JP2000173383A - 負荷駆動回路 - Google Patents

負荷駆動回路

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JP2000173383A
JP2000173383A JP10351751A JP35175198A JP2000173383A JP 2000173383 A JP2000173383 A JP 2000173383A JP 10351751 A JP10351751 A JP 10351751A JP 35175198 A JP35175198 A JP 35175198A JP 2000173383 A JP2000173383 A JP 2000173383A
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坂井  正善
Toshihito Shirai
白井  稔人
Koichi Yomogihara
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Abstract

(57)【要約】 【課題】回路構成の簡素化及び小型化が図れ、高い信頼
性を有する負荷駆動回路を提供する。 【解決手段】負荷給電回路14に、電流の通電/遮断を
直接行う常用遮断スイッチと、非常時に強制的に負荷電
流を遮断するための非常用遮断スイッチを直列に介装す
る構成の負荷駆動回路において、励磁時にONする2つ
の第1及び第2動作接点a1,a2を有し、第1動作接
点a1の可動接点と固定接点間距離が第2動作接点a2
の可動接点と固定接点間距離より短い構成の電磁リレー
20を設け、第1動作接点a1を非常用遮断スイッチに
用い、第2動作接点a2を常用遮断スイッチに用いる構
成とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、負荷に供給する負
荷電流を直接ON/OFFする常用遮断スイッチと、常
用遮断スイッチのON故障時に負荷電流を強制的に遮断
する非常用遮断スイッチとを直列接続して構成される負
荷駆動回路に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、機械可動部を駆動制御する場
合、作動者等の安全を考慮すると、停止すべき時に停止
できる能力が重要視され冗長構成としている。例えば、
機械可動部の通電を制御する場合、通電回路に直列に2
つのスイッチを介装し、一方のスイッチにON故障が生
じても他方のスイッチで通電路を強制遮断できる構成と
する。かかる直列二重系の構成を用いた負荷駆動回路
は、例えば国際公報WO98/10452等で公知であ
る。
【0003】図8に、このような直列二重系構成の従来
の負荷駆動回路の一例を示す。図8において、負荷(図
示せず)の通電回路1に、各電磁リレー2,3のそれぞ
れの動作接点(励磁時ONとなる)2a,3aを直列に
介装する。前記各電磁リレー2,3としては、前記動作
接点2a,3aとON/OFF動作が互いに相補の関係
にある復帰接点2b,3bを有する強制操作型電磁リレ
ーを用いる。リレー制御回路4は、負荷駆動信号が入力
すると、復帰接点2b,3bがONしていることを条件
(動作接点2a,3aのOFFの確認で、バックチェッ
クと呼ぶ)に出力(交流信号)を発生し、この出力を自
己保持する自己保持機能及びこの自己保持回路の出力を
オン・ディレーするオン・ディレー機能を備えたシーケ
ンス回路5を有する。そして、1系として自己保持出力
を直接受ける交流増幅器6A、トランス6B、整流回路
6C及びオフ・ディレー回路6Dからなるリレー駆動回
路6が設けられて電磁リレー2を駆動し、2系としてオ
ン・ディレー出力を受けて電磁リレー3を駆動する半導
体スイッチ回路7が設けられる。
【0004】従って、負荷通電開始時は、1系の動作接
点2aがONしてから2系の動作接点3aがONし、負
荷通電終了時は、2系の動作接点3aがOFFしてから
1系の動作接点2aがOFFする。
【0005】負荷駆動信号IN、動作接点2a,3aの
ON/OFF動作及び負荷電流Iの関係は、図9のよう
になる。即ち、1系の動作接点2aは、直接負荷電流を
遮断せず非常時遮断スイッチの機能を有し、2系の動作
接点3aは、直接負荷電流の遮断/通電を制御する常用
遮断スイッチの機能を有する。この回路では、半導体ス
イッチのOFF機能正常の確認は、負荷通電中に負荷動
作に影響を与えない時間で間欠的に半導体スイッチをO
FFさせて確認できる。
【0006】また、別の従来例として、図10に示すよ
うに、常用遮断スイッチ側を、2つの動作接点3a,3
a′の並列回路による並列二重系で構成し、それぞれ半
導体スイッチ回路7,7′で電磁リレー3,3′を駆動
する。そして、図11のタイムチャートに示すように、
負荷通電中に2つの電磁リレー3,3′を交互にON/
OFF駆動する。図中、3b′は電磁リレー3′の復帰
接点を示す。
【0007】この回路では、常用遮断スイッチ側の電磁
リレーのOFF機能正常確認は、負荷通電中に各電磁リ
レーの復帰接点がON/OFF動作を繰り返すことで確
認できる。尚、図8と同一部分には同一符号を付してあ
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の負荷駆動回路では、1系と2系の動作シーケン
スを保証するために、フェールセーフなオフ・ディレー
回路やオン・ディレー回路を必要とし、リレー制御回路
の構成が煩雑である。また、電磁リレーの駆動にトラン
ス結合を用いているため、大出力の場合、回路が大型化
する等の問題がある。
【0009】本発明は上記の事情に鑑みてなされたもの
で、回路構成の簡素化及び小型化、が図れ、しかも、高
い信頼性を備えた負荷駆動回路を提供することを目的と
する。
【0010】
【課題を解決するための手段】このため、本発明の請求
項1では、負荷給電回路に、常用遮断スイッチと非常用
遮断スイッチを直列に介装し、負荷駆動信号の入力で、
非常用遮断スイッチ、常用遮断スイッチの順でON駆動
して負荷に給電し、前記負荷駆動信号の停止で、常用遮
断スイッチ、非常用遮断スイッチの順でOFF駆動して
負荷の給電を停止する構成の負荷駆動回路において、励
磁時にそれぞれONする第1動作接点と第2動作接点を
有し、第1動作接点の可動接点と固定接点間距離が第2
動作接点の可動接点と固定接点間距離より短い構成の電
磁リレーを設け、該電磁リレーの前記第1動作接点を前
記非常用遮断スイッチとし、前記第2動作接点を前記常
用遮断スイッチとすると共に、前記負荷駆動信号に基づ
いて前記電磁リレーを駆動制御するリレー制御手段とを
備える構成とした。
【0011】かかる構成では、かかる構成では、負荷駆
動信号が入力すると、電磁リレーが励磁される。この場
合、可動接点と固定接点間距離の短い第1動作接点が先
にONとなり、その後に第2動作接点がONする。負荷
駆動信号が停止して電磁リレーが非励磁になった時は、
逆に、第2動作接点が先にOFFし、その後に第1動作
接点がOFFするようになる。
【0012】請求項2では、前記電磁リレーは、前記第
1動作接点と相補の関係でON/OFF動作する第1復
帰接点と、前記第2動作接点と相補の関係でON/OF
F動作する第2復帰接点とを備え、前記リレー制御手段
は、前記第1及び第2復帰接点が共にONしていること
を条件に、前記負荷駆動信号の入力で前記リレー駆動信
号を出力する構成とした。
【0013】かかる構成では、電磁リレーの第1及び第
2復帰接点が共にONしている時、即ち、第1及び第2
動作接点のOFF機能が正常の時のみ、負荷駆動信号の
入力で電磁リレーが励磁されるようになる。
【0014】前記リレー制御手段は、具体的には請求項
3のように、トリガ端子に前記第1及び第2復帰接点が
共にONした時にトリガ信号が入力し、ホールド端子に
前記負荷駆動信号が入力して出力を発生し当該出力でト
リガ信号を自己保持する自己保持回路と、該自己保持回
路の出力に基づいてトランス結合を介して前記リレー駆
動信号を発生するリレー駆動回路とを備えて構成すると
よい。
【0015】かかる構成では、トランス結合により交流
信号を用いて電磁リレーを駆動するので、フェールセー
フなリレー駆動回路となる。請求項4では、複数個の前
記電磁リレーの各動作接点を負荷給電回路に直列に介装
する一方、前記リレー制御手段が、トリガ端子に前記第
1及び第2復帰接点が共にONした時にトリガ信号が入
力し、ホールド端子に前記負荷駆動信号が入力して出力
を発生し当該出力でトリガ信号を自己保持する自己保持
回路と、前記複数個の電磁リレー毎に設けられ、前記自
己保持回路の出力に基づいて対応する各電磁リレーにリ
レー駆動信号をそれぞれ出力する複数個の半導体スイッ
チ回路とを備えて構成した。
【0016】かかる構成では、負荷の通電制御が多重系
構成となり、全ての半導体スイッチ回路にON故障が発
生しない限り、負荷の通電を遮断する機能が失われるこ
とはない。
【0017】請求項5では、前記各半導体スイッチ回路
は、前記電磁リレーと直列接続され前記自己保持回路の
出力に基づいて入力するパルス信号のON/OFFによ
りON/OFF動作して負荷電磁リレーへの電流の通電
/遮断を制御するリレー通電用半導体スイッチと、電磁
リレーに対して並列接続し前記パルス信号のON/OF
FによりON/OFF動作して電磁リレーの両端を短絡
するリレー短絡用半導体スイッチとを備え、前記リレー
通電用半導体スイッチがON故障した時に過電流の発生
で電磁リレーの通電経路が遮断されると共に、回路故障
時に故障検出出力を発生する故障検出機能を有する構成
とした。
【0018】かかる構成では、リレー通電用半導体スイ
ッチがON故障すると、リレー短絡用半導体スイッチが
ONした時に過電流が流れリレーの通電経路が遮断され
る。また、回路故障時には故障検出機能で故障検出がで
きるようになる。
【0019】請求項6では、前記各半導体スイッチ回路
は、前記リレー通電用半導体スイッチ及びリレー短絡用
半導体スイッチをそれぞれ2個備え、一方のリレー通電
用及びリレー短絡用の各半導体スイッチの直列回路と、
他方のリレー通電用及びリレー短絡用の各半導体スイッ
チの直列回路とを、電源端子と接地端子との間に互いに
並列接続してブリッジ回路を構成し、各直列回路の半導
体スイッチ間を接続して電磁リレーを介装し、該電磁リ
レーに並列接続して回路故障検出用のフォトカプラを設
ける構成とした。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の負荷駆動回路の実
施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明に係
る負荷駆動回路の第1実施形態の構成図である。
【0021】図1において、本実施形態の負荷駆動回路
は、後述する電磁リレー20の2つの復帰接点b1,b
2が共にON状態にあることを条件に負荷駆動信号IN
が入力した時にリレー駆動信号を出力するリレー制御手
段としてのリレー制御回路10を備える。
【0022】リレー制御回路10は、前記復帰接点〇,
〇が共にONしている時に後述の動作接点a1,a2の
OFF確認信号(電源電圧VCC)がトリガ端子Tにトリ
ガ信号として入力し、ホールド端子Hに負荷駆動信号I
Nが入力した時に交流出力を発生し、この交流出力をト
リガ端子Tに帰還してトリガ信号を自己保持する自己保
持回路11と、この自己保持回路11の交流出力に基づ
いてトランス結合を介して電磁リレー20を励磁するリ
レー駆動信号を出力するリレー駆動回路12とを備え
る。尚、自己保持回路としては、フェールセーフな論理
積演算発振器を用いた国際公開WO94/23303号
公報、国際公開WO94/23496号公報等で公知の
フェールセーフな回路を用いることができる。
【0023】前記リレー駆動回路12は、自己保持回路
11の交流出力を増幅する交流増幅器12Aと、1次側
に入力する交流増幅器12Aの増幅出力を2次側に伝達
するトランス12Bと、トランス12Bの交流出力を整
流して電磁リレー20にリレー駆動信号を出力する整流
回路12Cとを備える。
【0024】電磁リレー20の2つの動作接点a1,a
2は、負荷(図示せず)に給電するための負荷給電回路
14に直列に介装されて構成される。図2に、本実施形
態の電磁リレー20の接点構造を示す。
【0025】図2において、本実施形態の電磁リレー2
0は、前述のように2つの第1及び第2動作接点a1,
a2と、該第1及び第2動作接点a1,a2とそれぞれ
相補の関係でON/OFF動作する第1及び第2復帰接
点b1,b2を備えている。
【0026】また、第1及び第2動作接点a1,a2
は、それぞれ互いに向き合う可動接点a11,a21と
固定接点a12,a22からなり、第1及び第2復帰接
点b1,b2は、それぞれ互いに向き合う可動接点b1
1,b21と固定接点b12,b22からなる。
【0027】そして、各可動接点a11,a21,b1
1,b21は、励磁時に図の右方向(図中の矢印方向)
に移動し、非励磁時に例えばバネの弾性復帰力により矢
印方向とは逆方向に移動し元の位置に復帰する可動絶縁
板21に可撓性を有する支持部材を介して図示のように
固定される。また、各固定接点a12,a22,b1
2,b22は、可動絶縁板21に対面配置された固定絶
縁板22に可撓性を有する支持部材を介して図示のよう
に固定される。尚、可動絶縁板21の復帰力は、第2動
作接点a2に溶着が生じても第1動作接点a1の引き離
し距離x1を確保できる力を設定しておけばよい。
【0028】そして、第1動作接点a1の可動接点a1
1と固定接点a12間距離x1と、第2動作接点a2の
可動接点a21と固定接点a22間距離x2は、距離x
1が距離x2より短く(x1<x2)設定されている。
【0029】従って、本実施形態の電磁リレー20は、
図3に示すように、励磁時は電磁力の増大に伴い第1動
作接点a1がONした後で第2動作接点a2がONし、
非励磁時は逆に電磁力の減少に伴い第2動作接点a2が
OFFした後で第1動作接点a1がOFFする。ここ
で、第1動作接点a1が非常時に負荷給電回路14を遮
断するための非常用遮断スイッチの機能を有し、第2動
作接点a2が通常時に負荷給電回路14の電流を遮断す
るための常用遮断スイッチの機能を有する。
【0030】次に第1実施形態の回路の動作を説明す
る。負荷への給電開始時、電磁リレー20の第1及び第
2動作接点a1,a2が正常にOFF状態にあれば、そ
の第1及び第2復帰接点b1,b2はON状態にあり、
電源電圧VCCがリレー制御回路10の自己保持回路11
のトリガ端子Tに入力する。この状態で、負荷駆動信号
INがホールド端子Hに入力すると自己保持回路11か
ら交流出力が発生し、リレー駆動回路6の交流増幅器6
A、トランス6B及び整流回路6Cを介して電磁リレー
20が励磁される。これにより、第1動作接点a1がO
Nし、その後、第2動作接点a2がONして負荷給電回
路14が閉路して負荷に給電される。第1動作接点a1
がONした時点でその復帰接点b1はOFFになるが、
自己保持回路11の自己保持機能によって自己保持回路
11の出力が継続し負荷への通電は継続する。
【0031】負荷駆動信号INが停止すると、自己保持
回路11の出力が停止して電磁リレー20が非励磁とな
る。これにより、第2動作接点a2が先にOFFして負
荷の給電が停止し、その後、第1動作接点a1がOFF
する。第1及び第2動作接点a1,a2が正常にOFF
すれば、第1及び第2復帰接点b1,b2がONとな
り、第1及び第2動作接点a1,a2のOFF確認信号
が自己保持回路11のトリガ端子Tに入力し、次の負荷
給電動作に備える。
【0032】第2動作接点a2に溶着故障が生じた場
合、負荷駆動信号INの停止で第1動作接点a1がOF
Fして負荷の給電は停止できる。そして、次の給電動作
時には、第2復帰接点b2がONせず、リレーのOFF
確認信号が発生しないので、リレー制御回路10からリ
レー駆動信号が生成されず負荷への給電は行われない。
【0033】かかる構成によれば、従来のように、オフ
・ディレー回路やオン・ディレー回路等を用いる必要が
なくリレー制御回路の構成を簡素化できる。また、トラ
ンス結合により交流信号を利用して電磁リレー20を駆
動する構成としているので、フェールセーフな信号処理
となり、安全性が低下することはない。
【0034】図4は、本発明の第2実施形態の構成図で
ある。図4において、本実施形態の負荷駆動回路は、第
1実施形態で説明した構造を有する2個の電磁リレー2
0A,20Bの動作接点a1A,a2Aとa1B,a2
Bを負荷給電回路14に直列に介装する。また、電磁リ
レー20A,20Bの各復帰接点b1A,b2Aとb1
B,b2Bも、電源電圧VCC端子とリレー制御回路30
の自己保持回路31のトリガ端子Tとの間に直列に接続
する。そして、本実施形態のリレー制御回路30は、図
1に示す自己保持回路を備えた出力制御回路31と、自
己保持回路の出力に基づく出力制御回路31の出力によ
り電磁リレー20Aを駆動する半導体スイッチ回路32
と、同じく出力制御回路31の出力に基づいて電磁リレ
ー20Bを駆動する半導体スイッチ回路33とを備える
構成である。
【0035】図5に、前記各半導体スイッチ回路32,
33の一例を示す。尚、各半導体スイッチ回路32,3
3は同一構成である。図5において、電源電圧VCC端子
とGND端子との間に、ヒューズF、抵抗R1,R2及
びNPNトランジスタQ1が順次直列接続する。前記抵
抗R1,R2とNPNトランジスタQ1の直列回路に対
して並列に、PNPトランジスタQ2とNPNトランジ
スタQ3の直列回路が接続する。抵抗R1とR2の中間
点を前記トランジスタQ2のベースに接続し、トランジ
スタQ1のコレクタ端子をトランジスタQ3のベースに
接続する。トランジスタQ2とQ3の互いのコレクタ端
子間に抵抗を介してコンデンサCが接続する。そして、
トランジスタQ3に並列に、半導体スイッチ回路32で
は電磁リレー20Aが、半導体スイッチ回路33では電
磁リレー20Bが接続する。ここで、トランジスタQ2
がリレー通電用半導体スイッチの機能を有し、トランジ
スタQ3がリレー短絡用半導体スイッチの機能を有す
る。
【0036】かかる半導体スイッチ回路32,33で
は、トランジスタQ1のベースに、図5に示すようなパ
ルス波形の入力信号が入力すると、トランジスタQ1が
ONし、トランジスタQ2がON、トランジスタQ3が
OFFとなって、電磁リレーが励磁される。入力信号が
ONからOFFになると、トランジスタQ1がOFF
し、トランジスタQ2がOFF、トランジスタQ3がO
Nとなって、電磁リレーは非励磁となる。前記入力信号
のOFF時間は、電磁リレー20A,20Bの動作接点
a1A,a2Aとa1B,a2BがON状態を維持でき
るように十分短く設定される。
【0037】かかる半導体スイッチ回路32,33によ
れば、トランジスタQ2に短絡(ON側)故障を生じる
と、入力信号がOFFした時にトランジスタQ3がON
し、電源電圧端子とGND端子間が短絡されて過電流が
流れることにより、ヒューズFが溶断し、半導体スイッ
チ回路の出力を停止する。仮にヒューズFが溶断しない
場合でも、トランジスタQ2の短絡故障時には図5のV
1点に交流信号が発生するので、コンデンサCによる交
流結合を介してその交流信号を整流して出力を取り出す
ことで、トランジスタQ2の短絡故障を検出することが
可能である。前記コンデンサCが回路故障検出機能の役
割を果たす。トランジスタQ2に断線(OFF側)故障
が生じると、故障検出用のコンデンサCの充電時定数が
長くなって、その交流出力信号の振幅が低下する。
【0038】次に動作を説明する。電磁リレー20A,
20Bの正常時には、負荷駆動信号INの入力による自
己保持回路の出力に基づいて、出力制御回路31から図
5に示すような間欠的にOFFとなるパルス波形の入力
信号が発生する。この入力信号により各半導体スイッチ
回路32,33からリレー駆動信号がそれぞれ発生して
各電磁リレー20A,20Bが駆動される。この場合、
各電磁リレー20A,20Bの第1動作接点a 1A,a
1BがONし、その後、第2動作接点a 2A,a 2Bが
ONして負荷給電回路14に負荷電流が流れる。負荷駆
動信号INが停止すれば、第2動作接点a 2A,a 2B
がOFFして負荷の給電が停止し、その後、第1動作接
点a 1A,a 1BがOFFする。
【0039】かかる構成によれば、半導体スイッチ回路
32,33のどちらか一方に出力のON故障(出力が発
生し続ける故障)が発生しても、負荷駆動信号INが停
止すれば、正常側の半導体スイッチ回路により電磁リレ
ーが駆動されて負荷の給電を停止できる。即ち、2つの
電磁リレー20A,20Bで直列2重系を構成して冗長
構成としている。これにより、トランス結合を利用する
ことなく半導体スイッチ回路を用いても安全性を確保で
き、負荷駆動回路の小型化が容易となる。
【0040】ただし、図5の半導体スイッチ回路の構成
では、トランジスタQ1に短絡故障が生じると、入力信
号の有無に関係なくトランジスタQ2のON状態及びト
ランジスタQ3のOFF状態が継続して、リレー駆動信
号の遮断能力が喪失し、電磁リレーが励磁され続けてし
まう。従って、半導体スイッチ回路32,33の両方に
トランジスタQ1の短絡故障が生じた場合、負荷の給電
を遮断できなくなる。
【0041】図6は、半導体スイッチ回路の別の構成例
を示す。尚、図5と同一要素には同一符号を付してあ
る。図6において、抵抗R3とトランジスタQ1のコレ
クタとの間とトランジスタQ2のベースとの間に、コン
デンサC1,C2とダイオードD1,D2からなる倍電
圧整流回路を設け、倍電圧整流回路の出力端V2(ダイ
オードD2とコンデンサC2の接続点)をトランジスタ
Q2のベースに接続する。トランジスタQ2は、出力端
V2の電圧が電源電圧VCCより大きい時OFFし、電源
電圧VCC以下の時ONする。また、出力端V2の出力電
圧を分圧する抵抗R4,R5を設け、この分圧点をトラ
ンジスタQ3のベースに接続する。前記抵抗R4,R5
は、出力端V2の出力電圧が電源電圧VCCより高い時に
トランジスタQ3がONし、電源電圧VCC以下の時にト
ランジスタQ3がOFFするよう抵抗値を設定する。電
磁リレー20A,20BはトランジスタQ2に並列接続
され、トランジスタQ3に直列接続する。従って、この
半導体スイッチ回路32′,33′では、トランジスタ
Q2がリレー短絡用半導体スイッチの機能を有し、トラ
ンジスタQ3がリレー通電用半導体スイッチの機能を有
する。
【0042】この半導体スイッチ回路32′,33′
は、図6に示すように、間欠的にOFFとなる高周波の
信号を入力信号に使用する。この入力信号と出力端V2
の出力電圧との関係を図7に示す。
【0043】かかる構成では、高周波信号がONの期間
は、電源電圧VCCより高い倍電圧整流出力が出力端V2
に発生する。この時、トランジスタQ2がOFF、トラ
ンジスタQ3がONとなり、電磁リレー20A,20B
は励磁される。高周波信号がOFFの期間は、出力端V
2の電圧は電源電圧VCC以下となって、トランジスタQ
2がON、トランジスタQ3がOFFとなって、電磁リ
レー20A,20Bは非励磁となる。
【0044】この半導体スイッチ回路32′,33′の
構成によれば、トランジスタQ1に短絡(ON側)故障
が生じると、出力端V2には電源電圧VCCより高い電位
は発生し得ない。従って、トランジスタQ3はONせず
電磁リレー20A,20Bは非励磁となるので、図5の
半導体スイッチ回路32,33のようにトランジスタQ
1に短絡(ON側)故障でリレー駆動信号が発生し続け
るという問題を解消できる。
【0045】尚、図6の回路構成では、トランジスタQ
2に断線(OFF側)故障を生じると、回路故障検出用
のコンデンサCに充電された電荷は、電磁リレー20
A,20Bを介して放電されることになるので、その交
流出力信号の振幅が低下する。
【0046】ところで、図5及び図6の半導体スイッチ
回路の構成は、リレー通電用半導体スイッチ(図5では
トランジスタQ2、図6ではトランジスタQ3)とリレ
ー短絡用半導体スイッチ(図5ではトランジスタQ3、
図6ではトランジスタQ2)を設け、リレー通電用半導
体スイッチに短絡故障が生じた場合、リレー短絡用半導
体スイッチがONすることによりヒューズFを溶断し、
電磁リレーを非励磁とする構成としている。リレー短絡
用半導体スイッチの断線(OFF側)故障は、この機能
の喪失を意味し、リレー短絡用半導体スイッチにOFF
側故障が生じている状況で、リレー通電用半導体スイッ
チに短絡(ON側)故障を生じると電磁リレーが励磁さ
れ続け負荷の給電を停止できなくなる。このため、リレ
ー短絡用半導体スイッチのOFF側故障の検出は極めて
重要である。
【0047】図8は、リレー短絡用半導体スイッチのO
FF側故障の検出を一層確実にした半導体スイッチ回路
の構成例を示す。尚、図5及び図6と同一要素には同一
符号を付してある。
【0048】図8において、この半導体スイッチ回路3
2”,33”は、4つのトランジスタQ2,Q2′,Q
3,Q3′でブリッジ回路を構成している。トランジス
タQ2とQ3′の互いのコレクタ接続点とトランジスタ
Q3とQ2′の互いのエミッタ接続点との間にダイオー
ドDと電磁リレー20A(又は20B)の直列回路を接
続する。また、この直列回路に、抵抗とフォトカプラP
Cの直列回路を並列接続する。
【0049】トランジスタQ2とQ2′がONして図中
矢印の向きに電流が流れる時、電磁リレーが励磁され、
トランジスタQ3とQ3′がONして図中の矢印と逆向
きに電流が流れる時、フォトカプラPCの投光素子がO
Nして受光素子から出力が発生する。従って、トランジ
スタQ2,Q2′がリレー通電用半導体スイッチの機能
を有し、トランジスタQ3,Q3′がリレー短絡用半導
体スイッチの機能を有する。そして、トランジスタQ
2,Q2′とトランジスタQ3,Q3′は互いに相補の
関係でON/OFFする。このトランジスタQ2,Q
2′,Q3,Q3′をON/OFF動作させるスイッチ
ング回路40としては、本実施形態では図5の一点鎖線
で囲んだ回路を用いるが、図6の一点鎖線で囲んだ回路
を用いることも可能である。
【0050】尚、ダイオードDが短絡しても図1の可動
絶縁板21が図1の矢印方向と反対に移動するか或いは
移動できず動作接点は閉じない構成としている。この半
導体スイッチ回路32”,33”では、図5に示すパル
ス波形の入力信号が入力すると、入力信号のON期間で
はトランジスタQ2,Q2′がONし、トランジスタQ
3,Q3′がOFFし、電磁リレーは励磁される。入力
信号のOFF期間ではトランジスタQ2,Q2′がOF
Fし、トランジスタQ3,Q3′はONし、電磁リレー
は非励磁となり、この時、フォトカプラPCに電流が流
れて受光素子から出力が発生する。この動作が、入力信
号のON/OFFに同期して繰り返される。
【0051】かかる構成の半導体スイッチ回路32”,
33”が正常に動作する場合、フォトカプラPCの受光
側には交流信号が生成される。リレー通電用のトランジ
スタQ2,Q2′のいずれか一方にON側故障を生じる
と、リレー短絡用のトランジスタQ3,Q3′が正常で
あれば、ヒューズFが溶断する(尚、この時フォトカプ
ラPCには交流信号が発生しない)。リレー短絡用のト
ランジスタQ3,Q3′のいずれか一方にOFF側故障
を生じると、フォトカプラPCは通電されず交流信号が
発生しない。従って、この半導体スイッチ回路32”,
33”の回路故障は、フォトカプラPCの出力を監視す
ることで確実に検出できる。
【0052】
【発明の効果】以上説明したように請求項1の発明によ
れば、オフ・ディレー回路やオン・ディレー回路が不要
となり、負荷駆動回路の構成を簡素化できる。
【0053】請求項2の発明によれば、請求項1の効果
に加えて電磁リレーの動作接点がOFF状態にない時に
は電磁リレーの駆動信号は発生しないので、高い安全性
を有する。
【0054】請求項3の発明によれば、トランス結合を
用いてリレー駆動信号を生成しているので、フェールセ
ーフな構成となり、高い安全性を有する。請求項4〜6
の発明によれば、電磁リレーにより2重系構成とし、且
つトランス結合に代えて半導体スイッチ回路を用いたの
で、安全性を確保でき、且つ、負荷駆動回路の小型化を
図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態の回路構成図
【図2】同上実施形態の電磁リレーの接点構造を示す図
【図3】図2の電磁リレーのON/OFF特性図
【図4】本発明の第2実施形態の回路構成図
【図5】図4の半導体スイッチ回路の構成図
【図6】半導体スイッチ回路の別の構成図
【図7】図6の入力信号と倍電圧整流回路の出力電圧の
関係を示す図
【図8】半導体スイッチ回路の更に別の構成図
【図9】従来の負荷駆動回路の一例を示す回路構成図
【図10】図9のリレー動作接点動作のタイムチャート
【図11】従来の負荷駆動回路の別の例を示す回路構成
【図12】図11のリレー動作接点動作のタイムチャー
【符号の説明】
10,30 リレー制御回路 11 自己保持回路 12 リレー駆動回路 20,20A,20B 電磁リレー 31 出力制御回路 32,32′,32”,33,33′,33” 半導
体スイッチ回路 a1,a2,a1A,a2A,a1B,a2B 動作
接点 b1,b2,b1A,b2A,b1B,b2B 復帰
接点
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 蓬原 弘一 埼玉県浦和市上木崎1丁目13番8号 日本 信号株式会社与野事業所内 Fターム(参考) 5G034 AB01 AD19

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】負荷給電回路に、常用遮断スイッチと非常
    用遮断スイッチを直列に介装し、負荷駆動信号の入力
    で、非常用遮断スイッチ、常用遮断スイッチの順でON
    駆動して負荷に給電し、前記負荷駆動信号の停止で、常
    用遮断スイッチ、非常用遮断スイッチの順でOFF駆動
    して負荷の給電を停止する構成の負荷駆動回路におい
    て、 励磁時にそれぞれONする第1動作接点と第2動作接点
    を有し、第1動作接点の可動接点と固定接点間距離が第
    2動作接点の可動接点と固定接点間距離より短い構成の
    電磁リレーを設け、該電磁リレーの前記第1動作接点を
    前記非常用遮断スイッチとし、前記第2動作接点を前記
    常用遮断スイッチとすると共に、前記負荷駆動信号に基
    づいて前記電磁リレーを駆動制御するリレー制御手段と
    を備える構成としたことを特徴とする負荷駆動回路。
  2. 【請求項2】前記電磁リレーは、前記第1動作接点と相
    補の関係でON/OFF動作する第1復帰接点と、前記
    第2動作接点と相補の関係でON/OFF動作する第2
    復帰接点とを備え、 前記リレー制御手段は、前記第1及び第2復帰接点が共
    にONしていることを条件に、前記負荷駆動信号の入力
    で前記リレー駆動信号を出力する構成である請求項1に
    記載の負荷駆動回路。
  3. 【請求項3】前記リレー制御手段は、トリガ端子に前記
    第1及び第2復帰接点が共にONした時にトリガ信号が
    入力し、ホールド端子に前記負荷駆動信号が入力して出
    力を発生し当該出力でトリガ信号を自己保持する自己保
    持回路と、該自己保持回路の出力に基づいてトランス結
    合を介して前記リレー駆動信号を発生するリレー駆動回
    路とを備えて構成した請求項2に記載の負荷駆動回路。
  4. 【請求項4】複数個の前記電磁リレーの各動作接点を負
    荷給電回路に直列に介装する一方、 前記リレー制御手段が、トリガ端子に前記第1及び第2
    復帰接点が共にONした時にトリガ信号が入力し、ホー
    ルド端子に前記負荷駆動信号が入力して出力を発生し当
    該出力でトリガ信号を自己保持する自己保持回路と、前
    記複数個の電磁リレー毎に設けられ、前記自己保持回路
    の出力に基づいて対応する各電磁リレーにリレー駆動信
    号をそれぞれ出力する複数個の半導体スイッチ回路とを
    備えて構成される請求項2に記載の負荷駆動回路。
  5. 【請求項5】前記各半導体スイッチ回路は、前記電磁リ
    レーと直列接続され前記自己保持回路の出力に基づいて
    入力するパルス信号のON/OFFによりON/OFF
    動作して負荷電磁リレーへの電流の通電/遮断を制御す
    るリレー通電用半導体スイッチと、電磁リレーに対して
    並列接続し前記パルス信号のON/OFFによりON/
    OFF動作して電磁リレーの両端を短絡するリレー短絡
    用半導体スイッチとを備え、前記リレー通電用半導体ス
    イッチがON故障した時に過電流の発生で電磁リレーの
    通電経路が遮断されると共に、回路故障時に故障検出出
    力を発生する故障検出機能を有する構成である請求項4
    に記載の負荷駆動回路。
  6. 【請求項6】前記各半導体スイッチ回路は、前記リレー
    通電用半導体スイッチ及びリレー短絡用半導体スイッチ
    をそれぞれ2個備え、一方のリレー通電用及びリレー短
    絡用の各半導体スイッチの直列回路と、他方のリレー通
    電用及びリレー短絡用の各半導体スイッチの直列回路と
    を、電源端子と接地端子との間に互いに並列接続してブ
    リッジ回路を構成し、各直列回路の半導体スイッチ間を
    接続して電磁リレーを介装し、該電磁リレーに並列接続
    して回路故障検出用のフォトカプラを設ける構成とした
    請求項5に記載の負荷駆動回路。
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KR100647203B1 (ko) * 2005-06-10 2006-11-23 타이코에이엠피 주식회사 부하 구동용 스위치 어셈블리와 그를 포함하는 부하구동장치
JP2015159637A (ja) * 2014-02-21 2015-09-03 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構 電力制御器
CN107659140A (zh) * 2017-09-19 2018-02-02 杭州可靠性仪器厂 一种延时隔离输出装置及其消除尖峰的方法
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