサンプル保持部2内の界面活性剤
の作用により、サンプル保持部2へと移動する。
【0044】この際、皮膚と密着させるサンプル採取ワ
イヤー21の材料は、移動をスムーズに行うために、弾
力性のある、例えばゴム製などや撥水化処理を施してあ
る厚さ200μm以下のポリエチレンテレフタレートな
どが好ましいが、弾力性があるものであれば限定される
ものではない。さらにサンプル採取ワイヤー21の皮膚
と接触させる部分にワイパーを弾力性のある、例えばゴ
ム製などにより作製することで、皮膚と密着させながら
移動させることによる痛みを、全くなくしてしまうこと
が可能であり、かつサンプル採取ワイヤー21と皮膚と
の間の隙間にサンプルが入り込むことを確実に防ぐこと
ができる。
【0045】このバイオセンサで、サンプル保持部2の
形状を幅0.8mm 高さ150μm 奥行き3mm
(容量 約0.36μL)のものを作製した。このサン
プル保持部2に試薬反応層として0.5%ヒドロキシエ
チルセルロース、1%フェリシアン化カリウム、500
IU/ml水溶液を1μL分注し、50℃10分間乾燥
した。また、界面活性剤層として1.0%トリトンX−
405水溶液を0.6μL分注し、40℃5分間乾燥し
た。サンプルを配置する面積部3の径r3は8mmと
し、角度d3は270度とした。皮膚上に0.4μL、
0.6μL、0.9μL、1.2μL、1.5μLの全
血を静かに滴下し、半球状の全血採取の実験を10回行
った。サンプル保持部2一杯に全血が採取されたか否か
を目視観察することにより評価した。また、実験者は乱
視を持ち視力が0.03であり、また全血を配置した皮
膚と目の距離は約60cmとした。結果を表3の(a)
に示す。なお、全血を9回以上採取できた場合を○、5
〜8回採取できた場合を△、4回以下しか採取できなか
った場合を×で示す。
【0046】さらに、全血を半球状から皮膚上に広げた
状態に配置したもので、上記と同様の実験を行った。結
果を表3の(b)に示す。なお、全血を9回以上採取で
きた場合を〇、5〜8回採取できた場合を△、4回以下
しか採取できなかった場合を×で示す。
【0047】さらに、図3の(b)中24a、24b、
24cの3カ所に全血を3等分して配置し、上記と同様
の実験を行った。結果を表3の(c)に示す。なお、全
血を9回以上採取できた場合を○、5〜8回採取できた
場合を△、4回以下しか採取できなかった場合を×で示
す。
【0048】
【表3】 表3に示すようにサンプルの状態による、すなわち半球
状になっていても、広がっていても、分裂していても、
これらによる差はない。以上の結果は、皮膚上の極微量
なサンプルの採取が、目の悪い人にとっても良好に採取
されることを示す。
【0049】比較例として、皮膚上の液体を採取する場
合を代表例として、更に図面を参照しつつ説明する。図
4の(e)はバイオセンサの斜視図ある。このバイオセ
ンサは、試料吸引孔1を直接サンプルに接触させること
で、サンプルをサンプル保持部2にサンプルを移動させ
る。このバイオセンサはサンプルを採取する時には、装
置に接続された状態で使用されるので、このバイオセン
サを直接持つ必要はなく、装置をもってサンプルを採取
するための動作を行う。
【0050】このバイオセンサで、サンプル保持部2の
形状を幅0.8mm 高さ150μm 奥行き3mm
(容量 約0.36μL)のものを作製した。このサン
プル保持部2に試薬反応層として0.5%ヒドロキシエ
チルセルロース、1%フェリシアン化カリウム、500
IU/ml水溶液を1μL分注し、50℃10分間乾燥
した。また、界面活性剤層として1.0%トリトンX−
405水溶液を0.6μL分注し、40℃5分間乾燥し
た。皮膚上に0.4μL、0.6μL、0.9μL、
1.2μL、1.5μLの全血を静かに滴下し、半球状
の全血採取の実験を10回行った。サンプル保持部2一
杯に全血が採取されたか否かを目視観察することにより
評価した。また、実験者は乱視を持ち視力が0.03で
あり、また全血を配置した皮膚と目の距離は約60cm
とした。結果を表4の(a)に示す。なお、全血を9回
以上採取できた場合を○、5〜8回採取できた場合を
△、4回以下しか採取できなかった場合を×で示す。
【0051】さらに、全血を半球状から皮膚上に広げた
状態に配置したもので、上記と同様の実験を行った。結
果を表4の(b)に示す。なお、全血を9回以上採取で
きた場合を○、5〜8回採取できた場合を△、4回以下
しか採取できなかった場合を×で示す。
【0052】さらに、3カ所に全血を3等分して配置
し、上記と同様の実験を行った。結果を表4の(c)に
示す。なお、全血を9回以上採取できた場合を○、5〜
8回採取できた場合を△、4回以下しか採取できなかっ
た場合を×で示す。
【0053】
【表4】 上記実験の結果で失敗の原因は、表4の(a)において
は、試料吸引孔1以外の部分に全血を接触させてしま
い、全血を潰してしまったり、バイオセンサの裏側に付
けてしまったりしたのがほとんどである。表4の(b)
においては、前記原因に加えて、うまく接触させたにも
関わらず、気泡が入ってしまうことによるものである。
表4の(c)の場合、このバイオセンサにおいては、分
裂した血液滴の1個しか使用できないので、表4の
(a)の失敗原因と一致する。以上の結果は、サンプル
が極微量になると幅0.8mm、高さ150μmの試料
吸引孔1を接触させることが目の悪い人にとっては非常
に難しいということを示している。
【発明の効果】
【0054】このように本発明によれば、極微量のサン
プルであっても、またたとえサンプルが半球状でなく潰
れて広がっていても、またたとえサンプルが複数に分裂
していても、それらの全てを簡便な操作だけでかき集め
ることができ、目的の位置まで運び、利用することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態によるバイオセンサをそ
の操作工程順に示す平面図である。
【図2】本発明の別の実施の形態によるバイオセンサを
その操作工程順に示す平面図である。
【図3】本発明の別の実施の形態によるバイオセンサを
その操作工程順に示す平面図である。
【図4】従来技術の形態によるバイオセンサをその作製
工程順に示す平面図である。
【符号の説明】
1 試料吸引孔 2 サンプル保持部 3 面積部 4 測定装置端部 5 サンプル 6 骨格部 7 移動方向 8a サンプル配置位置 8b サンプル配置位置 8c サンプル配置位置 11 電極構成部 12 採取機構部 13 サンプル貯留部 14 副骨格 15 骨格部 16 移動方向 17a サンプル配置位置 17b サンプル配置位置 17c サンプル配置位置 18 サンプル 21 サンプル採取ワイヤー 22 骨格部 23 移動方向 24a サンプル配置位置 24b サンプル配置位置 24c サンプル配置位置 r1 実施例1で用いたバイオセンサ内の寸法 h1 実施例1で用いたバイオセンサ内の寸法 r2 実施例2で用いたバイオセンサ内の寸法 h2 実施例2で用いたバイオセンサ内の寸法 r3 実施例3で用いたバイオセンサ内の寸法 d3 実施例3で用いたバイオセンサ内の角度 31 基板 32 リード部 33 リード部 34 測定電極 35 対電極 36 界面活性剤層 38 カバー 40 上カバー 41 金属膜 42 スリット

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 骨格部がサンプルをかき集めながら移動
    することを特徴とするサンプル採取用具。
  2. 【請求項2】 サンプル配置面との隙間を無くすため
    の、ワイパーがついており、ワイパーが、サンプル配置
    面を移動することでサンプルをかき集めることを特徴と
    する前記請求項1記載のサンプル採取用具。
  3. 【請求項3】 サンプルを1カ所に集めるために、かき
    集める部分を湾曲構造としたことを特徴とする前記請求
    項1ないし請求項2記載のサンプル採取用具。
  4. 【請求項4】 サンプルを取り囲むような骨格部を持
    ち、骨格部を移動すると、骨格部により取り囲んだ面積
    部が小さくなることで、サンプルを1カ所に集めること
    を特徴とする前記請求項1ないし請求項3記載のサンプ
    ル採取用具。
  5. 【請求項5】 骨格部を移動する直前のサンプルを取り
    囲んだ面積部が、サンプルに対して非常に大きいことを
    特徴とする前記請求項4記載のサンプル採取用具。
  6. 【請求項6】 前記請求項1ないし請求項5記載のサン
    プル採取用具を用いて、生体液を採取することを特徴と
    するサンプル採取方法。
  7. 【請求項7】 前記請求項6記載の生体液採取方法と生
    体液内の被検知物質を測定することを目的とした検出手
    段あるいは測定装置とを組み合わせることを特徴とした
    定量装置。
  8. 【請求項8】 前記請求項7記載の検出手段がバイオセ
    ンサであることを特徴とした定量装置。
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