JP2000202820A - 発熱体内蔵セメント系マット状製品 - Google Patents
発熱体内蔵セメント系マット状製品Info
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- JP2000202820A JP2000202820A JP747599A JP747599A JP2000202820A JP 2000202820 A JP2000202820 A JP 2000202820A JP 747599 A JP747599 A JP 747599A JP 747599 A JP747599 A JP 747599A JP 2000202820 A JP2000202820 A JP 2000202820A
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- mat
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- Curing Cements, Concrete, And Artificial Stone (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 据え置き場所の曲面になじんで変形し、表面
の滑りや共すべりを起こさず、熱的機能・耐候性に優
れ、更に取り扱いが簡便でコストも低廉である発熱体内
蔵セメント系マット状製品を提供する。 【解決手段】 本発明になる発熱体内蔵セメント系マッ
ト状製品は、低温下においても弾塑性を有するセメント
系組成物からなる本体(2)と、該本体中に配置された
発熱体(3、7)とを具備することを特徴とする。
の滑りや共すべりを起こさず、熱的機能・耐候性に優
れ、更に取り扱いが簡便でコストも低廉である発熱体内
蔵セメント系マット状製品を提供する。 【解決手段】 本発明になる発熱体内蔵セメント系マッ
ト状製品は、低温下においても弾塑性を有するセメント
系組成物からなる本体(2)と、該本体中に配置された
発熱体(3、7)とを具備することを特徴とする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本製品は、歩道、通路、駐車
場、建物玄関前、テラス、バルコニーに設置して、融雪
を目的として利用する製品であり、地面や床等の設置表
面の凹凸部分に応じて柔軟になじみ、低温下に於いても
弾塑性を失わない発熱体内蔵セメント系マット状製品に
関する。
場、建物玄関前、テラス、バルコニーに設置して、融雪
を目的として利用する製品であり、地面や床等の設置表
面の凹凸部分に応じて柔軟になじみ、低温下に於いても
弾塑性を失わない発熱体内蔵セメント系マット状製品に
関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、従来の積雪対策は、機械力また
は人力による除雪方法とロードヒーティングや地下水等
散布による融雪方法とがあり、多降雪地域において実施
されている。組織的且つ大規模な除雪および融雪対策は
歩道或いは車道等の公共的な場所が多く、地域的には投
資効果の高い都市部に集中している。
は人力による除雪方法とロードヒーティングや地下水等
散布による融雪方法とがあり、多降雪地域において実施
されている。組織的且つ大規模な除雪および融雪対策は
歩道或いは車道等の公共的な場所が多く、地域的には投
資効果の高い都市部に集中している。
【0003】これに対し、身近な生活エリアである住宅
周辺、事務所建物廻り、屋外階段、店舗店先、および公
道に通じる通路、更には屋外駐車場、テラス、バルコニ
ー等の積雪に対する対策としては人力による除雪・融雪
が中心で、大規模な営業用屋外駐車場などに於いてバケ
ット車等による機械除雪が用いられているに過ぎない。
これらの積雪対策においては多大な労苦を必要とし、又
私的管理地域であるが故に常設の除雪要員或いは除雪機
械を置くことも費用面で困難である。また、地下水また
は温水配管やヒータによるヒーティング施設を予め埋め
込み施工することも多大な費用となり実施例は希であ
る。
周辺、事務所建物廻り、屋外階段、店舗店先、および公
道に通じる通路、更には屋外駐車場、テラス、バルコニ
ー等の積雪に対する対策としては人力による除雪・融雪
が中心で、大規模な営業用屋外駐車場などに於いてバケ
ット車等による機械除雪が用いられているに過ぎない。
これらの積雪対策においては多大な労苦を必要とし、又
私的管理地域であるが故に常設の除雪要員或いは除雪機
械を置くことも費用面で困難である。また、地下水また
は温水配管やヒータによるヒーティング施設を予め埋め
込み施工することも多大な費用となり実施例は希であ
る。
【0004】従って、次にヒータを使用した融雪方法に
ついて詳しく考察してみる。融雪必要箇所にヒーターを
据え置く際、必要な機能条件としては、「据え置かれる
場所が必ずしもフラットではなく、任意の曲面に追従し
て弾塑性変形すること」、また「その上を人または車が
通行することが前提であり上載荷重の下で損傷を受けな
い構造であること」、「人または車の通行に対して滑り
を起こさないこと」、「人または車の上載に際して据え
置かれたヒーターが一緒にずれる現象いわゆる共滑りを
起こさず安定感のある製品であること」、「冬季間使用
中の高温発熱使用時から休止時低温使用時の範囲におい
て所要の機能が充分満たされていること」、「冬季降雪
期間中の設置と他期間の収納に対応できる簡便性を持つ
こと」、「冬季間中と他季間収納時、或いは年間通じて
設置しておくことを考慮し、充分な耐候性を持つこと」
等が挙げられる。
ついて詳しく考察してみる。融雪必要箇所にヒーターを
据え置く際、必要な機能条件としては、「据え置かれる
場所が必ずしもフラットではなく、任意の曲面に追従し
て弾塑性変形すること」、また「その上を人または車が
通行することが前提であり上載荷重の下で損傷を受けな
い構造であること」、「人または車の通行に対して滑り
を起こさないこと」、「人または車の上載に際して据え
置かれたヒーターが一緒にずれる現象いわゆる共滑りを
起こさず安定感のある製品であること」、「冬季間使用
中の高温発熱使用時から休止時低温使用時の範囲におい
て所要の機能が充分満たされていること」、「冬季降雪
期間中の設置と他期間の収納に対応できる簡便性を持つ
こと」、「冬季間中と他季間収納時、或いは年間通じて
設置しておくことを考慮し、充分な耐候性を持つこと」
等が挙げられる。
【0005】また、機能面以外にも店舗出入り口・広場
等景観を害するものでないことや多様な着色性も必要条
件に加えられる。更に当然のことながらコスト面で低廉
であることが重要な要件になる。
等景観を害するものでないことや多様な着色性も必要条
件に加えられる。更に当然のことながらコスト面で低廉
であることが重要な要件になる。
【0006】屋外で使用するヒーターの被覆材として俎
上にのぼる素材として、無機窯業系、金属系又はゴム系
の材料が考えられる。第1に無機窯業系材料(セメント
系材料を含む)とすると、10数mm厚さのパネルでは
耐荷重強度が不足し、これに繊維補強を施したものでも
容易に割れが発生し、また多少でも地面や床等の表面に
凹凸部分があると据わりが悪く安定感が無いという欠点
がある。また、無機窯業系材料を数cm厚さのブロック
にすると、重量が重く歩道ブロックのような約30cm
平方の小面積単位のものとなってしまい現実的で無い。
上にのぼる素材として、無機窯業系、金属系又はゴム系
の材料が考えられる。第1に無機窯業系材料(セメント
系材料を含む)とすると、10数mm厚さのパネルでは
耐荷重強度が不足し、これに繊維補強を施したものでも
容易に割れが発生し、また多少でも地面や床等の表面に
凹凸部分があると据わりが悪く安定感が無いという欠点
がある。また、無機窯業系材料を数cm厚さのブロック
にすると、重量が重く歩道ブロックのような約30cm
平方の小面積単位のものとなってしまい現実的で無い。
【0007】第2に金属系材料の場合は、熱伝導性は良
く早く暖まるが、蓄熱性が無いので電源を切った後の融
雪効果は期待できない。また、薄板構造で軽量となるで
あろうから表面すべりや共滑りが生じやすく安定感に欠
ける。更にヒーター本体との絶縁に特別な配慮が必要と
なるという各種の欠点がある。
く早く暖まるが、蓄熱性が無いので電源を切った後の融
雪効果は期待できない。また、薄板構造で軽量となるで
あろうから表面すべりや共滑りが生じやすく安定感に欠
ける。更にヒーター本体との絶縁に特別な配慮が必要と
なるという各種の欠点がある。
【0008】第3にゴム系材料の場合は、近年、据え置
きタイプのヒーター製品で時々見受けられるようになっ
てきたものとしてゴム材料で被覆されたヒーター製品が
あるが、厚さの薄いシート状のものは巻き取りができる
ので持ち運びおよび収納については利点があるが、歩行
時の共滑り、皺が寄るなどの不安を人に与え、またヒー
ター熱源供給を停止した後の蓄熱効果も期待できないの
でエネルギー効率が悪いという欠点がある。
きタイプのヒーター製品で時々見受けられるようになっ
てきたものとしてゴム材料で被覆されたヒーター製品が
あるが、厚さの薄いシート状のものは巻き取りができる
ので持ち運びおよび収納については利点があるが、歩行
時の共滑り、皺が寄るなどの不安を人に与え、またヒー
ター熱源供給を停止した後の蓄熱効果も期待できないの
でエネルギー効率が悪いという欠点がある。
【0009】また、ある程度の厚みがありマット状ゴム
材料は、重量があり一見安定感もある様に思われるが、
ゴム素材自体は弾性変形をするからマット自重或いは人
等の負荷が除かれれば元の状態に戻り、据え置き場所の
形状になじむ塑性変形能力が無い。従ってふわふわ弾む
ような感覚やシーソーのように地面等の下地に凸部があ
るとこの凸部で回転が生じ不安定に感ずる場所も多い。
加えて、製造過程で加硫装置が必要で価格が高い欠点が
あり、ゴム共通の劣化も問題となることがある。
材料は、重量があり一見安定感もある様に思われるが、
ゴム素材自体は弾性変形をするからマット自重或いは人
等の負荷が除かれれば元の状態に戻り、据え置き場所の
形状になじむ塑性変形能力が無い。従ってふわふわ弾む
ような感覚やシーソーのように地面等の下地に凸部があ
るとこの凸部で回転が生じ不安定に感ずる場所も多い。
加えて、製造過程で加硫装置が必要で価格が高い欠点が
あり、ゴム共通の劣化も問題となることがある。
【0010】以上の如く、必要な条件をすべて満足する
既存材料は見当たらなかった。
既存材料は見当たらなかった。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、上記の
住宅廻り、通路、駐車場等に、特別な設置工事を必要と
すること無く、簡単に敷き置くことの出来る発熱体内蔵
製品を提供することにより、従来行われてきた除雪・融
雪手段とは全く別の手法を与えることである。
住宅廻り、通路、駐車場等に、特別な設置工事を必要と
すること無く、簡単に敷き置くことの出来る発熱体内蔵
製品を提供することにより、従来行われてきた除雪・融
雪手段とは全く別の手法を与えることである。
【0012】上記目的を達成するための本発明になる発
熱体内蔵セメント系マット状製品の構成は、低温下にお
いても弾塑性を有するセメント系組成物からなる本体
(2)と、該本体中に配置された発熱体(3、7)とを
具備する。
熱体内蔵セメント系マット状製品の構成は、低温下にお
いても弾塑性を有するセメント系組成物からなる本体
(2)と、該本体中に配置された発熱体(3、7)とを
具備する。
【0013】望ましくは、前記本体(2)の低温下に於
いても弾塑性を有するセメント系組成物が、ポリマーセ
メントモルタルであって、その主要構成材料が、(A)
−20℃以下のガラス転移点を有しかつ所定割合の固形
分(A´)を含むポリマーエマルションと、(B)セメ
ントを含有する粉体混合物であって、該セメントの該粉
体混合物全体に対する混合割合が重量比1〜100%で
ある前記粉体混合物と、(C)直径約5mm以下の細骨
材とからなり、前記(A)〜(C)の配合割合は、該ポ
リマーエマルションの固形分(A´)が該粉体混合物に
対して重量比で(A´)/(B)=30〜120%であり、
かつ該ポリマーエマルションの固形分(A´)が、(A
´)、(B)及び(C)の合計に対して重量比で(A´)/
((A´)+(B)+(C))=15〜30%の範囲である。
いても弾塑性を有するセメント系組成物が、ポリマーセ
メントモルタルであって、その主要構成材料が、(A)
−20℃以下のガラス転移点を有しかつ所定割合の固形
分(A´)を含むポリマーエマルションと、(B)セメ
ントを含有する粉体混合物であって、該セメントの該粉
体混合物全体に対する混合割合が重量比1〜100%で
ある前記粉体混合物と、(C)直径約5mm以下の細骨
材とからなり、前記(A)〜(C)の配合割合は、該ポ
リマーエマルションの固形分(A´)が該粉体混合物に
対して重量比で(A´)/(B)=30〜120%であり、
かつ該ポリマーエマルションの固形分(A´)が、(A
´)、(B)及び(C)の合計に対して重量比で(A´)/
((A´)+(B)+(C))=15〜30%の範囲である。
【0014】また望ましくは、前記セメント系組成物の
本体(2)の前記発熱体(3)より上側層部分(2a)
と下側層部分(2b)とが同一材料の前記セメント系組
成物により形成されている。
本体(2)の前記発熱体(3)より上側層部分(2a)
と下側層部分(2b)とが同一材料の前記セメント系組
成物により形成されている。
【0015】或いは望ましくは、前記セメント系組成物
の本体(2)の前記発熱体(3)より上側層部分(2a
1)と下側層部分(2b1)とが異なる材料の前記セメ
ント系組成物により形成され、該上側層(2a1)の該
セメント系組成物層が熱伝導性および蓄熱性が優れた材
料で形成され、かつ下側層(2b1)が断熱性の優れた
材料で形成されている。
の本体(2)の前記発熱体(3)より上側層部分(2a
1)と下側層部分(2b1)とが異なる材料の前記セメ
ント系組成物により形成され、該上側層(2a1)の該
セメント系組成物層が熱伝導性および蓄熱性が優れた材
料で形成され、かつ下側層(2b1)が断熱性の優れた
材料で形成されている。
【0016】また望ましくは、前記本体(2)の上側表
面及び下側表面の少なくとも一方に、滑り抵抗が大きく
なるよう適度な凹凸部(4)が形成されている。また望
ましくは、前記本体(2)はその厚さ方向を貫通する少
なくとも1つの排水目的の小孔(5)を有する。
面及び下側表面の少なくとも一方に、滑り抵抗が大きく
なるよう適度な凹凸部(4)が形成されている。また望
ましくは、前記本体(2)はその厚さ方向を貫通する少
なくとも1つの排水目的の小孔(5)を有する。
【0017】また望ましくは、前記発熱体(3)は平板
状である。或いは望ましくは、前記発熱体(7)は線状
である。
状である。或いは望ましくは、前記発熱体(7)は線状
である。
【0018】
【作用】本発明の上記構成により、マット状製品の本体
は弾塑性を有するので、製品は据え置かれる下地の曲面
に良く追従して弾性変形し、しかも追従変形した形状を
長期にわたり塑性的に保持し得る。
は弾塑性を有するので、製品は据え置かれる下地の曲面
に良く追従して弾性変形し、しかも追従変形した形状を
長期にわたり塑性的に保持し得る。
【0019】また、本体中に発熱体が配置されているの
で、製品の上に積もった雪を融かすことができる。ま
た、本体のセメント系組成物の主要構成材料のポリマー
エマルション、セメントを含有する粉体混合物及び細骨
材を、それらの成分自体及びそれらの混合割合を上記の
如き所定の成分及び割合としているので、弾塑性変形性
能は低温下においても強力であり、また製品の強度向上
等をはかれる。
で、製品の上に積もった雪を融かすことができる。ま
た、本体のセメント系組成物の主要構成材料のポリマー
エマルション、セメントを含有する粉体混合物及び細骨
材を、それらの成分自体及びそれらの混合割合を上記の
如き所定の成分及び割合としているので、弾塑性変形性
能は低温下においても強力であり、また製品の強度向上
等をはかれる。
【0020】また、本体2の上側層及び下側層の材料が
同一であるときは、本体を1つの材料で形成でき、また
本体2の上側層2a1のセメント系組成物層が熱伝導性
および蓄熱性が優れた材料で形成され、かつ下側層2b
1が断熱性の優れた材料で形成されているときは、雪は
効率良く融かされる。
同一であるときは、本体を1つの材料で形成でき、また
本体2の上側層2a1のセメント系組成物層が熱伝導性
および蓄熱性が優れた材料で形成され、かつ下側層2b
1が断熱性の優れた材料で形成されているときは、雪は
効率良く融かされる。
【0021】本体2の上側表面又は下側表面に凹凸部4
を設けるときは、滑り止め及び水はけの向上を図れる。
また、本体2に貫通小孔5を設けることにより、、一層
水はけがよくなる。
を設けるときは、滑り止め及び水はけの向上を図れる。
また、本体2に貫通小孔5を設けることにより、、一層
水はけがよくなる。
【0022】また、発熱体が面状である場合は、マット
の全面の各部にわたって均一な加熱ができ、また発熱体
が線状である場合は、発熱体材料の材料コストを低減し
うると共に、マットの可撓性が増す。
の全面の各部にわたって均一な加熱ができ、また発熱体
が線状である場合は、発熱体材料の材料コストを低減し
うると共に、マットの可撓性が増す。
【0023】
【発明の実施の形態】本発明の効果を明瞭にするために
実施例について説明するが、本発明の技術的範囲はこれ
に限定されるものではない。
実施例について説明するが、本発明の技術的範囲はこれ
に限定されるものではない。
【0024】図1中、1は、本発明になる弾塑性を有す
るセメント系発熱体内蔵製品の1実施例であって、低温
下に於いても弾塑性を有するセメント系組成物から成形
されたマット状本体2を有し、本体2内部に例えば面状
発熱体3(図2参照)が配置されている。製品1の平面
形状および大きさは任意に設定できるが取り扱いの簡便
さを考慮すると、一辺の長さは2m程度までが望まし
い。製品1の厚さも自由であるが、人と一緒に滑ってし
まういわゆる共滑りを生じさせない安定感と取り扱い上
の容易さの観点から、10〜20mm程度が望ましい。
るセメント系発熱体内蔵製品の1実施例であって、低温
下に於いても弾塑性を有するセメント系組成物から成形
されたマット状本体2を有し、本体2内部に例えば面状
発熱体3(図2参照)が配置されている。製品1の平面
形状および大きさは任意に設定できるが取り扱いの簡便
さを考慮すると、一辺の長さは2m程度までが望まし
い。製品1の厚さも自由であるが、人と一緒に滑ってし
まういわゆる共滑りを生じさせない安定感と取り扱い上
の容易さの観点から、10〜20mm程度が望ましい。
【0025】また図2に示す如く、セメント系組成物
は、面状発熱体3の上側層2a及び下側層2b共に、本
発明になる低温下に於いても弾塑性を有する同一材料の
セメント系組成物で成形した例であり、上側層2aの上
表面には滑り止めのための凹凸部4が形成されている。
この例では、下側層2bの下表面は平滑な形状としてい
るが、上側層2aの上表面同様に凹凸部を設けることも
できる。
は、面状発熱体3の上側層2a及び下側層2b共に、本
発明になる低温下に於いても弾塑性を有する同一材料の
セメント系組成物で成形した例であり、上側層2aの上
表面には滑り止めのための凹凸部4が形成されている。
この例では、下側層2bの下表面は平滑な形状としてい
るが、上側層2aの上表面同様に凹凸部を設けることも
できる。
【0026】また、凹凸部4の形成方法は、後述する如
く、セメント系組成物の1つの成分として直径5mm以
下の細骨材を適度に配合して、該セメント系組成物を型
枠に打設し養生することにより、その固化収縮に伴い成
型物の自由表面に細骨材の粒径に応じて自然に形成され
るものである。
く、セメント系組成物の1つの成分として直径5mm以
下の細骨材を適度に配合して、該セメント系組成物を型
枠に打設し養生することにより、その固化収縮に伴い成
型物の自由表面に細骨材の粒径に応じて自然に形成され
るものである。
【0027】また、5は排水目的の複数の小孔で、本体
2及び面状発熱体3の孔部3aを貫通して設けられてい
る。小孔5の上方から流入した融雪水は下側層2bの下
部から下表面と地面又は床等の下地との間に存在する空
間を通って排出される。この小孔5の個数は、水が良好
に排水出来る程度の数があればよい。
2及び面状発熱体3の孔部3aを貫通して設けられてい
る。小孔5の上方から流入した融雪水は下側層2bの下
部から下表面と地面又は床等の下地との間に存在する空
間を通って排出される。この小孔5の個数は、水が良好
に排水出来る程度の数があればよい。
【0028】図3は、本発明弾塑性を有するセメント系
発熱体内蔵製品の他の実施例を示すが、この製品6は、
図1及び図2の実施例に比して、上側層2a1及び下側
層2b1が互いに異なる特性のセメント系組成物で成形
し、かつ面状発熱体3に替えて線状発熱体7を使用して
いる。例えば、上側層2a1を高熱伝導性かつ高蓄熱性
の該セメント系組成物とし、下側層2b1を低熱伝導性
即ち高断熱性のセメント系組成物とする。そのようにし
た理由は、線状発熱体7を通電して発熱開始直後の上側
層2a1の上表面の温度上昇を速めるとともに、熱エネ
ルギーの移動傾向を上記上表面側に誘導することによっ
て、結果的に熱効率を高めたものである。
発熱体内蔵製品の他の実施例を示すが、この製品6は、
図1及び図2の実施例に比して、上側層2a1及び下側
層2b1が互いに異なる特性のセメント系組成物で成形
し、かつ面状発熱体3に替えて線状発熱体7を使用して
いる。例えば、上側層2a1を高熱伝導性かつ高蓄熱性
の該セメント系組成物とし、下側層2b1を低熱伝導性
即ち高断熱性のセメント系組成物とする。そのようにし
た理由は、線状発熱体7を通電して発熱開始直後の上側
層2a1の上表面の温度上昇を速めるとともに、熱エネ
ルギーの移動傾向を上記上表面側に誘導することによっ
て、結果的に熱効率を高めたものである。
【0029】なお、上側層2a1の高熱伝導性かつ高蓄
熱性を得るためには、まずセメント系組成物を例えば真
空脱泡によって緻密ならしめ且つ骨材選定等によって組
成物の単位体積質量を大きくし比熱容量を大きくして高
蓄熱性を持たせることができ、加えて酸化鉄粉等を混入
することにより高熱伝導性を付加できる。また、セメン
ト系組成物に起泡剤を添加することによって微小気泡を
内在させるか或いは発泡粒子を細骨材の一部として混合
させることにより熱伝達を抑制して高断熱性を持たせ
る。
熱性を得るためには、まずセメント系組成物を例えば真
空脱泡によって緻密ならしめ且つ骨材選定等によって組
成物の単位体積質量を大きくし比熱容量を大きくして高
蓄熱性を持たせることができ、加えて酸化鉄粉等を混入
することにより高熱伝導性を付加できる。また、セメン
ト系組成物に起泡剤を添加することによって微小気泡を
内在させるか或いは発泡粒子を細骨材の一部として混合
させることにより熱伝達を抑制して高断熱性を持たせ
る。
【0030】この場合、上側層2a1及び下側層2b1
共にその表面に凹凸部4を施し、かつ融雪水を排水する
ための複数の上下方向小孔5を線状発熱体7の配線スペ
ース間を貫通させて設けてある。特に下側層2b1の下
表面にも凹凸部4が設けてあるので、小孔5の上方から
流入した融雪水は下側層2b1表面の凹凸部4と地面又
は床等の下地との間に存在する空間を通って排出される
ため、下地が不透水層であってしかも凹凸部の無い平滑
な状態であっても凹凸部4が水通路となるので良好な排
水が可能となる。
共にその表面に凹凸部4を施し、かつ融雪水を排水する
ための複数の上下方向小孔5を線状発熱体7の配線スペ
ース間を貫通させて設けてある。特に下側層2b1の下
表面にも凹凸部4が設けてあるので、小孔5の上方から
流入した融雪水は下側層2b1表面の凹凸部4と地面又
は床等の下地との間に存在する空間を通って排出される
ため、下地が不透水層であってしかも凹凸部の無い平滑
な状態であっても凹凸部4が水通路となるので良好な排
水が可能となる。
【0031】なお、上記発熱体3、7の材料としては、
弾力性および伸び能力を有するものであれば良く、一般
に流通している電熱線や炭素系フィルム状発熱素子等が
使用できる。
弾力性および伸び能力を有するものであれば良く、一般
に流通している電熱線や炭素系フィルム状発熱素子等が
使用できる。
【0032】また上記製品1には電源コードと温度ヒュ
ーズ・サーモスタット等が用途に応じ付属される。ここ
で、上記弾塑性を有するセメント系組成物としては、無
機系材料でありながらゴム材料に匹敵する弾性を有し、
且つ据え置き場所の形状になじむ塑性変形能力を持って
いる。上記セメント系組成物が、ポリマーセメントモル
タルであって、その主要構成材料は、例えば、(A)−
20℃以下のガラス転移点を有しかつ所定割合の固形分
(A´)を含むポリマーエマルション、(B)セメント
を含有する粉体混合物であって、該セメントの該粉体混
合物全体に対する混合割合が重量比1〜100%である
もの、(C)直径約5mm以下の細骨材の3つからな
り、それらの配合割合が、該ポリマーエマルションの固
形分(A´)が該粉体混合物に対して重量比で(A´)/
(B)=30〜120%であり、かつ該ポリマーエマルシ
ョンの固形分(A´)が、(A´)、(B)及び(C)の
合計に対して重量比で(A´)/((A´)+(B)+(C))
=15〜30%の範囲である。これにより、弾塑性体セ
メント系組成物からなる本体2は、ゴムのような弾性可
撓性とゴムにはみられない塑性変形能力を併せ持ついわ
ゆる十分な弾塑性を積雪地域の低温下においても有する
ことになる。従って、本体2は下地に十分になじんで浮
き上がり部分を形成しないので極めて使いやすい。
ーズ・サーモスタット等が用途に応じ付属される。ここ
で、上記弾塑性を有するセメント系組成物としては、無
機系材料でありながらゴム材料に匹敵する弾性を有し、
且つ据え置き場所の形状になじむ塑性変形能力を持って
いる。上記セメント系組成物が、ポリマーセメントモル
タルであって、その主要構成材料は、例えば、(A)−
20℃以下のガラス転移点を有しかつ所定割合の固形分
(A´)を含むポリマーエマルション、(B)セメント
を含有する粉体混合物であって、該セメントの該粉体混
合物全体に対する混合割合が重量比1〜100%である
もの、(C)直径約5mm以下の細骨材の3つからな
り、それらの配合割合が、該ポリマーエマルションの固
形分(A´)が該粉体混合物に対して重量比で(A´)/
(B)=30〜120%であり、かつ該ポリマーエマルシ
ョンの固形分(A´)が、(A´)、(B)及び(C)の
合計に対して重量比で(A´)/((A´)+(B)+(C))
=15〜30%の範囲である。これにより、弾塑性体セ
メント系組成物からなる本体2は、ゴムのような弾性可
撓性とゴムにはみられない塑性変形能力を併せ持ついわ
ゆる十分な弾塑性を積雪地域の低温下においても有する
ことになる。従って、本体2は下地に十分になじんで浮
き上がり部分を形成しないので極めて使いやすい。
【0033】図4及び図5は、本発明になる製品1又は
6を、フラットでない場所に実際に敷き置いた例を示
す。図4では製品は凹状になりまた図5では凸状になっ
ている。また、図示はしていないが段差のある個所でも
排水ます周囲のように下地が連続していない所にも据え
置くことができる。本製品1、6は弾塑性変形性能に富
むため、敷き置くと同時に下地形状に馴染み、冬期低温
下に於いても充分な弾塑性変形能力を維持する。更に、
据え置き場所を変更しても直ちに新たな下地形状に馴染
む特性を有している。
6を、フラットでない場所に実際に敷き置いた例を示
す。図4では製品は凹状になりまた図5では凸状になっ
ている。また、図示はしていないが段差のある個所でも
排水ます周囲のように下地が連続していない所にも据え
置くことができる。本製品1、6は弾塑性変形性能に富
むため、敷き置くと同時に下地形状に馴染み、冬期低温
下に於いても充分な弾塑性変形能力を維持する。更に、
据え置き場所を変更しても直ちに新たな下地形状に馴染
む特性を有している。
【0034】次に、後述する(I)項で本発明弾塑性を
有するセメント系発熱体内蔵製品の「弾塑性」の意味に
ついて説明し、次に後述する(II)項で、上記(A)の
ポリマーエマルションが−20℃以下のガラス転移点を
有しなければならない意味を説明し、更に後述する(II
I)項で、上記(B)のセメントを含有する粉体混合物
においてセメントの粉体混合物全体に対する混合割合が
重量比1〜100%である数値的限定の意味を説明し、
最後に後述する(IV)項で、上記(A´)/(B)=30
〜120%と(A´)/((A´)+(B)+(C))=15〜
30%との数値限定の意味について説明する。
有するセメント系発熱体内蔵製品の「弾塑性」の意味に
ついて説明し、次に後述する(II)項で、上記(A)の
ポリマーエマルションが−20℃以下のガラス転移点を
有しなければならない意味を説明し、更に後述する(II
I)項で、上記(B)のセメントを含有する粉体混合物
においてセメントの粉体混合物全体に対する混合割合が
重量比1〜100%である数値的限定の意味を説明し、
最後に後述する(IV)項で、上記(A´)/(B)=30
〜120%と(A´)/((A´)+(B)+(C))=15〜
30%との数値限定の意味について説明する。
【0035】(I) ここで、上記弾塑性変形性能につ
いて図6乃至図8を用いて説明する。図6は、本発明製
品に使用するセメント系組成物をピーク強度に到達した
後破断するまで引張試験した際の引張応力−伸び率曲線
である。図7は、図6のセメント系組成物を上記ピーク
強度に到達しない弾塑性領域で繰り返し引張試験した場
合のヒステリシス曲線であり、除荷時に弾性戻り量と残
留した塑性変形量が混在している事が判る。また図8
は、ゴム材料のヒステリシス曲線を示し、塑性変形量は
ほとんど無い。従って、本発明では、上記セメント系組
成物を図7の如き引張応力−伸び率曲線の範囲で使用す
ることにより、弾性戻り量と塑性変形量が適度に存在す
る弾塑性状態で使用するのである。
いて図6乃至図8を用いて説明する。図6は、本発明製
品に使用するセメント系組成物をピーク強度に到達した
後破断するまで引張試験した際の引張応力−伸び率曲線
である。図7は、図6のセメント系組成物を上記ピーク
強度に到達しない弾塑性領域で繰り返し引張試験した場
合のヒステリシス曲線であり、除荷時に弾性戻り量と残
留した塑性変形量が混在している事が判る。また図8
は、ゴム材料のヒステリシス曲線を示し、塑性変形量は
ほとんど無い。従って、本発明では、上記セメント系組
成物を図7の如き引張応力−伸び率曲線の範囲で使用す
ることにより、弾性戻り量と塑性変形量が適度に存在す
る弾塑性状態で使用するのである。
【0036】(II)次に、上記弾塑性変形性能は環境温
度においても大きく差異が生ずるものであり、実験の結
果、常温時から低温になるに従い弾塑性変形能力は減少
する。具体的には、低温になるにつれて、引張強度と弾
性係数は急激に上昇し、かつ伸びは急激に減少する。即
ち、ある材料が常温で弾塑性変形能力を充分有していて
も、降雪地帯の低温環境下では硬く脆い状態に変質す
る。言い換えれば、材料は低温下で引張強度が増大する
ので一見強い材料に変化するように見えるが、同時に弾
性係数も増大するので変形量の少ない脆い材料となる。
また、変形量のうち塑性成分は低温下では極端に減少す
るので塑性変形能力も小さくなる。これらの弾塑性変形
性能は使用するポリマーエマルションのガラス転移点に
依存するところが大きいことが知られている。
度においても大きく差異が生ずるものであり、実験の結
果、常温時から低温になるに従い弾塑性変形能力は減少
する。具体的には、低温になるにつれて、引張強度と弾
性係数は急激に上昇し、かつ伸びは急激に減少する。即
ち、ある材料が常温で弾塑性変形能力を充分有していて
も、降雪地帯の低温環境下では硬く脆い状態に変質す
る。言い換えれば、材料は低温下で引張強度が増大する
ので一見強い材料に変化するように見えるが、同時に弾
性係数も増大するので変形量の少ない脆い材料となる。
また、変形量のうち塑性成分は低温下では極端に減少す
るので塑性変形能力も小さくなる。これらの弾塑性変形
性能は使用するポリマーエマルションのガラス転移点に
依存するところが大きいことが知られている。
【0037】従って、ポリマーエマルションの弾塑性変
形性能、強度を使用用途に応じ鋭意検討した結果、ガラ
ス転移点が−20℃以下である必要があることを見出し
た。望ましくは弾塑性変形能力と強度を適度に共有する
ことのできる−40〜−60℃のガラス転移点範囲であ
る。ガラス転移点が−20℃よりも高いポリマーエマル
ションを用いると低温下で所要の性能を得られない。
形性能、強度を使用用途に応じ鋭意検討した結果、ガラ
ス転移点が−20℃以下である必要があることを見出し
た。望ましくは弾塑性変形能力と強度を適度に共有する
ことのできる−40〜−60℃のガラス転移点範囲であ
る。ガラス転移点が−20℃よりも高いポリマーエマル
ションを用いると低温下で所要の性能を得られない。
【0038】本発明に用いる−20℃以下のガラス転移
点を有するポリマーエマルションの例としては、アクリ
ル系エマルションやエチレン酢酸ビニル系エマルション
が使用できるが、所要の弾塑性変形性能を得るにはアク
リル系エマルションの使用が望ましい。
点を有するポリマーエマルションの例としては、アクリ
ル系エマルションやエチレン酢酸ビニル系エマルション
が使用できるが、所要の弾塑性変形性能を得るにはアク
リル系エマルションの使用が望ましい。
【0039】(III) 次に、本製品の上記厚さ10〜
20mm程度の製品を成形する場合で、後述する(IV)
項で述べる如く、ポリマーエマルションの含有量が比較
的多量となる場合、ポリマーセメントモルタルの硬化が
非常に遅れる傾向がある。建築仕上げ材においては厚塗
り施工の場合、通常2mm程度の層厚さで順次積層塗り
をしてゆくが、本発明では製品製造工程の合理化を重視
し材料の配合範囲の特定と特別な成形品養生方法により
厚肉成形を可能にした。
20mm程度の製品を成形する場合で、後述する(IV)
項で述べる如く、ポリマーエマルションの含有量が比較
的多量となる場合、ポリマーセメントモルタルの硬化が
非常に遅れる傾向がある。建築仕上げ材においては厚塗
り施工の場合、通常2mm程度の層厚さで順次積層塗り
をしてゆくが、本発明では製品製造工程の合理化を重視
し材料の配合範囲の特定と特別な成形品養生方法により
厚肉成形を可能にした。
【0040】即ち、本発明に用いられるセメントを含有
する粉体混合物は、粉体混合物中のセメントの割合が重
量比で1〜100%であり、セメント以外の他の混合粉
体はセメント系組成物に付加させる性質や増量材目的に
応じて種類および混合割合を設定することができる。
する粉体混合物は、粉体混合物中のセメントの割合が重
量比で1〜100%であり、セメント以外の他の混合粉
体はセメント系組成物に付加させる性質や増量材目的に
応じて種類および混合割合を設定することができる。
【0041】上記1〜100%のセメント割合の範囲内
において、セメント割合量を比較的多くしたもの(即ち
数値が100%に近い側)は、セメントの水和反応を促
進させることにより強度向上を図った強度特性重視の製
品に適する。これに対して、上記範囲内でセメント割合
を少なくしたもの(即ち数値が0%に近い側)はセメン
ト分をその他の粉体に置換することにより、セメントコ
ストの削減と弾塑性変形性能を重視した製品とすること
ができ、またセメント水和物の白華を抑止することが出
来るため製品の美観も向上する。なお、粉体混合物中の
セメント割合が1%未満では強度が不足し製品に適さな
い。
において、セメント割合量を比較的多くしたもの(即ち
数値が100%に近い側)は、セメントの水和反応を促
進させることにより強度向上を図った強度特性重視の製
品に適する。これに対して、上記範囲内でセメント割合
を少なくしたもの(即ち数値が0%に近い側)はセメン
ト分をその他の粉体に置換することにより、セメントコ
ストの削減と弾塑性変形性能を重視した製品とすること
ができ、またセメント水和物の白華を抑止することが出
来るため製品の美観も向上する。なお、粉体混合物中の
セメント割合が1%未満では強度が不足し製品に適さな
い。
【0042】(IV)次に、第1に、上記ポリマーエマル
ション(A)に含まれる所定割合の固形分(A´)の上
記粉体混合物全体に対する重量比が(A´)/(B)=3
0〜120%(従来は後述する如く5〜30%程度)の
如くポリマーエマルションが比較的多量である意味を説
明する。
ション(A)に含まれる所定割合の固形分(A´)の上
記粉体混合物全体に対する重量比が(A´)/(B)=3
0〜120%(従来は後述する如く5〜30%程度)の
如くポリマーエマルションが比較的多量である意味を説
明する。
【0043】セメント系組成物は、一般に例えば、ポリ
マーエマルションとセメントと砂とからなり、これらセ
メントと砂との混合物がいわゆるモルタルであり、建築
物の仕上げ材、補修材又は目地材等に用いられる。従っ
て、一般に、ポリマーエマルションは、上記モルタルの
改質剤として該モルタル中に混入され、モルタルの収縮
ひび割れ、下地の変形追随性、下地との接着、モルタル
の引張もしくは曲げ強度の改善等の目的で使用されてい
る。
マーエマルションとセメントと砂とからなり、これらセ
メントと砂との混合物がいわゆるモルタルであり、建築
物の仕上げ材、補修材又は目地材等に用いられる。従っ
て、一般に、ポリマーエマルションは、上記モルタルの
改質剤として該モルタル中に混入され、モルタルの収縮
ひび割れ、下地の変形追随性、下地との接着、モルタル
の引張もしくは曲げ強度の改善等の目的で使用されてい
る。
【0044】この場合、ポリマーエマルションのモルタ
ルに対する添加割合は、従来は一般的には、ポリマーエ
マルションの固形分の上記モルタル中のセメントに対す
る重量比即ちポリマーセメント比で5〜30%程度であ
り、その施工厚さも高々数mm程度であった。しかるに、
この程度のポリマー含有量(固形分換算)でマット状製
品を造った場合、任意の曲面に敷き置く為の可撓性や弾
塑性は得られず、また引張・曲げ強度の改善効果も低く
上載荷重どころか製品自重のみによってもひび割れ、や
がて破壊に至るものとなる。従ってポリマー含有量を上
記の如く30〜120%と比較的多量としたのである。
(A´)/(B)は主として弾塑性に関するパラメータであ
り、30%未満では硬く脆く所要の弾塑性変形性能は得
られず、120%を超えると強度と硬さが不足し耐候性
も低下する。
ルに対する添加割合は、従来は一般的には、ポリマーエ
マルションの固形分の上記モルタル中のセメントに対す
る重量比即ちポリマーセメント比で5〜30%程度であ
り、その施工厚さも高々数mm程度であった。しかるに、
この程度のポリマー含有量(固形分換算)でマット状製
品を造った場合、任意の曲面に敷き置く為の可撓性や弾
塑性は得られず、また引張・曲げ強度の改善効果も低く
上載荷重どころか製品自重のみによってもひび割れ、や
がて破壊に至るものとなる。従ってポリマー含有量を上
記の如く30〜120%と比較的多量としたのである。
(A´)/(B)は主として弾塑性に関するパラメータであ
り、30%未満では硬く脆く所要の弾塑性変形性能は得
られず、120%を超えると強度と硬さが不足し耐候性
も低下する。
【0045】第2に、上記ポリマーエマルションの固形
分(A´)が、(A´)、(B)及び(C)の合計に対し
て重量比で(A´)/((A´)+(B)+(C))=15〜3
0%の意味は、主として引張強度と伸び能力に関するパ
ラメータであり、15%未満では伸び量(厳密に言え
ば、引張試験におけるピーク強度時の伸び量)が不足
し、30%を超えると引張強度不足となる。(以上、
(IV)項終わり)なお、上記セメントとしては、通常、
ポルトランドセメント、白色ポルトランドセメント、早
強ポルトランドセメント、超早強ポルトランドセメント
に加えて、フライアッシュセメント、高炉セメント、中
庸熱セメント、アルミナセメント、超速硬セメントが使
用できる。
分(A´)が、(A´)、(B)及び(C)の合計に対し
て重量比で(A´)/((A´)+(B)+(C))=15〜3
0%の意味は、主として引張強度と伸び能力に関するパ
ラメータであり、15%未満では伸び量(厳密に言え
ば、引張試験におけるピーク強度時の伸び量)が不足
し、30%を超えると引張強度不足となる。(以上、
(IV)項終わり)なお、上記セメントとしては、通常、
ポルトランドセメント、白色ポルトランドセメント、早
強ポルトランドセメント、超早強ポルトランドセメント
に加えて、フライアッシュセメント、高炉セメント、中
庸熱セメント、アルミナセメント、超速硬セメントが使
用できる。
【0046】また、粉体混合物中のセメント以外の他の
混合粉体としては、フライアッシュ、微粉シリカ、炭酸
カルシウム、水酸化アルミニウム等の水和金属化合物、
酸化鉄粉等が付加させる性質により選択できる。これら
の粉体は増量材目的の他に、フライアッシュ、微粉シリ
カは流動性および防水性の向上、炭酸カルシウム、水和
金属化合物は耐燃性の改善、酸化鉄粉は熱伝導性の向上
効果が付加される。
混合粉体としては、フライアッシュ、微粉シリカ、炭酸
カルシウム、水酸化アルミニウム等の水和金属化合物、
酸化鉄粉等が付加させる性質により選択できる。これら
の粉体は増量材目的の他に、フライアッシュ、微粉シリ
カは流動性および防水性の向上、炭酸カルシウム、水和
金属化合物は耐燃性の改善、酸化鉄粉は熱伝導性の向上
効果が付加される。
【0047】また、上記直径約5mm以下の細骨材とし
ては、砕石砂または川砂のほか珪砂が使用でき、軽量お
よび熱伝導性抑制の目的で軽量骨材や発泡粒子を用いる
こともできる。
ては、砕石砂または川砂のほか珪砂が使用でき、軽量お
よび熱伝導性抑制の目的で軽量骨材や発泡粒子を用いる
こともできる。
【0048】その他、本発明になるセメント系組成物と
しては、上記のもののほか更に、顔料、増粘剤、シラン
カップリング剤、白華防止剤、撥水剤、セメント分散
剤、難燃剤、繊維補強材を適宜使用することができる。
しては、上記のもののほか更に、顔料、増粘剤、シラン
カップリング剤、白華防止剤、撥水剤、セメント分散
剤、難燃剤、繊維補強材を適宜使用することができる。
【0049】次により具体的な実施例を次に示す「表
1」及び「表2」と共に説明する。なお、「表1」中、
破断伸び、引張強さ、弾性係数の測定は、JIS−K−
6251「加硫ゴムの引張試験方法」に準じて実施し
た。また熱伝導率の測定は、JIS−A−1412「熱
絶縁材の熱伝導率及び熱抵抗の測定方法」の平板直接法
に従った。また各試験体は、温度20℃、湿度60%R
Hの気中で14日間養生を行った後測定を実施した。
1」及び「表2」と共に説明する。なお、「表1」中、
破断伸び、引張強さ、弾性係数の測定は、JIS−K−
6251「加硫ゴムの引張試験方法」に準じて実施し
た。また熱伝導率の測定は、JIS−A−1412「熱
絶縁材の熱伝導率及び熱抵抗の測定方法」の平板直接法
に従った。また各試験体は、温度20℃、湿度60%R
Hの気中で14日間養生を行った後測定を実施した。
【0050】また「表2」中、破断伸び、引張強さ、弾
性係数の測定は、JIS−K−6251「加硫ゴムの引
張試験方法」に準じて実施した。各試験体は、温度20
℃、湿度60%RHの気中で7日間養生を行った後測定
を実施した。
性係数の測定は、JIS−K−6251「加硫ゴムの引
張試験方法」に準じて実施した。各試験体は、温度20
℃、湿度60%RHの気中で7日間養生を行った後測定
を実施した。
【0051】
【表1】
【0052】
【表2】
【0053】実施例1:製品の寸法は縦900mm、横6
00mm、厚さ10mmで、面状発熱体を厚みのほぼ中央部
に配置し、面状発熱体の上側層及び下側層とも同じ組成
の低温下に於いても弾塑性を有するセメント系組成物で
形成されている。用いたセメント系組成物の組成内容と
機械的特性値を「表1」に示す。この製品を外気温−2
°C環境下で、直径200mmの円筒に半周(180°)
巻き付けたところ、製品は円筒表面に馴染んで変形し、
弾力性による過剰な反発も無かった。また、ひび割れ等
の異常も全く生じなかった。
00mm、厚さ10mmで、面状発熱体を厚みのほぼ中央部
に配置し、面状発熱体の上側層及び下側層とも同じ組成
の低温下に於いても弾塑性を有するセメント系組成物で
形成されている。用いたセメント系組成物の組成内容と
機械的特性値を「表1」に示す。この製品を外気温−2
°C環境下で、直径200mmの円筒に半周(180°)
巻き付けたところ、製品は円筒表面に馴染んで変形し、
弾力性による過剰な反発も無かった。また、ひび割れ等
の異常も全く生じなかった。
【0054】実施例2:製品の寸法を縦1280mm、横
860mm、厚さ15mmとし、線状発熱体を上側表面より
5mmの箇所に配置し、線状発熱体の上側層及び下側層と
も同じ組成の本発明になるセメント系組成物で形成し
た。この製品に用いたセメント系組成物の組成内容と機
械的特性値を「表1」に示す。この製品を段差が30mm
ある床に敷き置き、乗用車で100回ほど往復したが、
スリップや製品マットの共すべりもせず製品の亀裂・破
損等も無く段差に対応できることがわかった。この製品
にはその上表面および下表面に凹凸部を施してありすべ
り抵抗が十分に期待できることが確かめられた。
860mm、厚さ15mmとし、線状発熱体を上側表面より
5mmの箇所に配置し、線状発熱体の上側層及び下側層と
も同じ組成の本発明になるセメント系組成物で形成し
た。この製品に用いたセメント系組成物の組成内容と機
械的特性値を「表1」に示す。この製品を段差が30mm
ある床に敷き置き、乗用車で100回ほど往復したが、
スリップや製品マットの共すべりもせず製品の亀裂・破
損等も無く段差に対応できることがわかった。この製品
にはその上表面および下表面に凹凸部を施してありすべ
り抵抗が十分に期待できることが確かめられた。
【0055】実施例3:製品が使用される環境下での特
性値を把握するため、恒温槽付き万能試験機で本発明の
低温下に於いても弾塑性を有するセメント系組成物の引
張試験をした結果の一例を「表2」に示す。環境温度は
常温時を20°Cとし、昇温時を想定して60°C降雪
環境下を考えて−20°Cで試験をした。低温下で弾塑
性を有するかどうかの判断は、組成物の「応力−ひずみ
曲線」で判定するのであるが、この曲線形状が把握され
ていれば、弾性係数という特性値のみによって判断でき
る。本製品の場合、弾性係数値が小さいほど弾塑性変形
能力を持っていることになり、大きい値になるほど硬く
変形し難いものとなる。また、引張強度は大きい方が望
ましいが弾塑性変形能力と相反する関係にあるため、製
品用途に応じ適度な設定が必要となるものである。
性値を把握するため、恒温槽付き万能試験機で本発明の
低温下に於いても弾塑性を有するセメント系組成物の引
張試験をした結果の一例を「表2」に示す。環境温度は
常温時を20°Cとし、昇温時を想定して60°C降雪
環境下を考えて−20°Cで試験をした。低温下で弾塑
性を有するかどうかの判断は、組成物の「応力−ひずみ
曲線」で判定するのであるが、この曲線形状が把握され
ていれば、弾性係数という特性値のみによって判断でき
る。本製品の場合、弾性係数値が小さいほど弾塑性変形
能力を持っていることになり、大きい値になるほど硬く
変形し難いものとなる。また、引張強度は大きい方が望
ましいが弾塑性変形能力と相反する関係にあるため、製
品用途に応じ適度な設定が必要となるものである。
【0056】実施例4:熱効率向上を図った製品例を前
述の図2及び図3を用いて対比して示す。図2は面状発
熱体3の上側層2a及び下側層2bとも同一のセメント
系組成物であって熱伝導率を測定したところ0.96W
/(m・K)であった。他方、図3は、線状発熱体7の
上側層2a1を高熱伝導性の該セメント系組成物(熱伝
導率1.2W/(m・K))とし、下側層2b1を低熱
伝導性の該セメント系組成物(熱伝導率0.28W/
(m・K))とした実施例である。粉体混合物の材料お
よび細骨材の選定を含め、セメント系組成物の組成を変
えることにより熱効率の良い消費電力の少ない発熱体内
蔵製品を提供することができる。この実施例に用いたセ
メント系組成物の組成内容と機械的特性値を「表1」に
示す。
述の図2及び図3を用いて対比して示す。図2は面状発
熱体3の上側層2a及び下側層2bとも同一のセメント
系組成物であって熱伝導率を測定したところ0.96W
/(m・K)であった。他方、図3は、線状発熱体7の
上側層2a1を高熱伝導性の該セメント系組成物(熱伝
導率1.2W/(m・K))とし、下側層2b1を低熱
伝導性の該セメント系組成物(熱伝導率0.28W/
(m・K))とした実施例である。粉体混合物の材料お
よび細骨材の選定を含め、セメント系組成物の組成を変
えることにより熱効率の良い消費電力の少ない発熱体内
蔵製品を提供することができる。この実施例に用いたセ
メント系組成物の組成内容と機械的特性値を「表1」に
示す。
【0057】実施例5:実際の使用例として、北海道札
幌および旭川地区を主に、住宅の玄関・駐車場・屋上や
店舗の入り口・屋外階段などに設置し冬季積雪期間中使
用しているが、融雪状況・製品状態とも全く異常は無
い。
幌および旭川地区を主に、住宅の玄関・駐車場・屋上や
店舗の入り口・屋外階段などに設置し冬季積雪期間中使
用しているが、融雪状況・製品状態とも全く異常は無
い。
【0058】
【発明の効果】本発明の発熱体内蔵セメント系マット状
製品によれば次に示す効果がある。 マット状製品の本体は弾塑性を有するので、製品は
据え置かれる下地の曲面に良く追従して弾性変形し、し
かも追従変形した形状を長期にわたり塑性的に保持し得
るので、使い勝手がよい。
製品によれば次に示す効果がある。 マット状製品の本体は弾塑性を有するので、製品は
据え置かれる下地の曲面に良く追従して弾性変形し、し
かも追従変形した形状を長期にわたり塑性的に保持し得
るので、使い勝手がよい。
【0059】 本体中に発熱体が配置されているの
で、製品の上に積もった雪を融かすことができ、便利で
ある。 本体のセメント系組成物の主要構成材料のポリマー
エマルション、セメントを含有する粉体混合物及び細骨
材を、それらの成分自体及びそれらの混合割合を上記の
如き所定の成分及び割合としているので、ポリマーエマ
ルションのガラス転移点が−20゜C以下であることに
より弾塑性変形性能は低温下においても強力であり、ま
た粉体混合物中のセメントの割合が1〜100%である
ことにより製品の強度向上等をはかれ、またポリマーエ
マルションの固形分の粉体混合物に対する重量比を30
〜120%とすることにより、良好な弾塑性を得ること
が出来、またポリマーエマルションの固形分のセメント
系組成物全体に対する重量比を15〜30%とすること
により、一層良好な弾塑性を得ることが出来る。
で、製品の上に積もった雪を融かすことができ、便利で
ある。 本体のセメント系組成物の主要構成材料のポリマー
エマルション、セメントを含有する粉体混合物及び細骨
材を、それらの成分自体及びそれらの混合割合を上記の
如き所定の成分及び割合としているので、ポリマーエマ
ルションのガラス転移点が−20゜C以下であることに
より弾塑性変形性能は低温下においても強力であり、ま
た粉体混合物中のセメントの割合が1〜100%である
ことにより製品の強度向上等をはかれ、またポリマーエ
マルションの固形分の粉体混合物に対する重量比を30
〜120%とすることにより、良好な弾塑性を得ること
が出来、またポリマーエマルションの固形分のセメント
系組成物全体に対する重量比を15〜30%とすること
により、一層良好な弾塑性を得ることが出来る。
【0060】 本体2の上側層及び下側層の材料が同
一であることにより、本体を1つの材料で形成できるの
で、製造が容易でかつコストを低減できる。 本体2の上側層2a1のセメント系組成物層が熱伝
導性および蓄熱性が優れた材料で形成され、かつ下側層
2b1が断熱性の優れた材料で形成されているので、本
体2表面上に積もった雪は迅速に融かされる。
一であることにより、本体を1つの材料で形成できるの
で、製造が容易でかつコストを低減できる。 本体2の上側層2a1のセメント系組成物層が熱伝
導性および蓄熱性が優れた材料で形成され、かつ下側層
2b1が断熱性の優れた材料で形成されているので、本
体2表面上に積もった雪は迅速に融かされる。
【0061】 本体2の上側表面に凹凸部4を設ける
ときは、人や車が通行するときの滑り止めとなり、また
下側表面に凹凸部4を設けるときは、共滑りを防止し得
ると共に下地との間の水はけを良くしうる。
ときは、人や車が通行するときの滑り止めとなり、また
下側表面に凹凸部4を設けるときは、共滑りを防止し得
ると共に下地との間の水はけを良くしうる。
【0062】 本体2の上下方向に貫通する小孔5を
設けることにより、上側表面に積もって融けた雪を速や
かに本体を通して下地側へ導くことが出来、一層水はけ
がよくなる。
設けることにより、上側表面に積もって融けた雪を速や
かに本体を通して下地側へ導くことが出来、一層水はけ
がよくなる。
【0063】 発熱体が面状である場合は、マットの
全面の各部にわたって均一な加熱ができると共に、断線
等のおそれがない。 発熱体が線状である場合は、発熱体材料の材料コス
トを低減しうると共に、マットの可撓性が増してマット
の巻き取り及び運搬が容易となる。
全面の各部にわたって均一な加熱ができると共に、断線
等のおそれがない。 発熱体が線状である場合は、発熱体材料の材料コス
トを低減しうると共に、マットの可撓性が増してマット
の巻き取り及び運搬が容易となる。
【図1】本発明になる発熱体内蔵セメント系マット状製
品の1実施例の斜視図である。
品の1実施例の斜視図である。
【図2】第1図の製品の縦断側面図である。
【図3】本発明になる発熱体内蔵セメント系マット状製
品の他の実施例の縦断側面図である。
品の他の実施例の縦断側面図である。
【図4】第1図の製品を実際に使用した状態の1例の縦
断側面図である。
断側面図である。
【図5】第1図の製品を実際に使用した状態の他の例の
縦断側面図である。
縦断側面図である。
【図6】本発明製品に使用するセメント系組成物をピー
ク強度に到達した後破断するまで引張試験した際の引張
応力−伸び率曲線である。
ク強度に到達した後破断するまで引張試験した際の引張
応力−伸び率曲線である。
【図7】図6のセメント系組成物を上記ピーク強度に到
達しない弾塑性領域で繰り返し引張試験した場合のヒス
テリシス曲線である。
達しない弾塑性領域で繰り返し引張試験した場合のヒス
テリシス曲線である。
【図8】一般的ゴム材料を繰り返し引張試験を行ったと
きのヒステリシス曲線を示す。
きのヒステリシス曲線を示す。
1、6 発熱体内蔵マット状製品 2 マット本体 2a、2a1 上側層 2b、2b1 下側層 3 面状発熱体 4 凹凸部 5 小孔 7 線状発熱体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C04B 111:50 (72)発明者 出井 啓二 千葉県松戸市中根長津町176番地 イワブ チ株式会社内 Fターム(参考) 4G012 PB26 4G058 GA01 GA08 GC01 GE00
Claims (8)
- 【請求項1】 低温下においても弾塑性を有するセメン
ト系組成物からなる本体(2)と、該本体中に配置され
た発熱体(3、7)とを具備することを特徴とする発熱
体内蔵セメント系マット状製品。 - 【請求項2】 請求項1に記載のマット状製品におい
て、前記低温下に於いても弾塑性を有するセメント系組
成物が、ポリマーセメントモルタルであって、その主要
構成材料が、(A)−20℃以下のガラス転移点を有し
かつ所定割合の固形分(A´)を含むポリマーエマルシ
ョンと、(B)セメントを含有する粉体混合物であっ
て、該セメントの該粉体混合物全体に対する混合割合が
重量比1〜100%である前記粉体混合物と、(C)直
径約5mm以下の細骨材とからなり、前記(A)〜
(C)の配合割合は、 該ポリマーエマルションの固形分(A´)が該粉体混合
物に対して重量比で(A´)/(B)=30〜120%であ
り、かつ該ポリマーエマルションの固形分(A´)が、
(A´)、(B)及び(C)の合計に対して重量比で(A
´)/((A´)+(B)+(C))=15〜30%の範囲で
ある、ことを特徴とする発熱体内蔵セメント系マット状
製品。 - 【請求項3】 請求項1又は2に記載のマット状製品に
おいて、前記セメント系組成物の本体(2)の前記発熱
体(3)より上側層部分(2a)と下側層部分(2b)
とが同一材料の前記セメント系組成物により形成されて
いることを特徴とする発熱体内蔵セメント系マット状製
品。 - 【請求項4】 請求項1又は2に記載のマット状製品に
おいて、前記セメント系組成物の本体(2)の前記発熱
体(7)より上側層部分(2a1)と下側層部分(2b
1)とが異なる材料の前記セメント系組成物により形成
され、該上側層(2a1)の該セメント系組成物層が熱
伝導性および蓄熱性が優れた材料で形成され、かつ下側
層(2b1)が断熱性の優れた材料で形成されているこ
とを特徴とする発熱体内蔵セメント系マット状製品。 - 【請求項5】 請求項1乃至4の何れか1項に記載のマ
ット状製品において、前記本体(2)の上側表面及び下
側表面の少なくとも一方に、凹凸部(4)が形成されて
いることを特徴とする発熱体内蔵セメント系マット状製
品。 - 【請求項6】 請求項1乃至5の何れか1項に記載のマ
ット状製品において、前記本体(2)はその厚さ方向を
貫通する少なくとも1つの排水目的の小孔(5)を有す
ることを特徴とする発熱体内蔵セメント系マット状製
品。 - 【請求項7】 請求項1乃至6の何れか1項に記載のマ
ット状製品において、前記発熱体(3)は平板状である
ことを特徴とする発熱体内蔵セメント系マット状製品。 - 【請求項8】 請求項1乃至6の何れか1項に記載のマ
ット状製品において、前記発熱体(7)は線状であるこ
とを特徴とする発熱体内蔵セメント系マット状製品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP747599A JP2000202820A (ja) | 1999-01-14 | 1999-01-14 | 発熱体内蔵セメント系マット状製品 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP747599A JP2000202820A (ja) | 1999-01-14 | 1999-01-14 | 発熱体内蔵セメント系マット状製品 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000202820A true JP2000202820A (ja) | 2000-07-25 |
Family
ID=11666815
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP747599A Withdrawn JP2000202820A (ja) | 1999-01-14 | 1999-01-14 | 発熱体内蔵セメント系マット状製品 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000202820A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101758972B1 (ko) * | 2015-04-20 | 2017-07-18 | 강동진 | 노면 결빙 방지 장치 |
JP2020029724A (ja) * | 2018-08-23 | 2020-02-27 | 大成建設株式会社 | 地中コンクリート構造物の補修構造及び補修方法 |
-
1999
- 1999-01-14 JP JP747599A patent/JP2000202820A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101758972B1 (ko) * | 2015-04-20 | 2017-07-18 | 강동진 | 노면 결빙 방지 장치 |
JP2020029724A (ja) * | 2018-08-23 | 2020-02-27 | 大成建設株式会社 | 地中コンクリート構造物の補修構造及び補修方法 |
JP7085440B2 (ja) | 2018-08-23 | 2022-06-16 | 大成建設株式会社 | 地中コンクリート構造物の補修構造及び補修方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20060404 |