JP2000159694A - 光学異性体の分離方法 - Google Patents

光学異性体の分離方法

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JP2000159694A
JP2000159694A JP11267349A JP26734999A JP2000159694A JP 2000159694 A JP2000159694 A JP 2000159694A JP 11267349 A JP11267349 A JP 11267349A JP 26734999 A JP26734999 A JP 26734999A JP 2000159694 A JP2000159694 A JP 2000159694A
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Atsushi Okamoto
岡本  敦
Tetsuji Kitagawa
哲司 北川
Katsuhiro Shibayama
勝弘 柴山
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 擬似移動床方式による光学異性体の吸着分離
濃縮方法を提供する。 【解決手段】 内部に吸着剤を収容し、前端と後端とが
流体通路で無端状になっていて流体が一方向に循環して
いる充填床に、光学異性体および移動相を導入し、同時
に充填床から分離された一つの化合物を含有する流体を
抜き出すことからなり、充填床には、移動相導入口、吸
着されやすい化合物を含有する流体(エクストラクト)
の抜き出し口、光学異性体の導入口、吸着しにくい化合
物を含有する流体(ラフィネート)の抜き出し口を、流
体の流れ方向に沿ってこの順序で配置し、かつこれらの
床内の流体の流れ方向にそれらの位置を間欠的に逐次移
動する事からなる擬似移動床方式を用いて光学異性体を
吸着分離し、エクストラクトおよび/またはラフィネー
トの抜き出し口に光学活性体を濃縮し、移動相を回収す
る光学活性体濃縮−移動相回収工程を設けることを特徴
とする光学異性体の分離方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光学異性体の吸着分
離方法に関するものである。
【0002】光学活性体は、様々なケミカル製品として
例えば農薬、医薬、食品添加物さらにはこれらの中間体
として広く用いられている。具体的にはアミノ酸類、ア
ミノ酸誘導体、カルボン酸類、カルボン酸誘導体、アミ
ン化合物、アルコール化合物、エーテル化合物、ヒドロ
キシカルボン酸、ヒドロキシカルボン酸誘導体、ハロカ
ルボン酸、ハロカルボン酸誘導体等である。
【0003】
【従来の技術】擬似移動床方式による幾何異性体の吸着
分離については、古くから知られており、例えばUOP
社のパレックス(PAREX)プロセスに代表されるソ
ルベックス(SORBEX)の装置による吸着分離(デ
ィー、ビ−、ブラウトン著 セパレイション サイエン
ス アンドテクノロジー(D.B.Broughto
n,Separaration science an
d technology)19,723−236p
(1984−1985))で、ゼオライト吸着剤やイオ
ン交換樹脂吸着剤などを用いてp-キシレンなどの芳香族
異性体や異性化糖などが工業的に分離されている。
【0004】擬似移動床方式による光学異性体の分離に
ついては、近年になり、特開平4−211021号公
報、フランス特許2593409号公報などで開示され
知られるようになった。
【0005】プロセス的な工夫についても、特開平6−
239767号公報で開示されており、溶離液や光学異
性体の回収方法などについてこれまで一般的に擬似移動
床方式で利用されてきた公知のプロセス技術の組み合わ
せが光学異性体の分離にも利用できる点について言及し
ている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
擬似移動床方式による公知技術の組み合わせのみでは光
学異性体の分離に関する工業的な技術を確立しようとす
ると、様々な点で問題が生ずる。
【0007】なかでも、最も大きな問題は擬似移動床方
式を用いて光学異性体を分離して得られる光学活性体が
数百〜数千ppm程度の非常に希薄な濃度でしか得られな
いことである。そのため、希薄な光学活性体の溶液から
光学活性体を取得するため非常に大きな蒸留器および/
または蒸発器を必要とし、莫大な量の溶媒を取り除かな
いと光学活性体を取得できない欠点があった。この問題
点のため、現在の擬似移動床方式を用いた光学異性体の
分離プロセスは経済的な方法とは言い難く、経済性を克
服できなおかつ簡便にできる改良プロセスが望まれてい
た。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者等は光学異性体
の吸着分離方法について鋭意研究した結果、内部に吸着
剤を収容し、前端と後端とが流体通路で無端状になって
いて流体が一方向に循環している充填床に、光学異性体
および移動相を導入し、同時に充填床から分離された一
つの化合物を含有する流体を抜き出すことからなり、充
填床には、移動相導入口、吸着されやすい化合物を含有
する流体(エクストラクト)の抜き出し口、光学異性体
の導入口、吸着されにくい化合物を含有する流体(ラフ
ィネート)の抜き出し口を、流体の流れ方向に沿ってこ
の順序で配置し、かつこれらの床内の流体の流れ方向に
それらの位置を間欠的に逐次移動する事からなる擬似移
動床方式を用いて光学異性体を吸着分離し、エクストラ
クトおよび/またはラフィネートの抜き出し口に光学活
性体を濃縮し、移動相を回収する光学活性体濃縮−移動
相回収工程を設けることで非常に効率よく光学活性体を
製造できることを見いだした。
【0009】すなわち本発明は、内部に吸着剤を収容
し、前端と後端とが流体通路で無端状になっていて流体
が一方向に循環している充填床に、光学異性体および移
動相を導入し、同時に充填床から分離された一つの化合
物を含有する流体を抜き出すことからなり、充填床に
は、移動相導入口、吸着されやすい化合物を含有する流
体(エクストラクト)の抜き出し口、光学異性体の導入
口、吸着されにくい化合物を含有する流体(ラフィネー
ト)の抜き出し口を、流体の流れ方向に沿ってこの順序
で配置し、かつこれらの床内の流体の流れ方向にそれら
の位置を間欠的に逐次移動する事からなる擬似移動床方
式を用いて光学異性体を吸着分離し、エクストラクトお
よび/またはラフィネートの抜き出し口に光学活性体を
濃縮し、移動相を回収する光学活性体濃縮−移動相回収
工程を設けることを特徴とする光学異性体の吸着分離方
法に関するものである。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
【0011】なお、本文中において光学異性体と記載し
た場合は、複数の光学活性体からなる異性体群の混合物
を指し、光学活性体と記載した場合は一つの光学活性な
化合物の光学純度が30%ee(enantiomer excess)以
上、より好ましくは50%ee以上、さらに好ましくは
70%ee以上を指す。
【0012】本発明における分離しようとする光学異性
体としては、アミノ酸化合物、アミン化合物、カルボン
酸化合物、ハロカルボン酸化合物、ヒドロキシカルボン
酸化合物、炭化水素化合物、アルコール化合物、エーテ
ル化合物、アルデヒド化合物、ケトン化合物、ハロゲン
化合物又はこれらの誘導体を挙げることができ、アミノ
酸化合物、アミン化合物、カルボン酸化合物、ハロカル
ボン酸化合物、アルコール化合物、エーテル化合物や、
ハロゲン化合物又はこれらの誘導体がより好ましい。例
えば、アミノ酸化合物としては、アルギニン、アスパラ
ギン酸、アラニン、フェニルアラニン、システイン、バ
リン、ロイシン、イソロイシン、メチオニン、フェニル
グリシン、セリン、チロシン、スレオニン、グルタミ
ン、トリプトファン、プロリン又はこれらの誘導体が挙
げられ、アミン化合物としては、2−アミノブタン、2
−アミノヘプタン、3−アミノヘプタン、2−アミノ−
1−ブタノール、2−アミノ−1−ヘキサノール、2−
アミノ−3−メトキシプロパン、2−アミノ−1−プロ
パノール、1−フェニルエチルアミン、3−アミノ−ε
−カプロラクタム、2−アミノ−1−フェニルエタノー
ル又はこれらの誘導体が挙げられ、カルボン酸化合物、
ハロカルボン酸化合物又はこれらの誘導体としては、2
−クロロプロピオン酸、2−ブロモプロピオン酸、2−
クロロプロピオン酸メチルエステル、2−クロロプロピ
オン酸エチルエステル、2−ブロモプロピオン酸メチル
エステル、2−ブロモプロピオン酸エチルエステル、2
−ブロモプロピオン酸ペンチルエステル、2−ブロモプ
ロピオン酸sec−ブチルエステル、2−ブロモプロピ
オン酸sec−ヘキシルエステル、4−クロロー3−ア
セトキシ−ブタン酸メチル、4−クロロー3−アセトキ
シ−ブタン酸エチル、α−アセチル−α−メチル−γ−
ブチロラクトン、β−ブチロラクトン、α−アセトキシ
−γ−ブチロラクトンなどが挙げられ、アルコール化合
物としては、2−ペンタノール、2−ヘキサノール、2
−ヘプタノール、1,2−ヘキサンジオール、グリシド
ールなどが挙げられ、エーテル、ハロゲン化合物として
は、エピクロロヒドリン、エピブロモヒドリン、1,2
−エポキシ−3−ブテン、グリシジルメチルエーテルな
どを挙げることができるが、ここに示した化合物に限定
されるものではない。
【0013】本発明における擬似移動床方式とは、内部
に吸着剤を収容し、前端と後端とが流体通路で無端状に
なっていて流体が一方向に循環している充填床に、光学
異性体および移動相を導入し、同時に充填床から分離さ
れた一つの化合物を含有する流体を抜き出すことからな
り、充填床には、移動相導入口、吸着されやすい化合物
を含有する流体(エクストラクト)の抜き出し口、光学
異性体の導入口、吸着されにくい化合物を含有する流体
(ラフィネート)の抜き出し口を、流体の流れ方向に沿
ってこの順序で配置し、かつこれらの床内の流体の流れ
方向にそれらの位置を間欠的に逐次移動する事からなる
吸着分離装置を用いて分離する方法を示す。Sorbe
x装置などで利用されている装置と基本的に仕組みは同
一である。
【0014】本発明における装置およびプロセスは、光
学異性体を吸着分離し、効率よく光学活性体を取得する
ための装置であり、吸着剤および移動相は光学異性体が
吸着分離できる組み合わせであればどのようなものでも
良い。
【0015】吸着分離法を大別すると、光学異性体を識
別する光学活性化合物が吸着剤に含まれている固相法と
移動相に含まれている移動相法に分けられる。
【0016】固相法における吸着剤と移動相の組み合わ
せを下記に記す。
【0017】本発明における固相法で用いる光学異性体
を識別する光学活性化合物が含まれている吸着剤とは、
光学活性な高分子化合物、および光学分割能を有する低
分子化合物を利用した光学分割用充填剤などである。例
えば多糖誘導体(セルロースやアミロースのエステル体
あるいはカルバメート体等)、多糖誘導体をシリカゲル
に担持したもの、シクロデキストリンの誘導体、シクロ
デキストリンの誘導体、シクロデキストリン誘導体をシ
リカゲルなどに担持したもの、ポリアクリレート誘導
体、ポリアクリレート誘導体をシリカゲルなどに担持し
たもの、光学活性なクラウンエーテル誘導体、光学活性
なクラウンエーテル誘導体をシリカゲル等に担持したも
の、大環状グリコペプチドやバンコマイシンをシリカゲ
ル等に担持(固定)したものなどである。また、市販品
としてはダイセル化学工業社製のキラルセルシリーズや
住友化学社製のOAシリーズ、アステック社製のキロバ
イオテック、サイクロボンドシリーズ等の光学異性体分
離用カラムが利用できる。
【0018】本発明における固相法で用いる移動相と
は、例えばメタノール、エタノール、イソプロパノール
等のアルコール、ヘキサンなどの炭化水素やエーテル等
の有機溶媒や鉱酸や金属塩の水溶液およびそれらの任意
の割合の混合溶液などである。
【0019】一方、移動相法における吸着剤と移動相の
組み合わせを下記に示す。
【0020】本発明における移動相法で用いる吸着剤と
しては多孔性吸着剤、イオン交換体がある。吸着剤は、
多孔質からなる組成物もしくはイオン交換能を持つ組成
物であれば有機物でも無機物でも良い。前記有機物とし
ては、ポリスチレン、ポリアクリルアミド、ポリアクリ
レートなどの高分子組成物を挙げることができる。前記
無機物としては、シリカ、アルミナ、マグネシア、酸化
チタン、ケイ酸塩、珪藻土、アルミノシリケート、層状
化合物、ゼオライト、活性炭、グラファイトなどを挙げ
ることができる。本発明における多孔性吸着剤として
は、無機物からなる多孔質吸着剤が好ましく、均一なメ
ソポア、ミクロポアを有するシリカやアルミナ、シルカ
アルミナ等の組成物やゼオライトが特に好ましい。本発
明におけるイオン交換体としては、イオン交換能を持っ
たスチレン重合体、スチレン・ジビニルベンゼン共重合
体、セルロース等が好ましい。
【0021】本発明における移動相法の移動相は、光学
異性体を識別する光学活性化合物と希釈剤と脱着剤から
なる。光学活性化合物は、分離しようとする光学異性体
の中の特定の化合物を選択的に識別するいわゆる識別剤
として機能する。本発明における移動相中の光学活性化
合物としては、アミノ酸、アミン、カルボン酸、ヒドロ
キシカルボン酸、炭化水素、アルコール、エーテル又は
これらの誘導体やl−メントール、多糖類、酒石酸、シ
クロデキストリンのような天然型光学活性化合物および
その誘導体が好ましい。アルコール、アミン、カルボン
酸又はその誘導体や、l−メントール、多糖類、酒石
酸、シクロデキストリンのような天然型光学活性化合物
およびその誘導体がより好ましく、特にシクロデキスト
リンやシクロデキストリン誘導体が好ましい。本発明に
おけるシクロデキストリン誘導体としては、シクロデキ
ストリンの水酸基を修飾したものであればどのようなも
のでもかまわないが、アシル化したもの、エーテル化し
たもの、さらには部分的にエーテル化され部分的にアシ
ル化されたものが特に好ましい。部分的にエーテル化さ
れ、部分的にアシル化された誘導体の中でも、グルコー
スユニットの水酸基の2位及び6位がエーテル基で、3
位がエーテル基またはアシル基のものが主成分であるこ
とが好ましい。特に2,6−O−ジアルキル−3−O−
アシル−シクロデキストリン、2,3,6−O−トリア
ルキル−シクロデキストリン(アルキル基およびアシル
基は、1〜10個の炭素原子を有するもの)が主成分で
あることが好ましい。さらにシクロデキストリン誘導体
の中では、ヘプタキス(2,6−O−ジペンチル−3−
O−トリフルオロアセチル)−β−シクロデキストリ
ン、ヘプタキス(2,6−O−ジペンチル−3−O−ト
リクロロアセチル)−β−シクロデキストリン、ヘプタ
キス(2,6−O−ジペンチル−3−O−ブチリリル)
−β−シクロデキストリン、ヘプタキス(2,6−O−
ジペンチル−3−O−アセチル)−β−シクロデキスト
リン、ヘプタキス(2,6−O−ジペンチル−3−O−
プロパノイル)−β−シクロデキストリン、ヘキサキス
(2,6−O−ジペンチル−3−O−トリフルオロアセ
チル)−α−シクロデキストリン、ヘキサキス(2,6
−O−ジペンチル−3−O−トリクロロアセチル)−α
−シクロデキストリン、ヘキサキス(2,6−O−ジペ
ンチル−3−O−ブチリリル)−α−シクロデキストリ
ン、ヘキサキス(2,6−O−ジペンチル−3−O−ア
セチル)−α−シクロデキストリン、ヘキサキス(2,
6−O−ジペンチル−3−O−プロパノイル)−α−シ
クロデキストリン、オクタキス(2,6−O−ジペンチ
ル−3−O−トリフルオロアセチル)−γ−シクロデキ
ストリン、オクタキス(2,6−O−ジペンチル−3−
O−トリクロロアセチル)−γ−シクロデキストリン、
オクタキス(2,6−O−ジペンチル−3−O−ブチリ
リル)−γ−シクロデキストリン、またはオクタキス
(2,6−O−ジペンチル−3−O−アセチル)−γ−
シクロデキストリン、オクタキス(2,6−O−ジペン
チル−3−O−プロパノイル)−γ−シクロデキストリ
ンや、ヘプタキス(2,6−O−ジオクチル−3−O−
トリフルオロアセチル)−β−シクロデキストリン、ヘ
プタキス(2,6−O−ジオクチル−3−O−トリクロ
ロアセチル)−β−シクロデキストリン、ヘプタキス
(2,6−O−ジオクチル3−O−ブチリリル)−β−
シクロデキストリン、ヘプタキス(2,6−O−ジオク
チル−3−O−アセチル)−β−シクロデキストリン、
ヘプタキス(2,6−O−ジオクチル−3−O−プロパ
ノイル)−β−シクロデキストリン、ヘキサキス(2,
6−O−ジオクチル−3−O−トリフルオロアセチル)
−α−シクロデキストリン、ヘキサキス(2,6−O−
ジオクチル−3−O−トリクロロアセチル)−α−シク
ロデキストリン、ヘキサキス(2,6−O−ジオクチル
−3−O−ブチリリル)−α−シクロデキストリン、ヘ
キサキス(2,6−O−ジオクチル−3−O−アセチ
ル)−α−シクロデキストリン、ヘキサキス(2,6−
O−ジオクチル−3−O−プロパノイル)−α−シクロ
デキストリン、オクタキス(2,6−O−ジオクチル−
3−O−トリフルオロアセチル)−γ−シクロデキスト
リン、オクタキス(2,6−O−ジオクチル−3−O−
トリクロロアセチル)−γ−シクロデキストリン、オク
タキス(2,6−O−ジオクチル−3−O−ブチリリ
ル)−γ−シクロデキストリン、またはオクタキス
(2,6−O−ジオクチル−3−O−アセチル)−γ−
シクロデキストリン、オクタキス(2,6−O−ジオク
チル−3−O−プロパノイル)−γ−シクロデキストリ
ンを主成分とすることが特に好ましいが、これらに限定
されるものではない。これら光学活性化合物は、移動相
中において分離しようとする光学異性体と相互作用す
る。これら光学活性化合物の光学純度は、高ければ高い
ほど好ましいが、低くても本発明の効果は発現するため
問題ない。好ましくは30%ee(enatiomer excess)
以上、さらに好ましくは50%ee以上で、90%ee
以上が特に好ましい。また、光学活性化合物は複数の混
合物であっても何ら問題はない。
【0022】移動相中に含まれる光学活性化合物の濃度
は、濃ければ濃いほど良く、好ましい濃度としては5重
量%以上、より好ましくは10重量%以上であり、さら
に好ましくは20重量%以上であり、40重量%以上が
特に好ましい。
【0023】本発明における希釈剤とは、識別剤である
光学活性化合物を希釈する溶液である。光学活性化合物
は、分子量が大きくなると固体だったり、粘性の高い液
体であったりするため、移動相として用いるためには、
希釈剤を用いて流動性のある溶液にする必要がある。本
発明における具体的な希釈剤としては、特に限定がない
が光学活性化合物を十分に溶解できるものが好ましく、
水、メタノールやエタノール等のアルコール、ベンゼン
やトルエンなどの芳香族化合物、n−ヘキサン、石油エ
ーテル、n−ノナン、n−デカン、n−ドデカン、n−
パラフィン、分枝状パラフィンの留分の留分等の脂肪族
炭化水素、エーテルやエステルなどの含酸素化合物、ク
ロロホルム、ジクロロエタンなどのハロゲン化合物およ
びそれらの任意の割合の混合溶液など様々なものが使用
可能である。
【0024】本発明における脱着剤とは、吸着剤に吸着
した光学異性体を吸着剤から移動相中に脱着させる溶液
である。そのため、脱着剤が希釈剤と同一の溶液であっ
ても良い。本発明における具体的な脱着剤としては、特
に限定がないが光学活性化合物を十分に溶解できるもの
が好ましく、水、メタノールやエタノール等のアルコー
ル、ベンゼンやトルエンなどの芳香族化合物、n−ヘキ
サン、石油エーテル、n−ノナン、n−デカン、n−ド
デカン、n−パラフィン、分枝状パラフィンの留分の留
分等の脂肪族炭化水素、イソプロピルエーテル、ジオキ
サン、アニソールなどのエーテル、酢酸エチルなどのエ
ステル、アセトン、2−ブタノンなどのケトン、クロロ
ホルム、ジクロロエタン、クロロベンゼン、ジクロロベ
ンゼンなどのハロゲン化合物およびそれらの任意の割合
の混合溶液など様々なものが使用可能である。
【0025】本発明におけるプロセスでは、エクストラ
クトおよび/またはラフィネートの抜き出し口に光学活
性体を濃縮し、移動相を回収する光学活性体濃縮−移動
相回収工程を設けることが特徴となる。この工程を設け
ることで、光学異性体の分離を効率よく行うことが出来
る。
【0026】本発明における好ましい光学活性体濃縮−
移動相回収工程は、液抽出、イオン交換体接触および膜
分離のいずれかによる光学活性体の濃縮とその濃縮工程
を通過した移動相の回収工程である。
【0027】本発明における液抽出は、例えば、分離し
ようとする光学異性体がアミン化合物やカルボン酸化合
物等の極性の強い化合物の場合には、例えば非水溶性の
有機溶媒からなる移動相と光学活性なアミン化合物から
なる溶液がエクストラクトおよび/またはラフィネート
から抜き出される場合には、酸性水溶液で液抽出し、水
溶液として光学活性体を高濃度化できる。光学活性なア
ミン化合物を水溶液として高濃度化した後、移動相は擬
似移動床方式の吸着分離プロセスへ脱水処理を施した
後、移動相として返還することができる。光学活性なカ
ルボン酸化合物からなる溶液がエクストラクトおよび/
またはラフィネートから抜き出される場合には、アルカ
リ性水溶液で液抽出し、水溶液として光学活性体を高濃
度化できる。光学活性なカルボン酸化合物を水溶液とし
て高濃度化した後、移動相は擬似移動床方式の吸着分離
プロセスへ脱水処理を施した後、移動相として返還する
ことができる。光学活性な中性化合物(例えばカルボン
酸エステル化合物、ハロカルボン酸エステル化合物、炭
化水素化合物、アルコール化合物、エーテル化合物、ア
ルデヒド化合物、ケトン化合物、ハロゲン化合物または
これらの誘導体)からなる溶液がエクストラクトおよび
/またはラフィネートから抜き出される場合には、移動
相成分である光学活性化合物と希釈剤、脱着剤には不溶
であるが、光学活性な中性化合物は可溶な溶媒を用いて
光学活性体の分配の差(分配比)を利用して抽出するこ
とができる。抽出溶媒としては、例えば希釈剤が疎水性
溶媒(例えばヘキサン、n−ノナン、n−デカン、n−
ドデカン、n−パラフィンなどの脂肪族炭化水素、ベン
ゼン、トルエンなどの芳香族炭化水素、イソプロピルエ
ーテル、アニソールなどのエーテル、酢酸エチルなどの
エステル、クロロホルム、ジクロロエタン、クロロベン
ゼン、ジクロロベンゼンなどのハロゲン化合物もしくは
その混合溶液など)の場合は、親水性溶媒(例えば、
水、メタノール、エタノール、ジメチルスルホキシド、
テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、ジメチルホ
ルムアミド、ジメチルアセトアミド、アセトニトリルも
しくはその混合溶液など)を抽出溶媒として用いること
ができる。逆に、希釈剤が親水性溶媒の場合は、疎水性
溶媒を抽出溶媒に用いることができる。分配比とは、一
つの溶質が二つの互いの混じり合わない二相をなす溶媒
にまたがって溶解するときの両溶媒中における溶質の濃
度の比のことであり、この分配比が大きければ大きいほ
ど抽出効率が良くなるが、分配比が小さくてもゼロでな
い限り、光学活性な中性化合物を濃縮することが可能で
ある。また、脱着剤や希釈剤を除去した後に光学活性化
合物には不溶な溶媒を用いて液抽出することもできる。
【0028】本発明の液抽出のプロセスは、バッチ抽出
法、連続抽出法、向流分配法が好ましいが、連続抽出
法、向流分配法が特に好ましい。
【0029】本発明における抽出溶媒に分配する移動相
中の光学活性化合物の分配比とは、抽出溶媒中に含まれ
る光学活性化合物の濃度を分子に、移動相中に含まれる
光学活性化合物の濃度を分母にとった濃度比であり、そ
の分配比は、0.2以下が好ましく、より好ましくは
0.1以下、さらに好ましくは0.05以下である。
【0030】本発明における抽出溶媒に分配する、分離
する光学異性体の分配比とは、抽出溶媒中に含まれる分
離する光学異性体の濃度を分子に、移動相中に含まれる
分離する光学異性体の濃度を分母にとった濃度比であ
り、その分配比は、分離する前の光学異性体で測定して
も、分離した光学活性体で測定してもその分配比は変わ
らず、その値は2以上が好ましく、より好ましくは5以
上、さらに好ましくは10以上である。液抽出による光
学活性体の濃縮工程は、公知の様々なプロセス的な工夫
が本発明で利用可能である。
【0031】このようにして濃縮した光学活性体は、さ
らに光学活性体回収工程で回収される。例えば、上述の
液抽出工程で濃縮された光学活性体は、蒸留器および/
または蒸発器等で溶媒を除去して得ることができる。
【0032】この工程では、光学活性体を製品として回
収することもできるし、さらに異性化して、擬似移動床
プロセスの光学異性体の導入口へ返還することもでき
る。
【0033】本方法によれば、光学活性体は、エクスト
ラクトおよび/またはラフィネートから非常に希薄な液
として得られる光学活性体を簡便な操作で濃縮した後、
取得することができる。例えば、エクストラクトおよび
/またはラフィネートから数百〜数千ppmオーダーの非
常に希薄な液として得られる光学活性体を蒸留器を用い
て回収しようとした場合、非常に大きな蒸留器を用いて
も僅かな量の光学活性体しか得られず、また蒸留器の加
熱によりラセミ化の問題も生ずるのに対し、本法を用い
れば、非常にコンパクトな装置で加熱操作をあまり加え
ることなく光学活性体を取得できることになる。
【0034】液抽出工程と同様の効果は、イオン交換体
との接触や膜分離によっても得ることができる。
【0035】本発明のプロセスは、図1〜3をもとに説
明を加える。なお、本説明は本発明の一例であり、以下
の内容に限定されるものではない。
【0036】図1は、エクストラクトから製品である光
学活性体を取得する吸着分離方法を示した図である。内
部に吸着剤を収容した前端と後端とが流体通路で無端状
になっていて、ポンプにより一定流量で導入した移動相
が一方向に循環している充填床(図1では12室からな
る充填床を示したが特に充填床の数に制限はない)へ、
一定流量で光学異性体を導入し、同時に充填床から分離
された一つの化合物を含有する流体をエクストラクト及
びラフィネートから抜き出す。図に示されるように、充
填床に、移動相導入口、吸着されやすい化合物を含有す
る流体(エクストラクト)の抜き出し口、光学異性体の
導入口、吸着されにくい化合物を含有する流体(ラフィ
ネート)の抜き出し口を、流体の流れ方向に沿ってこの
順序で配置し、かつこれらの床内の流体の流れ方向にそ
れらの位置を間欠的に逐次移動できる擬似移動床装置を
用いる。擬似移動床装置により、吸着分離された光学活
性体が移動相とともにエクストラクトから抜き出される
(エクストラクトおよび/またはラフィネートの抜き出
し口は図に示された4室と10室に特に限定されるもの
でなく分離する対象物、分離方法により適宜最適化でき
る)。抜き出された光学活性体含有液は、光学活性体濃
縮−移動相回収工程で光学活性体を濃縮し、移動相は回
収される。光学活性体の濃縮工程では、液抽出、イオン
交換体接触、膜分離等、またはこれらの組み合わせによ
り濃縮操作を行うことができる。この濃縮操作により、
エクストラクトから抜き出された薄い濃度の光学活性体
溶液が高濃度化される。この濃縮操作を経ずに光学活性
体を蒸留分離等により取得しようとすると、大量の移動
相を除去する必要があり、そのためには非常に大きな蒸
留塔が必要となりかつ加熱操作などにより多大なエネル
ギーをロスすることになる。それに対し本発明の方法に
よれば、光学活性体をいったん濃縮することで、光学活
性体の回収工程(例えば蒸留による回収)がコンパクト
になり、かつエネルギーを大幅に節約できることにな
る。また濃縮操作を経た残りの溶液は、移動相回収操作
により、移動相として回収される。移動相は回収して再
利用することで効率的なプロセスになる。濃縮した光学
活性体は光学活性体回収工程で回収され製品となる光学
活性体を取得できる。なお、ラフィネートから製品を取
得する場合も原理的に同様の方法で実施可能である。
【0037】図2は、ラフィネートから製品である光学
活性体を回収する吸着分離方法を示した図である。擬似
移動床装置により、吸着分離された光学活性体が移動相
とともにラフィネートから抜き出され、光学活性体濃縮
−移動相回収工程で光学活性体を濃縮し、移動相は回収
される。光学活性体の濃縮工程では、液抽出、イオン交
換体接触、膜分離など、またはこれらの組み合わせによ
り濃縮操作を行う。濃縮した光学活性体は光学活性体回
収工程で回収され光学活性体を取得できる。光学活性体
濃縮−移動相回収工程では、図1の場合と同様の効果が
得られる。なお、エクストラクトから光学活性体を取得
する場合も原理的に同様の方法で実施可能である。
【0038】さらに、エクストラクトから製品となる光
学活性体を取得する場合であっても、ラフィネートから
製品となる光学活性体を取得する場合であっても、不要
な対掌体である光学活性体をたとえば図3に示すように
回収し、異性化(ラセミ化)工程を経て光学異性体の導
入口へ返還することができる。
【0039】
【実施例】次に本発明の効果を実施例を挙げて説明す
る。
【0040】実施例1 (固定化法吸着分離工程)吸着カラム塔として長さ0.
25m、内径25mmのカラム(CHIRALCEL
OD(ダイセル化学工業(株))を8本連結した。図1
に示すような擬似移動床プロセスモデルを下記実験によ
り確認した。流体の抜き出し口および導入口は回転弁に
より制御した。実験は全て40℃で行った。光学異性体
の導入口からはRS−α−フェニルエチルアミンを0.
2ml/時で供給した。移動相(n−ヘキサン/イソプ
ロピルアルコール=99/1(v/v))は300ml
/時で供給した。エクストラクトからは45ml/時で
ラフィネートからは50ml/時でぞれぞれ抜き出し
た。回転弁は380秒おきに切り替えた。この条件で定
常状態になるまで12時間運転したところ、エクストラ
クトからはS−α−フェニルエチルアミンが1400p
pmで、ラフィネートからはR−α−フェニルエチルア
ミンが1100ppmでそれぞれ光学純度100%ee
で流出した。成分分析はCHIRALCELOD(ダイ
セル化学工業(株))を用いて液体クロマトグラフィ法
により行った。 (光学活性体濃縮−移動相回収工程)ラフィネートおよ
びエクストラクト相は、3N塩酸水溶液相と接触させ、
それぞれ光学活性なアミンを塩酸塩として水槽へ抽出し
た。連続運転により、水相側は、約10重量%以上まで
濃縮された。
【0041】水相側は、濃縮乾固して、それぞれ光学純
度98%eeの光学活性体を塩酸塩で取得することが出
来た。
【0042】有機相側は、蒸留によりn−ヘキサンとイ
ソプロパノールを回収し、移動相として再返還した。
【0043】実施例2 ヘプタキス(2,6−O−ジオクチル−3−O−トリフ
ルオロアセチル)−β−シクロデキストリン2.25g
とn−ドデカン2.25gと4−クロロー3−アセトキ
シブタン酸メチル0.50gからなる均一溶液に、ジメ
チルスルホキシド(DMSO)2.30gを加えて十分
に振り混ぜ、静置した。二相に分離した液をそれぞれガ
スクロマトグラフィー分析したところ、4−クロロー3
−アセトキシブタン酸メチルがDMSO相に93%移動
し(分配比は13)、ヘプタキス(2,6−O−ジオク
チル−3−O−トリフルオロアセチル)−β−シクロデ
キストリンはDMSO相には全く移動していなかった。
【0044】さらに、二相分離した溶液のうち、DMS
O相を抜き出し、残ったヘプタキス(2,6−O−ジオ
クチル−3−O−トリフルオロアセチル)−β−シクロ
デキストリンとn−ドデカンの相に新たにDMSO2.
50g加えて同様の操作を行った。ヘプタキス(2,6
−O−ジオクチル−3−O−トリフルオロアセチル)−
β−シクロデキストリンとn−ドデカンの相をガスクロ
マトグラフィー分析したところ、4−クロロー3−アセ
トキシブタン酸メチルは検出されず、全てDMSO側へ
4−クロロー3−アセトキシブタン酸メチルは抽出され
た。
【0045】実施例3 ヘプタキス(2,6−O−ジオクチル−3−O−トリフ
ルオロアセチル)−β−シクロデキストリン3.00g
とn−ドデカン3.00gと4−クロロー3−アセトキ
シブタン酸エチル0.81gからなる均一溶液に、ジメ
チルスルホキシド(DMSO)3.00gを加えて十分
に振り混ぜ、静置した。二相に分離した液をそれぞれガ
スクロマトグラフィー分析したところ、4−クロロー3
−アセトキシブタン酸エチルがDMSO側に95.6%
移動し(分配比は21)、ヘプタキス(2,6−O−ジ
オクチル−3−O−トリフルオロアセチル)−β−シク
ロデキストリンは全くDMSO相に移動していなかっ
た。
【0046】さらに、二相分離した溶液のうち、DMS
O相を抜き出し、残ったヘプタキス(2,6−O−ジオ
クチル−3−O−トリフルオロアセチル)−β−シクロ
デキストリンとn−ドデカンの相に新たにDMSO3.
00g加えて同様の操作を行った。ヘプタキス(2,6
−O−ジオクチル−3−O−トリフルオロアセチル)−
β−シクロデキストリンとn−ドデカンの相をガスクロ
マトグラフィー分析したところ、4−クロロー3−アセ
トキシブタン酸エチルは0.18%まで減少し(分配比
22)、DMSO側へ99.8%の4−クロロー3−ア
セトキシブタン酸エチルは抽出された。
【0047】
【発明の効果】本発明によれば、擬似移動床を用いて光
学活性体が吸着分離でき、エクストラクトおよび/また
はラフィネートの抜き出し口に濃縮工程を設けることで
容易に光学活性体を濃縮することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】エクストラクトから製品である光学活性体を取
得する吸着分離方法の概略を示す図である。
【図2】ラフィネートから製品である光学活性体を取得
する吸着分離方法の概略を示す図である。
【図3】ラフィネートから取得した光学活性体を異性化
(ラセミ化)して光学異性体の導入口へ返還する吸着分
離方法の概略を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07C 211/27 C07C 211/27 // C07M 7:00

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に吸着剤を収容し、前端と後端とが
    流体通路で無端状になっていて流体が一方向に循環して
    いる充填床に、光学異性体および移動相を導入し、同時
    に充填床から分離された一つの化合物を含有する流体を
    抜き出すことからなり、充填床には、移動相導入口、吸
    着されやすい化合物を含有する流体(エクストラクト)
    の抜き出し口、光学異性体の導入口、吸着されにくい化
    合物を含有する流体(ラフィネート)の抜き出し口を、
    流体の流れ方向に沿ってこの順序で配置し、かつこれら
    の床内の流体の流れ方向にそれらの位置を間欠的に逐次
    移動する事からなる擬似移動床方式を用いて光学異性体
    を吸着分離する際に、エクストラクトおよび/またはラ
    フィネートの抜き出し口に光学活性体を濃縮し、移動相
    を回収する光学活性体濃縮−移動相回収工程を設けるこ
    とを特徴とする光学異性体の分離方法。
  2. 【請求項2】 エクストラクトおよび/またはラフィネ
    ートの抜き出し口に光学活性体を濃縮し、移動相を回収
    する光学活性体濃縮−移動相回収工程を設け、さらに光
    学活性体回収工程を設けることを特徴とする請求項1記
    載の光学異性体の分離方法。
  3. 【請求項3】 吸着剤が光学活性化合物を含むことを特
    徴とする請求項1または2記載の光学異性体の分離方
    法。
  4. 【請求項4】 移動相が光学活性化合物を含むことを特
    徴とする請求項1〜3いずれかに記載の光学異性体の分
    離方法。
  5. 【請求項5】 エクストラクトまたはラフィネートのい
    ずれかの光学活性体を異性化して光学異性体の導入口に
    返還することを特徴とする請求項1〜4いずれかに記載
    の光学異性体の分離方法。
  6. 【請求項6】 光学活性体濃縮工程が、液抽出、イオン
    交換体接触、および膜分離のいずれかによることを特徴
    とする請求項1〜5いずれかに記載の光学異性体の分離
    方法。
  7. 【請求項7】 液抽出による光学活性体濃縮工程におい
    て、抽出溶媒に分配する移動相中の光学活性化合物の分
    配比が0.2以下であることを特徴とする請求項6に記
    載の光学異性体の分離方法。
  8. 【請求項8】 液抽出による光学活性体濃縮工程におい
    て、抽出溶媒に分配する、分離する光学異性体の分配比
    が2以上であることを特徴とする請求項6または7に記
    載の光学異性体の分離方法。
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