JP2000213994A - 熱電対装置 - Google Patents

熱電対装置

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JP2000213994A
JP2000213994A JP11012522A JP1252299A JP2000213994A JP 2000213994 A JP2000213994 A JP 2000213994A JP 11012522 A JP11012522 A JP 11012522A JP 1252299 A JP1252299 A JP 1252299A JP 2000213994 A JP2000213994 A JP 2000213994A
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JP
Japan
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thermocouple
protective tube
outer protective
heat transfer
tube
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Application number
JP11012522A
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English (en)
Inventor
Noriyasu Oe
憲保 大江
Hiroshi Tanabe
博司 田辺
Mikio Horiguchi
幹夫 堀口
Yasuhiko Kojo
靖彦 古城
Sadakazu Takayama
定和 高山
Chikamichi Kajita
慎道 梶田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
HORIGUCHI CHUKOSHO KK
JAPAN HIGH GRADE CAST IRON ASSOCIATION
Fuji Electric Co Ltd
Ikegai Corp
TYK Corp
Original Assignee
HORIGUCHI CHUKOSHO KK
JAPAN HIGH GRADE CAST IRON ASSOCIATION
Fuji Electric Co Ltd
Ikegai Corp
TYK Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】測温応答性を改善するのに有利な熱電対装置を
提供すること。 【解決手段】熱電対装置は、先端が閉鎖された挿入孔2
を備え耐熱性をもつ材料で形成された外側保護管1と、
外側保護管1の挿入孔2に挿入され熱電対挿入孔60を
備え電気絶縁性をもつ材料で形成され絶縁管6と、熱電
対挿入孔60に挿入され先端側に測温接点73を備えた
熱電対71,72とをもつ。外側保護管1の挿入孔2の
内壁面と絶縁管6の先端6kの外壁面との間には、伝熱
保護層8が配置されている。伝熱保護層8は、熱伝導性
が良好な金属で形成されるか、または金属を主要成分と
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は測温用の熱電対装置
に関する。本発明は、例えば、金属溶湯(鋳鉄溶湯、鋳
鋼溶湯、銅溶湯、アルミ溶湯、亜鉛溶湯など)やガスの
温度を測定する際に使用できる。
【0002】
【従来の技術】従来より、測温用の熱電対装置が提供さ
れている(特開昭60−198423号公報など)。こ
の熱電対装置は、先端が閉鎖された挿入孔を備え耐熱性
をもつ材料で形成された外側保護管と、外側保護管の挿
入孔に挿入され熱電対挿入孔を備え電気絶縁性をもつ材
料で形成され絶縁管と、絶縁管の熱電対挿入孔に挿入さ
れ先端側に測温接点を備えた熱電対とをもつ。
【0003】熱電対の測温接点により、金属溶湯などの
測温対象物の温度を測定する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この熱電対装置におい
ては、測温の際の時定数は大きく、測温応答性は必ずし
も満足できるものではなかった。本発明は上記した実情
に鑑みなされたものであり、測温応答性を改善するのに
有利な熱電対装置を提供することを課題とするにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に係る熱電対装置
は、先端が閉鎖された挿入孔を備え耐熱性をもつ材料で
形成された外側保護管と、外側保護管の挿入孔に挿入さ
れ熱電対挿入孔を備え電気絶縁性をもつ材料で形成され
絶縁管と、絶縁管の熱電対挿入孔に挿入され先端側に測
温接点を備えた熱電対とをもつ熱電対装置であって、外
側保護管の挿入孔の内壁面と絶縁管の先端の外壁面との
間には、熱伝導性が良好な金属で形成されまたは金属を
主要成分とする伝熱保護層が配置されていることを特徴
とするものである。
【0006】本発明装置によれば、外側保護管の挿入孔
の内壁面と絶縁管の先端の外壁面との間には、伝熱保護
層が配置されている。伝熱保護層は、熱伝導性が良好な
金属で形成されまたは金属を主要成分とするため、熱伝
導性が良好でないアルミナなどのセラミックス材料とは
異なり、熱伝導性が良く、熱電対の測温点による測温応
答性が改善される。
【0007】更に、伝熱保護層は、熱電対、特に熱電対
の測温接点を包囲しているため、測温接点をもつ熱電対
を保護する。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明装置によれば、挿入孔の内
壁面と絶縁管の先端の外壁面との間には、熱伝導性が良
好な金属で形成されまたは金属を主要成分とする伝熱保
護層が配置されている。伝熱保護層は熱伝導性が良いた
め、前記したように、熱電対による測温応答性を高める
のに有利となる。伝熱保護層は、熱電対の先端や測温接
点を包囲するキャップ形状に形成できる。伝熱保護層は
薄肉の有底円筒キャップ形状が好ましいが、厚肉の有底
円筒キャップ形状であっても良い。
【0009】使用の際の熱などによって、外側保護管の
構成材料と熱電対とが反応するおそれがある場合があ
る。あるいは、外側保護管の構成材料から発生するガス
と熱電対とが反応するおそれがある場合がある。これら
の場合には、前記したように、伝熱保護層が、熱電対、
特に熱電対の測温接点を包囲して保護する役割を果たす
ことも期待できる。
【0010】上記した伝熱保護層を構成する金属として
は、熱伝導率、耐高温性、ガスバリヤ性、耐破損性等の
性質の確保を考慮し、熱電対装置の使用環境などに応じ
て選択でき、例えば、白金系、金系等の貴な金属系を採
用できる。あるいは場合によっては、鉄系、ニッケル
系、ステンレス鋼系、チタン系、銅系、アルミ系、モリ
ブデン系、コバルト系等も採用できる。伝熱保護層を構
成する金属は、純度が高い金属であっても良いし、合金
であっても良い。
【0011】本発明装置で用いる熱電対としては、測温
できるものであれば良く、使用条件によって選択でき、
白金-白金ロジウム系であっても、アルメル-クロメル系
であっても、クロメル-コンスタンタン系であっても、
鉄-コンスタンタン系であっても、銅-コンスタンタン系
であっても良い。本発明装置においては、伝熱保護層と
外側保護管とは接触していても良い。あるいは、伝熱保
護層と外側保護管との間に隙間が形成されていても良
い。伝熱保護層と絶縁管とは接触していても良い。ある
いは、伝熱保護層と絶縁管との間には隙間が形成されて
いても良い。
【0012】外側保護管は、耐熱性をもつ材料で形成さ
れている。外側保護管を構成する材料としては、サーメ
ット材料、セラミックス材料などを採用できる。サーメ
ット材料は、金属相に粒子状の耐火物相を分散させて構
成されている。本発明装置によれば、測温接点をもつ熱
電対を備えた絶縁管の先端部が外側保護管の挿入孔の先
端側に挿入されている。
【0013】本発明装置の好ましい態様によれば、外側
保護管は、外側保護管の先端側の外径が外側保護管の基
端側の外径よりも小さくされた径小筒部を備えている構
成を採用できる。この場合には、外側保護管の先端の周
壁の肉厚が薄くなるため、熱電対による測温応答性を高
めるのに一層有利となる。本発明装置は、測温対象物に
外側保護管の先端部を接触させ、測温対象物の温度を測
定する。測温対象物としては、金属溶湯などの液体、雰
囲気ガスなどの気体、金属物や耐火物等の固体などを採
用できる。
【0014】金属溶湯等の液体を本発明装置によって測
温する場合には、金属溶湯等の液体の液面に上方から、
本発明装置の先端を浸漬させても良い。あるいは、金属
溶湯などの液体を貯留している容器の壁部(例えば底部
や側壁部)から、本発明装置の先端を浸漬させても良
い。
【0015】
【実施例】(第1実施例)以下、図1,図2を参照して
第1実施例を説明する。本実施例に係る熱電対装置にお
いては、有底円筒パイプ状をなす外側保護管1が軸長方
向に延設されて設けられている。外側保護管1は、耐熱
性をもつ材料の1種であるサーメット材料により形成さ
れている。サーメット材料は、金属相に粒子状の耐火物
相を分散させて構成されている。本実施例では、モリブ
デン相に粒子状のジルコニア相を分散させて構成されて
いる。つまりMo相−ZrO2相の混合材料で構成され
ている。これは耐溶損性、耐高温性、熱伝導性等の特性
の確保を考慮したものである。外側保護管1は外壁面1
aをもつ。
【0016】外側保護管1の内部には、横断面円形状の
挿入孔2が軸長方向に沿って延設されて形成されてい
る。外側保護管1の挿入孔2の先端は、閉鎖部10によ
り閉鎖されている。閉鎖部10は、ほぼ球状面をもつ外
壁面10aと、ほぼ球状面をもつ内壁面10cとを備え
ている。外側保護管1の肉厚t1は、外側保護管1の閉
鎖部10の肉厚t2とほぼ相応しており、外側保護管1
における肉厚変動を抑制している。
【0017】外側保護管1の挿入孔2は、外側保護管1
の先端1k側に設けられた径小孔20と、径小孔20に
連通する主孔25とで構成されている。径小孔20と主
孔25とは同軸的に形成されている。径小孔20の内径
をD1として示す。主孔25の内径をD2として示す。
径小孔20の内径D1は、主孔25の内径D2よりも小
さい。径小孔20の長さをL1として示す。L1にわた
り、径小孔20の内径は実質的に同一とされているが、
場合によっては、先端から離れるにつれて内径が僅かに
拡径するように僅かに傾斜していても良い。
【0018】主孔25のうち径小孔20に連続する側に
は、径小孔20に向かうにつれて内径が次第に縮径する
円錐壁面27が形成されている。円錐壁面27は、後述
する絶縁管6の先端6kを径小孔20に挿入する際のガ
イド作用を期待できる。円錐壁面27に中間保護管9の
軸端が当接すれば、中間保護管9を挿入孔2内にそれ以
上進入させることができず、中間保護管9の進入量が規
制される。
【0019】外側保護管1の先端1kを除いた外周面に
は、流動性をもつキャスタブル材料(例えばアルミナ耐
火材料)を外側保護管1に鋳包んで固化成形した円筒状
の保護スリーブ3が被覆されている。保護スリーブ3は
内周面3aと外周面3bと端面3cとをもつ。保護スリ
ーブ3から突出している外側保護管1の軸長は、L2と
して示されている。外側保護管1の先端1kの外径をE
1として示す。保護スリーブ3の外径をE2として示
す。なお、外側保護管1の外径E1は外側保護管1の全
長にわたりほぼ同一にできる。保護スリーブ3の外径E
2は保護スリーブ3の全長にわたりほぼ同一にできる。
【0020】図1に示すように、保護スリーブ3の基端
3m側には、円筒状の固定金具4が同軸的に被覆されて
いる。固定金具4は、耐高温性に優れた金属(例えばス
テンレス鋼)で形成されている。固定金具4の周壁に形
成した通孔4aに挿入したビス4cを保護スリーブ3に
係止している。固定金具4には、中央孔5aをもつ金属
パイプ5が同軸的に連設されている。金属パイプ5は、
耐高温性に優れた金属(例えばステンレス鋼)で形成さ
れている。金属パイプ5には電気コネクタ52が保持さ
れている。
【0021】絶縁管6は電気絶縁性をもつ材料(例えば
アルミナ耐火材料)で形成されている。図2において絶
縁管6の外径をD4として示す。絶縁管6には、互いに
独立して軸長方向に沿って並走された2個の熱電対挿入
孔60が形成されている。絶縁管6の熱電対挿入孔60
にはワイヤ状の熱電対71,72(白金-白金ロジウ
ム)が個々に挿入されており、熱電対71,72の途中
部が互いに短絡することは防止されている。熱電対7
1,72の先端側には、両者を接合した測温接点73が
設けられている。熱電対71,72の基端は電気コネク
タ52に接続されている。
【0022】本実施例においては、図2に示すように、
測温接点73をもつ熱電対71,72を備えた絶縁管6
は、中間保護管9の中央孔9a内に挿入されている。そ
して絶縁管6は中間保護管9と共に外側保護管1の挿入
孔2内に挿入されている。図2に示すように、絶縁管6
の先端6kは、中間保護管9の一端開口9cから先方に
突き出しており、外側保護管1の先端1k側の径小孔2
0に挿入されて配置されている。
【0023】本実施例においては、外側保護管1の挿入
孔2の径小孔20の内壁面と絶縁管6の先端6kの外壁
面との間には、伝熱保護層として機能する伝熱金属キャ
ップ8が配置されている。伝熱金属キャップ8は、貴な
金属である白金を用いて、有底の円筒パイプ形状をなす
ように形成されている。白金は薄肉形状への塑性変形が
容易であり、更に、セラミックス材料と異なり、機械的
性質が脆くなく、耐高温性に優れており、熱伝導率も高
い。更にガスバリヤ性も高い。
【0024】伝熱金属キャップ8の外径は軸長にわたり
ほぼ同一にでき、内径も軸長にわたりほぼ同一にでき
る。例えば、伝熱金属キャップ8の外径は約3.6m
m、内径は約3.2mm、従って伝熱金属キャップ8の
周壁の肉厚は薄く、伝熱金属キャップ8の軸長は径小孔
20の軸長に対応するように約30mm〜60mmにで
きる。
【0025】図2に示すように、伝熱金属キャップ8の
先端は閉鎖部80で閉鎖されている。伝熱金属キャップ
8の閉鎖部80の近傍に、熱電対71,72の測温接点
73が位置している。従って、熱電対71,72の測温
接点73が外側保護管1に直接的に接触することは抑え
られている。本実施例では、上記した外側保護管1の挿
入孔2の径小孔20の内径D1は約4mm、主孔25の
内径D2は約10mm、径小孔20の長さL1は約50
mm、外側保護管1の突出長L2は約70mm、外側保
護管1の先端1kの外径E1は約24mm、保護スリー
ブ3の外径E2は約40mmにできる。
【0026】本実施例装置は、使用の際には、外側保護
管1の先端1kを測温対象物に接触させ、測温対象物の
温度を測定する。測温対象物としては、金属溶湯などの
液体、雰囲気ガスなどの気体がある。金属溶湯等の液体
を本実施例装置によって測温する場合には、金属溶湯等
の液体の液面に上方から、本実施例装置の外側保護管1
の先端1kを浸漬させても良い。あるいは、金属溶湯な
どの液体を貯留している容器(溶解炉、取鍋、タンデッ
シュなど)の底部に本実施例装置を取付け、本実施例装
置の外側保護管1の先端1kを金属溶湯などの液体に浸
漬させても良い。
【0027】以上の説明から理解できるように本実施例
においては、外側保護管1の挿入孔2の径小孔20の内
壁面と絶縁管6の先端6kの外壁面との間には、金属製
で熱伝導性が良好な円筒パイプ形状の伝熱金属キャップ
8が配置されている。故に、熱電対71,72の測温接
点73による測温応答性を高めるのに有利となる。つま
り測温における時定数の短縮を図るのに有利となる。
【0028】更に、伝熱金属キャップ8は金属である白
金で形成されているため、セラミックス材料とは異な
り、脆くなく、薄肉であっても容易に破損することはな
い。故に測温接点73の耐久性向上に有利である。使用
の際の熱などによって、外側保護管1の構成材料と熱電
対71,72とが反応するおそれがある。あるいは、外
側保護管1の構成材料から発生するガスと熱電対71,
72とが反応するおそれがある。これらの場合には、熱
電対71,72の先端や測温接点73を伝熱金属キャッ
プ8が包囲して保護しているため、伝熱金属キャップ8
が熱電対71,72、測温接点73の劣化を抑える役割
を果たすことも期待できる。そのため熱電対71,7
2、測温接点73の耐久性向上、長寿命化を図り得る。
【0029】本実施例においては、外側保護管1の挿入
孔2の先端側は、内径が大きい主孔25ではなく、内径
が小さい径小孔20であるため、径小孔20の内壁面と
絶縁管6との外壁面との隙間幅を小さくすることができ
る。そのため、余分な隙間空間が低減または消失する。
よって、熱電対71,72の測温接点73による測温応
答性を向上させるのに貢献できる。つまり測温における
時定数の短縮を図るのに有利となる。例えば、外側保護
管1の径小孔20の内壁面と絶縁管6の先端6kの外壁
面との間に詰める装填物(例えば耐火材料の粉末)を低
減または廃止することもできる。
【0030】ところで、外側保護管1の挿入孔2の内径
を挿入孔2の全長にわたりD1としつつ、挿入孔2を真
っ直ぐに形成しようとすることは、製造工程上容易では
ない。外側保護管1の製造工程における歪、反りなどの
影響があるからである。この場合には、全長にわたり内
径がD1と小さい挿入孔は、高精度では真っ直ぐとなり
にくい。このような歪みや反りが発生した挿入孔に絶縁
管6を挿入する操作が困難となる。
【0031】この点本実施例においては、外側保護管1
の挿入孔2を先端側の径小孔20と主孔25とに分け、
主孔25の内径をD2と大きくしつつ、径小孔20の内
径D1のみを小さくしている方式が採用されている。そ
のため、上記したような絶縁管6の挿入が困難となる不
具合を回避するのに有利となる。 (第2実施例)以下、第2実施例を図3,図4参照して
説明する。
【0032】第2実施例は第1実施例と基本的には同様
の構成である。従って同一機能を奏する部位には同一の
符号を付する。本実施例においても、前記した実施例の
場合と同様に、外側保護管1の挿入孔2の径小孔20の
内壁面と絶縁管6の先端6kの外壁面との間には、貴な
金属である白金を用いて形成された円筒パイプ形状をな
す伝熱保護層として機能する伝熱金属キャップ8が配置
されている。故に熱電対71,72の測温接点73によ
る測温応答性を高めるのに有利となる。
【0033】更に本実施例においても、伝熱金属キャッ
プ8は白金製であり、耐高温性に優れており、熱伝導率
も高く、ガスバリヤ性も高い。この伝熱金属キャップ8
が熱電対71,72の先端や測温接点73を包囲して保
護しているため、伝熱金属キャップ8が熱電対71,7
2の劣化を抑える役割を果たすことを期待できる。加え
て本実施例においては、外側保護管1の挿入孔2の先端
側は、内径が小さな径小孔20であるため、熱電対7
1,72の測温接点73による測温応答性を高めるのに
一層有利となる。
【0034】また本実施例においては図4に示すよう
に、外側保護管1の先端1kには、円錐外壁面14を介
して径小筒部15が同軸的に形成されている。径小筒部
15の軸長はL4として示されている。径小筒部15の
外径はE4として示されている。外側保護管1の基端側
の外径はE1cとして示されている。径小筒部15の外
径E4は、外側保護管1の基端側の外径E1cよりも小
さくされている。この結果、外側保護管1の先端1kの
周壁の肉厚が薄くなるため、外側保護管1の先端1kの
熱容量が低減される。そのため、外側保護管1の先端1
kを介しての熱電対71,72の測温接点73への熱伝
達が早く行われる。故に、熱電対71,72による測温
応答性を一層高めるのに有利となる。つまり測温におけ
る時定数の短縮を図るのに有利となる。
【0035】更に本実施例においては、図3に示すよう
に金属パイプ5には高さ合わせ用のストッパリング55
が設けられている。本実施例においては、図4におい
て、外側保護管1の径小筒部15の外径E4は約12m
m、径小筒部15の軸長L4は約50mm、径小孔20
の内径D1は約4mm、主孔25の内径D2は約10m
m、径小孔20の長さL1は約50mm、外側保護管1
の突出長L2は約70mmにできる。
【0036】(他の例)伝熱保護キャップ8と絶縁管6
との間の隙間、外側保護管1と伝熱保護キャップ8との
間の隙間の少なくとも一方に、アルミナ粉末粒子を収容
しても良い。アルミナ粉末粒子は熱伝導性が良好である
ため、測温応答性の向上に貢献できる。アルミナ粉末粒
子の純度が高い方が、熱電対を劣化させる性質をもつシ
リコンなどの不純物が低減されるため、好ましく、例え
ば、重量比で99.7%にできる。上記したアルミナ粉
末粒子の平均粒径は適宜選択でき、300μm以下、2
00μm以下、100μm以下にできる。なお不純物が
あると、低融点化したり、高温で組織が変質したりし易
くなり、周りの材料に固着し易くなる傾向がある。
【0037】上記した伝熱保護キャップ8は白金を用い
て形成されているが、これに限らず、使用環境に応じ
て、炭素鋼系、合金鋼系、ステンレス鋼系、ニッケル
系、銅系、アルミ系等の他の金属で形成されていても良
いものである。上記した伝熱保護キャップ8は有底形状
キャップ形状であるが、これに限らず、上記した白金な
どの金属で形成したテープや箔などの帯状物を用い、帯
状物を絶縁管6の先端、あるいは、測温接点73等に巻
回し、これにより伝熱保護層を構成しても良いものであ
る。
【0038】その他、本発明装置は上記し且つ図面に示
した実施例のみに限定されるものではなく、要旨を逸脱
しない範囲内で必要に応じて適宜変更して実施できるも
のである。例えば、前記したL1はL2よりも大きくす
ることもできる。上記した寸法サイズは上記した値や範
囲に限定されるものではなく、また上記した材料に限定
されるものではなく、使用状況に応じて適宜選択できる
ことは勿論である。
【0039】
【発明の効果】本発明装置によれば、外側保護管の挿入
孔の内壁面と絶縁管の先端との間には、熱伝導率が良好
である伝熱保護層が配置されているため、熱電対による
測温応答性の向上を図ることができる。本発明装置によ
れば、使用の際の熱などによって、外側保護管の構成材
料と熱電対とが反応して熱電対が劣化するおそれがある
場合、あるいは、外側保護管の構成材料から発生するガ
スと熱電対とが反応して熱電対が劣化するおそれがある
場合であっても、熱電対の先端や測温接点を伝熱保護層
が包囲して保護しているため、熱電対が劣化することを
抑える役割を果たす。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例に係る熱電対装置を示す構成図であ
る。
【図2】第1実施例に係る熱電対装置の要部を示す構成
図である。
【図3】第2実施例に係る熱電対装置を示す構成図であ
る。
【図4】第2実施例に係る熱電対装置の要部を示す構成
図である。
【符号の説明】
図中、1は外側保護管、10は閉鎖部、2は挿入孔、6
は絶縁管、6kは先端、60は熱電対挿入孔、71,7
2は熱電対、73は測温接点、8は伝熱金属キャップ
(伝熱保護層)、80は閉鎖部を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 000005234 富士電機株式会社 神奈川県川崎市川崎区田辺新田1番1号 (71)出願人 000220767 東京窯業株式会社 東京都千代田区丸の内1丁目8番2号 鉄 鋼ビルディング (72)発明者 大江 憲保 東京都港区芝公園三丁目5番8号 社団法 人日本強靭鋳鉄協会内 (72)発明者 田辺 博司 神奈川県川崎市幸区神明町一丁目80番地 株式会社池貝内 (72)発明者 堀口 幹夫 東京都板橋区前野町二丁目30番21号 株式 会社堀口鋳工所内 (72)発明者 古城 靖彦 神奈川県川崎市川崎区田辺新田1番1号 富士電機株式会社内 (72)発明者 高山 定和 岐阜県多治見市大畑町3−1 東京窯業株 式会社内 (72)発明者 梶田 慎道 岐阜県多治見市大畑町3−1 東京窯業株 式会社内 Fターム(参考) 2F056 KC02 KC06 KC08 KC11

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】先端が閉鎖された挿入孔を備え耐熱性をも
    つ材料で形成された外側保護管と、前記外側保護管の挿
    入孔に挿入され熱電対挿入孔を備え電気絶縁性をもつ材
    料で形成され絶縁管と、前記絶縁管の熱電対挿入孔に挿
    入され先端側に測温接点を備えた熱電対とをもつ熱電対
    装置であって、 前記外側保護管の挿入孔の内壁面と前記絶縁管の先端の
    外壁面との間には、熱伝導性が良好な金属で形成されま
    たは金属を主要成分とする伝熱保護層が配置されている
    ことを特徴とする熱電対装置。
  2. 【請求項2】請求項1において前記伝熱保護層は有底円
    筒状をなすキャップ形状であることを特徴とする熱電対
    装置。
  3. 【請求項3】請求項1または2において前記伝熱保護層
    は白金で形成されていることを特徴とする熱電対装置。
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