JP2000196669A - 情報中継装置 - Google Patents

情報中継装置

Info

Publication number
JP2000196669A
JP2000196669A JP36944098A JP36944098A JP2000196669A JP 2000196669 A JP2000196669 A JP 2000196669A JP 36944098 A JP36944098 A JP 36944098A JP 36944098 A JP36944098 A JP 36944098A JP 2000196669 A JP2000196669 A JP 2000196669A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
network interface
packet
network
information
pseudo
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP36944098A
Other languages
English (en)
Inventor
Takashi Kiyono
崇 清野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP36944098A priority Critical patent/JP2000196669A/ja
Publication of JP2000196669A publication Critical patent/JP2000196669A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Data Exchanges In Wide-Area Networks (AREA)
  • Small-Scale Networks (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 カプセル化処理を行う擬似ネットワークイン
タフェース経由で送信情報が無限ループに陥ることによ
る送信不能を防止する。 【解決手段】 主記憶装置602のオペレーティングシ
ステム800に実装されたパケットフォワーディングプ
ログラム803、ルーティングテーブル804にて、物
理ネットワークインタフェース603、604、トンネ
ルデバイスドライバ802による擬似ネットワークイン
タフェース間でのパケット中継を行うルータ装置におい
て、ネットワークインタフェースの定義情報を含むイン
タフェーステーブル805を、ルーティングテーブル8
04の更新を行う経路制御プログラム901やテーブル
保守プログラム902等のアプリケーションプログラム
から参照可能にして、ルーティングテーブル804の更
新時にカプセル化後のパケットが再び擬似ネットワーク
インタフェースに送出されるような誤設定を防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、情報中継技術に関
し、特に、データ通信において行われるネットワークレ
イヤにおける仮想経路設定技術に係り、より詳しくは、
擬似ネットワークインタフェースを使用したカプセル化
処理によるトンネル送信のためのルーティングテーブル
操作等に適用して有効な技術に関する。
【0002】
【従来の技術】データ通信において、ネットワークの構
成や運用上の都合からトンネル送信といわれる技術がし
ばしば必要になる。たとえば離れた位置に配置されたプ
ライベートネットワーク間で通信を実現する場合や、中
継経路中の通信プロトコルと送受信を行うホストの通信
プロトコルが異なる場合、そして送信パケットを暗号化
する場合などである。
【0003】データ通信において、送信されるデータに
は各種の通信プロトコルで定められたデータが付加さ
れ、パケットと呼ばれる単位で送出される。データ送信
時に付加されるデータには通信を行うホストのアドレス
情報などが含まれる。受信側では受け取ったパケットか
らプロトコル依存の付加データを取り外して送信されて
きたデータを得ることができる。
【0004】トンネル送信を行うには、カプセル化とよ
ばれる技術が用いられる。カプセル化とはプロトコル情
報を含んだパケット全体をひとつのデータとして扱い、
このパケットに更にプロトコル情報を付加して異なるパ
ケットを新たに構成することである。実質的なトンネル
の先であるデカプセル化ポイントにおいては、カプセル
化されたときに付加されたアドレス情報などのデータを
取り除きカプセル化される前のパケットを復元する。
【0005】一般的にパケットのカプセル化およびデカ
プセル化処理は、物理インタフェースと同様に扱うこと
ができる仮想的な擬似ネットワークインタフェースを介
して行われる。この擬似ネットワークインタフェースは
上位のプロトコルスタックからは物理的なインタフェー
スと同様に見え、仮想的なトンネルネットワークを形成
することができる。この擬似ネットワークインタフェー
スは上位レイヤのプロトコルスタックから送信パケット
を受け取り、カプセル化して再度同一レイヤのプロトコ
ルスタックへ引き渡すとともに、カプセル化されたパケ
ットを受信した場合においてはデカプデル化と呼ばれる
カプセル化されたパケットからもとのパケットを復元す
る処理を行い、上位プロトコルスタックへ引き渡すか又
は転送する機能を兼ね備える。
【0006】通常パケットのカプセル化はOSI基準モ
デルにおけるネットワークレイヤにおいて行われる。す
なわちネットワークレイヤ内においてネットワークレイ
ヤによるカプセル化が行われる。公知の例としては、例
えばインターネットプロトコル(IP)によるIPパケ
ットのカプセル化に関連して「IETF(Internet Eng
ineering Task Force )のRFC(Request For Commen
ts)1853 “IPin IP tunnelin
g”」に示されている。カプセル化処理を擬似ネットワ
ークインタフェースによって行うことによる利点はカプ
セル化処理を通常のパケット送信と変わらずに行うこと
ができる点にある。そのため実装の上においても有利で
あり、既存のプロトコルスタックを大幅に変更すること
なく簡単にカプセル化機能を追加することができるだけ
でなく、仮想的なネットワークを実際のネットワークと
同様に扱うことができるようになる。以下、擬似ネット
ワークインタフェースを用いたトンネル送信例を図13
とともに説明する。
【0007】図13に擬似ネットワークインタフェース
を備えトンネル送信を実現したパケットカプセル化装置
2台による仮想的なトンネルネットワークの模式図を示
す。ここでパケットカプセル化装置101および102
はそれぞれ物理ネットワークインタフェース105、1
06および108、109と、擬似ネットワークインタ
フェース107および110を持っている。ここで、ネ
ットワーク111からネットワーク112へ中継される
パケットは、擬似ネットワークインタフェースにより構
築されている仮想的なトンネルネットワーク104を経
由して中継されるものとする。このとき中継されるパケ
ットは、実際にはネットワーク103内をカプセル化さ
れて流れることになる。例えば、ネットワーク111か
らパケットカプセル化装置101が受け取ったネットワ
ーク112宛のパケット113は、101内においてカ
プセル化処理が施されたパケット114が構成されネッ
トワーク103を経由してパケットカプセル化装置10
2へ届けられる。このときのカプセル化処理は事前に決
められたカプセル化規則に基づいて行われる。すなわち
カプセル化された後の宛先ネットワークアドレスは物理
ネットワークインタフェース108のアドレスであるこ
とは事前に決められている。パケット114を受け取っ
た102はカプセル化を解き元のパケット113と同じ
パケット115を取り出し、ネットワーク112へ送出
する。
【0008】上記のように、擬似ネットワークインタフ
ェースを用いたパケットカプセル化装置101における
カプセル化およびパケットカプセル化装置102におけ
るデカプセル化により、物理的には存在しない仮想的な
トンネルネットワーク104を形成することができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】擬似ネットワークイン
タフェースをトンネル送信に用いる方法はほとんどの場
合はうまく機能する。しかし、トンネル内に中継ノード
の数が実際には多数あったとしても、トンネル間の仮想
的なネットワークではそれらが見えてこないことから後
述のような技術的課題が生じてくる場合がある。例えば
中継ノード数をもとにしてネットワークのコストを計算
するTCP/IPプロトコルにおけるRIPなどの経路
制御プロトコルを使用した場合などである。
【0010】ネットワークレイヤプロトコルであるIP
プロトコルの場合、パケット送信時において主に以下の
ような処理が行われる。まず上位レイヤからデータと宛
先のアドレスを受け取り、宛先アドレスから送出するネ
ットワークインタフェースを決定する。このときネット
ワークインタフェースの選定はルーティングテーブルと
呼ばれる経路表を元にして行われ、トンネル用の擬似ネ
ットワークインタフェースを含むネットワークインタフ
ェースの内から選択される。その後IPヘッダと呼ばれ
るプロトコル処理に用いられるデータが上位レイヤから
受け取ったデータに付加され、下位レイヤに渡される。
【0011】IPレイヤからIPパケットを受け取った
下位レイヤが物理的に実在するネットワークインタフェ
ースであった場合には、物理ネットワークインタフェー
スを制御するドライバが起動され、実際にネットワーク
にパケットが送出される。一方、トンネル用の擬似ネッ
トワークインタフェースである場合には、事前に決めら
れたカプセル化処理が行われた後に、カプセル化された
パケットが上位レイヤから渡されてきた時と同様にネッ
トワークレイヤへ渡され再びネットワークレイヤ処理が
施されることになる。
【0012】カプセル化処理において、デカプセル化が
行われるデカプセル化ポイントのネットワークノードを
宛先アドレスとするようなパケットとして再構築され
る。このアドレスは事前に決められている。技術的課題
が発生するのはカプセル化されたパケットの宛先となっ
たデカプセル化ポイントのアドレスに対するルーティン
グテーブル内エントリの送出ネットワークインタフェー
スが再び擬似ネットワークインタフェースとなった場合
である。この場合はカプセル化されたパケットを更にカ
プセル化する処理へと渡され、この2重にカプセル化さ
れたパケットが更にカプセル化されるという具合に物理
的なネットワークインタフェースへ渡されることができ
ないため、パケットを実際に送出することができない。
【0013】例としてIPパケットをIPパケットでカ
プセル化するいわゆるIP over IPトンネルの
設定を行ったネットワークについて考察する。このネッ
トワークにおける経路制御プロトコルとしてRIPを使
用した場合には上記技術的課題が発生してしまう。RI
Pは隣接するネットワークノード間において経路情報の
交換を行い、中継するネットワークノードの数(ホップ
数)をもとに宛先ネットワークへのコストの計算を行
い、計算結果をルーティングテーブルへ反映させる。経
路情報の交換はカプセル化を行う擬似ネットワークイン
タフェースを介しても行われる。仮想的なトンネルネッ
トワーク間は現実に多数のネットワークノードを経由し
ていたとしてもその間のホップ数はカウントされない。
このためデカプセル化されるトンネルのデカプセル化ポ
イントまでが現実の物理ネットワークでは多段になって
いた場合には、物理ネットワークよりも仮想トンネルネ
ットワークを経由するほうがネットワークコストが小さ
くなってしまうため、カプセル化されたときの宛先アド
レス(すなわちトンネルのデカプセル化ポイントのアド
レス)への送出先ネットワークインタフェースとしてカ
プセル化用の擬似ネットワークインタフェースがルーテ
ィングテーブルへ登録されてしまう。そのため上記の技
術的課題が発生するのである。
【0014】図13に示したネットワークの場合につい
て考えてみる。ネットワーク111から112への中継
されるパケットは仮想的なトンネルネットワーク104
を経由するものとする。パケットカプセル化装置101
では、パケット送出時において図14に示した処理が行
われる。まず送出するパケットに含まれる宛先アドレス
の情報をもとルーティングテーブルを検索して、宛先ア
ドレスに対応する送出先のインタフェースを決定する。
送出先となるインタフェースが物理ネットワークインタ
フェースであった場合には、実際に対応する物理インタ
フェースへパケットが渡され送出される。一方、対応す
るネットワークインタフェースが擬似ネットワークイン
タフェースであった場合には、事前に決められたカプセ
ル化処理が施され、再構築されたカプセル化後のパケッ
トに対して再びルーティングテーブルの検索を行い対応
するネットワークインタフェースが決定される。
【0015】このときのパケットカプセル化装置101
内のルーティングテーブルを図15に、そして102内
のルーティングテーブルを図16に示す。ルーティング
テーブルには各々の宛先ネットワークに対応するネクス
トホップおよび送出ネットワークインタフェースが記さ
れている。ネクストホップとは対応する宛先アドレス宛
のパケットを自分の次に中継するネットワークノードの
ことであり、中継するネットワークノードのアドレスが
エントリされ、自ノードが最終的な中継ノードである場
合には直接配送というエントリが入る。送出ネットワー
クインタフェースの項目には、宛先となるネットワーク
に対する擬似および物理的なネットワークインタフェー
スが入る。
【0016】ネットワーク111からネットワーク11
2宛のパケット113を受けとったパケットカプセル化
装置101はパケットを送出する際に、図15に示した
自分のルーティングテーブルのエントリから112宛の
送出ネットワークインタフェースとして擬似ネットワー
クインタフェース107を選択する。その後、そのパケ
ット113に対してカプセル化処理が施され、宛先アド
レスとして物理ネットワークインタフェース108のア
ドレスを持つパケット114が構成される。このパケッ
ト114に対して更にルーティングテーブルの検索が行
われ、送出ネットワークインタフェースとして物理ネッ
トワークインタフェース106が選択され、実際にカプ
セル化されたパケットが物理ネットワークインタフェー
ス106から送出され102へ届けられる。カプセル化
されたパケット114を受け取った102はカプセル化
されたパケット114から元のパケットを復元するデカ
プセル化の処理を行いパケット115を得た後に、図1
6に示した自装置のルーティングテーブルを検索して1
12宛の送出ネットワークインタフェースとして物理ネ
ットワークインタフェース109を選択して109から
パケット115を送出する。
【0017】この101におけるトンネル送信におい
て、何らかの理由により101内のルーティングテーブ
ルが図17に示したものに変更された場合を考えてみ
る。図15のルーティングテーブルと図17のルーティ
ングテーブルの違いは103へのネットワーク宛に送出
するネットワークインタフェースが擬似ネットワークイ
ンタフェース107へ変更されていることである。この
場合カプセル化されたパケット114に対する送出ネッ
トワークインタフェースが再び擬似ネットワークインタ
フェース107になるため、パケット113からパケッ
ト114へ行われたカプセル化と同じカプセル化処理が
パケット114に対して行われる。このカプセル化処理
はルーティングテーブルが図17のまま変更がない限り
繰り返されることになり、本パケットは実際の物理ネッ
トワークインタフェースから送出されることはない。す
なわちトンネル送信ができない。
【0018】この技術的課題は上記に例のようにIPプ
ロトコルをIPプロトコルでカプセル化した場合だけで
はなく、同一プロトコルによるカプセル化を行う場合に
は発生する。
【0019】従来技術による本技術的課題の解決手段と
しては、上記技術的課題を考慮した上でネットワーク管
理者が仮想的なトンネルネットワークを意識してスタテ
ィックに経路を設定することが考えられる。しかしスタ
ティックに経路情報を設定した場合、カプセル化ポイン
トからデカプセル化ポイントまでの物理的なネットワー
クへの経路が変化した場合に対応することができない、
という他の技術的課題を生じてしまう。また、人手によ
る設定ではどうしても設定ミスが発生してしまう、とい
う技術的課題も生じる。
【0020】本発明の目的は、経路情報を固定化するこ
となく、パケット等の通信情報が擬似ネットワークイン
タフェース経由で無限ループに陥ることに起因する送信
不能等の障害を確実に回避することが可能な情報中継技
術を提供することにある。
【0021】本発明の他の目的は、経路情報の設定作業
において、パケット等の通信情報を擬似ネットワークイ
ンタフェースで無限ループに陥らせるような誤設定を確
実に防止することが可能な情報中継技術を提供すること
にある。
【0022】
【課題を解決するための手段】本発明においては、擬似
ネットワークインタフェースの構成定義として登録され
たトンネル設定等の情報をもとにして、経路計算方法を
変更する手段を提供するとともに、カプセル化されたパ
ケットが擬似ネットワークインタフェース経由で無限ル
ープに陥ることで送出不能となるようなルーティングテ
ーブルへの不適切なエントリ登録を抑制する手段を提供
する。
【0023】具体的には、一例として、経路計算時にお
いて、不当に低く抑えられている仮想ネットワークであ
るトンネル間のネットワークコストを、デカプセル化さ
れるネットワークノードまでの物理ネットワークコスト
に合わせて調整する機能をもつ経路計算エンジンによっ
てダイナミックルーティング使用時における上記技術的
課題を解決することができる。
【0024】このトンネルネットワークを意識させたダ
イナミックルーティングによる経路制御を行う場合に
は、経路計算エンジンにおいて、トンネルネットワーク
に関する情報(トンネルの種類やデカプセル化ポイント
のネットワーク情報)を事前に知る必要がある。通常、
経路計算エンジンは自装置の持つネットワークインタフ
ェースに関する情報として、アドレス情報やネットワー
ク情報については持っているが、トンネルに関する情報
は持っていない。本発明では経路計算エンジンがトンネ
ルに関する情報を得ることができる手段を提供する。
【0025】この経路計算エンジンにより計算されたル
ーティングテーブルを用いることにより、カプセル化さ
れたパケットの送出先ネットワークインタフェースがト
ンネル用の擬似ネットワークインタフェースとなること
を防ぐことができるようになる。
【0026】また、ルーティングテーブルへのエントリ
の追加は何もRIPなどのダイナミックルーティングに
よるものだけとは限らず、例えば手動によるスタティッ
ク設定によりなされる場合もある。このスタティック設
定により不正な設定を抑制するためにルーティングエン
トリ追加もしくは変更時において、デカプセル化ポイン
トのネットワークもしくはネットワークノードに対する
送出先インタフェースが擬似ネットワークインタフェー
スとなるかどうかのチェックを行う機構を設ける。この
事前のチェックにより、擬似ネットワークインタフェー
スにてカプセル化されたパケットが送出不能に陥るとい
う上記技術的課題を解消することができる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照しながら詳細に説明する。
【0028】以下の説明では、情報中継装置の一例とし
て、IPプロトコルをサポートしたルータ装置を例にし
て説明する。ルータ装置とはオープンシステムインター
コネクション(OSI)基準モデルにおけるネットワー
ク層レイヤにおいてパケットの中継を行うことを主目的
とした装置である。このルータ装置は2つの物理ネット
ワークインタフェースを装備しており、IP over
IPトンネル(IPをIPでカプセル化する機能)を
有しており、以下この前提を元に説明するが、本発明は
この物理ネットワークインタフェースの数およびIPプ
ロトコルに限定するものではない。
【0029】図1は、本発明の情報中継装置の一実施の
形態であるをルータ装置のモジュール構成の一例を示す
概念図である。
【0030】本実施の形態のルータ装置606における
パケットの中継処理は通常ハードウエアおよびソフトウ
エアの双方により実現される。ソフトウエアは主記憶装
置602上に配置され、主プロセッサ601により実行
される。主記憶装置602はソフトウエアを配置するだ
けでなく受信したパケットを格納するためのバッファと
しても機能する。2つの物理ネットワークインタフェー
ス603および物理ネットワークインタフェース604
はOSI基準モデルにおけるデータリンクレイヤおよび
物理レイヤをつかさどる回線制御用ハードウエアであ
る。これら各モジュールはシステムバス605により接
続されている。物理ネットワークインタフェース603
および604はともにCSMA/CD方式の伝送方式を
採用したイーサネット(登録商標)インタフェースであ
り、それぞれ独自のハードウエアアドレスを有してい
る。この2つのイーサネットインタフェースに対して
は、異なるネットワークに属するそれぞれ固有のIPア
ドレスが動的もしくは静的に割り当てられる。
【0031】図2に本実施の形態のルータ装置606に
実装されるTCP/IPのプロトコルスタックを示す。
リンクレベル制御レイヤ705は、物理ネットワークイ
ンタフェース603および604やこれらを制御するド
ライバソフトウェアが該当する。アドレス解決プロトコ
ル(ARPレイヤ704)はネットワークインタフェー
ス固有のハードウエアアドレス(MACアドレスと呼ば
れる)とIPアドレスとを対応させるためのプロトコル
である。IPレイヤ703はOSI基準モデルでいうと
ころのネットワークレイヤに相当する。ルータ装置60
6はこの通常このレイヤでの処理を行いIPパケットの
中継処理を行う。TCP/UDPレイヤ702はトラン
スポートレイヤに相当するプロトコルでありエンド−エ
ンド間におけるネットワークストリームの送受信に用い
られる。その上位レイヤに位置するアプリケーションレ
イヤ701にはTELNETやFTPといったTCP/
IPプロトコルを使ったアプリケーションが該当する。
経路制御計算を行いルーティングテーブルの更新を行う
後述の経路制御プログラム901も一般的にはここのレ
イヤで動作する。
【0032】本実施の形態の場合、主記憶装置602に
実装されるソフトウェアは、オペレーティングシステム
800と、その上で稼働するアプリケーションプログラ
ム900がある。
【0033】オペレーティングシステム800には、物
理ネットワークインタフェース603および604を制
御する物理ネットワークインタフェースドライバ80
1、パケットのカプセル化/デカプセル化等を行う擬似
ネットワークインタフェースを実現するためのトンネル
デバイスドライバ802、物理ネットワークインタフェ
ース603と604との間のパケットの中継動作を行う
パケットフォワーディングプログラム803、パケット
フォワーディングプログラム803にて参照されるルー
ティングテーブル804、物理ネットワークインタフェ
ース603および604、擬似ネットワークインタフェ
ース等の構成定義が格納されたインタフェーステーブル
805、アプリケーションプログラム900の側からの
要求に応じて、ルーティングテーブル804の更新やイ
ンタフェーステーブル805の参照/更新のための操作
インタフェースを含むとともにUDPを処理するプロト
コル処理部806等が実装されており、図2に例示した
プロトコルスタックの、リンクレベル制御レイヤ705
〜TCP/UDPレイヤ702の機能を実現する。
【0034】アプリケーションプログラム900として
は、たとえば経路制御プログラム901、テーブル保守
プログラム902があり、図2に例示したアプリケーシ
ョンレイヤ701に相当する。
【0035】経路制御プログラム901は、隣接する情
報中継装置等のネットワークノードから得られる経路情
報に基づいてプロトコル処理部806を介して、ルーテ
ィングテーブル804の内容を動的に更新する動作を行
うソフトウェアである。本実施の形態では、この経路制
御プログラム901は、プロトコル処理部806を介し
てインタフェーステーブル805を参照することで、カ
プセル化されたパケットの送出先ネットワークインタフ
ェースがトンネル用の擬似ネットワークインタフェース
となることを防ぐ、という動作を行う機能を備えてい
る。
【0036】テーブル保守プログラム902は、図示し
ない保守端末等を介してシステム管理者から入力される
情報に基づいてプロトコル処理部806を介して、ルー
ティングテーブル804や、インタフェーステーブル8
05の内容を静的に編集する動作を行うソフトウェアで
ある。本実施の形態では、テーブル保守プログラム90
2は、ルーティングテーブル804の編集時のルーティ
ングエントリ追加もしくは変更時において、インタフェ
ーステーブル805を参照することで、デカプセル化ポ
イントのネットワークもしくはネットワークノードに対
する送出先インタフェースが擬似ネットワークインタフ
ェースとなるかどうかのチェックを行う機能を備えてい
る。
【0037】インタフェーステーブル805は、一例と
して図9に例示されるように、インタフェース名805
a、自IPアドレス805b、インタフェースタイプ8
05c、相手IPアドレス805d、デカプセル化ポイ
ントアドレス805e、の各情報が、インタフェース名
805aに対して対応付けられて格納されている。な
お、デカプセル化ポイントアドレス805eは、当該イ
ンタフェースがトンネルデバイスの場合にのみ設定され
る。なお、設定内容は、後述の図5に例示されたネット
ワーク構成のルータ装置1004における設定例を示し
ている。
【0038】自宛ではないIPパケットを受信したルー
タ装置606はIPレイヤ703において内部に保持し
ているルーティングテーブル804の情報をもとにパケ
ットの中継処理を行う。図3にIPパケットの受信、中
継そして送信の処理の流れを示す。物理ネットワークイ
ンタフェース603、604において受信されたパケッ
トはIP入力処理に集められ、そこからIP入力処理を
開始する。IP入力処理ではまずIPヘッダ内に記述さ
れた宛先アドレス(デスティネーションアドレス)を検
査する。この宛先アドレスが自宛であった場合には次ヘ
ッダ解析を行い対応する上位レイヤへIPヘッダを除去
して引き渡す。次ヘッダがTCPの場合はTCPの入力
処理へ、UDPの場合はUDPの入力処理へ渡されるこ
とになる。
【0039】一方、受け取ったIPパケットの宛先アド
レスが自宛ではなかった場合は、受信パケットはパケッ
ト中継処理へと渡される。ここではホップ数の減算など
が行われパケットはIP出力処理へと渡される。
【0040】送信処理のほうを見てみると、上位レイヤ
であるTCP/UDPレイヤ702から受け取るパケッ
トとともに中継されてきたパケットはIP送信処理部に
集められる。ここでは送出されるIPパケットの宛先ア
ドレスをキーにしてルーティングテーブル804の検索
が行われる。ルーティングテーブル804には宛先アド
レスに対応する物理ネットワークインタフェースが記さ
れており、この情報を元にして送出するネットワークイ
ンタフェースが選択され、IPパケットは対応する物理
ネットワークインタフェース603、604へ渡される
ことになる。
【0041】以上が通常のIPレイヤ処理の主な流れで
ある。IPパケットをIPパケットでカプセル化して通
信を行うIP over IPトンネル通信は通常仮想
的な擬似ネットワークインタフェース(トンネルデバイ
スドライバ802)を介して行う。この擬似ネットワー
クインタフェースは上位レイヤであるTCP/UDPレ
イヤ702やその上のアプリケーションレイヤ701か
らも物理的なネットワークインタフェースと同様に見
え、この擬似ネットワークインタフェースによって仮想
的なポイントツーポイントのトンネルネットワークを形
成することができる。この擬似ネットワークインタフェ
ースには物理ネットワークインタフェース603、60
4と同様に、仮想ネットワークに属するIPアドレス
(自IPアドレス805b)が割り当てられると同時
に、IPパケットをどのようにカプセル化するかを決定
をするためのデカプセル化ポイントのアドレス(デカプ
セル化ポイントアドレス805e)が設定される。この
デカプセル化ポイントのアドレスはカプセル化されたと
きの宛先アドレスとなる。この擬似ネットワークインタ
フェースを含めたIPレイヤの処理の流れを図4に示
す。
【0042】受信処理の方から見てみると、物理ネット
ワークインタフェース603、604が受信したカプセ
ル化されたIPパケットはIP入力処理へ集められ、通
常のIP受信処理と同様に処理される。そしてカプセル
化されたIPパケットは、次ヘッダ解析処理において次
ヘッダが再びIPと判定され擬似ネットワークインタフ
ェース(トンネルデバイスドライバ802)の入力処理
へ渡される。ここでデカプセル化処理が行われ元のIP
パケットが復元され、再び復元されたIPパケットはI
P入力処理へと渡され、中継処理もしくは上位レイヤへ
と送られる。
【0043】一方、送信処理においては、上位レイヤで
あるTCPもしくはUDPからIP出力処理部が受け取
り、宛先アドレスを元にしてルーティングテーブル80
4の検索を行い、対応する出力ネットワークインタフェ
ースが決定される。このとき、送出先のネットワークイ
ンタフェースが擬似ネットワークインタフェース(トン
ネルデバイスドライバ802)であった場合には擬似イ
ンタフェースの出力処理部へIPパケットが渡され、決
められた宛先アドレスを持つIPパケットにカプセル化
され、カプセル化されたIPパケットが再びIP出力処
理部へ戻される。ここでさらにカプセル化されたIPパ
ケットの送出先が決定され、実際の物理ネットワークイ
ンタフェース603、604へ送られネットワークへ送
出されることになる。
【0044】このように擬似ネットワークインタフェー
スを用いることにより、既存のIPプロトコルの処理を
ほとんど変更することなしにカプセル化によるトンネル
送信を既存のIPプロトコルスタックを用いて行うこと
が可能になる。しかしながらカプセル化されたIPパケ
ットの送信時において、カプセル化されたIPパケット
の宛先アドレスに対応する出力インタフェースが再度、
擬似ネットワークインタフェースとなった場合に上述の
ような技術的課題が発生する。このような場合にはカプ
セル化を永遠に繰り返してしまい、実際にIPパケット
をネットワークに送出することはできなくなってしま
う。
【0045】一般的にルータ装置606においてルーテ
ィングテーブル804の更新は、ダイナミックルーティ
ングによる経路制御をつかさどる経路制御プログラム9
01もしくは、テーブル保守プログラム902等を用い
た手動によるスタティック設定によりなされる。本発明
では、これら二つの方法によって上記技術的課題が引き
起こされることがないような(すなわちカプセル化され
たIPパケットの宛先アドレスに対する送出ネットワー
クインタフェースが擬似ネットワークインタフェースと
なるようなルーティングテーブル804のエントリを排
除する)方法を提供する。
【0046】図5のような構成のネットワークを考え
る。複数のルータ装置1004、ルータ装置1005、
ルータ装置1015、ルータ装置1006が、ネットワ
ーク1013、ネットワーク1012、ネットワーク1
010を介して多段に接続されており、その両端にネッ
トワーク1014、ネットワーク1009を介してホス
ト1002およびホスト1003が存在している。ルー
タ装置1004は、物理ネットワークインタフェース
A、物理ネットワークインタフェースBおよび擬似ネッ
トワークインタフェースCを持つ。
【0047】ここで、ルータ装置1004および100
6は、図1に例示した構成のルータ装置606で構成さ
れ、このルータ装置1004の擬似ネットワークインタ
フェースCとルータ装置1006の擬似ネットワークイ
ンタフェース1008との間にはIP over IP
トンネルの設定がなされており仮想的なトンネルネット
ワーク1001が構成されている。ここでホスト100
2からホスト1003への通信を考える。
【0048】トンネルネットワーク1001が存在しな
い場合はホスト1002から送出されたIPパケットは
ルータ装置1004〜1006の間を中継されホスト1
003へ到達することができるであろう。この到達条件
としてはルータ装置1004〜1006がホスト100
3のネットワークへの経路情報を正しくもっていること
である。ルータ装置1004で見てみると、1004で
もっているルーティングテーブルのなかにホスト100
3の接続されているネットワーク1009宛のパケット
送出先として物理ネットワークインタフェースBが設定
されていればよい。
【0049】一方、ルータ装置1004〜1006の間
においてトンネル送信したい場合は、ルータ装置100
4および1006において擬似ネットワークインタフェ
ースを用いてトンネルネットワーク1001の設定を行
う。このときルータ装置1004においてはトンネルの
デカプセル化ポイントとして、相手先のルータ装置10
06のネットワークインタフェース1007を設定する
と同時に、ルータ装置1006ではトンネルのデカプセ
ル化ポイントとしてルータ装置1004の物理ネットワ
ークインタフェースBが設定される。このときホスト1
002から送出されたIPパケットがこのトンネルネッ
トワーク1001を経由してホスト1003に到達させ
るためには、ルータ装置1004のルーティングテーブ
ルには以下のエントリがなければならない。
【0050】1.ネットワーク1009への送出ネット
ワークインタフェースは擬似ネットワークインタフェー
スCである。
【0051】2.ネットワーク1010への送出ネット
ワークインタフェースは物理ネットワークインタフェー
スBである。
【0052】この条件が成り立った場合に図6に示した
ようなカプセル化されたIPパケットがルータ装置10
04〜1006間を流れ、ルータ装置1006において
元のIPパケットにデカプセル化されホスト1003へ
到達することができる。
【0053】次に、図5の構成のネットワークにおいて
各ルータ装置がRIPによる経路制御を行った場合につ
いて考える。RIPは最もポピュラーなダイナミックル
ーティングプロトコルであり、中継経路中におけるルー
タの数(ホップ数)をもとにネットワークのコストを算
出し、ルーティングテーブルを更新するプログラムであ
る。RIPは隣接するルータ間において経路情報の交換
を行い最小のホップ数となる送出先をルーティングテー
ブルに登録する。
【0054】このときに上述のような技術的課題が発生
する。仮想的なトンネルネットワークを経由することに
よってルータ装置1004と1006は隣接ルータとな
るため、両ルータ装置間においても経路情報の交換が行
われる。その結果として、ルータ装置1004から見た
場合、ネットワーク1010へのホップ数は現実の物理
ネットワークにおける3ではなくトンネルネットワーク
経由で2になってしまう。そしてネットワーク1010
への送出先ネットワークインタフェースは擬似ネットワ
ークインタフェースCとなってしまう。このためルータ
装置1004からみたトンネルネットワーク1001の
デカプセル化ポイントであるネットワークインタフェー
ス1007への送出ネットワークインタフェースは常に
カプセル化を行う擬似ネットワークインタフェースCと
なるため、これまでに説明してきたデッドロック状態と
なってしまう。
【0055】すなわち、図10に例示されるように、ル
ータ装置1004でルーティングテーブル804の内容
が事前にに例示される内容の状態で、物理提供および
論理提供に隣り合うルータ装置1005およびルータ装
置1006から、それぞれおよびに例示される経路
情報を順次受け取った場合を考えると、従来技術の場合
には、当該およびの経路情報に基づいて図12の
およびの内容のようにルーティングテーブル804が
更新される。このとき、図12のに示されるように、
ネットワーク1010への送出先のネットワークインタ
フェースとして、擬似ネットワークインタフェースCが
設定されるため、ルータ装置1006のデカプセル化ポ
イント(ネットワークインタフェース1007)に向け
て送出されるはずの、カプセル化されたパケットが再び
擬似ネットワークインタフェースCに送出されることと
なり、当該パケットは無限ループに陥って、送出不能と
なる。
【0056】本発明では過小に評価されすぎたトンネル
ネットワーク経由のネットワークコストを、インタフェ
ーステーブル805に定義された、トンネルネットワー
ク1001のネットワークアドレスおよびデカプセル化
ポイントの情報を元にして、実際の物理ネットワーク構
成と適合するように調整することにより、上記デッドロ
ック状態をひきおこすことを回避する。以下にこの技術
的課題を解決する具体例を示す。
【0057】図7に、経路制御プログラム901におい
てルーティングプロトコルにRIPを用いた場合に必要
となる、本実施の形態に係る処理のフローチャートを示
す。RIPによるネットワークコストの計算は隣接する
ルータ装置から受け取るそのルータ装置のもつ経路情報
を元にして算出される。通常処理において、この経路情
報を受け取ったことをトリガにして再計算がなされる。
経路情報を受け取るごとに図7に示した処理が経路の再
計算前に行われる。
【0058】一例として、図5のルータ装置1004を
中心に考えると、RIPの経路制御プログラム901が
隣接のルータ装置(ルータ装置1005、ルータ装置1
006)から経路情報を受け取ると処理1201へ入
る。まず処理1202において、インタフェーステーブ
ル805を参照することで、トンネルの設定がなされて
いるか(擬似ネットワークインタフェースが存在する
か)どうかチェックする。トンネルの設定がなされてい
ない場合には、以下に行うような特別な処理は必要ない
ため、処理1206へ飛び、受け取った情報をもとに経
路計算を行う。
【0059】トンネル設定がなされている場合には処理
1203が行われ、受け取った経路情報はトンネル経由
で受け取った情報か物理的に隣接しているルータ装置1
005から受け取った情報かどうかチェックする。これ
はトンネル用の仮想ネットワーク(トンネルネットワー
ク1001)に対するホップ数が最小になっているかそ
うでないかにより判定できる。トンネル経由ではなく実
際に隣接しているルータ装置1005から受け取った情
報であるとわかった場合には、処理1206へ飛びその
情報をもとに通常の経路計算が行われる。トンネル経由
で受け取った情報である場合には、処理1204におい
て受け取った経路情報の中にデカプセル化されるポイン
トの経路情報が含まれるかどうかチェックされ、もしあ
った場合(トンネルの先となるルータ装置1006から
の経路情報なので通常は含まれているはずである)に
は、処理1205にて、そのネットワークに対するホッ
プ数を最大(たとえば16)に設定しなおす。RIPに
おいてホップ数が16の場合、到達不可能と判断され
る。その後、更新された経路情報をもとに経路情報の再
計算を行い、計算結果をルーティングテーブル804へ
反映させる。
【0060】図7のフローチャートに例示した処理を行
うことにより、経路制御プログラム901のRIPによ
る経路計算によって、トンネルネットワーク1001の
デカプセル化ポイント(ルータ装置1006のネットワ
ークインタフェース1007)への送出ネットワークイ
ンタフェースが擬似ネットワークインタフェースCとな
るようなエントリのルーティングテーブル804での存
在を抑制することが可能となる。
【0061】すなわち、図11に例示されるように、本
実施の形態の場合には、図10に例示されたおよび
の経路情報を順次受信した時、上述の処理により、ルー
ティングテーブル804の内容は、図11のおよび
のように変化し、この時、図12のに示された従来技
術の場合に、送出先のネットワークインタフェースが、
物理ネットワークインタフェースBから擬似ネットワー
クインタフェースCに変更されていたネットワーク10
10のエントリは、元の物理ネットワークインタフェー
スBのままに維持され、ルータ装置1004においてカ
プセル化されたパケットが再び擬似ネットワークインタ
フェースCに送出されるという不具合がなくなり、カプ
セル化されたパケットの正常な送信が可能になる。
【0062】図7のフローチャートに示した処理を行う
ためには、トンネル設定の有り無し、トンネルネットワ
ーク、そしてデカプセル化ポイントのネットワークの情
報をRIPが動作する経路制御プログラム901に知ら
せる必要がある。このため本実施の形態では、プロトコ
ル処理部806が、上述のようにオペレーティングシス
テム800の内部に設定されているインタフェーステー
ブル805を、上位のアプリケーションプログラム90
0から参照可能にする機能を備えることにより、トンネ
ル用の擬似ネットワークインタフェース(トンネルデバ
イスドライバ802)に関する情報を経路制御プログラ
ム901等に提供している。
【0063】ルーティングテーブル804の更新を行う
のは何もRIPなどのようなダイナミックルーティング
プロトコルによるものだけとは限らない。例えばテーブ
ル保守プログラム902等のソフトウェアを用いて、ス
タティックに経路を手動で設定した場合にもルーティン
グテーブル804の更新が伴う。この場合においてもト
ンネルデカプセル化ポイント宛の経路の送出先ネットワ
ークインタフェースがトンネル用の擬似ネットワークイ
ンタフェースCとなることを防止する必要がある。この
ために本実施の形態においては、テーブル保守プログラ
ム902等のソフトウェアを用いて手動で設定する場合
におけるルーティングテーブル804へのエントリ追加
または更新時において、事前にこれについてチェックを
行い対象となるエントリはエラーではじく機構をテーブ
ル保守プログラム902に設ける。
【0064】この処理を図8のフローチャートに例示す
る。処理1301において、操作者からテーブル保守プ
ログラム902への指令によりルーティングテーブル8
04へのエントリ更新または追加の要求がくる。本実施
の形態のテーブル保守プログラム902ではこのエント
リをそのままルーティングテーブル804へ追加するの
ではなく、処理1302においてトンネルデカプセル化
ポイントへの送出先がカプセル化を行う擬似ネットワー
クインタフェースとなるかならないかを、インタフェー
ステーブル805におけるトンネルの設定状況から判定
して、もしも該当する場合には処理1303において本
要求を破棄して操作者にエラーの表示を行う。このチェ
ックに該当しなかった場合のみ、テーブル保守プログラ
ム902は、処理1304においてルーティングテーブ
ル804のエントリの更新または追加を行う。この図8
のフローチャートに示した処理をテーブル保守プログラ
ム902が行うことによって、カプセル化を繰り返して
実際にネットワークへ送出されないIPパケットが発生
することを未然に防ぐことができる。
【0065】以上説明してきたように、本実施の形態に
よれば擬似ネットワークインタフェース(トンネルデバ
イスドライバ802)を用いてカプセル化されたパケッ
トを送出する際に、ルーティングテーブル804の中
に、カプセル化後のパケットの送出先が再び擬似ネット
ワークインタフェースとなるような不適切な設定がなさ
れることに起因してカプセル化後のパケットが送信不能
に陥るという技術的課題を克服してトンネル送信を不都
合なく行うことが可能となる。このため同一プロトコル
によるトンネル送信を行う場合において、仮想的なトン
ネルネットワークを意識することなく経路制御の方式と
して、経路制御プログラム901によるダイナミックル
ーティングを使用することができるようになる。
【0066】また、テーブル保守プログラム902等を
用いるルーティングテーブル804の編集によるスタテ
ィックなルーティング設定時においても設定者のミスに
よる不当な設定を抑制することが可能となる。
【0067】以上本発明者によってなされた発明を実施
の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施
の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しな
い範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
【0068】
【発明の効果】本発明の情報中継装置によれば、経路情
報を固定化することなく、パケット等の通信情報が擬似
ネットワークインタフェース経由で無限ループに陥るこ
とに起因する送信不能等の障害を確実に回避することが
できる、という効果が得られる。
【0069】また、経路情報のマニュアル設定作業にお
いて、パケット等の通信情報を擬似ネットワークインタ
フェースで無限ループに陥らせるような誤設定を確実に
防止することができる、という効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の情報中継装置の一実施の形態であるを
ルータ装置のモジュール構成の一例を示す概念図であ
る。
【図2】本発明の一実施の形態であるルータ装置に実装
されるTCP/IPのプロトコルスタックを示す概念図
である。
【図3】IPパケットの受信、中継そして送信の処理の
流れを示すフローチャートである。
【図4】擬似ネットワークインタフェースを含めたIP
レイヤの処理の流れを示すフローチャートである。
【図5】本発明の一実施の形態であるルータ装置を用い
て構築されたネットワーク構成の一例を示す概念図であ
る。
【図6】本発明の一実施の形態であるルータ装置におけ
るカプセル化機能で生成されるパケットの構成の一例を
示す概念図である。
【図7】本発明の一実施の形態であるルータ装置に実装
された経路制御プログラムの作用の一例を示すフローチ
ャートである。
【図8】本発明の一実施の形態であるルータ装置に実装
されたテーブル保守プログラムの作用の一例を示すフロ
ーチャートである。
【図9】本発明の一実施の形態であるルータ装置に実装
されたインタフェーステーブルの一例を示す概念図であ
る。
【図10】本発明の一実施の形態であるルータ装置に実
装された経路制御プログラムの作用の一例を示す概念図
である。
【図11】本発明の一実施の形態であるルータ装置に実
装された経路制御プログラムの作用の一例を示す概念図
である。
【図12】従来技術のルータ装置に実装された経路制御
機能の作用の一例を示す概念図である。
【図13】擬似ネットワークインタフェースにてトンネ
ル送信を実現する複数のパケットカプセル化装置にて構
築されたトンネルネットワークを示す模式図である。
【図14】従来技術のトンネルネットワークの作用を示
すフローチャートである。
【図15】従来技術のトンネルネットワークにおけるル
ーティングテーブルの設定状態を示す説明図である。
【図16】従来技術のトンネルネットワークにおけるル
ーティングテーブルの内容の推移を示す説明図である。
【図17】従来技術のトンネルネットワークにおけるル
ーティングテーブルの内容の推移を示す説明図である。
【符号の説明】
601…主プロセッサ、602…主記憶装置、603,
604…物理ネットワークインタフェース、605…シ
ステムバス、606…ルータ装置、701…アプリケー
ションレイヤ、702…TCP/UDPレイヤ、703
…IPレイヤ、704…ARPレイヤ、705…リンク
レベル制御レイヤ、800…オペレーティングシステ
ム、801…物理ネットワークインタフェースドライ
バ、802…トンネルデバイスドライバ、803…パケ
ットフォワーディングプログラム、804…ルーティン
グテーブル、805…インタフェーステーブル(設定情
報)、805a…インタフェース名、805b…自IP
アドレス、805c…インタフェースタイプ、805d
…相手IPアドレス、805e…デカプセル化ポイント
アドレス、806…プロトコル処理部、900…アプリ
ケーションプログラム、901…経路制御プログラム
(アプリケーション部)、902…テーブル保守プログ
ラム(アプリケーション部)、1001…トンネルネッ
トワーク、1002,1003…ホスト、1004〜1
006,1015…ルータ装置、1007…ネットワー
クインタフェース、1008…擬似ネットワークインタ
フェース、1009,1010,1012,1013,
1014…ネットワーク、A,B…物理ネットワークイ
ンタフェース、C…擬似ネットワークインタフェース。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1つもしくは複数の物理ネットワークイ
    ンタフェース、および仮想的なネットワークを構成する
    ためのカプセル化方法とデカプセル化されるネットワー
    ク情報を含む設定情報にもとづいてパケットのカプセル
    化を行う機能を有した擬似ネットワークインタフェース
    と、 ネットワークアドレスと前記物理ネットワークインタフ
    ェースもしくは擬似ネットワークインタフェースとの対
    応を保持するルーティングテーブルと、 前記ルーティングテーブルに対してダイナミックもしく
    はスタティックにルーティングエントリを更新または追
    加できる機能と、を備え、 前記パケットの送信時において送信パケットの宛先ネッ
    トワークアドレス情報をもとに前記ルーティングテーブ
    ル内の対応する前記物理ネットワークインタフェースま
    たは前記擬似ネットワークインタフェースを選択してパ
    ケット送出を行う情報中継装置であって、 前記パケットのカプセル化に用いられた前記擬似ネット
    ワークインタフェースと、カプセル化後に宛先となるネ
    ットワークアドレスに対する前記ルーティングテーブル
    内エントリにおける送出ネットワークインタフェースと
    が同一となることを前記設定情報を用いて抑制する制御
    論理を備えたことを特徴とする情報中継装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の情報中継装置において、
    ダイナミックまたはスタティックな前記ルーティングテ
    ーブルへのエントリの追加および更新の要求を行うアプ
    リケーション部と、前記ルーティングテーブルを管理し
    前記アプリケーション部からの要求により当該ルーティ
    ングテーブルへのエントリの追加および更新の要求に応
    じてエントリの追加または更新を行うプロトコル処理部
    を備え、 前記アプリケーション部からの前記ルーティングテーブ
    ルへのエントリの追加または更新の要求時においてデカ
    プセル化先のネットワークアドレスへの送出ネットワー
    クインタフェースが前記擬似ネットワークインタフェー
    スとなるかどうかの検査を行い、該当する場合には前記
    要求を破棄する機能を有したことを特徴とする情報中継
    装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の情報中継装置において、 前記アプリケーション部は、ネットワーク間を接続する
    情報中継装置間において授受される経路情報をもとにし
    て経路の計算を行いダイナミックに前記ルーティングテ
    ーブルへ登録する動作を行うとき、他の前記情報中継装
    置から受信した前記経路情報と前記擬似ネットワークイ
    ンタフェースに関する設定情報を利用してデカプセル化
    先のネットワークアドレスへの送出ネットワークインタ
    フェースが前記擬似ネットワークインタフェースに一致
    するようなエントリの追加を抑止する動作を行い、 前記プロトコル処理部は、ダイナミックに経路制御を行
    う前記アプリケーション部に対して、前記仮想的なネッ
    トワークのアドレス情報およびカプセル化する際のあて
    先ネットワークアドレス情報を公開する手段を備えたこ
    とを特徴とする情報中継装置。
JP36944098A 1998-12-25 1998-12-25 情報中継装置 Pending JP2000196669A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP36944098A JP2000196669A (ja) 1998-12-25 1998-12-25 情報中継装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP36944098A JP2000196669A (ja) 1998-12-25 1998-12-25 情報中継装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000196669A true JP2000196669A (ja) 2000-07-14

Family

ID=18494428

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP36944098A Pending JP2000196669A (ja) 1998-12-25 1998-12-25 情報中継装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000196669A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010505310A (ja) * 2006-09-27 2010-02-18 ティー−モバイル インターナツィオナール アーゲー ウント コー カーゲー 複数の集中的メッセージング・システム及び対応するネットワーク・システムをネットワーキングするための方法
WO2011052729A1 (ja) * 2009-10-30 2011-05-05 ソフトバンクBb株式会社 パケット中継装置、パケット中継方法およびプログラム
US7957379B2 (en) 2004-10-19 2011-06-07 Nvidia Corporation System and method for processing RX packets in high speed network applications using an RX FIFO buffer
US8135842B1 (en) 1999-08-16 2012-03-13 Nvidia Corporation Internet jack

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8135842B1 (en) 1999-08-16 2012-03-13 Nvidia Corporation Internet jack
US7957379B2 (en) 2004-10-19 2011-06-07 Nvidia Corporation System and method for processing RX packets in high speed network applications using an RX FIFO buffer
JP2010505310A (ja) * 2006-09-27 2010-02-18 ティー−モバイル インターナツィオナール アーゲー ウント コー カーゲー 複数の集中的メッセージング・システム及び対応するネットワーク・システムをネットワーキングするための方法
WO2011052729A1 (ja) * 2009-10-30 2011-05-05 ソフトバンクBb株式会社 パケット中継装置、パケット中継方法およびプログラム
JP4778594B2 (ja) * 2009-10-30 2011-09-21 ソフトバンクBb株式会社 パケット中継装置、パケット中継方法およびプログラム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10728094B2 (en) Control traffic in software defined networks
JP4481517B2 (ja) インターネットワーク装置及びインターネットワーク方法
US7126944B2 (en) Routing packets across multiple forwarding elements
CA2310946C (en) Fast path forwarding of link state advertisements using multicast addressing
JP3812239B2 (ja) ネットワーク中継装置
US7792124B2 (en) Data forwarding in a layer three satellite network
US9088526B2 (en) Communication system and communication control device
US6650626B1 (en) Fast path forwarding of link state advertisements using a minimum spanning tree
CN108075991B (zh) 报文转发方法及装置
WO2007031882A2 (en) Low latency working vpls
US20080069106A1 (en) Communication apparatus
US20210084125A1 (en) Managing layer two network extension communications using maximum segment size (mms) modifications
JP2000196669A (ja) 情報中継装置
JP4752722B2 (ja) パケット転送装置及びパケット転送方法
JP3614006B2 (ja) 非対称経路利用通信システム、および、非対称経路利用通信方法
JP6718739B2 (ja) 通信装置および通信方法
JP3848067B2 (ja) ネットワークにおけるルート設定方法、ルート管理方法及びアクティブルータ
CN117081990B (zh) 一种mpls流量代理方法、系统、设备及存储介质
US7366186B1 (en) Forwarding data in a routing architecture
JP4988053B2 (ja) ネットワーク装置
JP3936319B2 (ja) 疎通確認方法、データ中継装置、データ中継システム
JP4728436B2 (ja) インターネットワーク装置
JP4728435B2 (ja) インターネットワーク装置
JP4786749B2 (ja) インターネットワーク装置
JPH0998185A (ja) ネットワークにおけるデータのループ回避方法