JP2000191997A - ポリオレフィン系フィルム用粘着テ―プ、ラベル及び粘着シ―ト - Google Patents

ポリオレフィン系フィルム用粘着テ―プ、ラベル及び粘着シ―ト

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JP2000191997A
JP2000191997A JP10372910A JP37291098A JP2000191997A JP 2000191997 A JP2000191997 A JP 2000191997A JP 10372910 A JP10372910 A JP 10372910A JP 37291098 A JP37291098 A JP 37291098A JP 2000191997 A JP2000191997 A JP 2000191997A
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敏史 松本
Michimasa Ote
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 優れた粘着力を有するポリオレフィン系フィ
ルム用粘着テープ、ラベル及び粘着シートを提供する。 【解決手段】 支持体10の少なくとも片面に粘着剤層
20を有する粘着テープにおいて、前記粘着剤層20が
スチレン系熱可塑性エラストマー100重量部に対し
て、粘着付与剤としてテルペン系粘着付与剤10〜14
0重量部、石油樹脂系粘着付与剤10〜180重量部を
含み、更に流動パラフィン5〜60重量部を含有する粘
着剤組成物からなることを特徴とするポリオレフィン系
フィルム用粘着テープ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリエチレンフィ
ルム、ポリプロピレンフィルムなどのポリオレフィン系
フィルム用粘着テープ、ラベル及び粘着シートに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、スーパー、デパート、商店等
の店頭で販売される、肉類、魚類、惣菜類、一部の野菜
類等は、衛生上トレーなどの容器に入れ、ポリ塩化ビニ
ル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂などからなるラップフ
ィルムで包装された状態で販売されるものである。この
包装の際に、ラップフィルムを粘着テープで止着した
り、また、包装後、ラップフィルム面上に、商品名、値
段等が表示された商品表示用のラベルを貼着するもので
あった。また、農業・園芸の分野において、各種苗の播
種、育苗、保温等にポリ塩化ビニル樹脂フィルムなどが
使用されており、このフィルム同士の止着や補修などに
粘着テープ、粘着シートが使用されている。
【0003】上記食品包装などに使用されるラップフィ
ルムとしては、主にポリ塩化ビニル樹脂フィルムやポリ
塩化ビニリデン樹脂フィルムが、また、上記農業・園芸
用フィルム(シート)としては、主にポリ塩化ビニル樹
脂フィルムがそれぞれ多用されている。
【0004】ところが、ゴミの減量や省資源などの地球
環境面やフィルムおよびシートの軽量化による省力・省
人化などの面から、近年、食品分野ではポリエチレンラ
ップフィルム、ポリプロピレンラップフィルム、ポリメ
チルペンテンラップフィルムなどのポリオレフィン系ラ
ップフィルムの使用が、また、農業・園芸分野ではポリ
エチレンフィルム、ポリプロピレンフィルムなどのポリ
オレフィン系フィルム(シート)などの使用がそれぞれ
増えてきている。
【0005】しかしながら、現状では、上記各分野のポ
リエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルムなどのポ
リオレフィン系フィルムに使用する粘着テープ、ラベル
及び補修シートの構成要素である粘着剤(層)に課題が
あるものである。すなわち、これらに使用される粘着剤
は、天然ゴム系、合成ゴム系、アクリル系等の粘着剤が
使用されているが、現状ではポリオレフィン系フィルム
に対しては未だ粘着力が弱いものである。そのため、食
品包装などに使用されるポリオレフィン系ラップフィル
ムにあっては、包装の際に、ラップフィルムを粘着テー
プで止着しても粘着力が弱いと密閉性が不十分となり、
包装される食品の品質を損なうことがあったり、また、
商品表示ラベルにあっては、ラベルの貼り替えによる改
竄の懸念もあるという課題がある。更に、農業・園芸分
野ではポリオレフィン系フィルム(シート)の粘着テー
プ、粘着シートにあっても上記と同様の課題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来の
課題に鑑み、これを解消しようとするものであり、ポリ
エチレンフィルム、ポリプロピレンフィルムなどのポリ
オレフィン系フィルムに対して、優れた粘着力を備えた
ポリオレフィン系フィルム用粘着テープ、ラベル及び粘
着シートを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決しようとする課題】本発明者らは、上記従
来の課題について、粘着力の増大、特にポリエチレンフ
ィルム、ポリプロピレンフィルムなどのポリオレフィン
系ラップフィルムに対して粘着力による破損に至る総合
的な粘着物性などについて鋭意検討した結果、粘着テー
プ、ラベル及び補修シートの構成である粘着剤層に用い
る粘着剤を特定の合成ゴム系ポリマー成分、特定の粘着
付与剤、特定の化合物等の組成からなる粘着剤を使用す
ることにより、上記目的のポリオレフィン系フィルム用
粘着テープ、ラベル及び粘着シートを得ることに成功
し、本発明を完成するに至ったのである。すなわち、本
発明は、次の(1)〜(3)に存する。 (1) 支持体の少なくとも片面に粘着剤層を有する粘着テ
ープにおいて、前記粘着剤層がスチレン系熱可塑性エラ
ストマー100重量部に対して、粘着付与剤としてテル
ペン系粘着付与剤10〜140重量部、石油樹脂系粘着
付与剤10〜180重量部を含み、更に流動パラフィン
5〜60重量部を含有する粘着剤組成物からなることを
特徴とするポリオレフィン系フィルム用粘着テープ。 (2) 支持体の少なくとも片面に粘着剤層を有するラベル
において、前記粘着剤層がスチレン系熱可塑性エラスト
マー100重量部に対して、粘着付与剤としてテルペン
系粘着付与剤10〜140重量部、石油樹脂系粘着付与
剤10〜180重量部を含み、更に流動パラフィン5〜
60重量部を含有する粘着剤組成物からなることを特徴
とするポリオレフィン系フィルム用ラベル。 (3) 支持体の少なくとも片面に粘着剤層を有する補修シ
ートにおいて、前記粘着剤層がスチレン系熱可塑性エラ
ストマー100重量部に対して、粘着付与剤としてテル
ペン系粘着付与剤10〜140重量部、石油樹脂系粘着
付与剤10〜180重量部を含み、更に流動パラフィン
5〜60重量部を含有する粘着剤組成物からなることを
特徴とするポリオレフィン系フィルム用粘着シート。
【0008】なお、本発明で規定する「ポリオレフィン
系フィルム」は、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレ
ン(PP)、ポリメチルペンテンなどのポリオレフィン
系からなるフィルム又はシートであれば、その製法、構
造等は特に限定されるものではなく、例えば、構造とし
て単層構造、ナイロン樹脂フィルム、エチレン酢酸ビニ
ル共重合体(EVA)フィルムなどとの二層又は三層構
造のフィルム又はシートが挙げられ、また、その対象と
しては、例えば、食品包装用のポリエチレンラップフィ
ルム、ポリプロピレンラップフィルム、ポリメチルペン
テンラップフィルムなどのポリオレフィン系ラップフィ
ルム、農業・園芸用等のポリエチレンフィルム、ポリプ
ロピレンフィルムなどポリオレフィン系フィルム(シー
ト)、ポリエチレン容器及び袋、ポリプロピレン容器及
び袋などが挙げられる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を図
面を参照しながら詳しく説明する。図1は、本発明のポ
リオレフィン系フィルム用粘着テープの実施形態を示す
図面である。図1(a)及び(b)は、本発明のポリオ
レフィン系フィルム用粘着テープの実施形態の一例、
(c)〜(e)は夫々他例を示すものである。
【0010】本第1実施形態であるポリオレフィン系フ
ィルム用粘着テープAは、図1(a)及び(b)に示す
ように、支持体10の片面に粘着剤層20を有するもの
である。支持体10の表面側(粘着剤層の反対側)には
使用時にロールから容易に引き出せるようにするため
に、例えば、長鎖アルキルのアクリル酸エステルとアク
リル酸との共重合体、シリコーン樹脂などの剥離剤11
が塗工されている。なお、支持体10と粘着剤層20間
に支持体と粘着剤とのなじみを良好とするためのプライ
マー(下塗剤)を必要に応じて設けてもよい。
【0011】支持体10としては、従来から粘着テープ
に使用されるものであれば、特に限定されるものではな
く、大別すると、紙、布、プラスチックフィルム、金属
箔、ゴムシート、発泡体、複合材などを用いることがで
きる。紙としては、例えば、和紙、薄葉紙、クレープ
紙、クラフト紙、合成紙、水溶性紙、コート紙、ミラコ
ート紙、キャストコート紙、アルミ箔紙、化繊紙、感圧
発色紙、蛍光紙、不織紙(レーヨン、ポリエステル、ノ
ーメックス、ガラス)が挙げられる。布としては、例え
ば、スフ、綿、ナイロン、ビニロン、ポリエステル、ベ
ンベルグ、ポリオレフィン系ネット、ガラスクロス(シ
リコーンゴムおよびワニス)フッ素樹脂、エポキシ樹脂
などの含浸したものを含む)アセテートクロス、上記の
混織クロスが挙げられる。
【0012】プラスチックフィルムとしては、例えば、
セロハン、PVC(軟、半硬、硬質)、OPP、CP
P、特殊OPP(ハンディカット)、PE(架橋も含
む)、PET(透明、着色、蒸着)、アセテートフィル
ム、ポリイミド(カプトン)、PTFE、FEP、PF
A、ETFEが挙げられる。ゴムシートとしては、例え
ば、天然ゴム、SBR、シリコンゴム、クロロプレン、
EPDM、ブチルゴムの単独またはブレンドゴムシート
が挙げられる。発泡体としては、PE(軟質、低発泡硬
質、架橋)、ポリウレタン(エーテル系、エステル
系)、合成ゴム(ブチル、クロロプレン、シリコーンゴ
ム、SBR、NBR、EPDM)、天然ゴム(NR)が
挙げられる。金属箔としては、アルミ(軟質、半硬
質)、銅、鉛、ステンレスが挙げられる。複合材として
は、クラフト紙+PE、上質紙+PE、上質紙+OP
P、ミラコート紙+PP、A模造紙+アルミ箔、クラフ
ト紙+PET、和紙+PET、特殊紙+PET、クラフ
ト紙+特殊紙、和紙+レーヨン、クレープ紙+クラフト
紙+PET、上質紙+アルミ箔、PET不織紙+PE
T、アセテートクロスの2層および3層、ポリエステル
フィラメント+PET、ガラスフィラメント+PET、
PEネット+フィルム、ガラスクロス+アルミ箔、セロ
ハン+アルミ箔、アセテートフィルム+アルミ箔、無可
塑PVC+アルミ箔、PETとPET不織紙、ノーメッ
クス、アセテートクロスの2層との3層、アセテートク
ロス、ガラスクロス、ポリウレタンの発泡体、アルミ
箔、ポリエステルクロスの2層との3層、PETクロス
の2層、ガラスクロスの2層、PETクロス+クラフト
紙、ガラスクロス+フッ素樹脂、PTFE+FEP、ポ
リイミド+FEP、PET+鉱物粒子、アルミ箔+鉱物
粒子が挙げられる。なお、支持体10の厚さは、用途等
に応じて適宜決定されるものであり、好ましくは、4〜
200μmであり、支持体10の幅も用途等に応じて適
宜決定されるものであり、好ましくは5〜1200mm
である。
【0013】粘着剤層20は、スチレン系熱可塑性エラ
ストマー、粘着付与剤としてテルペン系粘着付与剤及び
石油樹脂系粘着付与剤、流動パラフィン、軟化剤、老化
防止剤、溶剤を含有する粘着剤組成物から構成されるも
のである。この粘着剤組成物より構成した粘着剤層20
とすることにより、目的の優れた粘着力を有する粘着テ
ープが提供されるものとなる。具体的には、スチレン−
イソプレン−スチレン共重合体(SIS)、スチレン−
イソプレン共重合体(SI)、スチレン−エチレン−プ
ロピレン−スチレン共重合体(SEPS)、スチレン−
エチレン・ブチレン−スチレン共重合体(SEBS)、
スチレン−ブチレン−スチレン共重合体(SBS)、天
然ゴムとSBRとのブレンド、スチレンビニルイソプレ
ンスチレン共重合体などのスチレン系熱可塑性エラスト
マー100重量部に対して、粘着付与剤としてポリテル
ペン、テルペンフェノール、ロジンエステル系、テルペ
ンC9(炭素数9)共重合体などのテルペン系粘着付与
剤10〜140重量部、C5・C9共重合体、C5脂環共
重合体などの炭素数5の変成石油樹脂等の石油樹脂系粘
着付与剤10〜180重量部、流動パラフィン5〜60
重量部、老化防止剤0.1〜10重量部、トルエン、N
−ヘキサン、シクロヘキサンなどの溶剤50〜500重
量部を配合して、撹拌することにより得られる溶剤型粘
着剤を上記支持体10に塗工することにより粘着剤層2
0を形成することができるものである。
【0014】本発明に用いる流動パラフィンは、軟化剤
等として作用するものであり、平均分子量、流動点及び
粘度等の相違により種々のグレードのものがあるが、本
発明では、特に平均分子量300〜500、好ましく
は、350〜490であり、流動点−7.5℃〜−18
℃、好ましくは、−10℃〜−17.5℃であり、粘度
7.0〜80mm2/s(40℃)、好ましくは、40
〜75mm2/s(40℃)であるものが望ましい。上
記平均分子量、流動点及び粘度範囲の流動パラフィンを
使用して作製される粘着剤層を有する粘着テープは、更
に優れた粘着力を有するものとなる。
【0015】上記粘着剤層20の厚さは、用途等に応じ
て適宜決定されるものであり、10〜100μmであ
る。また、本発明においては粘着剤(層)は、全面に塗
工されているが、用途上より粘着剤(層)を直線、斜
線、波状、水玉模様などの模様状に部分的に塗工した粘
着剤層であってもよい。更に、ポリオレフィン系フィル
ムの厚さは、6〜100μmであるものが望ましい。
【0016】本発明において、上記スチレン系熱可塑性
エラストマー100重量部に対して、粘着付与剤として
上記テルペン系粘着付与剤10〜140重量部、上記石
油樹脂系粘着付与剤10〜180重量部を含み、更に上
記流動パラフィン5〜60重量部を必須成分とし、か
つ、上記夫々の範囲の配合割合とすることにより、初め
て目的の優れた粘着力を有する粘着テープが得られるも
のであり、上記必須成分及び上記夫々の範囲の配合割合
から外れるものであると、目的の優れた粘着力を有する
粘着テープが得られないものとなる。特に、上記特性の
流動パラフィンを使用して作製される本発明の粘着テー
プは、更に優れた粘着力を有するものとなる。
【0017】本発明において、粘着ゴム成分としてスチ
レン系熱可塑性エラストマーを使用したのは、高粘着
力、高オレフィン粘着、種々の配合物との相溶性の点か
らである。また、テルペン系粘着付与剤の配合量が10
重量部未満及び石油樹脂系粘着付与剤が10重量部未満
であると、低粘着力、低タックとなり、テルペン系粘着
付与剤の配合量が140重量部及び石油樹脂系粘着付与
剤が180重量部を越えると、低タック、低温タックが
悪くなり、好ましくない。更に、流動パラフィンが5重
量部未満あると、低タック、粘着性が悪くなり、また、
60重量部を越えると、低粘着力、低保持力、製品のテ
レスコープ発生となり、好ましくない。
【0018】図1(c)は、粘着テープの第2実施形態
を示すものである。当該第2実施形態の粘着テープは、
支持体10が一層であるが性能の向上、貼着作業の簡略
化などのために支持体10を二層に積層したものであ
る。なお、各層間にプライマー(下塗剤)12を必要に
応じて設けてもよい。
【0019】図1(d)は、粘着テープの第3実施形態
(両面粘着テープ)を示すものである。支持体10の表
裏に粘着剤20を塗工し、2枚のはく離ライナー13、
13を設けたものである。
【0020】図1(e)は、粘着テープの第4実施形態
(印刷用粘着テ−プ)を示すものである。支持体10
(表面材)の片面に粘着剤(層)20を塗工し、その面
にはく離ライナー13を積層したもので、後工程で他面
に印刷などを施したものであり、ロール状のもの又は板
状のものに構成される。
【0021】このように構成される本第1〜第4実施形
態のポリオレフィン系フィルム用粘着テープでは、食品
包装用ポリオレフィン系ラップフィルム、農業・園芸な
どの分野に使用されるポリオレフィン系フィルム(シー
ト)に対して、優れた粘着力を有するものとなるとなる
ので、食品包装等を確実に施すことができるものとな
る。
【0022】図2(a)〜(c)は、本発明のポリオレ
フィン系フィルム用粘着テープの使用形態の一例を示す
ものである。図2(a)において、ポリオレフィン系フ
ィルム用粘着テープAは、白菜等の生野菜bをポリオレ
フィン系ラップフィルムPで包装されたフィルム面上に
貼着されるものである。図2(b)において、ポリオレ
フィン系フィルム用粘着テープAは、調理パン等eをポ
リオレフィン系ラップフィルムPで包装されたフィルム
面上に貼着されるものである。図2(c)において、ポ
リオレフィン系フィルム用粘着テープAは、米飯、調理
麺等gを入れた容器(トレー)fをポリオレフィン系ラ
ップフィルムPで包装されたフィルム面上に貼着される
ものである。特に、図2(a)及び(b)では、包装し
た後の結露等によるフィルムPの「はがれ」を確実に防
止することができ、また、図2(c)では、優れた粘着
力でフィルムPを破損させないことにより、電子レンジ
に入れる際、フィルムP上に孔をあけることをせずに加
熱をすることができるものである。
【0023】図3(a)〜(c)は、本発明のポリオレ
フィン系フィルム用ラベルの実施形態の一例を示すもの
である。本実施形態であるポリオレフィン系フィルム用
ラベル、具体的には支持体10の印字面に品名、値段等
が表示された商品表示用のラベルBは、図2(a)及び
(b)に示すように、食品SをトレーTに入れ、ポリオ
レフィン系フィルムPで包装されたフィルム面上に貼着
されるものである。なお、Hはラップフィルム保持具で
ある。ラベルBは、上述の粘着テープの支持体10と同
様の構成となる支持体30(表面材)の片面に同じく上
述の粘着テープの粘着剤(層)20と同様の構成となる
粘着剤(層)40を塗工し、その面にはく離ライナー3
2を積層したもので、後工程で他面に品名、値段等の印
刷などを施したものであり、ロール状のもの又は板状の
ものに構成される。このように構成される本実施形態の
ポリオレフィン系フィルム用ラベルでは、食品包装用ポ
リオレフィン系ラップフィルムなどに対して、優れた粘
着力を有し、ラベル貼着後の結露等によってもラベルの
「はがれ」はなく、しかも、万一ラベルを貼り替えよう
としても、ラップ破損となるので、ラベルの貼り替えに
よる改竄の防止に役立つものとなる。
【0024】本発明において、ポリオレフィン系フィル
ム用粘着シートは、農業・園芸などの分野に使用される
ポリオレフィン系フィルム(シート)、例えば、各種苗
の保温、成苗等の目的で使用されるポリエチレンフィル
ム(シート)など、具体的には、貼付トンネル栽培法等
で用いる苗の植孔を有する保温用被覆材〔マルチフィル
ム(シート)〕、植孔から露出した苗の周囲を半円形に
覆う上部保温用被覆材(貼付シート)などの貼着に使用
されるものであり、図1(a)〜(e)に示される構成
と同様のものを使用することができる。粘着シートにお
ける支持体の厚さは、農業・園芸などの用途等に応じて
適宜決定されるものであり、好ましくは3〜250μm
であり、また、支持体の幅も農業・園芸などの用途等に
応じて適宜決定されるものであり、好ましくは、5〜1
200mmである。更に、粘着剤層の厚さは、農業・園
芸などの用途等に応じて適宜決定されるものであり、7
〜100μmである。また、農業・園芸などの分野に使
用されるポリオレフィン系フィルム(シート)の厚さ
は、5〜250μmであるものが望ましい。
【0025】このように構成されるポリオレフィン系フ
ィルム用粘着シートでは、農業・園芸などの分野に使用
されるポリオレフィン系フィルム(シート)の貼着に対
して、優れた粘着力を有するものとなるとなるので、貼
着した後の雨、結露等によるフィルムの「はがれ」を確
実に防止することができ、各種苗の保温、成苗等を確実
に施すことができるものとなる。
【0026】
【実施例】本発明を製造例、実施例、比較例などにより
更に詳述するが、本発明は下記実施例等に限定されるも
のでない。
【0027】〔実施例1及び比較例1〜10〕下記表1
〜3に示す配合組成により、粘着テープに用いる粘着剤
を各々調製した。実施例1では、各配合成分を常温下で
4時間撹拌溶解することにより、粘着剤液を得た。比較
例1〜4では、各配合成分を常温下で4時間撹拌溶解す
ることにより、各々粘着剤液を得た。比較例5〜7で
は、市販のアクリル系粘着剤を購入し、硬化剤、流動パ
ラフィンを常温下で30分混合撹拌することにより各々
粘着剤液を得た。比較例8〜10では、ムーニ値60の
素練りされた天然ゴムを用いて下記表3に示す配合で常
温下で8時間撹拌溶解することにより各々粘着剤液を得
た。
【0028】
【表1】
【0029】
【表2】
【0030】
【表3】
【0031】〔粘着テープの作製〕上記表1〜3に示す
配合組成で得た撹拌溶解乾燥された各々の粘着剤を40
μドライで支持体としてOPP(延伸ポリプロピレンフ
ィルム)40μに塗布し常法によりポリオレフィン系フ
ィルム用粘着テープ(幅10mm×長さ10m)を作製
した。この得られた各々の粘着テープについて、下記評
価法により、耐ステンレス(SUS)粘着力、耐ポリエ
チレン(PE)粘着力、耐ポリプロピレン(PP)粘着
力、ボールタック、PEラップフィルム貼付けテストを
行った。これらの結果を下記表4に示す。
【0032】〔対SUS粘着力、対PE粘着力、対PP
粘着力の評価法〕JIS−Z−237−1991に準拠
して、SUS、PE板、PP板に貼り付けテンシロンで
粘着力を測定した。
【0033】〔ボールタックの評価法〕JIS−Z−2
37−1991に準拠して測定した。
【0034】〔PEラップフィルム貼付けテスト〕得ら
れた各々の粘着テープ(幅10mm×長さ10m)をP
Eラップフィルム(厚さ12μm、幅400mm×長さ
1000m)の巻かれたロール面に貼り付けた直後に粘
着テープを手で剥離してラップの破損の有無について評
価した。なお、表中における「破損」とは、粘着テープ
の粘着力が強く、粘着テープのみを剥離することができ
ず、ラップ破損に至ったものをいい、「破損せず」は、
粘着テープの粘着力が弱いので、ラップを破損すること
なく、粘着テープのみを剥離することができた場合をい
う。
【0035】
【表4】
【0036】(表4の考察)上記表4の結果から明らか
なように、本発明範囲となる実施例1は、本発明範囲外
となる比較例1〜10に較べて、優れた粘着力を有し、
PEラップフィルム貼付けテストにおいて粘着テープの
みを剥離することができず、ラップ破損に至ることが判
明した。個別的に比較例1〜10を見ると、比較例1〜
4は、本発明の必須成分となるスチレン系熱可塑性エラ
ストマー、テルペン系粘着付与剤、石油樹脂系粘着付与
剤及び流動パラフィンを含有するものであるが、各成分
の配合量が本発明範囲外となる場合であり、これらの場
合は、粘着力が弱く、PEラップフィルム貼付けテスト
において粘着テープのみを剥離することができることが
判明した。比較例5〜7は、粘着剤層としてアクリル系
粘着剤から構成したものであり、アクリル系粘着剤の場
合も、粘着力が弱く、PEラップフィルム貼付けテスト
において粘着テープのみを剥離することができることが
判明した。比較例8〜10は、粘着剤層として天然ゴム
系粘着剤から構成したものであり、天然ゴム系粘着剤の
場合も、粘着力が弱く、PEラップフィルム貼付けテス
トにおいて粘着テープのみを剥離することができること
が判明した。
【0037】〔ラベルの作製〕上記表1〜3で得た実施
例1及び比較例1〜10に用いる粘着剤を片面剥離紙を
有する支持体(OPP、厚さ130μm)の剥離面の反
対面に40μドライで塗布し、常法によりポリオレフィ
ン系フィルム用粘着ラベル(幅10mm×長さ50m
m)を作製した。上記で得た各々のラベルを食品トレー
(200mm×160mm×25mm)を包装したPE
ラップフィルム(厚さ12μm)に貼り付けた直後に粘
着ラベルを手で剥離してラップの破損の有無について評
価した。本発明範囲となる実施例1に用いる粘着剤を使
用したラベルは、本発明範囲外となる比較例1〜10に
用いる粘着剤を使用したラベル較べて、優れた粘着力を
有し、PEラップフィルム貼付けテストにおいて粘着ラ
ベルのみを剥離することができず、ラップ破損に至るこ
とが判明した。
【0038】〔粘着シートの作製〕上記表1〜3で得た
実施例1及び比較例5、8に用いる粘着剤を支持体(O
PP、厚さ40μm)に40μドライで塗布し、常法に
よりポリオレフィン系フィルム用粘着シート(補修テー
プ、幅10mm×長さ50mm)を作製した。上記で得
た各々の粘着シート(補修テープ)をオレフィン育苗シ
ート(オカモト社製、メタロセンシート、厚さ40μ
m、25mm×150mm)に貼り付け、下記測定法に
より、粘着力を測定した。これらの結果を下記表5に示
す。
【0039】〔粘着力の測定法〕JIS−Z−237−
1991に準拠して測定した。
【0040】
【表5】
【0041】(表5の考察)上記表5の結果から明らか
なように、本発明範囲となる実施例1に用いる粘着剤を
使用した粘着シートは、本発明範囲外となる比較例5、
8に用いる粘着剤を使用した粘着シートに較べて、1.
4倍以上の優れた粘着力を有することが判明した。
【0042】
【発明の効果】本発明によれば、ポリオレフィン系フィ
ルムで包装された容器の止め、野菜、果物等のラップ止
め、ラップされた物のラベル及びラベルの貼り変え防
止、並びにポリオレフィン系(オレフィン)シートの補
修に対して優れた粘着力を有するポリオレフィン系フィ
ルム用粘着テープ、ラベル、粘着シートが提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のポリオレフィン系フィルム用粘着テー
プの実施形態を示す図面であり、(a)及び(b)は、
その第1実施形態を示す断面図、(c)〜(e)は夫々
第2実施形態〜第4実施形態を示す断面図である。
【図2】(a)〜(c)は、夫々本発明のポリオレフィ
ン系フィルム用粘着テープの具体的使用形態を示す図面
である。
【図3】(a)〜(c)は、本発明のポリオレフィン系
フィルム用ラベルの実施形態を示す説明図である。
【符号の説明】
A 粘着テープ 10 支持体 20 粘着剤層 B ラベル
フロントページの続き (72)発明者 河野辺 新成 栃木県下都賀郡壬生町おもちゃの町5−4 −93 ユニ工業株式会社内 (72)発明者 松本 敏史 埼玉県大宮市吉野町1−406−1 東京工 場内 (72)発明者 大手 道正 埼玉県大宮市吉野町1−406−1 東京工 場内 Fターム(参考) 4J004 AA04 AA07 AA17 AB01 CA02 CA03 CA04 CA06 CA07 CA08 CB01 CB02 CC02 CC03 CD01 CE03 EA01 FA01 FA06 FA08 4J040 BA202 CA012 CA081 DB041 DM011 DN032 DN072 EL012 HB02 JA09 JB09 KA26 MA11 NA01 NA06

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体の少なくとも片面に粘着剤層を有
    する粘着テープにおいて、前記粘着剤層がスチレン系熱
    可塑性エラストマー100重量部に対して、粘着付与剤
    としてテルペン系粘着付与剤10〜140重量部、石油
    樹脂系粘着付与剤10〜180重量部を含み、更に流動
    パラフィン5〜60重量部を含有する粘着剤組成物から
    なることを特徴とするポリオレフィン系フィルム用粘着
    テープ。
  2. 【請求項2】 支持体の少なくとも片面に粘着剤層を有
    するラベルにおいて、前記粘着剤層がスチレン系熱可塑
    性エラストマー100重量部に対して、粘着付与剤とし
    てテルペン系粘着付与剤10〜140重量部、石油樹脂
    系粘着付与剤10〜180重量部を含み、更に流動パラ
    フィン5〜60重量部を含有する粘着剤組成物からなる
    ことを特徴とするポリオレフィン系フィルム用ラベル。
  3. 【請求項3】 支持体の少なくとも片面に粘着剤層を有
    する補修シートにおいて、前記粘着剤層がスチレン系熱
    可塑性エラストマー100重量部に対して、粘着付与剤
    としてテルペン系粘着付与剤10〜140重量部、石油
    樹脂系粘着付与剤10〜180重量部を含み、更に流動
    パラフィン5〜60重量部を含有する粘着剤組成物から
    なることを特徴とするポリオレフィン系フィルム用粘着
    シート。
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