JP2000160645A - 衛生洗浄装置 - Google Patents

衛生洗浄装置

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JP2000160645A
JP2000160645A JP10332632A JP33263298A JP2000160645A JP 2000160645 A JP2000160645 A JP 2000160645A JP 10332632 A JP10332632 A JP 10332632A JP 33263298 A JP33263298 A JP 33263298A JP 2000160645 A JP2000160645 A JP 2000160645A
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Japan
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water
washing
cleaning
flow
washing water
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JP10332632A
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English (en)
Inventor
Noboru Niihara
登 新原
Minoru Furukouji
実 古小路
Shinsuke Matsuo
信介 松尾
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Toto Ltd
Original Assignee
Toto Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 衛生洗浄装置において節水および節電を図
る。 【解決手段】 衛生洗浄装置において、洗浄水に空気ポ
ンプにより加圧した空気を混入する機構を設ける。この
機構は、洗浄水に気泡が混入した気泡流を実現可能なも
のとする。また、圧力を高めることで混入する空気の量
を増し、霧状の洗浄水、即ち噴霧流を実現可能なものと
する。噴霧流では、洗浄水の使用量が減るため、節水お
よび節電に有効である。局部の洗浄当初および洗浄終期
などのそれほど高い洗浄力が要求されない場面では噴霧
流を使用し、洗浄力が要求される場面では気泡流を使用
して洗浄を行う。また、噴霧流が噴出される際には、ノ
ズルの位置が局部に近づくように制御する。こうするこ
とにより、快適な洗浄感を損なうことなく、噴霧流を使
用することができ、節水効果および節電効果を大きく向
上することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、洗浄水を噴出口か
ら噴出して人体局部を洗浄する衛生洗浄装置に関し、詳
しくは空気を混入した洗浄水を使用する衛生洗浄装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、洗浄水を噴出して人体局部を
洗浄する衛生洗浄装置が知られている。かかる衛生洗浄
装置においては、近年、気泡を混入した洗浄水を使用す
るものが提案されている(例えば、特開平10−183
90号記載の衛生洗浄装置)。洗浄水に気泡を混入した
場合、洗浄水が流れる管路の断面積を見かけ上、減少し
たのと同様の効果が得られる。つまり、洗浄水の流速を
増大させることができ、洗浄力を向上することができ
る。もちろん、洗浄水が局部に当たって気泡がはじける
際の細かな振動によって洗浄力が向上する効果もある。
また、洗浄水の流量が減るため、節水効果が得られる。
洗浄水を適切な温度に加熱して使用する場合には、洗浄
水の流量が減ることによって加熱の効率が向上し、消費
電力を抑えることができる効果もある。
【0003】洗浄水中に空気を混入した場合、洗浄水の
態様は、空気の混入率によって変化する。管内を流れる
洗浄水の変化を図1に示す。例えば、空気の混入率が比
較的少ない場合には、図1(a)に示すように、洗浄水
中に比較的統一された大きさの径で気泡が散在する状態
(以下、気泡流とよぶ)になる。空気の混入率を大きく
していくと、気泡同士が合一するようになる。この結
果、図1(b)に示すように洗浄水中には連続した大き
な気泡塊が発生した状態、いわゆるスラグ流と呼ばれる
状態になる。更に、空気の混入率を大きくしていくと、
図1(c)に示すように気泡塊の中に水滴が散在する環
状流と呼ばれる状態になる。スラグ流や環状流を噴出し
た場合、気泡の大きさが一様でないことから、洗浄水の
噴出状態が不規則に変動し、使用者に不快感を与える。
従って、従来は、気泡流が実現される範囲で空気が混入
されていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、気泡流を実現
可能な範囲では、空気の混入量が比較的低い範囲に制限
されていた。一般に、いわゆるエジェクタ効果、即ち洗
浄水の流れに基づく圧力の低下を利用して空気を混入し
た場合、気泡流を実現するためには、洗浄水の体積Qw
と混入される空気の体積Qaに比率Qa/Qwは1.3
程度が上限であった。また、空気を加圧して強制的に混
入した場合でも、気泡流を実現するためには、Qa/Q
wは4.0程度が限界であった。
【0005】衛生洗浄装置は、洗浄時に多くの水を使用
する。また、その水を適温に加熱するために多くの電力
を消費する。衛生洗浄装置は頻繁に使用されるものであ
るから、消費される水および電力は、膨大な総量にな
る。衛生洗浄装置について、肛門部に洗浄水を噴出する
ことにより排便を促す効果も知られており、近年では衛
生洗浄装置の使用時間が長くなる傾向にある。このた
め、消費される水および電力はますます増大する傾向に
あった。従来の衛生洗浄装置による気泡の混入率では、
かかる傾向を補償できる程の十分な節制効果、節電効果
は得られていなかった。
【0006】本発明は、上記問題点を解決するためにな
され、空気を混入した洗浄水を使用可能な衛生洗浄装置
において、節水効果、節電効果等をさらに向上した衛生
洗浄装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】か
かる課題の少なくとも一部を解決するため、本発明は以
下の構成を採った。本発明の衛生洗浄装置は、外部から
供給された洗浄水を噴出口から噴出して人体局部を洗浄
する衛生洗浄装置であって、外部から供給された洗浄水
を前記噴出口から噴出するまでの経路中に、前記洗浄水
を霧化する霧化手段を備えることを要旨とする。
【0008】先に図1を用いて説明した通り、洗浄水中
への空気の混入率によって洗浄水の状態は変化する。空
気の混入率を非常に多くすれば、図1(d)に示す通
り、気泡流とは相が逆転し、空気中に水滴が散在する噴
霧流が実現される。噴霧流の場合、スラグ流(図1
(b))や環状流(図1(c))と異なり、洗浄水の噴
出状態をほぼ一様に維持することができるため、洗浄時
に使用者に不快感を与えることを回避できる。本発明の
衛生洗浄装置は、霧化手段によって洗浄水が霧状になっ
た噴霧流を実現する。この結果、洗浄水の使用量を大き
く低減することができ、節水効果および節電効果を大き
く向上させることができる。しかも、噴霧流では、空気
の混入量に上限が存在しないため、理論的には節水効果
および節電効果を際限なく向上させることが可能であ
る。
【0009】本発明の衛生洗浄装置において、霧化手段
には種々の手段を適用することができる。例えば、前記
霧化手段は、洗浄水に対し、該洗浄水の体積の1.3倍
以上の体積の空気を混入して前記霧化を行う手段である
ものとしてもよいし、前記霧化手段は、遠心力を利用し
て洗浄水を霧化する手段であるものとしてもよい。
【0010】前者においては、例えば、空気を加圧して
混入する手段を用いることができる。後者としては、洗
浄水が円弧の流路を流れる部分を設け、該流路を流れる
際に洗浄水に働く遠心力によって洗浄水を霧化する手段
を用いることができる。
【0011】なお、従来、空気を加圧して強制的に混入
した場合に、洗浄水の体積の約4倍の空気を混入した気
泡流が実現されている。従って、前記霧化手段は、洗浄
水に対し、該洗浄水の体積の4倍以上の体積の空気を混
入して前記霧化を行う手段であるものとすることが、よ
り好ましい。こうすれば、節水および節電につき、気泡
流によって達成された効果を上回ることができ、非常に
有用性が高い。
【0012】本発明の衛生洗浄装置において、前記霧化
手段は、前記噴出口の近傍に設けられているものとする
ことが望ましい。こうすれば洗浄水をより均一に霧化さ
れた状態で噴出することができる。一般に霧化された洗
浄水は、気泡流ほど管路を流すのに適していない。長い
管路中を霧化された状態で洗浄水を流すと、途中で水滴
同士合一し、空気相と液体相が分離した状態になる場合
がある。上述の通り、噴出口の近傍に霧化手段を設けれ
ば、このように相が分離した状態を回避できる。なお、
噴出口の近傍とは、噴出口自体を霧化手段として利用す
る態様も含んでいる。
【0013】本発明の衛生洗浄装置においては、霧化さ
れた洗浄水と、霧化されていない洗浄水とを前記噴出口
から切り替えて噴出可能な切り替え機構を有するものと
することが望ましい。
【0014】一般に噴霧流は、気泡流に比べて洗浄力が
低い。従って、霧化された洗浄水のみでは十分に汚れを
落とすことができない場合がある。上述の切り替え機構
を設ければ、霧化されていない洗浄水を必要に応じて使
用することができるため、洗浄水の使用量等を節約しつ
つ、局部を十分に洗浄することができる。
【0015】なお、こうした切り替えを行う閾値となる
洗浄水の体積と混入される空気の体積比は種々の設定が
可能である。例えば、空気の体積が1.3倍以下の範囲
では気泡流を使用し、それ以上の範囲では噴霧流を使用
するものとしてもよい。但し、好ましくは、空気の体積
が約4倍以下の範囲では気泡流を使用し、それ以上の範
囲では噴霧流を使用するように設定することが望まし
い。こうすれば、気泡流と噴霧流の特性を活かし、洗浄
力および節水・節電効果などの両面で十分な効果を得る
ことが可能となる。
【0016】さらに、霧化された洗浄水と、そうでない
洗浄水との使用は制御手段により自動的に制御すること
が好ましい。かかる制御の態様として、例えば、前記切
り替え機構を制御して、洗浄開始当初に霧化された洗浄
水を噴出するものとすることもできるし、前記切り替え
機構を制御して、洗浄終期に霧化された洗浄水を噴出す
るものとすることもできる。
【0017】前者の態様で制御を実行すれば、洗浄開始
当初には、霧化された洗浄水が噴出される。従って、霧
化されていない洗浄水を使用する主洗浄に先だって、洗
浄水の使用量を節約しつつ、局部を湿らせる予備洗浄を
行うことができる。こうすれば、汚れが落としやすい状
況にすることができるため、主洗浄における洗浄水の使
用量も減らすことができる。後者の態様で制御を実行す
れば、洗浄終期に霧化された洗浄水が噴出される。洗浄
終期とは、概ね汚れが落ちた状態であり、それほど高い
洗浄力は要求されない。洗浄終期では、例えば、主洗浄
の際に局部周辺に付着した汚水を落とす目的の洗浄が行
われる。かかる時期に霧化された洗浄水を使用すれば、
洗浄水の使用量を節約しつつ、快適な洗浄を実現するこ
とができる。また、霧化された洗浄水を噴出した場合
は、局部に付着する水滴も減らすことができる。この結
果、洗浄終了後に局部を乾燥しやすくなるという利点も
ある。
【0018】本発明の衛生洗浄装置においては、前記噴
出口の位置を移動する移動手段と、霧化された洗浄水が
使用されるときは、前記移動手段を制御して、該噴出口
の位置を前記局部に近づける制御手段を備えるものとす
ることが望ましい。
【0019】一般に霧化された洗浄水を噴出した場合
は、そうでない洗浄水を噴出した場合よりも拡散しやす
い性質がある。上述の衛生洗浄装置によれば、霧化され
たを使用する際に、噴出口を局部に近づけることによっ
て、局部周辺が不要に濡れることを抑制することができ
る。
【0020】
【発明の実施の形態】(1)装置構成:次に、本発明の
実施の形態を実施例に基づき説明する。図2は、本発明
の実施例としての衛生洗浄装置10の内部の概略構成を
表わした説明図である。衛生洗浄装置10は便器本体1
4に取り付けられており、一般の水道管から供給された
水を人体の局部に噴出し、人体局部を洗浄する装置であ
る。
【0021】衛生洗浄装置10は、便器本体14に固定
されたケーシング16内に組み付けられている。吸水配
管12は、水道管に接続可能に形成されており、水道管
から衛生洗浄装置10への洗浄水の供給路としての役割
を果たす。衛生洗浄装置10は、吸水配管12側からポ
ンプ20、熱交換機40、流量調整弁50、ノズル70
の順に配管で接続されている。吸水配管12から供給さ
れた洗浄水は、衛生洗浄装置10の各構成要素をこの順
で通過した後、ノズル70から噴出される。ノズル70
から噴出される直前には、後述する通り、空気ポンプ3
2によって洗浄水に空気が混入される。なお、各構成要
素は上述の順序以外にも上流から種々の順序で配列可能
である。
【0022】ポンプ20は吸水配管12から供給された
洗浄水を洗浄に適した圧力に調節する。ポンプ20は洗
浄水の圧力を調節することにより、洗浄水の流量も調節
している。ポンプ20をオンすることにより、洗浄水は
ノズル70から噴出される。洗浄水の圧力は後述する通
り使用者が調節可能となっている。
【0023】熱交換機40は、いわゆる瞬間式の湯沸か
し器である。ヒータ42により、洗浄水を直接加熱して
ノズル70に供給する。本実施例では、ヒータ42とし
てセラミックヒータを使用している。熱交換機40は、
洗浄水を、使用者の設定に応じて摂氏40度程度まで加
熱することができる能力を有している。
【0024】図3は、熱交換機40の内部構造を示す説
明図である。図3の左側は熱交換機40の側面からの断
面図であり、図3の右側は正面からの断面図である。熱
交換機40は、ヒータ42が筐体44の内部に複数のセ
パレータ46によって支持されて形成されている。洗浄
水は、図3の左側に示す通り、ヒータ42の両面を流れ
る。セパレータ46は、図3の右側に示すように千鳥状
に配置されている。洗浄水は、セパレータ46によって
分岐され、攪拌されて流れる。セパレータ46は、かか
る効果によりヒータ42から洗浄水への熱伝達効率を向
上させている。
【0025】洗浄水に空気を混入する部分の構成につい
て説明する。図4は、空気を混入するための混入部の概
略構成を示す断面図である。図5は、ノズル70の構成
を示す断面図である。図示する通り、本実施例では、混
入部はノズル70の根本付近に設けられている。本実施
例では、空気ポンプ32により加圧した空気を送り込む
ことにより所定の割合で洗浄水中に気泡を混入する。図
4中の流路77を左側から右側に向かって洗浄水は流れ
る。流路77の径は、約1.5〜3.0mmである。混
入部は、ノズル70の支持体76の内側に空気室35を
設けて、円筒形の気泡分散体36が固定された構成とな
っている。支持体76には、空気ポンプ32で加圧され
た空気を空気室35に送り込むための空気導入管37が
設けられている。
【0026】気泡分散体36は多数の開孔を備えた多孔
質体で形成されている。多孔質体に形成された孔は、内
部を通過する洗浄水の圧力程度では外部に水が漏れず、
内外の圧力差によって外部から内部に空気を送り込むこ
とができる程度の微細な孔である。
【0027】気泡分散体36は、超高分子量ポリエチレ
ンの略球形粒子を加熱成型して、形成されている。この
略球形粒子を加熱成型すると気泡分散体36の表面に
は、粒子により互いの空隙が分割された独立開孔を形成
することができる。略均一な粒子を充填するため、開孔
は格子状にほぼ規則的な配置となる。規則的に配置され
た開孔は、生成された気泡同士が合一することを抑制で
きる利点がある。加熱成形により粒子同士が融合するた
め、水圧や空気圧に対して強度的に優れるという利点も
ある。
【0028】超高分子量ポリエチレンは、加熱温度を十
分制御して樹脂の融点をわずかに上回る温度で溶融させ
ることにより、成形時に表面性状を制御しやすい利点が
ある。また、化学的に安定であることおよび吸水性がほ
とんど無いことなど、洗浄水の流路の一部に適用するの
に適した物性を有しているという利点もある。
【0029】本実施例では、粒子の平均粒径は300μ
mのものを用いている。空気ポンプ32の圧力に応じ
て、洗浄水中に気泡が散在する気泡流と、空気中に洗浄
水の水滴が散在する噴霧流の双方を実現可能としてい
る。平均粒径はその他種々の大きさの径を使用可能であ
る。気泡流における気泡の径は、平均流径に応じて異な
るため、所望の洗浄感に応じて種々の径を設定すること
ができる。また、必ずしも一つの気泡分散体36で、気
泡流と噴霧流とを実現する必要はなく、両者で分散体を
切り替えて使うものとしてもよい。
【0030】気泡分散体36は、その他種々の材料によ
って形成可能である。例えば、アクリル樹脂の略球形粒
子、ナイロン等の繊維材料を略格子状に編んだものを用
いてもよい。また、ブロンズ、ステンレンス等の金属や
ガラス等を用いることもできる。加熱溶融性粉体を用い
る以外に、転相ガラスを用いて連続気孔を構成させたも
のやセラミック材料等を用いてもよい。
【0031】空気ポンプ32は、約50000〜100
000Pa程度の圧送能力で定常運転できるものであれ
ば良く、ローリングポンプ、ベーンポンプ、ロータリー
ポンプ、リニアポンプ等の種々のタイプのものを採用で
きる。かかる空気ポンプ32により加圧した空気を、空
気導入管37から空気室35に送り込むと、その空気は
気泡分散体36の開孔から管路内に送られて、各開孔箇
所で膨らむ。空気が所定の大きさまで膨らむと、管路内
を流れる洗浄水から受ける剪断力により断ち切られて気
泡となり、洗浄水に混入する。空気ポンプ32による加
圧が比較的低い場合には気泡流となり、加圧が高い場合
には噴霧流となる。本実施例では、気泡流の状態では、
洗浄水の体積Qwと混入される空気の体積Qaとの比率
Qa/Qwが値1.3程度であり、噴霧流の場合にはQ
a/Qwが値4以上となっている。
【0032】ノズル70の構造を説明する。図5は、ノ
ズル70の内部構造を示す断面図である。ノズル70の
根本には、既に説明した通り、空気の混入部が設けられ
ている。ノズル70の内部には円形断面の洗浄水流路が
2本形成されている。小径の流路は、お尻洗浄用の洗浄
水の流路となるお尻洗浄水路72である。大径の流露
は、ビデ洗浄用の洗浄水の流路となるビデ洗浄水路74
である。本実施例では、お尻洗浄水路72の径は約1.
9mm、ビデ洗浄水路74の径は約2.5mmとした。
また、両流路は約95mm前後で、お尻洗浄水路72に
おける圧力損失とビデ洗浄水路74における圧力損失と
がほぼ等しくなるように設定されている。お尻洗浄水路
72の方が径が小さく単位長あたりの圧力損失が大きい
ため、ビデ洗浄水路74に比べて若干短い流路長となっ
ている。ノズル70の先端には、お尻洗浄水路72に接
続されたお尻洗浄水噴出口73と、ビデ洗浄水路74に
接続されたビデ洗浄水噴出口75とが設けられている。
お尻洗浄水噴出口73は、噴出口を一つ有している。ビ
デ洗浄水噴出口75は大小二つの噴出口を有しており、
洗浄水は両噴出口から同時に噴出される。
【0033】本実施例で、お尻洗浄水路72とビデ洗浄
水路74の径を変えたのは、両者で異なる洗浄感を得る
ためである。本実施例では、お尻洗浄水路72の径の方
がビデ洗浄水路74の径よりも小さい。従って、お尻洗
浄水路72の洗浄水の流速は、ビデ洗浄水路74の洗浄
水の流速よりも速くなる。従って、お尻洗浄とビデ洗浄
との洗浄感は異なったものとなり、本実施例ではお尻洗
浄の方がビデ洗浄よりもハードな洗浄感を与えることが
できる。
【0034】ノズル70の根本には、洗浄水の供給先を
お尻洗浄水路72とビデ洗浄水路74とに切り替えるた
めの切り替え機構が備えられている。また、ノズル70
を進退駆動させるためのノズル駆動モータ60が備えら
れている。ノズル駆動モータ60は、ノズル70をケー
シング16の待機位置からお尻洗浄位置或いはさらにそ
の前方のビデ洗浄位置に進出させたり、両洗浄位置から
待機位置に退避させたりする。また、ノズル70の角度
を上下変更することもできる。それぞれの移動の様子を
図5中に破線で示した。
【0035】切り替え機構は、ノズル70の移動と連動
して洗浄水の供給先の切り替えを行う。図6は、洗浄水
の供給先の切り替え機構およびその機能を示す説明図で
ある。図の煩雑さを避けるため、空気の混入部の図示は
省略した。図示する通り、切り替え機構は、ノズル本体
71にバネ78を介して摺動可能に支持された支持体7
6と、ケーシング16に固定された遮蔽ブロック79か
ら構成される。支持体76には、熱交換機40を通過し
た洗浄水が流れる流路77が形成されている。ノズル7
0が待機位置(図6(a)中の破線で示した位置)にあ
るときは、遮蔽ブロック79と支持体76とは干渉しな
い。ノズル70が図6(a)中の左から右に移動し、お
尻洗浄位置に来た状態でも、遮蔽ブロック79と支持体
76とは干渉しない。これらの状態では、支持体76は
バネ78の付勢力を受けて上方に位置し、支持体76の
流路77とお尻洗浄水路72とが対向する。従って洗浄
水は、ノズル70におけるお尻洗浄水路72を通過し、
お尻洗浄水噴出口73から噴出される。
【0036】ノズル70がビデ洗浄位置まで前進する
と、支持体76は遮蔽ブロック79と接触する。この結
果、図6(b)に示す通り、支持体76は遮蔽ブロック
79により下方に押し下げられ、支持体76の流路77
とビデ洗浄水路74とが対向する。従って洗浄水は、ノ
ズル70におけるビデ洗浄水路74を通過し、ビデ洗浄
水噴出口75から噴出される。なお、ノズル70がビデ
洗浄位置から待機位置に復帰すると、支持体76はバネ
78の付勢力により上方の初期位置に復帰する。
【0037】以上の各動作は、図2に示した制御装置1
00によって制御される。制御装置100は、内部にC
PU,RAM,ROMを備えたマイクロコンピュータで
あり、ROMに記憶された種々の制御プログラムに従っ
て衛生洗浄装置10の各構成部分の動作を制御する。制
御装置100には、この制御を実施するために種々のセ
ンサが接続されている。例えば使用者が着座したことを
検出するための着座センサ102、洗浄水の温度を検出
する温度センサ106や、リモートコントローラ200
からの赤外線信号を入力する受光部104が挙げられ
る。本実施例の着座センサ102は、便座を暖房するた
めに設けられたヒータの静電容量を検出し、着座してい
る時とそうでない時との変化に基づいて着座を検出して
いる。その他、着座時に便器本体14と便座との間に働
く圧力を検出するものなど、種々のセンサを着座センサ
102として適用することができる。
【0038】リモートコントローラ200は、使用者の
意図を赤外線信号に変換して出力する装置である。リモ
ートコントローラ200の概要を図7に示す。図示する
通り、リモートコントローラ200には、動作を指令す
るためのボタン群と、動作の設定をするための操作部
と、衛生洗浄装置全体のオン・オフを行う運転入/切ボ
タン202が備えられている。動作を指令するためのボ
タン群としては、局部の洗浄を開始するためのお尻洗浄
ボタン206、ビデ洗浄ボタン208、温風の吹き出し
を開始するための乾燥ボタン210、停止ボタン20
4、お尻洗浄中に水勢に強弱の変化をつけた洗浄水の噴
出を設定するマッサージ設定ボタン212、ビデ洗浄中
に水勢に強弱の変化をつけた洗浄水の噴出を設定するマ
ッサージ設定ボタン214、ノズル70を揺動させた局
部の洗浄を設定するムーブ設定ボタン216がある。動
作を設定するための操作部としては、お尻洗浄時におい
て洗浄水の温度を調節するお尻洗浄水温設定ボタン22
4H,224L、水勢の強弱を設定する洗浄水勢設定ボ
タン226H、226L、ノズル70の前後方向の位置
および角度を調整するノズル位置調節ボタン228F、
228B、脱臭状態を設定する脱臭ボタン218、便座
温度の設定を行う便座温度調整つまみ220、室内暖房
のオン・オフを設定する室内暖房ボタン222がある。
これらのボタンの操作結果や設定結果は、ランプや液晶
によって表示部230に表示される。
【0039】制御装置100は、後述する通り、洗浄水
の状態を気泡流と噴霧流とに切り替えて洗浄を行うよう
に制御している。使用者はリモートコントローラ200
を操作することによって、自己の意思で洗浄水の状態を
切り替えることも可能である。本実施例では、リモート
コントローラ200の洗浄水勢設定ボタン226H、2
26Lを操作して洗浄水の水勢を所定値よりも弱くする
と、洗浄水が噴霧流に切り替えられる。
【0040】制御装置100による制御の様子を通常の
洗浄シーケンスを例にとって説明する。図8はお尻洗浄
を行う場合のシーケンスを示したタイムチャートであ
る。使用者が便座に着座したことが着座センサにより検
出されると(時刻t1)、制御装置100は、空気ポン
プ32を始動して残水処理を行う。ノズル70に空気を
送り込むことにより、ノズル70に残っていた洗浄水を
追い出すのである。この時点では、ノズル70はケーシ
ング16内に格納されている。
【0041】使用者がリモートコントローラ200のお
尻洗浄ボタン206を操作すると(時刻t2)、制御装
置100は受光部104によってこの信号を検知し、前
洗浄を開始する。つまり、ポンプ20および空気ポンプ
32を駆動して洗浄水を所定の圧力でノズル70から噴
出する。前洗浄は、ノズル70内部および先端に付着し
た汚れや雑菌などを洗浄するための処理である。この時
点では、ノズル70はまだケーシング16内に格納され
ている。所定時間の前洗浄が終了すると(時刻t3)、
制御装置100は、ポンプ20および空気ポンプ32の
駆動を一旦停止する。そして、ノズル駆動モータ60を
制御して、ノズル70を所定のお尻洗浄位置まで進出さ
せる。この間に、流量調節弁50を一旦原点に戻し、リ
モートコントローラ200の水勢設定ボタン226H、
226Lで設定された水勢に応じた開度に設定する。
【0042】お尻洗浄位置にノズル70が来ると(時刻
t4)、制御装置100はポンプ20および空気ポンプ
32を駆動して本洗浄を行う。所定の割合で気泡が混入
した洗浄水をノズル70のお尻洗浄水噴出口73から噴
出し、お尻の洗浄を行う。本洗浄中の詳細なシーケンス
は後述する。この間、制御装置100は、洗浄水の温度
を使用者が設定した温度に保つよう、洗浄水の流量など
のパラメータに応じてヒータ42の電流を制御する。使
用者がムーブ設定ボタン216を操作すれば、制御装置
100はそれに応じてノズル駆動モータ60を制御し
て、ノズルの揺動を行う。使用者が停止ボタン204を
操作して、洗浄の終了を指示すると(時刻t5)、制御
装置100はポンプ20および空気ポンプ32の駆動を
停止する。その後、ノズル駆動モータ60を制御して、
ノズル70を待機位置に後退させる。この間に、流量調
整弁50を一旦原点に戻してから、再び全開位置に設定
する。
【0043】ノズル70がケーシング16内の待機位置
に戻ると(時刻t6)、制御装置100は後洗浄を開始
する。ポンプ20および空気ポンプ32を駆動して所定
の割合で気泡を混入した洗浄水をノズル70から噴出す
る。後洗浄は、本洗浄によってノズル70に付着した汚
れを除去するための洗浄である。所定時間が経過する
と、制御装置100はポンプ20および空気ポンプ32
の駆動を停止して後洗浄を終了する。その後、使用者が
便座から離座したことが着座センサ102により検出さ
れると(時刻t7)、制御装置100は空気ポンプ32
を駆動して、ノズル70に空気を送り込む。これによ
り、ノズル70に残っていた洗浄水を排出する。洗浄水
を排出するのは、雑菌が繁殖したり、装置が腐食したり
することを回避するためである。また、気泡分散体36
の独立開孔内部に、洗浄水が進入することを回避するた
めでもある。なお、使用者の指示に応じて、本洗浄終了
後に、温風を吹き出して局部を乾燥する操作を含む場合
もある。
【0044】衛生洗浄装置10による洗浄全体のシーケ
ンスは、上述の通りである。本実施例の衛生洗浄装置1
0では、上述した本洗浄中をさらに細部のシーケンスに
分けて実行している。図9は、洗浄水の状態を本洗浄中
のシーケンスに対応して示した説明図である。本実施例
では、本洗浄を経過時間に応じて3つの段階に分けて実
行している。本洗浄開始直後の区間t1は、局部を湿ら
せ、汚れが落ちやすい状況にすることを目的とした予備
洗浄である。予備洗浄に続く区間t2は、汚れを落とす
ことを目的とした主洗浄である。その後に続く区間t3
は、局部を清潔に保つための仕上げ洗浄である。主洗浄
で汚れは概ね洗い流すことができる。仕上げ洗浄では、
主洗浄において局部付近に付着した汚水を洗い流し、局
部を清潔に保つ。もちろん、主洗浄で残った汚れを完全
に洗い落とす目的もある。
【0045】本実施例では、図9に示す通り、予備洗浄
および仕上げ洗浄では噴霧流を用い、主洗浄では気泡流
を用いている。予備洗浄は、局部を湿らせることを主目
的としているため、それほど高い洗浄力は要求されな
い。従って、噴霧流を使用して洗浄水の使用量を減らし
ているのである。主洗浄は、汚れを洗い落とすことを主
目的とした洗浄であるから、高い洗浄力が要求される。
従って、気泡流を用いている。もちろん、先に説明した
通り、使用者がリモートコントローラ200を操作すれ
ば、主洗浄においても噴霧流を噴出させることができ
る。
【0046】仕上げ洗浄は、局部を衛生に保つ目的の洗
浄であるから、それほど高い洗浄力は必要とされない。
従って、噴霧流を使用して洗浄水の使用量を減らしてい
る。また、噴霧流を使用した仕上げ洗浄は、洗浄値に行
われる乾燥を容易にするという利点もある。つまり、噴
霧流を使用して仕上げ洗浄を行えば、局部に付着する水
滴を減らすことができ、また水滴の大きさを小さくする
ことができる。従って、洗浄終了後に局部を乾燥させや
すくなるのである。
【0047】本実施例では、このように噴霧流と気泡流
とを使い分けて洗浄を行っている。これと同時に制御装
置100は、ノズル駆動モータ60を制御して、ノズル
70の位置および角度を変化させている。本洗浄中にお
けるノズル70の位置の変化を図10に示す。図中の位
置P1が気泡流を噴出する際の位置であり、位置P2が
噴霧流を噴出する際の位置である。ノズル70の位置は
水平位置からの角度θとケーシング16への取り付け点
からの距離Lとで表される。図示する通り、気泡流を噴
出する際には、角度θが大きく距離Lが小さい状態に制
御されている。噴霧流を噴出する際には、角度θを浅く
するとともにノズル70を前進させて距離Lを大きくす
る。角度θおよび距離Lは、両者で洗浄水の噴出先WP
がほぼ一定になるように相関をもって制御される。
【0048】図10から明らかな通り、噴霧流に対応し
た位置P2の方が位置P1よりも局部に近くなる。一般
に噴霧流の方が気泡流よりも洗浄水は拡散しやすい。ま
た、気泡流の方が噴霧流よりも局部に与える刺激が強
い。本実施例では、噴霧流の際にはノズル70を局部に
近づけることで、洗浄水が不必要に拡散し、局部の周辺
を不要に濡らすことを抑制している。また、気泡流の際
にはノズル70の位置を局部から遠ざけることで、局部
に与えられる刺激が強くなりすぎることを抑制してい
る。こうして、予備洗浄、主洗浄、仕上げ洗浄の全ての
段階で快適な洗浄感が得られるようにしているのであ
る。
【0049】以上で説明した本実施例の衛生洗浄装置1
0によれば、本洗浄において噴霧流を使用することで洗
浄水の流量を減らし、トータルでの使用量を大きく削減
することができる。洗浄水の流量が減れば、ヒータ42
による加熱も容易になるから、ヒータ42での消費電力
も減る。このように本実施例の衛生洗浄装置は、節水効
果および節電効果に非常に優れた洗浄を行うことができ
る。さらに、噴霧流は水滴が付着しにくいという特質が
あり、洗浄後の乾燥を容易にすることができる。従っ
て、本実施例の衛生洗浄装置は、噴霧流を使用すること
によって、洗浄後の乾燥に消費される電力をも低減する
ことができる。
【0050】また、本実施例の衛生洗浄装置10では、
噴霧流を使用する際の課題点を解消し、快適な洗浄を実
現している。例えば、一般に噴霧流は気泡流に比べて洗
浄力が低い。本実施例では、図9に示した通り、要求さ
れる洗浄力に応じて噴霧流と気泡流とを切り替えて使用
することによって、十分な洗浄を実現している。また、
噴霧流が拡散しやすい点に関しては、ノズル70の位置
を制御することによって適切な洗浄感が得られるように
している。もちろん、使用者にとって快適な洗浄が実現
できれば、上述の制御を必ずしも行う必要はない。
【0051】本実施例では、空気ポンプ32の圧力を大
きくすることによって、混入される空気の量を増大し、
噴霧流を実現した。噴霧流を実現するための手段はその
他にも種々の手段を適用することができる。例えば、第
1の態様の噴霧機構として、いわゆるスプレーで使用さ
れている機構を適用することができる。第1の態様によ
る噴霧機構170の模式図を図11に示す。この噴霧機
構170は、それぞれ円柱形をした中空の外筒171お
よび中柱172から構成されている。外筒171の上面
の蓋部174には、洗浄水が噴出する噴出口176が設
けられている。底面の蓋部173には、洗浄水が流入す
る流入口175が設けられている。中柱172は、外筒
171の底面の蓋部173の中央に固定されている。中
柱172の径は、外筒171の内径よりも若干小さい。
また、中柱172の高さも外筒171の高さよりも若干
小さい。従って、外筒171と中柱172との間には断
面がドーナツ形の空隙が存在する。洗浄水はこの空隙を
流路として流れる。
【0052】かかる噴霧機構170を流れる洗浄水の様
子を図11中に矢印で示した。流入口175から流入し
た洗浄水の一部はドーナツ型の流路の円周方向に流れ
る。このように円周方向の速度を持った洗浄水は、渦状
の流れとなって噴出口176から噴出される。この結
果、噴出口176から噴出された洗浄水は、渦の遠心力
によって拡散され、噴霧流となる。かかる噴出機構17
0を設けた噴出口と、通常の気泡流用の噴出口とをノズ
ル70に並列し、流路を切り替えて双方を使い分け可能
としてもよい。
【0053】第1の態様による噴霧機構170は、更に
空気を導入可能にすることもできる。かかる変形例を図
12に示す。図12の左側には噴霧機構170Aの正面
図を示し、図12の右側には側面図を示した。図示する
通り、噴霧機構170Aの内部には、水の流入口175
Aと、空気の導入管179とが設けられている。正面図
に示す通り、流入口175Aは、噴出口176Aに設け
られた混合室178の接線方向に水を噴射するように設
けられている。かかる噴霧機構170Aに水が流れる
と、混合室178において水に遠心力が与えられる。こ
こに空気の導入管179から空気が導入されると、空気
流も回転を開始し、水が遠心力により破砕されるととも
に空気と混合された噴霧流として噴出口176Aから高
速で噴出される。かかる噴霧機構170Aにおいても、
通常の気泡流用の噴出口と切り替えて使い分けることが
可能である。
【0054】また、これらの噴霧機構170,170A
の周囲に円形に通常の気泡流用の噴出口を配置してもよ
い。かかる配置を噴霧機構170を例にとって、図13
に示す。ノズル70の中央に設けられた孔が噴出機構1
70である。その周囲に設けられた6つの孔177が通
常の気泡流用の噴出口である。こうすれば、双方を切り
替えて使用することもできるし、双方の噴出口から気泡
流と噴霧流とを同時に噴出することもできる。このとき
は噴霧流の周囲を気泡流で取り囲む流れが実現される。
かかる態様で洗浄水を噴出すれば、気泡流と同等の洗浄
力を維持しつつ、噴霧流による大きな節水効果も得るこ
とができる。
【0055】第2の態様による噴霧機構180を図14
に示す。この噴霧機構180は、いわゆるきりふき装置
と同様の原理に基づく噴霧機構である。この噴霧機構1
80は、洗浄水が通る導入管181と空気を送り込むた
めの通風管182から構成される。通風管182から
は、空気ポンプによって図14の矢印に示す通り、空気
が送風される。送風されると、導入管181の出口付近
は圧力が下がる。この負圧によって洗浄水は導入管18
1の出口付近まで吸い上げられる。吸い上げられた洗浄
水は送風された空気と混合されて噴出される。空気中に
洗浄水が混合される形で噴出されるため、洗浄水よりも
空気の方が体積が大きく、洗浄水は噴霧流の態様で噴出
される。かかる態様からなる噴霧機構180と通常の気
泡流用の噴出口との配置も上述した第1の態様と同様、
種々の配置が可能であることはいうまでもない。
【0056】なお、上述の変形例の噴霧機構170,1
80は、それぞれノズル70の噴出口に設けるものとし
て説明したが、洗浄水が流れる管路内に設けても構わな
い。噴霧機構としては、更に種々の態様からなる機構を
適用することができる。
【0057】以上、本発明の種々の実施例について説明
したが、この他にも本発明の要旨に反しない範囲で種々
の態様により実施することが可能である。例えば、本実
施例では気泡流と噴霧流とを使用する衛生洗浄装置を例
にとって説明したが、噴霧流のみを使用するものとして
もよいし、気泡を混入しない洗浄水と噴霧流とを使用す
るものとしてもよい。本実施例では、瞬間式の熱交換機
40を用いた例を示したが、貯湯式の熱交換機を用いる
ものとしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】空気の混入量に応じた洗浄水の状態を示す説明
図である。
【図2】衛生洗浄装置10の概略構成を表わした説明図
である。
【図3】熱交換機40の概略構成を表わした説明図であ
る。
【図4】吸引部30の概略構成を表わした説明図であ
る。
【図5】ノズル70の概略構成を表わした説明図であ
る。
【図6】ノズル70の流路の切り替えの様子を示した説
明図である。
【図7】リモートコントローラ200の概略構成を表わ
した説明図である。
【図8】衛生洗浄装置10の洗浄シーケンスを示すタイ
ムチャートである。
【図9】本洗浄における噴霧流と気泡流の使い分けを示
す説明図である。
【図10】本洗浄におけるノズル70の位置を示す説明
図である。
【図11】第1の態様による噴霧機構を示す説明図であ
る。
【図12】第1の態様の変形例による噴霧機構を示す説
明図である。
【図13】噴霧流用の噴出口と通常の気泡流用の噴出口
の配置例を示す説明図である。
【図14】第2の態様による噴霧機構を示す説明図であ
る。
【符号の説明】
10…衛生洗浄装置 12…吸水配管 14…便器本体 16…ケーシング 20…ポンプ 32…空気ポンプ 35…空気室 36…気泡分散体 37…空気導入管 40…熱交換機 42…ヒータ 44…筐体 46…セパレータ 50…流量調整弁 60…ノズル駆動モータ 70…ノズル 71…ノズル本体 72…お尻洗浄水路 73…お尻洗浄水噴出口 74…ビデ洗浄水路 75…ビデ洗浄水噴出口 76…支持体 77…流路 78…バネ 79…遮蔽ブロック 100…制御装置 102…着座センサ 104…受光部 106…温度センサ 170,170A…噴霧機構 171…外筒 172…中柱 173,174…蓋部 175,175A…流入口 176…噴出口 177…孔 178…混合室 179…空気導入管 180…噴霧機構 181…導入管 182…通風管 200…リモートコントローラ 202…運転入/切ボタン 204…停止ボタン 206…お尻洗浄ボタン 208…ビデ洗浄ボタン 210…乾燥ボタン 212…マッサージ設定ボタン 214…マッサージ設定ボタン 216…ムーブ設定ボタン 218…脱臭ボタン 220…便座温度調整つまみ 222…室内暖房ボタン 224H,224L…お尻洗浄水温設定ボタン 226H、226L…お尻洗浄水勢設定ボタン 228F、228B…ノズル位置調節ボタン 230…表示部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松尾 信介 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1 号 東陶機器株式会社内 Fターム(参考) 2D038 JA01 JC00 2D039 AC08 DA04 4F033 AA04 BA01 BA04 CA04 CA12 DA01 EA01 HA02 LA01 LA13 QA09 QB02Y QB03X QB08X QB12Y QB15X QD02 QD11 QD15 QE22 QE23 QF08X QF08Y QF21X QF21Y QG33 QG38

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外部から供給された洗浄水を噴出口から
    噴出して人体局部を洗浄する衛生洗浄装置であって、 外部から供給された洗浄水を前記噴出口から噴出するま
    での経路中に、前記洗浄水を霧化する霧化手段を備える
    衛生洗浄装置。
  2. 【請求項2】 前記霧化手段は、洗浄水に対し、該洗浄
    水の体積の1.3倍以上の体積の空気を混入して前記霧
    化を行う手段である請求項1記載の衛生洗浄装置。
  3. 【請求項3】 前記霧化手段は、遠心力を利用して洗浄
    水を霧化する手段である請求項1記載の衛生洗浄装置。
  4. 【請求項4】 前記霧化手段は、前記噴出口の近傍に設
    けられている請求項1記載の衛生洗浄装置。
  5. 【請求項5】 霧化された洗浄水と、霧化されていない
    洗浄水とを前記噴出口から切り替えて噴出可能な切り替
    え機構を有する請求項1記載の衛生洗浄装置。
  6. 【請求項6】 前記切り替え機構を制御して、洗浄開始
    当初に霧化された洗浄水を噴出する制御手段を備える請
    求項5記載の衛生洗浄装置。
  7. 【請求項7】 前記切り替え機構を制御して、洗浄終期
    に霧化された洗浄水を噴出する制御手段を備える請求項
    5記載の衛生洗浄装置。
  8. 【請求項8】 請求項5記載の衛生洗浄装置であって、 前記噴出口の位置を移動する移動手段と、 霧化された洗浄水が使用されるときは、前記移動手段を
    制御して、該噴出口の位置を前記局部に近づける制御手
    段を備える衛生洗浄装置。
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