JP2000183435A - 色素レーザ - Google Patents

色素レーザ

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JP2000183435A
JP2000183435A JP10354389A JP35438998A JP2000183435A JP 2000183435 A JP2000183435 A JP 2000183435A JP 10354389 A JP10354389 A JP 10354389A JP 35438998 A JP35438998 A JP 35438998A JP 2000183435 A JP2000183435 A JP 2000183435A
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JP
Japan
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dye
coloring matter
laser
laser medium
dissolving
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JP10354389A
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English (en)
Inventor
Kimie Enmanji
公衛 円満字
Kazuharu Kato
和晴 加藤
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低濃度の色素を用いても効率よく増幅できる
とともに色素の安定性が向上し長寿命化した色素レーザ
を提供すること。 【解決手段】 キサンテン系色素および9−(2−カル
ボキシフェニル)−6−ヒドロキシ−3−イソキサント
ンがエタノールに溶解されてなる組成物をレーザ媒質と
したことを特徴とする色素レーザ、低波長に吸収極大の
ある色素および高波長に蛍光極大のある色素を化学結合
させ、これを溶媒に溶解してなる組成物をレーザ媒質と
したことを特徴とする色素レーザ、および色素にビニル
モノマーをグラフト重合させ、これを溶媒に溶解してな
る組成物をレーザ媒質としたことを特徴とする色素レー
ザ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特定のレーザ媒質
を用いた色素レーザに関するものである。
【0002】
【従来の技術】図1は、例えば刊行物(色材、61、
[6],331−337頁、1988年)に記載された
一般的な色素レーザの構成図である。図1において、1
はビーム拡大器、2はレーザ媒質を格納する色素セルで
ある。色素セルは、一般的に蛍光色素を有機溶剤で溶解
させたものが充填されている。また3は出力ミラー、4
は回折格子、5は励起用光源、6は出力光である。色素
セル2に励起用光源5から励起光を当てると、レーザ媒
質が励起光によって一重項状態まで励起されて蛍光を発
生し、基底状態に戻る。このとき出力ミラー3と回折格
子4との間で光が反復反射し、一重項のポピュレーショ
ンが基底状態のそれより大きくなると発振がおこり出力
光6が出る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来、色素レーザのた
めのレーザ媒質に用いられる色素は数十種類もあって、
各波長にわたって十分な発振出力を持つように工夫され
ているが、ある特定の波長をとってみるとまだまだ不十
分であると言わざるを得ない状態にある。例えばレーザ
同位体分離に用いる色素レーザは532nm励起で59
7nm発振の色素を用いなければならないが、市販の色
素では効率が悪かった。これを解決する方法として色素
混合の技術がある。これは低波長に吸収極大のある色素
(A)と高波長に蛍光極大のある色素(B)を混合し、
AからBへエネルギー移動を起こして低波長光によって
高波長の発振をおこさせるものである。しかし、この方
法はエネルギー移動が色素間距離の6乗に逆比例するこ
とから低濃度の溶液は効率が悪く、低濃度の溶液を用い
なければならない増幅器には不向きであった。また、こ
のような色素混合技術に用いられる色素は耐光性が悪
く、2週間に1回程度、溶液を交換する必要があった。
本発明は上記のような課題を解消するためになされたも
ので、低濃度の色素を用いても効率よく増幅できるとと
もに色素の安定性が向上し長寿命化した色素レーザを得
ることを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、キサ
ンテン系色素および9−(2−カルボキシフェニル)−
6−ヒドロキシ−3−イソキサントンがエタノールに溶
解されてなる組成物をレーザ媒質としたことを特徴とす
る色素レーザである。請求項2の発明は、低波長に吸収
極大のある色素および高波長に蛍光極大のある色素を化
学結合させ、これを溶媒に溶解してなる組成物をレーザ
媒質としたことを特徴とする色素レーザである。請求項
3の発明は、色素にビニルモノマーをグラフト重合さ
せ、これを溶媒に溶解してなる組成物をレーザ媒質とし
たことを特徴とする色素レーザである。
【0005】請求項1の色素レーザは、9−(2−カル
ボキシフェニル)−6−ヒドロキシ−3−イソキサント
ンとキサンテン色素との相互作用により、レーザ媒質に
おける色素の吸収極大や蛍光極大が短波長側にシフト
し、これにより目的に合致した発振極大が、低濃度の色
素を用いても効率よく増幅できるとともに色素の安定性
も向上する。請求項2の色素レーザは、低波長に吸収極
大をもつ色素と長波長に蛍光極大をもつ色素とを化学結
合させた色素を用いることによって、低波長の励起光源
の光で色素を励起しエネルギー移動で他の色素にエネル
ギーを移動させることができ、これにより低濃度の色素
を用いても効率よく増幅できるとともに色素の安定性も
向上する。請求項3の色素レーザは、色素にビニルモノ
マーをグラフト重合することにより、低濃度の色素を用
いても効率よく増幅できるとともに色素の安定性も向上
する。
【0006】本発明は、光共振器と、蛍光色素を含有す
るレーザ媒質と、蛍光色素の蛍光を誘導放出させてレー
ザ発振させる励起用光源とを備えた色素レーザに適用す
ることができる。このような色素レーザは、上記の図1
に示したようなものであることができる。
【0007】請求項1の発明は、キサンテン系色素およ
び9−(2−カルボキシフェニル)−6−ヒドロキシ−
3−イソキサントンを使用するものである。キサンテン
系色素としてはとくに制限されないが、例えばローダミ
ン6G、ローダミン110、ローダミンB、ローダミン
101等を挙げることができる。これら両者のエタノー
ルへの溶解濃度は、連続発振や発振のシフト性等を考慮
して適宜選択すればよいが、例えば10−2〜10−5
モル/l程度である。
【0008】請求項2の発明は、低波長に吸収極大のあ
る色素および高波長に蛍光極大のある色素を化学結合さ
せた化合物を使用するものである。例えば、低波長に吸
収極大をもつ色素としてはキサンテン系色素であるロー
ダミン110が、高波長に蛍光極大をもつ色素としては
ローダミンBやローダミン101等が挙げられるが、本
発明はこれらに限定されず、用途に応じて種々の色素を
選択することができる。色素を溶解する溶媒としてはと
くに制限されないが、色素を十分に溶解可能な溶媒、例
えば水、メタノール、エタノール、シクロヘキサン等が
挙げられる。この場合も、色素の溶解濃度は、連続発振
や発振のシフト性等を考慮して適宜選択すればよいが、
例えば10−2〜10−5モル/l程度である。色素同
士の反応条件は、常法に従えばよい。
【0009】請求項3の発明は、色素にビニルモノマー
をグラフト重合させることを特徴としている。色素とし
てはとくに制限されないが、上記のようなキサンテン色
素を好適に使用することができる。ビニルモノマーとし
ては、色素とグラフト重合できる公知のビニルモノマー
を制限なく採用することができる。例えばハロゲン化ビ
ニル、ビニルエステル、ビニルエーテル、ビニルケト
ン、スチレン誘導体、アクリル酸誘導体等が挙げられ、
N,N−ビニル−ピロリドン、エチレン、スチレン等が
望ましい。色素を溶解する溶媒としてはとくに制限され
ないが、色素を十分に溶解可能な溶媒、例えば水、メタ
ノール、エタノール、シクロヘキサン等が挙げられる。
この場合も、色素の溶解濃度は、連続発振や発振のシフ
ト性等を考慮して適宜選択すればよいが、例えば10
−2〜10−5モル/l程度である。グラフト反応は常
法により行うことができる。
【0010】
【発明の実施の形態】実施の形態1.蛍光性色素ローダ
ミンB0.4mMおよび9−(2−カルボキシフェニ
ル)−6−ヒドロキシ−3−イソキサントン0.4mM
をエタノールに溶解し、組成物を調製してレーザ媒質と
した。このレーザ媒質を図1に示すように色素セルに入
れ、発振させたところ597nmにおいて発振効率2
7.0%を得た。
【0011】比較例1.レーザ媒質としてローダミン6
G0.4mMのエタノール溶液を用いたこと以外は、実
施の形態1を繰り返した。このレーザ媒質を発振させた
ところ584nmにおいて発振効率28.2%を得た。
【0012】比較例2.レーザ媒質としてローダミンB
0.4mMのエタノール溶液を用いたこと以外は実施の
形態1を繰り返した。このレーザ媒質を発振させたとこ
ろ597nmにおいて21.4%の発振効率を得た。こ
のものを連続10時間発振させたところ効率は10%に
低下した。
【0013】実施の形態2.ローダミンB1mMおよび
エチレングリコール1Mを15%硫酸とともにジメチル
スルホキシド(DMSO)に溶解し60℃で還流して4
時間反応させた。このものを水で再結晶させてローダミ
ンBとエチレングリコールとの縮合物を得た。このもの
と等量のローダミン110をDMSOに溶解し、60℃
で4時間還流させてローダミン110とローダミンBと
の縮合物を得た。このものを0.1mMをエタノールに
溶解したものをレーザ媒質として実施の形態1と同様に
発振させたところ、597nmにおいて、27.6%の
発振効率を得た。
【0014】比較例3.ローダミン110を0.1mM
およびローダミンBを0.1mMの割合でエタノールに
溶解し、実施の形態1と同様に発振させたところ597
nmにおいて17.8%の発振効率を得た。
【0015】実施の形態3.ローダミンB1mM、硝酸
セリウム0.5mMおよびN,N−ビニル−ピロリドン
0.1Mを水100mlとともに6時間還流した。この
ものをアセトンで沈殿させ、グラフトポリマーを得た。
このものを0.4mMの割合で水に溶解したものを実施
の形態1と同様に発振させたところ20.5%の発振効
率を得た。このものを連続10時間発振させたところ発
振効率は変わらなかった。
【0016】
【発明の効果】請求項1の発明は、キサンテン系色素お
よび9−(2−カルボキシフェニル)−6−ヒドロキシ
−3−イソキサントンがエタノールに溶解されてなる組
成物をレーザ媒質としたことを特徴とする色素レーザで
あるので、9−(2−カルボキシフェニル)−6−ヒド
ロキシ−3−イソキサントンとキサンテン色素との相互
作用により、レーザ媒質における色素の吸収極大や蛍光
極大が短波長側にシフトし、これにより目的に合致した
発振極大が、低濃度の色素を用いても効率よく増幅でき
るとともに色素の安定性も向上する。
【0017】請求項2の発明は、低波長に吸収極大のあ
る色素および高波長に蛍光極大のある色素を化学結合さ
せ、これを溶媒に溶解してなる組成物をレーザ媒質とし
たことを特徴とする色素レーザであるので、低波長の励
起光源の光で色素を励起しエネルギー移動で他の色素に
エネルギーを移動させることができ、これにより低濃度
の色素を用いても効率よく増幅できるとともに色素の安
定性も向上する。
【0018】請求項3の発明は、色素にビニルモノマー
をグラフト重合させ、これを溶媒に溶解してなる組成物
をレーザ媒質としたことを特徴とする色素レーザである
ので、低濃度の色素を用いても効率よく増幅できるとと
もに色素の安定性も向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】一般的な色素レーザの構成図である。
【符号の説明】
1 ビーム拡大器、2 色素セル、3 出力ミラー、4
回折格子、5 励起用光源、6 出力光。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 キサンテン系色素および9−(2−カル
    ボキシフェニル)−6−ヒドロキシ−3−イソキサント
    ンがエタノールに溶解されてなる組成物をレーザ媒質と
    したことを特徴とする色素レーザ。
  2. 【請求項2】 低波長に吸収極大のある色素および高波
    長に蛍光極大のある色素を化学結合させ、これを溶媒に
    溶解してなる組成物をレーザ媒質としたことを特徴とす
    る色素レーザ。
  3. 【請求項3】 色素にビニルモノマーをグラフト重合さ
    せ、これを溶媒に溶解してなる組成物をレーザ媒質とし
    たことを特徴とする色素レーザ。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011215572A (ja) * 2010-03-15 2011-10-27 Sumitomo Chemical Co Ltd 着色感光性樹脂組成物

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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