JP2000190358A - 射出成形用金型装置 - Google Patents

射出成形用金型装置

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JP2000190358A
JP2000190358A JP10376686A JP37668698A JP2000190358A JP 2000190358 A JP2000190358 A JP 2000190358A JP 10376686 A JP10376686 A JP 10376686A JP 37668698 A JP37668698 A JP 37668698A JP 2000190358 A JP2000190358 A JP 2000190358A
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Japan
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mold
molten resin
gate
needle pin
resin
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JP10376686A
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English (en)
Inventor
Yoshihiro Konase
善弘 木名瀬
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Victor Company of Japan Ltd
Original Assignee
Victor Company of Japan Ltd
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Publication date
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C45/00Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
    • B29C45/17Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
    • B29C45/26Moulds
    • B29C45/27Sprue channels ; Runner channels or runner nozzles
    • B29C45/28Closure devices therefor
    • B29C45/2806Closure devices therefor consisting of needle valve systems

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ニードルピンの後退ストロークを大きくして
後退時には樹脂通路内に位置しないようにして、溶融樹
脂に対する流動抵抗を抑制して材料替え等を迅速に行な
うことができる射出成形用金型装置を提供する。 【解決手段】 第1の金型Aと、この第1の金型に対し
て相対的に進退可能になされた第2の金型Bと、前記第
1の金型と前記第2の金型の接合部に形成されて溶融樹
脂から成形品を作るキャビティ1と、このキャビティに
溶融樹脂を導入するために前記第1の金型に前記キャビ
ティを臨むように形成されたゲート2と、前記ゲートに
溶融樹脂を流し込むために前記ゲートに連通されて前記
第1の金型内を直線状に延びる中央溶融樹脂通路6と、
この中央溶融樹脂通路内を前進後退してその先端部が前
記ゲートを開閉するニードルピン8とを備え、前記ニー
ドルピンの後退時には、このニードルピンを前記中央溶
融樹脂通路内から略完全に退避させる。このように、ニ
ードルピンの後退ストロークを大きくして後退時には樹
脂通路内に位置しないようにして、溶融樹脂に対する流
動抵抗を抑制して材料替え等を迅速に行なう。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、品質の高い樹脂成
形品を得ることができる射出成形用金型装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、溶融している樹脂を金型のキャ
ビティ内へ充填して成形品を効率的に製造する装置とし
て射出成形用金型装置が知られている。この射出成形用
金型装置にあっては、例えば上下に2つに分割可能にな
された一対の金型の接合部にキャビティを形成し、これ
にゲートを介して溶融樹脂を流し込むようになってお
り、ゲートの開閉はニードルピンを前進、後退させるこ
とによって行なう。ここで従来の一般的な射出成形用金
型装置について説明する。図6は従来の一般的な射出成
形用金型装置のゲート閉状態を示す断面図、図7は図6
に示す射出成形用金型装置のゲート開状態を示す断面
図、図8は金型装置の固定金型のゲート近傍の拡大断面
図、図9は図6中のA−A線矢視断面図である。
【0003】この射出成形用金型装置は、上型である固
定金型Aとこれに進退可能、すなわち接合離間可能にな
された下型である可動金型Bとにより主に構成されてい
る。この固定金型Aと可動金型Bの接合部に、ここでは
可動金型Bを凹部状に窪ませてキャビティ1が形成され
ており、これを区画する固定金型Bに、上記キャビティ
1に臨ませて断面円形状のゲート2が形成されている。
そして、このゲート2を介して溶融樹脂Pが上記キャビ
ティ1内に導入されることになる。上記固定金型Aは、
金型本体3とマニホールド部4とよりなり、上記金型本
体3には、上記ゲート2に向けて先端が円錐状になされ
た略円柱状のバルブケーシング5が設けられている。こ
のバルブケーシング5内の中心には、比較的内径が大き
な中央部樹脂通路6が直線状に形成されており、この下
端部は、円錐状に次第に縮径されて途中で下方へ貫通さ
れて、ケーシング先端孔9(図7及び図8参照)を形成
しており、上記ゲート2に連通している。上記中央部樹
脂通路6はその上方において途中で横方向へ屈曲し、マ
ニホールド部4に形成された分配樹脂通路7に連通して
おり、この分配樹脂通路7を介して溶融樹脂Pの供給を
受けるようになっている。
【0004】そして、上記直線状の樹脂通路6内及び上
記マニホールド部4を貫通してニードルピン8が図示し
ないピストン機構により、前進(下降)及び後退(上
昇)可能に設けられている。上記バルブケーシング5の
上部には、第1のガイドとして機能するニードルピンガ
イド12が設けられており、このニードルピンガイド1
2に上記ニードルピン8が摺接しつつ貫通されている。
そして、上記ケーシング先端孔9は、上記ニードルピン
8の直径よりもほんの僅かに大きく設定されて第2のガ
イドとして機能しており、ニードルピン8の昇降時にこ
のニードルピン8の垂直方向への移動を案内するように
なっている。
【0005】そして、このニードルピン8の先端は、円
錐状に縮径されて、途中でストレート状に延びて微少な
円柱バルブ13となっている。この微少な円柱バルブ1
3の直径は、上記ゲート2の内径よりも僅かに小さく成
形されており、このゲート2に嵌め込まれてこれを閉じ
るようになっている。また、このニードルピン8の先端
側には、このピン8が降下する時にゲート2近傍の余分
な溶融樹脂Pを上方へ戻すための逃げ溝14が軸方向に
沿って形成されている。そして、中央部樹脂通路6とゲ
ート2との接合部の近傍には、この中央部樹脂通路6の
下端に連通されて傘を反転させたような形状の断熱用金
型空間16が形成されており、この断熱用金型空間16
内に溶融樹脂を導入して固化させておくことにより、バ
ルブケーシング5側からキャビティ1側へ伝わる熱を遮
断するようになっている。
【0006】そして、上記バルブケーシング5の外周面
には、この内部を流れる樹脂の溶融状態を維持するため
の加熱ヒータ17が巻回して設けられている。尚、18
は冷却水を流す冷水通路である。このように、構成され
た装置において、図7に示すようにバルブケーシング5
内のニードルピン8を上昇させてゲート2を開状態とし
ておくと、分配樹脂通路7内の溶融樹脂Pがバルブケー
シング5の中央部樹脂通路6内に流れ込んでこれを流下
し、更に、下端のゲート2を介してキャビティ1内に導
入され、充填される。キャビティ1内への溶融樹脂の充
填が完了したならば、次に、図6に示すようにニードル
ピン8を次第に降下させてニードルピン8の先端の円柱
バルブ13をゲート2に嵌め込むことにより、これを閉
じる。そして、ある程度の時間放置してキャビティ1内
の樹脂が冷却されて固まったならば、固定金型Aから可
動金型Bを分離して成形品を取り出すことになる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ニードルピ
ン8が前進(下降)或いは後退(上昇)する時には、こ
の移動は第1のガイドとして機能するニードルガイド1
2と第2のガイドとして機能するケーシング先端孔9
(図7参照)により案内されるが、ニードルピン8が中
央部樹脂通路6内にとどまっているので、この中央部樹
脂通路6の有効流路面積がニードルピン8の太さ分だけ
狭くなってしまい、その分、圧力損失が発生して円滑に
溶融樹脂をキャビティ1内へ流し込めない場合があっ
た。この場合、圧力損失を少なくするために、バルブケ
ーシング5自体の直径を大きくして中央部樹脂通路6の
内径を大きくすることも考えられるが、通常、成形品の
量産性を高めるために、このようなバルブケーシング5
は等ピッチで多数個配列されるが、バルブケーシング5
が大きいということは、冷却のためのケーシング周りの
冷却水管18のピッチL1が大きくなることであり、そ
のため所定の寸法に要望するだけのバルブケーシング5
を設置出来ない事が往々にしてあり、大きなデメリット
である。
【0008】また、分配樹脂通路7からバルブケーシン
グ5の中央部樹脂通路6へ樹脂が流入した際、図9に示
すようにマニホールド部4の分配樹脂通路7から流れて
きた溶融樹脂Pは矢印で示す様にニードルピン8の周り
を取り囲む形の流れを作る。この時、ニードルピン8を
中心とする左右の樹脂の流れの衝突によりウエルドライ
ン20(樹脂の合わさり目)が生ずるが、このウエルド
ライン20の近傍で溶融樹脂の流れが極めて緩慢にな
る。これはニードルピン8によって流れが遮られる為で
あり、そのため、材料替えや色替えを行う際にこのニー
ドルピン8の反対側のウエルドライン20の近傍の樹脂
は滞留気味となり、材料替えに時間を要する原因となっ
ていた。
【0009】そこで、上記問題点を解決するために、特
開平9−300407号公報に示すように、樹脂通路
を、ニードルピンの移動軸とは別個に位置させ、これに
より溶融樹脂の流動抵抗を極力低減し、且つ流速変化を
極力与えないで円滑に射出操作することが提案されてい
る。この構成ならば確かに材料替えは比較的容易に出来
る利点があり、樹脂通路とニードルピンの位置が別個に
なっているためニードルピンにより樹脂通路の面積が狭
くなるということも生じない。しかしながら、この場合
には、樹脂通路とニードルピンの位置が個別に設けられ
ている為バルブケーシング本体(特開平9−30040
7号公報ではプローブと称している)を略全長にわたっ
て大きな径にせざるを得ず、小ピッチの成型品にはむい
ていない。しかも、プローブに設けられた円形の樹脂流
通路はプローブの周りに巻いてあるヒータに比して偏心
した位置に設けられており、このためヒータにより近い
部分は温度が上がりやすくヒータから遠い部分とは溶融
度に差が生じ、流動性にも差を生じることから成形品に
悪影響を及ぼす場合があった。
【0010】一方、バルブケーシング5の熱が固定金型
Aに放熱するのを防止するために断熱用金型空間16を
設けてここに樹脂断熱層を形成しているが、この樹脂断
熱層の中央部樹脂通路6に近い部分は固化した樹脂と半
溶融状態の樹脂が混在しており、このためゲート2の近
傍22においては溶融樹脂と固化した樹脂断熱層の部分
の境目もはっきりしない。従って、特に材料替え等にお
いて新たに用いようとする樹脂温度を高くする必要があ
る場合にはバルブケーシング5の温度を上げる必要があ
り、それにより断熱層から切替え前の樹脂が流れ出して
きてなかなか材料替えが出来なかった。そこで、通常は
樹脂断熱層(断熱用金型空間16)と同じ形状をしてお
り、しかもこの部分に隙間無く嵌合する用に作られた熱
硬化性プラスチックの部品を入れる事により色替え性を
良くしていた。しかし、この場合、プラスチックの別部
品を用意せねばならず、しかもその部品精度も要求され
る事から費用がかかるのが欠点であった。
【0011】本発明は、以上のような問題点に着目し、
これを有効に解決すべく創案されたものであり、その目
的は、ニードルピンの後退ストロークを大きくして後退
時には樹脂通路内に位置しないようにして、溶融樹脂に
対する流動抵抗を抑制して材料替え等を迅速に行なうこ
とができる射出成形用金型装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1に規定する発明
は、第1の金型と、この第1の金型に対して相対的に進
退可能になされた第2の金型と、前記第1の金型と前記
第2の金型の接合部に形成されて溶融樹脂から成形品を
作るキャビティと、このキャビティに溶融樹脂を導入す
るために前記第1の金型に前記キャビティを臨むように
形成されたゲートと、前記ゲートに溶融樹脂を流し込む
ために前記ゲートに連通されて前記第1の金型内を直線
状に延びる中央溶融樹脂通路と、この中央溶融樹脂通路
内を前進後退してその先端部が前記ゲートを開閉するニ
ードルピンとを備え、前記ニードルピンの後退時には、
このニードルピンを前記中央溶融樹脂通路内から略完全
に退避させるように構成する。
【0013】このように、このニードルピンは前記中央
溶融樹脂通路内から略完全に退避することになるので、
溶融樹脂の流動圧損を抑制することができる。この場
合、請求項2に規定するように、前記ゲートと前記中央
溶融樹脂通路との接合部の近傍には、この中央溶融樹脂
通路に連通されて溶融樹脂の一部を導入して断熱樹脂層
を形成するための断熱用金型空間が形成されており、こ
の断熱用金型空間の入口の前記ニードルピンの進退方向
における隙間量は0.6mm以下とする。これにより、
樹脂の色替え時間を短縮することが可能となる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下に、本発明に係る射出成形用
金型の一実施例について添付図面を参照して詳述する。
図1は本発明の射出成形用金型装置のゲート開状態を示
す断面図、図2は図1に示す装置のゲート近傍を示す部
分拡大断面図、図3は図1に示す装置のゲート閉状態を
示す部分拡大断面図、図4は断熱用金型空間の入口の隙
間量と材料替えに要する時間との関係を示すグラフであ
る。本発明装置は、ゲートの開閉を行なうニードルピン
のストロークを大きくしてこれを樹脂通路から退避でき
るようにした点及び断熱用金型空間の入口の隙間量を
0.6mm以下に規定した点を除き、先に説明した従来
装置と略同様な構造なので、図6〜図9に示す従来装置
と同一部材については同一符号を付して説明する。
【0015】この射出成形用金型装置は、上型である第
1の金型としての固定金型Aとこれに進退可能、すなわ
ち接合離間可能になされた下型である第2の金型として
の可動金型Bとにより主に構成されている。この固定金
型Aと可動金型Bの接合部に、ここでは可動金型Bを凹
部状に窪ませてキャビティ1が形成されており、これを
区画する固定金型Bに、上記キャビティ1に臨ませて断
面円形状のゲート2が形成されている。そして、このゲ
ート2を介して溶融樹脂Pが上記キャビティ1内に導入
されることになる。
【0016】上記固定金型Aは、金型本体3とマニホー
ルド部4とよりなり、上記金型本体3には、上記ゲート
2に向けて先端が円錐状になされた略円柱状のバルブケ
ーシング5が設けられている。このバルブケーシング5
内の中心には、比較的内径が大きな中央部樹脂通路6が
直線状に形成されており、この下端部は、円錐状に次第
に縮径されて途中で下方へ貫通されて、ケーシング先端
孔9を形成しており、上記ゲート2に連通している。上
記中央部樹脂通路6はその上方において途中で横方向へ
屈曲し、マニホールド部4に形成された分配樹脂通路7
に連通しており、この分配樹脂通路7を介して溶融樹脂
Pの供給を受けるようになっている。
【0017】ここで、先の従来装置と異なり、上記中央
部樹脂通路6の上端屈曲部6Aは断面円弧状に曲線的に
屈曲しており、溶融樹脂Pを円滑に流してここで滞留し
ないようにしている。そして、上記直線状の樹脂通路6
内及び上記マニホールド部4を貫通してニードルピン8
が設けられると共に、このニードルピン8の上端はピス
トン機構25に接続されており、このニードルピン8を
前進(下降)及び後退(上昇)可能にしている。上記バ
ルブケーシング5の上部には、第1のガイドとして機能
するニードルピンガイド12が設けられており、このニ
ードルピンガイド12に上記ニードルピン8が摺接しつ
つ貫通されている。そして、上記ケーシング先端孔9
は、上記ニードルピン8の直径よりもほんの僅かに大き
く設定されて第2のガイドとして機能しており、ニード
ルピン8の昇降時にこのニードルピン8の垂直方向への
移動を案内するようになっている。
【0018】そして、このニードルピン8の先端は、円
錐状に縮径されて、途中でストレート状に延びて微少な
円柱バルブ13となっている。この微少な円柱バルブ1
3の直径は、上記ゲート2の内径よりも僅かに小さく成
形されており、このゲート2に嵌め込まれてこれを閉じ
るようになっている。また、このニードルピン8の先端
側には、このピン8が降下する時にゲート2近傍の余分
な溶融樹脂Pを上方へ戻すための逃げ溝14が軸方向に
沿って形成されている。ここで、従来装置とは異なって
本発明装置においては、上記ピストン機構25による上
記ニードルピン8のストローク量は遥かに大きく設定し
ており、最大後退時(上昇時)には、ニードルピン8の
先端の円柱バルブ13が、中央部樹脂通路6内から略完
全に退避されて、第1のガイドであるニードルガイド1
2内に略没するようになっている。これにより、溶融樹
脂Pが射出される際には、中央部樹脂通路6内には、溶
融樹脂Pの流れを阻害する障害物をなくして圧力損失の
発生を極力抑制するようになっている。
【0019】そして、中央部樹脂通路6とゲート2との
接合部の近傍には、この中央部樹脂通路6の下端に連通
されて傘を反転させたような形状の断熱用金型空間16
が形成されており、この断熱用金型空間16内に溶融樹
脂を導入して固化させておくことにより、バルブケーシ
ング5側からキャビティ1側及び固定金型Aの周辺部側
へ伝わる熱を遮断するようになっている。ここで、図2
にも示すように、バルブケーシング5の下部先端は、断
熱用金型空間16の入口26を区画するリング状の平坦
面27として形成されている。このリング状の平坦面2
7の内径(ケーシング先端孔9の内径)をD2とし、上
記入口26の区画するゲート2側の平坦面29のエッジ
部30の内径をD3とした場合、D2>D3となるよう
に設定する。これにより、中央部樹脂通路6(内径がD
2)からの樹脂で、ゲート2側のテーパ面2A、ストレ
ート部2Bの壁面に樹脂を滞留させることなくキャビテ
ィ1に樹脂を押し出すことができる。
【0020】更に、ここでは本発明の特徴として断熱用
金型空間16の入口26の隙間量、すなわち、入口26
を区画する両平坦面27、29間のニードルピン8の進
退方向(上下方向)における隙間量Tを0.6mm以下
となるように狭く設定しており、例えば樹脂の材料替え
時に、先の工程にて断熱用金型空間16内に充填されて
いた樹脂が溶融してだらだらと途切れなく流れ出ること
を阻止している。また、ニードルピン8の先端のテーパ
面8A(図3参照)の開き角は、ゲート2のテーパ面2
Aの開き角よりも小さく設定されており、ゲート2の閉
塞時には両テーパ面2A、8A間に僅かな隙間が発生す
るようになっている。そして、上記バルブケーシング5
の外周面には、この内部を流れる樹脂の溶融状態を維持
するための加熱ヒータ17が巻回して設けられている。
尚、18は冷却水を流す冷水通路である。
【0021】次に、以上のように構成された本実施例の
動作について説明する。まず、図1に示すようにバルブ
ケーシング5内のニードルピン8を上昇させてゲート2
を開状態としておくと、分配樹脂通路7内の溶融樹脂P
がバルブケーシング5の中央部樹脂通路6内に流れ込ん
でこれを流下し、更に、下端のゲート2を介してキャビ
ティ1内に導入され、充填される。この場合、ニードル
ピン8は大きく後退して中央部樹脂通路6内からニード
ルガイド12内へ略完全に退避されているので、中央部
樹脂通路6内に障害物がなくなってこの有効流路面積が
増加し、溶融樹脂Pの流動抵抗を抑制することができ
る。また、中央部樹脂通路6内にニードルピン8が残留
していないことから、従来発生していたウエルドライン
20(図9参照)が発生することもない。
【0022】更には、中央部樹脂通路6の上端の屈曲部
6Aは、断面円弧状に屈曲して形成されているので、こ
の通路6に流れ込んできた溶融樹脂Pを滞留させること
なく、更に円滑に流すことができ、この点よりも流動抵
抗を一層抑制することができる。また、上述のように溶
融樹脂Pが滞留することなく円滑に流れることから、従
来時間を要していた色替えや材料替えを迅速に行なうこ
とが可能となる。尚、このように流動抵抗を小さくでき
ることは、従来と同じ流動抵抗となるように装置を設計
する場合には、中央部樹脂通路6の直径、すなわちバル
ブケーシング5の直径を小さくできることを意味し、装
置自体の小型化を図ることができる。また、ニードルピ
ン8の先端とニードルガイド12との間にできる滞留部
32に樹脂が残るが、この残留樹脂はニードルピン8が
一度前進することにより中央部樹脂通路6内に押し出さ
れるので問題は生じない。
【0023】このようにして、キャビティ1内への溶融
樹脂の充填が完了したならば、次に、ピストン機構25
を駆動することにより、ニードルピン8を次第に降下さ
せて、図3に示すようにニードルピン8の先端の円柱バ
ルブ13をゲート2に嵌め込むことにより、これを閉じ
る。そして、ある程度の時間放置してキャビティ1内の
樹脂が冷却されて固まったならば、固定金型Aから可動
金型Bを分離して成形品を取り出すことになる。ここで
ニードルピン8を降下(前進)してゲート2を閉じる際
には、ニードルピン8のテーパ面8Aとゲート2のテー
パ面2Aとの間に僅かな隙間を持つ構造となっているの
で、両テーパ面8A、2Aが接することがなくなり、従
って、ニードルピン8の先端である円柱バルブ13が摩
耗したり、これに擦り傷がつくこともなく、円柱バルブ
13をゲート2のストレート中空部2Bにより案内する
ことができる。
【0024】また、樹脂の色替えや材料替えを行なう場
合には、バルブケーシング5の先端の平坦面27の内径
D2を、ゲート側平坦面29のエッジ部30の内径D3
よりも小さく、特に、両平坦面27、29間の隙間量T
を0.6mm以下となるように狭くしたので、断熱用金
型空間16内に充填していた先工程の樹脂が溶け出るこ
とがほとんどなく、材料替え(色替え)を短時間で行な
うことが可能となる。ここで上記隙間量Tと材料替えに
要する時間との関係を実験的に求めたので、その結果に
ついて説明する。図4に示すように、隙間量Tを増加す
る程、材料替えに要する時間は次第に増加し、特に隙間
量Tが0.6mmを超えて大きくなると、材料替え時間
は急激に大きくなる。従って、材料替え時間を許容範囲
内に抑制するためには、隙間量Tを0.6mm以下に設
定する必要があることが判明する。また、この隙間量T
が零になると、両平坦面27、29が接することになっ
て、バルブケーシング5の先端部の熱がゲート2側の金
型部分に奪われて成形に悪影響を与える。従って、隙間
量Tの下限は、0.1mm程度に設定するのがよい。
【0025】上記実施例においては、バルブケーシング
5の先端をリング状の平坦面27(図2参照)として形
成したが、これに限定されず、図5に示すようにこの平
坦面27を設けることなく、バルブケーシング5の先端
を断面鋭角状に成形するようにしてもよい。また、上述
した実施例では、ピストン機構25によるニードルピン
8のストロークを大きく設定して、ニードルピン8の後
退時にはこれを中央部樹脂通路6内から略完全に退避さ
せるようにしたが、これに限定されず、1つのストロー
クは上述した大きなストロークとし、これに加え、短い
ストロークで作動するもう一方のストロークを備えるよ
うにした2段階切り替え式のピストン機構としてもよ
い。
【0026】この場合には、粘性が大きくて流動抵抗が
比較的大きくなる傾向の溶融樹脂を使用する時には、ニ
ードルピン8のストロークを大きく設定して中央部樹脂
通路6内の流動抵抗を下げ、逆に粘性が小さくて流動抵
抗が比較的小さくなる傾向の溶融樹脂を使用する時に
は、ニードルピン8のストロークを小さく設定するよう
に切り替えて使用する。これによれば、使用する溶融樹
脂の粘性等に応じてストローク量を切り替えることがで
きる。換言すれば、樹脂の粘性が低くて中央部樹脂通路
6が多少細くてもあまり成形性に影響ないときは、ニー
ドルピン8を作動するストロークを短くして樹脂通路6
内にニードルピン8がとどまる状態で成形を行い、これ
に対して樹脂粘性が高くて中央部樹脂通路6の断面積を
広くしたい場合にはストロークが長くなるように切り替
えることにより、材料替え等もスムーズにでき、成形性
を低下させないいで種々の樹脂に対応でき、樹脂材料に
関して成形の間口を広めることができる。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の射出成形
用金型装置によれば、次のように優れた作用効果を発揮
することができる。ニードルピンのストロークを大きく
設定してこの後退時には、中央部樹脂通路内からニード
ルピンを略完全に退避させることにより樹脂通路の有効
面積が広くなり、樹脂射出時の圧力損失の低減を図るこ
とができる。従って、バルブケーシングを細く出来るた
め金型冷却水の流れる冷水通路のピッチ等もその分詰め
ることができ、多数個取りにおいてゲートピッチを狭め
ることができ、小さい金型装置でも多数個取りが可能と
なる。また、上記した理由により、中央部樹脂通路内で
樹脂の滞留するところが無くなり、樹脂通路内で粘性や
温度などが均一に保たれた溶融樹脂をゲート側に送り出
すことができるので、樹脂通路内での色替え、材料替え
が極めて容易にできる。
【0028】また、樹脂断熱層を形成するための断熱用
金型空間の入口の隙間量を小さくすることにより、ゲー
ト近くでの色替え性や材料替え性の向上を図ることがで
き、生産性の大幅な向上を図ることができる。特に、現
在メディア業界で大好評を博しているMD(Mini
Disc)シェルの様に色々な色の製品を大量に生産す
る場合は最適の装置である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の射出成形用金型装置のゲート開状態を
示す断面図である。
【図2】図1に示す装置のゲート近傍を示す部分拡大断
面図である。
【図3】図1に示す装置のゲート閉状態を示す部分拡大
断面図である。
【図4】断熱用金型空間の入口の隙間量と材料替えに要
する時間との関係を示すグラフである。
【図5】本発明の変形例を示す部分拡大断面図である。
【図6】従来の一般的な射出成形用金型装置のゲート閉
状態を示す断面図である。
【図7】図6に示す射出成形用金型装置のゲート開状態
を示す断面図である。
【図8】金型装置の固定金型のゲート近傍の拡大断面図
である。
【図9】図6中のA−A線矢視断面図である。
【符号の説明】
1…キャビティ、2…ゲート、3…金型本体、4…マニ
ホールド部、5…バルブケーシング、6…中央部樹脂通
路、7…分配樹脂通路、8…ニードルピン、16…断熱
用金型空間、25…ピストン機構、26…入口、A…固
定金型(第1の金型)、B…可動金型(第2の金型)、
P…溶融樹脂、T…隙間量。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の金型と、この第1の金型に対して
    相対的に進退可能になされた第2の金型と、前記第1の
    金型と前記第2の金型の接合部に形成されて溶融樹脂か
    ら成形品を作るキャビティと、このキャビティに溶融樹
    脂を導入するために前記第1の金型に前記キャビティを
    臨むように形成されたゲートと、前記ゲートに溶融樹脂
    を流し込むために前記ゲートに連通されて前記第1の金
    型内を直線状に延びる中央溶融樹脂通路と、この中央溶
    融樹脂通路内を前進後退してその先端部が前記ゲートを
    開閉するニードルピンとを備え、前記ニードルピンの後
    退時には、このニードルピンを前記中央溶融樹脂通路内
    から略完全に退避させるように構成したことを特徴とす
    る射出成形用金型装置。
  2. 【請求項2】 前記ゲートと前記中央溶融樹脂通路との
    接合部の近傍には、この中央溶融樹脂通路に連通されて
    溶融樹脂の一部を導入して断熱樹脂層を形成するための
    断熱用金型空間が形成されており、この断熱用金型空間
    の入口の前記ニードルピンの進退方向における隙間量は
    0.6mm以下であることを特徴とする請求項1記載の
    射出成形用金型装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109159381A (zh) * 2018-11-09 2019-01-08 哈希斯热流道科技(苏州)有限公司 一种注塑模具胶口阀针控制装置

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