JP2000171157A - 誘導結合型プラズマ加熱炉の運転方法 - Google Patents

誘導結合型プラズマ加熱炉の運転方法

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JP2000171157A
JP2000171157A JP10342822A JP34282298A JP2000171157A JP 2000171157 A JP2000171157 A JP 2000171157A JP 10342822 A JP10342822 A JP 10342822A JP 34282298 A JP34282298 A JP 34282298A JP 2000171157 A JP2000171157 A JP 2000171157A
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gas
furnace
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plasma
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Masayasu Furuya
正保 降矢
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Fuji Electric Co Ltd
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Fuji Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】プラズマフレ─ムを生じる絶縁管に運転停止時
に汚染物質が付着するのを防止して破損を回避する。 【解決手段】絶縁内管1と絶縁外管7よりなる円筒状絶
縁管の内部にガス供給系2より作動ガスを導入し、高周
波電源4から環状コイル3へ高周波電流を流して得られ
る高周波電力を作動ガスに作用させて高周波プラズマを
生成し、このプラズマを下部の炉体10に配された被処
理物に照射して、加熱、溶融処理する誘導結合型プラズ
マ加熱炉において、運転停止の際、高周波電力の供給と
作動ガスの導入を停止し、引き続いてガス供給系2より
ヘリウムガスを絶縁内管1の内部へ供給して充満させる
こととする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、誘導結合型プラズ
マトーチを用いて被処理物を加熱、溶融処理する誘導結
合型プラズマ加熱炉の運転方法に関する。
【0002】
【従来の技術】被処理物の加熱、溶融処理には、抵抗加
熱、誘導加熱、あるいはアーク加熱等の電気的な加熱方
法も実用に供されているが、これらの加熱方式では、加
熱特性が被処理物の電気的な特性に左右されるという難
点がある。これに対して高周波誘導結合型プラズマフレ
ームガスを用いて加熱する誘導結合型プラズマ加熱炉で
は、プラズマフレームガスが巨視的にみると電気的に中
性であるので、被処理物の電気的特性に左右されること
なく、安定して加熱、溶融処理を行うことができる。
【0003】図3は、誘導結合型プラズマ加熱炉の基本
構成を示す縦断面図である。加熱炉の本体は、同心状に
配された絶縁内管1と絶縁外管7とからなる円筒状絶縁
管、円筒状絶縁管の下部に配された炉体10、円筒状絶
縁管の内部の上部に配された整流体6、ならびに円筒状
絶縁管の外部に巻回された円環状コイル3よりなる。本
構成において、外部のガス供給系2から供給される作動
ガスを、整流体6で整流して円筒状絶縁管の絶縁内管1
の内部に導入し、高周波電源4から円環状コイル3に高
周波電力を供給することによって、絶縁内管1の内部に
高周波プラズマ5が形成される。絶縁内管1は高温のプ
ラズマに近接しているので高温となって破損する危険性
がある。このため絶縁内管1の外側に絶縁外管7を配
し、その間に冷媒8を供給して冷却している。生成され
たプラズマは、プラズマフレーム9として下部の炉体1
0の内部へと照射され、被処理物11へと作用する。被
処理物投入口13より炉内へと投入された被処理物11
は、プラズマフレーム9によって加熱、溶融され、高温
の流動物状のスラグ12として排湯口14より外部へ取
出される。なお、図3には示されていないが、炉体10
は熱損失を防止するための断熱層を周囲に配して構成さ
れるのが通例である。
【0004】また、作動ガスには運転コストの安い空気
が通常使用されるが、処理目的によっては、窒素や酸
素、あるいは不活性のアルゴン等が用いられる場合もあ
る。また、これらのガスを大気圧条件下でプラズマ起動
することは困難であり、プラズマ起動させるには減圧状
態とする必要がある。しかしながら、そのためには減圧
排気装置の設置が必要となり、コストが高くなるので、
まず、ヘリウムガスによるグロー放電を行わせ、そのの
ち上記の作動ガスのプラズマ起動へと移行させる方法を
採る場合もある。
【0005】なお、図3に示した加熱炉は、被処理物1
1を被処理物投入口13から炉内へと連続的に投入して
加熱、溶融し、スラグ12として排湯口14より取出す
連続処理方式の加熱炉であるが、バッチ方式で処理され
る加熱炉もある。この場合、被処理物をるつぼ等の容器
に収納し、プラズマトーチの下方に極力近接して配置
し、プラズマフレームのエネルギーを有効に活用して処
理効率を上げる方法が採られる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の誘導結合型プラ
ズマ加熱炉では、上記のように構成し、加熱、溶融処理
することにより、被処理物11の電気的な特性に左右さ
れることなく、加熱、溶融処理が行われているが、この
誘導結合型プラズマ加熱炉においても、なお下記のよう
な解決すべき課題が残存している。
【0007】従来の加熱炉においては、運転を停止する
際、まず被処理物の供給を停止し、残存する被処理物の
加熱、溶融が完了してスラグが所定量まで排出された
後、高周波電力の供給と作動ガスの供給を停止するとい
う基本操作手順が採られているが、本運転停止操作に伴
って、以下のごとき問題点が生じていた。
【0008】すなわち、運転を停止した直後には、円筒
状絶縁管の内部のガス温度と炉体10の内部のガス温度
は略同一であるが、熱容量が大きく、断熱構成に形成さ
れ、内部に高温のスラグが残存する炉体10の内部のガ
スは緩やかに温度低下するのに対して、熱容量が小さ
く、断熱層を備えていない円筒状絶縁管の内部のガスの
温度は急速に低下するので、停止後間もなく大きな温度
差が生じる。図4は、運転を停止後の円筒状絶縁管の内
部および炉体10の内部のガスの流れを模式的に示した
ものである。図示したごとく、円筒状絶縁管の内部の管
壁近傍のガスは、冷却されて密度が高くなり、下降流2
0となって炉体10の内部へと流れ、炉体10の内部で
高温となったガスは、密度が低くなり、上昇流21とし
て円筒状絶縁管の内部の中央部を上方へと流れることと
なり、全体として対流が生じることとなる。
【0009】一方、炉体10の内部のガスには、被処理
物の加熱、溶融処理の際に生じた低沸点物質や微粒子が
浮遊している。したがって、上記のごとく対流が生じる
と、これらの低沸点物質や微粒子が円筒状絶縁管の内部
へ持ち込まれ、冷却凝縮、あるいは熱拡散によって円筒
状絶縁管の絶縁内管1の内壁に汚染物質として付着す
る。このように、絶縁内管1の内壁に汚染物質が付着す
ると、この汚染物質が導電体の場合には、円環状コイル
3により生じた高周波電界が歪曲されてプラズマが不安
定となったり、あるいは渦電流や環状電流の発生による
電力損失を生じ、その発熱により絶縁内管1が破損する
恐れがあった。また、汚染物質が導電体でなく誘電体で
ある場合にも、誘電損が大きいために局部発熱を生じて
絶縁内管1が破損する場合があった。
【0010】本発明の目的は、上記のごとき従来技術の
難点を解消し、運転停止時の汚染物質の付着による加熱
炉の構成部品の破損を防止して、安定して運転できる誘
導結合型プラズマ加熱炉の運転方法を提供することにあ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明においては絶縁管の内部に導入した作動ガ
スに高周波電力を供給して高周波プラズマを生成し、該
プラズマをフレームとして上記の絶縁管の下部に配置し
た炉体内の被処理物に照射し、加熱、溶融処理を行う誘
導結合型プラズマ加熱炉の運転方法において、 (1)高周波電力の供給と作動ガスの導入を停止し、引
き続いて前記絶縁管の内部にヘリウムガスを供給して充
満させる手順により、運転を停止することとする。 (2)さらに、上記(1)において、ヘリウムガスを、
絶縁管と炉体との間に設けられた排出路から排出しつ
つ、連続的、あるいは間欠的に供給することとする。
【0012】
【発明の実施の形態】<実施例1>本発明の誘導結合型
プラズマ加熱炉の運転方法の第1の実施例では、加熱炉
の運転を停止する際、まず高周波電源4から円環状コイ
ル3への高周波電力の供給を中止して、円筒状絶縁管の
絶縁内管1の内部の高周波プラズマを消去するととも
に、ガス供給系2から絶縁内管1の内部へと供給される
ガスを、作動ガスからヘリウムガスに切り替えて、絶縁
内管1の内部をヘリウムガスで充満させる方法が採られ
る。
【0013】図1は、この実施例1の運転方法によりヘ
リウムガスを供給した際の誘導結合型プラズマ加熱炉内
のガスの分布状況を示す断面図である。図に示した誘導
結合型プラズマ加熱炉の構成は、図3に示した構成と同
様であり、重複する説明は略する。
【0014】被処理物が、例えば廃棄物の溶融減容処理
を目的とした焼却灰の場合、その溶融温度は約1250℃で
あるので、高周波電力の供給を停止した直後において
も、炉体10および炉内ガス31も同程度の温度とな
る。したがって、作動ガスとして供給され、炉内ガス3
1として炉体10内に残留する空気の密度は常温の5分
の1以下と小さくなっている。しかしながら、高周波電
力の供給の停止とともに、作動ガスに替わって供給され
るヘリウムガスの密度は、常温においても上記の高温の
空気の密度よりさらに小さいので、ヘリウムガスと空気
との間には区切りが生じ、供給されたヘリウムガスは高
温の空気の上層に位置することとなる。したがって、図
1に示したごとく、円筒状絶縁管の絶縁内管1の内部に
はヘリウムガスが滞留することとなり、従来の方法にお
いて生じていた炉内ガス31の絶縁内管1の内部への対
流は生じなくなる。このため、炉内ガス31に含まれて
いる汚染物質による絶縁内管1の内壁の汚損が防止され
ることとなる。
【0015】<実施例2>本発明の運転方法の第2の実
施例では、加熱炉の運転を停止する際、まず高周波電力
の供給を中止し、絶縁内管1の内部へと供給されるガス
を作動ガスからヘリウムガスへと切り替えて、円筒状絶
縁管と炉体10との間に設けられた排出路から排出しつ
つ、連続的、あるいは間欠的に供給する方法が採られ
る。
【0016】図2は、この実施例2の運転方法によりヘ
リウムガスを供給した際の誘導結合型プラズマ加熱炉内
のガスの流れを示す断面図である。なお、本図に示した
誘導結合型プラズマ加熱炉の構成は、円筒状絶縁管と炉
体10との間にガス排出路が備えられている点を除い
て、図3に示した構成と同様であり、重複する説明は略
する。
【0017】この実施例2の運転方法を用いれば、図示
したごとく、上部の整流体6を介して供給されたヘリウ
ムガスは、円筒状絶縁管の絶縁内管1の内部を下方に流
れ、炉体10との間に形成されたガス排出路を外方に流
れて外部に排出される。このため、作動ガスとして供給
された空気よりなる炉内ガス31が熱拡散による密度変
化を生じて上方へと流れる場合が生じても、また汚染物
質がガス中を拡散移動する場合があっても、これらの炉
内ガス31や汚染物質は、ヘリウムガスとともにガス排
出路を経て外部に排出される。したがって、炉内ガス3
1や汚染物質が絶縁内管1の内部へと流れ込んで、これ
を汚損する危険性はない。
【0018】
【発明の効果】上述のごとく本発明においては、誘導結
合型プラズマ加熱炉を請求項1あるいは2に記載のごと
き運転方法により運転停止させることとしたので、炉体
内に残留するガスに含まれる汚染物質の付着による加熱
炉の構成部品の破損が回避され、安定して運転できる誘
導結合型プラズマ加熱炉の運転方法が得られることとな
った。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の運転方法によりヘリウムガ
スを供給した際の誘導結合型プラズマ加熱炉内のガスの
分布状況を示す縦断面図
【図2】本発明の実施例1の運転方法によりヘリウムガ
スを供給した際の誘導結合型プラズマ加熱炉内のガスの
流れを示す縦断面図
【図3】誘導結合型プラズマ加熱炉の基本構成を示す縦
断面図
【図4】従来の運転方法により運転を停止した後の誘導
結合型プラズマ加熱炉内のガスの流れを模式的に示す縦
断面図
【符号の説明】
1 絶縁内管 2 ガス供給系 3 円環状コイル 4 高周波電源 6 整流体 7 絶縁外管 8 冷媒 10 炉体 12 スラグ 31 炉内ガス

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】絶縁管の内部に導入した作動ガスに高周波
    電力を供給して高周波プラズマを生成し、該プラズマを
    フレームとして前記絶縁管の下部に配置した炉体内の被
    処理物に照射し、加熱、溶融処理を行う誘導結合型プラ
    ズマ加熱炉の運転方法において、 高周波電力の供給と作動ガスの導入を停止し、引き続い
    て前記絶縁管の内部にヘリウムガスを供給して充満させ
    る手順により、運転を停止することを特徴とする誘導結
    合型プラズマ加熱炉の運転方法。
  2. 【請求項2】ヘリウムガスを、前記絶縁管と前記炉体と
    の間に設けられた排出路から排出しつつ、連続的、ある
    いは間欠的に供給することを特徴とする請求項1記載の
    誘導結合型プラズマ加熱炉の運転方法。
JP10342822A 1998-12-02 1998-12-02 誘導結合型プラズマ加熱炉の運転方法 Pending JP2000171157A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20030011571A (ko) * 2001-07-23 2003-02-11 도쿄 오카 고교 가부시키가이샤 플라스마 처리장치
JP2005203209A (ja) * 2004-01-15 2005-07-28 Anelva Corp ガス活性化装置

Cited By (3)

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