JP2000180626A - 偏光変換素子及び液晶投影装置 - Google Patents

偏光変換素子及び液晶投影装置

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JP2000180626A
JP2000180626A JP10352537A JP35253798A JP2000180626A JP 2000180626 A JP2000180626 A JP 2000180626A JP 10352537 A JP10352537 A JP 10352537A JP 35253798 A JP35253798 A JP 35253798A JP 2000180626 A JP2000180626 A JP 2000180626A
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phase delay
polarization
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wavelength phase
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JP10352537A
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English (en)
Inventor
Takeshi Matsumoto
松本  剛
Junji Tomita
順二 富田
Takakazu Aritake
敬和 有竹
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Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ランダムな偏光の光を直線偏光の光に変換する
光学素子である偏光変換素子を、簡単な構造で実現する
こと。 【解決手段】集光レンズを一定の周期で配列したレンズ
アレイ2と、前記レンズアレイ2の周期性の方向に常光
と異常光の分離を生じるよう配置された複屈折性結晶3
aと、前記レンズアレイ2と同じ周期性で配列された1
/2波長位相遅延素子からなり前記複屈折性結晶3aで
分離された常光と異常光の偏光方向を同じ向きに揃える
ようにする偏光方向調整素子4aとからなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ランダムな偏光の
光を直線偏光の光に変換する偏光変換素子及び液晶素子
を用いたライトバルブによって強度変調された光を投影
レンズでスクリーンに投影するための光源部に前記偏光
変換素子を用いる液晶投影装置に関する。
【0002】
【従来の技術】先ず、液晶を使った一般的な表示素子の
原理について説明する。液晶素子は、これを透過する光
の偏光の方向を電気信号で制御できる。液晶素子のこの
特性は偏光子と組み合わせることによってライトバルブ
として利用できる。この液晶ライトバルブは、一般に2
枚の偏光子とその間に配置された液晶素子で構成され
る。
【0003】液晶ライトバルブに入射する光は、先ず第
1の偏光子において特定の直線偏光成分の光のみが透過
して、次の液晶素子に入射する。液晶素子において光は
偏光の方向が特定の角度だけ回転されて次に第2の偏光
子に入射する。第2の偏光子においては再び特定の直線
偏光成分の光のみが第2の偏光子を透過する。第2の偏
光子での光の透過率は液晶素子による光の偏光の回転の
程度に依存している。従って、液晶素子の場所毎に偏光
の回転角度の調節を行うように構成することで、文字や
画像を生成する表示素子が実現されている。
【0004】通常の場合、光の偏光はランダムであるた
め上記液晶ライトバルブを照明する光は、第1の偏光子
を通過する時に光量がおよそ半分に減衰されてしまう。
ここで除かれる光は、表示には全く関与することなく、
無駄となっていた。このためランダムな偏光の照明光を
直線偏光の光に変換することができれば液晶ライトバル
ブでの光の利用効率が向上し、それに伴い表示の明るさ
を向上できる。
【0005】(1):偏光プリズムを使用する場合の説
明 従来、ランダムな偏光の光を直線偏光の光に変換する方
法としては、偏光プリズムと1/2波長板を使用したも
のがある。
【0006】図9は従来の偏光プリズムを使用した直線
偏光生成法の説明図である。図9において、直線偏光の
生成には、偏光プリズム5、1/2波長位相遅延素子
4、遮光板24、鏡25があり、偏光プリズム5には、
2つの三角プリズム21、22と多層膜23が設けてあ
る。
【0007】偏光プリズム5は、2つの三角プリズムの
間に配置された多層膜23によって、膜に対してP偏光
の光(紙面に平行で上下方向)を透過して、S偏光の光
(紙面に垂直方向)を反射する特性を持っている。
【0008】ランダムな偏光の光を直線偏光の光に変換
するには、偏光プリズム5に入射したランダムな偏光の
光を多層膜23によって、P偏光の光を透過して、S偏
光の光を反射する。この反射されたS偏光の光は、偏光
プリズム5の側部に配置された鏡25によって偏光プリ
ズム5を透過したP偏光の光と同じ方向に反射される。
偏光プリズム5および鏡25で反射された光と偏光プリ
ズム5を透過した光とは、共に直線偏光の光であるが、
偏光方向が90度異なっている。ここで、一方の光の光
路途上に1/2波長位相遅延素子4を配置(ここでは透
過光側)して、偏光の方向を90度回転させることで2
つの光の偏光の方向を揃えることができる。これによっ
て、ランダムな偏光の光が直線偏光の光に変換される。
【0009】しかしながら、この方法では、偏光プリズ
ム5を透過した光と偏光プリズム5および鏡25で反射
された光の間で波長スペクトルの分布が若干異なってお
り、そのため色や明るさも若干異なっている。従って、
第9図の光学素子で生成された光を液晶ライトバルブの
照明光に使用した場合には、表示画面内で色や明るさの
むらを生じてしまう。
【0010】(2):色と明るさのむらを均一化する説
明 色と明るさのむらを均一化する方法として、小型の偏光
プリズムを連続的に配置して、レンズアレイで光を集め
て入射する方法がある。図10は従来例の直線偏光の生
成の説明図(1)、図11は従来例の直線偏光の生成の
説明図(2)である。
【0011】図10において、ランダムな偏光の光を集
めるレンズアレイ2、P偏光の光を透過して、S偏光の
光を反射する偏光プリズムアレイ(PBS)50、偏光
の方向を90度回転させる1/2波長位相遅延素子4、
不要な光の入射を防止する遮光板24、偏光プリズムア
レイ50で反射された光を偏光プリズムアレイ50を透
過した光と同じ方向に反射する鏡25が設けてある。
【0012】レンズアレイ2でランダムな偏光の光を集
光し、偏光プリズムアレイ50に入射する。偏光プリズ
ムアレイ50を透過したP偏光の光を1/2波長位相遅
延素子4で偏光の方向を90度回転させて出射する。一
方、偏光プリズムアレイ50で反射されたS偏光の光
を、前記透過した光と同じ方向に鏡25で反射する。こ
れによって、ランダムな偏光の光が直線偏光の光に変換
される。
【0013】図11において、ランダムな偏光の光を集
めるレンズアレイ2、P偏光の光を透過して、S偏光の
光を反射する偏光プリズムアレイ50、偏光の方向を9
0度回転させる1/2波長位相遅延素子4、不要な光の
入射を防止する遮光板24、偏光プリズムアレイ50で
反射された光を偏光プリズムアレイ50を透過した光と
同じ方向に反射する鏡25が設けてある。
【0014】レンズアレイ2でランダムな偏光の光を集
光し、偏光プリズムアレイ50に入射する。偏光プリズ
ムアレイ50を透過したP偏光の光を1/2波長位相遅
延素子4で、偏光の方向を90度回転させて出射する。
一方、偏光プリズムアレイ50で反射されたS偏光の光
を、前記透過した光と同じ方向に鏡25で反射する。こ
れによって、ランダムな偏光の光が直線偏光の光に変換
される。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】前記従来のものには、
次のような課題があった。
【0016】:偏光プリズムアレイの構造が複雑で製
造に多くの工程、時間、コストが必要なものであった。
【0017】:個々の偏光プリズムの小型化にも限界
があった。
【0018】:光を反射して使用しているため反射率
の分だけ光の損失を伴うものであった。
【0019】本発明は、このような従来の課題を解決
し、ランダムな偏光の光を直線偏光の光に変換する光学
素子である偏光変換素子を簡単な構造で実現すること、
及び該素子を用いて表示の明るい液晶投影装置を提供す
ることを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】図1は本発明の原理説明
図である。図1中、2はレンズアレイ、3aは複屈折性
結晶、4aは偏光方向調整素子である。
【0021】本発明は前記従来の課題を解決するため次
のように構成した。
【0022】(1):集光レンズを一定の周期で配列し
たレンズアレイ2と、前記レンズアレイ2の周期性の方
向に常光と異常光の分離を生じるよう配置された複屈折
性結晶3aと、前記レンズアレイ2と同じ周期性で配列
された1/2波長位相遅延素子からなり前記複屈折性結
晶3aで分離された常光と異常光の偏光方向を同じ向き
に揃えるようにする偏光方向調整素子4aとからなる。
【0023】(2):前記(1)の偏光変換素子におい
て、前記レンズアレイ2で集光される光が前記偏光方向
調整素子4aの近傍で焦点を結ぶように構成する。
【0024】(3):前記(1)又は(2)の偏光変換
素子において、前記偏光方向調整素子4aは、前記複屈
折性結晶3aで分離された常光と異常光のいずれか一方
の光のみを入射させるように配列された1/2波長位相
遅延素子で構成する。
【0025】(4):前記(1)又は(2)の偏光変換
素子において、前記偏光方向調整素子4aは、常光が入
射する1/2波長位相遅延素子と異常光が入射する1/
2波長位相遅延素子で構成する。
【0026】(5):前記(1)〜(4)のいずれかに
記載の偏光変換素子を液晶ライトバルブの光源部に使用
する。
【0027】(作用)前記構成に基づく作用を説明す
る。
【0028】集光レンズを一定の周期で配列したレンズ
アレイ2の周期性の方向に常光と異常光の分離が生じる
ように複屈折性結晶3aを配置し、偏光方向調整素子4
aで前記複屈折性結晶3aで分離された常光と異常光の
偏光方向を同じ向きに揃える。このため、従来の偏光プ
リズムを用いたものに比べて構造が簡単で、しかも光が
反射でなく透過するだけであるため光の利用効率を高く
することができる。
【0029】また、前記レンズアレイ2で集光される光
が前記偏光方向調整素子4aの近傍で焦点を結ぶように
構成する。このため、偏光方向調整素子4aで分離され
た常光と異常光の偏光方向を確実に同じ向きに揃えるこ
とができる。
【0030】さらに、前記偏光方向調整素子4aを1/
2波長位相遅延素子で構成し、前記複屈折性結晶3aで
分離された常光と異常光のいずれか一方の光のみが入射
する。このため、常光と異常光のいずれか一方の偏光方
向を調整するだけでよいので偏光方向調整素子4aの構
成を単純で安価にすることができる。
【0031】また、前記偏光方向調整素子4aを、常光
が入射する1/2波長位相遅延素子と異常光が入射する
1/2波長位相遅延素子とする。このため、それぞれの
1/2波長位相遅延素子の位相遅延軸を調整することで
透過した光の偏光方向を自由に調整できる。
【0032】さらに、前記偏光変換素子を液晶ライトバ
ルブの光源部に使用する。このため、表示の明るい液晶
投影装置を提供することができる。
【0033】
【発明の実施の形態】図2〜図8は本発明の実施の形態
を示した図である。以下、図面に基づいて本発明の実施
の形態を説明する。
【0034】(1):直線偏光の生成原理の説明 図2は直線偏光の生成の説明図であり、図2(a)は直
線偏光生成法の説明である。
【0035】図2(a)において、方解石3、1/2波
長位相遅延素子4が設けてある。方解石3等の複屈折結
晶は内部を伝搬する光が、常光線と異常光線に分かれ
る。この常光線と異常光線は、共に直線偏光の光であ
り、偏光方向は互いに直交している。このように、方解
石3で分離された光の一方を1/2波長位相遅延素子4
によって偏光の方向を90度回転させることによって、
二つの光線の偏光方向を揃えることができる。従って、
方解石3と1/2波長位相遅延素子4を用いることによ
って、ランダムな偏光の光から直線偏光の光を生成でき
る。
【0036】(2):偏光変換素子の説明 図2(b)は偏光変換素子の説明である。図2(b)に
おいて、偏光変換素子1には、レンズアレイ2、方解石
3、1/2波長位相遅延素子4が設けてあり、板状の方
解石3をレンズアレイ2と1/2波長位相遅延素子4で
はさみこんだ構造をしている。
【0037】レンズアレイ2は、方解石3に入射するラ
ンダムな偏光の光を集光するものである。方解石3は、
ランダムな偏光の光を直線偏光の光である常光線と異常
光線に分けるものである。1/2波長位相遅延素子4
は、常光線と異常光線の一方の光の偏光の方向を90度
回転させる偏光方向調整素子である。
【0038】方解石に入射する光が線の場合には、上記
図2(a)のように容易に直線偏光の光に変換すること
ができるが、光が束で入射する場合には、方解石を透過
した後も常光線と異常光線は、互いに重なり合っている
ため、一方の光だけを選択的に1/2波長位相遅延素子
に入射させることはできない。
【0039】そこで、図2(b)のような方解石の入射
面にレンズアレイ2を配置した偏光変換素子1とする。
図2(b)において、方解石3の入射面にレンズアレイ
2を配置した場合、常光線と異常光線で異なる位置に焦
点を作ることができる。これによって、常光線と異常光
線の一方の光だけを選択的に1/2波長位相遅延素子4
に入射させることができ、従って、ランダムな偏光の光
の入射光束を直線偏光の光に変換することができる。
【0040】ここで、レンズアレイ2は、一定の周期で
配列されており、その1周期の長さは、方解石3を透過
した後の常光線と異常光線の分離の幅の約2倍が好まし
い。さらに、レンズアレイ2の焦点距離は、集光される
光が方解石3を透過した後に配置されている1/2波長
位相遅延素子4の近傍に焦点を結ぶ程度であることが好
ましい。
【0041】これらの条件を満たすことによって、方解
石3を透過した後の常光線と異常光線の位置を最も明瞭
に分離することができる。つまり、常光線と異常光線の
一方の光だけを選択的に1/2波長位相遅延素子4に入
射させることが容易となる。これによって、ランダムな
偏光の光から直線偏光の光への変換の効率が高くなり、
液晶表示素子と組み合わせて液晶投影装置とした時の光
の利用効率が高くなる。
【0042】図3は偏光変換素子の拡大断面図である。
図3において、光の入射側にはレンズアレイ2が一定の
周期性を持って配置されており、一周期分の長さは、そ
の後に配置されている方解石3を透過する常光(常光
線)と異常光(異常光線)の分離の幅の約2倍となって
いる。方解石3の後には前記光線の分離の幅と同じ幅を
した短冊状の1/2波長位相遅延素子4が配置されてい
る。1/2波長位相遅延素子4の配列の周期は前記レン
ズ2と同じ周期で配列されている。
【0043】この偏光変換素子に入射した光束は、先ず
レンズアレイ2で多数の収束光にされる。次に、これら
の個々の収束光は、方解石3を伝搬することによって、
常光と異常光とに分かれて焦点を結ぶ。この常光と異常
光は共に直線偏光の光であり、その偏光の方向は直交し
ている。ここで、常光の焦点の位置にのみ1/2波長位
相遅延素子4が配置されており、常光の偏光の方向を異
常光の偏光の方向と同じ方向にする。これによって、こ
の偏光変換素子を透過する光は直線偏光の光となる。
【0044】この偏光変換素子は、従来の偏光プリズム
を用いたものに比べて構造が簡単であること、光が反射
でなく透過であるため光の利用効率が高い等の特徴を持
っている。
【0045】(3):液晶投影装置の説明 図4は液晶投影装置の説明図である。図4において、液
晶投影装置には、偏光変換素子1、発光ランプ6、集光
リフレクタ7、集光レンズ8、液晶表示パネル9、投影
レンズ10、スクリーン11が設けてある。
【0046】液晶投影装置は、偏光変換素子の適用例で
あり、発光ランプ6と放物面の集光リフレクタ7で略平
行光束となった光が偏光変換素子1に入射し直線偏光の
光束に変換される。この変換後の光束は集光レンズ8で
集められ、液晶表示パネル9を照明する。該液晶表示パ
ネル9で表示画像が生成され、これを投影レンズ10で
スクリーン11に投影するものである。
【0047】このように、液晶表示パネル9に入射する
光束は、偏光変換素子1によって直線偏光の光に変換さ
れており、液晶表示パネル9での光の損失を大幅に低減
している。これによって、液晶投影装置の光の利用効率
を大幅に向上させ、明るい表示像を達成することができ
る。
【0048】(4):レンズアレイと1/2波長位相遅
延素子の形状の説明 :矩形レンズアレイの場合の説明 図5はレンズアレイと1/2波長位相遅延素子の形状の
説明図(1)であり、図5(a)は矩形レンズアレイの
場合の説明である。図5(a)において、レンズアレイ
2と1/2波長位相遅延素子4が設けてある。レンズア
レイ2は矩形レンズアレイであり、1/2波長位相遅延
素子4は短冊状をしている。
【0049】レンズアレイ2の各矩形レンズに入射した
ランダムな偏光の光は、図示省略の方解石により常光と
異常光に分離され、常光の各焦点を短冊状の1/2波長
位相遅延素子4で覆い、異常光の各焦点は短冊状の1/
2波長位相遅延素子4で遮らないようにする。
【0050】:短冊状レンズアレイの場合の説明 図5(b)は短冊状レンズアレイの場合の説明である。
図5(b)において、レンズアレイ2と1/2波長位相
遅延素子4が設けてある。レンズアレイ2は短冊状のレ
ンズアレイであり、1/2波長位相遅延素子4は短冊状
をしている。
【0051】レンズアレイ2の各短冊状レンズに入射し
たランダムな偏光の光は、図示省略の方解石により常光
と異常光に分離され、常光の各焦点を短冊状の1/2波
長位相遅延素子4で覆い、異常光の各焦点は短冊状の1
/2波長位相遅延素子4で遮らないようにする。
【0052】:六方稠密レンズアレイの場合の説明 図6はレンズアレイと1/2波長位相遅延素子の形状の
説明図(2)であり、図6(a)は六方稠密レンズアレ
イの場合の説明、図6(b)は六方稠密レンズアレイの
場合の焦点の説明である。図6(a)において、レンズ
アレイ2と1/2波長位相遅延素子4が設けてある。レ
ンズアレイ2は六方稠密のレンズアレイであり、1/2
波長位相遅延素子4は短冊状をしている。
【0053】図6(b)において、レンズアレイ2の各
六方稠密レンズに入射したランダムな偏光の光は、図示
省略の方解石により常光と異常光に分離され、常光の各
焦点を短冊状の1/2波長位相遅延素子4で覆うように
し、異常光の各焦点は短冊状の1/2波長位相遅延素子
4で遮らないようにする。
【0054】この図5、図6中では、1/2波長位相遅
延素子4は全て短冊状をしているが、これに限定される
ものではなく、異常光の焦点を遮らず常光の焦点を覆う
ことができればどのような形状であってもよい。
【0055】また、この1/2波長位相遅延素子4は、
常光と異常光の偏光方向を揃えることを目的としてい
る。従って、常光用と異常光用の2種類の1/2波長位
相遅延素子4が交互に配列されている場合でもよく、個
々の1/2波長位相遅延素子4が常光用と異常光用の偏
光方向を所定の方向に回転するように構成されていれば
よい。
【0056】:1/2波長位相遅延素子の説明 図7は1/2波長位相遅延素子の説明図であり、図7
(a)は入射光と透過光の説明、図7(b)は入射光と
透過光の偏光方向の説明である。
【0057】図7(a)において、1/2波長位相遅延
素子4の位相遅延軸方向が太線の矢印方向であるとす
る。この1/2波長位相遅延素子4に対して偏光方向が
点線の矢印方向の入射光Liが入射すると、偏光方向
が実線の矢印方向の透過光Loが出力される。
【0058】図7(b)において、今、1/2波長位相
遅延素子4の位相遅延軸に対してθだけ傾いた方向に
偏光方向を有する光が入射したとする。この1/2波
長位相遅延素子4を透過した光の偏光方向は、入射光の
偏光方向から位相遅延軸の方向に2θの角度だけ回
転される。このため、仮に入射光の偏光方向に対して、
位相遅延軸の方向が45°になるように1/2波長位相
遅延素子4を配置したとき、1/2波長位相遅延素子4
を透過した光の偏光方向は入射光の偏光方向に対して直
交したものになる。
【0059】:異常光と常光の偏光方向を揃える説明 図8は異常光と常光の偏光方向を揃える説明図である。
前記図7のような1/2波長位相遅延素子4の特性を、
異常光と常光の偏光方向を揃えるために用いることがで
きる。
【0060】a)ケース1の説明 例えば、方解石等で分離された常光と異常光の内、異常
光が集光される領域にのみ1/2波長位相遅延素子4を
配置する。図8の上段のケース1は、位相遅延軸が異常
光の偏光方向と45°の角度をなすように1/2波長位
相遅延素子4を配置するものである。この1/2波長位
相遅延素子4を透過することで異常光の偏光方向は、9
0°回転され、常光の偏光方向に揃えられることにな
る。
【0061】b)ケース2の説明 上記ケース1とは逆に常光の集光される領域にのみ位相
遅延軸が常光の偏光方向と45°の角度をなすように1
/2波長位相遅延素子4を配置してもよい。図8の中段
のケース2は、位相遅延軸が常光の偏光方向と45°の
角度をなすように1/2波長位相遅延素子4を配置する
ものである。この1/2波長位相遅延素子4を透過する
ことで常光の偏光方向は、90°回転され、異常光の偏
光方向に揃えられることになる。
【0062】c)ケース3の説明 また、常光の集光される領域と異常光が集光される領域
のそれぞれに1/2波長位相遅延素子4を配置し、相互
の位相遅延軸が45°の角度をなすようにする。この
時、それぞれの1/2波長位相遅延素子4を透過した常
光と異常光は偏光方向が同じ方向に揃うようになる。図
8の下段のケース3は、位相遅延軸が入射光に対して2
2.5°になるようにそれぞれの1/2波長位相遅延素
子4を配置したものである。これらの1/2波長位相遅
延素子4を透過した常光と異常光の偏光方向は、常光と
異常光の入射光の偏光方向に対して中間の偏光方向に揃
えられている。
【0063】以上、ケース1〜3の例で説明したように
1/2波長位相遅延素子を用いることによって、方解石
で分離された常光と異常光の偏光方向を同じ方向に揃え
ることができる。
【0064】以上の説明では、光を常光と異常光に分離
する素子として方解石を用いているが、これと同等の特
徴は、複屈折性結晶にみられるものであり、例えば、ニ
オブ酸リチウム、水晶、ルチル、リン酸二水素カリウ
ム、リン酸二水素アンモニウム、雲母などがある。方解
石は、常光と異常光の分離が大きいのでここでは方解石
を用いて説明を行っているが、方解石の代わりに前記の
材料を用いることもできる。
【0065】以上、実施の形態で説明したように、比較
的単純な構成の素子で、ランダムな偏光の光を直線偏光
の光に変換することができる。また、構成が簡単である
ため該偏光変換素子を安価に製造することができる。さ
らに、従来の偏光プリズムのように光を反射せず(反射
率の分だけ光の利用効率に損失があった)、光が屈折す
るように構成されているため、光の損失が少なく、光の
利用効率を高くすることができる。
【0066】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば次
のような効果がある。
【0067】(1):集光レンズを一定の周期で配列し
たレンズアレイの周期性の方向に常光と異常光の分離が
生じるように複屈折性結晶を配置し、偏光方向調整素子
で前記複屈折性結晶で分離された常光と異常光の偏光方
向を同じ向きに揃えるため、従来の偏光プリズムを用い
たものに比べて構造が簡単で、しかも光が反射でなく透
過するだけであるため光の利用効率を高くすることがで
きる。
【0068】(2):レンズアレイで集光される光が偏
光方向調整素子の近傍で焦点を結ぶように構成するた
め、偏光方向調整素子で分離された常光と異常光の偏光
方向を確実に同じ向きに揃えることができる。
【0069】(3):偏光方向調整素子を1/2波長位
相遅延素子で構成し、複屈折性結晶で分離された常光と
異常光のいずれか一方の光のみが入射するため、常光と
異常光のいずれか一方の偏光方向を調整するだけである
ので偏光方向調整素子の構成を単純で安価にすることが
できる。
【0070】(4):偏光方向調整素子は、常光が入射
する1/2波長位相遅延素子と異常光が入射する1/2
波長位相遅延素子とからなるため、それぞれの1/2波
長位相遅延素子の位相遅延軸を調整することで透過した
光の偏光方向を自由に調整することができる。
【0071】(5):複屈折性結晶を用いた偏光変換素
子を液晶ライトバルブの光源部に使用するため、表示の
明るい液晶投影装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理説明図である。
【図2】実施の形態における直線偏光の生成の説明図で
ある。
【図3】実施の形態における偏光変換素子の拡大断面図
である。
【図4】実施の形態における液晶投影装置の説明図であ
る。
【図5】実施の形態におけるレンズアレイと1/2波長
位相遅延素子の形状の説明図(1)である。
【図6】実施の形態におけるレンズアレイと1/2波長
位相遅延素子の形状の説明図(2)である。
【図7】実施の形態における1/2波長位相遅延素子の
説明図である。
【図8】実施の形態における異常光と常光の偏光方向を
揃える説明図である。
【図9】従来の偏光プリズムを使用した直線偏光生成法
の説明図である。
【図10】従来例の直線偏光の生成の説明図(1)であ
る。
【図11】従来例の直線偏光の生成の説明図(2)であ
る。
【符号の説明】
2 レンズアレイ 3a 複屈折性結晶 4a 偏光方向調整素子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 有竹 敬和 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 Fターム(参考) 2H049 BA05 BA06 BA42 BB03 BC22 2H088 EA13 HA15 HA18 HA21 HA24 HA25 HA28 KA30 MA06 MA20 2H091 FA07Z FA11Z FA14Z FA26X FA26Z FA29Z FA41Z FB06 FD10 LA12 LA16 LA30 MA07

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】集光レンズを一定の周期で配列したレンズ
    アレイと、 前記レンズアレイの周期性の方向に常光と異常光の分離
    を生じるよう配置された複屈折性結晶と、 前記レンズアレイと同じ周期性で配列された1/2波長
    位相遅延素子からなり、前記複屈折性結晶で分離された
    常光と異常光の偏光方向を同じ向きに揃えるようにする
    偏光方向調整素子とからなることを特徴とした偏光変換
    素子。
  2. 【請求項2】前記レンズアレイで集光される光が前記偏
    光方向調整素子の近傍で焦点を結ぶように構成されてい
    ることを特徴とした請求項1記載の偏光変換素子。
  3. 【請求項3】前記偏光方向調整素子は、前記複屈折性結
    晶で分離された常光と異常光のいずれか一方の光のみを
    入射させるように配列された1/2波長位相遅延素子で
    構成されていることを特徴とした請求項1又は2記載の
    偏光変換素子。
  4. 【請求項4】前記偏光方向調整素子は、常光が入射する
    1/2波長位相遅延素子と異常光が入射する1/2波長
    位相遅延素子で構成されていることを特徴とした請求項
    1又は2記載の偏光変換素子。
  5. 【請求項5】請求項1〜4のいずれかに記載の偏光変換
    素子を液晶ライトバルブの光源部に使用することを特徴
    とした液晶投影装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101591827B1 (ko) * 2009-05-13 2016-02-04 엘지전자 주식회사 투사 표시 장치

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