JP2000175213A

JP2000175213A - デジタル映像・音声データ転送方法及びそのシステム

Info

Publication number: JP2000175213A
Application number: JP34625198A
Authority: JP
Inventors: Toshiyuki Noguchi; 利幸野口
Original assignee: NEC Corp
Current assignee: NEC Corp
Priority date: 1998-12-04
Filing date: 1998-12-04
Publication date: 2000-06-23

Abstract

(57)【要約】【課題】多種のデジタルＴＶ放送にかかるデジタル映
像・音声データを、既存のＮＴＳＣ方式に基づいた信号
処理を適用し、かつ、多用な伝送媒体を利用して転送で
きるようにする。【解決手段】送信装置ＴＸが、入力シリアルデータを
ＮＴＳＣ方式に基づいたエンコードでＮＴＳＣコンポジ
ット信号に生成する。このＮＴＳＣコンポジット信号を
高周波変調し、ＲＦ変調部１４とＲＦ復調部１５との間
の同軸ケーブル１５を通じて有線伝送し、あるいは、無
線電波伝送、無線赤外線伝送等の複数種の伝送媒体で転
送する。受信装置ＲＸが、伝送媒体を通じて転送されて
きたＮＴＳＣコンポジット信号を受信し、ＮＴＳＣ方式
でデコードして生成した出力シリアルデータを送出す
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、多種のデジタルテ
レビジョン（ＴＶ）放送方式によるデジタル映像・音声
データなどを既存のＮＴＳＣ方式に基づいた信号処理を
行い、かつ、多用な伝送媒体を利用して転送するデジタ
ル映像・音声データ転送方法並びにそのシステムに関
し、特に、伝送媒体として、ＮＴＳＣ総合ＴＶ信号（Ｎ
ＴＳＣコンポジット信号）を有線、ビデオカセットで転
送し、また、高周波変調信号に変換して有線又は無線
（電波、赤外線）で転送するデジタル映像・音声データ
転送方法並びにそのシステムに関する。

【０００２】

【従来の技術】近時のアナログＴＶ放送からデジタルＴ
Ｖ放送（ＱＡＭ方式、６４Ｑ−ＰＳＫ方式、２５６Ｑ−
ＰＳＫ方式、ＯＦＤＭ(Orthogonal Frequency Division
Multiple)方式）への移行にともなって、その受信を行
う場合、それぞれの変調方式に対応する専用のデジタル
ＴＶ受像機が必要になる。このようなデジタルＴＶ受像
機として、デジタルＴＶチューナ装置からのデジタル映
像・音声データを複数の映像モニタ装置に転送して再生
するＴＶシステムを用いる場合がある。この場合、特に
家庭などでは、映像モニタ装置からのデジタル映像・音
声データ（シリアルデータ）を、簡易に転送するシステ
ムが望まれる。

【０００３】また、デジタルＴＶチューナ装置からのデ
ジタル映像・音声データの転送とともに、コンピュー
タ、デジタルビデオカメラ及びデジタルスチルカメラか
らの動画又は静止画・音声データを転送する必要もあ
り、この場合も家庭などで使用するための廉価かつ簡易
な転送システムが要望される。

【０００４】この種の転送用としては、ＩＥＥＥ(Insti
tute of Electrical and Electronics Engineer)１３９
４インタフェース規格による超高速シリアルバス、及
び、カラー動画像の圧縮方式及び符号化方式の規格（Ｉ
ＳＯ−ＭＰＥＧ規格）及びＪＰＥＧ規格等が周知であ
る。これらの規格では、転送専用装置を用いることにな
るが、最近では、汎用の小型コンピュータ（パーソナル
コンピュータ）と、そのソフトウェアによるシステム構
成での転送が可能になっている。

【０００５】このような多種のデジタル画像・音声デー
タを転送する場合、特に家庭用としてのニューズに適応
する転送システムが必要である。すなわち、廉価ととも
に、デジタル画像・音声データを、既存の信号処理方法
を採用し、専門的な知識がなくても容易に取り扱えるよ
うにする必要がある。すなわち、廉価で転送できるとと
もに、転送方法や、その伝送媒体を自由に選択できるよ
うにする必要がある。

【０００６】このような転送システム例として、特開平
４−３７２９２号公報の「ビデオプリンタの信号処理装
置およびプリント方式」例が知られている。この従来例
では、輝度（Ｙ）データ、色差（クロマ／Ｃ）データか
ら生成した映像（Ｙ／Ｃ）データを、元のＲＧＢ画像デ
ータの記憶容量に対して１／３に圧縮している。また、
デコードによって、記憶している映像データ（Ｙ／Ｃ）
からＹデータ及びＣデータを分離し、かつ、この分離デ
ータからＲＧＢ画像データを復元している。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】このように、上記従来
例において、デジタル映像・音声データを転送する場
合、特に、家庭内などの小規模の転送システムでは、そ
の転送方法や、転送のための伝送媒体を自由に選択でき
ず、専門的な知識が必要になり、また、コストが嵩むと
いう欠点がある。

【０００８】公報の従来例は、ＮＴＳＣ方式に基づいた
信号処理、すなわち、既存の信号処理を利用しており、
そのコスト低減が可能なものの、転送方法や、その伝送
媒体を自由に選択できるものではない。すなわち、家庭
用などの小規模なデジタル映像・音声データ転送システ
ムには適用し難いことが考えられる。

【０００９】本発明は、このような従来の技術における
課題を解決するものであり、多種のデジタルＴＶ放送の
デジタル映像・音声データなどを、既存のＮＴＳＣ方式
による信号処理を適用し、かつ、多用な伝送媒体を利用
して転送できるようになり、その転送が、廉価かつ専門
的な知識を不要にして容易に可能になるデジタル映像・
音声データ転送方法及びそのシステムの提供を目的とす
る。

【００１０】

【課題を解決するための手段】上記課題を達成するため
に、本発明のデジタル映像・音声データ転送方法は、映
像及び／又は音声のシリアルデータを複数種の伝送媒体
を通じて転送するデジタル映像・音声データ転送方法に
おいて、入力シリアルデータをＮＴＳＣ方式に基づいて
エンコードし、このエンコードで生成したＮＴＳＣコン
ポジット信号を出力する送信段階と、この生成したＮＴ
ＳＣコンポジット信号を複数種の伝送媒体のいずれか又
は組み合わせによって転送する伝送段階と、この転送さ
れたＮＴＳＣコンポジット信号を受信するとともに、Ｎ
ＴＳＣ方式に基づいてデコードし、このデコードで生成
したシリアルデータを出力する受信段階とを有してい
る。

【００１１】本発明のデジタル映像・音声データ転送シ
ステムは、映像及び／又は音声のシリアルデータを複数
種の伝送媒体を通じて転送するデジタル映像・音声デー
タ転送システムにおいて、入力シリアルデータをエンコ
ードしてＮＴＳＣコンポジット信号に生成する送信装置
と、前記送信装置が生成したＮＴＳＣコンポジット信号
を、複数種の伝送媒体のいずれか又は組み合わせによっ
て転送するための伝送手段と、前記伝送手段を通じて転
送されてきたＮＴＳＣコンポジット信号を受信し、ＮＴ
ＳＣ方式に基づいたデコードによってシリアルデータを
生成して送出する受信装置とを備えると構成としてあ
る。

【００１２】前記送信装置として、シリアルデータをＮ
ＴＳＣコンポジット信号に変換可能なＲＧＢ信号、又
は、輝度信号と色信号とに変換して出力するデータエン
コード部と、データエンコード部からのＲＧＢ信号、又
は、輝度信号と色信号とをエンコードしたＮＴＳＣコン
ポジット信号、及び、垂直同期信号と水平同期信号、並
びに色副搬送波信号の４倍周波数の色副搬送波信号を発
生して出力するＮＴＳＣエンコード部とを備える構成と
してある。

【００１３】また、前記受信装置として、送信装置から
転送されてきたＮＴＳＣコンポジット信号をデコードし
て、輝度信号、色差信号に復調し、かつ、色副搬送波信
号を抽出するとともに、垂直同期信号及び水平同期信号
を発生し、更に、ＲＧＢ信号、又は、輝度信号と色差信
号とを出力するＮＴＳＣデコード部と、ＮＴＳＣデコー
ド部からのＲＧＢ信号、又は、輝度信号と色差信号とを
デコードしたシリアルデータを読み出し用のクロック信
号に基づいて送出するデータデコード部とを備える構成
としてある。

【００１４】更に、前記伝送手段として、送信装置が生
成したＮＴＳＣコンポジット信号を、受信装置に伝送す
るためのケーブルを用いる構成とし、また、送信装置が
生成したＮＴＳＣコンポジット信号を、ビデオカセット
に録画し、かつ、再生したＮＴＳＣコンポジット信号を
受信装置に送出するビデオテープレコーダを用いる構成
としてある。更に、前記伝送手段として、送信装置から
のＮＴＳＣコンポジット信号を、周波数変換し、かつ、
変調した高周波変調信号を送出する高周波変調装置と、
高周波変調装置からの高周波変調信号を受信し、復調し
たＮＴＳＣコンポジット信号を送出する高周波復調装置
と、高周波変調装置からのＮＴＳＣコンポジット信号を
高周波復調装置へ有線伝送するケーブルとを備える構成
とし、また、送信装置からのＮＴＳＣコンポジット信号
を、周波数変換し、かつ、変調した高周波変調信号をア
ンテナを通じて無線送信する高周波変調装置と、高周波
変調装置からの高周波変調波をアンテナを通じて受信
し、復調したＮＴＳＣコンポジット信号を送出する高周
波復調装置とを備える構成としてある。更に、前記伝送
手段として、送信装置からのＮＴＳＣコンポジット信号
を赤外線データ列に生成し、かつ、赤外線送信する発光
素子を備えた高周波変調装置と、高周波変調装置からの
赤外線を受光素子を通じて受信し、かつ、復調したＮＴ
ＳＣコンポジット信号を送出する高周波復調装置とを備
える構成としてある。

【００１５】また、前記データエンコード部として、シ
リアルデータを書き込み用のクロック信号、リセット信
号に基づいて複数ビットのパラレルデータに変換するシ
リアル／パラレル変換部と、シリアル／パラレル変換部
からのパラレルデータに対するバッファリングを行い、
デジタル変換サンプリング信号に対応してデータが読み
出されるＦＩＦＯメモリと、クロック信号を分周してシ
リアル／パラレル変換を行うためのクロック信号を発生
し、かつ、垂直同期信号、水平同期信号及び色副搬送波
信号を基準にして、ＦＩＦＯメモリからのパラレルデー
タ読み出すためのタイミングを制御するタイミングコン
トローラと、データ転送レート情報を、タイミングコン
トローラからの選択信号で切り替えて付加するためのセ
レクタ回路と、シリアル／パラレル変換部からの複数ビ
ットのパラレルデータをアナログＲＧＢ信号に変換する
三つのＤ／Ａ変換器とを備える構成としてある。

【００１６】更に、前記ＮＴＳＣエンコード部として、
データエンコード部からのＲＧＢ信号を、輝度信号及び
Ｒ−Ｙ信号及びＢ−Ｙ信号にＩ／Ｑ変換を行うマトリク
ス回路と、マトリクス回路からのＲ−Ｙ信号を色副搬送
波信号で変調したＩ変調信号を出力する第１変調回路
と、マトリクス回路からのＢ−Ｙ信号を色副搬送波信号
で変調したＱ変調信号を出力する第２変調回路と、第１
及び第２変調回路からのＩ／Ｑ変調信号を加算した色信
号を出力する混合回路と、混合回路からの色信号にマト
リクス回路からの輝度信号を加算したＮＴＳＣコンポジ
ット信号を出力する混合回路と、色副搬送波信号を第１
及び第２変調回路に送出し、かつ、４倍周波数の色副搬
送波信号をデータエンコード部へ出力する発振部と、発
振部が出力する色副搬送波信号から垂直同期信号及び水
平同期信号を生成してデータエンコード部へ出力する同
期信号発生器とを備える構成としてある。

【００１７】また、前記ＮＴＳＣデコード部として、Ｎ
ＴＳＣコンポジット信号から輝度信号を抽出するローパ
スフィルタと、ＮＴＳＣコンポジット信号から色信号を
抽出するバンドパスフィルタと、ローパスフィルタから
の色信号を復調してＲ−Ｙ信号及びＢ−Ｙ信号を出力す
るクロマ信号復調部と、ローパスフィルタが出力する色
信号から色副搬送波信号を生成してクロマ信号復調部に
出力するｆｓｃ信号発生部と、ローパスフィルタからの
輝度信号とクロマ信号復調部からのＲ−Ｙ信号及びＢ−
Ｙ信号を処理してＲＧＢ信号を出力するマトリクス回路
と、ＮＴＳＣコンポジット信号から垂直同期信号及び水
平同期信号を生成して出力する同期分離部とを備える構
成としてある。

【００１８】更に、前記データデコード部として、ＮＴ
ＳＣデコード部からのアナログＲＧＢ信号をデジタル信
号に変換する三つのＡ／Ｄ変換器と、Ａ／Ｄ変換器から
バースト転送される転送パラレルデータに対するバッフ
ァリングを行い、タイミング制御信号に対応してシリア
ルデータが読み出されるＦＩＦＯメモリと、データ転送
レート情報とともに、垂直同期信号及び水平同期信号並
びに色副搬送波信号を基準にして、Ａ／Ｄサンプリング
信号と、ＦＩＦＯメモリへのデータ転送及びパラレル／
シリアル変換のためのタイミング制御信号とを出力し、
かつ、読み出しクロック信号を分周するタイミングコン
トローラと、ＦＩＦＯメモリからの複数ビットのシリア
ルデータを、読み出し用のクロック信号によってシリア
ルデータに変換して出力するパラレル／シリアル変換部
とを備える構成としてある。

【００１９】また、前記ＮＴＳＣデコード部及びデータ
デコード部との間に設けられて、色副搬送波信号を４倍
周波数の色副搬送波信号に変換して出力するｆｓｃ／４
ｆｓｃ変換部を更に備える構成としてある。

【００２０】更に、前記シリアルデータを、デジタルテ
レビジョンチューナ装置からのデジタル映像・音声デー
タであり、又は、コンピュータ、デジタルビデオカメラ
及びデジタルスチルカメラを含むデジタル機器からのデ
ジタル画像・音声データとする構成としてある。

【００２１】また、前記マトリクス回路が、Ｙ＝Ｇ／Ｒ
−Ｙ＝Ｒ／Ｂ−Ｙ＝ＲによるＮＴＳＣマトリクス比で処
理する構成としてある。

【００２２】更に、前記デジタル映像・音声データ転送
システムにおいて、ＮＴＳＣ方式に代えてＳＥＣＡＭ方
式、ＰＡＬ方式を適用する構成としてある。更に、少な
くとも一台の送信装置に対して、複数台の受信装置を配
置する構成としてある。

【００２３】このような本発明のデジタル映像・音声デ
ータ転送方法及びそのシステムは、入力シリアルデータ
をＮＴＳＣ方式（又は、ＳＥＣＡＭ方式、ＰＡＬ方式）
に基づいてエンコードしたＮＴＳＣコンポジット信号を
生成し、多種の伝送媒体を用いて転送する。この転送さ
れたＮＴＳＣコンポジット信号を、ＮＴＳＣ方式に基づ
いてデコードして生成した出力シリアルデータを送出し
ている。

【００２４】この結果、多種のデジタルＴＶ放送のデジ
タル映像・音声データや、コンピュータ、デジタルビデ
オカメラ及びデジタルスチルカメラを含むデジタル機器
からのデジタル画像・音声データが、既存の信号処理
（エンコード、デコード）を適用して、容易に転送でき
るようになる。また、ＮＴＳＣエンコーダ及びデコーダ
は、市販の汎用ＬＳＩパッケージが使用可能であり、こ
の転送システムが廉価に提供できるようになる。

【００２５】また、伝送媒体として、ＮＴＳＣコンポジ
ット信号を同軸ケーブルで有線伝送する。また、ＶＴＲ
によるビデオカセットＶＴでの録画、再生を通じて伝送
する。更に、ＮＴＳＣコンポジット信号を高周波変調
し、同軸ケーブルを通じて有線伝送し、また、無線電波
伝送、無線赤外線伝送を行う。

【００２６】すなわち、多用な伝送媒体を利用してシリ
アルデータ（デジタル画像・音声データ）が、転送でき
るようになる。例えば、家庭用として、既設の配線（同
軸ケーブル）を利用したり、購入済みのＶＴＲが利用可
能になる。したがって、この転送システムが廉価に提供
可能になるとともに、専門的な知識（例えば、汎用小型
コンピュータ及びソフトウェアの使用）を不要にして容
易に転送できるようになる。

【００２７】

【発明の実施の形態】次に、本発明のデジタル映像・音
声データ転送方法及びそのシステムの実施の形態を図面
を参照して詳細に説明する。図１は本発明のデジタル映
像・音声データ転送方法及びそのシステムの実施形態に
おける全体構成を示すブロック図である。このデジタル
映像・音声データ転送システムは、例えば、デジタルＴ
Ｖチューナ装置からのデジタル映像・音声データである
シリアルデータＴＲＤＡＴＡを、ＮＴＳＣ方式に基づい
てエンコードし、かつ、書き込み用のクロック信号ＴＲ
ＳＣＫ、リセット信号ＴＲＲＥＳに基づいて生成したＮ
ＴＳＣコンポジット信号を転送するための送信装置ＴＸ
を備えている。

【００２８】更に、このデジタル映像・音声データ転送
システムは、後で説明する伝送媒体（１）（２）（３）
（４）（５）を用いて送信装置ＴＸが転送するＮＴＳＣ
コンポジット信号を、デコード処理したシリアルデータ
ＲＥＤＡＴＡを、読み出しクロック信号ＲＥＳＣＫに基
づいて送出する受信装置ＲＸが設けられている。

【００２９】送信装置ＴＸは、シリアルデータＴＲＤＡ
ＴＡをＮＴＳＣコンポジット信号に変換可能なＲＧＢ信
号（又は輝度（Ｙ）信号／色（クロマ／Ｃ）信号）に変
換して出力するデータエンコード部１０と、ＮＴＳＣコ
ンポジット信号、垂直同期信号ＶＤ、水平同期信号Ｈ
Ｄ、及び、色副搬送波信号（バースト信号）ｆｓｃを、
データ処理を行うために４倍周波数に変換した色副搬送
波信号４ｆｓｃを発生して、ＲＧＢ信号（又はＹ信号／
色差信号）を、ＮＴＳＣコンポジット信号に生成（エン
コード）するＮＴＳＣエンコード部１１と、このＮＴＳ
Ｃエンコード部１１からのＮＴＳＣコンポジット信号
を、ビデオカセットＶＴに録画して転送するためのビデ
オテープレコーダ（ＶＴＲ）１２とが設けられている。

【００３０】また、この送信装置ＴＸは、ＮＴＳＣエン
コード部１１からのＮＴＳＣコンポジット信号を、受信
装置ＲＸ側に有線伝送するための同軸ケーブル１３と、
ＮＴＳＣエンコード部１１からのＮＴＳＣコンポジット
信号を、高周波変調によって受信装置ＲＸ側に伝送する
ための高周波（ＲＦ）変調部１４とが設けられている。
この高周波変調部１４には、電波又は赤外線による無線
送信を行うためのアンテナ部１４ａが設けられている。
高周波変調部１４でのＮＴＳＣコンポジット信号の高周
波変調による伝送は、例えば、ＵＨＦ帯１３チャネル
（ＣＨ）に周波数変換し、かつ、周波数変調（ＦＭ）し
て送信する無線電波伝送であり、また、ＮＴＳＣコンポ
ジット信号を赤外線データ列に変換して送信する無線赤
外線伝送である。

【００３１】受信装置ＲＸは、送信装置ＴＸの高周波変
調部１４からのＮＴＳＣコンポジット信号を、同軸ケー
ブル１３（有線) 、無線電波伝送又は無線赤外線伝送を
通じて受信し、かつ、復調して出力する高周波（ＲＦ）
復調部２０と、送信装置ＴＸ側のＶＴＲ１２がＮＴＳＣ
コンポジット信号を録画したビデオカセットＶＴを再生
したＮＴＳＣコンポジット信号を出力するＶＴＲ２１と
を備えている。高周波復調部２０には、電波又は赤外線
による無線送信を行うためのアンテナ部２０ａが設けら
れている。

【００３２】また、受信装置ＲＸは、高周波復調部２０
又はＶＴＲ２１からのＮＴＳＣコンポジット信号をデコ
ードして、輝度信号、色差信号に復調し、かつ、色副搬
送波信号ｆｓｃを抽出するとともに、垂直同期信号ＶＤ
及び水平同期信号ＨＤを発生し、更に、ＲＧＢ信号（又
はＹ信号／色差信号）を出力するＮＴＳＣデコード部２
２と、ＮＴＳＣデコード部２２からのＲＧＢ信号（又は
Ｙ信号／色差信号）をデコードしたシリアルデータＲＥ
ＤＡＴＡを読み出し用のクロック信号ＲＥＳＣＫに基づ
いて送出するデータデコード部２３とを備えている。

【００３３】なお、ＶＴＲ２１は、録画、再生が可能な
ＶＴＲ１２と共用としても良い。すなわち、一台のＶＴ
Ｒを用いるようにしても良い。

【００３４】図２は図１中の送信装置ＴＸにおけるデー
タエンコード部１０及びＮＴＳＣエンコード部１１の詳
細な構成を示すブロック図である。データエンコード部
１０は、シリアルデータＴＲＤＡＴＡをＮＴＳＣ方式に
基づいて信号処理（エンコード）し、かつ、書き込み用
のクロック信号ＴＲＳＣＫ、リセット信号ＴＲＲＥＳに
基づいて予め定めたｐ（ｂｉｔ）のパラレルデータに変
換するシリアル／パラレル（Ｓ／Ｐ）変換部３１と、こ
のＳ／Ｐ変換部３１からのパラレルデータに対するバッ
ファリング（ファーストイン／ファーストアウト）を行
い、Ａ／Ｄサンプリング信号ＤＡＣＫに対応してデータ
が読み出されるＦＩＦＯメモリ３２とを備えている。

【００３５】また、データエンコード部１０は、クロッ
ク信号ＴＲＳＣＫを分周してＳ／Ｐ変換を行うためのク
ロック信号ＴＲＩＣＫを発生し、かつ、垂直同期信号Ｖ
Ｄ、水平同期信号ＨＤ及び色副搬送波信号４ｆｓｃ信号
を基準にして、ＦＩＦＯメモリ３２からのパラレルデー
タ読み出すためのタイミングを制御するタイミングコン
トローラ３３と、あとで説明するデータ転送レート情報
ＲＡＴＥを、タイミングコントローラ３３からの選択信
号ＳＥＬで切り替えて付加するためのセレクタ（ＳＥ
Ｌ）回路３４とを備えている。

【００３６】更に、データエンコード部１０は、パラレ
ルデータｐ（ｂｉｔ）を、それぞれＲＧＢ信号の３チャ
ネルのアナログ信号に変換するＤ／Ａ変換器３５，３
６，３７を備えている。なお、ＦＩＦＯメモリ３２のバ
ッファリングの最低記憶容量を、ＮＴＳＣ信号のブラン
キング期間に入力されるパラレルデータに対応させる。

【００３７】ＮＴＳＣエンコード部１１は、データエン
コード部１０からのＲＧＢ信号を、輝度信号、Ｒ−Ｙ信
号及びＢ−Ｙ信号（Ｉ／Ｑ変換）に生成するマトリクス
回路４１と、また、マトリクス回路４１からのＲ−Ｙ信
号を、色副搬送波信号ｆｓｃ＋９０°で変調したＩ変調
信号を出力する変調（ＭＯＤ）回路４２と、マトリクス
回路４１からのＢ−Ｙ信号を、色副搬送波信号ｆｓｃで
変調したＱ変調信号を出力する変調（ＭＯＤ）回路４３
と、変調回路４２，４３からのＩ／Ｑ変調信号を加算し
た色（クロマ／Ｃ）信号を出力する混合（ＭＩＸ）回路
４４とを備えている。

【００３８】また、このＮＴＳＣエンコード部１１は、
混合回路４４からの色信号にマトリクス回路４１からの
Ｙ信号を加算したＮＴＳＣコンポジット信号を、高周波
変調部１４，ＶＴＲ１２及び同軸ケーブル１３へ出力す
る混合（ＭＩＸ）回路４５と、色副搬送波信号ｆｓｃ＋
９０°及び色副搬送波信号ｆｓｃを変調回路４２，４３
に送出し、かつ、色副搬送波信号４ｆｓｃをデータエン
コード部１０へ出力する発振部４６と、この発振部４６
が出力する色副搬送波信号４ｆｓｃからデータエンコー
ド部１０へ垂直同期信号ＶＤ、水平同期信号ＨＤを生成
して出力する同期信号発生器４７とが設けられている。

【００３９】なお、このＮＴＳＣエンコード部１１に
は、マトリクス回路４１の出力側に、遅延回路やローパ
スフィルタ（ＬＰＦ）が設けられ、また、混合回路４５
の出力側にもＬＰＦが設けられるが、ここでは、その図
示及び説明を省略した。また、このＮＴＳＣエンコード
部１１は汎用ＬＳＩパッケージに組み込まれて市販され
ているものを、そのまま使用可能である。

【００４０】図３は図１中のＮＴＳＣデコード部２２及
びデータデコード部２３の詳細な構成を示すブロック図
である。ＮＴＳＣデコード部２２は、高周波復調部２
０、同軸ケーブル１３又はＶＴＲ２１からのＮＴＳＣコ
ンポジット信号が供給されて、低域の輝度信号を抽出す
るローパスフィルタ（ＬＰＦ）５１と、高周波復調部２
０、同軸ケーブル１３又はＶＴＲ２１からのＮＴＳＣコ
ンポジット信号が供給されて、色信号を抽出するバンド
パスフィルタ（ＢＰＦ）５２と、このＢＰＦ５２からの
色信号を復調して色差信号のＲ−Ｙ信号及びＢ−Ｙ信号
を出力するクロマ信号復調部５３とを備えている。

【００４１】また、このＮＴＳＣデコード部２２は、Ｂ
ＰＦ５２が出力する色信号から色副搬送波信号ｆｓｃを
生成してクロマ信号復調部５３に出力するｆｓｃ信号発
生部５４と、ＬＰＦ５１からの輝度信号とクロマ信号復
調部５３からのＲ−Ｙ信号及びＢ−Ｙ信号を処理してＲ
ＧＢ信号を出力するマトリクス回路５５と、高周波復調
部２０、同軸ケーブル１３又はＶＴＲ２１からのＮＴＳ
Ｃコンポジット信号が入力されて、垂直同期信号ＶＤ及
び水平同期信号ＨＤを生成して出力する同期分離部５６
とを備えている。

【００４２】なお、この構成のＮＴＳＣデコード部２２
は、汎用ＬＳＩパッケージに組み込まれて市販されてい
るものを、そのまま使用可能である。

【００４３】また、ＮＴＳＣデコード部２２及びデータ
デコード部２３との間に設けられて色副搬送波信号ｆｓ
ｃを、４倍周波数の色副搬送波信号４ｆｓｃに変換する
ｆｓｃ／４ｆｓｃ変換部５７が設けられている。

【００４４】データデコード部２３は、ＮＴＳＣデコー
ド部２２からのアナログ信号（ＲＧＢ信号）を、パラレ
ルデータｐ（ｂｉｔ）の３チャネルのデジタル信号に変
換するＡ／Ｄ変換器６１，６２，６３と、バースト転送
される転送パラレルデータに対するバッファリングを行
い、タイミング制御信号（クロック信号）ＲＥＯＣＫに
対応してシリアルデータが読み出されるＦＩＦＯメモリ
６４とが設けられている。なお、ＦＩＦＯメモリ３２の
バッファリングの最低記憶容量をＮＴＳＣ信号のブラン
キング期間に入力されるパラレルデータに対応させる。

【００４５】また、データデコード部２３は、データ転
送レート情報ＲＡＴＥと垂直同期信号ＶＤ、水平同期信
号ＨＤ及び色副搬送波信号４ｆｓｃを基準にして、Ａ／
Ｄサンプリング信号ＤＡＣＫ，ＦＩＦＯメモリ６４への
データ転送及びＰ／Ｓ変換のためのタイミング制御信号
（クロック信号）ＲＥＯＣＫを出力し、また、読み出し
クロック信号ＲＥＳＣＫを分周するタイミングコントロ
ーラ６５と、ＦＩＦＯメモリ６４からのｐ（ｂｉｔ）の
シリアルデータを、読み出し用のクロック信号ＲＥＳＣ
ＫによってシリアルデータＲＥＤＡＴＡに変換して出力
するパラレル／シリアル（Ｐ／Ｓ）変換部６６とが設け
られている。

【００４６】次に、この実施形態の動作について説明す
る。図１に示す送信装置ＴＸでは、例えば、デジタルＴ
Ｖチューナ装置からのデジタル映像・音声データである
シリアルデータＴＲＤＡＴＡを、ＮＴＳＣ方式に基づい
て信号処理し、かつ、書き込み用のクロック信号ＴＲＳ
ＣＫ、リセット信号ＴＲＲＥＳに基づいて生成したＮＴ
ＳＣコンポジット信号を、伝送媒体を用いて転送する。

【００４７】送信装置ＴＸは、生成したＮＴＳＣコンポ
ジット信号を次に説明する伝送媒体（１）から（５）を
用いて受信装置ＲＸへ転送する。受信装置ＲＸは、受信
したＮＴＳＣコンポジット信号を、デコード処理したシ
リアルデータＲＥＤＡＴＡを読み出し用のクロック信号
ＲＥＳＣＫに基づいて送出する。

【００４８】送信装置ＴＸと受信装置ＲＸとの間の伝送
媒体（１）から（５）について説明する。図４は伝送媒
体（１）から（５）を説明するための図である。（１）ＮＴＳＣコンポジット信号を同軸ケーブル１３を
通じて有線伝送する。（２）ＮＴＳＣコンポジット信号をＶＴＲ１２，２１に
よるビデオカセットＶＴでの録画、再生を通じて伝送す
る。（３）ＮＴＳＣコンポジット信号を高周波変調し、同軸
ケーブル１５を通じて有線伝送する。（４）ＮＴＳＣコンポジット信号を周波数変換し、か
つ、変調して無線電波伝送を行う。（５）ＮＴＳＣコンポジット信号を赤外線データ列に変
換して送信する無線赤外線伝送を行う。

【００４９】以下、これらの動作を詳細に説明する。図
５は水平期間におけるＦＩＦＯメモリ３２での読み出し
処理を説明するためのタイミング図であり、図６は垂直
期間におけるＦＩＦＯメモリ３２での読み出し処理を説
明するためのタイミング図である。また、図７はＤ／Ａ
変換器３５〜３７でのアナログＲＧＢ信号への変換処理
を説明するためのタイミング図である。

【００５０】図２及び図３において、ここでは送信装置
ＴＸ（受信装置ＲＸ）でのシリアルデータＴＲＤＡＴＡ
（ＲＥＤＡＴＡ）の読み出しクロック信号ＴＲＳＣＫ
（ＲＥＳＣＫ）を周波数ｆｉｏとする。

【００５１】図１及び図２において、送信装置ＴＸで
は、シリアルデータＴＲＤＡＴＡが、クロック信号ＴＲ
ＳＣＫとともに、データエンコード部１０のＳ／Ｐ変換
部３１に入力される。Ｓ／Ｐ変換部３１では、シリアル
データＴＲＤＡＴＡが、ｐ（ｂｉｔ）に変換される。こ
の場合、Ｓ／Ｐ変換部３１は、クロック信号ＴＲＳＣＫ
をタイミングコントローラ３３でｐ分周したクロック信
号ＴＲＩＣＫに基づいてシリアルデータＴＲＤＡＴＡ
を、ｐ（ｂｉｔ）のパラレルデータに変換してＦＩＦＯ
メモリ３２に出力する。

【００５２】このＦＩＦＯメモリ３２では、クロック信
号ＴＲＩＣＫで書き込みが行われる。タイミングコント
ローラ３３は、クロック信号ＴＲＩＣＫで書き込みアド
レスＡＤＤＩＲＥＳを管理（指定）する。タイミングコ
ントローラ３３は、リセット信号ＴＲＲＥＳが入力され
ると、現在のアドレスを記憶してリセットし、書き込み
アドレスカウント（カウンタ）をリセットする。このと
き読み出しアドレスＡＤＤＯＲＥＳが、記憶しているア
ドレスの値になると、読み出しアドレスＡＤＤＯＲＥＳ
をリセットするとともに、ＦＩＦＯメモリ３２の読み出
しアドレスカウント（カウンタ）をリセットする。

【００５３】ＦＩＦＯメモリ３２は、ＮＴＳＣエンコー
ド部１１からの垂直同期信号ＶＤ、水平同期信号ＨＤ及
び色副搬送波信号４ｆｓｃに基づいてＮＴＳＣ方式の信
号処理における映像期間（走査線２１〜走査線２６１）
で読み出しが行われる。この映像期間は、ＮＴＳＣ方式
の走査線（５２５本）のインターレース（２６２．５回
の走査）に対し、垂直ブランキング期間の走査線数２０
本を差し引いたものである。また、ここでは、インター
レースにおける２６２．５回の走査線に対して、データ
処理を容易にするため走査線１．５回を除いた走査線２
６１を読み出している。

【００５４】このＦＩＦＯメモリ３２での読み出し動作
について説明する。図５において、ＦＩＦＯメモリ３２
での水平期間の読み出しタイミングでは、ｐ（ｂｉｔ）
のデータエンコード部１０が、ＮＴＳＣ映像信号に対し
て水平同期信号ＨＤの立ち下がり、かつ、色副搬送波信
号４ｆｓｃのクロック期間ｂの後から有効転送データと
して読み出される。この読み出し周期は、１／４ｆｓｃ
の整数倍ａで規定される。映像期間をクロック期間ｃと
すると１／４ｆｓｃ＊ａ周期（Ａ／Ｄサンプリング信号
ＤＡＣＫ）で、Ｓ／Ｐ変換部３１が変換したパラレルデ
ータを読み出す。この場合、１水平期間にｎ個のパラレ
ルデータの読み出しを行う。この場合、ｎはａ＊ｎ＜ｃ
を満たす自然数となる。

【００５５】また、図６において、ＦＩＦＯメモリ３２
での水平期間の読み出しタイミングでは、その水平期間
の読み出しが、映像期間の有効走査線（走査線２１〜走
査線２６１）で行われる。走査線２２〜走査線２６１ま
での走査線２４０（＝ｍ）の有効転送データに関して
は、１走査線あたり、ｎ個のデータ転送が行われる。し
たがって、ｎの値が±１変化するようにａ値を変化させ
ると、１フィールドにつき、その読み出しパラレルデー
タは、±２４０変化する。走査線２１に関しては、予め
定めたｋ個のデータとして、走査線２２〜走査線２６１
間のデータ転送レート情報ＲＡＴＥを、セレクタ回路３
４がタイミングコントローラ３３からのＳＥＬ信号で切
り替えて付加する。

【００５６】ＦＩＦＯメモリ３２のパラレルデータの読
み出しは、最初のクロック信号ＴＲＩＣＫの周期（１／
４ｆｉｏ＊ｐ）となるようにａ値を設定する。しかし、
ＮＴＳＣ信号におけるブラキング期間では、読み出しが
行われないため、書き込み側パラレルデータは、そのバ
ッファリングがオーバフローとなってしまう。また、読
み出し側の書き込みに対しての追越しが生じないように
する。すなわち、１フィールドごとにタイミングコント
ローラ３３が、書き込みアドレスＡＤＤＩＲＥＳ及び読
み出しアドレスＡＤＤＯＲＥＳのカウント値を監視し
て、読み出し周期（１／４ｆｓｃ＊ａ）におけるａ値を
変化させてバッファリング量の監視を行う。この値ａ
は、走査線２１にデータ転送レート情報ＲＡＴＥ（走査
線２２〜走査線２６１）として付加する。

【００５７】有効転送データＭｂｉｔ／ｓｅｃは、ｐ＝
９（ｂｉｔ）、有効走査線（走査線２１〜走査線２６
１）のデータ転送数ｎ＝５０、及び、有効転送データを
走査線２２〜走査線２６１のｍ＝２４０とすると、次式
（１）で表される。

【００５８】

【数１】ｐ＊ｎ＊ｍ＊６０（ｂｉｔ／ｓｅｃ） …（１）９＊５０＊２４０＊６０＝６．４８（Ｍｂｉｔ／ｓｅｃ）

【００５９】このようにして、セレクタ回路３４を通じ
てＦＩＦＯメモリ３２から読み出したパラレルデータ
は、ｐ／３（ｂｉｔ）ずつＤ／Ａ変換器３５，３６，３
７に入力されて、図７に示すようにＲＧＢ信号に変換さ
れる。

【００６０】図７において、６（ｂｉｔ）のＲＧＢ信号
が、それぞれアナログのＲＧＢ信号に変換される。この
場合、論理値０，０が、ＮＴＳＣ映像信号における０Ｖ
に変換され、また、例えば、論理値０，１がＮＴＳＣ映
像信号における電圧０．２３Ｖに変換される。また、論
理値１，０がＮＴＳＣ映像信号における電圧０．４６Ｖ
に変換され、また、論理値１，１がＮＴＳＣ映像信号に
おける規定の同期信号の電圧０．７Ｖに変換される。

【００６１】これは、一般的なＮＴＳＣ方式の信号処理
規格におけるコンポジット信号が、電圧０．７Ｖである
ため、この電圧に対応するように論理値０，０／０，１
／１，０を電圧０Ｖ，０．２３Ｖ，０．４６Ｖに区分し
たものである。

【００６２】図２に示すＮＴＳＣエンコード部１１で
は、データエンコード部１０からのＲＧＢ信号がマトリ
クス回路４１に入力され、ここで輝度信号、Ｒ−Ｙ信
号、Ｂ−Ｙ信号を生成（Ｉ／Ｑ信号に計算）する。マト
リクス回路４１からのＲ−Ｙ信号を変調回路４２が色副
搬送波信号ｆｓｃ＋９０°信号で変調したＩ変調信号を
混合回路４４に出力する。また、マトリクス回路４１か
らのＢ−Ｙ信号を変調回路４３を色副搬送波信号ｆｓｃ
信号で変調したＱ変調信号を混合回路４４に出力し、こ
の混合回路４４が、変調回路４２，４３からのＩ／Ｑ変
調信号を加算した色（クロマ／Ｃ）信号を混合回路４５
に出力する。

【００６３】混合回路４５では、マトリクス回路４１か
らの輝度信号と混合回路４４からの色（クロマ／Ｃ）信
号とを加算したＮＴＳＣコンポジット信号を、高周波変
調部１４，ＶＴＲ１２及び同軸ケースカード１３へ出力
する。また、発振部４６が、変調回路４２，４３に副色
搬送波信号ｆｓｃ＋９０°信号及び色副搬送波信号ｆｓ
ｃを送出し、かつ、色副搬送波信号４ｆｓｃをデータエ
ンコード部１０へ出力する。そして、発振部４６が出力
する色副搬送波信号４ｆｓｃ信号からデータエンコード
部１０へ垂直同期信号ＶＤ、水平同期信号ＨＤを同期信
号発生器４７が生成して出力する。

【００６４】ＶＴＲ１２では、ＮＴＳＣエンコード部１
１からのＮＴＳＣコンポジット信号をビデオカセットＶ
Ｔに録画する。この場合、録画は、手動操作又はＮＴＳ
Ｃコンポジット信号を弁別して、自動的に録画を開始す
るようにも出来る。

【００６５】高周波変調部１４では、ＮＴＳＣエンコー
ド部１１からのＮＴＳＣコンポジット信号を、例えば、
ＵＨＦ１３チャネル（ＣＨ）に周波数変換し、かつ、周
波数変調（ＦＭ）を施して高周波ＮＴＳＣコンポジット
信号に生成する。この高周波ＮＴＳＣコンポジット信号
を、同軸ケーブル１５を通じて高周波復調部２０に有線
伝送する。また、高周波ＮＴＳＣコンポジット信号を、
所定の小電力に増幅してアンテナ部１４ａから高周波復
調部２０に無線電波伝送する。

【００６６】この無線電波伝送は、特定小電力による無
線送信を行う。したがって、高周波復調部２０で十分な
受信電界強度が得られ無い場合がある。このため、高周
波変調部１４のアンテナ部１４ａと高周波復調部２０の
アンテナ部２０ａとを接近させる必要がある。家庭内
で、例えば、高周波変調部１４と高周波復調部２０との
距離が離れる設置状態（例えば、一階から二階に転送す
る場合）では、高周波変調部１４及び高周波復調部２０
を、所定の受信電界強度が得られる場所にまでケーブル
を敷設して配置し、その無線送受信を行うようにする。
なお、アンテナ部１４ａ，２０ａのみを接近させ、か
つ、同軸ケーブルで高周波変調部１４と高周波復調部２
０とに接続して、その赤外線の無線送受信を行うように
しても良い。

【００６７】更に、ＮＴＳＣコンポジット信号を、赤外
線用発光ダイオードを通じて高周波復調部２０の赤外線
用受光ダイオードに指向して、その赤外線を送信する。
この赤外線による無線赤外線は、例えば、パーソナルコ
ンピュータにおける動画データの転送に多用されるＩｒ
ＤＡ(Infrared Data Association) による標準化規格
（ＩｒＤＡ／Ｖｅｒ１．１等）を適用すれば良い。

【００６８】この赤外線の送受信では、一定の角度範囲
で送受信が可能な指向特性を有しているため、赤外線用
発光ダイオードと赤外線用受光ダイオードとを対向して
配置する。また、家庭内で、例えば、高周波変調部１４
と高周波復調部２０との距離が離れる設置状態（例え
ば、一階から二階に転送する場合）では、高周波変調部
１４及び高周波復調部２０を所定の受信電界強度が得ら
れる場所にまでケーブルを敷設して配置し、その赤外線
の送受信を行うようにする。また、赤外線用発光ダイオ
ード及び赤外線用受光ダイオードのみを接近させ、か
つ、ケーブルで高周波変調部１４と高周波復調部２０と
に接続して、その赤外線の送受信を行うようにすれば良
い。

【００６９】次に、図１及び図３に示す受信装置ＲＸで
は、高周波復調部２０が、高周波変調部１４からの高周
波ＮＴＳＣコンポジット信号を、同軸ケーブル１５を通
じて受信し、その復調したＮＴＳＣコンポジット信号
を、ＮＴＳＣデコード部２２に出力する。また、高周波
変調部１４のアンテナ部１４ａから無線送信された高周
波ＮＴＳＣコンポジット信号を高周波復調部２０が受信
する。

【００７０】高周波復調部２０は、例えば、高周波増
幅、周波数変換及び復調を行い、その復調したＮＴＳＣ
コンポジット信号をＮＴＳＣデコード部２２に出力す
る。更に、高周波変調部１４のアンテナ部１４ａから無
線赤外線伝送された高周波ＮＴＳＣコンポジット信号を
高周波復調部２０が受信し、赤外線／電気変換し、か
つ、復調したＮＴＳＣコンポジット信号をＮＴＳＣデコ
ード部２２に出力する。

【００７１】ＶＴＲ２１では、ビデオカセットＶＴの録
画を再生し、この再生したＮＴＳＣコンポジット信号を
ＮＴＳＣデコード部２２に出力する。なお、このＶＴＲ
２１でのビデオカセットＶＴ再生は、例えば、ＶＴＲ２
１が録画、再生が可能なＶＴＲ１２と共用している場
合、その録画が終了した際に再生を自動的に行うように
しても良い。なお、このＶＴＲ２１での再生動作と同時
に受信装置ＲＸ及び図示しない映像モニタ装置を自動的
に起動してＮＴＳＣコンポジット信号を転送するように
も出来る。

【００７２】図３に示すＮＴＳＣデコード部２２では、
高周波復調部２０、同軸ケーブル１３又はＶＴＲ２１か
らのＮＴＳＣコンポジット信号がＬＰＦ５１に入力さ
れ、低域の輝度信号を抽出してマトリクス回路５５に送
出する。また、高周波復調部２０、同軸ケーブル１３又
はＶＴＲ２１からのＮＴＳＣコンポジット信号からＢＰ
Ｆ５２を通じて色信号を抽出し、クロマ信号復調部５３
に送出する。クロマ信号復調部５３では、ＢＰＦ５２か
らの色信号を復調してＲ−Ｙ信号及びＢ−Ｙ信号をマト
リクス回路５５に送出する。

【００７３】また、このＮＴＳＣデコード部２２では、
同期分離部５６が、高周波復調部２０、同軸ケーブル１
３又はＶＴＲ２１からのＮＴＳＣコンポジット信号が入
力されて垂直同期信号ＶＤ及び水平同期信号ＨＤを生成
してデータデコード部２３に送出する。また、ｆｓｃ信
号発生部５４がＢＰＦ５２が出力する色信号から色副搬
送波信号ｆｓｃを生成してクロマ信号復調部５３及びｆ
ｓｃ／４ｆｓｃ変換部５７に出力する。ＬＰＦ５１から
のＹ信号とクロマ信号復調部５３からのＲ−Ｙ信号及び
Ｂ−Ｙ信号をマトリクス回路５５が処理してＲＧＢ信号
をデータデコード部２３に出力する。

【００７４】また、ｆｓｃ／４ｆｓｃ変換部５７が、ｆ
ｓｃ信号発生部５４からの色副搬送波信号ｆｓｃを４倍
周波数の色副搬送波信号４ｆｓｃに変換してデータデコ
ード部２３に送出する。

【００７５】データデコード部２３では、ＮＴＳＣデコ
ード部２２からのＲＧＢ信号が、Ａ／Ｄ変換器６１〜６
３に入力され、それぞれｐ（ｂｉｔ）のデジタル信号に
変換してＦＩＦＯメモリ６４に送出される。また、ＮＴ
ＳＣデコード部２２からの垂直同期信号ＶＤ及び水平同
期信号ＨＤが、タイミングコントローラ６５に入力さ
れ、更に、タイミングコントローラ６５にｆｓｃ／４ｆ
ｓｃ変換部５７からの色副搬送波信号が入力される。

【００７６】タイミングコントローラ６５は、走査線２
１に付加されているデータ転送レート情報ＲＡＴＥ（図
６参照）をパラレルデータＰＲＥＤＡＴＡから抽出し、
そのデータ転送ルート情報ＲＡＴＥに応じてクロック信
号ＡＤＣＫを、Ａ／Ｄ変換器６１〜６３に送出し、走査
線２１〜走査線２６１のデータをＦＩＦＯメモリ６４に
書き込む。このＦＩＦＯメモリ６４に書き込まれたパラ
レルデータが、クロック信号ＲＥＳＣＫをｐ分周したク
ロック信号ＲＥＯＣＫによってＦＩＦＯメモリ６４から
読み出されてＰ／Ｓ変換部６６に送出される。Ｐ／Ｓ変
換部６６では、ＦＩＦＯメモリ６４からのパラレルデー
タをシリアルデータＲＥＤＡＴＡに変換して出力する。

【００７７】次に、前記の（１）から（５）の伝送媒体
の利点について説明する。（１）ＮＴＳＣコンポジット
信号を同軸ケーブル１３を通じて有線伝送する場合、及
び、（３）ＮＴＳＣコンポジット信号を高周波変調し、
同軸ケーブル１５を通じて有線伝送する場合、既設のＣ
ＡＴＶ用やＴＶ受信用として配線された同軸ケーブルを
利用できる。

【００７８】また、（２）ＶＴＲ１２，２１によるビデ
オカセットＶＴでの録画、再生を通じて伝送する場合
も、現在利用しているＶＴＲが利用可能である。

【００７９】更に、（４）ＮＴＳＣコンポジット信号を
周波数変換し、かつ、変調して無線電波伝送を行う場
合、及び、（５）ＮＴＳＣコンポジット信号を赤外線デ
ータ列に変換して送信する無線赤外線伝送を行う場合
は、市販の廉価なユニットが利用できる。

【００８０】したがって、従来例で説明した汎用小型コ
ンピュータと、そのソフトウェアを用いる転送システム
構成の場合も、転送のためのケーブルや、無線電波伝送
の装置、無線赤外線伝送装置が必要であるが、このＮＴ
ＳＣ方式による信号処理を利用する本発明の実施形態の
構成では、比較的高価な汎用小型コンピュータと、その
ソフトウェア等が不要になる。この結果、廉価な転送シ
ステムを構築できるようになる。

【００８１】なお、前記の実施形態において、送信装置
ＴＸにおけるＮＴＳＣエンコード部１１のマトリクス回
路４１、及び、受信装置ＲＸにおけるＮＴＳＣデコード
部２２のマトリクス回路５５が、周知の輝度信号及び色
信号の関係式「Ｙ＝０．３Ｒ＋０．５９Ｇ＋０．１１Ｂ
／Ｒ−Ｙ＝０．７Ｒ−０．５９Ｇ−０．１１Ｂ／Ｂ−Ｙ
＝０．３Ｒ−０．５９Ｇ＋０．８９Ｂ」で、輝度信号及
び色信号（Ｒ−Ｙ信号、Ｂ−Ｙ信号）によるＮＴＳＣマ
トリクス比で処理している。このＮＴＳＣマトリクス処
理は、信号／雑音（Ｓ／Ｎ）比が劣化している場合、す
なわち、ノイズが多い場合は、このＮＴＳＣマトリクス
比を変更する。Ｙ信号によるノイズ輝度を抑えるため、
例えば、「Ｙ＝Ｇ／Ｒ−Ｙ＝Ｒ／Ｂ−Ｙ＝Ｒ」によるＮ
ＴＳＣマトリクス比で処理する。

【００８２】なお、この実施形態では、デジタルＴＶチ
ューナ装置などからのデジタル映像・音声データである
シリアルデータＴＲＤＡＴＡを、送信装置ＴＸから受信
装置ＲＸに転送する例をもって説明したが、このシリア
ルデータＴＲＤＡＴＡの他にコンピュータ、デジタルビ
デオカメラ及びデジタルスチルカメラからのデジタル画
像・音声データを転送することも出来る。

【００８３】また、この実施形態ではＮＴＳＣ方式の信
号処理を適用して説明したが、類似した飛び越し走査に
よるＴＶ方式であるＳＥＣＡＭ方式やＰＡＬ方式の場合
にも、走査線数及び、その垂直同期を含む垂直ブランキ
ングの走査線数などを考慮した変更処理を行えば、その
適用が可能である。

【００８４】更に、この実施形態では、送信装置ＴＸに
対して、一台の受信装置ＲＸを用いて説明したが、複数
台の受信装置ＲＸ用い、それぞれに映像モニタ装置を接
続することによって、例えば、家庭内で異なる場所に据
え置いた複数台の受信装置ＲＸに、シリアルデータ（デ
ジタル映像・音声データ）を同時に転送可能である。こ
の場合、ＮＴＳＣエンコード部１１及びＮＴＳＣデコー
ド部２２が、市販の汎用ＬＳＩパッケージを使用可能で
あるため、そのコスト低減が可能になる。

【００８５】

【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
のデジタル映像・音声データ転送方法及びそのシステム
によれば、入力シリアルデータをＮＴＳＣ方式（又は、
ＳＥＣＡＭ方式、ＰＡＬ方式）に基づいてエンコードし
たＮＴＳＣコンポジット信号を多種の伝送媒体を用いて
転送し、この転送されたＮＴＳＣコンポジット信号を、
ＮＴＳＣ方式に基づいてデコードして生成した出力シリ
アルデータを送出する。

【００８６】この結果、多種のデジタルＴＶ放送のデジ
タル映像・音声データや、コンピュータ、デジタルビデ
オカメラ及びデジタルスチルカメラを含むデジタル機器
からのデジタル画像・音声データが、既存のＮＴＳＣ方
式の信号処理を適用して、容易に転送できるようにな
る。また、ＮＴＳＣエンコーダ及びデコーダは、市販の
汎用ＬＳＩパッケージが使用可能であり、この転送シス
テムが廉価に提供できるようになる。

【００８７】また、伝送媒体として、ＮＴＳＣコンポジ
ット信号を同軸ケーブルで有線伝送し、また、ＶＴＲに
よるビデオカセットＶＴでの録画、再生を通じて伝送す
る。更に、ＮＴＳＣコンポジット信号を高周波変調し、
同軸ケーブルを通じて有線伝送し、また、無線電波伝
送、無線赤外線伝送を行う。

【００８８】この結果、多用な伝送媒体を利用してデジ
タル画像・音声データが、転送できるようになる。ま
た、この転送システムが廉価に提供可能になるととも
に、専門的な知識（例えば、汎用小型コンピュータ及び
ソフトウェアの使用）が不要にして容易に転送できるよ
うになる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のデジタル映像・音声データ転送方法及
びそのシステムの実施形態における全体構成を示すブロ
ック図である。

【図２】図１中のデータエンコード部及びＮＴＳＣエン
コード部の詳細な構成を示すブロック図である。

【図３】図１中のＮＴＳＣデコード部及びデータデコー
ド部の詳細な構成を示すブロック図である。

【図４】実施形態にあって伝送媒体を説明するための図
である。

【図５】実施形態にあって水平期間おけるＦＩＦＯメモ
リでの読み出し処理を説明するためのタイミング図であ
る。

【図６】実施形態にあって垂直期間おけるＦＩＦＯメモ
リでの読み出し処理を説明するためのタイミング図であ
る。

【図７】実施形態にあってＤ／Ａ変換器におけるアナロ
グＲＧＢ信号への変換を説明するためのタイミング図で
ある。

【符号の説明】

ＴＸ送信装置ＲＸ受信装置１０データエンコード部１１ＮＴＳＣエンコード部１２，２１ビデオテープレコーダ１３，１５同軸ケーブル１４高周波変調部１４ａアンテナ部２０高周波復調部２２ＮＴＳＣデコード部２３データデコード部３１シリアル／パラレル変換部３２，６４ＦＩＦＯメモリ３３，６５タイミングコントローラ３４セレクタ回路３５〜３７Ｄ／Ａ変換器４１，５５マトリクス回路４２，４３変調回路４４，４５混合回路４６発振部４７同期信号発生器５１ローパスフィルタ５２バンドパスフィルタ５３クロマ信号復調部５４ｆｓｃ信号発生部５６同期分離部５７ｆｓｃ／４ｆｓｃ変換部６１〜６３Ａ／Ｄ変換器６６パラレル／シリアル変換部ＶＴビデオカセット

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続きＦターム(参考） 5C056 FA01 FA02 FA20 HA01 HA04 HA20 5C066 AA02 AA06 BA02 BA03 BA05 CA25 DA01 DB02 DB07 DD04 DD07 DD08 EE04 EE13 GA01 GA02 GA04 GA05 GA13 GA14 GA15 GA35 KB05 KC02 KC04 KE02 KE07 KF01 KF03 KF05 KF06 KG01 LA02

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】映像及び／又は音声のシリアルデータを
複数種の伝送媒体を通じて転送するデジタル映像・音声
データ転送方法において、入力シリアルデータをＮＴＳＣ方式に基づいてエンコー
ドし、このエンコードで生成したＮＴＳＣコンポジット
信号を出力する送信段階と、この生成したＮＴＳＣコンポジット信号を複数種の伝送
媒体のいずれか又は組み合わせによって転送する伝送段
階と、この転送されたＮＴＳＣコンポジット信号を受信すると
ともに、ＮＴＳＣ方式に基づいてデコードし、このデコ
ードで生成したシリアルデータを出力する受信段階と、を有することを特徴とするデジタル映像・音声データ転
送方法。
【請求項２】映像及び／又は音声のシリアルデータを
複数種の伝送媒体を通じて転送するデジタル映像・音声
データ転送システムにおいて、入力シリアルデータをエンコードしてＮＴＳＣコンポジ
ット信号に生成する送信装置と、前記送信装置が生成したＮＴＳＣコンポジット信号を、
複数種の伝送媒体のいずれか又は組み合わせによって転
送するための伝送手段と、前記伝送手段を通じて転送されてきたＮＴＳＣコンポジ
ット信号を受信し、ＮＴＳＣ方式に基づいたデコードに
よってシリアルデータを生成して送出する受信装置と、を備えることを特徴とするデジタル映像・音声データ転
送システム。
【請求項３】前記送信装置として、シリアルデータをＮＴＳＣコンポジット信号に変換可能
なＲＧＢ信号、又は、輝度信号と色信号とに変換して出
力するデータエンコード部と、前記データエンコード部からのＲＧＢ信号、又は、輝度
信号と色信号とをエンコードしたＮＴＳＣコンポジット
信号、及び、垂直同期信号と水平同期信号、並びに色副
搬送波信号の４倍周波数の色副搬送波信号を発生して出
力するＮＴＳＣエンコード部と、を備えることを特徴とする請求項２記載のデジタル映像
・音声データ転送システム。
【請求項４】前記受信装置として、送信装置から転送されてきたＮＴＳＣコンポジット信号
をデコードして、輝度信号、色差信号に復調し、かつ、
色副搬送波信号を抽出するとともに、垂直同期信号及び
水平同期信号を発生し、更に、ＲＧＢ信号、又は、輝度
信号と色差信号とを出力するＮＴＳＣデコード部と、前記ＮＴＳＣデコード部からのＲＧＢ信号、又は、輝度
信号と色差信号とをデコードしたシリアルデータを読み
出し用のクロック信号に基づいて送出するデータデコー
ド部と、を備えることを特徴とする請求項２記載のデジタル映像
・音声データ転送システム。
【請求項５】前記伝送手段として、送信装置が生成したＮＴＳＣコンポジット信号を、受信
装置に伝送するためのケーブルを用いることを特徴とす
る請求項２記載のデジタル映像・音声データ転送システ
ム。
【請求項６】前記伝送手段として、送信装置が生成したＮＴＳＣコンポジット信号を、ビデ
オカセットに録画し、かつ、再生したＮＴＳＣコンポジ
ット信号を受信装置に送出するビデオテープレコーダを
用いることを特徴とする請求項２記載のデジタル映像・
音声データ転送システム。
【請求項７】前記伝送手段として、送信装置からのＮＴＳＣコンポジット信号を、周波数変
換し、かつ、変調した高周波変調信号を送出する高周波
変調装置と、前記高周波変調装置からの高周波変調信号を受信し、復
調したＮＴＳＣコンポジット信号を送出する高周波復調
装置と、前記高周波変調装置からのＮＴＳＣコンポジット信号を
前記高周波復調装置へ有線伝送するケーブルと、を備えることを特徴とする請求項２記載のデジタル映像
・音声データ転送システム。
【請求項８】前記伝送手段として、送信装置からのＮＴＳＣコンポジット信号を、周波数変
換し、かつ、変調した高周波変調信号をアンテナを通じ
て無線送信する高周波変調装置と、前記高周波変調装置からの高周波変調波をアンテナを通
じて受信し、復調したＮＴＳＣコンポジット信号を送出
する高周波復調装置と、を備えることを特徴とする請求項２記載のデジタル映像
・音声データ転送システム。
【請求項９】前記伝送手段として、送信装置からのＮＴＳＣコンポジット信号を赤外線デー
タ列に生成し、かつ、赤外線送信する発光素子を備えた
高周波変調装置と、前記高周波変調装置からの赤外線を受光素子を通じて受
信し、かつ、復調したＮＴＳＣコンポジット信号を送出
する高周波復調装置と、を備えることを特徴とする請求項２記載のデジタル映像
・音声データ転送システム。
【請求項１０】前記データエンコード部として、シリアルデータを書き込み用のクロック信号、リセット
信号に基づいて複数ビットのパラレルデータに変換する
シリアル／パラレル変換部と、前記シリアル／パラレル変換部からのパラレルデータに
対するバッファリングを行い、デジタル変換サンプリン
グ信号に対応してデータが読み出されるＦＩＦＯメモリ
と、クロック信号を分周してシリアル／パラレル変換を行う
ためのクロック信号を発生し、かつ、垂直同期信号、水
平同期信号及び色副搬送波信号を基準にして、前記ＦＩ
ＦＯメモリからのパラレルデータ読み出すためのタイミ
ングを制御するタイミングコントローラと、データ転送レート情報を、前記タイミングコントローラ
からの選択信号で切り替えて付加するためのセレクタ回
路と、前記シリアル／パラレル変換部からの複数ビットのパラ
レルデータをアナログＲＧＢ信号に変換する三つのＤ／
Ａ変換器と、を備えることを特徴とする請求項３記載のデジタル映像
・音声データ転送システム。
【請求項１１】前記ＮＴＳＣエンコード部として、データエンコード部からのＲＧＢ信号を、輝度信号及び
Ｒ−Ｙ信号及びＢ−Ｙ信号にＩ／Ｑ変換を行うマトリク
ス回路と、前記マトリクス回路からのＲ−Ｙ信号を色副搬送波信号
で変調したＩ変調信号を出力する第１変調回路と、マトリクス回路からのＢ−Ｙ信号を色副搬送波信号で変
調したＱ変調信号を出力する第２変調回路と、前記第１及び第２変調回路からのＩ／Ｑ変調信号を加算
した色信号を出力する混合回路と、前記混合回路からの色信号にマトリクス回路からの輝度
信号を加算したＮＴＳＣコンポジット信号を出力する混
合回路と、色副搬送波信号を前記第１及び第２変調回路に送出し、
かつ、４倍周波数の色副搬送波信号をデータエンコード
部へ出力する発振部と、前記発振部が出力する色副搬送波信号から垂直同期信号
及び水平同期信号を生成してデータエンコード部へ出力
する同期信号発生器と、を備えることを特徴とする請求項３記載のデジタル映像
・音声データ転送システム。
【請求項１２】前記ＮＴＳＣデコード部として、ＮＴＳＣコンポジット信号から輝度信号を抽出するロー
パスフィルタと、ＮＴＳＣコンポジット信号から色信号を抽出するバンド
パスフィルタと、前記ローパスフィルタからの色信号を復調してＲ−Ｙ信
号及びＢ−Ｙ信号を出力するクロマ信号復調部と、前記ローパスフィルタが出力する色信号から色副搬送波
信号を生成して前記クロマ信号復調部に出力するｆｓｃ
信号発生部と、前記ローパスフィルタからの輝度信号と前記クロマ信号
復調部からのＲ−Ｙ信号及びＢ−Ｙ信号を処理してＲＧ
Ｂ信号を出力するマトリクス回路と、ＮＴＳＣコンポジット信号から垂直同期信号及び水平同
期信号を生成して出力する同期分離部と、を備えることを特徴とする請求項４記載のデジタル映像
・音声データ転送システム。
【請求項１３】前記データデコード部として、ＮＴＳＣデコード部からのアナログＲＧＢ信号をデジタ
ル信号に変換する三つのＡ／Ｄ変換器と、前記Ａ／Ｄ変換器からバースト転送される転送パラレル
データに対するバッファリングを行い、タイミング制御
信号に対応してシリアルデータが読み出されるＦＩＦＯ
メモリと、データ転送レート情報とともに、垂直同期信号及び水平
同期信号並びに色副搬送波信号を基準にして、Ａ／Ｄサ
ンプリング信号と、前記ＦＩＦＯメモリへのデータ転送
及びパラレル／シリアル変換のためのタイミング制御信
号とを出力し、かつ、読み出しクロック信号を分周する
タイミングコントローラと、前記ＦＩＦＯメモリからの複数ビットのシリアルデータ
を、読み出し用のクロック信号によってシリアルデータ
に変換して出力するパラレル／シリアル変換部と、を備えることを特徴とする請求項４記載のデジタル映像
・音声データ転送システム。
【請求項１４】前記ＮＴＳＣデコード部及びデータデ
コード部との間に設けられて、色副搬送波信号を４倍周
波数の色副搬送波信号に変換して出力するｆｓｃ／４ｆ
ｓｃ変換部を更に備えることを特徴とする請求項４記載
のデジタル映像・音声データ転送システム。
【請求項１５】前記シリアルデータが、デジタルテレビジョンチューナ装置からのデジタル映像
・音声データであり、又は、コンピュータ、デジタルビ
デオカメラ及びデジタルスチルカメラを含むデジタル機
器からのデジタル画像・音声データであることを特徴と
する請求項２記載のデジタル映像・音声データ転送シス
テム。
【請求項１６】前記マトリクス回路が、Ｙ＝Ｇ／Ｒ−Ｙ＝Ｒ／Ｂ−Ｙ＝ＲによるＮＴＳＣマトリ
クス比で処理することを特徴とする請求項１１又は１２
記載のデジタル映像・音声データ転送システム。
【請求項１７】前記請求項２記載のデジタル映像・音
声データ転送システムにおいて、ＮＴＳＣ方式に代えて
ＳＥＣＡＭ方式又はＰＡＬ方式を適用することを特徴と
するデジタル映像・音声データ転送システム。
【請求項１８】前記請求項２記載のデジタル映像・音
声データ転送システムにおいて、少なくとも一台の送信装置に対して、複数台の受信装置
を配置することを特徴とするデジタル映像・音声データ
転送システム。