JP2000191151A - シ―トの角度および高さを制御する方法 - Google Patents

シ―トの角度および高さを制御する方法

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JP2000191151A
JP2000191151A JP11356722A JP35672299A JP2000191151A JP 2000191151 A JP2000191151 A JP 2000191151A JP 11356722 A JP11356722 A JP 11356722A JP 35672299 A JP35672299 A JP 35672299A JP 2000191151 A JP2000191151 A JP 2000191151A
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ジェイ リンダー マイケル
Claude E Moore
イー モアー クラウド
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 静電写真印刷機の給紙トレイの高さおよび角
度を静的および動的に制御する方法を提供する。 【解決手段】 シートのスタック高を検出するセンサを
2カ所に配置する。第1のセンサである前縁姿勢センサ
340は、シートの前縁152付近のスタックの高さを
検出する。第2のセンサであるスタック高センサ350
は、シート搬送方向におけるシートのほぼ中央付近のス
タックの高さを検出する。シート支持トレイ210の姿
勢と、二つのセンサで検出されたスタック高さの関係か
ら、シートの特性、例えばシートのカールの状態が推定
できる。このカールの状態や、入力された、または自動
検出されたシートの単位面積当たりの重さなどの特性に
基づき、シート支持トレイが昇降、傾斜され、適切な位
置にスタックが置かれる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一般に静電写真印
刷機のための容量が大きくシート特性の許容度が広いフ
ィーダに関し、特に、フィーダのための紙の傾斜を静的
および動的に制御する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】典型的な電子写真印刷のプロセスでは、
光導電性部材をほぼ均一な電位に帯電させ、その表面に
感光性を与える。光導電性部材の帯電された部分を露光
し、複写する原稿の光像とする。帯電された光導電性部
材の露光により、照射領域においてその電荷を選択的に
消失させる。これにより、原稿に含まれる情報領域に対
応する静電潜像を光導電性部材上に記録する。静電潜像
が光導電性部材上に記録されると、次にこの潜像を現像
剤と接触させることによって現像する。一般に、現像剤
は、摩擦帯電によりキャリア粒子に付着するトナー粒子
を含む。トナー粒子は、キャリア粒子から潜像へと引き
付けられ、光導電性部材上にトナー粉末像を形成する。
次に、トナー粉末像を光導電性部材からコピー紙に転写
し、トナー粒子を加熱して、粉末像をコピー紙に永久的
に定着させる。
【0003】上述のプロセスは、典型的なモノクロの電
子写真印刷機について概説したものである。マルチカラ
ー電子写真の到来とともに、複数の画像形成ステーショ
ンを含むアーキテクチャを使用することが望ましくなっ
ている。この複数の画像形成ステーションを含むアーキ
テクチャの一例では、光受容性部材を各色分解のたびに
帯電、画像形成、現像を行うイメージ・オン・イメージ
(IOI)システムを利用している。いわゆるシングル
パスマシンでは、このような帯電、画像形成、現像、そ
して再び帯電、画像形成、現像を行ってからその後に紙
に転写するというプロセスを光受容体が一回転する間に
行い、一方、マルチパスアーキテクチャでは各色分解を
一回の帯電、画像形成、現像で形成し、各色ごとに別々
に転写動作を行う。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】シングルパスカラーマ
シンおよび他の高速プリンタでは、印刷のための多岐に
わたる媒体を給紙できることが望ましい。種々の用紙サ
イズおよび重量を許容し、さらに、様々なコート紙およ
び他の特殊紙を高速でプリンタに給紙できる必要があ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の一局面による
と、給紙するシートのスタックの角度および高さを制御
する方法であって、所定の角度にされたシート支持トレ
イにシートを装填するステップと、シート特性を判断す
るステップと、空気浮揚システムを起動するステップ
と、複数のセンサでスタックの高さの特性を検出するス
テップと、検出された特性に基づいてシート支持トレイ
を調整するステップとを含む方法が提供される。
【0006】
【発明の実施の形態】図1を参照すると、本発明の印刷
機は、矢印12で示される方向に移動するよう支持され
るアクティブマトリックス(AMAT)光受容体ベルト
10の形態の電荷保持表面を使用し、これが種々の電子
写真処理ステーションを順次通過しながら前進する。ベ
ルトは、駆動ローラ14、引張りローラ16、および固
定ローラ18の周囲を移動し、ローラ14は駆動ローラ
20と協働するように連結されて、ベルトが電子写真ス
テーションを通過するようにこれを移動させる。
【0007】引き続き図1を参照すると、ベルト10の
一部が帯電ステーションAを通過し、ここで参照番号2
2で包括的に示されるコロナ発生装置がベルト10の光
導電性表面を比較的高くほぼ均一な、好適には負の電位
に帯電させる。
【0008】次に、光導電性表面の帯電された部分は前
進して、画像形成/露光ステーションBを通過する。画
像形成/露光ステーションBにおいて、包括的に参照番
号90で示されるコントローラが、コントローラ100
から所望の出力画像を表す画像信号を受信し、これらの
信号を処理して画像の種々の色分解に変換し、これをレ
ーザーベースの出力走査装置24に送信する。装置24
により、電荷保持表面は走査装置からの出力に従って放
電される。好適には、走査装置はレーザラスタ出力スキ
ャナ(ROS)であるが、LEDアレイ等の他の電子写
真露光装置であってもよい。
【0009】最初に電圧Vに帯電された光受容体は、
約−500ボルトのレベルVddpに低下する。露光ス
テーションBで露光されると、約−50ボルトに等しい
xposeに放電される。このように露光後、光受
容体は、帯電領域に対応する高い電圧と、放電すなわち
背景領域に対応する低い電圧の単極電圧プロファイルを
含む。
【0010】第一の現像ステーションCにおいて、包括
的に参照番号32で示され、ハイブリッドジャンピング
現像(HJD)システム、ドナーロールとしてより知ら
れている現像ロールを利用する現像構造は、二つの現像
電界(間隙における電位)によって給電される。第1の
電界は、トナークラウド(cloud)生成に使用される交流
ジャンピング電界であり、第2の電界は、光受容体上の
現像トナーの量を制御するのに使用される直流現像電界
である。トナークラウドは、帯電されたトナー粒子26
が静電潜像に引き付けられるようにする。適切な現像バ
イアスは電源を介して得られる。このシステムは非接触
タイプで、トナー粒子(例えば黒)のみが潜像に引き付
けられ、光受容体とトナー搬送装置が機械的に接するこ
とがないため、先に現像されているがまだ定着されてい
ない像に影響を与えることがない。
【0011】現像されているが未定着の像は、さらに搬
送されて次に第2の帯電装置36を通過し、ここで光受
容体と先に現像されたトナー像領域は所定のレベルに再
帯電される。
【0012】第2の露光/画像形成が装置24によって
行われる。装置24は、第2の色のトナーで現像される
べき像に従って、調色(tone)される領域および/または
されない領域の光受容体を選択的に放電するのに使用さ
れるレーザベースの出力構造を含む。この時点で、光受
容体は比較的高い電圧レベルの調色領域および未調色領
域と、比較的低い電圧レベルの調色領域および未調色領
域を含む。これらの低い電圧の領域は、放電領域現像
(DAD)で現像される画像領域を表す。この目的のた
め、カラートナーを含む負に帯電された現像剤40を使
用する。例えばイエローのトナーが第2の現像ステーシ
ョンDに配設された現像剤ハウジング構造42に収容さ
れ、第2のHSD現像システムによって光受容体上の潜
像に与えられる。電源(図示せず)が、放電された画像
領域を負に帯電されたイエロートナー粒子40で現像す
ることができるレベルへと現像構造に電気バイアスをか
ける働きをする。
【0013】上述の手順をマゼンタ等の第3の適切な色
で第3の像に対して、さらに第4の像およびシアン等の
適切な色のトナーに対して繰り返される。この後の画像
形成ステップには、後述する露光制御機構を使用しても
よい。このようにして、光受容体ベルト上にフルカラー
複合トナー像が現像される。
【0014】いくらかのトナー電荷が完全に中性化され
るか、または極性が逆にされて、光受容体上に現像され
た複合画像が正のトナーと負のトナーの両方からなる程
度まで、負のプリ転写ジコロトロン部材50によって、
正のコロナ放電を利用して支持体にトナーが効果的に転
写されるような状態にする。
【0015】画像現像の後、支持材料シート52が転写
ステーションGにおいてトナー像と接するように移動さ
れる。支持材料シート52は、詳細に後述する本発明の
給紙装置によって転写ステーションGまで前進させられ
る。次に、支持材料シート52は、ベルト10上の光導
電体表面に現像されたトナー粉末像が転写ステーション
Gで進んでくる支持材料シート52と接触するようなタ
イミングでこれと接するようにされる。
【0016】転写ステーションGは、シート52の裏側
に正のイオンを噴射する転写ジコロトロン54を含む。
これにより、負に帯電されたトナー粉末画像がベルト1
0からシート52に引きつけられる。ベルト10からシ
ートを剥ぎ取りやすくするために、分離(detack)ジコロ
トロン56が設けられる。
【0017】転写後、シートは矢印58の方向に移動し
つづけ、コンベヤ(図示せず)へと乗せられ、これによ
り融着ステーションHへと前進させられる。融着ステー
ションHは、包括的に参照番号60で示される融着アセ
ンブリを含み、転写された粉末像をシート52へと永久
的に定着させる。好適には、融着アセンブリ60は、加
熱される融着ローラ62と、バックアップまたは圧力ロ
ーラ64とを含む。シート52は融着ローラ62とバッ
クアップローラ64との間を通り、トナー粉末像が融着
ローラ62と接する。このように、トナー粉末像はシー
ト52に永久的に定着される。融着後、シュート(図示
せず)によって前進してきたシート52をキャッチトレ
イ、スタッカ、フィニッシャ、または他の出力装置(図
示せず)に案内し、操作者がその後印刷機から取り出す
のに備える。
【0018】支持材料シートがベルト10の光導電性表
面から分離されると、光導電性表面の非画像領域におけ
る残留トナー粒子が除去される。これらの粒子は、ハウ
ジング66内に収容されるクリーニングブラシまたは複
数のブラシ構造を用いてクリーニングステーションIに
おいて除去される。クリーニングブラシは、複合トナー
像がシートに転写されてから係合される。受容体のクリ
ーニングが終了すると、次の画像形成および現像サイク
ルに備えて、後述するタイプのクラッチを組み込んだ装
置を用いてブラシが格納される。
【0019】図2には、本発明を組み込んだ包括的に参
照番号200で示される、高速で広範囲のシート特性を
カバーするフィーダの概略の側面図が示される。フィー
ダ200は、基本的な構成要素として、種々のタイプお
よび特性のシートを収容するように傾斜可能で自己調整
式のシート支持トレイ210と、複数のトレイエレベー
タ220,230(図3参照)およびエレベータ駆動装
置222,232(図3参照)と、真空シャトル給紙ヘ
ッド300と、前縁多レンジシート高センサ340と、
多位置スタック高センサ350と、加速度可変排紙ロー
ル(TAR)400と、シート浮揚部(fluffer)36
0,362とを含む。
【0020】図4を参照すると、マルチ位置スタック高
(接触)センサ(2つ以上の特定の紙のスタックの高さ
を検出できる)と、上部のシートまでの距離を(シート
と接することなく)検出するようにスタックの前縁近傍
に配置された第2のセンサ340との一般的な構成が示
される。2つのセンサは、処理方向に垂直におよび角度
を成して捕捉表面302に対してスタック53を位置決
めできるように協働する。このように高さおよび姿勢を
制御することにより、さまざまな紙の連量、タイプ、お
よびカールにフィーダが対処する能力が大きく向上す
る。
【0021】トップ真空コルゲーションフィーダ(VC
F)で適切に給紙を行うには、捕捉表面および浮揚ジェ
ット360からスタック53の上部シートまでの距離を
正確に制御する必要がある。捕捉表面302は、給紙ヘ
ッド300または真空プレナムの機能を果たす表面であ
る。従来のフィーダでは、距離制御はスタック高センサ
のみを用いて行っていた。本概念は、マルチ位置スタッ
ク高(接触)センサ350(2つ以上の特定のスタック
の高さを検出できる)とともに上部シートまでの距離を
(シートに接触することなく)検出するスタックの前縁
付近の第2のセンサ340を使用することを提案するも
のである。この2つのセンサで、捕捉表面に対して紙の
スタックを垂直方向および角度のついた方向に位置決め
できる。このように高さおよび姿勢を制御することによ
り、様々な紙の連量、タイプ、およびカールに対処する
フィーダの能力が大きく向上する。捕捉時間と重送給紙
の防止の両方が向上する。
【0022】用紙フィーダにおける正および負の空気圧
を特定の紙/媒体の特性に基づいて設定することによっ
て、さらなる向上を図ることができる。これらの特性
は、シートの連量、サイズ、コーティング構成、カール
の方向および大きさ等が含まれる。所望の空気圧はこれ
らの紙の特性の関数であるため、「一つの圧力がすべて
に適合する」というアプローチではなく、リアルタイム
での(これらの媒体の特性で予想される変化に対する)
補償が可能になる。これらの紙の特性に応じて圧力を調
整することにより、主なフィーダの応答(シート捕捉時
間、給紙ミスの割合、および重送の割合)をその最適化
されたターゲット値に近く保つことができる。
【0023】用紙フィーダの設計では、(正および負の
空気圧を用いて)スタックの上部から紙を一枚ずつ捕捉
し、TARへと搬送する。用紙フィーダ設計における独
立した変数には、2組の空気圧、すなわち、シートの分
離のために空気を供給する浮揚部の圧力と、シャトル給
紙ヘッドアセンブリによってシートが捕捉されるように
する真空圧とがある。この圧力の組の各々は一つの組合
せ送風機から供給される。浮揚部の圧力が増すにつれ、
スタックの上部のシートはより大きく分離され、最上部
のシートは真空給紙ヘッドにより近く持ち上げられる。
浮揚圧力が高くなるにつれ、給紙ヘッドが動く際に2枚
以上のシートが排紙ニップへともたらされるリスクが大
きくなる(重送)。浮揚圧力が低くなると、上部のシー
トが給紙ヘッドの十分近くにもたらされない(そのた
め、給紙ヘッドの下部における真空圧により捕捉されな
い)リスクが大きくなり、給紙ヘッドが前進する際にシ
ートが給紙されないこととなり得る(給紙ミスまたは捕
捉遅れ)。浮揚圧力および真空給紙ヘッド圧力の最適量
は、シートのサイズおよび重量の関数である(より大き
く重いシートはより大きい浮揚圧力および真空圧を必要
とし、より小さく軽いシートはその逆である)。これ
は、上述のように、紙のカールの量および方向ととも
に、スタックの上部のシートと給紙ヘッドとの間の距離
に影響を与える。このように、最適なスタックの高さお
よび前縁の間隙の設定はこのカールの関数として変化し
得る。操作者が入力する情報(紙の重量およびコーティ
ング構成)と、センサからの情報(カールの方向および
大きさを示す)とを用いることで、それぞれの送風機の
速度を調整して、その紙の条件に対して可能な最良の性
能を得ることができる。
【0024】このようにトレイの角度とともに空気圧を
変化させることにより、「シート捕捉時間」および「シ
ート分離」等の主要なフィーダ性能特性におけるばらつ
きを削減する。このようにばらつきを抑えることによ
り、フィーダの性能(給紙ミス、給紙遅れ、および重送
で測る)は、この概念を採用しない設計と比較して本質
的に優れている。また、この概念により、紙の特性(サ
イズ、重量およびコーティング)が異なることや、連に
よってまたは紙によって異なるシートのカールに通常見
られるばらつきが直接の原因となるフィーダの性能の問
題に対して、操作者が介入する必要性(紙をめくった
り、回転させたり、交換したりすること)が低減され
る。
【0025】適切なスタックの向きについては、下向き
のカールか上向きのカールかによってトレイ210の前
縁を後縁よりも高くしたり低くしたりするようにスタッ
クを傾斜させる必要がある。このように傾斜させること
により、スタック53の上部のシートの前縁152を、
浮揚ジェットおよび給紙ヘッド300の捕捉表面302
に対して適切な位置にもたらす。正確な傾斜動作のため
には、捕捉したり空気システムのスイッチを入れてスタ
ックを「浮揚」させる前に、前縁152の近傍における
上部シート52の給紙ヘッド300に対する高さを検出
する必要がある。
【0026】給紙ヘッドに対するスタックの向きの設定
プロセスは以下の通りである。 1.トレイ前縁が1.4度で上方に傾斜した状態を初期
状態とする。 2.紙を装填する。 3.紙の必要な特性(一平方メートルあたりのグラム数
(gsm)、サイズ、など)を入力、または自動検出す
る。 4.エレベータを可能な最下のスタックの高さまで上げ
る(空気システムにスイッチを入れるのに備えてトレイ
ガイドを用いてスタックの制御を維持するため)。 5.紙の一平方メートルあたりのグラム数に基づいて初
期トレイ角度を解除する。 6.空気システムにより浮揚およびエアナイフジェット
を起動するが、真空装置はオフの位置にされる。 7.スタック高アームを上げ、給紙ヘッド捕捉表面に対
する上部シートの位置について前縁姿勢センサに問い合
わせる(センサは位置検出装置タイプや、焦点距離の異
なる複数のセンサ等であってもよい)。 8.スタック高および前縁姿勢センサによって検出され
た位置に基づいて、所望のセンサ状態が達成されるまで
トレイの角度および/またはスタックの高さが調整され
る。これらの状態を達成するためのプロセスは表1に要
約されている。所望のセンサ状態に達するために、表に
挙げられるプロセスを2つ以上実行するのが必要な場合
もある。トレイ角度の調整が終わると、スタックの高さ
が確認される。 9.給紙が開始され、給紙されるたびにスタックの高さ
および前縁の姿勢の位置がチェックされ、それに従って
補正が行われる。これにより、典型的には最高給紙速度
毎分280ページ(PPM)までの速度での2500枚
のスタックの給紙中、スタックの形状(カール)の変化
を補償することができる。
【0027】図3−6に示されるように、供給された紙
のトレイ210の前縁152および後縁153は独立し
て制御される。トレイ210を上方または下方に傾斜さ
せることにより、大きな上方/下方のカールをそれぞれ
補償することができる。従来の設計ではエレベータは一
つのモータで駆動され、カールを補償するように使用す
ることはできなかった。図示されるようにトレイを傾斜
させることにより、軽量の媒体の重送数を大きく削減す
るとともに、重い紙の捕捉時間を削減する。
【0028】図3−6を参照すると、スタックのカール
を補償するために、エレベータは2つの独立モータ22
2,232を用いて、トレイ210の姿勢を制御する。
トレイ210の姿勢は、浮揚される紙のスタック53の
上部と給紙ヘッド300の前縁との間の間隙を維持する
のに利用する。この間隙は、上述のようなセンサのフィ
ードバックに基づいてトレイ210の姿勢を調整するこ
とによって維持される。
【0029】トレイ210はまず、紙を装填する際に前
縁(LE)152の側で約1.4度上方に傾斜される。
初期角度は、スタックの容量を維持しながら許容される
最大角度に設定される。紙が平坦なトレイに装填され、
かつトレイ210が下方のカールを補償しなくてはなら
ない場合、LEは上方に傾けられることになる(図
6)。紙を装填してから上方に傾けると、スタック53
のLE152はLE位置合わせ壁214から離れるよう
に引かれる。したがって、トレイ210において初期傾
斜角度を有することが必要である。給紙ヘッドにおいて
センサの組合わせを用いて、カールを反映し得るシート
スタックの近接加減を検出することにより、エレベータ
はカールを補償するための信号を受信する。カールの状
態に依存して、エレベータは下方のカール/上方のカー
ルに対してそれぞれ上方/下方に傾斜させる。下方のカ
ールを補償するための上方の傾斜は最大限にとどめら
れ、紙のLE152とLE位置合わせ壁214との間に
大きな間隙ができるのを防ぐ。
【0030】紙53が装填されると、トレイ210はス
タックの高さまで上がる。この後、一連の動作を行っ
て、そのスタックに対して必要な初期補償量を決定す
る。このルーチンは、給紙中に行われるダイナミックな
カール補償について一意的に行われる。トレイの角度の
初期決定は図4−6に示される。給紙サイクル中、トレ
イ210の姿勢はカールを補償するように自動的に調整
される。これにより、一サイクル中、継続的に給紙する
ことを最適化し、給紙ミスおよび捕捉時間を最小限にす
るのに貢献する。
【0031】寸法(処理方向およびそれに直交する方
向)および重さ(gsm)等の紙の特性は、操作者によ
って印刷ステーションコントローラに入力されるか、ま
たはマシン内のセンサによって自動的に判断される。上
述の特性は、処理している紙に対してフィーダモジュー
ルがその制御ファクタ設定を調整するのに用いられる。
紙の特性におけるばらつきを補償するため、フィーダモ
ジュールにおける用紙トレイ210は2つの独立モータ
222,232を用いて、スタック高センサ350およ
び前縁姿勢センサ340からのフィードバックに基づい
て、スタック53の前縁152を所定のレンジ内に位置
決めする。スタックの高さは、スタックの上部から捕捉
表面302までの距離と定義する。前縁姿勢センサ34
0は前縁152におけるスタック53の上部から捕捉表
面302までの距離を測定する(レンジと称する)。ス
タックの前縁152が位置決めされるレンジは、その紙
と典型的に関連する誤動作モードに基づいて、重量によ
って決定される。例えば、重い紙は軽い紙に比べて典型
的には捕捉しにくいため、重い紙のレンジは、軽い紙の
レンジに比べて、給紙ヘッド300により近い。一般的
に重送しやすい軽量の紙は給紙ヘッドからより離れたレ
ンジに設定され、それによって紙と紙との摩擦で複数の
紙が分離ロールへと引込まれるのを防ぐ。この傾斜トレ
イは、紙が処理方向にカールしている場合でも、フィー
ダモジュールがこれらの望ましいレンジをとることを可
能にする。本発明では、迅速に信頼性のある設定を行う
ようにトレイモータを制御するのに用いるアルゴリズム
を提案する。
【0032】給紙トレイの角度は、スタック高センサと
前縁姿勢センサの2つのセンサを使用して設定される。
これらのセンサは各々、紙のスタックの上部の位置を測
定する。好適な実施形態では、スタック高センサは、実
際には一対の伝送センサであり、好ましくは10,1
2.5,15,15mm超の高さを示す。前縁姿勢セン
サは4つの検出器を備えた赤外LEDであり、給紙ヘッ
ドから0−3,3−6,6−9,または9mm超のレン
ジ内のスタックの前縁位置を定めるのに使用される。従
来の応用では、シート捕捉時間を測定するのに0−3m
mのレンジを使用している。これは、真空弁「解放」信
号から0−3のレンジが検出されてシート捕捉を示すま
での時間を測定することで行われる。所望のスタックの
高さおよび前縁の位置は、紙の重量をユーザがgsmで
入力することにより決定される。これらのセンサの組合
わせにより、紙のスタックが以下の状況のうちのいずれ
にあるかが示される。
【0033】
【表1】 この表に示されるプロセスは以下の通りである。
【0034】装填:トレイが空の状態になると、トレイ
が下がり、トレイ210の前縁および後縁のための下限
センサ(図示せず)に達すると、平坦にされる。この時
点で、紙を装填するためにラッチが解放されるまで、ト
レイの前縁は約1.4度に上げられる。
【0035】初期角度および持ち上げ:操作者がトレイ
を装填すると、スタック高センサまたは前縁姿勢センサ
が最下点のスタックの位置を示す変化が起こるまで、ト
レイは上昇する。この時点で、空気システムのスイッチ
が入れられ、浮揚されるスタックの前縁位置の測定が行
えるようになる。
【0036】空気システムのスイッチが入れられ、前縁
の測定が行われた段階で、起こり得る状況は以下の通り
である。 A)スタックの高さが適切−前縁が適切:この状況では
トレイをそれ以上設定する必要はない。給紙信号を待
つ。 B)スタックの高さが適切−前縁が低すぎる:前縁が適
切な状態となるまで、スタックの高さの測定点を中心に
トレイを逆時計回りに回転させる。これは、スタックの
高さの測定点から持ち上げ点までの距離によって決定さ
れる速度比で逆方向に前縁および後縁でステッパモータ
を駆動することで行われる。この状況はスタックの前縁
の位置合わせのミスにつながり得ることに留意されたい
(以下の誤動作防止セクションにおける「装填」の項を
参照されたい)。 C)スタックの高さが適切−前縁が高すぎる:前縁が適
切な状態になるまで、スタックの高さの測定点を中心に
トレイを時計回りに回転させる。これは、スタックの高
さの測定点から持ち上げ点までの距離によって決定され
る速度比で逆方向に前縁および後縁でステッパモータを
駆動することで行われる。 D)スタックの高さが低すぎる−前縁が適切または高す
ぎる:スタックの高さが適切になるまで後縁を上げる。
前縁の位置を測定し、必要に応じてA)、B)または
C)を実行する。 E)スタックの高さが低すぎる−前縁が低すぎる:スタ
ックの高さまたは前縁の状態が適切になるまでその角度
を維持しながらトレイを上げる。前縁の位置を測定し、
必要に応じてA)、B)またはC)を実行する。 注:最初にトレイを上げるのは前縁またはスタックの高
さが最下の状態になるまでに留められるため、スタック
の高さが高すぎるという状況は、スタック高センサの誤
動作か、または使用者がトレイを最大充填ラインより上
に装填した場合にしか起こらないはずである。
【0037】さらに、このシステムには種々の誤動作防
止措置が採用されている。 装填:初期「装填角度」があるのは、トレイの設定中に
スタックの前縁が低すぎるという状況を最小限に抑える
ためである。スタックの高さがすでに達成されている場
合、前縁が低ければトレイは逆時計回りに回転され、供
給された紙の前縁における位置合わせエッジからスタッ
クの上部が離れることとなるおそれがある。前縁を上に
してトレイを装填することにより、ほとんどの場合、ス
タックの前縁が前縁位置合わせ壁へと動くようにトレイ
が回転することになる。
【0038】初期角度および持ち上げ:スタックは設定
中に浮揚されるため、スタックの前縁を前縁位置合わせ
壁の上部より上に持ち上げないようにすることが重要で
ある。シートが壁の上部より上に浮いてしまうと、スタ
ックの前縁の位置設定が不正確となり、ゆがんで給紙さ
れるおそれがある。前縁センサを、前縁が給紙ヘッドに
近すぎることを検出して前縁を下げるようにしてもよ
い。前縁は位置合わせ壁に支持されるため、落ちてしま
うことがなく、トレイはその限界まで回転する。これを
避けるため、空気システムのスイッチを入れる前に、ト
レイ内の紙の重さ(高、中、低)によってトレイの角度
を小さくする。トレイの角度を平坦化する度合いは、通
常はトレイの設定の終了時に達する最終角度に基づいて
決定されている。例えば、一般に軽い紙の前縁はより重
い紙よりも高く浮揚し、そのため装填後、トレイ角度が
0度以下(負の角度は前縁が後縁よりも低いことを示
す)となるため、空気システムのスイッチを入れて設定
プロセスを始める前にトレイを平坦にする。
【0039】設定プロセスは、トレイの過剰な角度、ト
レイの過剰な動き、トレイが動かないといった誤動作を
防ぐまたは検出するルーチンを取り入れている。
【0040】給紙のたびに、給紙されているシートの後
縁153がスタック高アーム352を通過する際に、ア
ームがスタック53を押圧し、スタック高センサが硬く
なったスタックの位置を測定し、その後、スタック高ア
ームが再び上げられる。シート52の後縁153が前縁
姿勢センサ340の位置を通過すると、浮揚されたスタ
ック53の前縁152の位置が測定される。次に、これ
らの測定値を給紙されている紙の所望の状態と比較し、
それに従ってトレイが調整される。スタックの前縁の状
態に関係なく、スタック高センサによってスタックが低
すぎることが示されると、トレイは約1mm上昇する。
前縁姿勢センサ340からのフィードバックに基づいて
行われる角度調整の頻度は、記録されているそれまでの
2,3枚のシートのモードに基づく。例えば、モードに
よりスタックの前縁が最も頻繁に正しいレンジになかっ
たことが示されると、前縁の間隙の測定値が3回の給紙
について記録され、トレイの角度がそれに従って調整さ
れる。モードは、スタックの個々のシートに対して補償
しすぎることがないようにするために用いられる。例え
ば、ある一枚のシートが適切に位置合わせされず、前縁
に何らかの損傷が起こったりカールがあっても、即座に
スタック全体をシフトするということは行わない。もち
ろん、状況によって、より多いまたは少ないサンプルを
用いてダイナミックな調整を行ってもよい。
【0041】設定プロセスが終了すると、システムはシ
ートをプリンタに給紙し、上述のようにスタックにおけ
るばらつきを補償する。給紙ヘッド300はトップ真空
コルゲーションフィーダ(TVCF)シャトルであっ
て、シート捕捉およびコルゲーション表面302を備
え、射出成形されたプレナム/給紙ヘッド301を組み
込んだものである。給紙ヘッドは玉軸受または他の低摩
擦ローラ304によってその各々の角で最適に支持され
る。好適な実施形態では、給紙ヘッド300は、二重シ
ャフトステッパモータ310に装着された連続回転およ
び方向ツインスライダクランク駆動装置346によって
20mm前進した後、20mm後退してホーム位置(原
点)に戻るように駆動される。これは、紙の装填の許容
差と位置合わせの誤差を考慮に入れて5mmのオーバト
ラベル(過度の動き)を含む。シートは排紙ロール(T
AR)400に渡されるため、この駆動による線形シー
ト速度は約430mm/sに過ぎない。TAR400も
ステッパ駆動され、シートを搬送速度まで加速させる。
ステッパ制御はソフトウェアで変えられるため、フィー
ダは、ハードウェアを変更することなく、広範囲にわた
る紙のタイプ、連量、およびサイズに対して任意の最低
速度から、(8.5インチ(約21.59cm)で)実
証された速度280PPMまで給紙できる。
【0042】スタック高センサ350は、給紙ヘッド3
00の外側であってスタックの前縁から約6インチ(約
15.24cm)後方の部分に設けられる。これは、ス
タックの内側と外側においてスタックの前縁152から
約5インチ(約12.7cm)後方の部分に設けられる
浮揚ジェット360の近傍でのスタックの高さの検出を
維持するためである。これらの測定値は、センサのアー
ムと浮揚ジェット360とが比較的近接しているのが望
ましいということを除いては、好適な実施形態において
決定的となるものではない。これは、シートスタックの
上部が浮揚ジェットに対してうまく制御されるのを確実
にするものである。排紙処理の際に、給紙ヘッド300
がシートをTAR400に給紙した後、給紙ヘッド30
0は前進した位置で遅延して、後縁(TE)153がス
タックの高さの検出位置をちょうど通過する点までシー
ト52vが給紙されるようにする。シートのTEがこの
点に達したとき、遅延はすでに終了しており、給紙ヘッ
ド300は(給紙ヘッド駆動装置と)同軸のカム348
がばね荷重式のスタック高検出アーム352をスタック
53に降下させる点まで戻っている。このアーム352
は約25msの間、スタックの上にあり、ソフトウェア
でスタックの高さの領域をモニタする。次に、給紙ヘッ
ド駆動装置346は動作を続ける一方で、カム348は
アーム352をスタック53から持ち上げ、給紙ヘッド
300はその「ホーム」位置に達する。スタック高セン
サは実際には、スタック高検出アーム352上に設けら
れた2つのフラグ354,356と並列して用いられる
2つの安価な伝送センサ355,357からなる。これ
により、以下の表2と図10および11に示されるよう
に、15mm超、15−12.5mm、12.5−10
mm、10mm未満の4つのスタックの高さの領域が与
えられる。テストにより、側部の浮揚部360から給紙
ヘッドへのシートの押圧を防ぐため、より軽量の紙では
スタックの上部と捕捉表面302との距離がより広いの
が望ましいことがわかった。連量が中程度、および重い
紙では、シート捕捉時間を最小にするためにより近い領
域(12.5または10mm)が望ましい。
【0043】
【表2】 図示される給紙ヘッド設計の利点のいくつかを以下に挙
げる。 ・2つの駆動点を有する信頼性のあるステッパモータ駆
動型給紙ヘッドでゆがみを最小にする。 ・遅延を伴う給紙ヘッド加速プロファイルをカスタマイ
ズでき、モータ駆動の一部としてスタックの高さを測定
できる。 ・重なって給紙する重送のリスクおよびドラグブレーキ
の必要につながる、慣性によるベルト惰行の問題がな
い。 ・スタックの前縁に対して捕捉ホールパターンの位置が
一貫しており、前縁の前で真空漏れが起こるのを防ぐ。 ・シートがTAR400アセンブリに制御される前の給
紙ヘッドストロークが短い。 ・給紙ヘッドがシートをTAR400に給紙する際に完
全にシートを支持する。90mmを超えるシートをTA
Rに駆動する従来のシステムで見られる「綱渡り」的ケ
ースを防ぐ。
【0044】上述のように、軽い媒体および重い媒体に
は一般に2つの異なる誤動作モードがある。軽量の媒体
は一般に捕捉しやすいが分離しがたく、重い媒体と比較
して重送の傾向が大きい。一方、重い媒体は重送の傾向
は小さいが、捕捉しがたいことが多い。アナログのスタ
ック高センサまたは複数のデジタルセンサを用いて、フ
ィーダモジュールのスタックの高さを、給紙されている
媒体の連量を補償するように調整できる。このように媒
体の誤動作モードに対処するようにスタックの高さを
「最適化」することにより、許容度が高くなる。
【0045】2つの伝送センサ355,357と2つの
フラグ354,356を含むスタック高アセンブリを用
いて、フィーダモジュールのスタックの高さを、媒体の
重さによって3つの異なるレベルに設定できる。このよ
うに媒体の誤動作モードに対処するようにスタックの高
さを「最適化」することで許容度が高くなる。軽量の媒
体を給紙する際にはスタックの高さを大きく設定して、
給紙ヘッド300に対する間隙を大きくするようにす
る。これにより、浮揚ジェット360を用いた媒体の分
離のための空間が大きくできる。このように間隙を大き
くすることにより、捕捉されていない媒体が浮揚されて
捕捉表面302に接してシート間の摩擦により排紙ロー
ル400に重なって給紙される危険性を低減する。重い
媒体を給紙する際には、スタックの高さはより小さく設
定される。これにより給紙ヘッドに対する間隙は小さく
なり、捕捉に必要な時間を削減する。図10および11
は、フィーダモジュール200において使用される、3
つのスタックの高さの領域とスタック高アセンブリを示
す。センサの位置および/またはフラグの構成を調整す
ることにより、移行する点を異なるレベルに調整でき
る。図示される設計では、スタックの高さは15、1
2.5、10mmで移行する。これらのレベルを示すセ
ンサの状態は表2に示されている。
【0046】図示されるスタック高検出設計の利点のい
くつかを以下に挙げる。 ・浮揚ジェットに近く移動されるため、浮揚させる流れ
を与える場所と紙のスタックの上部が実際にある場所と
の関係をよりよく制御できる。 ・スタックに断続的に(給紙ヘッド駆動モータから駆動
される)スタック高アームを当接させるのに付加的な部
材を必要としないため、安価である。 ・排紙の際に紙を引きずる力を加えないため、ゆがみや
跡が出来ない。 ・2つのセンサでスタックの高さを3つに設定できるた
め、紙の幅広い仕様に対してスタックの高さをより適切
に設定できる。 ・「サービスモード」位置が可能であり、給紙された紙
の開放/閉鎖動作中の損傷を避けることができる。
【0047】これまでのフィーダにおける別の問題は、
様々なサイズおよび連量を給紙できる(すなわち60−
270gsm、5.5×7インチ(約13.97×1
7.78cm)から14.33×20.5インチ(約3
6.40×52.07cm)までの短辺給紙(SE
F))必要があり、シートの質量の範囲が大きくなるこ
とである(1.5−51.2gm)。この質量のシート
をプリンタの安定状態の搬送速度(典型的には高速プリ
ンタの場合で約35−40ms)まで排紙ロール(TA
R)ニップ400によって加速しなくてはならない。ス
テッパモータを用いてこのように加速することは可能だ
が、この種のシステムに見られる問題は、重量の大きな
紙を最大搬送速度にまで加速するのに必要なトルクおよ
び駆動ロールの摩擦である。
【0048】シートの質量は処理方向における紙の長さ
の関数でもある。個別のピッチ長さゾーンを有するプリ
ンタでは、ピッチ速度はシートの長さとともに変化す
る。例えば、4ピッチモードではピッチ時間が1480
msであるが、12ピッチモードではピッチ時間はわず
か493msである。これらのピッチ時間は、13ピッ
チモード(240PPM)で211msまで短くなる。
【0049】給紙処理は基本的に2つの要素、すなわ
ち、1)複数のシートの分離を含むシート捕捉時間と、
2)排紙時間からなる。ピッチタイムが増大しても、必
要な捕捉および分離時間が同じ割合で増大するわけでは
ない。例えば、2gmのシートと50gmのシートでは
捕捉時間は異なり、2gmのシートが40msのオーダ
であるのに対して、50gmのシートでは120msで
ある。上述のピッチ時間でみると、同じシートサイズ領
域について捕捉分離時間の増大は約80msに過ぎない
のに比べ、ピッチ時間が長いことによりその増大は容易
に1000ms近くになり得る。
【0050】使用者による入力、または自動検出によ
り、トレイから供給されるシートの長さおよびそれによ
るピッチサイズがわかっているため、そのピッチゾーン
においてシートを搬送速度にもたらすのにどれだけの時
間が与えられているかに従ってTARの加速プロファイ
ルをカスタマイズする。質量が大きくよりシート長が長
いものに対しては、与えられた加速時間はより多く、必
要な加速度をモータおよび駆動ニップの摩擦が対処でき
る値まで削減でき、それによってモータのサイズを小さ
く保つことができ、コストを高くすることなく得られる
モータのトルクをより効率的に使用できる。
【0051】TAR400に対するモータの加速は、加
速定数乗算因数を有する指数方程式によって制御され
る。ピッチサイズが極端な場合の最適な加速定数は、最
も重い重量と最も短いおよび長いピッチ長を用いて経験
的に決定された。極値間のすべてのピッチ長に対して
は、各定数値を決定するのに線形外挿を用いた。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本明細書中に説明する装置を用いたフルカラ
ーイメージオンイメージシングルパス電子写真印刷機の
概略図である。
【図2】 本発明を含むフィーダ装置を示す側面図であ
る。
【図3】 フィーダのためのエレベータ駆動装置の詳細
な側面図である。
【図4】 浮揚部および給紙ヘッドの位置を示すシート
スタックの詳細な側面図である。
【図5】 シートが下方にカールした状態を示すシート
スタックの詳細な側面図である。
【図6】 シートが上方にカールした状態を示すシート
スタックの詳細な側面図である。
【図7】 シートスタック調整シーケンスのフロー図で
ある。
【図8】 シャトル給紙ヘッドおよび二重フラグスタッ
ク高センサの斜視図である。
【図9】 二重フラグスタック高センサのための起動装
置の詳細な斜視図である。
【図10】 二重フラグスタック高センサの領域を示す
側面図である。
【図11】 二重フラグスタック高センサアームおよび
検出部材の詳細な斜視図である。
【符号の説明】
53 シートスタック、200 フィーダ、300 給
紙ヘッド、310 ステッパモータ、340 前縁姿勢
センサ、346 ツインスライダクランク駆動装置、3
48 カム、350 スタック高センサ、352 スタ
ック高センサアーム、360,362 浮揚部、400
排紙ロール。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 クラウド イー モアー アメリカ合衆国 ニューヨーク州 オンタ リオ スロカム ロード 5812 (72)発明者 ディー グレゴリー ヨー アメリカ合衆国 ニューヨーク州 ウェブ スター シュガー クリーク トレイル 734

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 給紙するシートのスタックの角度および
    高さを制御する方法であって、 所定の角度にされたシート支持トレイにシートを装填す
    るステップと、 シート特性を判断するステップと、 空気浮揚システムを起動するステップと、 複数のセンサでスタックの高さの特性を検出するステッ
    プと、 検出された特性に基づいてシート支持トレイを調整する
    ステップと、を含む方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の方法であって、 シート給紙のたびにタイミングを合わせてスタックの高
    さの特性を検出するステップと、 検出されたスタックの高さの特性に応じて前記シート支
    持トレイを調整するステップと、をさらに含む方法。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の方法であって、 前記複数のセンサのうちの1つが実質的にスタックの前
    縁でスタックの高さの特性を検出し、 前記複数のセンサのうちの第2のセンサが、前記前縁か
    ら離れた位置でスタックの高さの特性を検出する方法。
JP11356722A 1998-12-23 1999-12-15 シ―トの角度および高さを制御する方法 Pending JP2000191151A (ja)

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