JP2000181494A - 受信装置及び方法、通信装置及び方法 - Google Patents

受信装置及び方法、通信装置及び方法

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JP2000181494A
JP2000181494A JP10353344A JP35334498A JP2000181494A JP 2000181494 A JP2000181494 A JP 2000181494A JP 10353344 A JP10353344 A JP 10353344A JP 35334498 A JP35334498 A JP 35334498A JP 2000181494 A JP2000181494 A JP 2000181494A
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JP
Japan
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band
sampling frequency
autocorrelation
signal
audio signal
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JP10353344A
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English (en)
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Takahiro Mine
貴宏 嶺
Takashi Araki
貴志 荒木
Shiro Omori
士郎 大森
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 伝送帯域が制限された、入力音声と同様の音
声周波数帯域で出力される音声では音質はあまり良好と
は言えない。つまり、聴覚的品質が劣る。 【解決手段】 帯域幅拡張部32は、300Hz〜34
00Hzの第1の帯域B1の音声信号を生成するための
音声パラメータ符号から3400Hz〜6000Hzと
いう第2の帯域B2用の音声符号化パラメータを生成
し、LPC合成部40で広帯域LPC合成を行う。その
後、原音声の周波数帯域である低域(300Hz〜34
00Hz)側を、原音声を16KHzにアップサンプル
したものに置換する。すなわち、高域通過フィルタを施
し高域(3400Hz〜6000Hz)のみを残し、こ
の高域成分の中でも高い周波数成分を抑圧し、さらにゲ
インを調整し、その後、原音声(300Hz〜3400
Hz)をアップサンプル(第2のサンプリング周波数f
s2)したものに加算器46で加算する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、通信や放送によっ
て伝えられた、音声信号の音声パラメータ符号を使って
音声信号を合成する受信装置及び方法、通信装置及び方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の通信装置では、受話側における入
力音声と出力音声のサンプリング周波数が同一であると
共に、音声周波数帯域も同一であった。これは、電話回
線の伝送帯域が例えば300〜3400Hzと狭く、電
話回線を介して送られてくる音声信号の周波数帯域が制
限されてしまうためである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記伝送帯
域が制限された、入力音声と同様の音声周波数帯域で出
力される音声では音質はあまり良好とは言えない。つま
り、聴覚的品質が劣る。また、ディジタル携帯電話の音
質についても不満がある。
【0004】本発明は、上記実情に鑑みてなされたもの
であり、聴覚的品質を向上させた受話音声を得ることの
できる受信装置及び方法、通信装置及び方法の提供を目
的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に係る受信装置
は、上記課題を解決するために、第1のサンプリング周
波数fs1の音声信号を生成するために送信装置から伝送
されてきた伝送信号に基づく音声パラメータ符号を使っ
て生成した第1の帯域B1の音声信号のサンプリング周
波数を第2のサンプリング周波数fs2(fs2>fs1)に
変換するサンプリングレート変換手段と、上記音声パラ
メータ符号を使って上記第1の帯域B1の帯域外成分で
ある第2の帯域B2の第2のサンプリング周波数fs2
音声信号を推測する帯域外成分推測手段とを備える。
【0006】そして、上記受信装置は、上記サンプリン
グレート変換手段で第2のサンプリング周波数fs2とさ
れた上記第1の帯域B1の音声信号と、上記帯域外成分
推測手段で推測された上記第2のサンプリング周波数f
s2の上記第2の帯域B2の音声信号とを加算手段を用い
て加算する。
【0007】また、本発明に係る受信方法は、上記課題
を解決するために、第1のサンプリング周波数fs1の音
声信号を生成するために伝送されてきた伝送信号に基づ
く音声パラメータ符号を使って生成した第1の帯域B1
の音声信号のサンプリング周波数を第2のサンプリング
周波数fs2(fs2>fs1)に変換し、かつ上記音声パラ
メータ符号を使って上記第1の帯域B1の帯域外成分で
ある第2の帯域B2の第2のサンプリング周波数fs2
音声信号を推測する。
【0008】本発明に係る通信装置は、上記課題を解決
するために、入力音声信号に第1のサンプリング周波数
s1による符号化処理を施して伝送信号を生成する送信
手段と、上記第1のサンプリング周波数fs1による符号
化処理を施して生成された伝送信号に基づく音声パラメ
ータ符号により第2のサンプリング周波数fs2(fs2
s1)の音声信号を生成する受信手段とを備える。
【0009】ここで、上記受信手段は、第1のサンプリ
ング周波数fs1の音声信号を生成するために伝送されて
きた伝送信号に基づく音声パラメータ符号を使って生成
した第1の帯域B1の音声信号のサンプリング周波数を
第2のサンプリング周波数fs 2(fs2>fs1)に変換す
るサンプリングレート変換手段と、上記音声パラメータ
符号を使って上記第1の帯域B1の帯域外成分である第
2の帯域B2の第2のサンプリング周波数fs2の音声信
号を推測する帯域外成分推測手段とを備える。
【0010】そして、上記受信手段は、上記サンプリン
グレート変換手段で第2のサンプリング周波数fs2とさ
れた上記第1の帯域B1の音声信号と、上記帯域外成分
推測手段で推測された上記第2のサンプリング周波数f
s2の上記第2の帯域B2の信号とを加算手段を用いて加
算する。
【0011】また、本発明に係る通信方法は、上記課題
を解決するために、入力音声信号に第1のサンプリング
周波数fs1による符号化処理を施して伝送信号を生成
し、上記第1のサンプリング周波数fs1による符号化処
理を施して生成された伝送信号に基づく音声パラメータ
符号を使って上記第1の帯域B1の帯域外成分である第
2の帯域B2の第2のサンプリング周波数fs2の音声信
号を推測する。
【0012】そして、本発明では、受信手段に送られて
きた伝送信号に基づく音声パラメータ符号を使って生成
した第1の帯域B1の第1のサンプリング周波数fs1
第2のサンプリング周波数fs2(fs2>fs1)に変換
し、上記音声パラメータ符号を使って推測した第2のサ
ンプリング周波数fs2の第2の帯域B2の音声信号に加
算することによって、サンプリング周波数の高い、広帯
域音声を得ることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照しながら説明する。この実施の形態は、本
発明に係る受信装置の具体例となる、図1に示す受信装
置1である。
【0014】受信装置1は、第1のサンプリング周波数
s1の音声信号を生成するために後述する送信装置から
基地局を介して伝送されてきた音声パラメータ符号か
ら、第2のサンプリング周波数fs2(fs2>fs1)の音
声信号を生成する。第1のサンプリング周波数fs1とし
ては8KHzを、第2のサンプリング周波数fs2として
は16KHzを用いる。
【0015】アンテナ2を介して基地局から受信した音
声パラメータ符号は、RF(RF受信部)アンプ3、制
御部4を経由して信号処理装置5のメモリ5aに格納さ
れる。
【0016】信号処理装置5のメモリ5aに格納された
音声パラメータ符号は、信号処理装置5の復号部で復号
処理された後、所定の信号処理が施されて出力される。
【0017】信号処理装置5からの出力信号は、D/A
変換器6でアナログ信号とされた後、アンチエイリアシ
ングフィルタ7、ボリューム8及びアンプ9を経由して
スピーカ10から出力される。なお、制御部4には例え
ばキー操作部11とLCD表示部12が接続されてい
る。
【0018】図2には、上記音声パラメータ符号を例え
ば無線伝送路、及び基地局を介して送信する、送信装置
15の構成を示す。
【0019】マイクロホン16から入力された音声信号
は、アンプ17,ボリューム18,アンチエイリアシン
グフィルタ19及びA/D変換器20を経由して信号処
理装置21のメモリ21aに格納される。
【0020】メモリ21aに格納された音声信号は、信
号処理装置21内部の音声符号化部で符号処理され、音
声パラメータ符号として出力される。この音声パラメー
タ符号は、制御部22及びRF(RF送信)アンプ23
及びアンテナ24を経由して基地局へ送信される。な
お、制御部22にはキー操作部25とLCD表示部26
が接続されている。
【0021】ここで、信号処理装置21内部の音声符号
化部は、無線伝送路により制限される狭帯域化を考慮し
た音声パラメータ符号を生成する。一般的には、300
Hz〜3400Hzの伝送帯域を考慮している。音声パ
ラメータ符号は、制御部22を介してRFアンプ23に
供給される。例えば、音声パラメータ符号としては、励
振源に関する線形予測(LPC)残差や、線形予測係数
αがある。他には、ピッチ周波数に関するラグLAG
や、例えば20msecのフレームにおけるフレームパワー
R0等がある。
【0022】図1の受信装置1内部の信号処理装置5
は、図3に示すデコーダ27と、図4に示す帯域幅拡張
部32とを備えてなる。
【0023】上記図2に示した送信装置15の信号処理
装置21における音声符号器での符号化方法がPSI−
CELP(Pitch Synchronus Innovation - CELP:ピッ
チ同期雑音励振源−CELP)符号化方式によるもので
あるとすれば、デコーダ27は、PSI−CELP符号
化による伝送信号を用いて音声をデコードし、出力端子
28にデコード音声SndNを、出力端子29に線形予
測係数αNを、出力端子30に励振源NExcNを供給す
る。
【0024】帯域幅拡張部32は、第1のサンプリング
周波数fs1(=8KHz)の音声信号を生成するために
送信装置から伝送されてきたPSI−CELP符号化に
よる伝送信号を使ってデコーダ27が復号した第1の帯
域B1(300〜3400Hz)のデコード音声SndN
のサンプリング周波数を第2のサンプリング周波数fs2
(=16KHz)に変換するサンプリングレート変換手
段と、上記デコーダ27が上記PSI−CELP符号化
による伝送信号をデコードして得た線形予測係数α
Nと、励振源NExcNとを使って第2のサンプリング周
波数fs2(=16KHz)の第2の帯域B2(3400
Hz〜6000Hz)の信号を推測する帯域外成分推測
手段とを備える。
【0025】そして、上記サンプリングレート変換手段
により第2のサンプリング周波数fs2とされた上記第1
の帯域B1(300〜3400Hz)のデコード音声S
ndNと、上記帯域外成分推測手段で推測された上記第
1の帯域B1(300〜3400Hz)の帯域外成分と
なる上記第2のサンプリング周波数fs2の上記第2の帯
域B2の信号とを加算手段となる加算器46で加算す
る。
【0026】ここで、上記サンプリングレート変換手段
は図4におけるアップサンプル回路45である。また、
上記帯域外成分推測手段は、アップサンプル回路45
と、加算器46を除いた部分である。
【0027】以下、帯域幅拡張部32の構成を詳細に説
明する。先ず、上記帯域外成分推測手段について説明す
る。上記帯域外成分推測手段は、線形予測係数→自己相
関(αN→rN)変換回路36と、自己相関(r)広帯域
化部37と、広帯域コードブック(rwCB)38と、
自己相関→線形予測係数(rw→αw)変換部39と、L
PC合成部40と、励振源拡張部41と、高域抽出&抑
圧フィルタ42と、乗算器43とからなる。
【0028】入力端子34から供給された線形予測係数
αNは、線形予測係数→自己相関(αN→rN)変換回路
36に供給される。このαN→rN変換回路36は、線形
予測係数αNを自己相関rNに変換し、自己相関(r)広
帯域化部37に供給する。自己相関(r)広帯域化部3
7は広帯域コードブック(rwCB)38を用いて自己
相関rを広帯域化(拡張化)する。広帯域コードブック
(rwCB)38は広帯域音から抽出した自己相関パラ
メータrwを用いて予め作成されている。
【0029】広帯域コードブック(rwCB)38を用
い、自己相関(r)広帯域化部37が拡張した拡張自己
相関rwは自己相関→線形予測係数(rw→αw)変換部
39に供給される。rw→αw変換部39は拡張自己相関
wを拡張線形予測係数αwに再度変換してからLPC合
成部40に供給する。LPC合成部40はrw→αw変換
部39からの広帯域線形予測係数αwと後述する励振源
拡張部41からの拡張励振源に基づいて広帯域音声を合
成する。
【0030】LPC合成回路40の合成出力は、高域抽
出&抑圧フィルタ42に供給される。高域抽出&抑圧フ
ィルタ42は、周波数帯域300Hz〜3400Hzの
信号成分を除去し、第2の帯域B2=3400Hz〜6
000Hzの信号成分を抽出するように、高い周波数成
分を抑圧する。このフィルタ42からのフィルタ出力に
は、端子44から供給されるゲインが乗算器43で乗算
される。乗算器43でゲインが乗算された出力(第2の
帯域B2=3400Hz〜6000Hz)は、加算器4
6に供給される。
【0031】上記LPC合成部40には、上述したよう
に励振源拡張部41からの拡張励振源も供給される。励
振源拡張部41は、入力端子35から供給された励振源
に関するパラメータとしてのLPC残差(このLPC残
差を励振源NExcNと記す。)を拡張する。この励振
源拡張部41の詳細な構成を図5に示す。
【0032】先ず、入力端子35を介して供給された励
振源NExcNは、アップサンプル回路50によりアッ
プサンプルされる。アップサンプル回路50の出力は、
LPF51、ブースト回路52を介して出力端子55か
らLPC合成部40に送られる。すなわち、励振源NE
xcNをアップサンプルした信号は、音声信号を合成す
る際の上記拡張励振源として用いられる。ブースト回路
52は、破擦音や摩擦音が検出された場合に、上記拡張
励振源をブーストするためのもので、そのブースト量は
破擦音検出回路54の出力により制御される。破擦音検
出回路54は、入力端子53を介して上記αN→rN変換
回路36からの自己相関rNを受け取り、破擦音や摩擦
音を検出する。
【0033】また、帯域幅拡張部32は、上述したよう
に上記サンプリングレート変換手段として、入力端子3
3から供給された、第1の帯域B1=300〜3400
Hzのデコード音声SndNのサンプリング周波数をf
s1=8kHzからfs2=16kHzにアップサンプルす
るアップサンプル回路45を備えている。
【0034】そして、アップサンプル回路45でサンプ
リング周波数が第2のサンプリング周波数fs2=16k
Hzに変換された、第1の帯域B1=300Hz〜34
00Hzの音声信号成分と、乗算器43からの乗算出力
である、第2のサンプリング周波数fs2=16kHzの
第2の帯域B2=3400Hz〜6000Hzの音声信
号成分とを加算器46で加算する。このように、帯域幅
拡張部32は帯域が300〜6000Hzで、サンプリ
ング周波数が16kHzの広帯域音声信号Sndwを出
力端子47から出力する。
【0035】以上の構成の帯域幅拡張部32における、
主要な動作原理について以下に説明する。帯域幅拡張部
32は、300Hz〜3400Hzの第1の帯域B1
音声信号を生成するための音声パラメータ符号から34
00Hz〜6000Hzという第2の帯域B2用の音声
符号化パラメータを生成し、広帯域LPC合成を行う。
その後、原音声の周波数帯域である低域(300Hz〜
3400Hz)側を、原音声を16KHzにアップサン
プルしたものに置換する。すなわち、高域通過フィルタ
を施し高域(3400Hz〜6000Hz)のみを残
し、この高域成分の中でも高い周波数成分を抑圧し、さ
らにゲインを調整し、その後、原音声(300Hz〜3
400Hz)をアップサンプル(第2のサンプリング周
波数fs2)したものに加算する。
【0036】ここで、音声パラメータ符号の広帯域化
(或いは拡張化)は、線形予測係数αの広帯域化、励振
源NExcNの広帯域化の二つが必要である。また、α
の広帯域化には、αと相互に変換可能なパラメータであ
る自己相関rによるコードブックを予め作成しておく必
要がある。このコードブックによる量子化、逆量子化に
よって自己相関rが広帯域化される。
【0037】先ず、線形予測係数αの広帯域化について
説明する。αはスペクトル包絡を表すフィルタ係数であ
ることに着目し、高域側を推定しやすい別のスペクトル
包絡を表すパラメータである自己相関rに一旦変換し、
これを広帯域化し、その後で広帯域(或いは拡張)自己
相関rwから広帯域(或いは拡張)線形予測係数αwに逆
変換する。拡張にはベクトル量子化を用いる。狭帯域自
己相関rnをベクトル量子化し、そのインデックスから
対応するrwを求めればよい。
【0038】狭帯域自己相関と広帯域自己相関には、後
述するように一定の関係が成り立つため、広帯域自己相
関によるコードブックのみを用意すればよく、狭帯域自
己相関をこれによりベクトル量子化でき、また逆量子化
により広帯域自己相関が求まる。
【0039】狭帯域信号を、広帯域信号を帯域制限した
ものとすれば、広帯域自己相関と狭帯域自己相関には以
下の(1)式に示す関係がある。
【0040】
【数1】
【0041】ここで、φは自己相関、xnは狭帯域信
号、xwは広帯域信号、hは帯域制限フィルタのインパ
ルス応答である。
【0042】さらに、自己相関とパワースペクトルの関
係から、次の(2)式が得られる。
【0043】
【数2】
【0044】この帯域制限フィルタのパワー特性と等し
い周波数特性を持つ、もう一つの帯域制限フィルタを考
え、これをH’とすれば、上記(2)式は、次の(3)
式のようになる。
【0045】
【数3】
【0046】この新たなフィルタの通過域、阻止域は当
初の帯域制限フィルタと同等であり、減衰特性が2乗と
なる。したがって、この新たなフィルタもまた、帯域制
限フィルタといえる。これを考慮すると、狭帯域自己相
関は、広帯域自己相関と帯域制限のフィルタのインパル
ス応答との畳み込み、すなわち広帯域自己相関を帯域制
限したものと単純化される。すなわち、次の(4)式と
なる。
【0047】
【数4】
【0048】以上より、狭帯域自己相関をベクトル量子
化するにあたっては、広帯域コードブックのみを用意す
れば、量子化時に必要な狭帯域ベクトルは演算により作
成が可能であり、狭帯域自己相関から予めコードブック
を用意しておく必要がないことが分かる。
【0049】さらに、各広帯域自己相関のrwコードベ
クタは単調減少もしくはなだらかに増減するカーブを持
つために、上記H’により低域通過させても大きな変化
がなく、rn量子化は、直接rwコードブックで行える。
ただし、サンプリング周波数が1/2のため、1次おき
に比較する必要がある。
【0050】線形予測係数αの拡張は有声音(V)と無
声音(UV)に分けることによって、さらに精度良い拡
張が可能であるため、これも行っている。これに伴いコ
ードブックもV用、UV用の二つを用いている。
【0051】次に、励振源の拡張について説明する。P
SI−CELPにおいては狭帯域での励振源を、図5の
アップサンプル回路50でゼロ値を挿入することでアッ
プサンプルし、エイリアシング歪みを発生させたものを
用いる。この方法は非常に単純であるが、元の音声のパ
ワーや調波構造の差分が保存されるので、励振源として
は十分な品質であるといえる。
【0052】そして、以上で得られた広帯域αと広帯域
励振源によりLPC合成回路40でLPC合成を行う。
【0053】また、広帯域LPC合成された音声は、こ
のままでは品質が悪いので、低域側はコーデック出力の
オリジナル音声SndNで置換する。このために、合成
音のうち3400Hz以上を抽出し、一方でコーデック
出力をfs=16KHzにアップサンプルし、これらを
加算する。
【0054】このとき、乗算器43で高域側に乗算する
ゲインをユーザの好みに応じてゲイン調整器で調整可能
としている。ユーザ毎の個人差が大きいため、この値を
可変にしている。高域側ゲインの値をユーザからの入力
により予め設定しておき、この値を参照し、乗算を行
う。
【0055】また、加算前に高域側に対し、高域抽出&
抑圧フィルタ42で約6KHz以上の成分を若干抑圧す
るフィルタリングを施すことで、聴きやすい音にしてい
る。このフィルタ係数を選択可能とし、予め選択された
フィルタにより処理を行うことで、好みに応じ高域側の
周波数帯域を選択可能とした。このフィルタの選択もユ
ーザの入力により設定する。
【0056】なお、このフィルタ42を用いての処理
は、低域側のパワー特性に影響を与えないため、加算後
に行っても良い。あるいは、あえて低域側にも影響のあ
るフィルタを加算後に施す事も可能である。以上により
広帯域音声が得られる。
【0057】次に、以上の動作原理に基づいた、帯域幅
拡張部32の詳細な動作について図6のフローチャート
を用いて説明する。
【0058】ステップS1で図4に示したαN→rN変換
回路36は、図3に示したデコーダ27によりデコード
された線形予測係数αNを自己相関rNに変換する。ま
た、デコーダ27でデコードされた音声信号SndN
ステップS2でV/UV判定される。
【0059】このステップS2での判定結果がVである
と、ステップS4では有声音用自己相関rNを量子化す
る。この量子化は、ステップS3で求めた狭帯域V用パ
ラメータを用いる。すなわち、広帯域Vのコードブック
38から、1次おきに比較して求めた狭帯域V用パラメ
ータを用いる。
【0060】一方、ステップS2での判定結果がUVで
あるときには、ステップS4ではステップS3で求めた
狭帯域UV用パラメータを用いて無声音用自己相関rを
量子化する。
【0061】そして、ステップS5でそれぞれ広帯域V
コードブック又は広帯域UVコードブックを用いて逆量
子化し、これにより広帯域自己相関rWが得られる。広
帯域自己相関rWはステップS6でrW→αW変換回路3
9によりαWに変換される。
【0062】一方、デコーダ27からの励振源は、ステ
ップS7で図5に示したアップサンプル回路50により
サンプル間にゼロが詰められることでアップサンプルさ
れ、エイリアシングにより広帯域化される。これが広帯
域励振源として、LPC合成回路40に供給される。
【0063】そして、ステップS8で、LPC合成回路
40が広帯域αWと広帯域励振源とを、LPC合成し、
広帯域の音声信号が得られる。
【0064】しかし、このままでは予測によって求めら
れた広帯域信号にすぎず、予測による誤差が含まれてい
るので品質が悪い。特に入力狭帯域音声の周波数範囲
(300Hz〜3400Hz)に関しては、コーデック
出力のオリジナル音声SndN(入力音声)をそのまま利
用したほうが良い。
【0065】したがって、LPC合成回路40からの合
成音のうち、入力狭帯域音声の周波数範囲300〜34
00HzをステップS9でバンドストップフィルタ(B
SP)を用いたフィルタリングにより除去する。
【0066】そして、ステップS10でアップサンプル
回路45により上記オリジナル音声SndNをアップサ
ンプルしたものと、ステップS13で加算器46により
加算する。このとき、ステップS11で高域側に対し、
約6KHz以上の成分を若干抑圧する高域抽出&抑圧フ
ィルタ42によりフィルタリングすることで、聴きやす
い音にしている。このフィルタ係数は上述したように選
択可能とされている。
【0067】さらに、ステップS12では、乗算器43
を用いてユーザの好みに応じて高域側ゲインを調整可能
としている。
【0068】なお、ここで、帯域幅拡張部32で用い
る、コードブックの作成について説明する。コードブッ
クの作成は一般によく知られたGLA(Generalized Llo
yd Algorithm)による方法である。広帯域音声を一定時
間、例えば20msecごとのフレームに区切り、そのフレ
ーム毎に、一定次例えば6次までの自己相関を求めてお
く。このフレーム毎の自己相関をトレーニングデータと
し、6次元のコードブックを作成する。このとき、有声
音、無声音の区別を行い、有声音の自己相関、無声音の
自己相関を別々に集め、それぞれのコードブックを作成
してもよい。この場合、帯域拡張処理中αの拡張時、コ
ードブックを参照するが、このときにも有声音、無声音
の判別を行い、対応するコードブックを利用する。
【0069】帯域幅拡張部32では、広帯域有声音用コ
ードブックと広帯域無声音用コードブックを用いてい
る。この広帯域有声音用コードブックの作成については
図7を、広帯域無声音用コードブックの作成については
図8を参照しながら説明する。
【0070】先ず、広帯域音声信号を学習用に用意し、
図7のステップS31で1フレーム20msecにフレーミ
ングする。次に、ステップS32で各フレームにおい
て、例えばフレームエネルギーやゼロクロスの値等を調
べることによって有声音(V)か無声音(UV)かの分
類を行う。
【0071】そして、ステップS33で広帯域有声音フ
レームにおいて、例えば6次までの自己相関パラメータ
rを計算する。また、ステップS34では広帯域無声音
フレームにおける、例えば6次までの自己相関パラメー
タrを求める。
【0072】この各フレームの6次の自己相関パラメー
タから、図8のステップS41で広帯域パラメータを抽
出し、GLAにより次元6の広帯域V(UV)コードブ
ックをステップS42で作成する。
【0073】以上、PSI−CELPによる復号化方法
を用いた帯域幅拡張部32では、サンプリング周波数を
8KHzから16KHzに変換した高品質の広帯域音声
を提供することができる。
【0074】次に、図1の受信装置1内部の信号処理装
置5の他の具体例について図9〜図11を用いて説明す
る。この他の具体例は、図9に示すデコーダ58と、図
10に示す帯域幅拡張部65とを備えてなる。
【0075】上記図2に示した送信装置15の信号処理
装置21における音声符号器での符号化方法がVSEL
P(Vector Sum Excited Linear Prediction:ベクトル
和励起線形予測)符号化方式によるものであるとすれ
ば、デコーダ58はVSELP符号化による伝送信号を
用いて音声をデコードして出力端子59にデコード音声
SndNを、出力端子60に線形予測係数αNを、出力端
子61に励振源1ExcN1を、出力端子62に励振源2
ExcN2を供給する。
【0076】帯域幅拡張部65は、図10に示すような
構成である。上記図4に示した帯域幅拡張部32と異な
るのは励振源切換&拡張部68を設けている点である。
【0077】PSI−CELPは、コーデック自体、特
に有声音Vを聴感上滑らかに聞こえるような処理を行っ
ているが、VSELPにはこれがなく、このために帯域
幅拡張したときに若干雑音が混入したように聞こえる。
そこで、広帯域励振源を作成する際に、励振源を切り換
える回路を内部に備えた励振源切換&拡張部68を用
い、図11に示すような処理を施す。この図11に示す
処理は、上記図6に示した励振源処理をステップS87
〜ステップS89のように変えたものである。
【0078】VSELPの励振源は、コーデックに利用
されるパラメータβ(長期予測係数), bL[i](長期フィル
タ状態),γ(利得), c1[i](励起コードベクタ)により、
β * bL[i] + γ * c1[i]として作成されるが、このう
ち前者がピッチ成分、後者がノイズ成分を表すので、こ
れをβ * bL[i]とγ * c1[i]に分け、ステップS87
で、一定の時間範囲において、前者のエネルギーが大き
い場合にはピッチが強い有声音と考えられるため、ステ
ップS88でYESに進み、励振源をパルス列とし、ピ
ッチ成分のない部分ではNOに進み0に抑圧した。ま
た、ステップS87でエネルギーが大きくない場合には
従来どおりとし、こうして作成された狭帯域励振源にス
テップS89でゼロ詰め処理によりPSI-CELP同様0を詰
めアップサンプルすることで広帯域励振源とした。これ
により、VSELPにおける有声音の聴感上の品質が向
上する。
【0079】そして、ステップS92でアップサンプル
回路45により上記オリジナル音声SndNをアップサ
ンプルしたものと、ステップS95で加算器46により
加算する。このとき、ステップS91で高域側に対し、
約6KHz以上の成分を若干抑圧する高域抽出&抑圧フ
ィルタ42によりフィルタリングを施すことで、聴きや
すい音にしている。このフィルタ係数は上述したように
選択可能としている。
【0080】さらに、ステップS93では、乗算器43
を用いてユーザの好みに応じて高域側ゲインを調整可能
としている。
【0081】以上、VSELPによる復号化方法を用い
た帯域幅拡張部65でも、サンプリング周波数を8KH
zから16KHzに変換した高品質の広帯域音声を提供
することができる。
【0082】さらに、図1の受信装置1内部の信号処理
装置5としては、図12に示す帯域幅拡張部70とその
前段の、図13に示すデコード部とからなる信号処理装
置を他の具体例としてもよい。
【0083】図13に示したデコード部は、VSELP
デコーダ77とPSI−CELPデコーダ81とを備
え、送信装置側から伝送されてくる、伝送信号の符号化
方式に応じて、デコーダ77又は81への音声パラメー
タ符号の入力を切り換える。つまり、入力端子75を介
して受け取った上記伝送信号を切換スイッチ76で、上
記符号化方式の種類、つまりVSELP又はPSI-C
ELPに応じて切り換えている。
【0084】VSELPデコーダ77からの二つの励振
源1ExcN1及び励振源2ExcN2は出力端子78及び
79を介して図12の入力端子66及び67に供給され
る。また、PSI-CELPデコーダ81からの励振源
NExcNは出力端子82を介して図12の入力端子3
5に供給される。
【0085】また、VSELPデコーダ77又はPSI
−CELPデコーダ81からの線形予測係数αV又はαp
は上記符号化方式の種類に応じて切換スイッチ80によ
り選択されてから出力端子83を介して図12の入力端
子34に供給される。
【0086】同様に、VSELPデコーダ77又はPS
I−CELPデコーダ81からのデコード音声も上記符
号化方式の種類に応じて切換スイッチ84により選択さ
れてから出力端子85を介して図12の入力端子33に
供給される。
【0087】また、図12に示す、帯域幅拡張部70側
では、上記符号化方式の種類に応じて切り換わる切換ス
イッチ71により、励振源切換&拡張部68又は励振源
拡張部41からの励振源出力を切り換えて、LPC合成
部40に供給する。
【0088】したがって、この帯域幅拡張部70によれ
ば、送信装置側から伝送されてくる伝送信号の符号化方
式の種類に応じ、サンプリング周波数を2倍にした高品
質の帯域幅拡張を行うことができる。
【0089】さらに、上記図1の受信装置1内部の信号
処理装置5は、図14に示すような帯域幅拡張部90を
備えてもよい。
【0090】帯域幅拡張部90の入力端子91には、L
PC残差である励振源が供給される。また、入力端子9
2には線形予測係数αが供給される。入力端子91から
の励振源は、LPC合成フィルタ93に送られると共
に、アップサンプル回路100に送られる。入力端子9
2からの線形予測係数はLPC合成フィルタ93に送ら
れる。
【0091】LPC合成フィルタ93は、入力端子91
からの励振源を基に、入力端子92からの線形予測係数
を用いて音声信号を合成する。LPC合成フィルタ93
で合成された音声信号は、アップサンプル回路94に供
給される。
【0092】アップサンプル回路94は、LPC合成フ
ィルタ93で合成された音声信号のサンプリング周波数
s1をアップサンプルする。アップサンプルされた上記
音声信号は、バンドパスフィルタ95で所定の帯域のみ
が通過され、加算器96に供給される。このアップサン
プル回路94、バンドパスフィルタ95、加算回路96
に通じる経路は、元の周波数帯域の成分の信号を合成さ
れた音声信号に付加するための経路である。
【0093】また、LPC合成フィルタ93から線形予
測係数−自己相関変換回路97に線形予測係数が送られ
る。線形予測係数−自己相関変換回路97は、線形予測
係数を自己相関に変換するものである。この自己相関は
狭帯域コードブック98に送られると共に、破擦音検出
回路99に送られる。
【0094】また、入力端子91からの励振源は、アッ
プサンプル回路100でアップサンプルされ、ローパス
フィルタ101、ブースト回路102を介して、LPC
合成フィルタ103に送られる。ブースト回路102
は、破擦音や摩擦音が検出された場合に励振源をブース
トするためのもので、ブースト回路102のブースト量
は、破擦音検出回路99の出力により制御される。
【0095】狭帯域コードブック98には、予め複数の
音声信号のパターンから得られた狭帯域音声信号の自己
相関情報がコードベクタとして格納されている。狭帯域
コードブック98で、線形予測係数−自己相関変換回路
97からの自己相関と、狭帯域コードブック98に格納
されている自己相関情報とが比較され、マッチング処理
が行われる。そして、最もマッチしている自己相関情報
のインデックスが広帯域コードブック104に送られ
る。
【0096】広帯域コードブック104には、狭帯域コ
ードブック98と対応して、狭帯域コードブック98を
作成したときと同一のパターンの音声信号から得られる
広帯域音声信号の自己相関情報がコードベクタとして格
納されている。狭帯域コードブック98で最もマッチし
ている自己相関情報が判断されると、このインデックス
が広帯域コードブック104に送られ、広帯域コードブ
ック104により、最もマッチしていると判断された狭
帯域の自己相関情報に対応する広帯域の自己相関情報が
読み出される。
【0097】広帯域コードブック104から読み出され
た広帯域の自己相関情報は、自己相関−線形予測係数変
換回路105に送られる。自己相関−線形予測係数変換
回路105により、自己相関から線形予測係数への変換
が行われる。この線形予測係数がLPC合成フィルタ1
03に送られる。
【0098】LPC合成フィルタ103ではLPC合成
が行われ、これにより、広帯域音声信号が合成される。
LPC合成フィルタ103で合成された音声信号は、高
域抽出&抑圧フィルタ106及び乗算器107に供給さ
れる。
【0099】高域抽出&抑圧フィルタ106は、LPC
合成フィルタ103からの合成出力から入力狭帯域音声
信号の周波数帯域300Hz〜3400Hzの信号成分
を除去し、3400Hz以上の信号成分を抽出すると共
に、ユーザの好みに応じて高い周波数成分を抑圧する。
乗算器107は、高域抽出&抑圧フィルタ106からの
フィルタ出力に端子108から調整されたゲインを乗算
する。
【0100】そして、加算器96は、乗算器107から
の乗算出力に、BPF95を介した元の狭帯域音声信号
成分を加算する。これにより、広帯域の音声信号が得ら
れる。この音声信号が出力端子109から出力される。
【0101】以上より、この図14に示した帯域幅拡張
部90を備える受信装置でも、サンプリング周波数を2
倍にした高品質の広帯域音声信号を生成することができ
る。
【0102】なお、上記帯域幅拡張部32、65、70
又は90を備えた信号処理装置を用いた受信装置は、送
信装置と一体化され、図15に示すような、携帯電話装
置110を構成してもよい。
【0103】この携帯電話装置110で、マイクロホン
111から入力された音声信号は、アンプ112,ボリ
ューム113,アンチエイリアシングフィルタ114及
びA/D変換器115を経由して信号処理装置116の
メモリ116aに格納される。
【0104】メモリ116aに格納された音声信号は、
信号処理装置116内部の音声符号化部で符号処理さ
れ、音声パラメータ符号として出力される。
【0105】この音声パラメータ符号は、制御部117
及びRF(RF送信)アンプ118及びアンテナ119
を経由して基地局へ送信される。
【0106】ここで、信号処理装置116内部の音声符
号化部は、伝送路により制限される狭帯域化を考慮した
音声パラメータ符号を制御部117を介してRFアンプ
118に供給する。
【0107】また、アンテナ119を介して基地局から
受信した音声パラメータ符号は、RFアンプ118、制
御部117を経由して信号処理装置122のメモリ12
2aに格納される。
【0108】信号処理装置122のメモリ122aに格
納された音声パラメータ符号は、信号処理装置122の
復号部で復号処理された後、所定の信号処理が施されて
出力される。
【0109】信号処理装置122から出力信号は、D/
A変換器123でアナログ信号とされた後、アンチエイ
リアシングフィルター124、ボリューム125及びア
ンプ128を経由してスピーカ127から出力される。
【0110】ここで、信号処理装置122は、上記帯域
幅拡張部32、65、70又は90を備えてなる。した
がって、この図15に示した携帯電話装置110は、受
話側でサンプリング周波数を2倍にした高品質の広帯域
音声信号を生成することができる。
【0111】
【発明の効果】本発明に係る受信装置及び受信方法は、
第1のサンプリング周波数fs1の音声信号を生成するた
めに伝送されてきた音声パラメータ符号を使って生成し
た第1の帯域B1の音声信号のサンプリング周波数を第
2のサンプリング周波数fs2(fs2>fs1)に変換し、
かつ上記音声パラメータ符号を使って上記第1の帯域B
1の帯域外成分である第2の帯域B2の第2のサンプリン
グ周波数fs2の音声信号を推測するので、受話側でサン
プリング周波数を例えば2倍にした高品質の広帯域音声
信号を生成することができ、聴覚的品質を向上できる。
【0112】本発明に係る通信装置及び通信方法は、入
力音声信号に第1のサンプリング周波数fs1による符号
化処理を施して音声パラメータ符号を生成し、上記第1
のサンプリング周波数fs1による符号化処理を施して生
成された音声パラメータ符号を受け取り、受け取った上
記音声パラメータ符号を使って上記第1の帯域B1の帯
域外成分である第2の帯域B2の第2のサンプリング周
波数fs2の音声信号を推測するので、受話側でサンプリ
ング周波数を例えば2倍にした高品質の広帯域音声信号
を生成することができ、聴覚的品質を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態となる受信装置の構成を示
すブロック図である。
【図2】上記図1に示した受信装置に音声パラメータ符
号を基地局を介して送信する送信装置の構成を示すブロ
ック図である。
【図3】上記図1に示した受信装置内部の信号処理装置
を帯域幅拡張部と共に構成するPSI−CELPデコー
ダを示す図である。
【図4】上記図1に示した受信装置内部の信号処理装置
をPSI−CELPデコーダと共に構成する帯域幅拡張
部を示すブロック図である。
【図5】上記図4に示した帯域幅拡張部に含まれる励振
源拡張部の詳細な構成を示すブロック図である。
【図6】上記図4に示した帯域幅拡張部の詳細な動作を
説明するためのフローチャートである。
【図7】上記図4に示した帯域幅拡張部で用いられるコ
ードブックに使われるトレーニングデータ生成処理を説
明するためのフローチャートである。
【図8】上記コードブックの生成を説明するためのフロ
ーチャートである。
【図9】上記図1に示した受信装置内部の信号処理装置
の他の具体例に含まれるVSELPデコーダを示す図で
ある。
【図10】上記図1に示した受信装置内部の信号処理装
置の他の具体例に含まれる帯域幅拡張部の構成を示すブ
ロック図である。
【図11】上記図10に示した帯域幅拡張部の詳細な動
作を説明するためのフローチャートである。
【図12】上記図1に示した受信装置内部の信号処理装
置のさらに他の具体例に含まれる帯域幅拡張部の構成を
示すブロック図である。
【図13】上記図1に示した受信装置内部の信号処理装
置のさらに他の具体例に含まれるデコード部の構成を示
すブロック図である。
【図14】上記図1に示した受信装置内部の信号処理装
置の、またさらに他の具体例に含まれる帯域幅拡張部の
構成を示すブロック図である。
【図15】上記図4,図10,図12又は図14に示し
た帯域幅拡張部を用いた信号処理装置を含んだ受信装置
を、送信装置と一体化して有してなる、携帯電話装置の
構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 受信装置、15 送信装置、21 信号処理装置、
27 PSI−CELPデコーダ、32 帯域幅拡張
部、36 線形予測係数→自己相関(αN→rN)変換回
路、37 自己相関広帯域化部、38 広帯域コードブ
ック、39 自己相関→線形予測係数変換部、40 L
PC合成部、41 励振源拡張部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大森 士郎 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 Fターム(参考) 5D045 CA01 5J064 AA00 BC01 BC07 BC11 BC19 BD02

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1のサンプリング周波数fs1の音声信
    号を生成するために送信装置から伝送されてきた伝送信
    号に基づく音声パラメータ符号を使って生成した第1の
    帯域B1の音声信号のサンプリング周波数を第2のサン
    プリング周波数fs2(fs2>fs1)に変換するサンプリ
    ングレート変換手段と、 上記音声パラメータ符号を使って上記第1の帯域B1
    帯域外成分である第2の帯域B2の第2のサンプリング
    周波数fs2の音声信号を推測する帯域外成分推測手段と
    を備えることを特徴とする受信装置。
  2. 【請求項2】 上記サンプリングレート変換手段で第2
    のサンプリング周波数fs2とされた上記第1の帯域B1
    の音声信号と、上記帯域外成分推測手段で推測された上
    記第2のサンプリング周波数fs2の上記第2の帯域B2
    の音声信号とを加算する加算手段を備えることを特徴と
    する請求項1記載の受信装置。
  3. 【請求項3】 上記帯域外成分推測手段は、上記音声パ
    ラメータ符号としての線形予測残差を帯域拡張する部分
    と、上記音声パラメータ符号としての線形予測係数の広
    帯域への拡張部分とからなることを特徴とする請求項1
    記載の受信装置。
  4. 【請求項4】 上記線形予測係数の広帯域への拡張部分
    は、上記線形予測係数を自己相関に変換する第1変換部
    と、第1変換部の自己相関を予め広帯域の自己相関を格
    納したコードブックを参照することにより拡張する自己
    相関拡張部と、この自己相関拡張部からの拡張自己相関
    を拡張線形予測係数に変換する第2の変換部とを備える
    ことを特徴とする請求項3記載の受信装置。
  5. 【請求項5】 上記線形予測残差を帯域拡張する部分
    は、上記線形予測残差をアップサンプルするアップサン
    プル部を備えることを特徴とする請求項3記載の受信装
    置。
  6. 【請求項6】 上記伝送信号はPSI−CELP符号化
    又はVSELP符号化された信号であり、上記帯域外成
    分推測手段は上記PSI−CELP符号化又はVSEL
    P符号化された信号を復号して得られた音声パラメータ
    符号を使って上記第1の帯域B1の帯域外成分である第
    2の帯域B2の第2のサンプリング周波数fs2の音声信
    号を推測することを特徴とする請求項1記載の受信装
    置。
  7. 【請求項7】 第1のサンプリング周波数fs1の音声信
    号を生成するために伝送されてきた伝送信号に基づく音
    声パラメータ符号を使って生成した第1の帯域B1の音
    声信号のサンプリング周波数を第2のサンプリング周波
    数fs2(fs2>fs1)に変換し、かつ上記音声パラメー
    タ符号を使って上記第1の帯域B1の帯域外成分である
    第2の帯域B2の第2のサンプリング周波数fs2の音声
    信号を推測することを特徴とする受信方法。
  8. 【請求項8】 入力音声信号に第1のサンプリング周波
    数fs1による符号化処理を施して伝送信号を生成する送
    信手段と、 上記第1のサンプリング周波数fs1による符号化処理を
    施して生成された伝送信号に基づく音声パラメータ符号
    を使って第2のサンプリング周波数fs2(fs2>fs1
    の音声信号を生成する受信手段とを備えることを特徴と
    する通信装置。
  9. 【請求項9】 上記受信手段は、 第1のサンプリング周波数fs1の音声信号を生成するた
    めに伝送されてきた伝送信号に基づく音声パラメータ符
    号を使って生成した第1の帯域B1の音声信号のサンプ
    リング周波数を第2のサンプリング周波数fs2(fs2
    s1)に変換するサンプリングレート変換手段と、 上記音声パラメータ符号を使って上記第1の帯域B1
    帯域外成分である第2の帯域B2の第2のサンプリング
    周波数fs2の音声信号を推測する帯域外成分推測手段と
    を備えることを特徴とする請求項8記載の通信装置。
  10. 【請求項10】 上記受信手段は、上記サンプリングレ
    ート変換手段で第2のサンプリング周波数fs2とされた
    上記第1の帯域B1の音声信号と、上記帯域外成分推測
    手段で推測された上記第2のサンプリング周波数fs2
    上記第2の帯域B2の音声信号とを加算する加算手段を
    備えることを特徴とする請求項9記載の通信装置。
  11. 【請求項11】 上記受信手段の上記帯域外成分推測手
    段は、上記音声パラメータ符号としての線形予測残差を
    帯域拡張する部分と、上記音声パラメータ符号としての
    線形予測係数の広帯域への拡張部分とからなることを特
    徴とする請求項9記載の通信装置。
  12. 【請求項12】 上記線形予測係数の広帯域への拡張部
    分は、上記線形予測係数を自己相関に変換する第1変換
    部と、第1変換部の自己相関を予め広帯域の自己相関を
    格納したコードブックを参照することにより拡張する自
    己相関拡張部と、この自己相関拡張部からの拡張自己相
    関を拡張線形予測係数に変換する第2の変換部とを備え
    ることを特徴とする請求項11記載の通信装置。
  13. 【請求項13】 上記線形予測残差を帯域拡張する部分
    は、上記線形予測残差をアップサンプルするアップサン
    プル部を備えることを特徴とする請求項11記載の通信
    装置。
  14. 【請求項14】 上記伝送信号はPSI−CELP符号
    化又はVSELP符号化された信号であり、上記帯域外
    成分推測手段は上記PSI−CELP符号化又はVSE
    LP符号化された信号を復号して得られた音声パラメー
    タ符号を使って上記第1の帯域B1の帯域外成分である
    第2の帯域B2の第2のサンプリング周波数fs2の音声
    信号を推測することを特徴とする請求項9記載の通信装
    置。
  15. 【請求項15】 入力音声信号に第1のサンプリング周
    波数fs1による符号化処理を施して伝送信号を生成し、
    上記第1のサンプリング周波数fs1による符号化処理を
    施して生成された伝送信号に基づく音声パラメータ符号
    を使って上記第1の帯域B1の帯域外成分である第2の
    帯域B2の第2のサンプリング周波数fs2の音声信号を
    推測することを特徴とする通信方法。
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