JP2000214260A - 測距装置 - Google Patents

測距装置

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JP2000214260A
JP2000214260A JP11011923A JP1192399A JP2000214260A JP 2000214260 A JP2000214260 A JP 2000214260A JP 11011923 A JP11011923 A JP 11011923A JP 1192399 A JP1192399 A JP 1192399A JP 2000214260 A JP2000214260 A JP 2000214260A
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light
measuring
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signal
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JP11011923A
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Tadashi Adachi
正 足立
Hajime Hiratsuka
哉 平塚
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Kubota Corp
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Kubota Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 通常は高精度な測距が可能で、位相差の検出
が不能な場合にも、測距不能に陥らずに大まかな測距が
可能な測距装置を提供する。 【解決手段】 パルス状の第1光波と一定周期の基準信
号で変調された第2光波を測距対象2に向けて投射する
投光手段10と、測距対象2からの反射光Rを受光する
受光手段11と、第1光波の投射光Fと反射光Rの時間
差から測距対象2までの距離D’を概算する第1計測部
12と、第2光波の投射光Fと反射光Rの位相差から測
距対象2までの所定の距離情報φを算出する第2計測部
と、第1計測部12の概算結果D’と第2計測部13の
距離情報φから測距対象2までの距離Dを算出する距離
算出部14とを備え、第2計測部13が距離情報φを算
出不能な場合に、距離算出部14は第1計測部13の概
算結果D’のみに基づいて測距対象2までの距離を算出
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光波を利用した測距
装置の改良技術に関する。
【0002】
【従来の技術】光波を利用した測距装置としては、パル
ス状の光波を測距対象に向けて投射し、測距対象からの
反射光を検出して、その反射時間と光速から測距対象ま
での距離を算出する方式(以下、時間差方式と略称す
る)によるものと、一定周期の基準信号で変調された光
波を測距対象に向けて投射し、測距対象からの反射光を
検出して、投射光と反射光間の位相差から測距対象まで
の距離を算出する方式(以下、位相差方式と略称する)
によるものとがある。
【0003】上記時間差方式の場合、測距分解能は反射
時間を計測する際の時間分解能で律速され、測距分解能
として1cmの精度を得るには、100psの時間分解
能が要求され、高精度化が極めて困難であるという問題
がある。一方、上記位相差方式の場合は、位相差が0〜
2π(1周期)の範囲でしか検出できないことから、原
則として測定対象までの往復距離が上記一定周期の基準
信号の1周期に対応する距離以内に制限される。つま
り、前記基準信号の波長をλ、検出した位相差に対応す
る距離をφとすると、測距対象までの距離Dは、数1に
示すように一般的に表現できるが、単純な位相差方式で
は、上式の位相差に対応する距離φが計測されるに止ま
り、測距範囲はn=0として最大λ/2に制限される。
【0004】
【数1】 D=(n×λ+φ)/2 (nは0以上の整数)
【0005】従って、上記測距範囲を超えて測距する場
合は、異なる周期の基準信号を使用して波長を複数に変
化させて、夫々の距離φを測定し、その測定結果から整
数nを特定して、距離Dを求めていた。
【0006】このように、時間差方式では測距精度に問
題があり、位相差方式では測距範囲に制限があるため、
時間差方式で求められた距離に基づいて、数1の整数n
を特定し、距離Dを求める混合方式が提案されている。
例えば、特開平10−96778号公報では、本願発明
者等が、パルス信号と一定周波数の正弦波信号を加算混
合した信号で変調された光波を測距対象に向けて投射
し、測距対象からの反射光を検出して、投射光と反射光
間の時間差を、パルス信号成分から検出し、投射光と反
射光間の位相差を正弦波信号成分から検出し、時間差よ
り算出される概算距離と位相差に対応する距離φと数1
から必要な補正を施して、整数nを特定し、距離Dを求
める方式を提案している。ここで、測距分解能は位相差
方式により確保できることから、時間差方式の測距分解
能を下げて測距範囲を長くすることで、測距範囲を改善
できるという特徴がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記混
合方式の場合、例えば、反射光の一定周期の基準信号で
変調された信号成分が十分に検出されずに、位相差方式
にかかる部分の検出が不能となった場合は、測距そのも
のが実行されないという問題があった。また、位相差の
検出を0〜2πの範囲で行う場合に、光波の往復する空
間における空気の揺らぎ等により、検出した位相差に誤
差が生じる場合がある。この誤差が、0または2π付近
で発生すると、前記距離φに最大1位相差分に相当する
誤差が生じる虞がある。
【0008】更に、測距対象に向けて投射される光波
は、反射光の強度を確保するためにビーム状に集束した
ものを使用するが、測距対象の高反射率部分が小さかっ
たり、遠方にある場合は、当該ビーム光をかかる高反射
率部分に照準を合わせて投射するのが困難であるという
問題も存在する。
【0009】本発明は、このような実情に鑑みてなされ
たものであり、その目的は、上述の問題点を解消し、投
射光と反射光間の時間差と位相差から測距対象までの距
離を測定する測距方式において、位相差の検出が不能な
場合であっても、測距不能に陥らずに大まかな測距が可
能な測距装置を提供し、更に、測距対象に対する照準合
わせの容易な測距装置を提供する点にある。
【0010】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
の本発明に係る測距装置の第一の特徴構成は、特許請求
の範囲の欄の請求項1に記載した通り、パルス状の第1
光波と一定周期の基準信号で変調された第2光波を測距
対象に向けて投射する投光手段と、前記測距対象からの
反射光を受光する受光手段と、前記第1光波の投射光と
反射光の時間差から前記測距対象までの距離を概算する
第1計測部と、前記第2光波の投射光と反射光の位相差
から前記測距対象までの所定の距離情報を算出する第2
計測部と、前記第1計測部の概算結果と前記第2計測部
の距離情報から前記測距対象までの距離を算出する距離
算出部とを備えてなる測距装置であって、前記第2計測
部が前記距離情報を算出不能な場合に、前記距離算出部
は前記第1計測部の概算結果のみに基づいて前記測距対
象までの距離を算出する点にある。尚、測距対象までの
所定の距離情報とは、第2光波の当該位相差に相当する
伝搬距離またはその半分の距離を意味し、具体的には、
従来技術の説明中の数1における距離φまたはその半分
の値が相当する。第2光波が1位相変化するまでに反射
光を受光した場合は、前記半分の距離が測距対象までの
距離に相当する。
【0011】同第二の特徴構成は、特許請求の範囲の欄
の請求項2に記載した通り、前述の第一の特徴構成に加
えて、前記投光手段は、前記第1光波と前記第2光波
が、強度変調可能な単一の発光装置から出射されるべく
構成され、前記基準信号と前記基準信号より振幅が大な
るパルス信号を加算混合した変調信号で、前記発光装置
に対して強度変調を施す変調装置を備えている点にあ
る。
【0012】同第三の特徴構成は、特許請求の範囲の欄
の請求項3に記載した通り、上述の第一または第二の特
徴構成に加えて、前記第1計測部は、その測距分解能
が、前記第2光波の1位相に相当する最大変位距離の4
分の1以下となるように構成され、前記距離算出部は、
前記第1計測部の概算結果を前記最大変位距離で除した
端数と前記測距分解能の差に基づいて、前記第2計測部
が算出した前記距離情報に対して前記測距分解能以上で
前記最大変位距離以下の範囲の値を加減する補正を行う
点にある。尚、第2光波の1位相に相当する最大変位距
離とは、第2光波の1位相に相当する伝搬距離を意味
し、具体的には、従来技術の説明中の数1における波長
λが相当する。
【0013】同第四の特徴構成は、特許請求の範囲の欄
の請求項4に記載した通り、所定の変調を施した光波を
測距対象に向けて投射する投光手段と、前記測距対象か
らの反射光を受光する受光手段と、前記光波の投射光と
反射光の時間差、位相差、或いは、その両方の検出結果
に基づいて前記測距対象までの距離を算出する距離計測
部とを備えてなる測距装置であって、前記投光手段が前
記光波の出射方向を扇状に走査する点にある。
【0014】同第五の特徴構成は、特許請求の範囲の欄
の請求項5に記載した通り、上述の第四の特徴構成に加
えて、前記投光手段が、前記光波が一定周期の基準信号
で変調され、前記測距対象より大きな走査範囲で走査さ
れるように構成され、前記距離計測部が、前記測距対象
からの反射光から生成される第2ビート信号の立ち上が
りまたは立ち下がりから、前記基準信号から生成される
第1ビート信号の立ち上がりまたは立ち下がりの時間差
を計測して、前記投射光と前記反射光の位相差を算出す
る点にある。ビート信号とは、基準信号と周期が僅かに
異なる信号と反射光に含まれる基準信号成分とを混合し
て生成される信号で、基準信号より長い周期に変換され
る。
【0015】以下に上記特徴構成による作用並びに効果
を説明する。上記第一の特徴構成によれば、投光手段が
パルス状の第1光波と一定周期の基準信号で変調された
第2光波を測距対象に向けて投射し、受光手段が測距対
象で反射した反射光を受光し、第1計測部が第1光波の
投射光と反射光の時間差を検出し、その時間差から測距
対象までの距離を概算し、第2計測部が第2光波の投射
光と反射光の位相差を検出し、その位相差から測距対象
までの1位相差以内の距離情報を算出し、距離算出部が
第1計測部の概算結果と第2計測部の距離情報をもとに
測距対象までの距離を高精度に算出することができると
ともに、第2光波の反射光強度が不十分等の理由で第2
計測部が距離情報を算出不能な場合であっても、距離算
出部が第1計測部の概算結果のみに基づいて測距対象ま
での距離を算出できるため、測距装置が完全に測距不能
状態に陥るという事態を回避できるのである。
【0016】以上の結果、例えば、本発明にかかる測距
装置を無人走行車両の車間距離センサ等に応用した場
合、測距対象である車両に高反射率で反射特性に優れた
プリズムシートやコーナキューブが設けられた場合で
は、高精度の測距が可能となり、更に、予定している測
距対象以外の通行人や建物等の反射特性の良くない障害
物に対しても大体の距離を測定でき、無人走行車両に対
するより高度な制御が可能となるのである。
【0017】同第二の特徴構成によれば、投光手段の単
一のレーザ光源で実現でき、光学系の構成を簡単化でき
るとともに、装置の小型化及び簡素化も図れるのであ
る。更に、パルス信号の振幅が基準信号の振幅より大で
あるため、受光した反射光からパルス信号成分と基準信
号成分を簡単に分離抽出できるのである。また、基準信
号の振幅がパルス信号の振幅より小であるため、基準信
号成分がパルス信号成分に比べて検出不能となり易いの
であるが、上記第一の特徴構成によれば、万が一基準信
号成分が検出不能になっても、距離算出部が第1計測部
の概算結果のみに基づいて測距対象までの距離を算出で
きる。
【0018】同第三の特徴構成によれば、第2計測部に
よる第2光波の投射光と反射光の位相差の検出結果が0
または2π付近である場合に、光波の往復する空間にお
ける空気の揺らぎ等の影響で誤差が重畳されていて、位
相差の0付近のものが誤って2π付近であると検出され
たり、2π付近のものが誤って0付近であると検出され
ても、第1計測部の概算結果を最大変位距離の半分の値
で除した端数が測距分解能より小さければ、第2計測部
で検出された位相差が本来0付近であると、また、逆に
大きければ、位相差が本来2π付近である推定できるた
め、位相差の微小な誤差により2πに近い大きな誤差が
発生していることが判別でき、更に、その判別結果によ
り当該誤差を少なくとも半分以下に抑制することができ
るのである。以上より、空気の揺らぎ等で第2光波に擾
乱が生じた結果、検出不能に至らないまでも、検出位相
差に誤差が生じる場合であっても、その誤差を抑制して
測距精度を極端に低下させることなく、第1計測部のみ
の測距分解能以上の高精度を維持した測距が可能となる
のである。
【0019】同第四の特徴構成によれば、投射光がビー
ム状に集光されていて、測距対象に対して照準が困難な
場合であっても、扇状の走査領域内に測距対象が入るよ
うに出射方向を設定することは比較的容易であるため、
投光手段が投射光を確実に測距対象に照射させることが
でき、その結果、受光手段は反射光を受光することがで
き、距離計測部は投射光と反射光の時間差、位相差、或
いは、その両方の検出結果に基づいて測距対象までの距
離を算出することができるのである。
【0020】同第五の特徴構成によれば、投射光が測距
対象に向けて走査され、その投射光が測距対象に照射さ
れている期間中のみ、受光手段が反射光を受光すること
になり、受光手段が反射光の受光を開始するとともに、
第2ビート信号の立ち上がりまたは立ち下がりが開始す
るため、その立ち上がりまたは立ち下がりをトリガ信号
として、第1ビート信号の立ち上がりまたは立ち下がり
までの時間差を計測することで、投射光と反射光の位相
差を算出することができるのである。即ち、投射光と反
射光の夫々の基準信号成分の存在を確認して時間差計測
のためのトリガ信号を発生する必要が無く、距離計測部
の構成を簡単化できるのである。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る測距装置の一
実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0022】図1に示すように、第1の実施形態の測距
装置1は、測距対象2に向けてパルス状の第1光波と一
定周期の基準信号で変調された第2光波の混合波を照射
する投光手段10と、前記測距対象2からの反射光Rを
受光する受光手段11と、前記投光手段10から照射さ
れた投射光Fと前記受光手段11が受光した反射光Rの
夫々の第1光波成分間の時間差から前記測距対象2まで
の概算距離D’を算出する第1計測部12と、投射光F
と反射光Rの第2光波成分の位相差から前記測距対象2
までの1位相内の距離情報φを算出する第2計測部13
と、前記第1計測部12の概算距離D’と前記第2計測
部13の距離情報φから前記測距対象2までの距離Dを
算出する距離算出部14とを備えた構成となっている。
【0023】前記投光手段10は、強度変調可能な半導
体レーザ等のレーザ光源15と、レーザ光源15から出
射される投射光Fを強度変調する変調部16と、レーザ
光源15から出射された投射光Fを平行光にするコリメ
ートレンズ17と、コリメートレンズ17を通過した投
射光Fを前記測距対象2に向けて屈曲させる反射鏡18
とを主要部として構成されている。
【0024】前記変調部16は、100MHzの正弦波
信号A(図2において「A」で示す)を発振する第1発
振回路19と、繰り返し周期が10μsのパルス信号B
(図2において「B」で示す)を発振するパルス発振器
20からなり、前記正弦波信号Aと前記パルス信号Bを
加算混合した変調信号Cで前記レーザ光源15の駆動電
流を変調し、その結果、前記レーザ光源15から出射さ
れる投射光Fは図2に示すような信号波形に強度変調さ
れる。従って、図2において「A」で示す部分が第2光
波に相当し、「B」で示す部分が第1光波に相当する。
尚、前記パルス信号Bのピーク値は前記正弦波信号Aの
振幅より十分大きく、パルス信号Bによる変調強度が正
弦波信号Aによる変調強度より大としてある。また、図
2に示すように、パルス信号と正弦波信号の同期がと
れ、パルス信号のパルス幅が正弦波信号の周期と一致
し、両信号波形が滑らかに重なるように、前記パルス発
振器20は前記第1発振回路19からの同期信号によっ
てパルス発振する。
【0025】前記受光手段11は、前記反射鏡18と、
前記反射鏡18で屈曲した反射光Rを投射光Fと分離す
るビームスプリッタ21と、反射光Rの光強度を電気信
号に変換する受光素子22とを主要部として構成されて
いる。
【0026】前記第1計測部12は、反射光Rを前記受
光素子22で光電変換して生成された反射信号Sを入力
して第1光波成分であるパルス信号のみを検出する第1
コンパレータ23と、第1コンパレータ23の出力信号
B’と前記パルス発振器20からのパルス信号Bとを入
力して両パルス間の時間差tを計時する第1タイマ24
と、その時間差tより前記測距対象2までの概算距離
D’をD’=t×c/2(c=光速)として求める第1
演算部25から構成されている。尚、前記第1コンパレ
ータ23の検出レベルは、第1光波成分のみを検出すべ
く前記反射信号Sの正弦波信号成分の振幅より高く設定
してある。前記第1タイマ24は動作周波数が200M
Hzの8ビット2進カウンタで構成されており、前記パ
ルス信号Bの入力からカウントを開始し、前記出力信号
B’の入力までカウントを継続し、8ビットのカウント
結果Uを出力する。尚、この8ビットの出力値Uは前記
第1演算部25内の所定のメモリ領域(8ビット)に記
憶される。前記第1計測部12の測距分解能は、カウン
タの時間分解能で律速され、1ビットカウントに5ns
を要するので、0.75mとなる。従って、前記第1演
算部25は前記第1タイマ24の出力値Uと測距分解能
である0.75mを乗算して概算距離D’を算出するこ
とができる。また、前記8ビット2進カウンタの最上位
ビットは測距不能状態を検出するために使用するため、
下位の7ビットを使用する。このため、前記第1計測部
12による測距限界は0.75m×(27 −1)=9
5.25mとなる。従って、例えば、前記測距対象2ま
での距離が95.25mを超えると前記8ビット2進カ
ウンタの最上位ビットが立ち、測距不能状態を検出す
る。また、前記パルス信号Bの繰り返し周期10μs
は、前記8ビット2進カウンタの最上位ビットが立つま
での時間(5ns×28=1.28μs)より長くなる
ように設定してある。
【0027】前記第2計測部13は、前記反射信号Sを
入力して第2光波成分である正弦波信号S’のみを検出
するアンプ26と、発振周波数が前記第1発振回路19
より100KHz高い100.1MHzの正弦波信号
A’を発振する第2発振回路27と、前記第1発振回路
19から出力される100MHzの正弦波信号Aと前記
第2発振回路27から出力される100.1MHzの正
弦波信号A’を積算して得られる信号から100KHz
の第1ビート信号A1 を抽出する第1ローパスフィルタ
28と、前記アンプ26から出力される100MHzの
正弦波信号S’と100.1MHzの正弦波信号A’を
積算して得られる信号から100KHzの第2ビート信
号A2 を抽出する第2ローパスフィルタ29と、前記第
1ビート信号A1 を波形整形して第1矩形波A3 を出力
する第2コンパレータ30と、前記第2ビート信号A2
を波形整形して第2矩形波A4 を出力する第3コンパレ
ータ31と、前記第1矩形波A3 と前記第2矩形波A4
を入力して両矩形波A3 ,A 4 の時間差を計時して投射
光Fの第2光波成分に相当する前記正弦波信号Aと反射
光Rの第2光波成分に相当する前記正弦波信号S’との
位相差に相当する出力値Lを出力する第2タイマ32
と、その出力値Lより前記正弦波信号A,S’の1位相
内における前記測距対象2までの距離情報φを算出する
第2演算部33から構成されている。
【0028】前記アンプ26は前記反射信号Sの第2光
波成分である正弦波信号レベルより僅かに高い信号レベ
ルを最大信号出力範囲とすることで、第1光波成分をク
ランプして実質的に除去している。前記第2計測部13
は、所謂ヘテロダイン検波回路を形成しており、前記第
1ビート信号A1 には前記正弦波信号Aの位相情報が含
まれており、前記第2ビート信号A2 には前記正弦波信
号S’の前記測距対象2までの距離に応じた位相ずれが
加わった位相情報が含まれており、前記第2タイマ32
でこれらの位相差を求めることができる。
【0029】前記第2タイマ32は動作周波数が25.
6MHzの8ビット2進カウンタで構成されており、前
記第1矩形波A3 の入力からカウントを開始し、前記第
2矩形波A4 の入力までカウントを継続し、8ビットの
カウント結果Lを出力する。尚、この8ビットの出力値
Lは前記第2演算部33内の所定のメモリ領域(8ビッ
ト)に記憶される。尚、100KHzの信号の位相差を
8ビット2進カウンタで256(28 )分割すると、動
作周波数は25.6MHzである必要がある。ここで、
100MHzの第2光波が1位相変化する間の伝搬距離
である最大変位距離は、第2光波の波長(λ=c/10
0MHz)である3mとなり、最大変位距離の半分を8
ビット2進カウンタで256分割して1位相中の前記測
距対象2までの片道距離を計測するため、前記第2計測
部13の測距分解能は5.86mm(3m/(2×25
6))となる。従って、前記第2演算部33は、前記第
2タイマ32の出力値Lと測距分解能である5.86m
mを乗算した値を2倍して距離情報φを算出することが
できる。
【0030】前記距離算出部14は、以下の要領で、前
記概算距離D’と前記距離情報φから前記測距対象2ま
での距離Dを算出する。ここで、前記概算距離D’の分
解能は前述の如く0.75mであるのに対して、前記距
離情報φの最大値の半分の値、つまり、最大変位距離の
半分の値は1.5mと2倍である。このため、前記距離
情報φの半分の値が0.75m以上の場合、つまり、前
記概算距離D’を1.5mで除した余り0.75mが存
在する場合は、前記概算距離D’と前記距離情報φの半
分の値の両方で0.75m分が2重にカウントされるこ
とになる。従って、前記距離算出部14では、前記概算
距離D’の分解能を1.5mに合わせるため、前記第1
タイマ24の出力値U(8ビット)の最下位ビットを切
り捨てる計算処理を行う。具体的には前記出力値U(8
ビット)と8ビットの2進数「01111110」をビ
ット別に論理積処理した値をU’とし、数2に基づいて
前記測距対象2までの距離Dを算出する。
【0031】
【数2】 D=U’×0.75m+L×5.86mm+Δ
【0032】ここで、Δは反射光Rと投射光Fの光路差
による誤差や、前記変調部16及び前記受光素子22で
の光電変換処理に要する時間に伴う誤差を補正するため
の補正値である。また、前記出力値U(8ビット)の最
下位ビットが1で、前記距離情報φが0.75m以下の
場合は、前記補正値Δに0.75mを加算して、距離D
の補正を行う。逆に、前記最下位ビットが0で、前記距
離情報φが0.75m以上の場合は、前記補正値Δから
0.75mを減算して、距離Dの補正を行う。投射光F
と反射光Rの第2光波成分の位相差が測定誤差等により
0と2πの境界を超えて僅かにずれて、前記第2タイマ
32の出力値Lが最悪0から255または255から0
に変化する可能性が有り、前記位相差から算出した前記
距離情報φに最大1.5m近い誤差が生じる虞がある
が、上記の補正により、測定条件が悪く、前記位相差に
測定誤差が生じても、距離Dの最大誤差を0.75m以
下に抑制することができる。尚、補正値Δに対する加減
算値は0.75m〜1.5mの範囲で任意に選択すれば
よい。
【0033】ここで、補正値Δの設定を容易にして、補
正精度を向上するために、前記変調部16及び前記受光
素子22での光電変換処理に要する時間に伴う誤差部分
を最小限に抑制するために、前記第2計測部13におい
て、前記第1発振回路19から出力される100MHz
の正弦波信号Aの代わりに、投射光Fを第2のビームス
プリッタで二分して、その一方を前記受光素子22と同
じ特性の第2の受光素子で光電変換した投射信号を前記
アンプ26と同じ特性の別のアンプで検出した第2光波
成分である正弦波信号を使用し、前記第1計測部12に
おいては、前記パルス発振器20からのパルス信号Bの
代わりに、前記第2の受光素子で光電変換した前記投射
信号を前記第1コンパレータ23と同じ特性の別のコン
パレータで検出した第1光波成分であるパルス信号を使
用するのが好ましい。
【0034】更に、前記第2計測部13において、前記
第2タイマ32の出力値Lが一時的に記憶される前記第
2演算部33内の前記所定のメモリ領域は、前記第2タ
イマ32のカウント開始時に予め0(8ビット)にリセ
ットされているため、反射光Rの受光状態が悪く前記反
射信号Sの第2光波成分である正弦波信号をヘテロダイ
ン検波するに十分に検出できない場合は、前記第2タイ
マ32から有効な出力値Lが得られず、前記メモリ領域
の値は0のままである。従って、前記メモリ領域の値が
0でないことを、数2を計算する前に確認する必要があ
る。反射光Rの受光状態が悪く前記メモリ領域の値が0
の場合は、前記概算距離D’の分解能を1.5mに下げ
てしまっているため、そのまま数2の計算を実行する
と、最大測定誤差が1.5mとなるため、数2の計算に
おいて、U’を使用せずに、元の出力値Uを使用する。
この結果、距離Dの最大誤差を0.75m以下に抑制す
ることができるのである。
【0035】尚、前記第1計測部12、前記第2計測部
13、及び、前記距離算出部14は全体を集積回路等に
一体化して構成してもよく、或いは、一部の演算回路や
メモリのみを集約してマイコン等で構成するようにして
も構わず、具体的な回路のハードウェア構成は任意に選
択し得るものである。
【0036】次に、第2の実施の形態を説明する。 〈1〉上記実施の形態における前記投光手段10におい
て、図3に示すように、前記反射鏡18をガルバノミラ
ーで構成し、投射光Fの出射方向を扇状に走査するよう
に構成するのも好ましい。更に、前記受光手段11をビ
ームスプリッタ21を使用する代わりに、図3に示すよ
うに、集光レンズ40を用いて反射光Rを前記受光素子
22に集光するようにしても構わない。
【0037】〈2〉更に、第2の実施形態において、前
記投光手段10は、投射光Fが一定周期の基準信号での
み変調され、前記測距対象2より大きな走査範囲で走査
されるように構成しても構わない。つまり、前記変調部
16は、前記パルス発振器20を備えずに前記第1発振
回路19のみを備え、正弦波信号Aで前記レーザ光源1
5の駆動電流を変調し、投射光Fを図2に「A」で示す
部分の第2光波の信号波形に強度変調する。この場合、
前記第1計測部12は不要で、前記距離算出部14にお
いても前記概算距離D’に関連する機能は不要となる。
従って、図3に示すように、前記第2計測部13と前記
距離算出部14とをまとめて距離計測部として構成す
る。但し、測距範囲は前記最大変位距離の半分の値であ
る1.5mである。
【0038】前記測距対象2からの反射光Rは、扇状に
走査させれる投射光Fが前記測距対象2に入射している
期間のみ、前記受光手段11で受光され、前記受光素子
22で光電変換され反射信号Sが生成される。尚、反射
信号Sには正弦波信号Aのみであるため、パルス成分を
除去するための前記アンプ26は不要である。従って、
図4に示すように、反射信号Sと前記第2発振回路27
から出力された100.1MHzの正弦波信号A’とを
積算して得られる信号から前記第2ローパスフィルタ2
9を通して抽出される100KHzの前記第2ビート信
号A2 も、反射光Rの受光期間のみ生成される。その結
果、前記第3コンパレータ31では、前記第2ビート信
号A2 の発生とともに前記第2矩形波A4 が自動的に出
力され、上記第1の実施形態と異なり前記第2矩形波A
4 の入力によりカウントを開始するように構成されてい
る前記第2タイマ22は、当該入力により自動的に計時
を開始し、第1矩形波A3 の入力までカウントを行うこ
とができる。尚、本別実施形態の説明において、上記第
1の実施形態と同種の機能を有する各手段は、便宜上図
1と図3において同じ符号を用いている。
【0039】〈3〉上記の各実施形態において、各手段
の具体的な構成は、上記説明以外の構成を採用しても構
わない。また、第1光波及び第2光波の変調方法及び変
調周波数等も適宜変更可能である。更に、第1光波及び
第2光波を別光源で構成しても構わない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る測距装置の第1実施形態の概略構
成を示す説明図
【図2】第1実施形態における投射光の変調状態を示す
波形図
【図3】本発明に係る測距装置の第2実施形態の概略構
成を示す説明図
【図4】第2実施形態における第1及び第2ビート信号
を示す波形図
【符号の説明】
1 測距装置 2 測距対象 10 投光手段 11 受光手段 12 第1計測部 13 第2計測部 14 距離算出部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2F065 AA06 CC11 FF12 FF13 FF33 GG04 HH04 JJ15 LL12 LL46 NN08 QQ04 2F112 AD01 BA01 CA05 CA12 DA09 EA03 EA05 FA01 FA08 5J084 AA02 AA05 AB01 AC02 AD01 BA11 BB02 BB21 CA03 CA23 DA09 EA04

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パルス状の第1光波と一定周期の基準信
    号で変調された第2光波を測距対象に向けて投射する投
    光手段と、前記測距対象からの反射光を受光する受光手
    段と、前記第1光波の投射光と反射光の時間差から前記
    測距対象までの距離を概算する第1計測部と、前記第2
    光波の投射光と反射光の位相差から前記測距対象までの
    所定の距離情報を算出する第2計測部と、前記第1計測
    部の概算結果と前記第2計測部の距離情報から前記測距
    対象までの距離を算出する距離算出部とを備えてなる測
    距装置であって、 前記第2計測部が前記距離情報を算出不能な場合に、前
    記距離算出部は前記第1計測部の概算結果のみに基づい
    て前記測距対象までの距離を算出することを特徴とする
    測距装置。
  2. 【請求項2】 前記投光手段は、前記第1光波と前記第
    2光波が、強度変調可能な単一の発光装置から出射され
    るべく構成され、前記基準信号と前記基準信号より振幅
    が大なるパルス信号を加算混合した変調信号で、前記発
    光装置に対して強度変調を施す変調装置を備えているこ
    とを特徴とする請求項1記載の測距装置。
  3. 【請求項3】 前記第1計測部は、その測距分解能が、
    前記第2光波の1位相に相当する最大変位距離の4分の
    1以下となるように構成され、 前記距離算出部は、前記第1計測部の概算結果を前記最
    大変位距離で除した端数と前記測距分解能の差に基づい
    て、前記第2計測部が算出した前記距離情報に対して前
    記測距分解能以上で前記最大変位距離以下の範囲の値を
    加減する補正を行うことを特徴とする請求項1または2
    記載の測距装置。
  4. 【請求項4】 所定の変調を施した光波を測距対象に向
    けて投射する投光手段と、前記測距対象からの反射光を
    受光する受光手段と、前記光波の投射光と反射光の時間
    差、位相差、或いは、その両方の検出結果に基づいて前
    記測距対象までの距離を算出する距離計測部とを備えて
    なる測距装置であって、 前記投光手段が前記光波の出射方向を扇状に走査するこ
    とを特徴とする測距装置。
  5. 【請求項5】 前記投光手段は、前記光波が一定周期の
    基準信号で変調され、前記測距対象より大きな走査範囲
    で走査されるように構成され、 前記距離計測部は、前記測距対象からの反射光から生成
    される第2ビート信号の立ち上がりまたは立ち下がりか
    ら、前記基準信号から生成される第1ビート信号の立ち
    上がりまたは立ち下がりの時間差を計測して、前記投射
    光と前記反射光の位相差を算出することを特徴とする請
    求項4記載の測距装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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