JP2000192090A - 洗浄用組成物、洗浄方法及び洗浄装置 - Google Patents

洗浄用組成物、洗浄方法及び洗浄装置

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JP2000192090A
JP2000192090A JP10370708A JP37070898A JP2000192090A JP 2000192090 A JP2000192090 A JP 2000192090A JP 10370708 A JP10370708 A JP 10370708A JP 37070898 A JP37070898 A JP 37070898A JP 2000192090 A JP2000192090 A JP 2000192090A
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tank
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Keisuke Kitano
圭祐 北野
Satoru Ide
哲 井手
Takashi Shibanuma
俊 柴沼
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Daikin Industries Ltd
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Daikin Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 汚れとしての液晶材料を除去するための洗浄
に使用する非引火性、低毒性、地球温暖化への影響が小
さい洗浄用組成物を提供する。 【解決手段】 (a)ペルフルオロブチルメチルエーテ
ル及び/又はペルフルオロブチルエチルエーテル、
(b)n−ヘプタン、及び(c)R1−O−(CH2CH
2O)2−R2[R1は、炭素数1〜4の分枝を有してよい
アルキル基又はアセチル基、R2は、水素又は炭素数1
〜4の分枝を有してよいアルキル基]で示されるジエチ
レングリコールエーテルを必須成分として含む洗浄用組
成物であって、(a)と(b)の重量比((a)/
(b))が、80/20〜97/3であり、((a)+
(b))と(c)の重量比((a)+(b))/(c)
が、30/70〜70/30である洗浄用組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、対象物としての汚
れを有する要素の洗浄に関し、例えば、液晶表示素子の
製造工程において生ずる汚れとしての液晶材料を除去す
るための洗浄に使用する洗浄用組成物及び洗浄方法並び
にそのような組成物を用いてそのような洗浄方法を実施
するために使用できる洗浄装置に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶表示素子(Liquid Crystal Displa
y:LCD)は、低消費電力、省スペース、目に優しい
等の優れた特性を有するフラットパネルディスプレイと
して、時計、電卓、自動車のインパネ、パーソナル・コ
ンピューター、ビデオカメラ、テレビ等のOA機器等の
ディスプレイとして広く利用されている。
【0003】LCDには、TN(Twisted Nematic)型
LCD、STN(Super Twisted Nematic)型LCD、
F・STN(Film Super Twisted Nematic)型LCD、
FLCD(Ferroelectric Liquid crystal Display)、
AM(Active Matrix)LCD等の種類があるが、その
製造工程は、一般に、透明電極付きガラス基板を作製す
る基板作製工程、液晶セル組み立て及び液晶材料注入等
から成る液晶セル作製工程ならびに、バックライト取り
付け等から成る液晶モジュール作製工程の三工程から成
る。
【0004】上述の液晶セル作製工程において、液晶材
料が、組み立てられた液晶表示素子(又は液晶セル)に
封入されるが、この際に液晶材料がこぼれ、液晶表示素
子の外側に付着して汚すことがある。また、液晶材料が
封入された液晶表示素子を切断して大きな液晶表示素子
から多くの小さな液晶表示素子を作成することも行われ
るが、この際にも、液晶材料が洩れ、液晶表示素子の外
側に付着して汚すことがある。汚れとしての液晶材料
は、LCDの表示性能等の低下を発生させるので、洗浄
して除去することが必要である。LCDに用いられる液
晶材料は、LCDの種類、LCDの用途に応じて適宜選
択され、通常、数種類〜数十種類の化合物が混合されて
いるある種の油脂である。液晶材料は、通常、ビフェニ
ル系、フェニルシクロヘキサン系、シクロヘキシルシク
ロヘキサン系、フェニルピリミジン系等に分類され、さ
らにフッ素系、非フッ素系等にも分類される。
【0005】液晶材料を除去するための洗浄に使用する
洗浄用組成物として、従来から、水性溶剤(例えば、中
性、酸性洗浄剤)、石油系溶剤(例えば、パラフィン
系、ナフテン系溶剤)及びハイドロクロロフルオロカー
ボン系溶剤(例えば、ジクロロモノフルオロエタン(H
CFC−141b)、ジクロロペンタフルオロプロパン
(HCFC−225)等)等が使用されてきた。しか
し、水性溶剤には、すすぎ洗浄が水で行われるのでその
後の乾燥工程が複雑になる、溶剤を含む水の後処理が必
要となる等の問題、石油系溶剤には、引火性、毒性、乾
燥工程が複雑になる等の問題、ハイドロフルオロカーボ
ンには、成層圏のオゾン層破壊や地球温暖化等による、
人類を含む地球上の生態系への重大な悪影響が生じ得る
等という問題が有る。従って、汚れとしての液晶材料を
有する要素の洗浄工程を簡略化でき、非引火性、低毒性
及び地球温暖化への影響が小さい洗浄用組成物が求めら
れている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、一般的な洗
浄、例えば、汚れとしての液晶材料を洗浄して除去する
ために使用する非引火性で、低毒性で、地球温暖化への
影響が小さい洗浄用組成物及び洗浄方法並びにそのよう
な組成物を用いてそのような方法を実施するために使用
できる洗浄装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の1つの要旨によ
れば、 (a)式(I):C49−O−Cn2n+1 [式(I)において、nは、1又は2である。]で示さ
れるペルフルオロブチルアルキルエーテル、 (b)n−ヘプタン、及び (c)式(II):R1−O−(CH2CH2O)2−R2 [式(II)において、 R1は、炭素数1〜4の分枝を有してよいアルキル基又
はアセチル基、 R2は、水素又は炭素数1〜4の分枝を有してよいアル
キル基である。]で示されるジエチレングリコールエー
テルの3つの成分を必須成分として含む洗浄用組成物で
あって、 (a)と(b)の重量比((a)/(b))が、80/
20〜97/3である((a)+(b))と(c)の重
量比((a)+(b))/(c)が、30/70〜70
/30である新規な洗浄用組成物が提供され、これは、
汚れとしての液晶材料を洗浄して除去するために、好適
に用いることができる。
【0008】本発明の新規な洗浄用組成物は、3つの成
分を必須成分として含むことを1つの特徴とし、これら
の成分は、本発明の洗浄用組成物中における役割に応じ
て二種類に分けられる。即ち、((a)+(b))と
(c)の二種類であって、((a)+(b))は、種々
の液晶材料について適度の洗浄力を有し、引火性が低
く、比較的低沸点ですすぎ性が高く、地球温暖化への影
響が小さいフッ素系溶剤としての役割を果たすと考え
る。一方、(c)は、洗浄力が高いので、幅広い液晶材
料の洗浄に対応できる高い洗浄力を有する洗浄用組成物
を形成する役割を果たすと考える。
【0009】なお、(a)のみ、(b)のみ、又は
((a)+(b))のみでは、幅広い液晶材料に対する
洗浄力に不足を生じ得るので好ましくない。また、
(c)のみでは、粘性及び表面張力が高く、引火点も高
く、しかも沸点が高いために、乾燥が困難である。従っ
て、水を用いてすすぐことが必須となるから、さらにそ
の排水処理設備も必要となるという問題がある。さらに
また、((a)+(c))のみでは、非フッ素系の液晶
材料に対する洗浄力が不足し得るので好ましくない。
【0010】ここで、本発明における「(a)ペルフル
オロブチルアルキルエーテル」とは、式(I):C49
−O−Cn2n+1 [式(I)において、nは、1又は2である。]に示す
化合物の少なくとも1種であって、非引火性で、低毒性
で、低沸点で、地球温暖化への影響が少なく、種々の液
晶材料に対して適度の洗浄力を有する。 (a)ペルフルオロブチルアルキルエーテルは、具体的
には、(a1)ペルフルオロブチルメチルエーテル(C
49−O−CH3)又は(a2)ペルフルオロブチルエ
チルエーテル(C49−O−C25)であって、これら
は、単独又は組み合わせて使用することができる。(a
1)の沸点は60℃であり、(a2)の沸点は78℃で
あるから、両者の沸点は共に、乾燥容易性の観点からは
高すぎず、回収容易性の観点からは低すぎない適度の沸
点である。
【0011】また、本発明において、「(b)n−ヘプ
タン」とは、通常含有し得る程度の異性体及び/又は不
純物を含有してよいn−ヘプタンであって、一般に市販
されているn−ヘプタンであってよく、主に脂肪族系の
液晶材料について適度の洗浄力を有する。(b)の沸点
は、98℃であるから、乾燥容易性の観点からは高すぎ
ず、非引火性及び回収容易性の観点からは低すぎない適
度の沸点といえる。(a)と(b)の重量比((a)/
(b))は、80/20〜97/3が好ましく、85/
15〜90/10がより好ましい。
【0012】なお、(a)と(b)は共沸することが知
られており((a1)については特許出願国際公開第W
O96/36689号、(a2)については特許出願国
際公開第WO96/36688号参照)、後述するよう
に共沸又は共沸様組成物を形成する割合で用いるのが、
特に好ましい。具体的には、(a1)と(b)の重量比
((a1)/(b))が、90/10で共沸組成物を形
成する(常圧、沸点58℃)。また、(a2)と(b)
の重量比((a2)/(b))が、85/15で共沸組
成物を形成する(常圧、沸点72℃)。ここで、「共沸
様組成物」とは、上述の共沸組成から多少ずれていたと
しても、実質的に共沸組成物として取り扱っても本発明
の実施に際して特に問題が生じない組成物をいう。
【0013】さらにまた、本発明における「(c)ジエ
チレングリコールエーテル」とは、 式(II):R1−O−(CH2CH2O)2−R2 [式(II)において、R1は、炭素数1〜4の分枝を有
してよいアルキル基又はアセチル基、R2は、水素又は
炭素数1〜4の分枝を有してよいアルキル基である。]
に示す化合物の少なくとも1種であって、種々の液晶材
料に対して高い洗浄力を有するので、幅広い液晶材料の
洗浄に対応することができる高い洗浄力を有する洗浄用
組成物を形成できるものをいう。ここで、式(II)にお
いて、炭素数が5以上になると、洗浄力が低下するので
好ましくない。
【0014】(c)ジエチレングリコールエーテルは、
具体的には、(c1)ジエチレングリコールエチルエー
テル(C25−O−(CH2CH2O)2−H)、(c
2)ジエチレングリコールジメチルエーテル(CH3
O−(CH2CH2O)2−CH3)、(c3)ジエチレン
グリコールジ−n−ブチルエーテル(C49−O−(C
2CH2O)2−C49)、(c4)ジエチレングリコ
ール−tert−ブチルメチルエーテル((CH33
−O−(CH2CH2O)2−CH3)、(c5)ジエチレ
ングリコールエチルアセテート(CH3CO−O−(C
2CH2O)2−C25)、(c6)ジエチレングリコ
ールジエチルエーテル(C25−O−(CH2CH2O)
2−C25)、(c7)ジエチレングリコールジ−n−
プロピルエーテル(C37−O−(CH2CH2O)2
37)、及び(c8)ジエチレングリコールジ−te
rt−ブチルエーテル((CH33C−O−(CH2
2O)2−C(CH33)が、好ましく、これらは、単
独又は組み合わせて使用することができる。なお、(c
1)の沸点は202℃、(c2)の沸点は、162℃、
(c3)の沸点は256℃、(c4)の沸点は231
℃、(c5)の沸点は218℃、(c6)の沸点は、1
86〜187℃、(c7)の沸点は219〜230℃、
(c8)の沸点は82℃(圧力は3torr)である。
【0015】((a)+(b))と(c)の重量比
((a)+(b))/(c))は、すすぎ性の観点から
は比が大きい方が好ましいが、(b)の増加は燃焼性を
増加させる点、また、幅広い液晶材料への洗浄力の観点
からは比が小さい方が好ましく、従って、重量比は、上
述のように通常30/70〜70/30であるが、40
/60〜60/40がより好ましい。
【0016】また、(a)が(a1)ペルフルオロブチ
ルメチルエーテルであるとき、(c)は特に、(c1)
ジエチレングリコールエチルエーテル、(c2)ジエチ
レングリコールジメチルエーテル、及び(c5)ジエチ
レングリコールエチルアセテートから成る群から選ばれ
る少なくとも1種であることが好ましい。一方、(a)
が(a2)ペルフルオロブチルエチルエーテルであると
き、(c)は特に、(c3)ジエチレングリコールジ−
n−ブチルエーテル、及び(c4)ジエチレングリコー
ル−tert−ブチルメチルエーテルから成る群から選
ばれる少なくとも1種であるのが好ましい。
【0017】また、本発明の別の要旨によれば、上述の
液体の洗浄用組成物中に、汚れが付着した要素を入れて
浸漬洗浄して、汚れを除去する洗浄方法を提供し、特
に、汚れとしての液晶材料が付着した液晶表示素子を洗
浄して、汚れとしての液晶材料を除去するための洗浄方
法として好適である。ここで、「浸漬洗浄」とは、汚れ
が付着した要素を液体の洗浄用組成物に投入して、汚れ
を組成物中に溶解させる洗浄方法であって、浸漬中に洗
浄を促進する手段を併用してよく、それによって種々の
方法に分類される。例えば、要素を洗浄用組成物中に浸
漬するだけの単純浸漬法、要素を洗浄用組成物中におい
て揺り動かす揺動浸漬法、洗浄用組成物を加熱する加熱
浸漬法、洗浄用組成物を沸騰させる沸騰浸漬法、要素に
超音波を照射する超音波照射法等を例示することがで
き、特に、沸騰浸漬法及び超音波照射法が好ましい。こ
れらの方法は、単独又は組み合わせて使用することがで
きる。
【0018】さらに、本発明の洗浄方法の一の態様にお
いては、上述の浸漬洗浄後に、要素を取り出して、好ま
しくは十分に液を切った後、(a)及び(b)から実質
的に構成される液体のすすぎ用組成物によってすすぎ洗
浄する。ここで、「すすぎ洗浄」とは、上述の浸漬洗浄
によって汚れが除去された要素を、低沸点の(a)及び
(b)から実質的に構成される液体のすすぎ用組成物の
中に入れて、浸漬して微量残る汚れをすすぎ用組成物に
溶解することにより洗浄することをいう。上述の浸漬洗
浄によっても残留し得る汚れ成分及び洗浄用組成物中の
沸点が高く乾燥性が低い要素に同伴する微量の(c)
を、除去することを主たる目的とする。ここで「すすぎ
洗浄」には、上述の浸漬洗浄において用いられる洗浄を
促進する手段を必要に応じて同様に用いることができ
る。
【0019】さらにまた、本発明の洗浄方法の別の態様
においては、上述のすすぎ洗浄後に、要素を取り出し
て、好ましくは十分に液を切った後、(a)及び(b)
から実質的に構成される蒸気によって蒸気洗浄する。こ
こで、「蒸気洗浄」とは、すすぎ洗浄された要素を、
(a)及び(b)から実質的に構成される蒸気を含む雰
囲気の蒸気空間内に配置して、(a)及び(b)から実
質的に構成される蒸気が要素の表面において凝縮してそ
れが要素の表面の汚れを溶解して除去することを利用す
る洗浄方法をいう。この蒸気洗浄方法を用いることによ
って、上述の浸漬洗浄及びすすぎ洗浄によっても要素の
表面にごく微量残留し得る汚れ成分及び洗浄用組成物中
の(c)を除去することができる。蒸気洗浄後に要素を
取り出すと、(a)及び(b)は比較的沸点が低いので
自然に蒸発させることができる。また、積極的に乾燥さ
せるための乾燥手段、例えば、要素自体の加熱、加熱乾
燥空気の流通等を用いて、要素を乾燥してもよい。
【0020】さらに、本発明の他の要旨としては、上述
の液体の洗浄用組成物を加える洗浄槽、(a)及び
(b)から実質的に構成される液体のすすぎ用組成物を
加えるすすぎ槽、及び洗浄槽の上方に位置する蒸気空間
を有する洗浄装置であって、洗浄槽は、上述の液体の洗
浄用組成物を加熱して、(a)及び(b)から実質的に
構成される蒸気を洗浄槽の上部に位置する蒸気空間内に
蒸発せしめる加熱手段を有し、蒸気空間は、洗浄槽から
蒸発した実質的に(a)及び(b)から構成される蒸気
を凝縮させる冷却手段をその上部に有し、凝縮物を少な
くともすすぎ槽に還流せしめ、すすぎ槽は、蒸気空間か
らすすぎ槽に凝縮物を還流することによって、すすぎ槽
に対して過剰となる量の液体をすすぎ槽から洗浄槽に送
る手段を有する洗浄装置を提供し、特に、この洗浄装置
は、汚れとしての液晶材料を有する要素、例えば、液晶
表示素子を洗浄するために用いる洗浄装置として好適で
ある。なお、蒸気空間の冷却手段は、蒸気洗浄を実施す
るために要素を配置する位置より高い位置に設ける。ま
た、蒸気洗浄後に要素を乾燥するための乾燥手段を、冷
却手段より上方に設けてもよい。別の態様においては、
洗浄装置から独立した箇所にて乾燥してもよい。
【0021】本発明の洗浄装置は、上述の液体の洗浄用
組成物を加え、加熱手段を有する洗浄槽、(a)及び
(b)から実質的に構成される液体のすすぎ用組成物を
加えるすすぎ槽、及び上部に冷却手段を有する蒸気空間
を有することを一の特徴としている。液体の洗浄用組成
物を加熱、沸騰させることで、(a)及び(b)から実
質的に構成される組成物を洗浄槽から蒸発させ、蒸気空
間を、(a)及び(b)から実質的に構成される蒸気の
雰囲気とし、この蒸気を後述の蒸気洗浄に使用する。な
お、液体の洗浄用組成物の沸騰によって、(c)は殆ど
蒸発しないで(a)及び(b)から実質的に構成される
組成物が蒸発するのは、この組成物の沸点が(c)の沸
点と比較して十分に低いからである。蒸気空間におい
て、(a)及び(b)から実質的に構成される組成物
は、蒸気空間の上部に設けた冷却手段によって凝縮し
て、凝縮物を少なくともすすぎ槽(場合により、すすぎ
槽及び洗浄槽)に還流する。
【0022】上述の本発明の装置は、次のようにして操
作できる。最初に、洗浄槽に所定の液体の洗浄用組成物
を入れ、それに平衡な蒸気組成を概略予想して、その蒸
気組成と同じ組成の液体のすすぎ用組成物を(a)及び
(b)から調製して、それによりすすぎ槽を予め満たし
ておく。別法では、上述の液体洗浄用組成物を沸騰させ
ることで蒸発する(a)及び(b)から実質的に構成さ
れる蒸気を凝縮させ、これをすすぎ槽に入れてもよい。
【0023】この状態で、洗浄槽を加熱して液体の洗浄
用組成物を沸騰させると、発生する蒸気およびそれを凝
縮して得られる凝縮物の組成は、すすぎ槽に予め満たし
ておいた液体のすすぎ用組成物の組成と実質的に大差の
無い(場合によっては、実質的に同じ)ものとなる。こ
のような凝縮物がすすぎ槽に還流されるが、すすぎ槽は
予め満たされているので、還流される凝縮物の量に対応
する量だけ、すすぎ槽から洗浄槽にすすぎ用組成物が移
送されることになる。この液の移送は、すすぎ槽から洗
浄槽へのオーバーフローにより実施できる(従って、こ
の場合、すすぎ槽は常に満杯である)が、この場合、還
流された量に対応する量だけ、すすぎ槽から洗浄槽に液
が移動するので、洗浄槽およびすすぎ槽内に保持されて
いる液体の量が実質的に変わることがないという利点が
ある。
【0024】別法では、ポンプによりすすぎ槽から洗浄
槽に液を移送してもよい。この場合、すすぎ槽が満杯で
ある必要は必ずしもない。すすぎ槽に還流される凝縮物
の量に対応する量をすすぎ槽から洗浄槽に常に移送する
ことが望ましいが、一時的には、その量より大きくて
も、あるいは小さくてもよく、全体として、一方の槽に
液が溜まり過ぎないようになっていればよい。
【0025】通常、洗浄槽の液体の洗浄用組成物におい
て成分(c)を考慮しない場合の成分(a)と成分
(b)の割合は、それに平衡な気相の成分(a)と成分
(b)の割合と異なるので、すすぎ槽から洗浄槽に戻る
液の組成は、洗浄槽に存在する液体の洗浄用組成物から
(c)を除いた組成と異なる。洗浄槽に元から(または
既に)存在する液体の洗浄用組成物とすすぎ槽からの液
とが混合したものが洗浄槽における新たな液体の洗浄用
組成物となり、これが加熱されて蒸気を発生し、それが
凝縮されるという、上述の過程が繰り返される。即ち、
洗浄槽での加熱→蒸気の発生→蒸気の凝縮→凝縮物のす
すぎ槽への還流→還流された凝縮物と既に存在する液体
のすすぎ用組成物とが混合することによる新たなすすぎ
用組成物の形成→すすぎ槽から洗浄槽への液の移送→移
送された液と既に存在する液体の洗浄用組成物とが混合
することによる新たな洗浄用組成物の形成→新たな洗浄
用組成物の加熱→蒸気の発生→蒸気の凝縮→・・・・を
連続的に繰り返すことにより、各槽の液の組成および蒸
気組成が収斂して実質的に平衡となり安定する。
【0026】このような操作において、洗浄槽には高沸
点の成分(c)が存在するため、洗浄槽の温度は、沸騰
している場合、成分(a)、(b)及び(c)から構成
される液体組成物の沸点となり、その温度は、上述の本
発明の洗浄用組成物の場合では、常圧においては58〜
72℃であり、それから発生する蒸気の温度も上述の液
体組成物の沸点と同じ温度である。凝縮物の温度は、冷
却手段により変えることができるが、通常10〜50
℃、好ましくは10〜20℃であってよい。すすぎ槽に
おける液体のすすぎ用組成物の温度は、洗浄槽での液体
の沸点より低いのが好ましく、通常10〜50℃、好ま
しくは10〜30℃である。従って、冷却手段により得
られる凝縮物の温度は、すすぎ槽内に保持されるすすぎ
用組成物の量が少ない場合には、その温度に特に影響を
与えるので、通常10〜30℃、好ましくは15〜20
℃の凝縮物が得られるように冷却手段を操作する。
【0027】このように洗浄装置を平衡状態とした後、
洗浄すべき汚れが付着した要素を、洗浄槽に入れて浸漬
洗浄する;浸漬洗浄後、要素を取り出して付着した洗浄
用組成物を十分に液切りした後、要素をすすぎ槽内に入
れてすすぎ洗浄する;すすぎ洗浄後、要素を取り出して
付着したすすぎ用組成物を十分に液切りした後、要素を
蒸気空間に移して蒸気洗浄する。要素をすすぎ洗浄する
と、その間に要素の温度はすすぎ用組成物の温度と実質
的に等しくなるが、その後、要素を蒸気空間内に移動す
ると、要素の温度が蒸気温度より低いため、要素の周囲
に蒸気が凝縮し、それによって要素の蒸気洗浄が可能と
なるという利点がある。別法では、すすぎ洗浄後に要素
を適当な方法で更に冷却した後、蒸気洗浄を実施してよ
い。蒸気洗浄の後は、必要に応じて、蒸気空間の上部に
位置する乾燥空間において、あるいは別の場所で要素の
乾燥を実施してよい。尚、蒸気洗浄において、要素の温
度が蒸気空間の温度と実質的に同じになると、要素上に
は蒸気がもはや凝縮しないので、そのような状態で要素
を取り出せば、要素の乾燥を省略することも可能であ
る。
【0028】上述のように、通常は、蒸気空間の蒸気の
組成、すすぎ槽内のすすぎ用組成物の液体の組成および
洗浄槽内の洗浄用組成物の成分(c)を除いた組成は、
相互に異なるが、洗浄用組成物において、成分(c)を
考慮しない場合に成分(a)および(b)が共沸組成ま
たは共沸様組成で存在する場合、成分(a)および
(b)は装置内の全ての箇所で実質的に同じ割合で存在
する。従って、洗浄装置を運転していても実質的な組成
変動がなく、より安定した運転が可能となるという利点
がある。例えば成分(a)に(a1)ペルフルオロブチ
ルメチルエーテルを使用し、成分(c)に(c3)ジエ
チレングリコールジ−n−ブチルエーテルを使用して、
これらが共沸するように洗浄用組成物の組成(a):
(b):(c)=45:5:50を用いる場合、常圧で
操作して、洗浄用組成物を沸騰させると、洗浄槽の温度
は58℃となり、蒸気空間の温度は同様に58℃とな
り、冷却温度を10℃としてすすぎ槽内のすすぎ用組成
物を30℃で操作することができる。
【0029】
【発明の実施の形態】次に、図面を参照して、本発明の
洗浄装置をより具体的に説明する。図1に、本発明の洗
浄装置の1つの具体的態様を断面図にて模式的に示す。
図示した態様において、洗浄装置2は、洗浄槽4、すす
ぎ槽6、蒸気空間8、及び乾燥空間10を有する。洗浄
槽4の中には、上述の液体の洗浄用組成物が液相として
存する。洗浄槽4の中には加熱手段、例えば、ヒーター
12が配置され、液体の洗浄用組成物を加熱、沸騰させ
て(a)及び(b)から実質的に構成される組成物を蒸
気空間8に蒸発させる。これによって、蒸気空間8は、
(a)及び(b)から実質的に構成される蒸気の雰囲気
となる。蒸気空間8の上部には冷却手段、例えば、冷却
ジャケット14及び/又は冷却コイル16が配置され、
蒸気は、冷却、凝縮されて、その後、凝縮物は導管18
を介して(又は直接落下して)すすぎ槽6に還流され
る。
【0030】すすぎ槽6には、上述の液体の洗浄用組成
物を構成する(a)及び(b)から成る液体のすすぎ洗
浄用組成物を、あらかじめ満たしておく。洗浄槽4から
蒸発する(a)及び(b)から実質的に成る蒸気が、蒸
気空間8において冷却されてすすぎ槽6に還流するの
で、すすぎ槽6の液体のすすぎ用組成物は、実質的に
(a)及び(b)から成る状態に保たれるが、すすぎ槽
6に対して液体のすすぎ用組成物が過剰となるので、過
剰となった量の液体のすすぎ用組成物がすすぎ槽6から
あふれる。すすぎ槽6は洗浄槽4よりも高い位置に配置
され、これらの間は導管26により結ばれているので、
すすぎ槽6からあふれた液体のすすぎ用組成物は、洗浄
槽4にオーバーフローするようになっている。なお、
(a)と(b)の比が、共沸混合物を形成する様な液体
の洗浄用組成物を用いると、洗浄槽4、すすぎ槽6、及
び蒸気空間8のいずれにおいても(a)と(b)の比は
実質的に同一となる。オーバーフローのための導管26
に代えて、すすぎ槽6から洗浄槽4へ液体の洗浄用組成
物をポンプで送ってもよい。
【0031】なお、洗浄槽4及びすすぎ槽6は、洗浄効
果を高める手段として、超音波照射器20を有し、汚れ
が付着した要素に超音波を照射することによって効率的
に洗浄を行うことができる。また、液体の洗浄用組成物
及びすすぎ用組成物のごみを除去する手段として、ポン
プ22及びフィルター24を有し、ポンプ22を動作さ
せて液体の洗浄用組成物及びすすぎ用組成物をフィルタ
ー24に通すことによって、液体の洗浄用組成物及びす
すぎ用組成物の埃による汚染を防止することができ、洗
浄に万全を期することができる。
【0032】この洗浄装置を用いる要素の洗浄は、次の
通りである。まず、汚れが付着した要素の洗浄を、洗浄
槽4において浸漬洗浄により行う。この際、あらかじめ
ヒーター12を用いて上述の液体洗浄用組成物を沸騰さ
せて、(a)及び(b)から実質的に構成される蒸発を
生じさせて、蒸気空間8を(a)及び(b)から実質的
に構成される蒸気を含む雰囲気とするとともに、好まし
くは超音波照射器20を作動させて超音波を照射しなが
ら行う。一方、ポンプ22を動作させてフィルター24
に液体の洗浄用組成物を通すことによって、液体の洗浄
用組成物が埃で汚染されることを防止する。
【0033】浸漬洗浄後の要素を取り出して液を十分に
切った後、すすぎ槽6に移し、好ましくは超音波を照射
しつつ、ポンプ22及びフィルター24を液体のすすぎ
用組成物に作用させながら、(a)及び(b)から実質
的に構成される液体のすすぎ用組成物に要素を入れてす
すぎ洗浄する。すすぎ槽6の液体のすすぎ用組成物は、
洗浄槽4から蒸発した(a)及び(b)から実質的に構
成される蒸気が凝縮し、蒸気空間8からすすぎ槽6へ還
流し、過剰となった量のすすぎ用組成物は洗浄槽4へオ
ーバーフローする。すすぎ洗浄後、要素を取り出して液
を十分に切った後、蒸気空間8に移して、(a)及び
(b)から実質的に構成される蒸気を用いて蒸気洗浄を
行う。蒸気洗浄後、要素を乾燥空間10に移して、乾燥
する。
【0034】
【実施例】以下、本発明を実施例及び比較例により具体
的かつ詳細に説明するが、これらの実施例及び比較例は
本発明の一態様にすぎず、本発明はこれらの例によって
何ら限定されるものではない。
【0035】実施例1 (1)洗浄用組成物の調製 (a1)ペルフルオロブチルメチルエーテル、(b)n
−ヘプタン、及び(c1)ジエチレングリコールエチル
エーテルの重量比((a1)/(b)/(c1))が、
45/5/50である洗浄用組成物を作製した。 (2)洗浄用組成物の洗浄性 洗浄用組成物の洗浄性を調べるために、この洗浄用組成
物に、一般的な二種類の液晶材料を混合することによっ
て、溶解性を調べた。即ち、洗浄用組成物を25℃にお
いて十分に攪拌しつつ、液晶材料1(メルク・ジャパン
(株)製STN型LCD用液晶組成物ZLI−2293
(商品名))又は液晶材料2(メルク・ジャパン(株)
製STN型LCD用液晶組成物ZLI−4792(商品
名))を、滴下しながら徐々に加えた。液晶材料の滴下
は、洗浄用組成物と液晶材料1又は2の総和に対して液
晶材料1又は2が30重量%となるまで行った。液晶材
料が溶解しないで、白濁、乳濁、相分離等を生じた場合
は、その時点で液晶材料の滴下を終了した。液晶材料が
30重量%まで溶解し、洗浄用組成物と液晶材料の混合
物が透明の液体となり、均一になったものを○、液晶材
料を洗浄用組成物に30重量%まで加える間に、二相に
分離又は乳化等を生じたものを×とした。結果は、表1
に示した。なお、液晶材料1は、非フッ素系の液晶組成
物であり、液晶材料2は、フッ素系の液晶組成物であ
る。
【0036】(3)洗浄用組成物の洗浄試験 上述の洗浄用組成物の洗浄試験を、汚れとして液晶材料
1が付着したガラス基板を使用して行った。上述の洗浄
用組成物中において、液晶材料1が付着したガラス基板
を25℃で1分間浸漬して洗浄した。次に、上述の洗浄
用組成物の成分(a1)と(b)の重量比(即ち、(a
1)/(b))が、90/10である(a1)と(b)
から成る組成物をすすぎ用組成物として用い、このすす
ぎ用組成物中において、浸漬洗浄したガラス基板を25
℃で1分間浸漬して洗浄した。洗浄後のガラス基板乾燥
して目視で観察したところ、ガラス基板に液晶材料1が
付着していることは認められなかった。ガラス基板から
液晶材料1が除去されていることを確認するために、洗
浄試験後のガラス基板を100gの四塩化炭素に25℃
で1分間浸漬して得た四塩化炭素溶液中の液晶材料1の
赤外吸収スペクトルを測定した。赤外吸収スペクトルの
吸光度から四塩化炭素に溶解している液晶材料1の濃度
(単位はppm)を算出して、結果を表1に示した。測
定結果は、実質的に液晶材料1が、ガラス基板に付着し
ていないことを意味する。なお、値が大きいほど、ガラ
ス基板に付着して残留していた液晶材料1の量が多いこ
とを示す。
【0037】
【表1】
【0038】実施例2〜5 表1に記載した成分を用いて表1に記載した組成の実施
例2〜5の洗浄用組成物を作製した。実施例2〜5の洗
浄用組成物の洗浄性を調べるために、実施例1の洗浄用
組成物の代わりに実施例2〜5の洗浄用組成物を用いた
以外は、実施例1に記載した方法と同様に調べた。結果
は、表1に示した。また、実施例2〜5の洗浄用組成物
の洗浄試験を、実施例1の洗浄用組成物の代わりに実施
例2〜5の洗浄用組成物を用い、実施例1のすすぎ用組
成物の代わりに実施例2〜5の洗浄用組成物の成分
(a)と(b)の重量比、即ち、((a1)又は(a
2))/(b)が、90/10である(a)と(b)か
ら成る組成物をすすぎ用組成物を用いた以外は、実施例
1に記載した方法と同様に調べた。洗浄後のガラス基板
乾燥して目視で観察したところ、いずれのガラス基板に
も液晶材料1が付着していることは認められなかった。
実施例1に記載した様にガラス基板に残留した液晶材料
1の量を調べた。結果は、表1に示した。
【0039】比較例1 表1に記載した成分を用いて表1に記載した組成の比較
例1の洗浄用組成物を作製した。比較例1の洗浄用組成
物の洗浄性を調べるために、実施例1の洗浄用組成物の
代わりに比較例1の洗浄用組成物を用いた以外は、実施
例1と同様に調べた。結果は、表1に示した。また、比
較例1の洗浄用組成物の洗浄試験を、実施例1の洗浄用
組成物の代わりに比較例1の洗浄用組成物を用い、実施
例1のすすぎ用組成物の代わりに(a1)ペルフルオロ
ブチルメチルエーテルをすすぎ用組成物を用いた以外
は、実施例1に記載した方法と同様に調べた。洗浄後の
ガラス基板を乾燥して目視で観察したところ、液晶材料
1がガラス基板の表面にシミ状に残留していることを認
めた。実施例1に記載した様にガラス基板に残留した液
晶材料1の量を調べた。結果は、表1に示した。実施例
と比較して多くの量の液晶材料1がガラス基板に残留し
ていることが確認された。
【0040】比較例2 表1に記載した成分を用いて表1に記載した組成の比較
例2の洗浄用組成物を作製した。比較例2の洗浄用組成
物の洗浄性を調べるために、実施例1の洗浄用組成物の
代わりに比較例2の洗浄用組成物を用いた以外は、実施
例1と同様に調べた。結果は、表1に示した。また、比
較例2の洗浄用組成物の洗浄試験を、実施例1の洗浄用
組成物の代わりに比較例2の洗浄用組成物を用い、実施
例1のすすぎ用組成物の代わりに(a1)ペルフルオロ
ブチルメチルエーテルをすすぎ用組成物を用いた以外
は、実施例1に記載した方法と同様に調べた。洗浄後の
ガラス基板乾燥して目視で観察したところ、液晶材料1
がガラス基板の表面にシミ状に残留していることは認め
られなかった。実施例1に記載した様にガラス基板に残
留した液晶材料1の量を調べた。結果は、表1に示し
た。実施例と比較して多くの量の液晶材料1がガラス基
板に残留していることが確認された。
【0041】
【発明の効果】本発明により、非引火性、低毒性、地球
温暖化に与える影響が少ない新規な洗浄用組成物を提供
することができる。さらに、本発明の洗浄用組成物を用
いて、浸漬洗浄、すすぎ洗浄、及び/又は蒸気洗浄を用
いることによって、効率的な洗浄方法を提供することが
できる。さらにまた、本発明の洗浄用組成物を用いて、
本発明の洗浄方法を実施するために使用できる本発明の
洗浄装置を用いることで、洗浄に用いる溶剤のロスを減
少せしめ、環境問題を和らげ、溶剤の利用効率を高める
ことができる。さらに、本発明の洗浄用組成物、洗浄方
法、及び洗浄装置は、特に、汚れとしての液晶材料を除
去するための洗浄用に好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の洗浄装置を、断面図にて模式的に示
す。
【符号の説明】
2…洗浄装置、4…洗浄槽、6…すすぎ槽、8…蒸気空
間、10…乾燥空間、12…ヒーター、14…冷却ジャ
ケット、16…冷却コイル、18…導管、20…超音波
照射器、22…ポンプ、24…フィルター、26…導管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 柴沼 俊 大阪府摂津市西一津屋1番1号 ダイキン 工業株式会社淀川製作所内 Fターム(参考) 4H003 BA12 DA14 DA15 DB01 DC02 DC03 ED03 ED29 FA01 FA03 FA45 FA46

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)式(I):C49−O−Cn2n+1 [式(I)において、nは、1又は2である。]で示さ
    れるペルフルオロブチルアルキルエーテル、 (b)n−ヘプタン、及び (c)式(II):R1−O−(CH2CH2O)2−R2 [式(II)において、 R1は、炭素数1〜4の分枝を有してよいアルキル基又
    はアセチル基、 R2は、水素又は炭素数1〜4の分枝を有してよいアル
    キル基である。]で示されるジエチレングリコールエー
    テルを必須成分として含む洗浄用組成物であって、 (a)と(b)の重量比(即ち、(a)/(b))が、
    80/20〜97/3である((a)+(b))と
    (c)の重量比(即ち、((a)+(b))/(c))
    が、30/70〜70/30である洗浄用組成物。
  2. 【請求項2】 (c)が、ジエチレングリコールエチル
    エーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジ
    エチレングリコールジ−n−ブチルエーテル、ジエチレ
    ングリコール−tert−ブチルメチルエーテル、及び
    ジエチレングリコールエチルアセテートから成る群から
    選ばれる少なくとも1種である請求項1に記載の洗浄用
    組成物。
  3. 【請求項3】 (a)がペルフルオロブチルメチルエー
    テルであるとき、(c)がジエチレングリコールエチル
    エーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、及
    びジエチレングリコールエチルアセテートから成る群か
    ら選ばれる少なくとも1種であり、(a)がペルフルオ
    ロブチルエチルエーテルであるとき、(c)がジエチレ
    ングリコールジ−n−ブチルエーテル、及びジエチレン
    グリコール−tert−ブチルメチルエーテルから成る
    群から選ばれる少なくとも1種である請求項1又は2に
    記載の洗浄用組成物。
  4. 【請求項4】 (a)と(b)が、共沸又は共沸様組成
    で含まれる請求項1〜3のいずれかに記載の洗浄用組成
    物。
  5. 【請求項5】 汚れとしての液晶材料を除去するために
    用いる請求項1〜4のいずれかに記載の洗浄用組成物。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載の液体の
    洗浄用組成物中に浸漬することによって、汚れが付着し
    た要素を浸漬洗浄する洗浄方法。
  7. 【請求項7】 浸漬洗浄後に、更に、(a)及び(b)
    から実質的に構成される液体のすすぎ用組成物中に浸漬
    することによって要素をすすぎ洗浄する請求項6に記載
    の洗浄方法。
  8. 【請求項8】 すすぎ洗浄後に、更に、(a)及び
    (b)から実質的に構成される蒸気によって要素を蒸気
    洗浄する請求項7に記載の洗浄方法。
  9. 【請求項9】 請求項1〜5のいずれかに記載の液体の
    洗浄用組成物を加熱して、(a)及び(b)から実質的
    に構成される蒸気洗浄に用いる蒸気を発生させる請求項
    8に記載の洗浄方法。
  10. 【請求項10】 液体の洗浄用組成物中の(c)を除い
    た液体の組成が、実質的に共沸又は共沸様組成である請
    求項9に記載の洗浄方法。
  11. 【請求項11】 汚れとしての液晶材料を除去する請求
    項6〜10のいずれかに記載の洗浄方法。
  12. 【請求項12】 請求項1〜5のいずれかに記載の液体
    の洗浄用組成物を加える洗浄槽、(a)及び(b)から
    実質的に構成される液体のすすぎ用組成物を加えるすす
    ぎ槽、及び洗浄槽の上方に位置する蒸気空間を有する洗
    浄装置であって、 洗浄槽は、請求項1〜5のいずれかに記載の液体の洗浄
    用組成物を加熱して、(a)及び(b)から実質的に構
    成される蒸気を洗浄槽の上部に位置する蒸気空間内に蒸
    発せしめる加熱手段を有し、 蒸気空間は、洗浄槽から蒸発した実質的に(a)及び
    (b)から構成される蒸気を凝縮させる冷却手段をその
    上部に有し、凝縮物を少なくともすすぎ槽に還流せし
    め、 すすぎ槽は、蒸気空間からすすぎ槽に凝縮物を還流する
    ことによって、すすぎ槽に対して過剰となる量の液体を
    すすぎ槽から洗浄槽に送る手段を有する洗浄装置。
  13. 【請求項13】 すすぎ槽に対して過剰となる量の液体
    をすすぎ槽から洗浄槽に送る手段が、オーバーフロー手
    段である請求項12に記載の洗浄装置
  14. 【請求項14】 汚れとしての液晶材料を除去するため
    に用いる請求項12又は13に記載の洗浄装置。
  15. 【請求項15】 請求項12〜14のいずれかに記載の
    洗浄装置を用いて、汚れが付着した要素を洗浄槽におい
    て液体の洗浄用組成物中で浸漬洗浄し、次にすすぎ槽に
    おいて液体のすすぎ用組成物中ですすぎ洗浄後、蒸気空
    間において冷却手段よりも下方で蒸気洗浄する洗浄方
    法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001016422A1 (en) * 1999-09-01 2001-03-08 Niran Technologies, Inc. Non combustible nonaqueous compositions
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