JP2000160163A - 梅炭から成る土壌改良剤 - Google Patents

梅炭から成る土壌改良剤

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JP2000160163A
JP2000160163A JP33299798A JP33299798A JP2000160163A JP 2000160163 A JP2000160163 A JP 2000160163A JP 33299798 A JP33299798 A JP 33299798A JP 33299798 A JP33299798 A JP 33299798A JP 2000160163 A JP2000160163 A JP 2000160163A
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soil
charcoal
ume
soil conditioner
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Osahisa Nakano
長久 中野
Kazutaka Miyatake
和孝 宮武
Mitsuhiro Ueda
光宏 上田
Yoshihiko Azuma
善彦 東
Kenzo Urano
健三 浦野
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AZUMA NOEN KK
Osaka Prefecture
Azuma Noen KK
Original Assignee
AZUMA NOEN KK
Osaka Prefecture
Azuma Noen KK
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    • C05FERTILISERS; MANUFACTURE THEREOF
    • C05FORGANIC FERTILISERS NOT COVERED BY SUBCLASSES C05B, C05C, e.g. FERTILISERS FROM WASTE OR REFUSE
    • C05F11/00Other organic fertilisers
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W30/00Technologies for solid waste management
    • Y02W30/40Bio-organic fraction processing; Production of fertilisers from the organic fraction of waste or refuse

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Soil Conditioners And Soil-Stabilizing Materials (AREA)
  • Fertilizers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】梅炭の有効利用法を開発すること。 【解決手段】梅廃材、梅殻、梅種および梅徒長枝よりな
る群から選択される1以上の材料から製造される梅炭粉
末または梅酢廃液または梅調味廃液の処理に使用された
梅炭の粉末から成る土壌改良剤並びに該梅炭粉末を使用
する土壌改良方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、梅炭から成る土壌
改良剤に関する。さらに詳しくは、梅徒長枝を含む梅廃
材、梅殻および梅種から製造される梅炭および/または
梅酢廃液や梅調味廃液またはこれらの処理物の浄化ある
いはBODやCODの低下のために用いた使用済み梅炭
からなる土壌改良剤に関する。
【0002】
【従来の技術】梅生産農家では、梅廃材および梅殻を野
焼きや野積みしているため、環境への負荷が大きい。ま
た、梅種は年間700〜1,000トン排出され、梅徒
長枝は年間1,000トン切り出されるが、そのまま焼
却されるだけで有効利用されていないのが現状である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】課題は、梅生産農家が
処理に困っている梅廃材、梅殻、梅種および梅徒長枝な
どを有効に利用することにある。より具体的には、これ
らの梅廃材、梅殻、梅種および梅徒長枝から得られる梅
炭の新規な用途を開発することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らはこれらの梅
廃材、梅殻、梅種および梅枝等を有効利用するため炭化
し、炭としての活用を図ってきた。既に本発明者らはこ
れらの梅炭が梅調味廃液や梅酢廃液の浄化のために、特
にその廃棄直前におけるBODやCODを低下させるた
めに使用して効果を挙げることに成功している(特願平
10−261115号および特願平10−261116
号)。梅炭の利用研究をさらに進めるうち、梅炭が保水
性にすぐれ、しかも梅調味廃液や梅酢廃液あるいはこれ
らの処理液の浄化に使用した使用済み梅炭が土壌微生物
の生育促進にすぐれた効果を有することを見出し、さら
にこれらの梅炭が植物の生育促進にも有効な土壌改良剤
となることを発見し、本発明を完成するに至った。
【0005】即ち、本発明の要旨は、(1) 梅炭粉末
から成る土壌改良剤、(2) 該梅炭が梅廃材、梅殻、
梅種および梅徒長枝よりなる群から選択される1以上の
材料から製造された炭である(1)記載の土壌改良剤、
(3) 該梅炭が梅調味廃液またはその処理液の浄化に
使用した使用済み梅炭である(1)または(2)記載の
土壌改良剤、(4) 該梅炭が梅酢廃液またはその処理
液の浄化に使用した使用済み梅炭である(1)または
(2)記載の土壌改良剤、(5) 該梅調味廃液の処理
液が梅調味廃液を脱塩後、酵母を培養した後の培養上清
にポリグルタミン酸生産菌を培養した後の上清である
(3)記載の土壌改良剤、(6) 該梅酢廃液の処理液
が梅酢廃液を脱塩後、ポリグルタミン酸生産菌を培養し
た後の上清である(4)記載の土壌改良剤、(7) 該
梅炭粉末が1mm〜10mmの篩を通したものである
(1)〜(4)いずれかに記載の土壌改良剤、並びに
(8) 赤玉土、鹿沼土、腐葉土および堆肥からなる群
より選択される一つ以上からなる土壌、川砂、またはバ
ーミキュライトに対して(1)〜(7)いずれかに記載
の土壌改良剤を1%(v/v)〜15%(v/v)混合
することによる土壌改良方法、に関する。
【0006】
【発明の実施の形態】以下に本発明について詳細に説明
する。本発明の土壌改良剤の主成分となる梅炭は、次の
ようにして製造することができる。材料としての梅廃
材、梅殻、梅種および梅徒長枝などは、梅生産農家では
大量に産出するいわば産業廃棄物である。これらの梅か
ら生ずる廃棄物を炭化する方法は、通常の木材を炭化す
る方法と何ら異ならない。例えば、炭焼き窯の中に入
れ、150〜250℃で酸化させ、ついで350〜81
0℃で3日間炭化させる方法が採用できる。
【0007】また、実験室的には、電気炉を用いて炭化
することもできる。この場合は、例えば、含水率16〜
20%の梅廃材、梅殻、梅種および/または梅徒長枝を
200〜300℃で1〜3時間酸化した後、700〜8
00℃で1〜3時間炭化させる方法や、含水率16〜2
0%の梅廃材、梅殻、梅種および/または梅徒長枝の間
に川砂とモミガラを充填し、200〜300℃で1〜3
時間酸化後700〜800℃で1〜3時間炭化させる方
法などが便利に使用できる。
【0008】製造された梅炭は粉砕して粉末とする。通
常、1mm〜10mmの篩を通るサイズのものが本発明
の使用に便利である。しかし、これ以外のサイズのもの
も使用可能であることはいうまでもない。
【0009】本発明の土壌改良剤である梅炭は、上記の
ようにして製造された梅炭そのものであってもよいが、
この梅炭を梅調味廃液や梅酢廃液あるいはこれらの処理
液の浄化に使用した後の使用済み梅炭であればさらに良
い。このような使用済み梅炭は次のようにして製造する
ことができる。
【0010】梅酢廃液は梅干しを製造するときに副生す
るいわば梅の食塩抽出液であり、極めて高い食塩濃度の
ため廃棄すると環境汚染を生ずるおそれがある処理困難
な廃棄物である。一方、梅調味廃液は、梅干しを調味液
に漬けて食塩濃度を減らすと同時に味付けをする場合に
後に残る調味廃液のことで、梅干しから大量の食塩が溶
出するため梅調味廃液の食塩濃度は極めて高くそのまま
で廃棄すると環境汚染の問題を生ずるおそれのある処理
困難な産業廃棄物である。この梅酢廃液の有効利用法は
本発明者らにより開発された(特願平10−26111
5号)。すなわち、梅酢廃液をまず脱塩し、ついでポリ
グルタミン酸生産菌を培養し、生産されたポリグルタミ
ン酸を分離した後の上清を梅炭で処理することにより、
そのBODおよびCODを低減させて浄化水として再利
用もしくは排水する方法である。
【0011】また、梅調味廃液の有効利用法も本発明者
らにより開発された(特願平10−261116号)。
梅酢廃液の場合と同様に、まず脱塩し、ついで酵母を培
養し、酵母菌体を除去した後に得られる上清にポリグル
タミン酸生産菌を培養し、生産されたポリグルタミン酸
を分離した後の上清を梅炭で処理することにより、その
BODおよびCODを低減させて浄化水として再利用も
しくは排水する方法である。
【0012】上記のように、梅酢廃液および梅調味廃液
を有効利用する際におけるポリグルタミン酸を分離した
後の上清を梅炭で処理した場合の使用済み梅炭、あるい
は梅酢廃液または梅調味廃液そのものまたはこれらを他
の方法で処理した後の液(梅酢廃液または梅調味廃液の
処理液)を梅炭で浄化する場合における使用済み梅炭も
本発明の土壌改良剤の主成分となる使用済み梅炭であ
る。
【0013】上記の使用済み梅炭は使用の際粉末状にな
っていなかった場合は、通常、粉砕し、1mm〜10m
mの篩を通して、微粉化して使用する。
【0014】本発明の土壌改良剤を使用する場合は、上
記の梅炭をそのまま土壌(例えば、赤玉土、鹿沼土、腐
葉土、堆肥などの一つ以上から成る土)、川砂、あるい
はバーミキュライトに容積比で通常1〜15%、好まし
くは5〜10%添加する。同時に使用する肥料や、生育
させる植物の種類によって、土壌改良剤の最適添加量を
上記の範囲内で選択することが通常は好ましい。しか
し、場合によっては、上記の範囲を越えて使用すること
が土壌改良効果の点で好ましいときは上記の範囲にこだ
わる必要がないことはいうまでもない。
【0015】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳しく説
明するが、本発明はこれらの実施例等によりなんら限定
されるものではない。
【0016】実施例1梅炭の製造 本発明の梅炭は実験室では以下に示すようにして製造し
た。 (1)充填剤を入れずに製造する方法。 含水率18%の梅廃材または梅殻を電気炉を用いて25
0℃で2時間酸化した後、750℃で2時間炭化させ
た。 (2)川砂と籾殻を充填して製造する方法。 含水率18%の梅廃材または梅殻の間に0.8〜1mm
の川砂(50%)と籾殻(50%)を充填し、電気炉を
用い250℃で2時間酸化した後、750℃で2時間炭
化させた。充填剤を入れずに製造する方法では、收炭率
が10〜15%と低く、強度が弱く、形状の保持も十分
ではなかった。一方、川砂と籾殻を充填して製造する方
法では、収炭率が20〜27%と高く、強度も高く、形
状の保持も良好であった。収炭量は梅廃材1000gか
ら256gであり、梅殻1000gからは192gであ
った。得られた梅炭を粉砕し、5mmの篩を通して微粉
末を集め、以下の実験に使用した。
【0017】実施例2使用済み梅炭の製造(1) 実施例1と同様にして得られた梅炭を梅酢廃液の処理液
の浄化に使用して使用済み梅炭を製造した。まず、梅酢
廃液を旭ガラス株式会社製のDW−3型電気膜透析装置
を用い、イオン交換膜にはCMV(カチオン膜、旭ガラ
ス(株)製)およびDSV(アニオン膜、旭ガラス
(株)製)を用いて脱塩した。ついで、脱塩後に得られ
た液(塩濃度1%)のpHを7.0に調整した後、10
%(v/v)濃度になるように希釈し、これにKH2
4 、MgSO4 、FeSO4 、(NH4 2 SO4
どの塩類を添加したものを培地として、これにポリ−γ
−グルタミン酸生産菌であるバチルス・ズブチリス(I
FO3013)を30℃で3日間培養した。得られた培
養物をまず遠心分離にかけ菌体と上清に分けた。つい
で、濃塩酸で上清のpHを2に調整した後塩化カルシウ
ムを加え、ポリ−γ−グルタミン酸−Caの沈澱を生成
させ、遠心分離により、沈澱物(ポリ−γ−グルタミン
酸−Ca)と上清とに分離した。得られた上清のCOD
は約1600ppmであったが、これを本発明の梅炭で
処理することにより、廃液2のBODおよびCODをそ
れぞれ95ppmおよび105ppmに減少させた。す
なわち、上清100mlに本発明の梅炭50g加え、7
2時間振盪した後、梅炭を分離した。こうして本発明の
使用済み梅炭を得た。
【0018】実施例3使用済み梅炭の製造(2) 梅調味廃液を、まず旭ガラス株式会社製のDW−3型電
気膜透析装置を用いて脱塩した。イオン交換膜としては
CMV(カチオン膜、旭ガラス(株)製)およびDSV
(アニオン膜、旭ガラス(株)製)を用いた。こうして
得られた脱塩した梅調味廃液の希釈液(塩濃度1%)の
pHを6.0に調整し、水で希釈して脱塩した梅調味廃
液を20%含有する培地を調製し、この培地にデバリオ
ミセス・ハンセニイ(IFO 0060)を接種し30
℃で3日間振盪培養した。得られた培養物は遠心分離に
より菌体と上清に分離した。この上清に塩類としてKH
2 PO4 、MgSO4 、FeSO4 、(NH4 2 SO
4 を添加したものを培地としてポリ−γ−グルタミン酸
生産菌であるバチルス・リヒェニフォルミス(IFO1
2107)を30℃で3日間振盪培養した。得られた培
養物を菌体とポリ−γ−グルタミン酸と上清とに分離し
た。この上清のCODは約1500ppmであったが、
これを活性炭で処理することにより、廃液2のBODお
よびCODをさらに減少させた。すなわち、上清100
gに本発明の梅炭50g加え、72時間振盪した後、上
清と梅炭を分離した。こうして本発明の使用済み梅炭を
得た。
【0019】実施例4本発明の梅炭の土壌改良剤としての使用 無施肥条件下での本発明の梅炭添加の効果 供試標準用土としてバーミキュライトを用い、これに容
積比で1%、5%または10%の本発明の破砕梅殻炭
(5mm篩を通したもの)を添加し、対照区として5%
または10%の市販活性炭(ナカライテスク社製、ヤシ
ガラ炭)を添加し、混合した。標準区として、炭0%
(バーミキュライト100%)をも作成した。 供試植
物としてはコマツナ(品種、丸葉小松菜)を用いた。ま
ず、直径6cm、高さ5cmのポリポット(用土100
ml)に定植した。1ポット5粒のコマツナの種を蒔
き、無肥料で4連の実験を行った。最初30mlの灌水
後、1日1回10mlを灌水し、加温ビニールハウス
(18〜28℃)内で栽培した。45日間の栽培の後、
生体重(g)、草丈(cm)、葉数(枚)を調べた。
【0020】その結果は図1に示すように、コントロー
ル区よりも梅殻炭5%添加区の方が生体重で約3倍、草
丈も2倍あり、生育が良かった。また、市販活性炭添加
区よりも生体重で14〜56倍、草丈で4〜5倍あり、
コマツナの生育が非常に良かった。
【0021】実施例5本発明の梅炭の土壌改良剤としての使用 施肥条件下での本発明の梅炭添加のバーミキュライトに
対する効果 供試標準用土として用いたバーミキュライトに対し、容
積比で梅殻炭(破砕後5mmの篩を通したもの)を5%
または10%、比較のため市販活性炭(ナカライテスク
社製、ヤシガラ炭)を5%または10%添加し、混合し
た。対照として無添加区をも作成した。まず、直径1
0.5cmのポリポット(用土500ml)に定植し
た。1ポット5粒のコマツナの種を蒔き、2連で育苗、
栽培した。1日1回100ml灌水し、1週1回ハイポ
ネックスの500倍希釈液で施肥し、加温ビニールハウ
ス(18〜28℃)内で栽培した。30日間栽培した
後、生体重(g)、草丈(cm)、葉数(枚)を調べ
た。
【0022】その結果を図2に示す。実施例4のときよ
りも効果は低くなったが、梅殻炭を用いた場合は、5%
区が10%区より全体としてコマツナの生育が良好であ
った。対照区と比較すると、梅殻炭5%区では生体重で
2.3倍、草丈も1.3倍あった。また、梅殻炭10%
区でも生体重で1.4倍あり、生育が良かった。一方、
市販活性炭区と比較すると、梅殻炭5%区は市販活性炭
5%区よりも生体重で1.3倍、草丈も1.3倍あり、
生育が良かった。
【0023】実施例6本発明の梅炭の土壌改良剤としての使用 施肥条件下での本発明の梅炭添加の川砂に対する効果 72セルプラグトレイを用い、バーミキュライトを用土
としてハイポネックス500倍で施肥し、加温ビニール
ハウス(18℃〜28℃)でコマツナの育苗を行い、1
日1回10ml灌水した。次に、直径6cm、高さ5c
mのポリポット(用土100ml)に定植した。供試標
準用土として川砂を用い、これに容積比で5%、10%
の梅殻炭(破砕後5mmの篩を通したもの)を添加し混
合した。比較のため市販活性炭(ナカライテスク社製、
ヤシガラ炭)5%または10%添加した区および無添加
の区(対照区)をも作成した。肥料として、被覆緩効性
のハイコントロールA100を各ポットあたり3.0g
を植え付け直後に用土表面に施肥した。1ポット1株、
1区5ポットを供試した。1日1回20ml灌水した。
48日間栽培した後、発育数(本数)、生体重(g)、
草丈(cm)および葉数(枚)を調査した。
【0024】その結果は図3に示すように、施肥区で
は、梅殻炭5%区は市販活性炭5%区と同様に対照区よ
りも生育(生体重、草丈)が良かった。梅殻炭10%添
加区は5%添加区よりも生育が良くなかった。
【0025】実施例7本発明の梅炭の土壌改良剤としての使用 施肥条件下での本発明の梅炭添加の豆科植物に対する効
供試標準用土としてバーミキュライトを用い、これに容
積比で1%、5%または10%の梅殻炭(破砕後5mm
の篩を通したもの)を添加し混合した。比較のため、市
販活性炭(ナカライテスク社製、ヤシガラ炭)を5%ま
たは10%添加した区および無添加区(対照区)をも作
成した。直径10.5cmのポリポット(用土700m
l)に定植した。1ポット当たり2粒のスイートピー
(根瘤菌を持つ豆科植物)の種を蒔いて育苗し、栽培を
行った。1区2ポットで実験し、1日1回100ml灌
水した。1週1回ハイポネックス500倍液を施肥し、
加温ビニールハウス(18〜28℃)で栽培した。13
2日間栽培した後、スイートピーの発育数(本数)、生
体重(g)、草丈(cm)、葉数(枚)を調べた。
【0026】その結果を図4に示す。梅殻炭10%添加
区では、対照区に比べて生体重が1.8倍、草丈が1.
35倍そして花数が3倍と特に生育が良かった。市販活
性炭添加区は対照区よりも生体重、草丈および葉数とも
同等以下で、市販活性炭の添加はこの植物の生育に対し
ては抑制的であるようにみえた。
【0027】実施例8本発明の使用済み梅炭の土壌改良剤としての使用 施肥条件下での本発明の使用済み梅炭添加の効果 供試標準用土としてバーミキュライトを用い、これに容
積比で1%、5%または10%の使用済み梅殻炭(破砕
後5mm篩を通したもの)を添加し混合した。比較のた
め市販活性炭(ナカライテスク社製、ヤシガラ炭)5%
または10%を添加した区および無添加の区(対照区)
をも作成した。直径6cmのポリポット(用土100m
l)に定植し、1ポットにパンジーの種を3粒蒔き、1
区20ポットで実験し、加温ビニールハウス(18〜2
8℃)内で栽培した。1日1回20ml灌水し、1週1
回ハイポネックス500倍希釈液で施肥した。158日
の栽培の後、生体重(g)、草丈(cm)および花数
(個)を調べた。
【0028】その結果を表1に示す。用土100mlを
使用したため、5ヵ月経過後でも普通の大きさには成長
しなかった。しかし、本発明の使用済み梅殻炭を添加し
た区、特に10%添加区および5%添加区では生育が良
く、10%区から開花した。
【0029】
【表1】
【0030】実施例9本発明の使用済み梅炭の土壌改良剤としての使用 施肥条件下での本発明の使用済み梅炭添加の効果 供試標準用土としてバーミキュライトを用い、これに容
積比で5%または10%の使用済み梅殻炭(破砕後5m
m篩を通したもの)を添加し混合した。比較のため市販
活性炭(ナカライテスク社製、ヤシガラ炭)5%または
10%を添加した区および無添加の区(対照区)をも作
成した。直径10.5cmのポリポット(用土700m
l)に定植し、1ポットにパンジーの種を3粒蒔き、1
区2ポットで実験し、加温ビニールハウス(18〜28
℃)内で栽培した。1日1回100ml灌水し、1週1
回ハイポネックス500倍希釈液で施肥した。154日
の栽培の後、生体重(g)、草丈(cm)および花数
(個)を調べた。
【0031】その結果を表2に示す。使用済み梅殻炭添
加区ではパンジーの生育が良く、特に10%添加区では
対照区に比べて花数が1.5倍も多く着花した。
【0032】
【表2】
【0033】実施例10本発明の梅炭の土壌改良剤としての使用 無施肥条件下での本発明の使用済み梅炭添加のバーミキ
ュライトに対する効果 供試標準用土として用いたバーミキュライトに対し、容
積比で梅種炭(破砕後5mmの篩を通したもの)を1
%、5%または10%添加し、混合した。比較のため市
販活性炭(ナカライテスク社製、ヤシガラ炭)を5%ま
たは10%添加した区および対照として無添加区をも作
成した。まず、直径6cm高さ5cmのポリポット(用
土100ml)に定植した。1ポット5粒のコマツナの
種を蒔き、1区4ポットで育苗、栽培した。1日1回1
0ml灌水し、加温ビニールハウス(18〜28℃)内
で栽培した。45日間栽培した後、生体重(g)、草丈
(cm)、葉数(枚)を調べた。
【0034】その結果を表3に示す。梅種炭5%を添加
した区では、対照区に比べて生体重が3.3倍、草丈が
2.0倍そして葉数が1.4倍であり、極めて優れた生
育効果を示した。しかし、梅種炭10%添加区では抑制
効果が認められた。
【0035】
【表3】
【0036】実施例11本発明の梅炭の土壌改良剤としての使用 無施肥条件下での本発明の梅殻炭添加の川砂に対する効
供試標準用土として用いた川砂に対し、容積比で梅種炭
(破砕後5mmの篩を通したもの)を5%添加し、混合
した。比較のため市販活性炭(武田薬品製X7000)
を5%添加した区および対照として無添加区をも作成し
た。まず、72セルプラグトレイを使用し、1セルに1
粒を蒔き、無肥料で、1日1回20ml灌水して、ビニ
ールハウス内で栽培し、2週間後に発芽を測定した。測
定後、2日間灌水を止めた後、5日間毎日1回20ml
灌水して観察し、苗の状態を調べた。さらに同様な観察
を2回行った。
【0037】その結果を表4に示す。梅殻炭5%を添加
した区では、対照区に比べて発芽率は同等であったが、
その後の栽培継続における枯死率が極めて低く、生育増
強効果が認められた。一方、活性炭添加区では対照区に
比べて発芽率が抑制され、さらにその後の栽培における
枯死率も梅殻炭添加区に比べて有意に高かった。
【0038】
【表4】
【0039】
【発明の効果】本発明により、無施肥条件下ではもちろ
ん、施肥条件下でも土壌に対し多様な植物の生育増進効
果を賦与することができる新規な土壌改良剤が提供され
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、無施肥条件下でのバーミキュライトに
本発明の梅炭を添加した区、市販活性炭を添加した区お
よび無添加区におけるコマツナの生育を比較した図であ
る。
【図2】図2は、施肥条件下でのバーミキュライトに本
発明の梅炭を添加した区、市販活性炭を添加した区およ
び対照区におけるコマツナの生育を比較した図である。
【図3】図3は、施肥条件下での川砂に本発明の梅炭を
添加した区、市販活性炭を添加した区および対照区にお
けるコマツナの生育を比較した図である。
【図4】図4は、施肥条件下でのバーミキュライトに本
発明の梅炭を添加した区、市販活性炭を添加した区およ
び対照区におけるスイートピーの生育を比較した図であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09K 17/40 C09K 17/40 H // C09K 101:00 (72)発明者 上田 光宏 大阪府豊中市末広町3丁目3番9号 (72)発明者 東 善彦 和歌山県日高郡南部川村大字東本庄834番 地の内1号2 号 (72)発明者 浦野 健三 和歌山県和歌山市和歌浦東2丁目9−49 Fターム(参考) 4H026 AA01 AB04 4H061 AA01 CC42 CC45 CC47 DD14 EE43 EE46 EE61 HH11 HH14 LL15 LL24

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 梅炭粉末から成る土壌改良剤。
  2. 【請求項2】 該梅炭が梅廃材、梅殻、梅種および梅徒
    長枝よりなる群から選択される1以上の材料から製造さ
    れた炭である請求項1記載の土壌改良剤。
  3. 【請求項3】 該梅炭が梅調味廃液またはその処理液の
    浄化に使用した使用済み梅炭である請求項1または請求
    項2記載の土壌改良剤。
  4. 【請求項4】 該梅炭が梅酢廃液またはその処理液の浄
    化に使用した使用済み梅炭である請求項1または請求項
    2記載の土壌改良剤。
  5. 【請求項5】 該梅調味廃液の処理液が梅調味廃液を脱
    塩後、酵母を培養した後の培養上清にポリグルタミン酸
    生産菌を培養した後の上清である請求項3記載の土壌改
    良剤。
  6. 【請求項6】 該梅酢廃液の処理液が梅酢廃液を脱塩
    後、ポリグルタミン酸生産菌を培養した後の上清である
    請求項4記載の土壌改良剤。
  7. 【請求項7】 該梅炭粉末が1mm〜10mmの篩を通
    したものである請求項1〜請求項4いずれか1項に記載
    の土壌改良剤。
  8. 【請求項8】 赤玉土、鹿沼土、腐葉土および堆肥から
    なる群より選択される一つ以上からなる土壌、川砂、ま
    たはバーミキュライトに対して請求項1〜請求項7いず
    れか1項に記載の土壌改良剤を1%(v/v)〜15%
    (v/v)混合することによる土壌改良方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7877929B2 (en) 2007-08-04 2011-02-01 Rezzorb, Llc Method and apparatus for reducing fertilizer use in agricultural operations
CN103159515A (zh) * 2011-12-14 2013-06-19 晋中职业技术学院 一种厌氧发酵醋糟生产苗木花卉专用肥的方法
CN103553767A (zh) * 2013-10-18 2014-02-05 江苏瑞青园林建设工程有限公司 一种花卉营养土及其制备方法
RU2649634C1 (ru) * 2017-07-19 2018-04-04 Мария Павловна Никифорова Состав кондиционера почв и способ его изготовления

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