JP2000194257A - 確率統計分布表示器 - Google Patents
確率統計分布表示器Info
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Abstract
布」その他の数学的分布や、「組み合わせ」(確率統
計)について、数学的に正しく,且つ視覚的に表現し
て、学習者の興味を引き出すとともに、これら数学的分
布に対する理解を極めて容易ならしめること。 【解決手段】 傾斜設置される基台部1と、多数の球状
物15,15,…を排出可能な開口部5を有する球状物
保持部3と、球状物15,15,…のそれぞれが十分通
過可能な程度の間隔にて配列した多数のピン6と、該ピ
ン6,6,…に前記球状物15,15,…が接触しなが
ら通過した後に該球状物15,15,…を収納するため
の多数の分布表示スロット7を形成する仕切り部材8と
からなり、前記球状物15,15,…が前記ピン6,
6,…のいずれかに接触して転動する結果、前記分布表
示スロット7,7,…のそれぞれに二項分布に略従って
収納されること
Description
る「二項分布」,「幾何分布」その他の数学的分布や、
「組み合わせ」(確率統計)について、数学的に正し
く,且つ視覚的に表現して、学習者の興味を引き出すと
ともに、これら数学的分布に対する理解を極めて容易な
らしめる確率統計分布表示器に関する。
で、二項分布,正規分布,幾何分布等の数学的分布を学
習する。最も基本的な分布のひとつである二項分布は、
1回の試行においてある事象Aの起こる確率をp(0<
p<1)としたときに、n回の独立試行を繰り返した場
合、当該事象Aがx回起こる確率p(x)が、数1に示
す(1)式で定まる確率分布に従うときの、当該確率分
布をいう。二項分布は、一般に、独立試行回数nと、事
象Aの起こる確率pとによって定まるから、Bi (p,
n)で表わされることが多い。
標本を復元抽出する場合や、無限母集団から復元又は非
復元抽出のいずれの方法によっても抽出する場合に、現
われるものである。また、当該確率統計の分野では、組
み合わせ(コンビネーション)についても学習する。確
率統計分野における組み合わせとは、相異なるn個のも
のから、相異なるr個を選ぶ場合の数をいい、一般に、
数2に示す(2)式で表現される。ここで、「P」は順
列を表わし(パーミュテーション)、「!」は階乗を表
わす。
(1)式を書き換えると、一般に、数3に示す(3)式
で表わされることもある。このような二項分布は、上記
(1)乃至(3)式等のような数式だけで教授しても、
概念が極めて把握し難いので、従来から伝統的に、『さ
いころを10回振って「3」の目が出る回数』,『6回
に1回は的に当たる射手が、10回弓を射た時、当てる
回数』,『6問に5問正答できる問題を10問解いた時
の誤答数』等における確率分布が二項分布である、とい
う説明のされ方がなされている。
x1 ,x2 ,……,xn で、その変数Xがこれらの値を
取る確率Pがそれぞれp1 ,p2 ,……,pn と定まっ
ているとき、当該変数Xを確率変数とした場合の、該確
率変数Xから前記確率Pへの対応関係をいう。具体的に
は、表1に示す表のような対応をいう。
教科書に掲載される図表、特に前記表(1)のような確
率分布表をもって教授されることが多い。また、係る二
項分布等を含む確率統計分野は、一般に大学入試の必須
科目に加えられてはいるが、高等学校の第3学期(又は
後期),即ち入試がほぼ終了した時期になって本格的に
着手する学校も多く、いきおいその授業内容はさわり程
度で終了するという事情がある。そのため、当該分野を
入試に出題しない大学も多数に上る。
項分布等は、工学,理学以外にも、社会学,教養学等の
種々の分野においても極めてよく使われる概念であっ
て、且つ最も基礎的な学習項目である。その中でも特に
二項分布を学習することによって初めて、確率密度関
数,正規分布,ポアソン分布等の重要な概念に到達する
ことができ、あらゆる分野への応用が可能となるにもか
かわらず、上述のような入試スケジュールとの絡み合い
で、極めて不充分な学習内容のまま終了するので、学習
者は二項分布等をよく理解しないまま大学へ入学してし
まう現状になっている。
論等の講座では、確率密度関数,多次元分布関数等の応
用分野を講義しても、近時の学生はその概念すらも把握
できないことが多いという問題が顕著に生じている。一
方、大学における確率論等の講義時間は、有限,且つ極
めて短時間であるがゆえ、改めて高等数学に戻って復習
を行なう時間を取るということもできないというジレン
マが存在する。
明するのが通常であるから、二項分布等の概念の説明を
試みても学生は全く興味を示さず、ただ板書をするだけ
であって、その学習効果は極めて疑わしいものである。
究を重ねた結果、その発明を、傾斜設置される基台部
と、保持している多数の球状物を排出可能な開口部を有
する球状物保持部と、前記開口部から排出される球状物
のそれぞれが十分通過可能な程度の間隔にて配列した多
数のピンと、該ピンに前記球状物が接触しながら通過し
た後に該球状物を収納するための多数の分布表示スロッ
トを形成する仕切り部材とからなり、前記球状物が前記
ピンのいずれかに接触して転動する結果、前記分布表示
スロットのそれぞれに二項分布に略従って収納されるこ
とを特徴とする確率統計分布表示器等としたことによ
り、上述のような入試との絡み合いにおける現状下であ
っても、極めて抽象的な二項分布,M型分布,幾何分布
等の概念を一目瞭然に理解させ,且つそのイメージを学
習者の視覚的記憶に強烈にアピールすることができるの
で、当該学習者は極めて容易に二項分布等の数学的意義
を理解することができ、上記課題を解決したものであ
る。
器の主な構成を図面に基づいて説明すると、主に、基台
部1と、球状物保持部3と、多数のピン6,6,…と、
仕切り部材8,8 ,…とからなる。その基台部1は、傾
斜設置することにより球状物15,15,…が滑らかに
転動するような、木製,金属製,プラスチック製,合成
樹脂製その他のいかなる好適な材質からなり、好ましく
は周囲を枠部2で囲んで前記球状物15,15,…が外
に転落しないような形状とする〔図1,図2(B)参
照〕。
3aと右側球状物保持部3bとからなり、これらで囲ま
れる領域に多数の前記球状物15,15,…を貯めてお
くことができる(保持しておくことができる)。前記左
側球状物保持部3aと右側球状物保持部3bとは、前記
基台部1上に対称的に戴置され、若干の空隙を設けて略
逆八の字形状をなす。その空隙は、内部に保持している
前記球状物15,15,…を放出するための開口部5を
形成する。該開口部5は、所望の時に前記球状物15,
15,…を放出できるよう、閉塞板4にて閉じられる構
成として設けることがある(図1参照)。当該球状物保
持部3の材質は問わないが、前記球状物と同一の材質
(木材,鉄材,プラスチック,合成樹脂その他の材質)
として、前記球状物15,15,…が基台部1上で空回
りしない程度の適当な動摩擦を得るとともに美観をも統
一することがある。
1の下方位置に、その長手方向約1/3強の長さにて設
けられ、高さは、好ましくは前記球状物15,15,…
の直径と略等しいかそれ以上とした仕切り板である(図
1参照)。その材質は問わないが、前記球状物15,1
5,…と同一の材質(木材,鉄材,プラスチック,合成
樹脂その他の材質)として美観を統一することがある。
この仕切り部材8,8,…によって、前記基台部1の下
方位置はいくつかの領域に区分される。これらの領域の
それぞれを、本明細書では特に分布表示スロット7,
7,…ということがある。
少なくとも3個の前記球状物15,15,…が横一列に
優に収納される程度とすることが好ましい(図3,図4
等参照)。また、前記分布表示スロット7,7,…のそ
れぞれは全て等間隔とすることが望ましいが、両端に位
置する2つの分布表示スロット7,7,…は、残りの分
布表示スロット7,7,…の幅よりも多少広めとしても
差し支えない。
垂直に立設された円柱状の棒状体であり、好ましくは当
該基台部1に十分深く刺し込まれて容易に抜けないよう
な構成とするか、当該基台部1と一体形成するが、組立
て容易とするために抜差し自在とする構成としてもよ
い。このピン6,6,…のそれぞれの直径は全て等しく
なるように形成し、その直径は、前記球状物15,1
5,…の直径の1/10乃至1/2,好ましくは1/8
乃至1/3,より好ましくは1/5程度とする。
(A)のように配列される。即ち、8行17列からなる
配列であって、偶数行における4本のピン6,6,…
は、奇数行におけるそれらよりも、半行(0.5行)程
度下方位置に立設される。より具体的には、例えば第1
行と第2行とについて着目すると、第2行第2列のピン
6aは、第1行第1列と第3行第1列とに立設されるピ
ン6b及び6cのほぼ中間位置に立設される。偶数行に
配列されるピン6,6,…は、全てこのような位置関係
で立設されることが好ましい。
数列)に配列されるピン6,6,…のそれぞれの行方向
間隔をD1 と、奇数行(偶数行)に配列されるピン6,
6,…のそれぞれの列方向間隔をE1 と、各列に配列さ
れるピン6,6,…の行方向間隔をM1 と、各行に配列
されるピン6,6,…の列方向間隔をN1 とすれば、D
1 =2M1 ,E1 =2N1 の関係がそれぞれ成り立つ。
すると、その斜め方向の角度Θは、20度乃至60度,
好ましくは30度乃至50度、より好ましくは45度程
度の鋭角とする。隣接する各ピン6,6,…同士の間隔
は、前記球状物15,15,…が優に転動して通過でき
る程度とする。
て説明する。図3及び図4は、その第1実施形態の概略
図であり、球状物保持部3に多数の球状物15,15,
…が収納されている状態を表す(図3参照)。本実施形
態に係る確率統計分布表示器は、図2(B)に示すよう
に、その上方位置(前記球状物保持部3側)を水平基準
線Gから斜角ψだけ、即ち、水平状態より1度乃至45
度,好ましくは3度乃至20度,より好ましくは5度乃
至15度程度傾けて、基台部1が長手方向に傾斜設置さ
れるように置く。例えば、少なくとも1本の脚部16を
枠部2のいずれかの箇所に設けたり、電話帳,雑誌その
他十分な厚さを有する物を基台部1の一端の裏面に挟み
込む等してもよい。このようにすることで、重力の作用
により、多数の前記球状物15,15,…が適当な速度
で、傾斜設置された基台部1上を転動して、各分布表示
スロット7,7,…へ収納される。ここで、前記脚部1
6の底面には、脚部アジャスタ12を設けて、適宜に基
台部1の高さを微調整可能にすることがある。
5,15,…が、順に開口部5から放出され、各分布表
示スロット7,7,…に収納されていく過程を示す。当
該開口部5から放出された球状物15,15,…は、多
数配列されたピン6,6,…のうちのいくつかに接触し
ながら、進行方向を適宜に変えて基台部1上を転動し、
最終的に各分布表示スロット7のいずれかに収納され
る。ここで、多数の球状物15,15,…が放出される
開口部5は、多数配列されたピン6,6,…の略中央位
置に設け、更に好ましくは、中央に位置する2つの分布
表示スロット7,7の上方位置に設けることが好ましい
(図1,図3等参照)。
物保持部3で収納されていた球状物15,15,…が全
て放出されると、図5に示すように、その球状物15,
15,…は、多数の前記ピン6,6,…に接触しながら
通過した後、分布表示スロット7,7,…全体において
略山型に分布して収納される。このように、球状物15
のそれぞれが、いくつかのピン6,6,…に接触してそ
の進行方向が確率的に決定され、ほぼ一定の幅を有する
前記分布表示スロット7,7,…のそれぞれに転動して
収納されるとき、その収納された状態はほぼ二項分布に
従う。
理に従っていることの理由について図10を用いて説明
する。図10(A)は、一つの球状物15がピン6,
6,…に接触するときの模式図である。ある特定の3本
の前記ピン6,6,6について着目すると、図10
(B)のように、任意の位置Qにあるピン6に至る道筋
はその斜め左右上方、即ち位置R及びSへの道筋の数の
和である〔図1(B)参照〕。したがって、球状物15
が最初のピン6に接触してから、最下行のピン6(ここ
ではピンA,B,C,D,E及びFと称する)のいずれ
かに到達する道筋の数は、その直前の上段に位置するピ
ン6への道筋の和で表わされる。
道筋の数は、その道筋の数を上段から順に記せば、図1
(A)におけるカッコ内の数字のようになる。この道筋
の数は、中央が多く、左右対称になっている。これは、
とりもなおさず「パスカルの三角形」における数字の並
びであり、換言すれば二項定理で展開したときの各項の
係数に相当する。以上より、本願発明において、分布表
示スロット7,7,…で各球状物15,15,…が山型
に表示されることは、離散分布的に収納されるという条
件も満たすから、、二項分布に従った分布表示となる。
ついて説明する。第1実施形態において、ピン6,6,
…の中央上方位置に、三角枠13を嵌込む〔(図5
(A)参照〕。その三角枠13とは、具体的には図5
(B)に示すような枠であり、内部をいくつかのピン
6,6,…に嵌込んで固定するための空洞部13bが設
けられる。
て、図6(A)のように、球状物15,15,…のそれ
ぞれは、当該三角枠13の左斜辺又は右斜辺を必ず滑り
落ち、左右いずれかの方向に転動して、いずれかの分布
表示スロット7に収納される。その結果、当該分布表示
スロット7,7,…には、二山分布(M型分布)に従っ
て収納された球状物15,15,…が現れる〔(図6
(B)参照〕。
ち、例えば上から2段目の中央上方位置等にも嵌込むこ
とができるが、その場合は各球状物15,15,…が最
初にいずれかのピン6,6,…に接触するので、当該三
角枠13に接触しない場合が生じる。したがって、本実
施形態のように良好にM型分布を表示させることができ
ない場合がある。
ついて説明する。第1実施形態において、図7(A)に
示すような位置で、斜辺具14,14,…をピン6,
6,…に引っ掛けて固定する。本実施形態では、それぞ
れ長さの異なる斜辺具14,14,…を用いており、具
体的には、フック部14aを両端部に設け〔(図7
(B)参照〕、ピン6,6,…に引っ掛けて容易に固定
できるようにする(図7(C)参照〕。
ことによって、図8(A)のように、球状物15,1
5,…のそれぞれは、当該斜辺具14,14,…のいず
れかに接触しながら転動して、各分布表示スロット7,
7,…に収納される。その結果、当該分布表示スロット
7,7,…には、幾何分布に従って収納された球状物1
5,15,…が表示される(図8(B)参照)。本願発
明の確率統計分布表示器においては、球状物15,1
5,…が開口部5から放出されて各分布表示スロット
7,7,…に収納されるまでの過程はベルヌーイ試行と
みなしてよいからである。本実施形態の変形例として、
前記斜辺具14,14,…を最下段のピン6,6,…ま
で延設せずに途中までとすることがある。この場合で
も、ほぼ幾何分布に従って分布表示がなされる。
部1は、図1のように球状物保持部3を戴置する上方約
1/4の部分を第1モジュール,多数のピン6,6,…
を配列した中央約1/4の部分を第2モジュール,いく
つかの分布表示スロット7,7,…を設けた下方約1/
2の部分を第3モジュールと呼称し、それぞれ取り外し
可能にて設け、組立・分解容易となるように構成するこ
とがある。
に取り外しを可能とし、更にその四つ角位置には、アジ
ャスタ11,11,…を設けて、当該第2モジュールの
水平度の微調整を独自に可能とすることがある。この場
合、前記脚部16のゆがみ等で本発明の確率統計分布表
示器全体が多少傾いているとしても、当該アジャスタ1
1,11,…による調整を行うことで、確率に最も大き
な影響を与える第2モジュールの水平度を維持できるの
で、かかる環境でも二項分布や幾何分布等の種々の分布
を常に表示させることができる。
前記分布表示スロット7,7,…の下方に、収納された
球状物を回収するための回収箱9をいくつか設けること
がある(図1参照)。この場合、ストッパ10を外すこ
とによって、各分布表示スロット7,7,…に収納され
ている球状物15,15,…のそれぞれが、当該回収箱
9に落下して回収される。
垂直に立てて実施することも可能であるが、やや寝かせ
た状態にして、基台部1と適宜な摩擦を得るようにして
転動させることが好ましい。各ピン6,6,…に強く衝
突させると、跳ね返って更に他のピン6,6,…にも接
触し、好ましい二項分布の態様で表示されないことがあ
るからである。
角枠13や斜辺具14,14,…には限定されず、その
他いかなる部材を用いて、二項分布,M型分布,幾何分
布以外の種々の数学的分布を表示することができる。ま
た、ピン6,6,…の数と分布表示スロット7,7,…
の数とのいずれか又は両方を更に多くすることによっ
て、離散分布から連続分布に近づくので、正規分布を表
示させることもできる。二項分布において試行回数を極
限に近づけると正規分布になるからである。
台部1と、保持している多数の球状物を排出可能な開口
部5を有する球状物保持部3と、前記開口部5から排出
される球状物15のそれぞれが十分通過可能な程度の間
隔にて配列した多数のピン6,6,…と、該ピン6,
6,…に接触しながら通過する前記球状物15,15,
…を収納するための多数の分布表示スロット7,7,…
を形成する仕切り部材8,8,…とからなり、前記球状
物15,15,…のそれぞれが前記ピン6,6,…のい
ずれかに接触して転動する結果、前記分布表示スロット
7,7,…のそれぞれに二項分布に略従って収納される
確率統計分布表示器としたことによって、以下のような
優れた効果を有する。
保持部3と、ピン6,6,…とからなる構成により、球
状物15,15,…は適度の摩擦を受けながら転動して
ピン6,6,…に接触することができるので、例えばパ
チンコのように、釘(本発明のピン6,6,…に相当)
に強く衝突する結果、跳ね返って他の釘に接触するとい
うことが全くない。その結果、あるピン6に接触した
ら、当該球状物15は跳ね返りで上方にある他のピン
6,6,…に接触して確率(独立試行)を乱すようなこ
となく、必ずその左方向か右方向のいずれかに転動(進
行)して、下方にある他のピン6,6,…に接触するの
で、独立試行は維持され、ベルヌーイ試行の要件を充足
するから、必ず二項分布に従った表示がされる。
る過程を、球状物15,15,がピン6,6,…に接触
する様子から視覚的に認識することができるので、学習
者は容易に二項分布の概念を容易に理解することができ
るという極めて優れた効果を生じる。即ち、二項分布
が、各ピン6,6,…に球状物15,15,…が接触し
て左方向へ転動するか右方向へ転動するかの確率の積み
重ねの結果である、という概念を一目瞭然で把握するこ
とができるという優れた効果がある。
れにくいという性質に訴えることができるので、長い時
間が経過しても、学習者は二項分布が形成される様子を
いつまでも記憶していることができる。その結果、学習
者が大学等へ進学したときでも、学習者がその記憶を基
にして更に高度な確率統計分野の学習をすることについ
て大きな助けとなる優れた利点も有する。
る基台部1と、保持している多数の球状物15,15,
…を排出可能な開口部5を有する球状物保持部3と、前
記開口部5から排出される球状物15,15,…のそれ
ぞれが十分通過可能な程度の間隔にて配列した多数のピ
ン6,6,…と、該ピン6,6,…に接触しながら通過
する前記球状物15,15,…を収納するための多数の
分布表示スロット7,7,…を形成する仕切り部材8,
8,…と、前記ピン6,6,…のいずれかに係止可能な
三角枠13とからなり、前記球状物15,15,…のそ
れぞれが転動して前記三角枠13に接触し,且ついずれ
かの前記ピン6,6,…に接触して転動することによっ
て、前記分布表示スロット7,7,…のそれぞれにM型
分布に略従って収納される確率統計分布表示器としたこ
とによって、以下のような利点が生じる。
保持部3と、ピン6,6,…とからなる構成により、球
状物15,15,…は適度の摩擦を受けながら転動して
ピン6,6,…に接触することができるので、例えばパ
チンコのように、釘(本発明のピン6,6,…に相当)
に強く衝突する結果、跳ね返って他の釘に接触するとい
うことが全くない。その結果、あるピン6に接触した
ら、当該球状物15は跳ね返りで上方にある他のピン
6,6,…に接触して確率(独立試行)を乱すようなこ
となく、必ずその左方向か右方向のいずれかに転動(進
行)して、下方にある他のピン6,6,…に接触するの
で、独立試行は維持され、ベルヌーイ試行の要件は充足
される。これに三角枠13を加えてことによって、複雑
な分布であるM型分布を容易に表示させることができ
る。
る過程を、球状物15,15,がピン6,6,…及び三
角枠13に接触する様子から視覚的に認識することがで
きるので、学習者は容易にM型分布の概念を容易に理解
することができるという極めて優れた効果を生じる。即
ち、M型分布も、初期条件(三角枠13に接触するとい
うこと)が異なるだけで、各ピン6,6,…に球状物1
5,15,…が接触して左方向へ転動するか右方向へ転
動するかの確率の積み重ねの結果である、という概念を
一目瞭然で把握することができるという優れた効果があ
る。
れにくいという性質に訴えることができるので、長い時
間が経過しても、学習者はM型分布が形成される様子を
いつまでも記憶していることができる。その結果、学習
者が大学等へ進学したときでも、学習者がその記憶を基
にして更に高度な確率統計分野の学習をすることについ
て大きな助けとなる優れた利点も有する。
る基台部1と、保持している多数の球状物15,15,
…を排出可能な開口部5を有する球状物保持部3と、前
記開口部5から排出される球状物15,15,…のそれ
ぞれが十分通過可能な程度の間隔にて配列した多数のピ
ン6,6,…と、該ピン6,6,…に接触しながら通過
する前記球状物15,15,…を収納するための多数の
分布表示スロット7,7,…を形成する仕切り部材8,
8 ,…と、前記ピン6,6,…のいずれかに係止可能な
斜辺具14,14,…とからなり、前記球状物15,1
5,…のそれぞれが転動して前記斜辺具14,14,…
に接触し,且ついずれかの前記ピン6,6,…に接触し
て転動することによって、前記分布表示スロット7,
7,…のそれぞれに幾何分布に略従って収納される確率
統計分布表示器としたことによって、以下のような優れ
た効果を有する。
保持部3と、ピン6,6,…とからなる構成により、球
状物15,15,…は適度の摩擦を受けながら転動して
ピン6,6,…に接触することができるので、例えばパ
チンコのように、釘(本発明のピン6,6,…に相当)
に強く衝突する結果、跳ね返って他の釘に接触するとい
うことが全くない。その結果、あるピン6に接触した
ら、当該球状物15は跳ね返りで上方にある他のピン
6,6,…に接触して確率(独立試行)を乱すようなこ
となく、必ずその左方向か右方向のいずれかに転動(進
行)して、下方にある他のピン6,6,…に接触するの
で、独立試行は維持され、ベルヌーイ試行の要件が充足
される。更に、斜辺具14を設けた構成としたことによ
って、複雑な分布である幾何分布を容易に表示させるこ
とができる。
る過程を、球状物15,15,がピン6,6,…に接触
する様子から視覚的に認識することができるので、学習
者は容易に幾何分布の概念を理解することができるとい
う極めて優れた効果を生じる。即ち、幾何分布が、初期
状態(斜辺具14に接触するということ)が異なるだけ
で、各ピン6,6,…に球状物15,15,…が接触し
て左方向へ転動するか右方向へ転動するかの確率の積み
重ねの結果である、という概念を一目瞭然で把握するこ
とができるという優れた効果がある。
れにくいという性質に訴えることができるので、長い時
間が経過しても、学習者は幾何分布が形成される様子を
いつまでも記憶していることができる。その結果、学習
者が大学等へ進学したときでも、学習者がその記憶を基
にして更に高度な確率統計分野の学習をすることについ
て大きな助けとなる優れた利点も有する。
視図 (B)はX−X矢視断面図
ンの配列態様を示す平面図 (B)は本発明の確率統計分布表示器に脚部を付加した
ときの側面図
施形態における初期状態を表わす状態図 (B)は本発明の第1実施形態における球状物の転動の
様子を表わす作用図
て収納された球状物の状態を表わす状態図
形態における初期状態を表わす状態図 (B)は本発明の第2実施形態で使用する三角枠の拡大
斜視図 (C)はいくつかのピンに三角枠をを嵌め込んだ状態を
表わす状態図
の転動の様子を表わす作用図 (B)は本発明の第2実施形態においてM型分布に従っ
て収納された球状物の状態を表わす状態図
施形態における初期状態を表わす状態図 (B)は本発明の第3実施形態で使用する斜辺具の拡大
斜視図 (C)はいくつかのピンに斜辺具を嵌め込んだ状態を表
わす状態図
の転動の様子を表わす作用図 (C)は本発明の第3実施形態において幾何分布に従っ
て収納された球状物の状態を表わす状態図
を取り外したときの拡大斜視図
表示する概念を示す概念図 (B)は(A)の要部拡大図
状態を表わす状態図
Claims (3)
- 【請求項1】 傾斜設置される基台部と、保持している
多数の球状物を排出可能な開口部を有する球状物保持部
と、前記開口部から排出される球状物のそれぞれが十分
通過可能な程度の間隔にて配列した多数のピンと、該ピ
ンに前記球状物が接触しながら通過した後に該球状物を
収納するための多数の分布表示スロットを形成する仕切
り部材とからなり、前記球状物が前記ピンのいずれかに
接触して転動する結果、前記分布表示スロットのそれぞ
れに前記多数の球状物が二項分布に略従って収納される
ことを特徴とする確率統計分布表示器。 - 【請求項2】 傾斜設置される基台部と、保持している
多数の球状物を排出可能な開口部を有する球状物保持部
と、前記開口部から排出される球状物のそれぞれが十分
通過可能な程度の間隔にて配列した多数のピンと、該ピ
ンに前記球状物が接触しながら通過した後に該球状物を
収納するための多数の分布表示スロットを形成する仕切
り部材と、前記ピンのいずれかに係止可能な三角枠とか
らなり、前記球状物が転動して前記三角枠に接触し,且
ついずれかの前記ピンに接触して転動することによっ
て、前記分布表示スロットのそれぞれに前記多数の球状
物がM型分布に略従って収納されることを特徴とする確
率統計分布表示器。 - 【請求項3】 傾斜設置される基台部と、保持している
多数の球状物を排出可能な開口部を有する球状物保持部
と、前記開口部から排出される球状物のそれぞれが十分
通過可能な程度の間隔にて配列した多数のピンと、該ピ
ンに前記球状物が接触しながら通過した後に該球状物を
収納するための多数の分布表示スロットを形成する仕切
り部材と、前記ピンのいずれかに係止可能な斜辺具とか
らなり、前記球状物が転動して前記斜辺具に接触し,且
ついずれかの前記ピンに接触して転動することによっ
て、前記分布表示スロットのそれぞれに前記多数の球状
物が幾何分布に略従って収納されることを特徴とする確
率統計分布表示器。
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