JP2000202575A - 鋳型の作製方法 - Google Patents
鋳型の作製方法Info
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- JP2000202575A JP2000202575A JP11005269A JP526999A JP2000202575A JP 2000202575 A JP2000202575 A JP 2000202575A JP 11005269 A JP11005269 A JP 11005269A JP 526999 A JP526999 A JP 526999A JP 2000202575 A JP2000202575 A JP 2000202575A
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- Molds, Cores, And Manufacturing Methods Thereof (AREA)
- Structures Of Non-Positive Displacement Pumps (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 複雑な形状を有する羽根車を鋳造する鋳型
を、精度良くかつ効率的に製造できる鋳型の作製方法を
提供する。 【解決手段】 主板１００と側板１０１の間に翼１０２
が配置された羽根車１０４を鋳造するために、製品と実
質的に同一形状・寸法の消失模型１０６を作製し、これ
を取り囲むように耐火素材製シェル１０８を付着させ、
該シェルが固化した後に前記消失模型を消失させ、さら
にシェルを焼成して鋳型を作製する方法において、前記
消失模型は、上型１２、下型１４及びこれら上型と下型
の間に前記主板及び側板用の空間を形成する中子１６Ａ
とを組み合わせた消失模型作製型に消失素材を注入する
ことにより作製され、前記中子は、内部に翼用の空間を
有するようなエラストマにより作製されている。
を、精度良くかつ効率的に製造できる鋳型の作製方法を
提供する。 【解決手段】 主板１００と側板１０１の間に翼１０２
が配置された羽根車１０４を鋳造するために、製品と実
質的に同一形状・寸法の消失模型１０６を作製し、これ
を取り囲むように耐火素材製シェル１０８を付着させ、
該シェルが固化した後に前記消失模型を消失させ、さら
にシェルを焼成して鋳型を作製する方法において、前記
消失模型は、上型１２、下型１４及びこれら上型と下型
の間に前記主板及び側板用の空間を形成する中子１６Ａ
とを組み合わせた消失模型作製型に消失素材を注入する
ことにより作製され、前記中子は、内部に翼用の空間を
有するようなエラストマにより作製されている。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、ターボ機械の羽根
車を鋳造するために使用される鋳型の作製方法に関す
る。
車を鋳造するために使用される鋳型の作製方法に関す
る。
【０００２】
【従来の技術】図５に示すような主板１００と側板１０
１の内側に複数（図示では３枚）の翼１０２を備えたタ
ーボ機械の羽根車１０４は、特に、比較的多量生産の場
合には、インベストメント鋳造法（ロストワックス法）
を用いて作製される。これは、図６に示すように、製品
の形状と基本的に同一の形状の模型１０６をワックス
（消失素材）で形成し、これの周囲及び内部空間に耐火
素材を付着させてシェル１０８を形成し、所定温度でワ
ックスを流出させた後にシェルを焼成し、乾燥させて鋳
造鋳型とするものである。
１の内側に複数（図示では３枚）の翼１０２を備えたタ
ーボ機械の羽根車１０４は、特に、比較的多量生産の場
合には、インベストメント鋳造法（ロストワックス法）
を用いて作製される。これは、図６に示すように、製品
の形状と基本的に同一の形状の模型１０６をワックス
（消失素材）で形成し、これの周囲及び内部空間に耐火
素材を付着させてシェル１０８を形成し、所定温度でワ
ックスを流出させた後にシェルを焼成し、乾燥させて鋳
造鋳型とするものである。
【０００３】このようなワックスの消失模型１０６は、
多量生産の場合にはその成形のための金型を用いてこれ
にワックスを注入することによって作製する。製品が簡
単な形状であれば、消失模型の製造も容易であるが、図
５のような内部に複雑な空間（キャビティ）を有する羽
根車１０４のような場合には、中子を用いた複雑な工程
が必要となる。これを図を用いて以下に説明する。
多量生産の場合にはその成形のための金型を用いてこれ
にワックスを注入することによって作製する。製品が簡
単な形状であれば、消失模型の製造も容易であるが、図
５のような内部に複雑な空間（キャビティ）を有する羽
根車１０４のような場合には、中子を用いた複雑な工程
が必要となる。これを図を用いて以下に説明する。
【０００４】図１は、ワックスを注入して消失模型１０
６を作製するワックス射出型１０を示す。これは、通常
は金属で作製した外側の上型１２及び下型１４と、羽根
車１０４の内部の空間を形成するための水溶性のワック
スから構成された中子１６から構成されている。上下型
１２，１４と中子１６の間に羽根車の主板１００と側板
１０１の鋳造空間となるキャビティＣが形成され、中子
自体に羽根車の翼のための空間が形成されている。この
ようなワックス射出型は、下型１４に中子１６を置き、
その上に上型１２を配置することにより構成される。
６を作製するワックス射出型１０を示す。これは、通常
は金属で作製した外側の上型１２及び下型１４と、羽根
車１０４の内部の空間を形成するための水溶性のワック
スから構成された中子１６から構成されている。上下型
１２，１４と中子１６の間に羽根車の主板１００と側板
１０１の鋳造空間となるキャビティＣが形成され、中子
自体に羽根車の翼のための空間が形成されている。この
ようなワックス射出型は、下型１４に中子１６を置き、
その上に上型１２を配置することにより構成される。
【０００５】このように構成したワックス射出型１０の
中に非水溶性のワックスを加熱融解して注入し、これが
冷却固化した後、上下型１２，１４を開いて取り出し、
さらに所定の溶解液を用いて水溶性ワックスからなる中
子を溶解して除去することによって非水溶性ワックスか
らなる消失模型が作製される。
中に非水溶性のワックスを加熱融解して注入し、これが
冷却固化した後、上下型１２，１４を開いて取り出し、
さらに所定の溶解液を用いて水溶性ワックスからなる中
子を溶解して除去することによって非水溶性ワックスか
らなる消失模型が作製される。
【０００６】次に、上記における水溶性ワックスで作製
した中子１６の作製方法を説明する。この中子１６も中
子取り型（図示略）にそれぞれを注入して作製される。
翼形状が簡単であれば、中子取り型に翼用中子を組み込
んでワックスを注入し、固化した後に翼用中子を引き抜
けば良い。しかしながら、流体機械の高性能を追求した
結果として翼形状が３次元的に複雑な形状となっている
ために、翼用中子を簡単に抜き取ることができない。従
って、中子１６は、全体の中子を翼によって分割した形
状の分割中子１６ａ，１６ｂ．．．（図７に破線で示
す）をそれぞれ型を用いて成形して作製し、これを組み
合わせて作製している。各分割中子の突き合わせ側面に
は、組み立てた時に翼空間となる溝が形成されている。
した中子１６の作製方法を説明する。この中子１６も中
子取り型（図示略）にそれぞれを注入して作製される。
翼形状が簡単であれば、中子取り型に翼用中子を組み込
んでワックスを注入し、固化した後に翼用中子を引き抜
けば良い。しかしながら、流体機械の高性能を追求した
結果として翼形状が３次元的に複雑な形状となっている
ために、翼用中子を簡単に抜き取ることができない。従
って、中子１６は、全体の中子を翼によって分割した形
状の分割中子１６ａ，１６ｂ．．．（図７に破線で示
す）をそれぞれ型を用いて成形して作製し、これを組み
合わせて作製している。各分割中子の突き合わせ側面に
は、組み立てた時に翼空間となる溝が形成されている。
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような従来のインベストメント鋳造法では、ワックス射
出型１０の作製に時間を要しており、生産効率が低いこ
と、及びワックス射出型の特に翼を形成するキャビティ
の寸法精度が低いために、羽根車を組み込んだ流体機械
の予期した性能が得られない、あるいは修正のために時
間が掛かる等の課題が有った。
ような従来のインベストメント鋳造法では、ワックス射
出型１０の作製に時間を要しており、生産効率が低いこ
と、及びワックス射出型の特に翼を形成するキャビティ
の寸法精度が低いために、羽根車を組み込んだ流体機械
の予期した性能が得られない、あるいは修正のために時
間が掛かる等の課題が有った。
【０００８】ワックス射出型１０の作製に時間を要する
のは、中子１６の作製に時間を要するからであり、その
理由は、中子を分割して分割中子１６ａ，１６ｂ．．．
を個別に注入し作製していること（ワックスの溶出に時
間を要する）、組立工程が必要であること、及び組立精
度が翼の寸法や形状に直接響くために組立に時間を要す
ることが挙げられる。また、ワックス射出型１０の寸法
精度が低いのは、水溶性ワックスの強度が低く、かつ軟
化しやすいために、経時的な変形を起こしやすいこと、
及び上述したように翼空間が分割中子の間に形成される
ため、組立時の誤差が翼の寸法精度に直接影響するから
である。
のは、中子１６の作製に時間を要するからであり、その
理由は、中子を分割して分割中子１６ａ，１６ｂ．．．
を個別に注入し作製していること（ワックスの溶出に時
間を要する）、組立工程が必要であること、及び組立精
度が翼の寸法や形状に直接響くために組立に時間を要す
ることが挙げられる。また、ワックス射出型１０の寸法
精度が低いのは、水溶性ワックスの強度が低く、かつ軟
化しやすいために、経時的な変形を起こしやすいこと、
及び上述したように翼空間が分割中子の間に形成される
ため、組立時の誤差が翼の寸法精度に直接影響するから
である。
【０００９】また、中子１６を水溶性ワックスで作製す
るために、中子取り型には比較的高温で、かつ高圧（３
０ｋｇ／ｃｍ２）に耐える素材が必要であり、そのため
に型作製のコストも高くなっていた。
るために、中子取り型には比較的高温で、かつ高圧（３
０ｋｇ／ｃｍ２）に耐える素材が必要であり、そのため
に型作製のコストも高くなっていた。
【００１０】本発明は、上記のような課題に鑑み、複雑
な形状を有する羽根車を鋳造する鋳型を、精度良くかつ
効率的に製造できる鋳型の作製方法を提供することを目
的とする。
な形状を有する羽根車を鋳造する鋳型を、精度良くかつ
効率的に製造できる鋳型の作製方法を提供することを目
的とする。
【００１１】
【課題を解決するための手段】請求項１に記載の発明
は、主板と側板の間に翼が配置された羽根車を鋳造する
ために、製品と実質的に同一形状・寸法の消失模型を作
製し、これを取り囲むように耐火素材製シェルを付着さ
せ、該シェルが固化した後に前記消失模型を消失させ、
さらにシェルを焼成して鋳型を作製する方法において、
前記消失模型が、上型、下型及びこれら上型と下型の間
に前記主板及び側板用の空間を形成する中子とを組み合
わせた消失模型作製型に消失素材を注入することにより
作製され、前記中子は、内部に翼用の空間を有するよう
なエラストマにより作製されていることを特徴とする鋳
型の作製方法である。
は、主板と側板の間に翼が配置された羽根車を鋳造する
ために、製品と実質的に同一形状・寸法の消失模型を作
製し、これを取り囲むように耐火素材製シェルを付着さ
せ、該シェルが固化した後に前記消失模型を消失させ、
さらにシェルを焼成して鋳型を作製する方法において、
前記消失模型が、上型、下型及びこれら上型と下型の間
に前記主板及び側板用の空間を形成する中子とを組み合
わせた消失模型作製型に消失素材を注入することにより
作製され、前記中子は、内部に翼用の空間を有するよう
なエラストマにより作製されていることを特徴とする鋳
型の作製方法である。
【００１２】これにより、中子の弾性変形が可能である
ので、複雑な翼形状を有するような羽根車の場合でも、
中子を一体に作製しても翼形成部を抜き出すことができ
る。従って、中子を１つの工程で一体に作製できるの
で、分割して作製して組み立てる場合よりも作製工程が
単純になりかつ短縮されるとともに、翼形成部の寸法形
状精度が組立精度に依存しないので精度を大幅に向上さ
せることができる。また、一体に作製された中子を、翼
用の空間に沿って分割してから元の形状に組み立てて消
失模型作製型に組み込むことにより、消失模型作製後の
型抜きが大幅に容易になるとともに、再使用も可能とな
る。
ので、複雑な翼形状を有するような羽根車の場合でも、
中子を一体に作製しても翼形成部を抜き出すことができ
る。従って、中子を１つの工程で一体に作製できるの
で、分割して作製して組み立てる場合よりも作製工程が
単純になりかつ短縮されるとともに、翼形成部の寸法形
状精度が組立精度に依存しないので精度を大幅に向上さ
せることができる。また、一体に作製された中子を、翼
用の空間に沿って分割してから元の形状に組み立てて消
失模型作製型に組み込むことにより、消失模型作製後の
型抜きが大幅に容易になるとともに、再使用も可能とな
る。
【００１３】なお、消失素材としては、ワックスが好適
に用いられる（ロストワックス法）が、その他に、燃焼
あるいは溶剤での消失の可能なアクリル、ユリア、ポリ
ウレタン、エポキシ、ポリエステル、ビニルエステル等
を使用することができる。
に用いられる（ロストワックス法）が、その他に、燃焼
あるいは溶剤での消失の可能なアクリル、ユリア、ポリ
ウレタン、エポキシ、ポリエステル、ビニルエステル等
を使用することができる。
【００１４】請求項２に記載の発明は、前記中子を成型
する中子取り型が迅速模型製造法により作製されること
を特徴とする請求項１に記載の鋳型の作製方法である。
これにより、複雑な形状の製品であっても、種々の手法
によりコンピュータに記憶させた形状寸法を基に精度良
くかつ容易、迅速に成型することができる。これによ
り、消失模型及び製品の寸法精度向上と、鋳型の製造の
時間とコストを低減を図ることができる。
する中子取り型が迅速模型製造法により作製されること
を特徴とする請求項１に記載の鋳型の作製方法である。
これにより、複雑な形状の製品であっても、種々の手法
によりコンピュータに記憶させた形状寸法を基に精度良
くかつ容易、迅速に成型することができる。これによ
り、消失模型及び製品の寸法精度向上と、鋳型の製造の
時間とコストを低減を図ることができる。
【００１５】請求項３に記載の発明は、主板と側板の間
に翼が配置された羽根車を鋳造するために、製品と実質
的に同一形状・寸法の消失模型を作製する方法におい
て、上型、下型及びこれら上型と下型の間に前記主板及
び側板用の空間を形成する中子とを組み合わせて消失模
型作製型を作製する工程と、前記消失模型作製型に消失
素材を注入する工程とを有し、前記中子は、内部に翼用
の空間を有するようなエラストマにより作製されている
ことを特徴とする消失模型の製造方法である。
に翼が配置された羽根車を鋳造するために、製品と実質
的に同一形状・寸法の消失模型を作製する方法におい
て、上型、下型及びこれら上型と下型の間に前記主板及
び側板用の空間を形成する中子とを組み合わせて消失模
型作製型を作製する工程と、前記消失模型作製型に消失
素材を注入する工程とを有し、前記中子は、内部に翼用
の空間を有するようなエラストマにより作製されている
ことを特徴とする消失模型の製造方法である。
【００１６】
【発明の実施の形態】以下、本発明の１つの実施の形態
について、図１ないし図４を参照して説明する。ここで
は、図５に示すような主板１００と側板１０１の間に３
枚の翼１０２を有する羽根車１０４を、ワックス製の消
失模型を用いるインベストメント鋳造法により鋳造する
場合の消失模型を製造する方法について説明する。
について、図１ないし図４を参照して説明する。ここで
は、図５に示すような主板１００と側板１０１の間に３
枚の翼１０２を有する羽根車１０４を、ワックス製の消
失模型を用いるインベストメント鋳造法により鋳造する
場合の消失模型を製造する方法について説明する。
【００１７】消失模型は図１に示すようなワックス射出
型１０を用いて従来と同様に作製する。すなわち、これ
は、金属や樹脂で作製した外側の上型１２及び下型１４
と、羽根車１０４の内部の空間を形成するためのエラス
トマ製の中子１６Ａから構成されている。上下型１２，
１４と中子１６Ａの間に羽根車の主板と側板の鋳造空間
となるキャビティＣが形成され、中子１６Ａ自体に羽根
車の翼のための空間が形成されている。
型１０を用いて従来と同様に作製する。すなわち、これ
は、金属や樹脂で作製した外側の上型１２及び下型１４
と、羽根車１０４の内部の空間を形成するためのエラス
トマ製の中子１６Ａから構成されている。上下型１２，
１４と中子１６Ａの間に羽根車の主板と側板の鋳造空間
となるキャビティＣが形成され、中子１６Ａ自体に羽根
車の翼のための空間が形成されている。
【００１８】中子１６Ａは、図２及び図３に示す中子取
り型１８に可塑化したエラストマを注入することによ
り、作製される。エラストマとしては、注型して成型で
き、成型体がある程度の弾性を有するものであればよ
く、例えば、信越化学社製のシリコンゴム１３００Ｔ
（商品名）が好適に用いられる。中子取り型１８は上下
の型２０，２２からなり、その内の少なくとも一方（こ
の例では図３に示す下型２２）には、中子１６Ａに翼用
の空間を形成するための翼形成部２４が形成されてい
る。中子取り型１８は、エラストマ注入が常温常圧で行
われるので、低強度素材で作製することができる。この
実施の形態では、中子取り型１８は、所定の材料を用い
て迅速模型製造法の１種である選択レーザ焼結装置を用
いた光造形法によって作製されている。これを、図４を
参照して説明する。
り型１８に可塑化したエラストマを注入することによ
り、作製される。エラストマとしては、注型して成型で
き、成型体がある程度の弾性を有するものであればよ
く、例えば、信越化学社製のシリコンゴム１３００Ｔ
（商品名）が好適に用いられる。中子取り型１８は上下
の型２０，２２からなり、その内の少なくとも一方（こ
の例では図３に示す下型２２）には、中子１６Ａに翼用
の空間を形成するための翼形成部２４が形成されてい
る。中子取り型１８は、エラストマ注入が常温常圧で行
われるので、低強度素材で作製することができる。この
実施の形態では、中子取り型１８は、所定の材料を用い
て迅速模型製造法の１種である選択レーザ焼結装置を用
いた光造形法によって作製されている。これを、図４を
参照して説明する。
【００１９】選択レーザ焼結装置３０のチャンバ３２内
に粒子状の素材を供給して、例えば０．１ｍｍの厚さｈ
の粒子層３４を形成する。そして、炭酸ガスレーザ発生
装置等のレーザ光源３６からのレーザ光をミラー３８を
介して粒子層３４に照射し、このレーザ光が照射された
部分に位置する粒子を選択的に溶融硬化（焼結）させ、
薄片４０を形成する。以下、この工程を繰り返して薄片
４０を順次積層し、所定の形状を形成する。レーザ光の
照射パターンは、作製すべき形状を予め記憶した記憶部
を有する制御装置によって制御される。この方法によっ
て、予め種々の方法で入力されたデータに基づき、複雑
な形状が付与された構造体が作製される。
に粒子状の素材を供給して、例えば０．１ｍｍの厚さｈ
の粒子層３４を形成する。そして、炭酸ガスレーザ発生
装置等のレーザ光源３６からのレーザ光をミラー３８を
介して粒子層３４に照射し、このレーザ光が照射された
部分に位置する粒子を選択的に溶融硬化（焼結）させ、
薄片４０を形成する。以下、この工程を繰り返して薄片
４０を順次積層し、所定の形状を形成する。レーザ光の
照射パターンは、作製すべき形状を予め記憶した記憶部
を有する制御装置によって制御される。この方法によっ
て、予め種々の方法で入力されたデータに基づき、複雑
な形状が付与された構造体が作製される。
【００２０】粒子素材としては、例えば、ガラスのコア
の周囲をナイロンで被覆した複合素材等が用いられる。
これによれば、耐熱性が高く軽量な中子取り型１８を、
低コストで作製することができる。また、前述のように
中子取り工程が高温高圧で行われないので、上記のよう
な焼結ではなく、光エネルギー照射によって液状のエポ
キシ樹脂等を固化させる方法（ステレオリソグラフィ
法）で作製することもできる。
の周囲をナイロンで被覆した複合素材等が用いられる。
これによれば、耐熱性が高く軽量な中子取り型１８を、
低コストで作製することができる。また、前述のように
中子取り工程が高温高圧で行われないので、上記のよう
な焼結ではなく、光エネルギー照射によって液状のエポ
キシ樹脂等を固化させる方法（ステレオリソグラフィ
法）で作製することもできる。
【００２１】このように作製した中子取り型１８に所定
のエラストマを可塑化して注入し、固化させた後に、上
下の型２０，２２を開いてエラストマ製中子１６Ａを取
り出す。この際に、エラストマ素材が柔軟であるので、
中子１６Ａを弾性変形させることでこれを塑性変形させ
たり破損したりすることなく翼形成部２４を抜き出し、
型離れさせることができる。この中子１６Ａを、後に消
失模型を作製した後の型出しの便宜のために翼に沿う面
に沿って放射方向に切り開いて分割する。その際に、突
き合わせ面に凹凸を残すように切断すると、後の組み立
ての際の位置決めに役立つ。これを、元の形に組み立て
た状態でワックス射出型１０の下型１４の所定位置に配
置し、その上に上型１２を配置することにより、ワック
ス射出型１０が構成される。
のエラストマを可塑化して注入し、固化させた後に、上
下の型２０，２２を開いてエラストマ製中子１６Ａを取
り出す。この際に、エラストマ素材が柔軟であるので、
中子１６Ａを弾性変形させることでこれを塑性変形させ
たり破損したりすることなく翼形成部２４を抜き出し、
型離れさせることができる。この中子１６Ａを、後に消
失模型を作製した後の型出しの便宜のために翼に沿う面
に沿って放射方向に切り開いて分割する。その際に、突
き合わせ面に凹凸を残すように切断すると、後の組み立
ての際の位置決めに役立つ。これを、元の形に組み立て
た状態でワックス射出型１０の下型１４の所定位置に配
置し、その上に上型１２を配置することにより、ワック
ス射出型１０が構成される。
【００２２】このように構成したワックス射出型１０に
溶融させたワックスを注入し、これが冷却して固化した
後に上下の型１２，１４を開いて、中子１６Ａと一体の
消失模型を取り出す。ワックスとしては、例えば、ブラ
イソンジャパン社製のパターンワックス、Ａ７−ＦＲＤ
１５（商品名）等が好適に用いられる。さらに、ワック
ス製消去模型から一体となった中子１６Ａを取り除く。
この際、中子１６Ａは翼を境に分割されており、また、
エラストマで作製されているので、これを弾性変形させ
ることでワックス模型（消失模型）を塑性変形させたり
破損したりすることなく型離れさせることができる。エ
ラストマ中子１６Ａは、その素材が劣化するまでは組み
立てて再使用が可能である。
溶融させたワックスを注入し、これが冷却して固化した
後に上下の型１２，１４を開いて、中子１６Ａと一体の
消失模型を取り出す。ワックスとしては、例えば、ブラ
イソンジャパン社製のパターンワックス、Ａ７−ＦＲＤ
１５（商品名）等が好適に用いられる。さらに、ワック
ス製消去模型から一体となった中子１６Ａを取り除く。
この際、中子１６Ａは翼を境に分割されており、また、
エラストマで作製されているので、これを弾性変形させ
ることでワックス模型（消失模型）を塑性変形させたり
破損したりすることなく型離れさせることができる。エ
ラストマ中子１６Ａは、その素材が劣化するまでは組み
立てて再使用が可能である。
【００２３】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
消失模型作製用型の中子をエラストマで作製することに
より、該中子を１つの工程で一体に作製できるので、ワ
ックスを用いる場合のように中子を分割して作製して組
み立てる場合よりも消失模型作製型の作製工程が単純に
なりかつ短縮されるとともに、翼形成部の寸法形状精度
が組立精度に依存しないので精度を大幅に向上させるこ
とができる。従って、複雑な形状を有する羽根車を鋳造
する鋳型を、精度良くかつ効率的に製造できる鋳型の作
製方法を提供することができる。
消失模型作製用型の中子をエラストマで作製することに
より、該中子を１つの工程で一体に作製できるので、ワ
ックスを用いる場合のように中子を分割して作製して組
み立てる場合よりも消失模型作製型の作製工程が単純に
なりかつ短縮されるとともに、翼形成部の寸法形状精度
が組立精度に依存しないので精度を大幅に向上させるこ
とができる。従って、複雑な形状を有する羽根車を鋳造
する鋳型を、精度良くかつ効率的に製造できる鋳型の作
製方法を提供することができる。
【図１】本発明の実施の形態の消去模型作製用の型の構
成を示す断面図である。
成を示す断面図である。
【図２】本発明の実施の形態中子作製用の型を示す断面
図である。
図である。
【図３】図２に示す中子作製用型の一部の斜視図であ
る。
る。
【図４】中子作製用型の製造工程を説明する図である。
【図５】本発明の実施の形態によって製造されるターボ
機械の羽根車を示す斜視図である。
機械の羽根車を示す斜視図である。
【図６】従来のインベストメント鋳造法の工程を示す断
面図である。
面図である。
【図７】従来のインベストメント鋳造法に使用される中
子を示す断面図である。
子を示す断面図である。
１０ 消失模型作製型 １２ 上型 １４ 下型 １６Ａ 中子 １８ 中子取り型 １００ 主板 １０１ 側 １０２ 翼 １０４ 羽根車 １０６ 消失模型 １０８ シェル
Claims (3)
- 【請求項１】 主板と側板の間に翼が配置された羽根車
を鋳造するために、製品と実質的に同一形状・寸法の消
失模型を作製し、これを取り囲むように耐火素材製シェ
ルを付着させ、該シェルが固化した後に前記消失模型を
消失させ、さらにシェルを焼成して鋳型を作製する方法
において、 前記消失模型は、上型、下型及びこれら上型と下型の間
に前記主板及び側板用の空間を形成する中子とを組み合
わせた消失模型作製型に消失素材を注入することにより
作製され、前記中子は、内部に翼用の空間を有するよう
なエラストマにより作製されていることを特徴とする鋳
型の作製方法。 - 【請求項２】 前記中子を成型する中子取り型は迅速模
型製造法により作製されることを特徴とする請求項１に
記載の鋳型の作製方法。 - 【請求項３】 主板と側板の間に翼が配置された羽根車
を鋳造するために、製品と実質的に同一形状・寸法の消
失模型を作製する方法において、 上型、下型及びこれら上型と下型の間に前記主板及び側
板用の空間を形成する中子とを組み合わせて消失模型作
製型を作製する工程と、 前記消失模型作製型に消失素材を注入する工程とを有
し、 前記中子は、内部に翼用の空間を有するようなエラスト
マにより作製されていることを特徴とする消失模型の製
造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11005269A JP2000202575A (ja) | 1999-01-12 | 1999-01-12 | 鋳型の作製方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11005269A JP2000202575A (ja) | 1999-01-12 | 1999-01-12 | 鋳型の作製方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2000202575A true JP2000202575A (ja) | 2000-07-25 |
Family
ID=11606522
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP11005269A Pending JP2000202575A (ja) | 1999-01-12 | 1999-01-12 | 鋳型の作製方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2000202575A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2008142778A (ja) * | 2006-12-06 | 2008-06-26 | General Electric Co <Ge> | 複合コアダイ、その製造方法並びにそれから製造した物品 |
| CN113953449A (zh) * | 2021-09-30 | 2022-01-21 | 鹰普（中国）有限公司 | 一种能够快速去除复杂产品型腔模壳的制壳工艺 |
| CN114822208A (zh) * | 2022-04-13 | 2022-07-29 | 西北工业大学 | 一种头部结构一体化的环形燃烧室模型及装配方法 |
-
1999
- 1999-01-12 JP JP11005269A patent/JP2000202575A/ja active Pending
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2008142778A (ja) * | 2006-12-06 | 2008-06-26 | General Electric Co <Ge> | 複合コアダイ、その製造方法並びにそれから製造した物品 |
| US9566642B2 (en) | 2006-12-06 | 2017-02-14 | General Electric Company | Composite core die, methods of manufacture thereof and articles manufactured therefrom |
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| CN113953449B (zh) * | 2021-09-30 | 2023-12-29 | 鹰普（中国）有限公司 | 一种能够快速去除复杂产品型腔模壳的制壳工艺 |
| CN114822208A (zh) * | 2022-04-13 | 2022-07-29 | 西北工业大学 | 一种头部结构一体化的环形燃烧室模型及装配方法 |
| CN114822208B (zh) * | 2022-04-13 | 2023-03-24 | 西北工业大学 | 一种头部结构一体化的环形燃烧室模型及装配方法 |
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