JP2000208410A - 露光装置と拡散反射板及び反射型表示装置 - Google Patents

露光装置と拡散反射板及び反射型表示装置

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JP2000208410A
JP2000208410A JP11011066A JP1106699A JP2000208410A JP 2000208410 A JP2000208410 A JP 2000208410A JP 11011066 A JP11011066 A JP 11011066A JP 1106699 A JP1106699 A JP 1106699A JP 2000208410 A JP2000208410 A JP 2000208410A
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pattern
shot
shots
exposure
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JP11011066A
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English (en)
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Takayuki Fujioka
隆之 藤岡
Hideo Kataoka
秀雄 片岡
Nobuyuki Shigeno
信行 重野
Kiyoko Kawano
清子 川野
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Original Assignee
Sony Corp
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  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Liquid Crystal (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 露光装置のショット方式を改善することで、
大型基板上でのつなぎ目を除くことを目的とする。 【解決手段】露光装置は、周期的なパタンが描画された
マスク101を介して所定のエネルギー量で露光を行な
い、基板2の上に形成された感光層の一領域に周期的な
パタン106を転写する処理を一ショットとし、領域を
移動しながらショットを繰り返して基板2の全面にパタ
ン106を転写する。一ショット分のエネルギー量を分
割して複数回のショットに分散させ、且つパタン106
の周期の整数倍分だけ領域をずらしながら複数回のショ
ットを実行する。二次元的な周期を有するパタン106
を転写するため、矩形の基板2の対角方向に領域をずら
しながら複数回のショットを実行する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は露光装置と、これを
用いて作成された拡散反射板と、この拡散反射板を組み
込んだ反射型表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体素子の製造に用いる露光装置は一
般にステッパーと呼ばれている。ステッパーは、所定の
パタンが描画されたマスクを介して所定のエネルギー量
で露光を行ない、基板の上に形成された感光層の一領域
に該パタンを転写するショットを一ショットとし、領域
を移動しながらショットを繰り返して基板の全面にパタ
ンを転写する。この様なステッパーは半導体素子の製造
ばかりでなく、拡散反射板の製造にも用いられる。本明
細書では、以下上述した露光方法を画面分割方式と呼ぶ
ことにする。従来の拡散反射板は、周期的なパタンを転
写して凹凸が形成された感光性樹脂膜と、その表面に成
膜された金属膜とからなる積層を基板に設けたものであ
る。画面分割方式で拡散反射板を作成するには、まず周
期的なパタンが描画されたマスクを介して所定のエネル
ギー量で露光を行ない、基板の上に形成された感光性樹
脂膜の一領域に周期的なパタンを転写する処理を一ショ
ットとし、領域を移動しながらショットを繰り返して基
板の全面にパタンを転写する。この様にして製造された
拡散反射板は、アクティブマトリクス型の反射型表示装
置などに組み込まれる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来のステッパーを用
いた画面分割方式の露光装置では、大型基板に高密度で
高精度の微細パタンを投影露光しようとする時、隣り合
う分割部分の境にパタンのつなぎ目ができてしまい、液
晶パネルなど表示装置としての画面品位に問題が生ず
る。このつなぎ目を少なくする為に一ショットの露光領
域をできる限り大きくすることが考えられる。しかし、
この為にはステッパーの投影光学系は高精度を維持しつ
つ大口径のレンズが必要になり、装置構成が大型化する
とともにコストアップの要因となっていた。又、一ショ
ットの露光領域を大きくしても、露光エネルギーの面内
分布がある為、反射型表示装置の場合は、拡散反射板の
反射率に面内分布が発生し、著しく画質を損なってい
た。
【0004】
【課題を解決する為の手段】上述した従来の技術の課題
に鑑み、本発明は露光装置のショット方式を改善するこ
とで、大型基板上でのつなぎ目を除ことを目的とする。
同時に反射型表示装置用の拡散反射板の均一性を顕著に
改善することを目的とする。係る目的を達成する為に以
下の手段を講じた。本発明にかかる露光装置は、周期的
なパタンが描画されたマスクを介して所定のエネルギー
量で露光を行ない、基板の上に形成された感光層の一領
域に該周期的なパタンを転写する処理を一ショットと
し、領域を移動しながら該ショットを繰り返して基板の
全面に該パタンを転写する露光装置であって、一ショッ
ト分のエネルギー量を分割して複数回のショットに分散
させ、且つ該パタンの周期の整数倍分だけ領域をずらし
ながら該複数回のショットを実行することを特徴とす
る。好ましくは、二次元的な周期を有するパタンを転写
するため、矩形の基板の対角方向に領域をずらしながら
該複数回のショットを実行する。本発明にかかる拡散反
射版は、周期的なパタンを転写して凹凸が形成された感
光性樹脂膜と、その表面に成膜された金属膜とからなる
積層を基板に設けた拡散反射板であって、周期的なパタ
ンが描画されたマスクを介して所定のエネルギー量で露
光を行ない、基板の上に形成された感光性樹脂膜の一領
域に該周期的なパタンを転写する処理を一ショットと
し、領域を移動しながら該ショットを繰り返して基板の
全面に該パタンを転写する際、一ショット分のエネルギ
ー量を分割して複数回のショットに分散させ、且つ該パ
タンの周期の整数倍分だけ領域をずらしながら該複数回
のショットを実行することを特徴とする。本発明にかか
る反射型表示装置は、入射側に配置する透明な第1基板
と、所定の間隙を介して該第1基板に接合し反射側に配
置される第2基板と、該間隙内で第1基板側に位置する
電気光学層と、該間隙内で第2基板側に位置する拡散反
射層と、該第1基板及び第2基板の少くとも一方に形成
され該電気光学層に電圧を印加する電極とを備えた反射
型表示装置であって、前記拡散反射層は、周期的なパタ
ンを転写して凹凸が形成された感光性樹脂膜と、その表
面に成膜された金属膜とからなり、周期的なパタンが描
画されたマスクを介して所定のエネルギー量で露光を行
ない、第2基板の上に形成された感光性樹脂膜の一領域
に該周期的なパタンを転写する処理を一ショットとし、
領域を移動しながら該ショットを繰り返して第2基板の
全面に該パタンを転写する際、一ショット分のエネルギ
ー量を分割して複数回のショットに分散させ、且つ該パ
タンの周期の整数倍分だけ領域をずらしながら該複数回
のショットを実行することを特徴とする。
【0005】本発明によれば、反射型表示装置に用いる
拡散反射板を作成する際など、特にフォトレジストを用
いて拡散反射板のパタンを形成する工程で、画面分割方
式の露光を行なう場合、一ショット当たりの露光エネル
ギーを数回に分割し、且つショット位置の座標をずらし
重ねて露光を行なっている。以下、この露光方式を本明
細書ではエネルギー分割多重露光と呼ぶことにする。こ
れに対比する意味で、従来の単純な画面分割方式を一回
露光と呼ぶことにする。本発明に従ってエネルギー分割
多重露光を行なうことにより、一回露光方式で発生して
いたつなぎ目と画面内の反射率のばらつきを解消でき、
高品質な反射型表示装置を作成できる。
【0006】
【発明の実施の形態】以下図面を参照して本発明の実施
の形態を詳細に説明する。図1は本発明に係る露光装置
とその使用方法を示す模式図である。(A)に示す様
に、本露光装置は、周期的な原パタン104が描画され
たマスク101を介して所定のエネルギーで露光を行な
い、基板2の上に形成された感光層の一領域に周期的な
パタン106を転写する処理を一ショットとし、領域を
移動しながらショットを繰り返して基板2の全面にパタ
ン106を転写するものであり、所謂ステッパーと呼ば
れ画面分割露光方式を採用している。尚、本露光装置は
紫外線100を用いて露光処理を行なう。マスク101
を透過した紫外線100はレンズ102で基板2の上に
縮小投射される。この露光処理のエネルギー量はほぼ照
射時間に比例し、通常シャッタで制御される。一方、基
板2はX−Yテーブル103に搭載されており、二次元
方向にステップ状に走査可能である。本露光装置はエネ
ルギー分割多重方式を採用しており、一ショット分のエ
ネルギー量を分割して複数回のショットに分散させ、且
つパタン106の周期の整数倍分だけ領域をずらしなが
ら複数回のショットを実行している。
【0007】(B)はエネルギー分割多重露光の実施例
を模式的に表わしている。ここでは、反射型表示装置を
作成する為、有効画面を4×4で分割して拡散反射板を
フォトレジストにより形成している。露光装置は図1に
示したステッパーを用いている。拡散反射板の凹凸を形
成するフォトレジストとして、基板の表面に例えばJS
R製のHPRを塗布した。このフォトレジストの露光エ
ネルギー条件としては100乃至300mJの範囲が有
効である。本実施例では160mJを最適条件として採
用した。つなぎ目が目立たなくなる条件として、一回当
たりの露光エネルギーは100mJ以下であるが、好ま
しくは一ショット当たり20mJとして、合計8回重ね
て露光を行ない、トータルとして最適条件の160mJ
になる様にする。又、ショットのずらし量としてパタン
の周期の整数倍分を選択する必要がある 本実施例では
基板は例えば1024画素×768画素分の画面に対応
しており、転写すべきパタンは画素を一周期とする繰り
返しパタンとなっている。1024画素×768画素の
画面を4×4で分割した場合、一ショットの領域は25
6×192画素となる。前述した様に、ショットのずら
し量として画素の整数倍ずらす必要があり、ここでは一
ショット(256×192画素)の1/8(32×24
画素)だけずらした。又、ショットのずらす方向を画面
の対角方向に取ることで、横方向と縦方向のショットの
つなぎ目が同時に緩和できる。(B)ので示す様に、
まず4×4で16ショット分照射処理を行なう。次に
で示す様に、20mJの露光エネルギーで一ショットの
1/8ずらして重ねて露光する。更に、乃至に示す
様に、2/8、3/8、4/8、5/8、6/8、7/
8ずらして重ねて露光し、画面内の合計露光量が160
mJとなる様にした。尚、本実施例ではエネルギー分割
多重露光方式でショットをずらす方向を画面の対角方向
としたが、本発明はこれに限られるものではなく、水平
方向及び垂直方向を組み合わせたショットの移動方式で
もよい。
【0008】次にタクトタイムについて考査する。本発
明に係るエネルギー分割多重露光方式は、一ショット
(160mJ)ずつ露光する従来の一回露光方式と比較
して、ステッパーが座標を変更する時間と、有効画面端
部の追加の数ショット分の露光時間が増えてしまう。従
来の一回露光方式でつなぎ目を目立たなくさせる為に
は、一ショット当たりの露光面積を小さくすればよい。
一ショット内の露光エネルギーの面内分布が小さくな
り、つなぎ目も目立たなくなる。しかし、タクトタイム
は面積を小さくした分だけ増加する。具体的には、画面
分割数を4×4(合計ショット数16回)とした場合を
基準とし、従来の一回露光方式でショット面積を1/2
にして(例えば、画面分割数を4×8とする)均一性を
上げた場合、合計32ショットとなり、露光時間は二倍
程度になる。これに対し、本発明に係るエネルギー分割
多重露光方式では(B)に示した8分割を採用した場
合、ショット数は4×4+5×5×7=191となる。
しかし、8分割多重露光を行なった場合、ショット当た
りの露光エネルギーが一回露光方式に対して1/8にな
る。一般に、露光エネルギーは照射時間に比例する。そ
こで、露光エネルギーを同じにした場合(一ショット1
60mJに換算した場合)のショット数の合計は191
÷8=約24ショットとなる。従ってタクトタイムは2
4(8分割多重露光のショット数)÷16(一回露光の
ショット数)=1.5倍になる。一回露光方式でショッ
ト面積を1/2にした時と比べ、50%程度タクトタイ
ムを削減できる。又、つなぎ目解消の効果も高いことが
確認されている。
【0009】図2は、基板0に転写されるパタンの周期
構造を模式的に表わしている。基板0の上には1024
×768画素分の画面が形成される。この画面を4×4
=16分割した場合、一分割分の領域に含まれる画素数
は256×192となる。
【0010】図3は、一画素分のパタンの例を模式的に
表わしたものである。この例ではほぼ四角形状の微細な
凸部がフォトレジストに形成される。これと同一のパタ
ンが1024×768個分の画素全てに形成される。換
言すると、基板0に転写されるパタンは画素を周期単位
とした繰り返し構造となっている。そこで、本発明に従
ったエネルギー分割多重露光を行なう場合には、画素の
整数倍分だけずらして繰り返し露光を行なうことによ
り、全ての画素で常に図3に示したパタンが転写される
様にしている。
【0011】図4は、本発明に係る拡散反射板の製造方
法を示す工程図である。まず工程(A)に示す様に、例
えばガラスなどからなる基板2を用意する。次に工程
(B)に示す様に、基板2の上に感光性を有する樹脂膜
11を形成する。樹脂膜11としては例えばフォトレジ
ストを用いることができる。次に工程(C)に移り、フ
ォトリソグラフィにより樹脂膜11をパタニングして離
散的に配された四角柱の集合を設ける。ここでは本発明
に従って、エネルギー分割多重露光方式を採用してい
る。続いて工程(D)に移り、加熱処理を施して、個々
の四角柱をなだらかに変形する。このリフローは、樹脂
膜11の軟化点もしくは融点以上に加熱し、四角柱形状
の樹脂膜11を一旦溶解し、これを表面張力の作用でな
だらかに変形させる処理である。特に、四角柱の上端面
の四辺部がなだらかになり、角が取れて所望の傾斜面が
得られる。更に、なだらかに変形した四角柱の集合の上
に別の樹脂12(例えばフォトレジスト)を塗工し、離
散的に配された各四角柱の間の平坦な隙間2aを埋めて
湾曲化する。基板2の表面に平坦な部分がなくなる為、
鏡面反射が生じる恐れがなくなる。鏡面反射を抑制する
ことで正面方向から見た拡散反射板の反射輝度を向上さ
せることができる。最後に工程(E)で、なだらかに変
形した四角柱の集合の上に金属膜13を形成する。これ
により、樹脂膜11とその上に重ねられた金属膜13と
からなる拡散反射層10が得られる。拡散反射板は、基
板2の上に拡散反射層10を形成した構造である。金属
膜13はアルミニウムや銀などの金属をスパッタあるい
は真空蒸着により、基板2の上に堆積したものである。
【0012】図5は、本発明に係る反射型表示装置の実
施形態を示す模式的な部分断面図である。本実施形態で
はTN−ECB(Twist Nematic−Ele
ctrically Controlled Bire
fringence)モードの液晶パネル0を用いてい
る。図示する様に、本反射型表示装置はパネル0の表面
に例えば光学異方姓を持つ高分子フィルムからなる偏光
板70と四分の一波長板80が配されている。パネル0
は外光の入射側に位置する透明なガラス板などからなる
第1基板1に、所定の間隙を介して反射側に位置する第
2基板2を接合したものである。両基板1,2の間隙に
は電気光学層としてネマティック液晶層3が保持されて
いる。その液晶分子4は上下の配向膜(図示略)によっ
てツイスト配向されている。各基板1,2の内表面には
それぞれ電極が形成されており、画素毎にネマティック
液晶層3に電圧を印加する。本実施形態は所謂アクティ
ブマトリクス型であり、第1基板1側に対向電極7が形
成される一方、第2基板2側には画素電極(13)が形
成されている。画素電極は例えば薄膜トランジスタ50
からなるスイッチング素子により駆動される。対向電極
7と画素電極(13)は互いに対面しており、両者の間
に画素が規定される。又、反射側に位置する第2基板2
の内表面には本発明に従ってエネルギー分割多重露光方
式により拡散反射層10が形成されている。拡散反射層
10は樹脂膜11と金属膜13の積層からなる。なお、
本実施形態では金属膜13が画素電極を兼ねている。係
る構成を有する反射型の液晶表示装置はTN−ECB方
式でノーマリホワイトモードである。即ち、電圧を印加
しない時ネマティック液晶層3はツイスト配向を維持し
て四分の一波長板として機能し、偏光板70及び四分の
一波長板80と協働して、外光を通過させて白表示を行
なう。電圧を印加した時、ネマティック液晶層3は垂直
配向に移行して四分の一波長板としての機能を失い、偏
光板70及び四分の一波長板80と協働して外光を遮断
し黒表示を行なう。
【0013】引き続き図5を参照して各構成部品を詳細
に説明する。前述した様に、パネル0の第1基板1の表
面には偏光板70が配されている。偏光板70と第1基
板1との間に四分の一波長板80が介在している。この
四分の一波長板80は例えば一軸延伸された高分子フィ
ルムからなり、常光と異常光との間で四分の一波長分の
位相差を与える。四分の一波長板80の光学軸(一軸異
方軸)は偏光板70の偏光軸(透過軸)と45°の角度
を成す様に配されている。外光は偏光板70を透過する
と直線偏光になる。この直線偏光は四分の一波長板80
を透過すると円偏光になる。更にもう一度、四分の一波
長板を通過すると直線偏光になる。この場合、偏光方向
は元の偏光方向から90°回転する。以上の様に、四分
の一波長板は偏光板と組み合わせることで偏光方向を回
転させることができ、これを表示に利用している。
【0014】パネル0は基本的に水平配向した誘電異方
性が正のネマティック液晶分子4からなるネマティック
液晶層3を電気光学層として用いている。このネマティ
ック液晶層3はその厚みを適当に設定することで四分の
一波長板として機能する。本実施形態ではネマティック
液晶層3の屈折率異方性Δnは例えば0.7程度であ
り、ネマティック液晶層3の厚みは3μm程度である。
従って、ネマティック液晶層3のリターデーションΔn
・dは0.2ないし0.25μmとなる。図示する様
に、ネマティック液晶分子4をツイスト配向すること
で、上述したリターデーションの値は実質的に0.15
μm(150nm)程度となる。この値は外光の中心波
長(600nm程度)のほぼ1/4となり、ネマティッ
ク液晶層3が光学的に四分の一波長板として機能するこ
とが可能になる。ネマティック液晶層3を上下の配向膜
で挟持することにより、所望のツイスト配向が得られ
る。第1基板1側では配向膜のラビング方向に沿って液
晶分子4が整列し、第2基板2側でも配向膜のラビング
方向に沿って液晶分子4が整列する。上下の配向膜のラ
ビング方向を60°ないし70°ずらすことにより、所
望のツイスト配向が得られる。
【0015】透明な第1基板1側には例えば顔料を分散
させたフォトレジストからなるカラーフィルタ9が形成
されている。一方反射側に位置する第2基板2側には拡
散反射層10が形成されている。拡散反射層10は表面
に凹凸を有し光散乱性を備えている。従って、ペーパー
ホワイトの外観を呈し表示背景として好ましいばかりで
なく、入射光を比較的広い角度範囲で反射する為、視野
角が拡大し表示が見やすくなるとともに広い視角範囲で
表示の明るさが増す。図示する様に、拡散反射層10は
凹凸が形成された樹脂膜11とその表面に成膜された金
属膜13とからなる。前述した様に、金属膜13は画素
電極を兼ねている。拡散反射層10は本発明に従って作
成されており、エネルギー分割多重露光方式により予め
隙間を残して離散的にパタニングされた四角柱形状の樹
脂膜11をリフローして、なだらかな起伏を有する凹凸
を形成している。四角柱形状の樹脂膜11をリフローし
た後残された隙間を他の樹脂膜12で埋めなだらかな起
伏を有する凹凸を得ている。なお、凹凸は四角柱に限ら
れるものではなく、例えば円柱でも良い。
【0016】最後に、第2基板2の表面には画素電極駆
動用の薄膜トランジスタ50が集積形成されている。薄
膜トランジスタ50はボトムゲート構造を有しており、
下から順にゲート電極51、2層のゲート絶縁膜52,
53、多結晶シリコンなどからなる半導体薄膜54を重
ねた積層構造である。薄膜トランジスタは2本のゲート
電極51を含むダブルゲート構造となっている。各ゲー
ト電極51の直上に位置する半導体薄膜54の領域にチ
ャネル領域が設けられている。各チャネル領域はストッ
パー55により保護されている。この薄膜トランジスタ
50と同一の層構造で補助容量60も形成されている。
係る構成を有する薄膜トランジスタ50及び補助容量6
0は層間絶縁膜59により被覆されている。層間絶縁膜
59には薄膜トランジスタのソース領域及びドレイン領
域に連通するコンタクトホールが開口している。層間絶
縁膜59の上には配線57が形成されており、コンタク
トホールを介して薄膜トランジスタ50のソース領域及
びドレイン領域に接続している。配線57は他の層間絶
縁膜58により被覆されている。その上に、前述した画
素電極13がパタニング形成されている。画素電極13
は配線57を介して薄膜トランジスタ50のドレイン領
域に電気接続している。
【0017】図6を参照して、図5に示した反射型表示
装置の動作を詳細に説明する。図中、(OFF)は電圧
無印加状態を示し、(ON)は電圧印加状態を示してい
る。(OFF)に示す様に、本反射型表示装置は観察者
側から見て順に偏光板70、四分の一波長板80、ネマ
ティック液晶層3、拡散反射層10を重ねたものであ
る。偏光板70の偏光軸(透過軸)は70Pで表わされ
ている。四分の一波長板80の光学軸80Sは透過軸7
0Pと45°の角度を成す。又、第1基板側の液晶分子
4の配向方向3Rは偏光板70の偏光軸(透過軸)70
Pと平行である。
【0018】入射光201は偏光板70を通過すると直
線偏光202になる。その偏光方向は透過軸70Pと平
行であり、以下平行直線偏光と呼ぶことにする。平行直
線偏光202は四分の一波長板80を通過すると円偏光
203に変換される。円偏光203は四分の一波長板と
して機能するネマティック液晶層3を通過すると直線偏
光になる。ただし、直線偏光の偏光方向は90°回転し
平行直線偏光202と直交する。以下、これを直交直線
偏光と呼ぶことにする。直交直線偏光203は拡散反射
層10で反射した後、再び四分の一波長板として機能す
るネマティック液晶層3を通過する為、円偏光204に
なる。円偏光204は更に四分の一波長板80を通過す
る為元の平行直線偏光205になる。この平行直線偏光
205は偏光板70を通過して出射光206となり、観
察者に至る為白表示が得られる。
【0019】(ON)に示す電圧印加状態では、液晶分
子4はツイスト配向から垂直配向に移行し、四分の一波
長板としての機能が失われる。偏光板70を通過した外
光201は平行直線偏光202となる。平行直線偏光2
02は四分の一波長板80を通過すると円偏光203に
なる。円偏光203はネマティック液晶層3をそのまま
通過した後、拡散反射層10で反射され、円偏光204
aのまま、四分の一波長板80に至る。ここで円偏光2
04aは直交直線偏光205aに変換される。直交直線
偏光205aは偏光板70を通過できないので黒表示に
なる。
【0020】図7は、従来の一回露光方式で作成した拡
散反射板を用いた反射型表示装置の画面外観と、本発明
に係るエネルギー分割多重露光方式で作成した拡散反射
板(図4)を用いた反射型表示装置(図5)の画面外観
を対比したものである。(A)が一回露光方式のもので
あり、4×4=16ショットで露光処理を行なった場
合、各ショット間のつなぎ目が目立ち、画面品位を著し
く損なっている。これに対し(B)は本発明に従ったエ
ネルギー分割多重露光のものであり、つなぎ目が解消さ
れているとともに均一性も良くなっている。この様に、
エネルギー分割多重露光方式を採用することで露光エネ
ルギーの分布を画面に渡って平均化することが可能にな
る。
【0021】図8は図7に示したサンプルの反射輝度を
定量的に測定したグラフである。グラフから明らかな様
にエネルギー分割多重露光の場合反射強度は画面内でほ
ぼ一定のレベルにあり且つ絶対値も比較的高いのに対
し、一回露光方式では画面内の変動が激しく且つ絶対レ
ベルもエネルギー分割多重露光方式に比べ低くなってい
る。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に従ってエ
ネルギー分割多重露光方式により拡散反射板を作成する
ことで、反射型表示装置で従来発生していたつなぎ目を
解消もしくは低減することができる。反射型表示装置に
おいてショットむらを解消し、反射率の均一性が高くな
る。又、エネルギー分割多重露光方式はタクトタイムの
面でも一回露光方式で照射領域を小さくするよりも有利
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る露光装置とその使用方法を示す模
式図である。
【図2】本発明に従って基板に転写されるパタンの例を
示す模式的な平面図である。
【図3】一画素分のパタンを示す模式的な平面図であ
る。
【図4】本発明に係る拡散反射板の製造方法を示す工程
図である。
【図5】本発明に係る反射型表示装置を示す模式的な断
面図である。
【図6】図5に示した反射型表示装置の動作説明に供す
る模式図である。
【図7】本発明に係る反射型表示装置の画面外観を示す
模式的な平面図である。
【図8】反射型表示装置の反射輝度の画面分布を示すグ
ラフである。
【符号の説明】
2・・・基板、10・・・拡散反射層、11・・・樹脂
膜、13・・・金属膜、100・・・紫外線、101・
・・マスク、102・・・レンズ、103・・・X−Y
テーブル、104・・・原パタン、106・・・パタン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 重野 信行 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 川野 清子 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 Fターム(参考) 2H091 FA08X FA11X FA16Z FB08 FC10 FD10 GA01 GA13 HA07 LA18 2H097 AA11 BB01 BB10 CA12 GB01 LA11 LA20 5F046 AA12 BA03 CC01 CC04 CC14 DA02

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 周期的なパタンが描画されたマスクを介
    して所定のエネルギー量で露光を行ない、基板の上に形
    成された感光層の一領域に該周期的なパタンを転写する
    処理を一ショットとし、領域を移動しながら該ショット
    を繰り返して基板の全面に該パタンを転写する露光装置
    であって、 一ショット分のエネルギー量を分割して複数回のショッ
    トに分散させ、且つ該パタンの周期の整数倍分だけ領域
    をずらしながら該複数回のショットを実行することを特
    徴とする露光装置。
  2. 【請求項2】 二次元的な周期を有するパタンを転写す
    るため、矩形の基板の対角方向に領域をずらしながら該
    複数回のショットを実行することを特徴とする請求項1
    記載の露光装置。
  3. 【請求項3】 周期的なパタンを転写して凹凸が形成さ
    れた感光性樹脂膜と、その表面に成膜された金属膜とか
    らなる積層を基板に設けた拡散反射板において、 周期的なパタンが描画されたマスクを介して所定のエネ
    ルギー量で露光を行ない、基板の上に形成された感光性
    樹脂膜の一領域に該周期的なパタンを転写する処理を一
    ショットとし、領域を移動しながら該ショットを繰り返
    して基板の全面に該パタンを転写する際、一ショット分
    のエネルギー量を分割して複数回のショットに分散さ
    せ、且つ該パタンの周期の整数倍分だけ領域をずらしな
    がら該複数回のショットを実行することを特徴とする拡
    散反射板。
  4. 【請求項4】 入射側に配置する透明な第1基板と、所
    定の間隙を介して該第1基板に接合し反射側に配置され
    る第2基板と、該間隙内で第1基板側に位置する電気光
    学層と、該間隙内で第2基板側に位置する拡散反射層
    と、該第1基板及び第2基板の少くとも一方に形成され
    該電気光学層に電圧を印加する電極とを備えた反射型表
    示装置であって、 前記拡散反射層は、周期的なパタンを転写して凹凸が形
    成された感光性樹脂膜と、その表面に成膜された金属膜
    とからなり、 周期的なパタンが描画されたマスクを介して所定のエネ
    ルギー量で露光を行ない、第2基板の上に形成された感
    光性樹脂膜の一領域に該周期的なパタンを転写する処理
    を一ショットとし、領域を移動しながら該ショットを繰
    り返して第2基板の全面に該パタンを転写する際、一シ
    ョット分のエネルギー量を分割して複数回のショットに
    分散させ、且つ該パタンの周期の整数倍分だけ領域をず
    らしながら該複数回のショットを実行することを特徴と
    する反射型表示装置。
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