JP2000201645A - 高機能水 - Google Patents

高機能水

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JP2000201645A
JP2000201645A JP11006492A JP649299A JP2000201645A JP 2000201645 A JP2000201645 A JP 2000201645A JP 11006492 A JP11006492 A JP 11006492A JP 649299 A JP649299 A JP 649299A JP 2000201645 A JP2000201645 A JP 2000201645A
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ozone
concentration
seawater
minerals
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Sachiko Hayashi
幸子 林
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 長期間に渡って腐ることなく安定した状態を
保つことができ、種々のミネラルを含み、かつ種々の機
能を有する高機能水を提供することである。 【解決手段】 高機能水は、8mg/L以上60mg/
L以下の溶存酸素を含み、塩化ナトリウムおよびミネラ
ルを含む溶質の濃度が4.9重量%以上18重量%以下
であり、全溶質に対する塩化ナトリウムの濃度が60重
量%以上68重量%以下である。これにより、塩化ナト
リウム以外の多量のミネラルを含みかつ多量の溶存酸素
の働きにより種々の機能を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、調味料、飼料、肥
料、食品保存剤等の種々の機能を有する高機能水に関す
る。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】通
常、海水は塩化ナトリウムの他に生体に必要な種々のミ
ネラルを含む。しかしながら、海水を採取して長期間に
渡って放置すると、通常の真水と同様にバクテリアが発
生する。そのため、海水をそのままの状態で調味料、飼
料等に用いることは行われていない。
【0003】一方、塩分を含む一般の調味料では、長期
間に渡って使用可能とするために合成保存料等の薬品が
添加されている。すなわち、一般の調味料には、生体に
とってあまり好ましくない成分も含まれていることにな
る。
【0004】また、調味料、飼料、肥料等は、それぞれ
の用途を有し、種々の機能を有するものではない。
【0005】本発明の目的は、長期間に渡って腐ること
なく安定した状態を保つことができ、種々のミネラルを
含み、かつ種々の機能を有する高機能水を提供すること
である。
【0006】
【課題を解決するための手段および発明の効果】本発明
に係る高機能水は、8mg/L以上60mg/L以下の
溶存酸素を含み、塩化ナトリウムおよびミネラルを含む
溶質の濃度が4.9重量%以上18重量%以下であり、
全溶質に対する塩化ナトリウムの濃度が60重量%以上
68重量%以下であることを特徴とする。
【0007】通常、海水中の溶存酸素量は4.8〜8.
0mg/L(150〜250μM)の範囲内にあり、平
均6.4mg/L(200μM)である。これに対し
て、本発明に係る高機能水には8mg/L以上60mg
/L以下の溶存酸素が含まれる。このような多量の溶存
酸素は、O- 、O2 - 、O3 - 等の負イオンとして水中
に溶解しているものと考えられる。この酸素の負イオン
は水中の水素の正イオンH+ と共存することができる。
【0008】本発明に係る高機能水では、多量の溶存酸
素の酸化作用によりバクテリアが酸化されるため、バク
テリアの発生が防止され、腐ることがない。したがっ
て、長期間に渡って安定な状態を保つことができる。
【0009】また、塩化ナトリウムおよびミネラルを含
む溶質(溶解固形成分)の濃度が4.9重量%以上18
重量%以下と海水の溶質の濃度3.45重量%に比べて
高い。特に、溶質は、鉄、塩化物イオン、カルシウム、
マグネシウム、硫酸イオンおよびカリウムを含む。
【0010】また、酸素の負イオンはMg2+、Cu2+
Fe2+、Ca2+等のミネラルを引きつける性質を有す
る。したがって、溶質中の塩化ナトリウムの濃度が60
〜68重量%と海水の78重量%に比べて低く保たれ、
それにより塩化ナトリウム以外のミネラルの量が多くな
る。
【0011】このように、溶存酸素量が多く、溶解固形
成分の濃度が高くかつ溶解固形成分中の塩化ナトリウム
の濃度が低いことにより、本発明に係る高機能水は種々
の機能を有することになる。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明に係る高機能水は、後述す
る図1の水処理装置を用いて製造することができる。こ
の水処理装置は、海水を淡水化して飲料水を製造するた
めに使用するものである。本発明者は、この水処理装置
においてオゾンの注入量を調整することにより自然界の
海水とは全く異なる化学組成を有する高機能水を製造で
きることを見い出した。
【0013】表1に本発明に係る高機能水の溶解固形成
分の濃度、溶解固形成分中の塩化ナトリウムの濃度およ
び溶存酸素量を海水および蒸発濃縮海水と比較して示
す。
【0014】
【表1】
【0015】表1に示すように、海水中の溶解固形成分
の濃度は、3.45重量%である。これに対して、高機
能水の溶解固形成分の濃度は4.9〜18重量%と高く
なっている。
【0016】また、海水における溶解固形成分中の塩化
ナトリウムの割合は78重量%である。これに対して、
高機能水における溶解固形成分中の塩化ナトリウムの割
合は60〜68重量%と低くなっている。これは、溶解
固形成分中の他のミネラルの量が多いことを示してい
る。
【0017】さらに、海水中の溶存酸素量は平均6.4
mg/Lとなっている。これに対して、高機能水中の溶
存酸素量は8〜60mg/Lと高くなっている。
【0018】表1中の蒸発濃縮海水は、海水中の水分を
蒸発させることにより溶解固形成分の濃度を高機能水と
同じにしたものである。この蒸発濃縮海水においては、
水分を蒸発させることにより、溶解固形成分の濃度を高
機能水と同じにすることができるが、水分の蒸発に伴っ
て一部のミネラルも抜け出すため、溶解固形成分中の塩
化ナトリウムの割合が78重量%よりも高くなる。それ
により、溶解固形成分中の他のミネラルの割合が低くな
る。また、海水中の水分を蒸発させる際に溶存酸素が抜
け出るため、蒸発濃縮海水中の溶存酸素量はほぼ0にな
る。
【0019】海水、並塩および食卓塩の化学組成の一例
を表2に示す。
【0020】
【表2】
【0021】表2中の数値の単位は重量%である。な
お、海水は蒸発乾固したときの化学組成である。
【0022】表2に示すように、海水中の固形成分(塩
分)に含まれる塩化ナトリウムの割合は78重量%とな
っているのに対して、並塩および食卓塩においては、塩
化ナトリウムの割合が96〜97重量%とかなり高くな
る。したがって、並塩および食卓塩を水に溶解させて
も、本発明に係る高機能水と同様の化学組成を得ること
はできない。
【0023】以上の比較から、本発明に係る高機能水
は、海水を蒸発させることにより得られる単なる蒸発濃
縮海水とは化学組成が全く異なるものであることがわか
る。また、本発明に係る高機能水は、従来より存在する
塩を水に溶かすことにより得られる単なる塩水とも化学
組成が全く異なるものであることもわかる。したがっ
て、本発明に係る高機能水は、自然界に全く存在しない
新規な化学組成を有すると言える。
【0024】
【実施例】本発明に係る高機能水を図1の水処理装置を
用いて製造し、化学組成を分析した。図1の水処理装置
については後述する。
【0025】表3に高機能水の分析試験の結果を示す。
【0026】
【表3】
【0027】表3に示すように、高機能水における溶存
酸素の濃度は11.0mg/Lと通常の海水における溶
存酸素の平均の濃度6.4mg/Lに比べて約2倍とな
っている。
【0028】また、塩化ナトリウムおよびミネラルを含
む固形成分(蒸発残留物)の濃度は49000mg/L
=49g/L(約4.9重量%)と高くなっている。
【0029】表4に高機能水における固形成分の分析試
験の結果を示す。
【0030】
【表4】
【0031】表4に示すように、高機能水においては、
全固形成分に対する塩化ナトリウムの割合が65.59
重量%となっており、通常の海水における固形成分中の
塩化ナトリウムの割合78重量%と比べて低くなってい
る。その結果、本発明に係る高機能水では、固形成分中
の他のミネラルの濃度が高くなっている。
【0032】本発明に係る高機能水は、上記の性質を有
するため、以下に述べる種々の機能を有する。
【0033】(1)調味料 本発明に係る高機能水は、塩化ナトリウムおよびミネラ
ルを広く含むので、調味料としての機能を有する。ま
た、多量の溶存酸素の酸化作用によりバクテリアの発生
が防止され、長期間に渡って腐らないので、合成保存料
や防腐剤を添加する必要がない。
【0034】(2)飼料 本発明に係る高機能水は、高濃度の生体に不可欠なミネ
ラルを広く(多種)含むため、ミネラルバランスをとる
ための飼料としての機能を有する。また、多量の溶存酸
素によりバクテリアの発生が防止され、長期間に渡って
腐らないので、合成保存料や防腐剤を添加する必要がな
い。
【0035】(3)肥料 本発明に係る高機能水は、高濃度で植物生育に必要な多
種のミネラルを含むため、ミネラルバランスをとるため
の肥料としての機能を有する。また、多量の溶存酸素に
よりバクテリアの発生が防止され、長期間に渡って腐ら
ないので、合成保存料や防腐剤を添加する必要がない。
【0036】(4)生体用有効成分抽出剤 本発明に係る高機能水では、多量の溶存酸素が成分を吸
引する働きを行う。したがって、この高機能水は、種々
の物質中から生体に有効な成分を抽出する生体用有効成
分抽出剤としての機能を有する。
【0037】(5)有効種子選出剤 本発明に係る高機能水では、多量の溶存酸素の酸化作用
によりバクテリアの発生が防止される。したがって、多
数の種子を浸漬して比重による浮き沈みを観察すること
により有効な種子を選出する有効種子選出剤としての機
能を有する。
【0038】(6)生体保存剤 本発明に係る高機能水は、多量の溶存酸素の酸化作用に
よりバクテリアの発生が防止され、長期間に渡って腐ら
ない。したがって、生体を長期間保存する生体保存剤と
しての機能を有する。
【0039】(7)食品保存剤 本発明に係る高機能水は、多量の溶存酸素の酸化作用に
よりバクテリアの発生が防止され、長期間に渡って腐ら
ない。したがって、食品を長期間保存する食品保存剤と
しての機能を有する。このような食品保存剤は、合成保
存料の防腐剤の添加の必要がないため、健康上好まし
い。
【0040】(8)凍結防止剤 本発明に係る高機能水は、高濃度の塩分を含むので、凍
結防止剤としての機能を有する。この場合、多量の溶存
酸素の働きにより多量のミネラルが安定に溶解している
ため、塩分が析出しない。
【0041】(9)瞬間冷凍助剤 本発明に係る高機能水は、高濃度の塩分を含むので、瞬
間冷凍の直前まで食品等を浸漬させて保存し、この状態
で冷凍機まで運ぶために用いることができる。したがっ
て、この高機能水は、瞬間冷凍を助ける瞬間冷凍助剤と
しての機能を有する。
【0042】(10)凍結拘束緩和剤 本発明に係る高機能水は、高濃度の塩分を含むので、車
両、航空機、寒冷地用機械、軍用機械等の可動部分の凍
結による拘束を緩和する凍結拘束緩和剤としての機能を
有する。この場合、多量の溶存酸素の働きにより多量の
ミネラルが安定に溶解しているため、塩分が析出しな
い。
【0043】(11)染色補助剤 本発明に係る高機能水は、溶存酸素の負イオンによるミ
ネラルの吸引作用を有するので、ミネラルの働きにより
染料の発色を鮮明にする染色補助剤としての機能を有す
る。
【0044】ここで、上記の種々の機能のうち生体用有
効成分抽出剤としての機能を確認するために、梅成分の
溶出実験を行った。この実験では、製造後1年経過した
本発明に係る高機能水中に梅を1か月浸漬し、浸漬前お
よび浸漬から1か月後の高機能水中の含有ミネラルの濃
度をX線分光法で測定した。
【0045】測定結果を表5に示す。
【0046】
【表5】
【0047】表5の結果から、高機能水中に梅を漬けて
1か月後には、梅から高機能水中にCo(コバルト)、
K(カリウム)、Cu(銅)、Si(珪素)、Mn(マ
ンガン)、P(燐)、Zn(亜鉛)が溶出していくこと
がわかる。これらのミネラルは、生体にとって必要な成
分である。
【0048】したがって、本発明に係る高機能水は、生
体用有効成分抽出剤として用いることができる。
【0049】以下、本発明に係る高機能水の製造に用い
た水処理装置について説明する。この水処理装置は、特
開平9−117783号公報に開示されたものである。
【0050】図1は本発明に係る高機能水の製造に用い
られる水処理装置の構成を示す図である。図1の水処理
装置1は、貯溜タンク11、ポンプ12、第1オゾン発
生器(オゾナイザー)13、第1磁気処理反応器(オゾ
ンミキサー)14、第1濾過器15、第2オゾン発生器
(オゾナイザー)16、第2磁気処理反応器17、反応
槽18、第2濾過器19および処理水槽20を含む。
【0051】貯溜タンク11には被処理水(海水)が貯
溜される。ポンプ12は貯溜タンク11内の被処理水を
移送配管を介して第1磁気処理反応器14に供給する。
【0052】第1オゾン発生器13は、オゾン(オゾン
ガス)を発生する。第1磁気処理反応器14は、被処理
水に所定の磁気力を作用させるとともに、第1オゾン発
生器13により発生されたオゾンを被処理水に注入(吸
引)して混合および凝集する。第1濾過器15は、第1
磁気処理反応器14により凝集された反応物質すなわち
凝集物質を除去する。
【0053】第2オゾン発生器16は、オゾン(オゾン
ガス)を発生する。第2磁気処理反応器17は、第1濾
過器15により凝集物質が除去された被処理水に所定の
磁気力を作用させるとともに、第2オゾン発生器16に
より発生されたオゾンを被処理水に注入(吸引)して混
合および凝集する。反応槽18は、第2磁気処理反応器
17から供給される被処理水に触媒として粒状活性炭
(触媒層)を接触反応させる。第2濾過器19は、反応
槽18において酸化および分解した分解物質(反応物)
を除去する。処理水槽20は、第2濾過器19により分
解物質が除去された被処理水すなわち処理水を貯溜す
る。
【0054】図2は図1の前処理槽1における第1磁気
処理反応器14の構成を示す断面図である。第2磁気処
理反応器17の構成も図2に示す構成と同様である。
【0055】図2に示すように、第1磁気処理反応器1
4は、磁気処理部21およびオゾン注入混合部22から
構成されている。
【0056】磁気処理部21は、所定径でかつ所定長さ
の筒状体23および棒状磁石体25からなる。筒状体2
3は、例えばPVC管により構成される。棒状磁石体2
5は、筒状体23の内壁面23aに対して所定の隙間
(環状通路、例えば被処理水の流量により決定される)
24を有するような外形および筒状体23よりも少し短
い長さを有し、筒状体23の内部に挿入されている。棒
状磁石体25は、直列に並べられた複数の円柱状の小磁
石26からなる。小磁石26は、S極とN極とが互いに
対向するように配列されている。この小磁石26として
は永久磁石が使用される。
【0057】オゾン注入混合部22は、混合用筒状体3
1、オゾン注入管(オゾン吸引管)32、攪拌混合用の
羽根体33および複数個の突起体34からなる。混合用
筒状体31は、磁気処理部21の筒状体23のフランジ
部23bに接続されている。オゾン注入管32は、混合
用筒状体31の上流側からL字形状に挿入されている。
攪拌混合用の羽根体33は、混合用筒状体31内のオゾ
ン注入管32の周囲に設けられている。攪拌混合用の突
起体34は、羽根体33よりさらに下流側の混合用筒状
体31内に配置されている。
【0058】図3は図2に示されるオゾン注入混合部2
2の一部切欠斜視図、図4は図3のオゾン注入混合部2
2の羽根体33を示す斜視図、図5は図4のA−A矢視
図である。図3〜図5を参照しながらオゾン注入混合部
22の羽根体33および突起体34を詳細に説明する。
【0059】羽根体33は、一対の半円状の羽根板41
A,41Bにより構成される。これらの羽根板41A,
41Bは被処理水の流れ方向に対して所定角度(例え
ば、好ましくは30度〜45度)でもって傾斜するよう
にかつ互いに逆方向に捻るように配置される。さらに、
これらの羽根板41A,41Bの交差部の前方空間部を
左右に仕切る仕切板42が設けられている。
【0060】また、各突起体34は、混合用筒状体31
の内壁面に固定される円柱部(柱状部)51と、この円
柱部51の先端に形成されるきのこ状部52とから構成
される。これらの複数個の突起体34は、混合用筒状体
31の内壁面に千鳥状に配置され、その配置範囲は、羽
根板41A,41Bによって捻られたねじりピッチPの
1.5倍以上の範囲とされる。なお、図示した羽根板4
1A,41Bのねじれ範囲はP/2である。
【0061】図6にオゾン注入混合部22の具体的な寸
法を示す。図中、80Aは混合用筒状体31の被処理水
の導入部の口径を示す呼び寸法、50Aは混合用筒状体
31の被処理水の攪拌混合部の口径を示す呼び寸法、2
5Aはオゾン注入管32の口径を示す呼び寸法である。
【0062】なお、オゾン発生器からのオゾンの注入
は、混合用筒状体31内を流れる水のエジェクタ効果に
より、混合用筒状体31内に吸引されることにより行わ
れる。
【0063】さらに、磁石の磁気力(磁束密度)は、例
えば1000ガウス(使用可能範囲としては、1000
〜10000ガウス)であり、この磁気力のもとで被処
理水の流速が約1.5m/sとされる。これを、例えば
被処理水の流量に対する磁気力で表せば、1000ガウ
ス/m3 ・hとなる。
【0064】また、上記の第1濾過器15および第2濾
過器19としては、数μm程度以上の粒子を捕獲できる
体積型濾過器が用いられ、濾材としては、例えば長繊維
球形体を充填したものが使用されるが、例えば砂等も使
用される。
【0065】次に、図1の水処理装置1の具体的な動作
について説明する。ここでは、被処理水は海水であり、
微生物、細菌、有機物、または鉄、マンガン等の溶解性
無機物が含まれている。また、これらには、色、臭気な
どもある。
【0066】海水は一旦貯溜タンク11に貯溜され、ポ
ンプ12により移送配管を介して第1磁気処理反応器1
4に導入される。この第1磁気処理反応器14では、ま
ず磁気処理部21において海水に1000〜10000
ガウスの磁気力が作用させられる。その海水は引続きオ
ゾン注入混合部22の混合用筒状体31内に供給され
る。ここで、第1オゾン発生器13からオゾン注入管3
2のエジェクタ効果によりオゾンが注入(吸引)され
る。
【0067】第1磁気処理反応器14において、磁気作
用およびオゾンの酸化作用ならびに羽根体33と突起体
34との攪拌混合作用により、海水に含まれる被酸化
物、例えば鉄、マンガン等の無機酸化物がコロイド状物
質として析出され、また死滅した水棲動植物が懸濁物質
となる。これらのコロイド状物質および懸濁物質(以
下、単に懸濁物質等と称す)は、磁気作用により凝集し
て、たとえば数μm〜数十μm程度の大きさになる。
【0068】このように、磁気力を作用させることによ
り凝集が行われるのは、水に溶けている荷電粒子にロー
レンツ力が働き、磁気流体力学効果が生じ、この効果に
より荷電粒子間で結晶化および凝集が促進されるからで
あると思われる。
【0069】すなわち、一般に、コロイド粒子は、水の
中で粒子表面が負に帯電し、相互の反発力によって安定
した分散状態を保っているが、磁場の中に水を通すと、
イオン分極して電場が生じ、粒子表面電荷の中和作用に
より粒子間の引力(ファンデル・ワース引力)が働き、
粒子同士の接近が容易になり、凝集が生じる。
【0070】そして、第1磁気処理反応器14により酸
化および凝集作用が行われた海水は第1濾過器15に導
入され、ここで数μm〜数十μmに凝集された懸濁物質
等が除去される。
【0071】このように、懸濁物質等を除去するのは、
次の工程におけるオゾンの使用効率を上げるためであ
る。すなわち、水中に懸濁物質等が存在すると、これが
オゾンを消費し、オゾンが水中の有機物質などの酸化に
有効に作用しなくなることを防止するためである。
【0072】ここで、第1磁気処理反応器14のオゾン
注入混合部22における作用を詳細に説明する。
【0073】一般に、被処理水にオゾンをいかに有効に
接触させるかが、オゾンの有効利用の上で重要となる。
特に、反応成分の濃度が希薄な場合には、拡散律束にな
るため、強力な攪拌混合が必要となるが、この強力な攪
拌混合がオゾン注入混合部22により行われる。
【0074】すなわち、磁気処理された被処理水は、混
合用筒状体31内に設けられた仕切板42により左右に
分割整流され、仕切板42の後方部の羽根板41A,4
1Bにより強い捻りと、大きい加速力とが与えられて螺
旋流となる。
【0075】この螺旋流により、混合用筒状体31内に
は、同心円構造の多層状旋回流が形成され、また流路の
横断面積と変流部の最小開口断面積との面積比により、
流れの軸心部に円筒状の低圧部aが生じ、したがって先
端部が軸心bに挿入配置されたオゾン注入管32よりオ
ゾンが自然に吸引される。
【0076】この吸引されたオゾンは、負圧部分から離
脱して多層状旋回流に合流する。この多層状旋回流にお
いては、流れの構成物質の密度、粘性などの違いにより
相対速度を生じて乱流渦が発生し、この作用により被処
理水の一次混合が強力に行われる。
【0077】その後、この多層状旋回流は突起体34が
設けられた攪拌混合部に流入して、円柱部51では流れ
が切断された状態となり、またきのこ状部52では流れ
が混合用筒状体31の半径方向で分断される。
【0078】また、この突起体34は、羽根体41A,
41Bによる流れの捻りピッチPの1ピッチ以上(たと
えば、1.5P)の範囲に渡って千鳥状に配置されてお
り、上記の分断による攪拌混合がより効果的に行われ
る。
【0079】具体的に説明すると、被処理水がきのこ状
部52に衝突すると、その衝突した前面にキャビテーシ
ョンが発生し、その後面側においては、負圧の後流が形
成され、さらにきのこ状部52の半球状の頭部において
は境界層の剥離が発生する。
【0080】このため、大量の乱流渦が充満した状態と
なり、流れの構成物が互いに相手のうちに微粒子として
混入し、重質量体は外側へ、軽質量体は内側へと激しく
衝突し、各流層を突き抜けることになる。
【0081】なお、突起体34の円柱部51に衝突した
流れには、約0.5〜3μmの超微細な気泡が流れの中
に発生し、この超微細気泡を含んだ旋回流は、さらに次
の突起体34に衝突して流れの中の気泡密度が高まる。
また、この旋回流は超音波(たとえば40kHz以上)
も発生する。
【0082】このような激しい分断衝突作用により、羽
根体33による一次高速反応に続いて突起体34による
二次高速反応が行われる。
【0083】第1濾過器15から排出された被処理水
は、さらに第2磁気処理反応器17に導入され、ここで
再度第2オゾン発生器16から注入されるオゾンにより
混合および酸化が行われる。もちろん、このときに被処
理水は磁気作用も受けている。そして、第2磁気処理反
応器17においても、第1磁気処理反応器14と同様の
攪拌混合作用が行われる。
【0084】第2磁気処理反応器17では、第1磁気処
理反応器14で反応しきれなかった主として有機物質、
特に難分解有機物質(COD物質)がオゾンにより酸化
される。ここでは、大部分の有機物質が酸化作用を受け
るが、難分解有機物質(高分子物質)については、化合
物における鎖が切れるなどの変化(低分子化)を受ける
だけで、有機物質(COD物質)として水中に存在する
場合もある。
【0085】次に、第2磁気処理反応器17から排出さ
れた被処理水は、触媒として粒状活性炭が充填された反
応槽18に導かれ、水中の余剰オゾンの分解が行われる
とともに、難分解有機物質がオゾンにより酸化されて低
分子化した有機物質が、活性炭と高濃度溶存酸素(D
O)により酸化されて分解される。
【0086】なお、第1磁気処理反応器14および第2
磁気処理反応器17におけるオゾンの注入により水中の
酸素濃度は飽和に達しており、PSA法(プレッシャー
・スイング・アブソーバ法)によるオゾン発生器では、
溶存酸素がたとえば50〜60PPM程度にも達する。
【0087】図1の水処理装置を用いて海水を処理する
ことにより、微生物、細菌、有機物質、溶解性無機物質
等を除去して浄化するとともに、オゾンを注入し、得ら
れた処理水を処理水槽20に貯溜する。このとき、オゾ
ンの注入量を調整することにより、溶存酸素量を調整す
ることができる。さらに、処理水を逆浸透膜により所定
の濃度に濃縮することにより、本発明に係る高機能水が
得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る高機能水の製造に用いる水処理装
置の構成を示す図である。
【図2】図1の水処理装置における第1磁気処理反応器
の断面図である。
【図3】図2の第1磁気処理反応器におけるオゾン注入
混合部の一部切欠斜視図である。
【図4】図3のオゾン注入混合部の羽根体を示す斜視図
である。
【図5】図4のA−A矢視図である。
【図6】オゾン注入混合部の具体例を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
1 水処理装置 11 貯溜タンク 13 第1オゾン発生器 14 第1磁気処理反応器 15 第1濾過器 16 第2オゾン発生器 17 第2磁気処理反応器 18 反応槽 19 第2濾過器 21 磁気処理部 22 オゾン注入混合部 23 筒状体 25 棒状磁石体 31 筒状体 32 オゾン注入管 33 羽根体 34 突起体 41A,41B 羽根体 42 仕切板 51 円柱部 52 きのこ状部
フロントページの続き Fターム(参考) 4B017 LC10 LK01 LK02 LP10 4B047 LB09 LE01 LG01 LG02 LG03 4D050 AA06 AB06 AB07 BB01 BB02 BC05 BC10 BD02 BD03 BD06 CA11 CA15 4D061 DA04 DB01 DB06 DB20 DC06 EA17 EC06 EC19 ED03 FA13 FA16

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 8mg/L以上60mg/L以下の溶存
    酸素を含み、塩化ナトリウムおよびミネラルを含む溶質
    の濃度が4.9重量%以上18重量%以下であり、全溶
    質に対する塩化ナトリウムの濃度が60重量%以上68
    重量%以下であることを特徴とする高機能水。
  2. 【請求項2】 前記溶質は、鉄、塩化物イオン、カルシ
    ウム、マグネシウム、硫酸イオンおよびカリウムを含む
    ことを特徴とする請求項1記載の高機能水。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3498076B2 (ja) 2001-09-20 2004-02-16 博一 塩田 電解式オゾン水製造装置
JP2008036476A (ja) * 2006-08-02 2008-02-21 Trim:Kk 有機排水処理方法及びその装置
JP2012101222A (ja) * 2011-12-22 2012-05-31 Sk Holdings:Kk オゾン水及びその製造装置
JP2017192914A (ja) * 2016-04-22 2017-10-26 林 幸子 原水処理装置

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