JP2000212764A - シャ―シ用プレコ―トアルミニウム又はアルミニウム合金材 - Google Patents

シャ―シ用プレコ―トアルミニウム又はアルミニウム合金材

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JP2000212764A
JP2000212764A JP1882099A JP1882099A JP2000212764A JP 2000212764 A JP2000212764 A JP 2000212764A JP 1882099 A JP1882099 A JP 1882099A JP 1882099 A JP1882099 A JP 1882099A JP 2000212764 A JP2000212764 A JP 2000212764A
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resin film
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aluminum alloy
powder
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Kenichi Kamiya
憲一 神谷
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 樹脂皮膜による耐食性、潤滑性、摺動性及び
耐指紋性を劣化させることなく良好な導電性を確保する
ことができるシャーシ用プレコートアルミニウム又はア
ルミニウム合金材を提供する。 【解決手段】 シャーシ用プレコートアルミニウム又は
アルミニウム合金材は、アルミニウム又はアルミニウム
合金基材と、このアルミニウム又はアルミニウム合金基
材の表面のクロメート処理により形成されたクロメート
皮膜と、このクロメート皮膜上に形成された樹脂皮膜
と、を有する。前記樹脂皮膜は、樹脂にアルミニウム又
はアルミニウム合金粉末を前記樹脂100重量部に対し
て10乃至50重量部混合させ、更に潤滑剤を前記樹脂
100重量部に対して1乃至10重量部混合させたもの
である。また、前記アルミニウム又はアルミニウム合金
粉末の平均粒径は、1乃至20μmであり、前記樹脂皮
膜の厚さは、0.5乃至5μmである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電化製品等のシャ
ーシ部材として使用されるシャーシ用プレコートアルミ
ニウム又はアルミニウム合金材に関し、特に、アース接
続が可能なシャーシ用アルミニウム又はアルミニウム合
金材に関する。
【0002】
【従来の技術】電界製品等のシャーシ部材には、従来、
亜鉛メッキ鋼板等の鋼板が多く使用されている。しか
し、近時のモバイルタイプのパーソナルコンピュータ及
び携帯電話等の通信機器製品等のように携帯化が進むに
連れ、シャーシ部材の軽量化が求められるようになり、
アルミニウム又はアルミニウム合金(以下、アルミニウ
ム及びアルミニウム合金を総称してアルミニウムとい
う。)材が使用されるようになっている。
【0003】また、近時、軽量化だけでなく、シャーシ
部材製造現場においてハンドリング時に付着する指紋に
より外観が損なわれないようにする所謂「耐指紋性」、
プレス加工時における潤滑性の付与及び製品化された後
の摺動部材の摺動性を向上させる「潤滑性」及び従来プ
レス加工後の後処理工程において付加されていた「耐食
性」を具備することが、シャーシ部材の素材側に求めら
れるようになってきている。そこで、これらの要求に応
えるべく、アルミニウム基材の表面にクロメート処理が
施されたもの及び樹脂からなる皮膜が形成されたものが
随時開発され実用化されている。また、特に潤滑性の付
与には、樹脂からなる皮膜中に潤滑剤を含有させること
も行われている。
【0004】一方、家電製品においては、多くの場合、
過電流を防止するためにシャーシ部材からアースをとる
ことが重要となっている。しかし、前述のような一般的
に体積固有抵抗値が高い(1014乃至1016Ω・cm)
樹脂からなる皮膜が設けられたアルミニウム材では、そ
の皮膜の電気抵抗値が高いため、電流の導通を必要とす
るアース接点をその部材表面からとれないという問題点
がある。このようなアルミニウム材でもプレス加工後の
打ち抜き端面には電気抵抗値が高い皮膜は存在しないの
で、その部分からアース接点をとることは可能である
が、従来部材表面においてアース接点をとっていた製品
に使用するためには、設計の変更が必要となるため、好
ましくない。
【0005】従って、部材の表面からアース接点をとる
ことを可能とするためには、基材の表面に形成される皮
膜の電気抵抗値を低くする必要がある。このため、皮膜
中に体積固有抵抗値が低い導電性物質としてニッケル又
はカーボングラファイトの粉末が含有されたアルミニウ
ム等の金属板が提案されている(特開平5−57239
号公報及び特開平7−290253号公報等)。
【0006】耐指紋性、潤滑性及び耐食性等の要求を満
たすためにアルミニウム等の金属基材の表面に形成され
た皮膜中に、前述の公報に記載されたように、ニッケル
又はカーボングラファイトの粉末を含有させることによ
り、皮膜の電気抵抗値を低下させアース接続させること
は可能となる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ニッケ
ル及びカーボングラファイトの粉末を皮膜中に含有させ
た場合、所望の耐食性が得られず、過酷な環境下におい
てアルミニウム基材に電気的な腐食を発生させ、その耐
食性を著しく低下させてしまうという問題点がある。
【0008】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
のであって、樹脂皮膜による耐食性、潤滑性、摺動性及
び耐指紋性を劣化させることなく良好な導電性を確保す
ることができるシャーシ用プレコートアルミニウム又は
アルミニウム合金材を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に係るシャーシ用
プレコートアルミニウム又はアルミニウム合金材は、ア
ルミニウム又はアルミニウム合金基材と、このアルミニ
ウム又はアルミニウム合金基材の表面のクロメート処理
により形成されたクロメート皮膜と、このクロメート皮
膜上に形成された樹脂皮膜と、を有し、前記樹脂皮膜
は、樹脂にアルミニウム又はアルミニウム合金粉末を前
記樹脂100重量部に対して10乃至50重量部混合さ
せたものであることを特徴とする。
【0010】本発明においては、樹脂皮膜中に基材と電
位差をほとんど生じさせないアルミニウム粉末が適量含
有されているので、樹脂皮膜による耐食性、潤滑性、摺
動性及び耐指紋性を劣化させることなく良好な導電性が
得られる。
【0011】前記アルミニウム又はアルミニウム合金粉
末の平均粒径は、1乃至20μmであることが好まし
い。
【0012】また、前記樹脂皮膜の厚さは、0.5乃至
5μmであることが好ましい。
【0013】更に、前記樹脂皮膜は、前記樹脂に更に潤
滑剤を前記樹脂100重量部に対して1乃至10重量部
混合させたものであることが好ましい。
【0014】
【発明の実施の形態】本願発明者等が前記課題を解決す
べく、鋭意実験研究を重ねた結果、従来皮膜中に含有さ
せているニッケル及びカーボングラファイトは基材であ
るアルミニウム材との間に大きな電位差を生じさせるた
め、アルミニウム材の耐食性が低下していることに想到
した。そこで、樹脂からなる皮膜中にアルミニウム粉末
を含有させることにより、耐指紋性、潤滑性及び耐食性
等を保持しながら、アース接続を可能とすることができ
ることを見い出した。
【0015】以下、本発明に係るシャーシ用アルミニウ
ム材について、更に説明する。
【0016】本発明に係るシャーシ用アルミニウム材の
表面には、上述の樹脂からなる樹脂皮膜の下層としてク
ロメート皮膜が形成されている。クロメート皮膜中には
クロムイオンが存在しており、優れた導電性が得られ
る。このため、アルミニウム材表面の電気抵抗値を上昇
させることはない。また、クロメート皮膜は耐食性を向
上させると共に、その上層に形成される樹脂皮膜とアル
ミニウム基材との密着性を向上させる。このため、樹脂
皮膜の剥離及び樹脂皮膜中のアルミニウム粉末の脱離が
防止される。なお、クロメート皮膜の形成は、例えばリ
ン酸クロメート処理法又は塗布型クロメート処理法等に
より行われる。
【0017】クロメート皮膜上に形成される樹脂皮膜中
には、前述のように、導電性粉末としてアルミニウム粉
末が含有されている。アルミニウムの体積固有抵抗値は
5×10-6Ω・cm程度であり、ニッケルのそれ(5×
10-5Ω・cm)及びカーボングラファイトのそれ(5
×10-8Ω・cm)と同様に低く、極めて導電性が高い
導電性金属である。従って、このようなアルミニウム粉
末を樹脂皮膜中に含有させることにより、樹脂皮膜は高
い導電性を示すようになり、これを使用したシャーシ部
材においては、アース接続が可能となる。更に、アルミ
ニウム粉末が導電性粉末として使用された場合、アルミ
ニウム基材との間の電位差は極めて小さいものであるた
め、過酷な環境下においても、電気的な腐食が生じるこ
とはない。即ち、樹脂皮膜による優れた耐食性の導電性
粉末による低下は生じない。
【0018】なお、樹脂皮膜中のアルミニウム粉末は樹
脂100重量部に対して10乃至50重量部混合されて
いることが必要である。樹脂皮膜中に体積固有抵抗値が
低い導電性粉末を含有させ、皮膜に導電性をもたせるた
めには、導電性粉末がアルミニウム基材と樹脂皮膜との
界面からその表面まで導電性粉末が実質的に均一に存在
していることが好ましい。樹脂皮膜中に導電性粉末が存
在しない等不連続な領域が存在していると、その領域の
電気抵抗が高くなり樹脂皮膜の全体的な導電性が低下し
てしまう。
【0019】アルミニウム粉末の含有量が樹脂100重
量部に対して10重量部未満であると、皮膜中にアルミ
ニウム粉末の存在が不連続な領域が形成されるため、皮
膜の導電性が低下してアース接続が不可能となる。一
方、アルミニウム粉末の含有量が樹脂100重量部に対
して50重量部を超えると、樹脂皮膜が脆くなり、アル
ミニウム粉末が樹脂皮膜中に十分には固定されなくな
る。このため、シャーシ部材の製造工程中及び使用中に
アルミニウム材からアルミニウム粉末が脱離して種々の
障害が生じてしまう。従って、樹脂皮膜中のアルミニウ
ム粉末の含有量は樹脂100重量部に対して10乃至5
0重量部とする。
【0020】更に、アルミニウム粉末の平均粒径は1乃
至20μmであることが好ましい。アルミニウム粉末の
製造においては、粉末化工程における表面の酸化を防止
することが重要である。これは、粉末化後にその表面が
酸化されると、その粉末の導電性が著しく低化し導電性
粉末として使用することが不可能となるからである。ア
ルミニウム粉末の粒径が小さくなると、それに伴ってそ
の比表面積が増加することになり、より酸化されやすく
なる。アルミニウム粉末の平均粒径が1μm未満である
と、アルミニウム粉末は極めて酸化されやすくなり、酸
化されず導電性を備えたものを得ることは極めて困難で
ある。また、得られたとしても極めて高価なものである
ため、コストが上昇し実用的でない。一方、アルミニウ
ム粉末の平均粒径が20μmを超えると、樹脂皮膜を形
成するための塗料中でアルミニウム粉末が沈降しやすく
なる。このため、このような塗料を使用しロールコーテ
ィング法等により樹脂皮膜を形成しようとした場合、皮
膜中のアルミニウム粉末が不均一に存在して十分な導電
性が得られなくなりやすい。従って、アルミニウム粉末
の平均粒径は1乃至20μmであることが好ましい。
【0021】また、アルミニウム粉末が含有された樹脂
皮膜の膜厚は0.5乃至5μmであることが好ましい。
樹脂皮膜の膜厚が0.5μm未満であると、皮膜中に含
有されているアルミニウム粉末が固定されにくくなり、
脱離しやすくなるという問題点が生じる。一方、樹脂皮
膜の膜厚が5μmを超えると、皮膜表面におけるアルミ
ニウム粉末の含有量が不十分となり、場合によってはア
ルミニウム粉末が存在しない領域が形成され、導電率が
低下しやすくなる。これは、アルミニウム粉末の比重が
原料である樹脂のそれよりも大きいため、アルミニウム
粉末が基材と樹脂皮膜との界面近傍に濃縮されやすいか
らである。従って、樹脂皮膜の膜厚は0.5乃至5μm
であることが好ましい。
【0022】更に、樹脂皮膜には、樹脂100重量部に
対して1乃至10重量部の潤滑剤が含有されていること
が好ましい。潤滑剤が含有されることにより、アルミニ
ウム材表面における潤滑性が向上する。但し、潤滑剤の
含有量が樹脂100重量部に対して1重量部未満である
と、潤滑性向上の効果が得られにくい。一方、潤滑剤の
含有量が樹脂100重量部に対して10重量部を超える
と、皮膜の表面近傍に潤滑剤の濃縮層が形成され、その
領域において導電性粉末であるアルミニウム粉末の含有
量が不均一となり、樹脂皮膜の導電率が低下しやすくな
る。従って、潤滑剤の含有量は樹脂100重量部に対し
て1乃至10重量部であることが好ましい。なお、潤滑
剤としては、例えば、ポリエチレン(PE)ワックス及
びポリテトラエチレンフルオライド(PTEF)ワック
ス等の合成系潤滑剤並びにラノリン及びカルナウバ等の
油脂系潤滑剤が使用可能である。
【0023】
【実施例】以下、本発明の実施例について、その特許請
求の範囲から外れる比較例と比較して具体的に説明す
る。
【0024】先ず、板厚が0.5mmであるJIS50
52‐H34のアルミニウム基材をアルカリ脱脂し、水
洗及び乾燥を施した。次いで、下記表1及び2に示すク
ロメート皮膜をアルミニウム基材の表面に形成した。更
に、樹脂及びアルミニウム粉末を適量配合した処理液を
クロメート皮膜上にロールコーティング法により塗布
し、これを乾燥させることにより、下記表1乃至4に示
す樹脂皮膜を形成した。なお、一部の樹脂皮膜には、潤
滑剤を含有させた
【0025】
【表1】
【0026】
【表2】
【0027】
【表3】
【0028】
【表4】
【0029】その後、各実施例及び比較例のアルミニウ
ム材について、導電性、耐食性、潤滑性、摺動性及び耐
指紋性の評価を行った。
【0030】導電性の評価においては、アルミニウム材
の表面の電気抵抗値を測定した。
【0031】耐食性の評価においては、JIS Z23
71の塩水噴霧試験に基づいて、連続500時間の噴霧
を行った後、腐食発生状況をレイティングナンバ法によ
り評価した。
【0032】潤滑性の評価においては、バウデン式付着
滑り試験機により、3/16インチの鋼球を使用し、荷
重を200g重、摺動速度を4mm/秒とし、同位置を
往復して摺動させ、焼付きが発生するまでの摺動往復回
数を測定した。
【0033】耐指紋性の評価においては、アルミニウム
材の表面に指紋を付着させ、指紋が付着した領域と付着
していない領域との色差ΔEを、JIS Z8730に
基づき、光沢度計により測定した。なお、色差ΔEは下
記数式1で表される。
【0034】
【数1】ΔE={(L1−L22+(a1−a22+(b
1−b221/2
【0035】但し、L1は指紋付着がある場所のL値、
2は指紋付着がない場所のL値、a 1は指紋付着がある
場所のa値、a2は指紋付着がない場所のa値、b1は指
紋付着がある場所のa値、b2は指紋付着がない場所の
b値である。これらの値は、光沢度計によって測定され
た値である。
【0036】これらの結果を、下記表5及び6に示す。
【0037】
【表5】
【0038】
【表6】
【0039】上記表5及び6に示すように、実施例1乃
至14においては、アルミニウム基材の表面にクロメー
ト皮膜が形成され、その上に適切な樹脂皮膜が形成され
ているので、優れた耐食性、潤滑性、摺動性及び耐指紋
性が示されると共に、電気抵抗値が低く、優れた導電性
が示された。このため、アルミニウム材表面でのアース
接続が可能である。また、特に実施例8乃至12におい
ては、樹脂皮膜中に潤滑剤が含有されているので、潤滑
性が向上し、高い摺動性が得られた。
【0040】一方、比較例15においては、クロメート
皮膜が形成されていないので、耐食性が低いと共に、樹
脂皮膜の密着性が低い。このため、樹脂皮膜が容易に剥
離しやすく、摺動試験において直ぐに焼付きが発生し
た。
【0041】比較例16においては、アルミニウム粉末
の含有量が本発明範囲の下限未満であるので、樹脂皮膜
中のアルミニウム粉末の分布が不均一となり、その含有
量が低い領域において電気抵抗値が低かった。即ち、導
電性が低かった。比較例17においては、アルミニウム
粉末の含有量が本発明範囲の上限を超えているので、樹
脂皮膜が脆くなり、アルミニウム粉末の固定力が低下
し、アルミニウム粉末が脱離しやすくなった。このた
め、摺動試験において直ぐに焼付きが発生した。また、
この現象は、シャーシ部材の加工工程及び使用工程にお
いて異物発生等の問題を引き起こす原因となる場合があ
る。
【0042】比較例18及び19においては、樹脂皮膜
中にアルミニウム基材と大きな電位差を生じさせる夫々
ニッケル粉末、カーボングラファイト粉末が含有されて
いるので、過酷な環境下(塩水噴霧試験の環境化)にお
いて、電気的腐食による孔食が発生し、耐食性が著しく
低かった。
【0043】比較例20においては、樹脂皮膜中に導電
性粉末が含有されていないので、樹脂皮膜に導電性が得
られなかった。
【0044】比較例21及び22においては、樹脂皮膜
が形成されていないので、優れた導電性は得られるもの
の、耐食性、潤滑性、摺動性及び耐指紋性が著しく劣っ
ていた。
【0045】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
樹脂皮膜中に体積固有抵抗値が極めて低いアルミニウム
又はアルミニウム合金粉末が適量含有されているので、
この樹脂皮膜の導電性が高く、表面の電気抵抗値が低く
なるため、そこからアース接続をとることが可能とな
る。また、アルミニウム又はアルミニウム合金粉末はア
ルミニウム又はアルミニウム合金基材と実質的に電位差
を生じさせないので、厳しい腐食環境化で使用された場
合でも、電気的な腐食による孔食は発生せず、極めて優
れた耐食性を得ることができる。更に、樹脂皮膜により
指紋の付着による外観が損なわれることを防止すること
ができる。更にまた、クロメート皮膜が樹脂皮膜の下層
に形成されているので、樹脂皮膜の密着性が向上し、加
工又は使用時の樹脂皮膜の剥離及びアルミニウム又はア
ルミニウム合金粉末の脱離による異物の発生を防止する
ことができる。また、樹脂皮膜中に潤滑剤を含有させた
場合には、潤滑性をより一層向上させることとができ、
これにより摺動性をより顕著に向上させることができ
る。
フロントページの続き Fターム(参考) 4D075 AC23 AC92 BB24Z BB65X BB74X BB77X CA09 CA33 CA50 DB07 DC19 EB22 EC10 EC60 4F100 AB10A AB10B AB10H AB31A AB31B AB31H AK01B AK25 AT00A BA02 CA19B CA19H CA21B CA21H DE01 DE01B DE01H EJ69 EJ69A GB48 JG01 JL09 JL11 YY00B 4K026 AA09 AA22 BA01 BA06 BA07 BA12 BB04 BB08 BB10 CA16 CA20 CA23 CA39 DA16 EA08

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミニウム又はアルミニウム合金基材
    と、このアルミニウム又はアルミニウム合金基材の表面
    のクロメート処理により形成されたクロメート皮膜と、
    このクロメート皮膜上に形成された樹脂皮膜と、を有
    し、前記樹脂皮膜は、樹脂にアルミニウム又はアルミニ
    ウム合金粉末を前記樹脂100重量部に対して10乃至
    50重量部混合させたものであることを特徴とするシャ
    ーシ用プレコートアルミニウム又はアルミニウム合金
    材。
  2. 【請求項2】 前記アルミニウム又はアルミニウム合金
    粉末の平均粒径は、1乃至20μmであることを特徴と
    する請求項1に記載のシャーシ用プレコートアルミニウ
    ム又はアルミニウム合金材。
  3. 【請求項3】 前記樹脂皮膜の厚さは、0.5乃至5μ
    mであることを特徴とする請求項1又は2に記載のシャ
    ーシ用プレコートアルミニウム又はアルミニウム合金
    材。
  4. 【請求項4】 前記樹脂皮膜は、前記樹脂に更に潤滑剤
    を前記樹脂100重量部に対して1乃至10重量部混合
    させたものであることを特徴とする請求項1乃至3のい
    ずれか1項に記載のシャーシ用プレコートアルミニウム
    又はアルミニウム合金材。
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