JP2000167551A - 復水脱塩装置および方法 - Google Patents

復水脱塩装置および方法

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JP2000167551A JP10351297A JP35129798A JP2000167551A JP 2000167551 A JP2000167551 A JP 2000167551A JP 10351297 A JP10351297 A JP 10351297A JP 35129798 A JP35129798 A JP 35129798A JP 2000167551 A JP2000167551 A JP 2000167551A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 復水脱塩塔内下部にアニオン交換樹脂層を形
成して上層から流出してきた溶出物を捕捉できるように
するとともに、復水の処理水質の向上および溶出物の確
実な捕捉の両面から、上層のイオン交換樹脂層および下
層のアニオン交換樹脂層をともに望ましい形態に確保す
る。 【解決手段】 イオン交換樹脂を充填する復水脱塩塔を
備えた復水脱塩装置において、復水脱塩塔のイオン交換
樹脂充填部における上下方向中間位置に、その位置より
も上部にあるイオン交換樹脂を混合する気体噴出手段を
設けたことを特徴とする復水脱塩装置、イオン交換樹脂
を充填する復水脱塩塔を備えた復水脱塩装置において、
復水脱塩塔のイオン交換樹脂充填部における上下方向中
間位置からその下方にかけて、該中間位置よりも下部に
あるイオン交換樹脂の流動を抑制する流動抑制手段を設
けたことを特徴とする復水脱塩装置、および復水脱塩方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、原子力発電所や火
力発電所における復水を脱塩処理する復水脱塩装置およ
び方法に関し、とくに復水脱塩塔内にイオン交換樹脂層
を望ましい形態に形成可能な復水脱塩装置および方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、原子力発電所等の復水の処理にお
いては、H型強酸性カチオン交換樹脂とOH型強塩基性
アニオン交換樹脂の混合樹脂で復水を処理する復水脱塩
装置が用いられている。この復水脱塩装置は、復水を処
理するための複数の復水脱塩塔と、復水脱塩塔において
使用済の前記混合樹脂を再生し、再生後の樹脂を貯蔵す
る再生設備と、復水脱塩塔および再生設備に樹脂を出し
入れする樹脂移送配管等からなるものである。
【0003】復水脱塩塔内のイオン交換樹脂が再生時期
に至ると、使用済みの樹脂が再生設備に移送され、アニ
オン交換樹脂とカチオン交換樹脂とに分離され、それぞ
れの樹脂が薬品再生された後、再生設備とは別に樹脂貯
槽を備えている場合にはその樹脂貯槽内において、再生
設備の再生塔(たとえば、カチオン再生塔)が樹脂貯槽
を兼ねている場合にはその再生塔内において、再生済み
のカチオン交換樹脂とアニオン交換樹脂が混合されて混
合樹脂とされ、この混合樹脂が復水脱塩塔に移送され
る。復水脱塩塔内に混合樹脂が受け入れられた後、復水
の通水に備えて処理水質をより向上させるために、さら
にカチオン交換樹脂とアニオン交換樹脂が均一に混合さ
れるように復水脱塩塔内にて混合操作が実施されてい
る。その後、塔内満水操作等の通水準備工程を経て、通
水が再開される。
【0004】このような通常のイオン交換樹脂の復水脱
塩塔内への充填操作においては、最近、次のような問題
が指摘されている。すなわち、カチオン交換樹脂からは
ポリスチレンスルホン酸が微量に溶出している。ポリス
チレンスルホン酸はアニオンであるため、アニオン交換
樹脂に捕捉されるが、上記のように、単に、復水脱塩塔
内全体にカチオン交換樹脂、アニオン交換樹脂の両イオ
ン交換樹脂の混合樹脂を充填した場合には、塔下部へ行
くほど混合樹脂中のカチオン交換樹脂から溶出したポリ
スチレンスルホン酸がアニオン交換樹脂と接触する機会
が少なくなるため、これが処理水内に流出してしまうお
それがある。流出したポリスチレンスルホン酸は蒸気発
生器内で分解されて硫酸イオンとなり、これが蒸気発生
器構成材質に悪影響を及ぼすと言われている。樹脂から
の溶出量は微量であるものの、蒸気発生器保護の観点か
ら、近年復水のより高度な処理が求められており、この
微量なポリスチレンスルホン酸が問題となっている。
【0005】しかしこの問題に対しては、先に本出願人
により、復水脱塩塔内の下部に先にアニオン交換樹脂層
を形成し、その上にカチオン交換樹脂とアニオン交換樹
脂との混合樹脂層を形成することにより、アニオンであ
るポリスチレンスルホン酸がたとえ混合樹脂層から漏れ
出ても、その下層のアニオン交換樹脂層で確実に捕捉で
きるようにした復水脱塩装置が提案されている(特開平
9−276862号公報)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記先の提
案技術においても、未だ次のような問題が残されている
ことが判明した。まず、前述の如く、復水の通水に備え
て処理水質をより向上させるために、復水脱塩塔内に受
け入れたカチオン交換樹脂とアニオン交換樹脂との混合
樹脂を復水脱塩塔内において再度均一に混合することが
好ましいが、上記先の提案は塔内下部にアニオン交換樹
脂層を形成するものであるが、塔内のイオン交換樹脂を
全体にわたって混合してしまうと、前記のような目的を
もって形成された下部のアニオン交換樹脂層の形態まで
崩れてしまうことになり、上層から溶出してきたポリス
チレンスルホン酸を捕捉するという目的が達せられなく
なってしまう。
【0007】また、塔内下部に先にアニオン交換樹脂層
を形成し、その上に混合樹脂を投入するのであるが、混
合樹脂投入時(移送時)の水撃により、あるいは投入中
の混合樹脂の流動により、先に形成したアニオン交換樹
脂層の表面が波打ち、アニオン交換樹脂層の層高が不均
一になったり、所望の形態の樹脂層を形成できなくなる
おそれがある。このような状態になると、アニオン交換
樹脂層によるポリスチレンスルホン酸捕捉性能が部分的
に低下するおそれが生じる。
【0008】本発明の課題は、復水脱塩塔内下部にアニ
オン交換樹脂層を形成して上層から流出してきた溶出物
を捕捉できるようにするとともに、復水の処理水質の向
上および溶出物の確実な捕捉の両面から、上層のイオン
交換樹脂層および下層のアニオン交換樹脂層をともに望
ましい形態に確保できる復水脱塩装置および方法を提供
することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の復水脱塩装置は、イオン交換樹脂を充填す
る復水脱塩塔を備えた復水脱塩装置において、復水脱塩
塔のイオン交換樹脂充填部における上下方向中間位置
に、その位置よりも上部にあるイオン交換樹脂を混合す
る気体噴出手段を設けたことを特徴とするものからなる
(第1の装置)。
【0010】この装置においては、前述の上層からの溶
出物を捕捉するために、前記復水脱塩塔内の前記気体噴
出手段の下部にアニオン交換樹脂層が、上部にカチオン
交換樹脂とアニオン交換樹脂の混合樹脂層が形成されて
いる。
【0011】また、本発明の係る復水脱塩装置は、イオ
ン交換樹脂を充填する復水脱塩塔を備えた復水脱塩装置
において、復水脱塩塔のイオン交換樹脂充填部における
上下方向中間位置からその下方にかけて、該中間位置よ
りも下部にあるイオン交換樹脂の流動を抑制する流動抑
制手段を設けたことを特徴とするものからなる(第2の
装置)。
【0012】上記流動抑制手段の構造はとくに限定され
ないが、たとえば、上記中間位置から下方に向けて延び
る垂下壁を有する構造に構成される。
【0013】この第2の装置においても、前記復水脱塩
塔内の前記中間位置より下部にアニオン交換樹脂層が、
上部にカチオン交換樹脂とアニオン交換樹脂の混合樹脂
層が形成されている態様を採ることができる。また、こ
の第2の装置においては、上記中間位置より下部にアニ
オン交換樹脂層が、上部にカチオン交換樹脂層が形成さ
れている態様とすることも可能である。
【0014】さらに、上記第1の装置の構成と第2の装
置の構成を両方とも採用することが可能である。
【0015】本発明に係る復水脱塩方法は、復水を、イ
オン交換樹脂を充填した復水脱塩塔を用いて処理する復
水脱塩方法において、復水脱塩塔内にイオン交換樹脂を
充填するに際し、アニオン交換樹脂を投入して復水脱塩
塔内下部にアニオン交換樹脂層を形成し、カチオン交換
樹脂とアニオン交換樹脂の混合樹脂を投入してアニオン
交換樹脂層の上部に混合樹脂層を形成し、両イオン交換
樹脂層の境界から上方に向け気体を噴出して前記混合樹
脂層のイオン交換樹脂を混合することを特徴とする方法
からなる(第1の方法)。
【0016】また、本発明に係る復水脱塩方法は、復水
を、イオン交換樹脂を充填した復水脱塩塔を用いて処理
する復水脱塩方法において、復水脱塩塔内にイオン交換
樹脂を充填するに際し、アニオン交換樹脂を投入して復
水脱塩塔内下部にアニオン交換樹脂層を形成し、カチオ
ン交換樹脂またはカチオン交換樹脂とアニオン交換樹脂
の混合樹脂を投入してアニオン交換樹脂層の上部にアニ
オン交換樹脂層とは異なるイオン交換樹脂層を形成し、
両イオン交換樹脂層の境界よりも下位の位置から上方に
向け気体を噴出して、それよりも上位にあるアニオン交
換樹脂層部分のアニオン交換樹脂と前記アニオン交換樹
脂層とは異なるイオン交換樹脂層のイオン交換樹脂とを
混合することを特徴とする方法からなる(第2の方
法)。
【0017】さらに、本発明に係る復水脱塩方法は、復
水を、イオン交換樹脂を充填した復水脱塩塔を用いて処
理する復水脱塩方法において、復水脱塩塔内にイオン交
換樹脂を充填するに際し、アニオン交換樹脂を投入して
復水脱塩塔内下部にアニオン交換樹脂層を形成し、該ア
ニオン交換樹脂層の流動を抑制しつつ、該アニオン交換
樹脂層の上部にカチオン交換樹脂またはカチオン交換樹
脂とアニオン交換樹脂との混合樹脂を投入することを特
徴とする方法からなる(第3の方法)。
【0018】この第3の方法と、上記第1の方法または
第2の方法をともに実施することが可能である。
【0019】上記第1の装置および第1の方法において
は、復水脱塩塔内下部に先にアニオン交換樹脂層を形成
し、その上に混合樹脂層を形成することができるととも
に、気体噴出手段から噴出された気体により、下部のア
ニオン交換樹脂層の形態を乱すことなく、塔内受け入れ
後であっても上部の混合樹脂層のみを効率よく混合する
ことができる。したがって、下層のアニオン交換樹脂層
を所望の形態に保って上層からの溶出物の捕捉性能を確
保できるとともに、上層の均一に混合された樹脂層によ
り復水の処理水質の向上をはかることができる。
【0020】上記第2の方法においては、先に塔内下部
にアニオン交換樹脂層が形成され、その上にカチオン交
換樹脂層または混合樹脂層が形成される。この両イオン
交換樹脂層の境界よりも下位の位置から気体が噴出さ
れ、それよりも上位のアニオン交換樹脂層部分の樹脂
と、上層のイオン交換樹脂とが混合される。したがっ
て、上層のイオン交換樹脂がカチオン交換樹脂である場
合にも、カチオン交換樹脂とアニオン交換樹脂との混合
樹脂である場合にも、気体噴出手段よりも上位にあるイ
オン交換樹脂が混合されることにより、それよりも上位
の樹脂層は混合樹脂層として形成されることになる。そ
の結果、復水脱塩塔内においては、下層にアニオン交換
樹脂層が、上層に混合樹脂層が形成されることになり、
第1の方法同様、下層のアニオン交換樹脂層による上層
からの溶出物の捕捉性能の確保と、上層の均一に混合さ
れた樹脂層による復水の処理水質の向上との両方が達成
されることになる。
【0021】上記第2の装置および第3の方法において
は、復水脱塩塔内の上下方向中間位置の下部にあるイオ
ン交換樹脂層、つまりアニオン交換樹脂層における樹脂
の流動が流動抑制手段によって抑えられるので、その上
にカチオン交換樹脂あるいは混合樹脂を投入する場合に
も、水撃や投入樹脂の流動に起因する下層のアニオン交
換樹脂層の形態の崩れが防止される。その結果、下層、
上層ともに望ましい形態のイオン交換樹脂層に形成する
ことが可能になり、目標とする性能が一層高められる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の望ましい実施の
形態を、図面を参照して説明する。図1は、本発明の一
実施態様に係る復水脱塩装置を示している。図1に示す
装置においては、イオン交換樹脂の再生設備の図示は省
略されており、再生済みのイオン交換樹脂用の樹脂貯槽
からの補給ラインを示してある。図1において、1は複
数並設された復水脱塩塔を示しており、各復水脱塩塔1
には、復水入口母管2を介して復水が導入され、各復水
脱塩塔1からは、復水出口母管3を介して処理済みの復
水が抜き出されるようになっている。
【0023】4は樹脂貯槽を示しており、再生済みのイ
オン交換樹脂あるいは新イオン交換樹脂が樹脂貯槽4に
投入される。投入されたカチオン交換樹脂5とアニオン
交換樹脂6は、投入後に分離される。分離操作は、逆洗
水管7からの逆洗水を貯槽下部から送り込むことによ
り、カチオン交換樹脂5とアニオン交換樹脂6を舞い上
がらせ、その後沈降させる。この操作により両樹脂5、
6の比重の違いから比重が大きいカチオン交換樹脂5は
速く沈降するため塔下部にカチオン交換樹脂5の層が形
成され、次いで比重の小さいアニオン交換樹脂6の層が
その上部に形成され、カチオン交換樹脂5とアニオン交
換樹脂6は分離される。但し、樹脂貯槽4は従来分離操
作を行う機能を有していないため、逆洗流により樹脂が
樹脂貯槽上部へ流出しないよう樹脂貯槽高さを高くして
おく必要がある。また、アニオン交換樹脂6を取り出す
ノズルおよび復水脱塩塔1へ移送するラインも従来無い
ため、実施に当たりこれを追加する必要がある。
【0024】分離操作後、まずアニオン交換樹脂出口弁
8を開とし、アニオン交換樹脂移送管9、樹脂移送管1
0を介して復水脱塩塔1内へ樹脂貯槽4内のアニオン交
換樹脂の一部を移送し、復水脱塩塔1内下部にアニオン
交換樹脂層を形成する。その後、逆洗空気管11からの
逆洗空気により樹脂貯槽4内に残留分離したアニオン交
換樹脂6およびカチオン交換樹脂5を混合し、樹脂貯槽
4内を混合樹脂状態とする。次いで混合樹脂出口弁12
を開とし、混合樹脂移送管13、樹脂移送管10を介し
て復水脱塩塔1内へ混合樹脂を移送し、予め形成してお
いた復水脱塩塔1内のアニオン交換樹脂層の上部に混合
樹脂層を形成する。
【0025】したがって、この段階で復水脱塩塔1内に
は、図2に示すように、下部側にアニオン交換樹脂層1
4が、その上部側にカチオン交換樹脂とアニオン交換樹
脂との混合樹脂層15が形成されることになる。
【0026】混合樹脂を投入する際には、比重の異なる
カチオン交換樹脂とアニオン交換樹脂を送ることになる
ので、復水脱塩塔1内に投入された段階では、必ずしも
均一な混合状態になっているとは限らない。そこで前述
の如く、復水の通水前に、処理水質向上のために、再度
復水脱塩塔1内において均一に混合されることが望まし
い。本発明においては、図1および図2に示すように、
復水脱塩塔1内の上下方向中間位置に、より正確には上
記下層のアニオン交換樹脂層14と上層の混合樹脂層1
5との境界に相当する位置に、上方に向けて気体、たと
えば空気を噴出する気体噴出手段16が設けられてい
る。気体噴出手段16は、たとえばパイプ状体に多数の
気体噴出孔を設けたものからなり、適当な気体供給手段
(図示略)から供給されてくる気体を上方に向けて噴出
する。この気体噴出により、下層のアニオン交換樹脂層
14には実質的に影響を及ぼすことなく、したがってア
ニオン交換樹脂層14の形態を崩すことなく、上層の混
合樹脂層15のみが効率よくかつ均一に混合される。
【0027】その結果、下層のアニオン交換樹脂層14
と上層の混合樹脂層15の両層が所望の形態に形成さ
れ、混合樹脂層15から溶出のおそれのあるポリスチレ
ンスルホン酸が下層のアニオン交換樹脂層14で確実に
捕捉されるとともに、均一に混合された混合樹脂層15
により復水の良好な処理水質が確保される。
【0028】なお、図2における17は、塔内に設けら
れている処理水コレクタであり、処理水を集めて出口管
18から塔外に抜き出すために設けられている。また、
19は塔の下端に設けられたイオン交換樹脂の抜出し口
である。
【0029】上記実施態様では気体噴出手段16を、ア
ニオン交換樹脂層14と混合樹脂層15の境界部に配置
したが、それよりも下位の位置に配置するることも可能
である。この場合、アニオン交換樹脂層14の上部に投
入するイオン交換樹脂としては、投入時には、カチオン
交換樹脂、あるいはカチオン交換樹脂とアニオン交換樹
脂との混合樹脂の両方が可能である。
【0030】たとえば図3に示すように、下層に形成さ
れたアニオン交換樹脂層21と、その上層に投入、形成
されたカチオン交換樹脂またはカチオン交換樹脂とアニ
オン交換樹脂との混合樹脂の、アニオン交換樹脂層21
とは異なるイオン交換樹脂層22との境界23よりも下
位の位置に気体噴出手段24を配置する。そして、イオ
ン交換樹脂層22を投入した後、気体噴出手段24から
の気体噴出により、それよりも上位にあるアニオン交換
樹脂層部分のイオン交換樹脂(アニオン交換樹脂)と、
イオン交換樹脂層22のイオン交換樹脂とを混合する。
イオン交換樹脂層22が、カチオン交換樹脂からなる場
合あるいはカチオン交換樹脂とアニオン交換樹脂との混
合樹脂からなる場合の両方とも、気体噴出手段24より
も上位にあるイオン交換樹脂は混合されることになるの
で、混合後には結局、気体噴出手段24より下位にアニ
オン交換樹脂層が、上位に混合樹脂層が形成されること
になり、図2に示した態様と同様の作用、効果が得られ
る。
【0031】また、本発明においては、図4に示すよう
な流動抑制手段を設けることができる。図4において
は、復水脱塩塔1内のアニオン交換樹脂層31とその上
の混合樹脂層32との境界から下方に向けて延びる垂下
壁33(仕切壁)を有する流動抑制手段34が設けられ
ている。
【0032】アニオン交換樹脂層31形成後その上に混
合樹脂(あるいはカチオン交換樹脂)を投入する際、混
合樹脂の移送時の水撃あるいは投入された混合樹脂の流
動により、先に形成されているアニオン交換樹脂層31
の層高が不安定になったり表面が波打ったりするおそれ
がある。流動抑制手段34を設けることにより、アニオ
ン交換樹脂層31の流動が抑えられて所望の形態に保た
れ、アニオン交換樹脂層31、上部の混合樹脂層32と
もに望ましい層形態に保たれる。
【0033】したがって、この流動抑制手段34を設け
ることによっても、下層のアニオン交換樹脂層31によ
る上層の混合樹脂層32からの溶出物の捕捉性能が向上
される。
【0034】さらに図5に示すように、上記のような流
動抑制手段34と前記した気体噴出手段16の両方をと
もに設ければ、混合樹脂32を投入後に均一に混合でき
るので、さらに復水の処理水質の向上を達成することが
できる。
【0035】図6は、本発明の別の実施態様に係る復水
脱塩装置を示している。前述の図1に示した系統では、
樹脂貯槽4からイオン交換樹脂を復水脱塩塔1内に移送
するようにしたが、本実施態様では、イオン交換樹脂再
生設備が樹脂貯槽を兼ねた構成となっている。再生設備
は、カチオン再生塔41とアニオン再生塔42を有して
おり、再生済みの樹脂の貯蔵にカチオン再生塔41が用
いられている。
【0036】このカチオン再生塔41は、分離操作やア
ニオン交換樹脂を移送する機能を従来から有しているた
め、本発明の実施に際して、移送系統的には、従来から
設置されているアニオン交換樹脂移送管43に、復水脱
塩塔1への樹脂移送管44へと合流するアニオン交換樹
脂移送管45およびアニオン交換樹脂出口弁46を追加
するだけでよい。47はカチオン交換樹脂あるいは混合
樹脂の移送管、48はその出口弁、49はアニオン再生
塔42への樹脂移送の開閉弁、50は逆洗水入口管、5
1は逆洗空気入口管を、それぞれ示している。
【0037】このようにイオン交換樹脂の再生設備を樹
脂貯槽として利用する場合においても、復水脱塩塔1内
に、前述の実施態様同様、気体噴出手段16および/ま
たは流動抑制手段34を設けることにより、前述の実施
態様におけるのと同様の作用、効果が得られる。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の復水脱塩
装置および方法によれば、復水脱塩塔内下部にアニオン
交換樹脂層を形成して上層からの溶出物を捕捉すること
ができるようにしつつ、上下層を所望の層形態に確保し
て上記捕捉性能を向上できるとともに、上部の混合樹脂
層のみをその投入後にあっても均一に混合できるように
し、復水の処理水質を一層向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施態様に係る復水脱塩装置の概略
機器系統図である。
【図2】図1の装置の復水脱塩塔の部分縦断面図であ
る。
【図3】別の実施態様に係る復水脱塩塔の部分縦断面図
である。
【図4】さらに別の実施態様に係る復水脱塩塔の部分縦
断面図である。
【図5】さらに別の実施態様に係る復水脱塩塔の部分縦
断面図である。
【図6】本発明の別の実施態様に係る復水脱塩装置の概
略機器系統図である。
【符号の説明】
1 復水脱塩塔 2 復水入口母管 3 復水出口母管 4 樹脂貯槽 5 カチオン交換樹脂 6 アニオン交換樹脂 14、21、31 アニオン交換樹脂層 15、32 混合樹脂層 16、24 気体噴出手段 17 処理水コレクタ 22 アニオン交換樹脂層とは異なるイオン交換樹脂層 23 境界 33 垂下壁 34 流動抑制手段 41 カチオン再生塔 42 アニオン再生塔

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 イオン交換樹脂を充填する復水脱塩塔を
    備えた復水脱塩装置において、復水脱塩塔のイオン交換
    樹脂充填部における上下方向中間位置に、その位置より
    も上部にあるイオン交換樹脂を混合する気体噴出手段を
    設けたことを特徴とする復水脱塩装置。
  2. 【請求項2】 前記復水脱塩塔内の前記気体噴出手段の
    下部にアニオン交換樹脂層が、上部にカチオン交換樹脂
    とアニオン交換樹脂の混合樹脂層が形成されている、請
    求項1の復水脱塩装置。
  3. 【請求項3】 イオン交換樹脂を充填する復水脱塩塔を
    備えた復水脱塩装置において、復水脱塩塔のイオン交換
    樹脂充填部における上下方向中間位置からその下方にか
    けて、該中間位置よりも下部にあるイオン交換樹脂の流
    動を抑制する流動抑制手段を設けたことを特徴とする復
    水脱塩装置。
  4. 【請求項4】 前記流動抑制手段が、前記中間位置から
    下方に向けて延びる垂下壁を有する、請求項3の復水脱
    塩装置。
  5. 【請求項5】 前記復水脱塩塔内の前記中間位置より下
    部にアニオン交換樹脂層が、上部にカチオン交換樹脂と
    アニオン交換樹脂の混合樹脂層が形成されている、請求
    項3または4の復水脱塩装置。
  6. 【請求項6】 前記復水脱塩塔内の前記中間位置より下
    部にアニオン交換樹脂層が、上部にカチオン交換樹脂層
    が形成されている、請求項3または4の復水脱塩装置。
  7. 【請求項7】 請求項1または2に記載の気体噴出手段
    および請求項3ないし6のいずれかに記載の流動抑制手
    段を有する復水脱塩装置。
  8. 【請求項8】 復水を、イオン交換樹脂を充填した復水
    脱塩塔を用いて処理する復水脱塩方法において、復水脱
    塩塔内にイオン交換樹脂を充填するに際し、アニオン交
    換樹脂を投入して復水脱塩塔内下部にアニオン交換樹脂
    層を形成し、カチオン交換樹脂とアニオン交換樹脂の混
    合樹脂を投入してアニオン交換樹脂層の上部に混合樹脂
    層を形成し、両イオン交換樹脂層の境界から上方に向け
    気体を噴出して前記混合樹脂層のイオン交換樹脂を混合
    することを特徴とする、復水脱塩方法。
  9. 【請求項9】 復水を、イオン交換樹脂を充填した復水
    脱塩塔を用いて処理する復水脱塩方法において、復水脱
    塩塔内にイオン交換樹脂を充填するに際し、アニオン交
    換樹脂を投入して復水脱塩塔内下部にアニオン交換樹脂
    層を形成し、カチオン交換樹脂またはカチオン交換樹脂
    とアニオン交換樹脂の混合樹脂を投入してアニオン交換
    樹脂層の上部にアニオン交換樹脂層とは異なるイオン交
    換樹脂層を形成し、両イオン交換樹脂層の境界よりも下
    位の位置から上方に向け気体を噴出して、それよりも上
    位にあるアニオン交換樹脂層部分のアニオン交換樹脂と
    前記アニオン交換樹脂層とは異なるイオン交換樹脂層の
    イオン交換樹脂とを混合することを特徴とする、復水脱
    塩方法。
  10. 【請求項10】 復水を、イオン交換樹脂を充填した復
    水脱塩塔を用いて処理する復水脱塩方法において、復水
    脱塩塔内にイオン交換樹脂を充填するに際し、アニオン
    交換樹脂を投入して復水脱塩塔内下部にアニオン交換樹
    脂層を形成し、該アニオン交換樹脂層の流動を抑制しつ
    つ、該アニオン交換樹脂層の上部にカチオン交換樹脂ま
    たはカチオン交換樹脂とアニオン交換樹脂との混合樹脂
    を投入することを特徴とする、復水脱塩方法。
  11. 【請求項11】 復水を、イオン交換樹脂を充填した復
    水脱塩塔を用いて処理する復水脱塩方法において、復水
    脱塩塔内にイオン交換樹脂を充填するに際し、アニオン
    交換樹脂を投入して復水脱塩塔内下部にアニオン交換樹
    脂層を形成し、該アニオン交換樹脂層の流動を抑制しつ
    つ、該アニオン交換樹脂層の上部にカチオン交換樹脂ま
    たはカチオン交換樹脂とアニオン交換樹脂との混合樹脂
    を投入する、請求項8または9の復水脱塩方法。
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