JP2000187211A

JP2000187211A - 液晶表示装置

Info

Publication number: JP2000187211A
Application number: JP10367531A
Authority: JP
Inventors: Mitsuo Nakayama; 三男中山
Original assignee: Sharp Corp
Current assignee: Sharp Corp
Priority date: 1998-12-24
Filing date: 1998-12-24
Publication date: 2000-07-04

Abstract

(57)【要約】【課題】保守が簡単でランニングコストの低い、熱陰
極型の蛍光ランプを用いた液晶表示装置を提供する。【解決手段】液晶パネル２と、色温度が４５００゜Ｋ
乃至７１００゜Ｋの範囲内の光を液晶パネルに向けて照
射する熱陰極型の蛍光ランプ４と、液晶パネル２と蛍光
ランプ４との間に配されて蛍光ランプ４の色温度を８０
００゜Ｋ乃至１１０００゜Ｋに補正する補正フィルター
３とを備えた。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、テレビやコンピュ
ータ用ディスプレイ等の表示に用いられる液晶表示装置
に関し、特に画面が大型の液晶表示装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来の液晶表示装置は、液晶パネルとバ
ックライトを有している。液晶パネルは液晶層をガラス
基板で挟んで保持し、光の入射側と出射側に偏光板が装
着されている。そして、液晶パネルの背後からバックラ
イトによって一様な光が照射され、直線偏光入射光の偏
光状態を変調して液晶表示が行われるようになってい
る。また、バックライトとして冷陰極型の蛍光ランプが
用いられており、長寿命であるため保守を要しない利点
を有している。

【０００３】ＴＦＴタイプやＳＴＮタイプの液晶表示装
置においては液晶表示パネルの画面サイズが２０型を越
えるものが製品化されている。しかし、より大画面にな
ると発光効率の低い冷陰極型の蛍光ランプではバックラ
イトの消費電力が大幅に増えるとともに、点灯電圧が高
いため管長を長くすることが困難になってくる。このた
め、冷陰極型の蛍光ランプと比較して寿命は短くなる
が、高い発光効率が得られてバックライトひいては液晶
表示装置の低消費電力化を図ることができるとともに、
管長を長くすることが容易な熱陰極型の蛍光ランプが用
いられるつつある。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、熱陰極
型の蛍光ランプは寿命が短いため、切れた際に交換を必
要とする。映像を表示する液晶表示装置のバックライト
として蛍光ランプを用いた場合、８０００゜Ｋ乃至１１
０００゜Ｋの色温度にするとＣＲＴに近い色合いにする
ことができる。これに対し、現在広く市販されている照
明用の熱陰極型蛍光ランプの色温度は昼白色が約４５０
０゜Ｋ乃至５４００゜Ｋ、昼光色が約５７００゜Ｋ乃至
７１００゜Ｋである。従って、映像表示用バックライト
専用の蛍光ランプが必要になり、交換時に即座に入手で
きない問題や需要数が少ないために高価になってしまう
問題がある。

【０００５】本発明は、保守が簡単でランニングコスト
の低い、熱陰極型の蛍光ランプを用いた液晶表示装置を
提供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項１に記載された発明は、液晶パネルと、色温度
が４５００゜Ｋ乃至７１００゜Ｋの範囲内の光を前記液
晶パネルに向けて照射する熱陰極型の蛍光ランプと、前
記液晶パネルと前記蛍光ランプとの間に配されて前記蛍
光ランプの色温度を補正する補正フィルターとを備えた
ことを特徴としている。この構成によると、昼白色や昼
光色の市販の照明用蛍光ランプから投射された光は補正
フィルターによって所望の色温度に変換されて液晶パネ
ルに照射される。

【０００７】また請求項２に記載された発明は、請求項
１に記載された液晶表示装置において、前記補正フィル
ターの補正により前記液晶パネルに入射する光の色温度
を８０００゜Ｋ乃至１１０００゜Ｋにしたことを特徴と
している。この構成によると、昼白色や昼光色の市販の
照明用蛍光ランプから投射された光は補正フィルターに
よって８０００゜Ｋ乃至１１０００゜Ｋの色温度に変換
されて液晶パネルに照射される。

【０００８】また請求項３に記載された発明は、請求項
１または請求項２に記載された液晶表示装置において、
前記補正フィルターは青色光の透過率を９０％以上と
し、赤色光及び緑色光の透過率を夫々７５％以下にした
ことを特徴としている。この構成によると、昼白色や昼
光色の市販の照明用蛍光ランプから投射された光は補正
フィルターを青色光が９０％以上、緑、赤色光が夫々７
５％以下の透過率で透過することによって所望の色温度
に変換されて液晶パネルに照射される。

【０００９】また請求項４に記載された発明は、請求項
１乃至請求項３のいづれかに記載された液晶表示装置に
おいて、前記液晶パネルの背面に前記液晶パネルの方向
に光を導く導光板を配するとともに、前記補正フィルタ
ーを前記導光板の側部に面して配したことを特徴として
いる。この構成によると、昼白色や昼光色の市販の照明
用蛍光ランプから投射された光は補正フィルターによっ
て所望の色温度に変換され、導光板により向きを変えて
液晶パネルに照射される。

【００１０】また請求項５に記載された発明は、請求項
１乃至請求項４のいづれかに記載された液晶表示装置に
おいて、前記蛍光ランプを３波長タイプにしたことを特
徴としている。この構成によると、昼白色や昼光色の市
販の照明用三波長タイプ蛍光ランプから投射された光は
補正フィルターによって所望の色温度に変換されて液晶
パネルに照射される。

【００１１】

【発明の実施の形態】本発明の実施形態を図を参照して
説明する。図１は本発明の実施形態の液晶表示装置を示
す概略正面図であり、図２は図１におけるＥ−Ｅ断面図
である。液晶パネル２の背面には拡散板１０、プリズム
シート９を介して導光板８が配され、導光板８には反射
板７が取り付けられている。そして、液晶パネル２、拡
散板１０、プリズムシート９、導光板８及び反射板７が
一体に支持部材５の支持部５ａに挟持されている。

【００１２】導光板８の両側部には支持部材５の支持部
５ｂに支持された補正フィルター３が設けられている。
その補正フィルター３の外側には市販の照明用の三波長
タイプの蛍光ランプ４が配され、蛍光ランプ４を覆う反
射ミラー６が設けられている。導光板８を設けずに液晶
パネル２の背面に補正フィルター３及び蛍光ランプ４を
設けてもよいが、導光板８を設けてその側部に補正フィ
ルター３を配した方が補正フィルター３を小さくして低
価格化を図ることができるので望ましい。

【００１３】そして、外装カバー（不図示）により外装
を覆われて液晶表示装置１を構成している。また、反射
ミラー６及び蛍光ランプ４は支持部材５に脱着可能に取
り付けられており、外装カバーに設けられた蓋部を開い
て反射ミラー６を取り外すと蛍光ランプ４を交換できる
ようになっている。

【００１４】このような液晶表示装置１において、蛍光
ランプ４を点灯すると蛍光ランプ４からの光は反射ミラ
ー６により補正フィルター３の方向へ集められる。補正
フィルター３を通過した光は導光板８により向きを変え
られ、プリズムシート９を介して拡散板１０により拡散
されて均一な光となって液晶パネル２に照射される。

【００１５】映像を見る際のホワイトバランス（全白の
色調）は図３の色度図によるとＤの領域が一般に使用さ
れる。照明用の蛍光ランプ４は昼白色の場合はＡの領
域、昼光色の場合はＢの領域になっており、液晶パネル
２を通過する光は色度座標ｙが高くなるため、補正フィ
ルター３がないと液晶パネル２を通過後の光のホワイト
バランスはＤ領域から大きく離れてしまい、ＣＲＴに比
して黄色みがかった画面となってしまう。

【００１６】従って、補正フィルター３によって、昼白
色や昼光色の色温度を８０００゜Ｋ乃至１１０００゜Ｋ
にして液晶パネル２に照射される光のホワイトバランス
をＣの領域にすると、液晶パネル２を通過後の光はほぼ
Ｄの領域になってＣＲＴと同等の正常な色調の映像を得
ることができるようになる。

【００１７】三波長タイプの蛍光ランプ４の昼白色（色
温度約６７００゜Ｋ乃至７１００゜Ｋ）及び昼光色（色
温度約４５００゜Ｋ乃至５４００゜Ｋ）の発光スペクト
ルは図４、図５に示すようになっている。縦軸は比エネ
ルギーを示し、横軸は波長を示している。昼白色（図
４）の方が昼光色（図５）より波長が５００ｎｍ以下の
青色光の成分が多く、波長が５８０ｎｍ以上の赤色光の
成分が少なくなっている。

【００１８】これに対し、色温度が８０００゜Ｋ乃至１
１０００゜Ｋの光の発光スペクトルは図６に示すように
なっている。縦軸は比エネルギーを示し、横軸は波長を
示している。同図によると昼白色（図４）に対して更に
青色光の成分が多くなっている。

【００１９】従って、例えば図７に示すような青色光の
透過率が９０％以上、緑色光（波長５２０〜５７０ｎ
ｍ）及び赤色光の透過率が７５％以下の特性の補正フィ
ルター３に昼白色や昼光色の光を透過させることによっ
て、補正フィルター３にカットされる成分が少ない状態
で透過後の光の色温度を８０００゜Ｋ乃至１１０００゜
Ｋにすることができる。ここで、縦軸は透過率を示し、
横軸は波長を示している。

【００２０】使用する蛍光ランプ４は昼白色と昼光色の
何れでもよいが、昼白色の方が元々色温度が高い分補正
フィルター３で補正した後の色温度を高くすることがで
きるので望ましい。更に青色光の透過率を９５％以上に
することで、赤色光、緑色光の透過率も比例して高くす
ることができ、より明るくすることができる。

【００２１】なお、三波長タイプ以外の通常の昼白色の
蛍光ランプ４の発光スペクトルを図８に示す。縦軸は比
エネルギーを示し、横軸は波長を示している。このよう
な発光スペクトルの蛍光ランプ４であっても補正フィル
ター３を用いて色温度の補正が可能である。しかし、図
８の発光スペクトルは図４と比較して急峻でないため、
図９に示すような特性の液晶カラーフィルターを使用し
た場合、光のロスが大きくなって結果的に図４に示す場
合よりも暗くなる。従って、三波長タイプの蛍光ランプ
４を用いる方が望ましい。図９において縦軸及び横軸は
透過率及び波長を示している。

【００２２】

【発明の効果】請求項１の発明によると、寿命の短い熱
陰極型の蛍光ランプをバックライトとして使用する液晶
表示装置において、昼白色や昼光色の市販の照明用蛍光
ランプを用いることができるようにすることで、蛍光ラ
ンプが切れた際の入手が容易で即座に交換可能にするこ
とができる。また、安価であるためランニングコストを
低くすることができる。

【００２３】請求項２の発明によると、昼白色や昼光色
の照明用蛍光ランプを用いてもＣＲＴと同じ色合いの映
像を得ることができるようになる。

【００２４】請求項３の発明によると、昼白色や昼光色
の照明用蛍光ランプの発光スペクトルをカットする成分
が少ない状態で簡単にＣＲＴと同等の発光スペクトルに
変換することができる。

【００２５】請求項４の発明によると、補正フィルター
の面積を小さくすることができ、補正フィルターを安価
に製造でき、液晶表示装置の低価格化を図ることができ
る。

【００２６】請求項５の発明によると、補正フィルター
によってカットされる成分を少なくすることができるの
で、液晶パネルに表示される画面を明るくすることがで
きる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の液晶表示装置を示す正面図であ
る。

【図２】本発明の液晶表示装置を示す断面図であ
る。

【図３】映像を見る際のホワイトバランスについて
説明する色度図である。

【図４】昼白色の三波長タイプの蛍光ランプの発光
スペクトルを示す図である。

【図５】昼光色の三波長タイプの蛍光ランプの発光
スペクトルを示す図である。

【図６】本発明の液晶表示装置の補正フィルター通
過後の発光スペクトルを示す図である。

【図７】本発明の液晶表示装置の補正フィルターの
透過率特性の例を示す図である。

【図８】昼白色の通常の蛍光ランプの発光スペクト
ルを示す図である。

【図９】液晶カラーフィルターの透過率特性を示す
図である。

【符号の説明】

１液晶表示装置２液晶パネル３補正フィルター４蛍光ランプ５支持部材６反射ミラー７反射板８導光板９プリズムシート１０拡散板

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】液晶パネルと、色温度が４５００゜Ｋ乃
至７１００゜Ｋの範囲内の光を前記液晶パネルに向けて
照射する熱陰極型の蛍光ランプと、前記液晶パネルと前
記蛍光ランプとの間に配されて前記蛍光ランプの色温度
を補正する補正フィルターとを備えたことを特徴とする
液晶表示装置。
【請求項２】前記補正フィルターの補正により前記液
晶パネルに入射する光の色温度を８０００゜Ｋ乃至１１
０００゜Ｋにしたことを特徴とする請求項１に記載の液
晶表示装置。
【請求項３】前記補正フィルターは青色光の透過率を
９０％以上とし、赤色光及び緑色光の透過率を夫々７５
％以下にしたことを特徴とする請求項１または請求項２
に記載の液晶表示装置。
【請求項４】前記液晶パネルの背面に前記液晶パネル
の方向に光を導く導光板を配するとともに、前記補正フ
ィルターを前記導光板の側部に面して配したことを特徴
とする請求項１乃至請求項３のいづれかに記載の液晶表
示装置。
【請求項５】前記蛍光ランプを三波長タイプにしたこ
とを特徴とする請求項１乃至請求項４のいづれかに記載
の液晶表示装置。