JP2000170838A - 中空部を形成する鋼板の制振方法 - Google Patents

中空部を形成する鋼板の制振方法

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直文 板野
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Abstract

(57)【要約】 【目的】従来対策し得なかった厚さ2mm以上の厚物鋼
板においても制振効果があり、中空部を形成することに
よる共鳴現象を防止して、発生する騒音を低減する方法
の開発。 【構成】中空部を形成する鋼板の制振方法であって、ポ
リウレタンを主成分とする組成物を上記中空部へ注入
し、発泡により中空部を充填することを特徴とする鋼板
の制振方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、中空部を形成する
鋼板の制振方法に関する。
【0002】
【従来の技術】強度、加工性、意匠性等に優れるため、
あらゆる場面に使用されている鋼板であるが、反面、重
い、錆び易い、振動を伝え易い、熱を伝え易い等の物理
的な欠点もある。このため薄板にすることでの軽量化、
防錆剤を挟み込むことによる防錆鋼板化、粘弾性物質を
挟み込むことによる制振鋼板化など、様々な改良が加え
られて実用化している。
【0003】特に、自動車などの輸送機械においては、
鋼板の軽量化を要求される分野であり、昨今の自動車用
鋼板は板厚が0.8mm程度であり、強度を確保するた
めにビード形状としたり、防錆化、制振化された鋼板が
開発され、また粘弾性物質による制振材の使用も一般的
に行われている。
【0004】しかしながら、土木・建築・構築物や工業
用プラント、作業・建設用機械等に使用される鋼板は、
大きな強度や剛性が要求されるため、板厚が2mm以上
の厚物鋼板であることがほとんどである。
【0005】0.8mm程度の板厚の鋼板に対して制振
効果を有する制振材に関しては、アスファルト系、ゴム
系、樹脂系を始め、拘束鋼板を用いる系など有効なもの
が開発されているが、2mm以上の厚物鋼板の場合、鋼
板自身の振動エネルギーが大きく、このため上記の従来
の制振材では制振効果がなく、実用上使用できる制振材
や制振方法がない、というのが現状であった。
【0006】さらに、建築・構築物用鋼板や、土木建設
・作業用機械に使用される鋼板は、必要な強度を発揮す
るために、内部が中空の袋状の形状に加工される場合が
多く、この場合には広範に伝わった振動が袋状の中空部
において共鳴を起こし、一層大きな騒音を発生してしま
う。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、従来
対策し得なかった厚さ2mm以上の厚物鋼板においても
制振効果があり、さらに中空部を形成することによる共
鳴現象を防止して、発生する騒音を低減する方法の開発
を課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決せんと
して、本発明者らは鋭意研究の結果、特定の発泡組成物
によって中空部を充填することにより、中空部の共鳴を
防止し得ることを見出したものであり、しかして本発明
の要旨は、以下に存する。
【0009】中空部を形成する鋼板の制振方法であっ
て、ポリウレタンを主成分とする組成物を上記中空部へ
注入し、発泡により中空部を充填することを特徴とする
鋼板の制振方法。前記の鋼板は、厚さ2mm以上である
ことを特徴とする鋼板の制振方法。前記のポリウレタン
組成物は、ポリオール及びジフェニルメタンジイソシア
ネートを含むことを特徴とする鋼板の制振方法。以下に
詳細に説明する。
【0010】本発明における中空部を形成する鋼板と
は、広く一般に土木・建築・構築物や工業用プラント等
に使用されている鋼板であり、厚さは2mm以上の一般
に厚物鋼板と言われるものである。構築物やプラントの
構造部材、例えば支柱や横桁、梁、補強材等に使用され
る。また、各種の土木建設・作業用機械にも使用され
る。
【0011】これらの鋼板は、大きな応力に耐えるため
に、平面の加工だけではなく、中空部を有する袋状の形
状に加工されて使用されることが多い。こうした形状を
有する鋼板の制振方法を開発することを目的とする。
【0012】本発明に使用するポリウレタンを主成分と
する組成物とは、ポリアミン、ポリアミド、ポリオール
等の樹脂に、発泡剤、発泡助剤、整泡剤、分散剤、反応
触媒等の配合物を分散混合させた主剤と、各種のイソシ
アネートを予め重合反応等により高分子化したプレポリ
マーによる硬化剤とからなる。
【0013】主剤と硬化剤を反応当量で混合させること
により、プレポリマーがウレタン結合による網目状構造
の高分子化合物を作る。この過程において発泡剤が発生
するガスにより、高分子化合物は多数のセルと呼ばれる
細かく分割された空室を形成する。これらの多数のセル
により嵩高性で低密度なフォーム材ができる。
【0014】主剤に使用する樹脂としては、ポリアミ
ン、ポリアミド、ポリオール等が例示できる。特に、中
空部を充填して制振性を発揮させるためには、ポリオー
ルの使用が好ましい。
【0015】その他の主剤の配合物としては、触媒、発
泡剤、各種の添加剤、着色剤、整泡剤などがあげられ
る。
【0016】本発明に使用する硬化剤としては、一般に
ポリウレタンフォームを生成するために使用されている
各種のイソシアネートが例示できる。
【0017】イソシアネートとしては、トリレンジイソ
シアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキ
サメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネ
ート等があげられる。これらの中でも、ジフェニルメタ
ンジイソシアネートの使用が好ましい。
【0018】以上説明した配合物は主剤と硬化剤とに分
離して製造保管し、中空部への制振方法を実施する直前
に当量比にて混合し、中空部へ注入する。注入方法は、
従来公知の方法が制限無く使用できる。主剤と硬化剤を
混合攪拌後に中空部の開口部より投入する方法、主剤と
硬化剤とを別々にエアレスポンプその他の圧送手段で送
り、途中で合流・混合して吐出注入する方法などがあげ
られる。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明の理解に供するため、以下
に実施例を記載する。いうまでもなく、本発明は以下の
実施例に限定されるものではない。
【0020】
【実施例1】ポリエステルポリオール、水、触媒、整泡
剤を含有する主剤と、ジフェニルメタンジイソシアネー
トからなる硬化剤を反応当量比で混合攪拌し、厚さ2m
mの鋼板により形成された鋼板構築物の構造材の部分開
口部より注入し、構造材内部の中空部を発泡充填するこ
とにより、制振処理1を行った。
【0021】
【実施例2】ポリエステルポリオール、水、触媒、整泡
剤を含有する主剤と、ジフェニルメタンジイソシアネー
トからなる硬化剤を反応当量比で混合攪拌し、厚さ2m
mの鋼板により形成された建設作業機械の構造部材中空
部に注入し、中空部を発泡充填することにより、制振処
理2を行った。
【0022】
【試験方法】1)制振処理1を施した構築物と、未処理
の構築物に発生する騒音をそれぞれ騒音計により測定
し、比較した。 2)制振処理2を施した建設作業機械と、未処理の同じ
機械により、同じ作業を行った時に発生する騒音を騒音
計によりそれぞれ測定し、比較した。
【0023】
【結果】試験結果は以下の通りであった。 1)制振処理1により発生した騒音は、未処理の騒音よ
り5dB低下した。 2)制振処理2により発生した騒音は、未処理の騒音よ
り8dB低下した。
【0024】
【発明の効果】本発明になる制振方法によれば、従来防
音対策が不可能であったため未処理であった場所に、容
易に制振処理を行えるため、鋼板構築物などの騒音低減
対策が容易となり、また、中空部の共鳴振動により騒音
を発生していた作業・建設機械などは、作業時に発生す
る騒音を著しく減少させることができる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】中空部を形成する鋼板の制振方法であっ
    て、ポリウレタンを主成分とする組成物を上記中空部へ
    注入し、発泡により中空部を充填することを特徴とする
    鋼板の制振方法。
  2. 【請求項2】前記請求項1に記載された鋼板は、厚さ2
    mm以上の鋼板であることを特徴とする鋼板の制振方
    法。
  3. 【請求項3】前記請求項1に記載された組成物は、ポリ
    オール及びジフェニルメタンジイソシアネートを含むこ
    とを特徴とする鋼板の制振方法。
JP34875298A 1998-12-08 1998-12-08 中空部を形成する厚物鋼板の共鳴振動防止方法 Expired - Lifetime JP3976429B2 (ja)

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JP2004506556A (ja) * 2000-08-21 2004-03-04 ビーエーエスエフ アクチェンゲゼルシャフト ポリイソシアネートの重付加物を含む複合構造物

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2004506556A (ja) * 2000-08-21 2004-03-04 ビーエーエスエフ アクチェンゲゼルシャフト ポリイソシアネートの重付加物を含む複合構造物
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