JP2000214145A - 試料気化室 - Google Patents

試料気化室

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JP2000214145A
JP2000214145A JP11017568A JP1756899A JP2000214145A JP 2000214145 A JP2000214145 A JP 2000214145A JP 11017568 A JP11017568 A JP 11017568A JP 1756899 A JP1756899 A JP 1756899A JP 2000214145 A JP2000214145 A JP 2000214145A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】PTV法による試料注入を行うガスクロマトグ
ラフ分析、ガスクロマトグラフ質量分析において、再現
性のよい分析を行うことが可能な試料気化室を提供す
る。 【解決手段】試料気化室内に取り付けるガラスインサー
ト1内に、充填物として分析目的成分に対して強い吸着
作用を有する物質5と弱い吸着作用を有する物質3の少
なくとも2種類以上の物質を、インサート内部にそれぞ
れ層状に形成する。これにより、液体サンプルをPTV
法によって注入し、再現性良く分析することを可能とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガスクロマトグラ
フ装置、ガスクロマトグラフ質量分析装置に関し、さら
に詳しくは試料気化室内に液体のまま注入したサンプル
を気化室内で気化させることにより分析を行うガスクロ
マトグラフ装置、ガスクロマトグラフ質量分析装置の試
料気化室に関する。
【0002】
【従来の技術】図2は、従来からガスクロマトグラフ装
置に用いられている試料気化室の概略図である。図2に
おいて、11は気化室本体であり、キャリアガス導入口
11a、スプリット流路11b、カラム接続口11cが
設けられているとともに、その上部には、セプタム12
が取り付けられている。気化室本体の周囲にはヒーター
13が巻かれてあり、このヒーター13は温度制御部1
4により制御されている。
【0003】気化室本体11の底部にあるカラム接続口
11cには、キャピラリーカラム15が接続され、この
キャピラリーカラム15の他端は検出器16に接続され
ている。
【0004】気化室本体11の内部には筒状のガラスイ
ンサート1が設置されており、この内部で試料が気化さ
れるようにしてある。
【0005】ガスクロマトグラフ装置やガスクロマトグ
ラフ質量分析装置において、キャピラリーカラムに大量
のサンプルを導入することができる注入法としてPTV
(Programmed Temperature Vaporized)法がある。PT
Vは、サンプルを液体のままで試料気化室に注入する方
法であり、しかもスプリット/スプリットレス注入のよ
うにサンプルを一瞬のうちに気化するようなことがな
く、そのためカラムへのサンプルの注入量をスプリット
/スプリットレス注入より遙かに多くすることができる
注入法である。
【0006】溶媒に試料を溶解した試料溶液をガスクロ
マトグラフの試料気化室に大量に注入し、溶媒から分離
された試料成分の全量をカラムに導入するためには、注
入された試料をいったん試料気化室のガラスインサート
内に保持する必要がある。そのために従来は、気化室内
に液体が溜まるカップを設けたり、気化室本体内にある
ガラスインサートの筒内に一種類の充填物が詰められて
いる。
【0007】このような試料導入装置でPTV注入法を
行うためには、試料気化室の温度を注入された試料の溶
媒の沸点付近に保って溶媒を気化させてスプリット流路
11bから又はカラムを経て排出させた後、スプリット
流路11bを閉じた状態にして注入された試料の分析目
的成分を気化させ、高沸点夾雑物は気化させない試料導
入温度まで試料気化室の温度を上昇させて、全目的成分
をカラムに導入する。その後、スプリット比を所定の値
に保ってキャリアガスを流し、分析を行う。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】気化室内に液体が溜ま
るカップ等を設ける場合は、形状が特殊になり加工が困
難になる、洗浄の際に取り扱いに注意が必要になる、高
価になる、等の問題があった。一種類のみの充填物を詰
めた場合、目的成分が充填物に対して強い吸着を有する
と、液体サンプルが充填物と結合し、脱着しにくい状態
となったまま加熱されることにより、熱分解されてしま
うことがあった。そのため、脱着、気化させるために充
填物の量を少なくせざるを得ないが、その場合インサー
ト内での充填物の層の厚みが薄くなりすぎて目的成分が
充填物の層を通過する際の吸着現象にばらつきが出て、
分析の再現性が悪くなる、という問題がある。
【0009】本発明は以上のような問題を解決し、PT
V法を行うのに適したガラスインサートを用いた試料気
化室を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の試料気化室は上
記問題を解決するために、試料気化室内に取り付けるガ
ラスインサート内部に分析目的成分に対して強い吸着作
用を有する物質と弱い吸着作用を有する物質の少なくと
も2種類以上の物質を層状に形成したものである。
【0011】本発明のガラスインサートは、目的成分に
対して強い吸着を有する充填物を少量と、目的成分に対
して弱い吸着を有する充填物を多量に用い、インサート
内部にそれぞれを層状に形成して用いる。これにより、
目的成分が充填物の層を通過する際の吸着現象にばらつ
きがでるという現象は防ぐことができ、目的成分は確実
に保持される。
【0012】
【発明の実施形態】以下、図面に示す実施例に従って説
明する。図1は本発明の一実施例を示す試料気化室に用
いられるガラスインサートの断面図である。このガラス
インサートは図2に示したガラスインサート1におい
て、目的成分に対して強い吸着を有する充填物5と目的
成分に対して弱い吸着を有する充填物3とが層状に形成
されてなる。なお、その他の試料気化室の構成について
は、図2の従来例と同様であるので、同符号を用いるこ
とによりその説明を省略する。
【0013】以下に、PTV法による試料注入動作の説
明をする。試料気化室10には、試料注入口にセプタム
12を備えており、まずセプタムにニードルを突き刺し
てニードルの先端がガラスインサート1内にくるように
する。そして、ニードルからサンプル液体を流出するこ
とにより、ガラスインサート1内の充填物3、5にサン
プル液体が保持される。
【0014】続いて、キャリアガス導入口11aからキ
ャリアガスをしばらく流しながら試料気化室温度を溶媒
の沸点付近に保つことによって溶媒成分を蒸発させ、そ
のほとんどをスプリット流路11bから排出する。
【0015】その後、予め温度制御部14に設定されて
いる所定のプログラムにより、ヒーター13の加熱を行
うことにより、充填物3、5に保持されていた目的成分
は気化され、キャピラリーカラム15に導入されて成分
分離され、検出器16にて検出される。
【0016】次に、本発明のガラスインサート1の構成
を具体的に説明する。ガラスインサート1内に、目的成
分に対して強い吸着を有する充填物5として、Carbotra
pTMC(Bulk)(スペルコ社製)を20〜40メッシュの
範囲に分級したものを5mg、目的成分に対して弱い吸
着を有する充填物3として、Chromosorb W(HP)(和光
純薬社製)を80〜100メッシュの範囲に分級したも
のを25mg用い、それぞれをシリカウール2、4、6
で挟み、層状に形成した。
【0017】上記のガラスインサートを有する試料気化
室を取り付けたガスクロマトグラフ装置を用いた分析結
果を表1に示す。ガスクロマトグラフ装置にカラム(J
&W社製DB−1、内径0.32mm、長さ30m、df1
μm)を接続し、分析試料としてフタル酸エステル類で
あるジメチルフタレート(DMP)、ジエチルフタレート
(DEP)、ジプロピルフタレート(DPP)、イソジブチル
フタレート(i-DBP)、ノルマルジブチルフタレート(n
-DBP)、ベンジルブチルフタレート(BBP)、ジオクチ
ルフタレート(DOP)を濃度が各100ppmになるように
テトラヒドロフラン中に溶解した試料溶液を作成した。
キャリアガスとしてヘリウムガスを用い、圧力67kPa
で流した。カラム温度は、55℃で5分間保持した後3
00℃まで12℃/minで昇温し、その後300℃で11
分間保持した。スプリット比は最初の5分間は1/15
0とし、その後は1/3とした。PTV温度は、64℃
で1分間保持した後30℃/minで95度まで昇温し、
95℃で1分間保持した後250℃/minで300℃ま
で昇温し、300℃で31分間保持した。検出器には水
素炎イオン化検出器を用い、メイクアップガスはヘリウ
ム60kPa、水素50kPa、空気50kPaとした。
【0018】試料溶液10μLを試料気化室に注入し、
同じ条件で5回分析を行った時のそれぞれの試料のピー
ク面積の相対標準偏差値(RSD)(%)を表1に示
す。比較のために、目的成分に対して強い吸着を有する
CarbotrapTMC(Bulk)層のみを同じ条件で形成したガラ
スインサートを有する試料気化室を用い、同じ条件で分
析を行った結果も表1に示す。本発明による試料気化室
を用いた場合に、すべての試料に対してピーク面積のR
SDは明らかに小さく、良好な分析の再現性が得られ
た。
【0019】本実施例では、目的成分に対して強い吸着
を有する充填物5としてCarbotrapT MC(Bulk)を用いた
が、この他にCarbotrapTMF(スペルコ社製)を用いるこ
とが可能であり、目的成分に対して弱い吸着を有する充
填物3としてChromosorb W(HP)を用いたが、この他に
ShimaliteW(島津製作所社製)を用いることが可能であ
る。さらにこれらを2種類以上組み合わせて用いること
も可能である。
【0020】
【発明の効果】以上のように本発明のガラスインサート
を取り付けた試料気化室を使用することにより、液体サ
ンプルをPTV法によって注入し再現性良く分析するこ
とが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による試料気化室の構成断面を示す図で
ある。
【図2】従来からの試料気化室の概略断面を示す図であ
る。
【符号の説明】
1・・・ガラスインサート 2、4、6・・・シリカウール 3・・・Chromosorb W(HP)80〜100(弱い吸着作用を有す
る物質) 5・・・CarbotrapTMC(Bulk)(強い吸着作用を有する物
質) 10・・・試料気化室 11・・・気化室本体 11a・・・キャリアガス導入口 11b・・・スプリット流路 11c・・・カラム接続口 11d・・・セプタムパージ流路 12・・・セプタム 13・・・ヒーター 14・・・温度制御部 15・・・キャピラリーカラム 16・・・検出器

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ガスクロマトグラフ装置の試料気化室にお
    いて、試料気化室内に取り付けるガラスインサート内
    に、充填物として分析目的成分に対して強い吸着作用を
    有する物質と弱い吸着作用を有する物質の少なくとも2
    種類以上の物質を層状に形成したことを特徴とする試料
    気化室。
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