JP2000203439A - 流体コントロ―ラ - Google Patents
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Abstract
ステムの負荷反力型流体コントローラにおいて、圧力の
増大およびキャビテーションを解消する。 【解決手段】 流体コントローラ15は、不等面積ステア
リングシリンダ25への流体の流れを制御する負荷反力型
のものである。コントローラ15は、中立位置において、
シリンダ25に作用される外部負荷に応答して、流体メー
タ29を介して制御流体ポート21,23間の流体の流れを許
容する負荷反力流体通路LRを形成するバルブ構造27を含
む。バルブ構造27は、中立位置にあるとき、負荷反力流
体通路LRと戻りポート19との間を接続する流体通路97,9
9を含む。ロッドエンド室Aが収縮されたとき、流体が戻
りポート19から負荷反力流体通路LRへ導入されてキャビ
テーションを防止し、また、ヘッドエンド室Bが収縮さ
れたとき、流体が負荷反力流体ポートLRから戻りポート
19へ流れて圧力の上昇を防止する。
Description
システムに使用する流体コントローラに関し、より詳細
には、不等面積ステアリングシリンダとともに使用され
るそのようなコントローラに関するものである。
グシステムを利用する多くの車両は、以前から、両方向
のステアリングのため、一対のステアリングシリンダを
備えており、これらのシリンダは、両方向への操舵のた
め、作動流体が一方のシリンダのヘッドエンド(底部側)
および他方のシリンダのロッドエンド(ロッド)側に導入
される構造とされ、すなわち、両方向の操舵について、
作動流体の流れに対して同じ操舵比になるようになって
いる。あいにく、そのような構造は、2つのシリンダお
よびそれらに接続される配管のために高価である。しか
し、ある種の車両においては、単一のシリンダを使用す
ることができるが、これは、本質的に、両方向の操舵に
ついて作動流体の流れに対して同じ操舵比を有する両ロ
ッド型のものである。
ローラを含む完全流体リンク式ステアリングシステムを
利用する多くの車両があり、単一のロッドを有するため
に「不等面積」ステアリングシリンダといわれる単一の
ステアリングシリンダのみを利用することが望ましいと
考えれられている。不等面積シリンダは、シリンダから
延びる単一のロッドのみを備えており、このシリンダ
は、流体圧力を受ける一定の断面積(受圧面積)を有す
る「ロッドエンド」およびこれよりも大きな断面積(受
圧面積)を有する「ヘッドエンド」を有する。多くの車
両への適用において、リンク構造および装置全体が簡単
になるため、単一の不等面積シリンダの使用が望まれて
おり、これにより、両ロッドシリンダを使用する場合よ
りも安価になる。
力」機能を有する形式の流体コントローラを使用するこ
とを好み、これは、流体コントローラが中立にあると
き、制御流体ポート(すなわち、ステアリングシリンダ
に接続されるポート)が流体メータ(一般的にはジェロ
ータギヤセット)の両側に流体接続される。これによ
り、操舵車輪にかかる外部負荷は、流体メータに反力負
荷を作用させて、順次、ステアリングホィールを介して
車両運転者によって感じとられる。
も多くの車両への適用において、非常に望ましい機能で
あるが、本発明以前には、車両製造業者は、多くの理由
からステアリングシステムが負荷反力および単一の不等
面積ステアリングシリンダの両方を含むことはできない
と言いつづけてきた。第1の理由は、不等面積シリンダ
へのおよび不等面積シリンダからの負荷反力による流体
の流れは、シリンダのヘッドエンドへのおよびヘッドエ
ンドからの流れが、シリンダのロッドエンドへのおよび
ロッドエンドからの流れよりも大きくなるからである。
結果として、流体メータの両側に接続されたシリンダに
おいては、ヘッドエンドが収縮しているとき圧力が増大
し、また、ロッドエンドが収縮しているときキャビテー
ションが生じることになる。いずれの場合でも、流体コ
ントローラの性能は、許容できるものではない。圧力の
増大は、ホースの破裂およびその他の圧力に関連する問
題を招き、一方、キャビテーションは、流体「カラム」
内の負圧によってステアリング制御の性能損失を生じ
る。
ダの組み合わせの更なる欠点は、車両の中立位置に対応
するシリンダ位置がないことである。ヘッドエンドとロ
ッドエンドとが不等面積でロッドに作用する力がバラン
スされるということは、ロッドエンドの圧力がヘッドエ
ンドの圧力よりも高いことを意味し、このため、ステア
リング入力がない状態で、ロッドエンドからヘッドエン
ドへ流れが生じることになる。この流れは、継続的な車
両の横流れおよびステアリングホィールの回転を生じ、
この状態は、運転者が許容できるものではない。
であるが、従来技術のコントローラの圧力の増大および
キャビテーション問題を解消することができる不等面積
ステアリングシリンダとともに使用するための改良され
た流体コントローラを提供することをである。
するとともに、望ましくない車両の横流れおよびステア
リングホィールの回転を防止する改良された流体コント
ローラを提供することである。
目的は、加圧流体源から不等面積流体圧作動装置への流
体の流れを制御するために作動する改良された流体コン
トローラの提供によって達成される。このコントローラ
は、加圧流体源に接続する入口ポートと、システムリザ
ーバに接続する戻りポートと、不等面積装置に接続する
第1および第2制御流体ポートとを形成するハウジング
手段を含んでいる。バルブ手段がハウジング手段に配置
されて、中立位置および少なくとも1つの作動位置を形
成し、作動位置は、ハウジング手段とバルブ手段とが協
働して入口ポートから第1制御流体ポートへ、および、
第2制御流体ポートから戻りポートへの流体接続を提供
する主流体通路を形成し、この主流体通路は、流体メー
タを含んでいる。中立位置では、ハウジング手段および
バルブ手段が協働して、流体メータを通して第1、第2
制御流体ポート間の流体接続を許容する負荷反力流体通
路を形成する。
バルブ手段が、中立位置にあるとき、負荷反力流体通路
と戻りポートとの間の流体接続を許容するように作動す
る手段を含んでいることを特徴とする。これにより、負
荷が作用されて不等面積装置が第1方向へ動かされると
き、流体は負荷反力流体通路から戻りポートへ流れるこ
とができる。負荷が作用されて不等面積装置が第2方向
へ動かされるとき、流体は、戻りポートから負荷反力流
体通路へ流れることができる。
参照して説明するが、これらは、本発明を限定するもの
ではない。図1は、本発明の教示に従って製造された流
体コントローラを含む車両油圧式ステアリング装置の概
略油圧回路図である。この装置は、ここでは簡単のため
に定吐出量型ポンプとして示された流体ポンプ11(加圧
流体源)を含んでおり、ポンプ11の入口は、システムリ
ザーバ13に接続されている。ポンプ11の出口は、油圧式
ステアリング装置へ、より詳細には、流体コントローラ
15へ向かっている。
は、入口ポート17、戻りポート19および一対の制御流体
ポート(シリンダポート)21,23(第1および第2制御
流体ポート)を含んでおり、制御流体ポート21,23は、
ステアリングシリンダ25(流体圧装置)の両端部に接続
されている。本発明の一つの特徴に従って、ステアリン
グシリンダ25は、不等面積シリンダ、すなわち、断面積
(受圧面積)Aを有する「ロッドエンド」および断面積
(受圧面積)Bを有する「ヘッドエンド」を備え、断面
積Bが断面積Aよりも幾分大きいシリンダである。
コントローラ15は、本発明の譲受人に譲渡された米国再
発行特許第25,126号および米国特許第5,638,864 号に記
述されている一般的な形式のものであり、これらの特許
の内容は参考として本説明に含まれる。より具体的に
は、コントローラ15は、符号27で概略的に示されるバル
ブ構造(バルブ手段)を含んでおり、バルブ構造27は、
図1に概略的に示される中立位置から左回転位置L(第
1作動位置)および右回転位置R(第2作動位置)へ移
動可能である。バルブ構造27がいずれかの回転位置にあ
るとき、バルブ構造27を通る加圧流体の流れは、流体メ
ータ29を通って流れ、この流体メータ29の一つの機能
は、メータであり、該当する制御流体ポート21または23
へ流通される流体の適当量を計測することである。図1
のみに概略的に示されるように、流体メータ29は、拡張
容積室29E および収縮容積室29C を含んでいる。当業者
には良く知られているように、流体メータ29の他の機能
は、バルブ構造27を追従移動させることであり、これに
よって、所望量の流体がステアリングシリンダ25へ流通
された後、バルブ構造がその中立位置へ復帰される。図
1において、この追従移動は、符号31で概略的に示され
る機械的な追従連結によって達成される。
造27は、バルブ構造がその中立位置から、その右回転位
置Rまたは左回転位置Lのいずれかの作動位置へ移動し
たとき、複数の可変オリフィスを形成する。これらの可
変オリフィスについては、図3ないし図5の詳細な記述
に関連して、更に詳細に後述される。
らか詳細に記載されている。コントローラ15は、ハウジ
ング部分33(ハウジング手段)、ポートプレート35、流
体メータ29を備えた部分およびエンドプレート37を含む
いくつかの部分から構成されている。これらの部分は、
ハウジング部分33に螺着された複数のボルト39によっ
て、緊密にシールされて結合され、一体に保持されてい
る。ハウジング部分33は、入口ポート17、戻りポート19
および制御流体ポート21,23を形成している。
41内に、バルブ構造27が回転可能に配置されている。バ
ルブ構造27は、回転可能な主弁部材43(以下、「スプー
ル43」ともいう)と、これと協働する相対回転可能な追
従弁部材45(以下、「スリーブ45」ともいう)とを備え
ている。スプール43の前端部(図中左端部)は、縮径さ
れて1組の内側スプライン47を形成する部分となってお
り、このスプライン47はスプール43とステアリングホィ
ール(図示せず)とを機械的に連結させるためのもので
ある。スプール43およびスリーブ45については、より詳
細に後述する。
ものでよく、内歯付リング49および外歯付星形部材51
(追従手段)を含んでいる。星形部材51は、1組の内側ス
プライン53が形成され、これによって、駆動軸57の後端
部(図中右端部)に形成された1組の外側スプライン55
にスプライン結合されている。駆動軸57は、二又に分か
れた前端部を有しており、この前端部は、スプール43の
ピン開口61に挿通されたピン59によって駆動軸57とスリ
ーブ45とを駆動連結できるようにしている。このように
して、ステアリングホィールおよびスプール43の回転に
応答してバルブ構造27を通って流れる加圧流体は、流体
メータ29を介して流れ、リング49内で星形部材51を軌道
回転運動させる。このような星形部材51の運動は、(図
1の追従連結31を構成する)駆動軸57およびピン59によ
って、スリーブ45を追従移動させる。この追従移動は、
ステアリングホィールに与えられた一定の回転速度に対
して、スプール43とスリーブ45との特定の相対変位を維
持する。複数の板ばね63がスリーブ45の開口を通して延
ばされて、スリーブ45をスプール43に対するその中立位
置へ付勢している。
ーブ45の周りを囲む4つの環状室17c ,19c ,21c ,23c
を形成しており、スリーブ45の外側表面と種々のポート
17,19,21および23との間を流体連通させていることがわ
かる。種々の環状室は、対応するポートの参照符号に文
字cを付して示されている。
合い相互作用は、複数の拡張および収縮流体容積室29E
,29C (図1参照)を形成し、また、各室に隣接するポー
トプレート35は、当業者には良く知られているように、
流体ポート(図2には示さない)を形成している。ハウ
ジング部分33には、複数の軸方向ボア(図2には示さな
い)が設けられており、各軸方向ボアは、一端部におい
て、ポートプレート35の流体ポートの1つに開放連通
し、他端部において、バルブボア41に開放連通してい
る。
リーブ45がより詳細に示されている。図3はスプール43
の外側表面を示しているのに対して、図4は概してスリ
ーブ45の外側表面上と同様に内表面上にも配置されたポ
ートを示していることに注目すべきである。スプール43
は、環状溝65を形成し、また、それに連通する複数の軸
方向溝67を形成する。各軸方向溝67から円周方向にずら
されて配置されているのが、より長い軸方向溝69(第1
流体通路)で、各軸方向溝67と円周上で整合するように
配置されているのが、よりいっそう長い軸方向溝71(通
路手段、第2流体通路)であり、これらの機能は後述す
る。図2の流体コントローラは、負荷反力型であるか
ら、各軸方向溝69は、実際に一対の平行の軸方向溝であ
る。スプール43は、環状溝65の右側に複数の軸方向のオ
ープン−センタ溝73を形成し、これらの各溝73は、その
右端側へ向けて、スプール43の内部に開放連通してい
る。公知であるが本発明と関係のないスプール43の他の
構造上の詳細は、説明しない。
該技術において周知の方法で戻りポート19に連通する複
数のポート75(通路手段、タンクポート)を形成してい
る。右端側において、スリーブ45は、環状室17c に連通
する複数の圧力ポート77を形成している。圧力ポート77
の左側に、バルブ構造27と流体メータ29の拡張および収
縮容積室29E ,29C との間を接続する複数のメータポー
ト79が配置されている。本実施形態における単なる一例
として、星形部材51は、6(N)個の外歯を有し、ま
た、リング49は、7(N+1)個の内歯を有しており、
そして、12(2N)個のメータポート79が設けられてい
る。メータポート79の左側に、環状室23c に連通する複
数のシリンダポート81(第2シリンダポート)が配置さ
れ、また、さらに左側に、環状室21c に連通する複数の
シリンダポート83(第1シリンダポート)が配置されてい
る。また、スリーブ45は、複数のオープンセンタ孔85を
形成し、これらのオープンセンタ孔85は、圧力ポート77
と同様、環状室17c を介して入口ポート17に連通されて
おり、オープンセンタ孔85の機能については後述する。
は、上記参照した特許の趣旨に沿えば、容易に明らかに
なると考えられる。しかしながら、コントローラ15およ
びバルブ構造27の作動は、図2ないし図4に示す構造お
よび概略図である図1と部分的に関連して簡単に説明す
る。バルブ構造27の作動は、図3ないし図5(図5は、
図2ないし図4に対する拡大図)に関連して、スプール
43(破線参照)とスリーブ45(実線参照)とを重ね合わ
せて説明する(但し、特に注意される点を除いて、スリ
ーブ45の内側表面上におけるスプールおよびスリーブの
特徴のみを示す)。
ィールが回転しない)にあるとき、入口側の流体は、入
口ポート17から環状室17c へ導入される。圧力ポート77
は、環状室17c に開放連通するが、中立位置では、圧力
ポート77内の加圧流体は、スプール43によって形成され
た何れのスロットおよび溝の圧力をも生じないので、圧
力ポート77を通した流れは存在しない。代わりに、入口
側の流体は、当業者には周知の方向で、環状室17c から
オープンセンタ孔85および軸方向溝73を介して流れ、最
終的にはシステムリザーバ13に到達する。バルブ構造が
中立にあるとき生じる負荷反力状態については後に説明
する。
て、ステアリングホィールが反時計方向に回転したとき
(左旋回状態)、スプール43は、その中立位置からスリ
ーブ45に対して変位し、オープンセンタ孔85が移動して
オープンセンタ溝73との流体接続からはずれ、そして、
流体は、圧力ポート77を通して流れはじめて軸方向溝67
に流入し、これにより、1つおきのメータポート79を流
れる。オープン−センタ型コントローラでは、圧力ポー
ト77の重なり面積は、図1において符号86で概略的に示
される主流量制御オリフィスを形成し、また、A1オリフ
ィスとしても表される。同時に、各軸方向溝67は、メー
タポート79の1つに連通しはじめ、これらの間のオーバ
ラップの面積は、可変オリフィスを形成し、これらの組
み合わせは、可変流量制御オリフィス(A2オリフィス)
を形成する。1つおきのメータポート79は、軸方向溝67
に連通され、交互のメータポート79は、長い軸方向溝69
に連通される。これらの各メータポート79とそれぞれの
軸方向溝69との間のオーバラップの面積は、可変オリフ
ィスを形成し、これらの組み合わせは、可変流量制御オ
リフィス(A3オリフィス)を形成する。
43およびスリーブ45によって、各溝69は、シリンダポー
ト83の隣接する1つに連通しはじめ、これらの間のオー
バラップが可変オリフィスを形成し、これらの個々のオ
リフィスの組み合わせが可変流量制御オリフィス91(A4
オリフィス)を形成する。当業者には周知のように、シ
リンダポート83は、環状室21c によってシリンダポート
21に連通され、そして、シリンダ25のロッドエンドAに
接続される。シリンダ25のヘッドエンドBから戻る流体
は、シリンダポート23に流入し、環状室23c を通して流
れ、そして、軸方向溝71に流体連通しているシリンダポ
ート81を通して流れる。ポート81と溝71とのオーバラッ
プ面積は、可変オリフィスを形成し、これらの個々の可
変オリフィスの組み合わせは、可変流量制御オリフィス
93(A5オリフィス)を形成する。このようにして、可変
流量制御オリフィスA1,A2,A3,A4およびA5を通る流路
が、ここに説明するように、左旋回状態における「主流
体通路」を形成する。
の負荷反力機能を説明する。図5の中立位置にあるバル
ブ構造27によって、軸方向溝69の上部がこれに隣接する
メータポート79に流体連通し、そして、シリンダポート
83に連通して、順次、制御ポート21に接続する。同時
に、軸方向溝69の下部がこれに隣接するメータポート79
に流体連通し、そして、シリンダポート81に連通して、
順次、制御ポート23に接続する。ポート81、溝69、ポー
ト79、メータ29、他のポート79、他の溝69およびポート
83を通した結果のポート21,23間の流路は、図1におい
てLRで示される負荷反力流体通路を形成する。このよう
にして、中立位置にあるバルブ機構27によって、ステア
リングシリンダ25に作用する外部負荷は、その作用方向
に応じて、流体を負荷反力流体通路LRを通して一方また
は他方へ強制的に移動させる。
おいて左へ移動させようとする場合、ロッドエンド側の
室Aが収縮して、流体を加圧してポート21から通路LRを
通して押し出して、ポート23からヘッドエンド側の室B
へ送る。しかしながら、前述したように、ロッドエンド
側の室から押し出される流体の量は、ヘッドエンド側の
室を満たすには充分でなく、キャビテーションが発生す
る。一方、作用された負荷がロッドを図1において右へ
移動させようとする場合、ヘッドエンド側の室Bが収縮
して、流体を加圧してポート23から通路LRを通して押し
出して、ポート21からロッドエンド側の室Aへ送る。し
かしながら、前述したように、ヘッドエンド側の室から
押し出される流体の量は、ロッドエンド側の室に対して
多過ぎて、圧力の上昇が生じる。
ラ15が負荷反力モードで作動している場合、付加的な流
体通路が設けられて、負荷反力流体通路LRをより低圧の
流体源に連通させる。より低圧の流体源は、一般的には
戻りポート19であり、あるいは、少なくともコントロー
ラのドレン領域である。この付加的な流体通路を完成す
るため、スリーブ45の外表面に環状溝が設けられ、この
重要性について更に説明する。スリーブ45には、一対の
ボア97,99(通路手段、第3流体通路)も設けられる。好
ましくは、2組のボア97,99が直径方向に配置されて、
環状溝95(通路手段、第3流体通路)がこれらのボア間を
開放連通させる。
下部に連通され、これにより、負荷反力流体通路LRに接
続される。ボア99は、少なくとも一部が軸方向溝71に連
通され、この軸方向溝71は、バルブ構造が中立位置にあ
るとき、全開でタンクポート75に流体連通され、これに
より、戻りポート19を介してリザーバ13等の低圧流体源
に連通される。図1において、オリフィスは、それぞ
れ、ボア97と溝69,71とのオーバラップによって形成さ
れており、ボアの参照符号を付してある。ステアリング
シリンダ25に負荷が作用してロッドを図1において左へ
移動させようとしたとき、流体は、ロッドエンド側の室
Aからポート21を通して押し出されて、負荷反力流体通
路LRを介してヘッドエンド側の室Bへ流れる。しかしな
がら、受圧面積が大きいため室Bが負圧となる傾向によ
り、流体がリザーバ13から導入されることになり、ポー
ト75、軸方向溝71、ボア99、溝95およびボア97を通って
溝69に流入し、シリンダポート81を出て制御ポート23へ
流れて、室Bにおけるキャビテーションを防止する。
ロッドを図1において右へ移動させようとしたとき、流
体は、ヘッドエンド側の室Bからポート23を通して押し
出されて、負荷反力流体通路LRを介してロッドエンド室
Aへ流れる。しかしながら、受圧面積が小さいため室A
の圧力が増大する傾向により、負荷反力流体通路LR内の
流体がボア97、溝95およびボア99を介して溝71へ流出
し、そして、タンクポート75からリザーバ13へ流出し
て、室Aにおける過度の圧力の増大を防止する。
97および99の他のポートに対する大きさは、ロッドエン
ド室Aのヘッドエンド室Bに対する比に幾分依存するこ
とが明らかになるはずである。受圧面積AとBとが近け
ればボアおよびオリフィス97,99は小さくすべきであ
る。反対に受圧面積AとBとの差が大きければ、ボアお
よびオリフィス97,99は大きくすべきである。ボア97お
よびおよび99の大きさの選択は、当業者によって可能な
範囲のことである。
に、スプール43がスリーブ45に対して変位して、ボア97
と溝69との連通またはボア99と溝71との連通がゼロへ向
かって減少する。一般的に、いずれの作動方向において
も、負荷反力流体通路は、スプールとスリーブとの回転
角が数度以内で遮断するが、本発明によれば、リザーバ
へのまたはリザーバからの付加的な流体通路も遮断され
る。
してきたが、本説明を読んで理解することにより、当業
者には本発明の様々な変更例および修正例が明らかにな
るであろう。このような全ての変更例および修正例は、
特許請求の範囲に含まれる限りにおいて、本発明に含ま
れるものとする。
ーステアリングシステムの概略油圧回路図である。
断面図である。
の拡大平面図である。
の拡大平面図である。
図4に示すバルブ構造を重ね合わせた部分拡大図であ
る。
Claims (8)
- 【請求項1】 加圧流体源(11)から不等面積流体圧作動
装置(25)への流体の流れを制御する流体コントローラ(1
5)であって、 前記加圧流体源(11)に接続する入口ポート(17)と、シス
テムリザーバ(13)に接続する戻りポート(19)と、前記不
等面積流体圧作動装置(25)に接続する第1および第2制
御流体ポート(21,23)とを形成するハウジング手段(33)
と、 該ハウジング手段に配置されて、中立位置および少なく
とも1つの作動位置を形成し、この作動位置では、前記
ハウジング手段(33)と協働して前記入口ポート(17)から
前記第1制御流体ポート(21)への流体接続を提供する主
流体通路を形成し、該主流体通路は流体メータ(29)を含
み、前記中立位置では、前記ハウジング手段(33)と協働
して、前記流体メータ(29)を介して前記第1および第2
制御流体ポート(21,23)間を流体接続する負荷反力流体
通路(LR)を形成するバルブ手段(27)とを備え、 (a)前記バルブ手段(27)は、該バルブ手段(27)が前記中
立位置にあるとき、前記負荷反力流体通路(LR)と前記戻
りポート(19)との間を流体接続するように作動する通路
手段(97,95,99,71,75)を含み、該通路手段は、 (i)負荷が前記不等面積流体圧装置(25)を第1方向へ移動
させるように作用されたとき、流体が前記負荷反力流体
通路(LR)から前記戻りポート(19)へ流れるようにし、 (ii)負荷が前記不等面積流体圧装置(25)を前記第1方向
とは反対の第2方向へ移動させるように作用されたと
き、流体が前記戻りポート(19)から前記負荷反力流体通
路(LR)へ流れるようにすることを特徴とする流体コント
ローラ。 - 【請求項2】 前記不等面積流体圧作動装置は、ヘッド
エンド室(B)およびロッドエンド室(A)を有するシリン
ダ(25)を備え、前記第1方向において、前記ヘッドエン
ド室(B)が収縮され、前記第2方向において、ロッドエ
ンド室(A)が収縮されることを特徴とする請求項1に記
載の流体コントローラ。 - 【請求項3】 前記流体メータ(29)は、前記主流体通路
および前記流体メータ(29)を通る流体の流れの体積に比
例して前記バルブ手段(27)を追従運動させるように作動
する追従手段(51)を含んでいることを特徴とする請求項
1に記載の流体コントローラ。 - 【請求項4】 前記バルブ手段(27)は、回転する主弁部
材(43)およびこれと協働して相対回転する追従弁部材(4
5)を備え、前記主弁部材(43)および前記追従弁部材(45)
が相互に前記中立位置を形成することを特徴とする請求
項1に記載の流体コントローラ。 - 【請求項5】 前記追従弁部材(45)は、略シリンダ状で
前記主弁部材(43)の周りに配置されて、前記流体メータ
(29)の拡張容積室(29E)に流体接続する第1メータポー
ト(79)および前記流体メータ(29)の収縮容積室(29C)に
流体接続する第2メータポート(79)を形成することを特
徴とする請求項4に記載の流体コントローラ。 - 【請求項6】 前記追従弁部材(45)は、さらに、前記第
1制御流体ポート(21)に流体接続する第1シリンダポー
ト(83)および前記第2制御流体ポート(23)に流体接続す
る第2シリンダポート(81)を形成することを特徴とする
請求項5に記載の流体コントローラ。 - 【請求項7】 前記主弁部材(43)は、前記第1および第
2メータポート(79)に流体接続し、かつ、前記バルブ手
段が中立位置にあるとき前記第1および第2シリンダポ
ート(83,81)に流体連通する第1流体通路(69)を形成
し、該第1流体通路(69)と前記第1および第2メータポ
ート(79)と前記第1および第2シリンダポート(83,81)
とで前記負荷反力流体通路(LR)を構成することを特徴と
する請求項6に記載の流体コントローラ。 - 【請求項8】 前記追従弁部材(45)は、タンクポート(7
5)を形成し、前記主弁部材(43)は、前記バルブ手段(27)
が前記中立位置にあるとき、前記タンクポートに流体接
続する第2流体通路(71)を形成し、前記負荷反力流体通
路(LR)と前記戻りポート(19)との間を流体接続するよう
に作動する通路手段は、前記バルブ手段が前記中立位置
にあるとき、前記第1および第2流体通路(69,71)間を
流体接続する第3流体通路(97,95,99)を形成することを
特徴とする請求項7に記載の流体コントローラ。
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