JP2000193674A - 斜角式超音波センサ、それを用いた超音波流速測定装置、及び流速測定方法 - Google Patents

斜角式超音波センサ、それを用いた超音波流速測定装置、及び流速測定方法

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JP2000193674A
JP2000193674A JP10373123A JP37312398A JP2000193674A JP 2000193674 A JP2000193674 A JP 2000193674A JP 10373123 A JP10373123 A JP 10373123A JP 37312398 A JP37312398 A JP 37312398A JP 2000193674 A JP2000193674 A JP 2000193674A
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Takeshi Kobayashi
武 小林
Kenichi Shimizu
賢一 清水
Seiji Toda
誠二 戸田
Satoshi Omori
聡 大森
Takao Yamakoshi
孝夫 山越
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Ueda Japan Radio Co Ltd
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Ueda Japan Radio Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 楔状の超音波伝播媒体及び該媒体の一つの面
に付設された圧電振動子からなる斜角式超音波センサで
あって、楔の超音波伝播速度を容易に測定することがで
き、かつ製造コストの安価な斜角式超音波センサを提供
すること。 【解決手段】 圧電振動子から超音波伝播媒体内に発せ
られる超音波の伝播経路内に、超音波の伝播方向に対し
て垂直な、一つ以上の超音波反射面が設けられているこ
とを特徴とする斜角式超音波センサ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、超音波流速測定装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】超音波流速測定装置は、測定対象流体に
測定装置を接触させないで、すなわち流体の流れている
配管等の管路の外からでも、容易に測定対象流体の流速
を測定することができるなどの利点があり、工業界のみ
ならず医療分野等でも利用されている。
【0003】超音波流速測定装置による流速の測定方法
には、種々の方式のものが知られており、測定対象流体
の上流側と下流側に圧電振動子と楔状の超音波伝播媒体
(以下、楔という)とからなる超音波センサを設置し
て、上流側に設置した超音波センサから流体に入射した
超音波が、下流側に設置した超音波センサで受信される
までの時間と下流側に設置した超音波センサから流体に
入射した超音波が上流側に設置した超音波センサで受信
されるまでの時間をそれぞれ測定し、その時間の差から
流体の流速を算出する伝播時間差方式と、測定対象流体
に設置した超音波センサから流体に入射した超音波の周
波数と、入射された超音波が流体中の微粒子や気泡など
で反射し超音波センサで受信された時の超音波の周波数
とを測定し、入射した超音波と検出された超音波との周
波数の変化(ドップラーシフト)から流体の流速を算出
するドップラー方式とが一般に用いられている。
【0004】流体の超音波伝播速度、及び超音波センサ
から流体に入射した超音波の屈折角は、流体の温度によ
って変化することが知られている。上記の伝播時間差方
式及びドップラー方式どちらの方式であっても、測定対
象流体の超音波伝播速度あるいは超音波の屈折角を用い
て、流速を算出するため、流体の温度が変化すると流速
を正確に算出することができないという問題がある。こ
のような問題に対して、流速測定時の流体の温度を測定
する様々な手法が提案されている。
【0005】特開昭55−69020号公報では、温度
計を使用して流体の温度を測定する方法が提案されてい
る。しかし、配管に温度計を取り付けるためのスペース
が必要となり、また超音波の信号処理とは異なる処理回
路が必要となる等の課題がある。
【0006】また、特開昭61−120015号公報、
特開平7−139982号公報では、流体が流れる配管
の上流側と下流側に設置した超音波センサを用いて、配
管内を伝播した超音波伝播速度を算出し、得られた配管
の超音波伝播速度から流体の温度を算出する伝播時間差
方式を用いた超音波流量測定装置が提案されている。し
かし、あらかじめ配管の超音波伝播速度と配管の温度と
の関係式と超音波を伝播させる配管の距離を正確に求め
ておく必要がある。
【0007】実開昭61−137271号公報では、超
音波センサに楔の超音波伝播速度測定用の圧電振動子を
設置した超音波センサが提案されている。これによれ
ば、楔の超音波伝播速度を容易に算出することができ、
この超音波伝播速度から流体の温度に変化に応じた流速
の補正も容易に算出することができるとされている。し
かし、流速測定用の圧電振動子とは別に、楔の超音波伝
播速度測定用の圧電振動子を楔に付設することが必要に
なり、コスト的に高価になる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、楔の超音波
伝播速度を容易に測定することができ、かつ製造コスト
の安価な斜角式超音波センサを提供することを目的とす
る。また、本発明は、流体の温度変化にかかわらず正確
な流速を算出することができる超音波流速測定装置及び
その測定装置を用いた流速の測定方法を提供することも
その目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、楔状の超音波
伝播媒体及び該媒体の一つの面に付設された圧電振動子
からなる斜角式超音波センサであって、圧電振動子から
超音波伝播媒体内に発せられる超音波の伝播経路内に、
超音波の伝播方向に対して垂直な、一つ以上の超音波反
射面が設けられていることを特徴とする斜角式超音波セ
ンサにある。
【0010】上記超音波センサの好ましい態様は下記の
通りである。 1)超音波媒体が同一あるいは異なる材質からなる材料
片を少なくとも二つ以上貼り合わせたものであること。 2)超音波反射面が、一旦超音波伝播媒体内で反射した
超音波の伝播経路に、設けられていること。 3)超音波反射面が一つであること。
【0011】さらに本発明は、(1)圧電振動子及び一
つの超音波反射面が設けられている楔状の超音波伝播媒
体とからなる斜角式超音波センサ、(2)圧電振動子と
超音波反射面との距離L1が記録されているメモリ、
(3)測定対象流体に直接あるいは測定対象流体が流れ
る配管に該超音波センサの圧電振動子が付設されていな
い面を接触させた状態で、圧電振動子から発生した超音
波が、超音波の発生後、超音波反射面で反射して圧電振
動子に戻ってくるまでの時間T1とメモリに記録されて
いる距離L1とから超音波伝播媒体の超音波伝播速度を
算出する演算装置とを備えたことを特徴とする超音波流
速測定装置にもある。
【0012】本発明の超音波流速計は、(1)圧電振動
子及び楔状の超音波伝播媒体から構成される斜角式超音
波センサ二個からなる一対の超音波センサであって、少
なくとも一方の斜角式超音波センサの超音波伝播媒体に
は、一つの超音波反射面が設けられている一対の超音波
センサ、(2)圧電振動子に電圧をパルス状に印加する
パルス発生器、(3)一対の超音波センサのうちどちら
か一方とパルス発生器とを切り替え可能にて接続する超
音波発生センサ切替回路、(4)圧電振動子から出力さ
れた測定対象流体の流速測定に関連する一連の電気信号
をデジタル信号に変換するA/D変換器、(5)一対の
超音波センサのうちどちらか一方とA/D変換器とを切
り替え可能に接続する超音波受信センサ切替回路、
(6)超音波伝播媒体での温度と超音波の伝播速度との
関係式、及び測定対象流体での温度と超音波の伝播速度
との関係式、そしてあらかじめ定められている圧電振動
子と超音波反射面との距離L1、超音波センサから測定
対象流体が流れる配管へ伝播する超音波の入射角θe、
測定対象流体中を超音波が横切った回数N、配管の内径
dを記録しているメモリ、(7)測定対象流体が流れる
配管の上流側と下流側とに超音波センサをそれぞれの圧
電振動子が超音波を送受信できるように設置した状態
で、超音波伝播媒体に超音波反射面が設けられている超
音波センサの圧電振動子から発生した超音波が、超音波
の発生後、その超音波を発生させた超音波センサの超音
波反射面で反射して圧電振動子にまで戻ってくるまでの
時間T1とメモリに記録されている超音波伝播媒体での
温度と超音波の伝播速度との関係式、及び測定対象流体
での温度と超音波の伝播速度との関係式、距離L1、入
射角θeとから、測定対象流体の超音波伝播速度C、配
管から測定対象流体へ伝播する超音波の屈折角θを算出
し、そして、上流側に設置した超音波センサの圧電振動
子から発生した超音波が、超音波の発生後、下流側に設
置した超音波センサの圧電振動子で受信されるまでの時
間T12、下流側に設置した超音波センサの圧電振動子か
ら発生した超音波が、超音波の発生後、上流側に設置し
た超音波センサの圧電振動子で受信されるまでの時間T
21とメモリに記録されているN、内径d及び算出した超
音波伝播速度C、屈折角θから測定対象流体の流速を算
出する演算処理装置、(8)算出された流速を表示する
表示装置を組み合わせてなる超音波流速測定装置にもあ
る。
【0013】本発明は、上記の超音波流速測定装置を用
いて、流速測定時の超音波伝播媒体の超音波伝播速度C
eを下記の計算式(16)で算出し、 式(16) Ce=2×L1/T1 算出した超音波伝播速度Ceと超音波伝播媒体での温度
と超音波の伝播速度との関係式とから、超音波伝播媒体
の温度を算出し、次いで、この温度を測定対象流体の温
度として、測定対象流体での温度と超音波の伝播速度と
の関係式から測定対象流体の超音波伝播速度Cを算出
し、屈折角θを下記の計算式(17)で算出し、
【0014】
【数11】 そして、測定対象流体の流速Vを下記の計算式(18)
で算出することを特徴とする流速の測定方法にもある。
【0015】
【数12】
【0016】本発明は、配管を流れる測定対象流体の流
速を測定する超音波流速測定装置であって、(1)圧電
振動子及び楔状の超音波伝播媒体とから構成される斜角
式超音波センサ二個からなる一対の超音波センサであっ
て、少なくとも一方の斜角式超音波センサの超音波伝播
媒体には、一つの超音波反射面が設けられている一対の
超音波センサ、(2)圧電振動子に電圧をパルス状に印
加するパルス発生器、(3)一対の超音波センサのうち
どちらか一方とパルス発生器とを切り替え可能にて接続
する超音波発生センサ切替回路、(4)圧電振動子から
出力された測定対象流体の流速測定に関連する一連の電
気信号をデジタル信号に変換するA/D変換器、(5)
一対の超音波センサのうちどちらか一方とA/D変換器
とを切り替え可能に接続する超音波受信センサ切替回
路、(6)超音波伝播媒体での温度と超音波の伝播速度
との関係式、測定対象流体が流れる配管での温度と超音
波の伝播速度との関係式、及び測定対象流体での温度と
超音波の伝播速度との関係式、そしてあらかじめ定めら
れている圧電振動子と超音波反射面との距離L1、圧電
振動子と超音波伝播媒体の配管と接する面との距離
2、配管の厚さL3、超音波伝播媒体から測定対象流体
が流れる配管へ伝播する超音波の入射角θe、測定対象
流体中を超音波が横切った回数N、配管の内径dが記録
されているメモリ、(7)測定対象流体が流れる配管の
上流側と下流側とに超音波センサをそれぞれの圧電振動
子が超音波を送受信できるように設置した状態で、超音
波伝播媒体に超音波反射面が設けられている超音波セン
サの圧電振動子から発生した超音波が、超音波の発生
後、その超音波センサの超音波反射面で反射して圧電振
動子にまで戻ってくるまでの時間T1とメモリに記録さ
れている超音波伝播媒体での温度と超音波の伝播速度と
の関係式、測定対象流体が流れる配管での温度と超音波
の伝播速度との関係式、及び測定対象流体での温度と超
音波の伝播速度との関係式、距離L1、距離L2、厚さL
3、入射角θeとから、配管から測定対象流体へ伝播す
る超音波の屈折角θ、超音波が超音波伝播媒体を伝播し
た時間Te及び、超音波が配管を伝播した時間Tfeを
算出し、そして、上流側に設置した超音波センサの圧電
振動子から発生した超音波が、超音波の発生後、下流側
に設置した超音波センサの圧電振動子で受信されるまで
の時間T12、下流側に設置した超音波センサの圧電振動
子から発生した超音波が、超音波の発生後、上流側に設
置した超音波センサの圧電振動子で受信されるまでの時
間T21とメモリに記録されているN,内径d及び算出し
た屈折角θ、時間Te、時間Tfeとから測定対象流体
の流速を算出する演算処理装置、(8)算出された流速
を表示する表示装置を組み合わせてなる超音波流速測定
装置にもある。
【0017】本発明は、上記の超音波流速測定装置を用
いて、流速測定時の超音波伝播媒体の超音波伝播速度C
eを下記の計算式(19)で算出し、 式(19) Ce=2×L1/T1 算出した超音波伝播速度Ceと超音波伝播媒体での温度
と超音波の伝播速度との関係式とから、超音波伝播媒体
の温度を算出し、次いで、この温度を配管の温度とし
て、配管での温度と超音波の伝播速度との関係式から配
管の超音波伝播速度Cfeを算出し、時間Teを下記の
計算式(20)で算出し、 式(20) Te=2×L2/Ce 超音波伝播媒体から配管を伝播する超音波の屈折角θf
eを下記の計算式(21)で算出し、
【0018】
【数13】 時間Tfeを下記の計算式(22)で算出し、
【0019】
【数14】 そして、測定対象流体の流速Vを下記の計算式(23)
で算出することを特徴とする流速の測定方法にもある。
【0020】
【数15】
【0021】本発明は、配管を流れる測定対象流体の流
速を測定する超音波流速測定装置であって、(1)圧電
振動子及び一つの超音波反射面が設けられている楔状の
超音波伝播媒体とからなる斜角式超音波センサ、(2)
圧電振動子に電圧をパルス状に印加するパルス発生器、
(3)圧電振動子から出力された測定対象流体の流速測
定に関連する一連の電気信号をデジタル信号に変換する
A/D変換器、(4)超音波伝播媒体での温度と超音波
の伝播速度との関係式、及び測定対象流体での温度と超
音波の伝播速度との関係式、そしてあらかじめ定められ
ている圧電振動子と超音波反射面との距離L1、超音波
伝播媒体から測定対象流体が流れる配管に伝播する超音
波の入射角θeを記録しているメモリ、(5)測定対象
流体が流れる配管に超音波センサを設置した状態で、圧
電振動子から発生した超音波が、超音波の発生後、超音
波反射面で反射して圧電振動子にまで戻ってくるまでの
時間T1とメモリに記録されている超音波伝播媒体での
温度と超音波の伝播速度との関係式、及び測定対象流体
での温度と超音波の伝播速度との関係式、そして距離L
1、入射角θeとから、測定対象流体の超音波伝播速度
C、超音波伝播媒体から測定対象流体へ伝播する超音波
の屈折角θを算出し、そして圧電振動子から発生した超
音波の周波数f1、流体中で反射して圧電振動子に戻っ
てきた超音波の周波数f2、及び算出した屈折角θ、超
音波伝播速度Cから測定対象流体の流速を算出する演算
処理装置、(6)算出された流速を表示する表示装置を
組み合わせてなる超音波流速測定装置にもある。
【0022】本発明は、上記の超音波流速測定装置を用
いて、流速測定時の超音波伝播媒体の超音波伝播速度C
eを下記の計算式(24)で算出し、 式(24) Ce=2×L1/T1 算出した超音波伝播速度Ceと超音波伝播媒体での温度
と超音波の伝播速度との関係式とから、超音波伝播媒体
の温度を算出し、次いで、この温度を測定対象流体の温
度として、測定対象流体での温度と超音波の伝播速度と
の関係式から測定対象流体の超音波伝播速度Cを算出
し、屈折角θを下記の計算式(25)で算出し、
【0023】
【数16】 そして、測定対象流体の流速Vを下記の計算式(26)
で算出することを特徴とする流速の測定方法にもある。
【0024】
【数17】
【0025】本発明は、配管を流れる測定対象流体の流
速を測定する超音波流速測定装置であって、(1)圧電
振動子及び楔状の超音波伝播媒体とからなる送信用斜角
式超音波センサ及び受信用斜角式超音波センサであっ
て、少なくとも一方の斜角式超音波センサの超音波伝播
媒体に一つの超音波反射面が設けられている送信用斜角
式超音波センサ及び受信用斜角式超音波センサ、(2)
圧電振動子に電圧をパルス状に印加するパルス発生器、
(3)一対の超音波センサのうちどちらか一方とパルス
発生器とを切り替え可能にて接続する超音波発生センサ
切替回路、(4)圧電振動子から出力された測定対象流
体の流速測定に関連する一連の電気信号をデジタル信号
に変換するA/D変換器、(5)一対の超音波センサの
うちどちらか一方とA/D変換器とを切り替え可能に接
続する超音波受信センサ切替回路、(6)超音波伝播媒
体での温度と超音波の伝播速度との関係式、及び測定対
象流体での温度と超音波の伝播速度との関係式、そして
あらかじめ定められている圧電振動子と超音波反射面と
の距離L1、送信用斜角式超音波センサの超音波伝播媒
体から測定対象流体に伝播する超音波の入射角θe1
測定対象流体から受信用斜角式超音波センサの超音波伝
播媒体に伝播する超音波の屈折角θe2、を記録してい
るメモリ、(7)測定対象流体が流れる配管に一対の超
音波センサをそれぞれの圧電振動子が超音波を送受信で
きるように設置した状態で、一方あるいは双方の超音波
センサの圧電振動子から発生した超音波が、超音波の発
生後、超音波を発生させた超音波センサの超音波反射面
で反射して圧電振動子にまで戻ってくるまでの時間T 1
とメモリに記録されている超音波伝播媒体での温度と超
音波の伝播速度との関係式、及び測定対象流体での温度
と超音波の伝播速度との関係式、そして距離L 1、入射
角θe1、屈折角θe2とから、測定対象流体の超音波伝
播速度C、送信用斜角式超音波センサの超音波伝播媒体
から測定対象流体へ伝播する超音波の屈折角θa、測定
対象流体から受信用斜角式超音波センサの超音波伝播媒
体へ伝播する超音波の入射角θbを算出し、そして送信
用超音波センサの圧電振動子で発生した超音波の周波数
1、受信用超音波センサの圧電振動子で受信された超
音波の周波数f2、及び算出した屈折角θa、入射角θ
b、超音波伝播速度Cから測定対象流体の流速を算出す
る演算処理装置、(8)算出された流速を表示する表示
装置を組み合わせてなる超音波流速測定装置にもある。
【0026】本発明は、上記の超音波流速測定装置を用
いて、流速測定時の超音波伝播媒体の超音波伝播速度C
eを下記の計算式(27)で算出し、 式(27) Ce=2×L1/T1 算出した超音波伝播速度Ceと超音波伝播媒体での温度
と超音波の伝播速度との関係式とから、超音波伝播媒体
の温度を算出し、次いで、この温度を測定対象流体の温
度として、測定対象流体での温度と超音波の伝播速度と
の関係式から測定対象流体の超音波伝播速度Cを算出
し、屈折角θaを下記の計算式(28)で算出し、
【0027】
【数18】 入射角θbを下記の計算式(29)で算出し、
【0028】
【数19】 そして、測定対象流体の流速Vを下記の計算式(30)
で算出することを特徴とする流速の測定方法にもある。
【0029】
【数20】
【0030】
【発明の実施の形態】図1に本発明の斜角式超音波セン
サの一例の断面図を示す。超音波センサ10は、楔12
及び楔の一つの面に付設された圧電振動子11からな
る。流体の流速を測定する際には、楔の底面14(以
下、接触面という)を流体に直接、あるいは流体の流れ
る配管に接触させて、流体に超音波を伝播させる。楔1
2の内部には圧電振動子11から楔12に発せられる超
音波の伝播経路内に、超音波の伝播方向に対して垂直
な、一つ以上の超音波反射面13が設けられている。超
音波反射面13の形状に特に制限はなく、例えば、球形
であっても良い。超音波反射面が球形である場合には、
超音波反射面の直径は、圧電振動子から発せられる超音
波の波長以上の大きさが必要である。また、超音波反射
面を設ける位置についても特に制限はなく、例えば、接
触面で反射した超音波の伝播経路内であっても良い。超
音波反射面は、楔に孔を空けて、あるいはスリット状に
切り込みを入れて、もしくは音響インピーダンスの異な
る材料を挿入して設けることができる。
【0031】圧電振動子11から発せられた超音波の一
部(超音波S1)は超音波反射面13で反射して圧電振
動子11に戻る。従って、この超音波S1が発生してか
ら、超音波反射面13で反射して圧電振動子11に戻る
までの時間と圧電振動子と超音波反射面との距離が既知
であれば、楔内の超音波伝播速度を算出することができ
る。また、楔に超音波反射面が二つ以上設けられている
場合には、超音波が発生してから、それぞれの反射面で
反射して圧電振動子にまで戻ってくる時間と圧電振動子
とそれぞれ超音波反射面との距離が既知であれば、楔の
超音波伝播速度のばらつきを測定することができる。
【0032】図2に本発明の斜角式超音波センサの別の
一例の断面図を示す。超音波センサ20は、二つの材料
片(A)25、(B)26からなる楔22及び楔22の
一つの面に付設された圧電振動子21からなる。図に示
すように、二つの材料片(A)25、(B)26の接合
面が超音波反射面23となる。この二つの材料片の材質
は、同一であってもそれぞれ異なっていても良い。
【0033】図3に本発明の斜角式超音波センサのさら
に別の一例の断面図を示す。超音波センサ30は、楔3
2及び楔32の一つの面に付設された圧電振動子31か
らなる。超音波反射面33は、図に示すように楔32の
圧電振動子が付設されている面に対向する面である。ま
た、超音波反射面で反射する超音波の振幅を小さくする
ために、超音波反射面33に、超音波を吸収しやすい材
料を貼り合わせても良い。
【0034】上記の超音波センサの楔の材質に特に制限
はないが、一般にプラスチック材料が用いられる。プラ
スチック材料の例としては、アクリル樹脂等が挙げられ
る。さらに、超音波センサは、遅延材全体の温度が均一
になるように熱導電性の高い材料(例えば、アルミニウ
ム)からなるケースに入れてあることが好ましい。
【0035】図4に本発明の超音波流速測定装置の一例
の構成図を示す。超音波流速測定装置40は超音波セン
サ41、演算処理装置42、メモリ43からなり、超音
波センサ41は測定対象流体が流れる配管44に設置さ
れる。超音波センサの楔の温度は、配管44に設置され
ることにより測定対象流体の熱が配管を介して伝わって
流体の温度とほぼ等しくなる。メモリ43には、超音波
センサ41の圧電振動子45と楔46に設けられた超音
波反射面47との距離L1が記録されている。演算処理
装置42は、圧電振動子45から発した超音波が、楔4
6に設けられた超音波反射面47で反射して圧電振動子
まで戻ってくるまでの時間T1と、メモリに記録されて
いる距離L1とから楔の超音波伝播速度を算出する。従
って、楔での温度と超音波伝播速度との関係式が既知で
あれば超音波伝播速度から楔の温度を算出することがで
きる。
【0036】図5に伝播時間差方式により測定対象流体
の流速を算出する本発明の超音波流速測定装置の構成図
を示す。流速測定装置50は、パルス発生器51、超音
波発生センサ切替回路52、超音波センサ53a、53
b、超音波受信センサ切替回路54、A/D変換器5
5、演算処理装置56、メモリ57、表示装置58を主
構成要素とし、圧電振動子から出力された一連の電気信
号を増減幅させるためのプリアンプ59、ゲインコント
ロールアンプ60、制御器61が設けられている。超音
波センサ53a、53bの楔64a、64bは同じ形状
であって、少なくとも一方には超音波反射面65が設け
られている。
【0037】パルス発生器51から発生した電気信号
は、超音波発生センサ切替回路52により配管62の上
流側と下流側に送受信可能に設置した超音波センサ53
a、53bのうちどちらか一方の超音波センサに供給さ
れる。超音波センサに供給された電気信号は、圧電振動
子で超音波に変換される。発生した超音波は楔及び配管
62を介して測定対象流体に伝播し、流体中を少なくと
も一回横切って、超音波を発生した超音波センサと別の
超音波センサの圧電振動子で検出され、電気信号に変換
される。変換された電気信号は、超音波受信センサ切替
回路54を通ってプリアンプ59で増幅され、さらにゲ
インコトロールアンプ60で適切な大きさの電気信号に
なるように増減幅された後、A/D変換器55でデジタ
ル信号に変換されて演算処理装置56に供給される。演
算処理装置56はデジタル信号化された波形の振幅を判
断し、不適切と判断した場合には、制御器61から、ゲ
インコントロールアンプの増減幅の幅を調整するように
制御信号(A)を、あるいは、パルス発生器から圧電振
動子に印加する電圧を調整するように出力制御信号
(B)を送る。また、メモリ57には流速を算出するた
めの必要な値や関係式が記録されており、演算処理装置
56で算出した流速は表示装置58で表示される。
【0038】次に、本発明の超音波流速測定装置を用い
た測定対象流体の流速の測定方法について説明する。上
流側に設置された超音波センサ53aの圧電振動子63
aから発生した超音波が、超音波の発生後、下流側に設
置された超音波センサ53bの圧電振動子63bで受信
されるまでの時間T12(伝播時間T12)と、下流側に設
置された超音波センサ53bの圧電振動子63bから発
生した超音波が、超音波の発生後、上流側に設置された
超音波センサ53aの圧電振動子63aで受信されるま
での時間T21(伝播時間T21)との差は一般に下記の計
算式(31)より表される。
【0039】
【数21】 但し、Nは流体中を超音波が横切った回数、dは配管の
内径、Vは流体の流速、Cは流体の超音波伝播速度、屈
折角θは配管から測定対象流体に伝播した超音波の屈折
角を表す。
【0040】上記の式(31)を流速Vについて解く
と、前記の式(18)が得られる。超音波伝播速度C及
び屈折角θは上述したように、測定対象流体の温度によ
って変化し、N(図5においては2回)及び内径dは流
体の温度によって変化しない値である。超音波伝播速度
C及び屈折角θは、伝播時間T12と伝播時間T21とを測
定する前に算出しておくことが好ましい。以下、超音波
伝播速度C及び屈折角θの算出方法について説明する。
【0041】超音波伝播速度Cは、楔の温度を算出し、
その楔の温度を流体の温度として、流体での温度と超音
波伝播速度の関係式から流体の超音波伝播速度を算出す
ることができる。パルス発生装置51とプリアンプ59
とを楔に超音波反射面が設けられている超音波センサ
(図5においては下流側に設置された超音波センサ53
b)の圧電振動子63bに接続し、圧電振動子から発生
した超音波が、超音波の発生後、超音波反射面65で反
射して圧電振動子63bに戻ってくるまでの時間T1
測定する。そして、得られた時間T1と圧電振動子と超
音波反射面との距離L1とから前記の式(16)より楔
の超音波伝播速度Ceを算出する。なお、上流側に設置
された超音波センサ53a、下流側に設置された超音波
センサ53bともに楔に超音波反射面が設けられている
場合には、双方の楔の超音波伝播速度を算出しその平均
値を伝播速度Ceとすることが好ましい。
【0042】算出した超音波伝播速度Ceと超音波伝播
媒体での温度と超音波の伝播速度との関係式(楔の超音
波伝搬速度から、楔の温度を算出する近似式)とから、
楔の温度を算出する。そして、楔の温度と測定対象流体
での温度と超音波の伝播速度との関係式(測定対象流体
の温度から、測定対象流体の超音波伝搬速度を算出する
近似式)から超音波伝播速度Cを算出する。
【0043】屈折角θは、スネルの法則から算出するこ
とができる。例えば、算出した超音波伝播速度Ce及び
超音波伝播速度Cと超音波センサから測定対象流体が流
れる配管へ伝播する超音波の入射角θeとから、前記の
式(17)より屈折角θを算出する。
【0044】算出した超音波伝播速度C及び屈折角θを
一旦メモリ57に記録し、そして、上流側に設置された
超音波センサ53aをパルス発生装置51に接続し、下
流側に設置された超音波センサ53bをプリアンプ59
に接続して、伝播時間T12を測定し、次いで、上流側に
設置された超音波センサ53aをプリアンプ59に接続
し、下流側に設置された超音波センサ53bをパルス発
生装置51に接続し伝播時間T21を測定し、流速を算出
する。従って、前記の式(18)を用いて流速を算出す
る場合には、メモリには、超音波伝播媒体での温度と超
音波の伝播速度との関係式、及び測定対象流体での温度
と超音波の伝播速度との関係式、そしてあらかじめ定め
られている圧電振動子と超音波反射面との距離L1、超
音波センサから測定対象流体が流れる配管へ伝播する超
音波の入射角θe、測定対象流体中を超音波が横切った
回数N、配管の内径dが記録されている。
【0045】図5に示した超音波流速測定装置を用いた
流速の別の算出方法について説明する。上流側に設置さ
れた超音波センサ53aから下流側に設置された超音波
センサ53b(上流から下流)に超音波を発したときの
伝播時間T12と、下流側に設置された超音波センサ53
bから上流側に設置された超音波センサ53a(下流か
ら上流)に超音波を発したときの伝播時間T21の逆数の
差は下記の計算式(32)より表される。
【0046】
【数22】 但し、Vは流体の流速、屈折角θは配管から測定対象流
体に伝播した超音波の屈折角、距離Lは楔、配管、流体
中を超音波が伝播した距離を表す。上記の式(32)と
超音波が楔を伝播した時間Teと超音波が配管を伝播し
た時間Tfeから前記の式(23)が得られる。時間T
e及び時間Tfeは測定対象流体の温度によって変化す
る値である。以下、時間Te及び時間Tfeの算出方法
について説明する。
【0047】時間Teは、超音波センサの圧電振動子と
楔の超音波反射面との距離L1、圧電振動子と楔の配管
と接する面(接触面)との距離L2、及び圧電振動子か
ら発生した超音波が、超音波の発生後、超音波反射面で
反射して圧電振動子に戻ってくるまでの時間T1から前
記の式(20)により算出することができる。
【0048】時間Tfeは、超音波伝播媒体から配管に
伝播する超音波の屈折角θfeを算出し、算出した屈折
角θfeと配管の厚さから超音波が伝播した距離を算出
し、配管の超音波伝播速度から算出することができる。
上述の算出方法により算出される楔の温度と配管での温
度と超音波の伝播速度との関係式(配管の温度から、配
管の超音波伝搬速度を算出する近似式)から、配管の超
音波伝播速度Cfeを算出する。そして伝播速度Cfe
及び楔の超音波伝播速度Ceと、超音波伝播媒体から測
定対象流体が流れる配管へ伝播する超音波の入射角θe
とから、前記の式(21)により、屈折角θfeを算出
する。算出した屈折角θfe及び超音波伝播速度Cfe
と、メモリに記録されている配管の厚さL3とから、前
記の式(22)により、時間Tfeを算出する。
【0049】算出した時間Te及び時間Tfeを一旦メ
モリ57に記録し、そして、上流側に設置された超音波
センサ53aをパルス発生装置51に接続し、下流側に
設置された超音波センサ53bをプリアンプ59に接続
して、伝播時間T12を測定し、次いで、上流側に設置さ
れた超音波センサ53aをプリアンプ59に接続し、下
流側に設置された超音波センサ53bをパルス発生装置
51に接続し伝播時間T21を測定し、流速を算出する。
従って、前記の式(23)を用いて流速を算出する場合
には、メモリには、超音波伝播媒体での温度と超音波の
伝播速度との関係式、測定対象流体が流れる配管での温
度と超音波の伝播速度との関係式、及び測定対象流体で
の温度と超音波の伝播速度との関係式、そしてあらかじ
め定められている圧電振動子と超音波反射面との距離L
1、圧電振動子と超音波伝播媒体の配管と接する面との
距離L2、配管の厚さL3、超音波伝播媒体から測定対象
流体が流れる配管へ伝播する超音波の入射角θe、測定
対象流体中を超音波が横切った回数N、配管の内径dが
記録されている。
【0050】図6にドップラー方式により流体の流速を
算出する本発明の超音波流速測定装置の一例の構成図を
示す。流速測定装置70は、パルス発生器71、楔81
に超音波反射面82が設けられている超音波センサ7
2、A/D変換器73、演算処理装置74、メモリ7
5、表示装置76を主構成要素とし、圧電振動子から出
力された一連の電気信号を増減幅させるためのプリアン
プ77、ゲインコントロールアンプ78、制御器79が
設けられている。
【0051】パルス発生器71から発生した電気信号
は、超音波センサ72に供給されて、圧電振動子80で
超音波に変換される。発生した超音波は楔81及び配管
93を介して測定対象流体に伝播し、流体中の微粒子や
気泡など84で反射して、圧電振動子に戻り電気信号に
変換される。変換された電気信号は、プリアンプ77で
増幅され、さらにゲインコトロールアンプ78で適切な
大きさの電気信号になるように増減幅された後、A/D
変換器73でデジタル信号に変換されて演算処理装置7
4に供給される。演算処理装置74はデジタル信号化さ
れた波形の振幅を判断し、不適切と判断した場合には、
制御器79から、ゲインコントロールアンプの増減幅の
幅を調整するように制御信号(A)を、あるいは、パル
ス発生器から圧電振動子に印加する電圧を調整するよう
に出力制御信号(B)を送る。また、メモリ75には流
速を算出するための必要な値や関係式が記録されてお
り、演算処理装置74で算出した流速は表示装置76で
表示される。
【0052】次に、本発明の超音波流速測定装置を用い
て測定対象流体の流速の測定方法について説明する。測
定対象流体の流速Vと超音波センサ72の圧電振動子8
0から発生した超音波の周波数f1と流体中の微粒子や
気泡などで反射して超音波センサ72の圧電振動子80
に戻ってくる超音波の周波数f2との関係は前記の計算
式(26)で表される。上述したように、超音波伝播速
度C及び屈折角θは流体の温度によって変化し、上記の
伝播時間差方式と同様の方法により算出することができ
る。
【0053】超音波センサ72の圧電振動子80と超音
波反射面82との距離L1と、超音波センサ72の圧電
振動子80から発生した超音波が、超音波の発生後、超
音波反射面82で反射して圧電振動子80にまで戻って
くるまでの時間T1とから前記の式(24)より楔の超
音波伝播速度Ceを算出する。
【0054】算出した超音波伝播速度Ceと楔での温度
と超音波の伝播速度との関係式(楔の超音波伝搬速度か
ら、楔の温度を算出する近似式)とから、楔の温度を算
出する。そして、楔の温度と測定対象流体での温度と超
音波の伝播速度との関係式(測定対象流体の温度から、
測定対象流体の超音波伝搬速度を算出する近似式)から
超音波伝播速度Cを算出する。
【0055】屈折角θは、スネルの法則から算出するこ
とができる。算出した超音波伝播速度Ce及び超音波伝
播速度Cと超音波センサから測定対象流体が流れる配管
へ伝播する超音波の入射角θeとから、前記の式(2
5)より屈折角θを算出する。
【0056】算出した超音波伝播速度C及び屈折角θを
一旦メモリ75に記録し、そして、周波数f1の超音波
を超音波センサ72の圧電振動子80から発生させて、
流体中の微粒子や気泡などで反射して超音波センサ72
の圧電振動子80に戻ってくる超音波の周波数f2を測
定し、流速を算出する。従って、前記の式(26)を用
いて流速を算出する場合には、メモリには、超音波伝播
媒体での温度と超音波の伝播速度との関係式、及び測定
対象流体での温度と超音波の伝播速度との関係式、そし
てあらかじめ定められている圧電振動子と超音波反射面
との距離L1、超音波伝播媒体から測定対象流体が流れ
る配管に伝播する超音波の入射角θeが記録されてい
る。
【0057】図7に、さらに別のドップラー方式により
流体の流速を算出する本発明の超音波流速測定装置の一
例の構成図を示す。流速測定装置90は、パルス発生器
91、超音波発生センサ切替回路92、受信用超音波セ
ンサ93a、送信用超音波センサ93b、超音波受信セ
ンサ切替回路94、A/D変換器95、演算処理装置9
6、メモリ97、表示装置98を主構成要素とし、圧電
振動子から出力された一連の電気信号を増減幅させるた
めのプリアンプ99、ゲインコントロールアンプ10
0、制御器101が設けられている。超音波センサ93
a、93bのうち、少なくとも一方の超音波センサに
は、楔に超音波反射面104が設けられている。
【0058】パルス発生器91から発生した電気信号
は、超音波発生センサ切替回路92を介して送信用超音
波センサ93bに供給される。送信用センサに供給され
た電気信号は、圧電振動子102bで超音波に変換され
る。発生した超音波は楔103b及び配管105を介し
て測定対象流体に伝播し、流体中の微粒子や気泡など1
06で反射して、受信用センサの圧電振動子102aで
検出され、電気信号に変換される。変換された電気信号
は、超音波受信センサ切替回路94を通ってプリアンプ
99で増幅され、さらにゲインコトロールアンプ100
で適切な大きさの電気信号になるように増減幅された
後、A/D変換器95でデジタル信号に変換されて演算
処理装置96に供給される。演算処理装置96はデジタ
ル信号化された波形の振幅を判断し、不適切と判断した
場合には、制御器101から、ゲインコントロールアン
プの増減幅の幅を調整するように制御信号(A)を、あ
るいは、パルス発生器から圧電振動子に印加する電圧を
調整するように出力制御信号(B)を送る。また、メモ
リ97には流速を算出するための必要な値や関係式が記
録されており、演算処理装置96で算出した流速は表示
装置98で表示される。
【0059】次に、測定対象流体の流速の算出方法につ
いて説明する。測定対象流体の流速Vと送信用センサの
圧電振動子102bから発生した超音波の周波数f1
流体中の微粒子や気泡など106により反射して受信用
センサの圧電振動子102aで受信された超音波の周波
数f2との関係は前記の計算式(30)で表される。上
述したように、超音波伝播速度C及び屈折角θa、θb
は流体の温度によって変化し、上記の伝播時間差方式と
同様の方法により算出することができる。
【0060】パルス発生装置91とプリアンプ99とを
楔に超音波反射面が設けられている超音波センサ(図7
では送信用超音波センサ)の圧電振動子102bに接続
し、圧電振動子から発生した超音波が、超音波の発生
後、超音波反射面104で反射して圧電振動子102b
にまで戻ってくるまでの時間T1を測定する。そして、
得られた時間T1と圧電振動子と超音波反射面との距離
1とから前記の式(27)より楔の超音波伝播速度C
eを算出する。なお、送信用センサ、受信用センサとも
に楔に超音波反射面が設けられている場合には、双方の
楔の超音波伝播速度を算出しその平均値を伝播速度Ce
とすることが好ましい。
【0061】算出した超音波伝播速度Ceと超音波伝播
媒体での温度と超音波の伝播速度との関係式(楔の超音
波伝搬速度から、楔の温度を算出する近似式)とから、
楔の温度を算出する。そして、楔の温度と測定対象流体
での温度と超音波の伝播速度との関係式(測定対象流体
の温度から、測定対象流体の超音波伝搬速度を算出する
近似式)から超音波伝播速度Cを算出する。
【0062】屈折角θa、入射角θbは、スネルの法則
から算出することができる。例えば、算出した超音波伝
播速度Ce及び超音波伝播速度Cと送信用斜角式超音波
センサの超音波伝播媒体から測定対象流体に伝播する超
音波の入射角θe1とから、前記の式(28)より屈折
角θaを、測定対象流体から受信用斜角式超音波センサ
の超音波伝播媒体に伝播する超音波の屈折角θe2とか
ら前記の式(29)より入射角θbを算出する。
【0063】算出した超音波伝播速度C、屈折角θa及
び入射角θbを一旦メモリ97に記録し、そして、送信
用センサの圧電振動子102bから周波数f1の超音波
を発生させて、流体中の微粒子や気泡などにより反射し
て受信用センサの圧電振動子102aで受信された超音
波の周波数f2を測定し、流速を算出する。従って、前
記の式(30)を用いて流速を算出する場合には、メモ
リには、超音波伝播媒体での温度と超音波の伝播速度と
の関係式、及び測定対象流体での温度と超音波の伝播速
度との関係式、そしてあらかじめ定められている圧電振
動子と超音波反射面との距離L1、送信用斜角式超音波
センサの超音波伝播媒体から測定対象流体に伝播する超
音波の入射角θe1、測定対象流体から受信用斜角式超
音波センサの超音波伝播媒体に伝播する超音波の屈折角
θe2が記録されている。
【0064】
【発明の効果】本発明の斜角式超音波センサは、楔の超
音波伝播速度を楔の超音波伝播測定用圧電振動子を用い
なくても測定することができるので、安価で製造するこ
とができる。また、本発明の超音波センサを用いた超音
波流速計は、温度センサなどを必要としないので、配管
への取り付けも容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の超音波センサの一例の断面図である。
【図2】本発明の超音波センサの別の一例の断面図であ
る。
【図3】本発明の超音波センサのさらに別の一例の断面
図である。
【図4】本発明の超音波流速計の一例の構成図である。
【図5】本発明の伝播時間差方式の超音波流速計の一例
の構成図である。
【図6】本発明のドップラー方式の超音波流速計の一例
の構成図である。
【図7】本発明のドップラー方式の超音波流速計の別の
一例の構成図である。
【符号の説明】
10、20、30、41、53a、53b、72、93
a、93b 超音波センサ 11、21、31、45、63a、63b、80、10
2a、102b 圧電振動子 12、22、32、46、64a、64b、81、10
3a、103b 楔(超音波伝播媒体) 13、23、33、47、65、82、104 超音波
反射面 14、24、34 接触面 25、26 材料片 40、50、70、90 超音波流速測定装置 42、56、74、96 演算処理装置 43、57、75、97 メモリ 44、62、83、105 配管 51、71、91 パルス発生装置 52、92 超音波発生センサ切替回路 54、94 超音波受信センサ切替回路 55、73、95 A/D変換器 58、76、98 表示装置 59、77、99 プリアンプ 60、78、100 ゲインコントロールアンプ 61、79、101 制御器 84、106 微粒子や気泡
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 戸田 誠二 長野県上田市踏入2丁目10番19号 上田日 本無線株式会社内 (72)発明者 大森 聡 長野県上田市踏入2丁目10番19号 上田日 本無線株式会社内 (72)発明者 山越 孝夫 長野県上田市踏入2丁目10番19号 上田日 本無線株式会社内 Fターム(参考) 2F035 DA05 DA07 DA14 DA19 2G064 AA04 AB05 BA02 BA05 BA13 BA22 BD18 CC23 CC29 DD06 DD32

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 楔状の超音波伝播媒体及び該媒体の一つ
    の面に付設された圧電振動子からなる斜角式超音波セン
    サであって、圧電振動子から超音波伝播媒体内に発せら
    れる超音波の伝播経路内に、超音波の伝播方向に対して
    垂直な、一つ以上の超音波反射面が設けられていること
    を特徴とする斜角式超音波センサ。
  2. 【請求項2】 超音波伝播媒体が同一あるいは異なる材
    質からなる材料片を少なくとも二つ以上貼り合わせたも
    のであることを特徴とする請求項1に記載の斜角式超音
    波センサ。
  3. 【請求項3】 超音波反射面が、一旦超音波伝播媒体内
    で反射した超音波の伝播経路に、設けられていることを
    特徴とする請求項1に記載もしくは2に記載の斜角式超
    音波センサ。
  4. 【請求項4】 超音波反射面が一つであることを特徴と
    する請求項1乃至3のうちいずれかの項に記載の斜角式
    超音波センサ。
  5. 【請求項5】 (1)圧電振動子及び一つの超音波反射
    面が設けられている楔状の超音波伝播媒体とからなる斜
    角式超音波センサ、(2)圧電振動子と超音波反射面と
    の距離L1が記録されているメモリ、(3)測定対象流
    体に直接あるいは測定対象流体が流れる配管に該超音波
    センサの圧電振動子が付設されていない面を接触させた
    状態で、圧電振動子から発生した超音波が、超音波の発
    生後、超音波反射面で反射して圧電振動子に戻ってくる
    までの時間T1とメモリに記録されている距離L1とから
    超音波伝播媒体の超音波伝播速度を算出する演算装置と
    を備えたことを特徴とする超音波流速測定装置。
  6. 【請求項6】 配管を流れる測定対象流体の流速を測定
    する超音波流速測定装置であって、(1)圧電振動子及
    び楔状の超音波伝播媒体から構成される斜角式超音波セ
    ンサ二個からなる一対の超音波センサであって、少なく
    とも一方の斜角式超音波センサの超音波伝播媒体には、
    一つの超音波反射面が設けられている一対の超音波セン
    サ、(2)圧電振動子に電圧をパルス状に印加するパル
    ス発生器、(3)一対の超音波センサのうちどちらか一
    方とパルス発生器とを切り替え可能にて接続する超音波
    発生センサ切替回路、(4)圧電振動子から出力された
    測定対象流体の流速測定に関連する一連の電気信号をデ
    ジタル信号に変換するA/D変換器、(5)一対の超音
    波センサのうちどちらか一方とA/D変換器とを切り替
    え可能に接続する超音波受信センサ切替回路、(6)超
    音波伝播媒体での温度と超音波の伝播速度との関係式、
    及び測定対象流体での温度と超音波の伝播速度との関係
    式、そしてあらかじめ定められている圧電振動子と超音
    波反射面との距離L1、超音波センサから測定対象流体
    が流れる配管へ伝播する超音波の入射角θe、測定対象
    流体中を超音波が横切った回数N、配管の内径dを記録
    しているメモリ、(7)測定対象流体が流れる配管の上
    流側と下流側とに超音波センサをそれぞれの圧電振動子
    が超音波を送受信できるように設置した状態で、超音波
    伝播媒体に超音波反射面が設けられている超音波センサ
    の圧電振動子から発生した超音波が、超音波の発生後、
    その超音波を発生させた超音波センサの超音波反射面で
    反射して圧電振動子にまで戻ってくるまでの時間T1
    メモリに記録されている超音波伝播媒体での温度と超音
    波の伝播速度との関係式、及び測定対象流体での温度と
    超音波の伝播速度との関係式、距離L1、入射角θeと
    から、測定対象流体の超音波伝播速度C、配管から測定
    対象流体へ伝播する超音波の屈折角θを算出し、そし
    て、上流側に設置した超音波センサの圧電振動子から発
    生した超音波が、超音波の発生後、下流側に設置した超
    音波センサの圧電振動子で受信されるまでの時間T12
    下流側に設置した超音波センサの圧電振動子から発生し
    た超音波が、超音波の発生後、上流側に設置した超音波
    センサの圧電振動子で受信されるまでの時間T21とメモ
    リに記録されているN、内径d及び算出した超音波伝播
    速度C、屈折角θから測定対象流体の流速を算出する演
    算処理装置、(8)算出された流速を表示する表示装置
    を組み合わせてなる超音波流速測定装置。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の超音波流速測定装置を
    用いて、流速測定時の超音波伝播媒体の超音波伝播速度
    Ceを下記の計算式(1)で算出し、 式(1) Ce=2×L1/T1 算出した超音波伝播速度Ceと超音波伝播媒体での温度
    と超音波の伝播速度との関係式とから、超音波伝播媒体
    の温度を算出し、次いで、この温度を測定対象流体の温
    度として、測定対象流体での温度と超音波の伝播速度と
    の関係式から測定対象流体の超音波伝播速度Cを算出
    し、屈折角θを下記の計算式(2)で算出し、 【数1】 そして、測定対象流体の流速Vを下記の計算式(3)で
    算出することを特徴とする流速の測定方法。 【数2】
  8. 【請求項8】 配管を流れる測定対象流体の流速を測定
    する超音波流速測定装置であって、(1)圧電振動子及
    び楔状の超音波伝播媒体とから構成される斜角式超音波
    センサ二個からなる一対の超音波センサであって、少な
    くとも一方の斜角式超音波センサの超音波伝播媒体に
    は、一つの超音波反射面が設けられている一対の超音波
    センサ、(2)圧電振動子に電圧をパルス状に印加する
    パルス発生器、(3)一対の超音波センサのうちどちら
    か一方とパルス発生器とを切り替え可能にて接続する超
    音波発生センサ切替回路、(4)圧電振動子から出力さ
    れた測定対象流体の流速測定に関連する一連の電気信号
    をデジタル信号に変換するA/D変換器、(5)一対の
    超音波センサのうちどちらか一方とA/D変換器とを切
    り替え可能に接続する超音波受信センサ切替回路、
    (6)超音波伝播媒体での温度と超音波の伝播速度との
    関係式、測定対象流体が流れる配管での温度と超音波の
    伝播速度との関係式、及び測定対象流体での温度と超音
    波の伝播速度との関係式、そしてあらかじめ定められて
    いる圧電振動子と超音波反射面との距離L1、圧電振動
    子と超音波伝播媒体の配管と接する面との距離L2、配
    管の厚さL3、超音波伝播媒体から測定対象流体が流れ
    る配管へ伝播する超音波の入射角θe、測定対象流体中
    を超音波が横切った回数N、配管の内径dが記録されて
    いるメモリ、(7)測定対象流体が流れる配管の上流側
    と下流側とに超音波センサをそれぞれの圧電振動子が超
    音波を送受信できるように設置した状態で、超音波伝播
    媒体に超音波反射面が設けられている超音波センサの圧
    電振動子から発生した超音波が、超音波の発生後、その
    超音波センサの超音波反射面で反射して圧電振動子にま
    で戻ってくるまでの時間T1とメモリに記録されている
    超音波伝播媒体での温度と超音波の伝播速度との関係
    式、測定対象流体が流れる配管での温度と超音波の伝播
    速度との関係式、及び測定対象流体での温度と超音波の
    伝播速度との関係式、距離L1、距離L2、厚さL3、入
    射角θeとから、配管から測定対象流体へ伝播する超音
    波の屈折角θ、超音波が超音波伝播媒体を伝播した時間
    Te及び、超音波が配管を伝播した時間Tfeを算出
    し、そして、上流側に設置した超音波センサの圧電振動
    子から発生した超音波が、超音波の発生後、下流側に設
    置した超音波センサの圧電振動子で受信されるまでの時
    間T12、下流側に設置した超音波センサの圧電振動子か
    ら発生した超音波が、超音波の発生後、上流側に設置し
    た超音波センサの圧電振動子で受信されるまでの時間T
    21とメモリに記録されているN,内径d及び算出した屈
    折角θ、時間Te、時間Tfeとから測定対象流体の流
    速を算出する演算処理装置、(8)算出された流速を表
    示する表示装置を組み合わせてなる超音波流速測定装
    置。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載の超音波流速測定装置を
    用いて、流速測定時の超音波伝播媒体の超音波伝播速度
    Ceを下記の計算式(4)で算出し、 式(4) Ce=2×L1/T1 算出した超音波伝播速度Ceと超音波伝播媒体での温度
    と超音波の伝播速度との関係式とから、超音波伝播媒体
    の温度を算出し、次いで、この温度を配管の温度とし
    て、配管での温度と超音波の伝播速度との関係式から配
    管の超音波伝播速度Cfeを算出し、時間Teを下記の
    計算式(5)で算出し、 式(5) Te=2×L2/Ce 超音波伝播媒体から配管を伝播する超音波の屈折角θf
    eを下記の計算式(6)で算出し、 【数3】 時間Tfeを下記の計算式(7)で算出し、 【数4】 そして、測定対象流体の流速Vを下記の計算式(8)で
    算出することを特徴とする流速の測定方法。 【数5】
  10. 【請求項10】 配管を流れる測定対象流体の流速を測
    定する超音波流速測定装置であって、(1)圧電振動子
    及び一つの超音波反射面が設けられている楔状の超音波
    伝播媒体とからなる斜角式超音波センサ、(2)圧電振
    動子に電圧をパルス状に印加するパルス発生器、(3)
    圧電振動子から出力された測定対象流体の流速測定に関
    連する一連の電気信号をデジタル信号に変換するA/D
    変換器、(4)超音波伝播媒体での温度と超音波の伝播
    速度との関係式、及び測定対象流体での温度と超音波の
    伝播速度との関係式、そしてあらかじめ定められている
    圧電振動子と超音波反射面との距離L1、超音波伝播媒
    体から測定対象流体が流れる配管に伝播する超音波の入
    射角θeを記録しているメモリ、(5)測定対象流体が
    流れる配管に超音波センサを設置した状態で、圧電振動
    子から発生した超音波が、超音波の発生後、超音波反射
    面で反射して圧電振動子にまで戻ってくるまでの時間T
    1とメモリに記録されている超音波伝播媒体での温度と
    超音波の伝播速度との関係式、及び測定対象流体での温
    度と超音波の伝播速度との関係式、そして距離L1、入
    射角θeとから、測定対象流体の超音波伝播速度C、超
    音波伝播媒体から測定対象流体へ伝播する超音波の屈折
    角θを算出し、そして圧電振動子から発生した超音波の
    周波数f1、流体中で反射して圧電振動子に戻ってきた
    超音波の周波数f2、及び算出した屈折角θ、超音波伝
    播速度Cから測定対象流体の流速を算出する演算処理装
    置、(6)算出された流速を表示する表示装置を組み合
    わせてなる超音波流速測定装置。
  11. 【請求項11】 請求項10に記載の超音波流速測定装
    置を用いて、流速測定時の超音波伝播媒体の超音波伝播
    速度Ceを下記の計算式(9)で算出し、 式(9) Ce=2×L1/T1 算出した超音波伝播速度Ceと超音波伝播媒体での温度
    と超音波の伝播速度との関係式とから、超音波伝播媒体
    の温度を算出し、次いで、この温度を測定対象流体の温
    度として、測定対象流体での温度と超音波の伝播速度と
    の関係式から測定対象流体の超音波伝播速度Cを算出
    し、屈折角θを下記の計算式(10)で算出し、 【数6】 そして、測定対象流体の流速Vを下記の計算式(11)
    で算出することを特徴とする流速の測定方法。 【数7】
  12. 【請求項12】 配管を流れる測定対象流体の流速を測
    定する超音波流速測定装置であって、(1)圧電振動子
    及び楔状の超音波伝播媒体とからなる送信用斜角式超音
    波センサ及び受信用斜角式超音波センサであって、少な
    くとも一方の斜角式超音波センサの超音波伝播媒体に一
    つの超音波反射面が設けられている送信用斜角式超音波
    センサ及び受信用斜角式超音波センサ、(2)圧電振動
    子に電圧をパルス状に印加するパルス発生器、(3)一
    対の超音波センサのうちどちらか一方とパルス発生器と
    を切り替え可能にて接続する超音波発生センサ切替回
    路、(4)圧電振動子から出力された測定対象流体の流
    速測定に関連する一連の電気信号をデジタル信号に変換
    するA/D変換器、(5)一対の超音波センサのうちど
    ちらか一方とA/D変換器とを切り替え可能に接続する
    超音波受信センサ切替回路、(6)超音波伝播媒体での
    温度と超音波の伝播速度との関係式、及び測定対象流体
    での温度と超音波の伝播速度との関係式、そしてあらか
    じめ定められている圧電振動子と超音波反射面との距離
    1、送信用斜角式超音波センサの超音波伝播媒体から
    測定対象流体に伝播する超音波の入射角θe1、測定対
    象流体から受信用斜角式超音波センサの超音波伝播媒体
    に伝播する超音波の屈折角θe2、を記録しているメモ
    リ、(7)測定対象流体が流れる配管に一対の超音波セ
    ンサをそれぞれの圧電振動子が超音波を送受信できるよ
    うに設置した状態で、一方あるいは双方の超音波センサ
    の圧電振動子から発生した超音波が、超音波の発生後、
    超音波を発生させた超音波センサの超音波反射面で反射
    して圧電振動子にまで戻ってくるまでの時間T 1とメモ
    リに記録されている超音波伝播媒体での温度と超音波の
    伝播速度との関係式、及び測定対象流体での温度と超音
    波の伝播速度との関係式、そして距離L 1、入射角θ
    1、屈折角θe2とから、測定対象流体の超音波伝播速
    度C、送信用斜角式超音波センサの超音波伝播媒体から
    測定対象流体へ伝播する超音波の屈折角θa、測定対象
    流体から受信用斜角式超音波センサの超音波伝播媒体へ
    伝播する超音波の入射角θbを算出し、そして送信用超
    音波センサの圧電振動子で発生した超音波の周波数
    1、受信用超音波センサの圧電振動子で受信された超
    音波の周波数f2、及び算出した屈折角θa、入射角θ
    b、超音波伝播速度Cから測定対象流体の流速を算出す
    る演算処理装置、(8)算出された流速を表示する表示
    装置を組み合わせてなる超音波流速測定装置。
  13. 【請求項13】 請求項12に記載の超音波流速測定装
    置を用いて、流速測定時の超音波伝播媒体の超音波伝播
    速度Ceを下記の計算式(12)で算出し、 式(12) Ce=2×L1/T1 算出した超音波伝播速度Ceと超音波伝播媒体での温度
    と超音波の伝播速度との関係式とから、超音波伝播媒体
    の温度を算出し、次いで、この温度を測定対象流体の温
    度として、測定対象流体での温度と超音波の伝播速度と
    の関係式から測定対象流体の超音波伝播速度Cを算出
    し、屈折角θaを下記の計算式(13)で算出し、 【数8】 入射角θbを下記の計算式(14)で算出し、 【数9】 そして、測定対象流体の流速Vを下記の計算式(15)
    で算出することを特徴とする流速の測定方法。 【数10】
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100753166B1 (ko) 2006-07-21 2007-08-30 강원대학교산학협력단 유속측정 장치 및 방법
JP2011127948A (ja) * 2009-12-16 2011-06-30 Toyota Central R&D Labs Inc 流速測定装置
JP2014021116A (ja) * 2012-07-18 2014-02-03 General Electric Co <Ge> 超音波ウェッジおよびその中の音速を決定する方法
CN104007286A (zh) * 2014-06-10 2014-08-27 上海航征测控系统有限公司 一种用于河道表面流速的自动监测系统

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