JP2000159668A - サイトカイン抑制剤 - Google Patents
サイトカイン抑制剤Info
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- JP2000159668A JP2000159668A JP33639298A JP33639298A JP2000159668A JP 2000159668 A JP2000159668 A JP 2000159668A JP 33639298 A JP33639298 A JP 33639298A JP 33639298 A JP33639298 A JP 33639298A JP 2000159668 A JP2000159668 A JP 2000159668A
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- perilla
- interleukin
- cytokines
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 サイトカイン抑制剤を提供する。
【解決手段】α−リノレン酸を35重量%以上を含有す
る油脂を用いることを特徴とするインターロイキン−1
β(IL−1β)、IL−6またはインターフェロン−
γ(IFN−γ)であるサイトカインの抑制剤。
る油脂を用いることを特徴とするインターロイキン−1
β(IL−1β)、IL−6またはインターフェロン−
γ(IFN−γ)であるサイトカインの抑制剤。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、α−リノレン酸を
35重量%以上を含有する油脂を用いるサイトカインの
抑制剤に関する。更に詳しくは、α−リノレン酸を35
重量%以上を含有する油脂を用いるインターロイキン−
1β(IL−1β)、インターロイキン−6(IL−
6)またはインターフェロン−γ(IFN−γ)である
サイトカインの抑制剤に関する。さらには、前記のサイ
トカインの抑制剤を有効成分とする抗アレルギー性薬剤
に関する。
35重量%以上を含有する油脂を用いるサイトカインの
抑制剤に関する。更に詳しくは、α−リノレン酸を35
重量%以上を含有する油脂を用いるインターロイキン−
1β(IL−1β)、インターロイキン−6(IL−
6)またはインターフェロン−γ(IFN−γ)である
サイトカインの抑制剤に関する。さらには、前記のサイ
トカインの抑制剤を有効成分とする抗アレルギー性薬剤
に関する。
【0002】
【従来の技術】アレルギーは現代病といわれている。例
えば、アレルギーには、スギ花粉、ソバ、卵などの食物
アレルギー、住宅内の化学物質過敏症、喘息、アトピー
性皮膚炎などがあり、今日社会問題にもなっている。ま
た、小学校就学児童のおよそ1/3が何らかのアレルギ
ー症状を経験したという報告もある。このような症状の
改善・治療には各症状や疾患毎の対処的な治療が行われ
ているが、必ずしも多くの人に良好な治療がなされてい
るとは言い難い。近頃では高い薬理効果が期待できる副
腎皮質ホルモンなどの薬剤が用いられている。しかしホ
ルモン剤は副作用が問題となっている。患者はホルモン
剤を使用すると常に副作用の危険にさらされている。例
えば、このようなホルモン剤の使用停止後に増悪するリ
バウンドの悲惨さは衆人の知るところである。また非ス
テロイド性の抗炎症剤や抗ヒスタミン剤なども使用され
ているが、それらの効果は十分とはいえない。これらの
薬剤はいずれも外用が主であり、経口による摂取ではそ
の副作用が深刻である。
えば、アレルギーには、スギ花粉、ソバ、卵などの食物
アレルギー、住宅内の化学物質過敏症、喘息、アトピー
性皮膚炎などがあり、今日社会問題にもなっている。ま
た、小学校就学児童のおよそ1/3が何らかのアレルギ
ー症状を経験したという報告もある。このような症状の
改善・治療には各症状や疾患毎の対処的な治療が行われ
ているが、必ずしも多くの人に良好な治療がなされてい
るとは言い難い。近頃では高い薬理効果が期待できる副
腎皮質ホルモンなどの薬剤が用いられている。しかしホ
ルモン剤は副作用が問題となっている。患者はホルモン
剤を使用すると常に副作用の危険にさらされている。例
えば、このようなホルモン剤の使用停止後に増悪するリ
バウンドの悲惨さは衆人の知るところである。また非ス
テロイド性の抗炎症剤や抗ヒスタミン剤なども使用され
ているが、それらの効果は十分とはいえない。これらの
薬剤はいずれも外用が主であり、経口による摂取ではそ
の副作用が深刻である。
【0003】一方、α−リノレン酸(以下、ALAと略
す)、エイコサペンタエン酸(以下、EPAと略す)や
ドコサヘキサエン酸(以下、DHAと略す)等のn−3
系高度不飽和脂肪酸が経口で摂取してもほとんど副作用
がなく抗アレルギー作用を呈することが知られている。
これまで、このような高度不飽和脂肪酸を経口的に摂取
してアレルギーを治療した報告について以下に記す。特
開昭59−152324号公報ではn−3高度不飽和脂
肪酸とn−6高度不飽和脂肪酸の適切な組み合わせがア
レルギー性鼻炎やアトピーなどの治療に有効であること
を示している。
す)、エイコサペンタエン酸(以下、EPAと略す)や
ドコサヘキサエン酸(以下、DHAと略す)等のn−3
系高度不飽和脂肪酸が経口で摂取してもほとんど副作用
がなく抗アレルギー作用を呈することが知られている。
これまで、このような高度不飽和脂肪酸を経口的に摂取
してアレルギーを治療した報告について以下に記す。特
開昭59−152324号公報ではn−3高度不飽和脂
肪酸とn−6高度不飽和脂肪酸の適切な組み合わせがア
レルギー性鼻炎やアトピーなどの治療に有効であること
を示している。
【0004】伊藤ら〔日本小児アレルギー学会誌 Vo
l.6,pp87−91(1992)〕は、ALAを豊
富に含むエゴマ油を小児アトピー性皮膚炎患者に投与し
て改善効果をあげている。河原ら〔臨床栄養Vol.8
7,pp185−189(1995)〕及び菊池ら〔日
本小児アレルギー学会誌 Vol.8,pp18−26
(1994)〕、新宅ら〔アレルギーの臨床 Vol.
14,pp296−305(1994)〕は、ALAを
含むエゴマ油とEPA、DHAを含む精製魚油の両者を
粉末油脂とし、アトピー性皮膚炎患者に投与して改善効
果を観察している。 田上ら〔皮膚科紀要 Vol.9
1,pp129−137(1996)〕は、EPA、D
HAを含む魚油を乾癬患者に投与して改善効果を報告し
ている。杉本ら〔アレルギーの臨床Vol.6,pp2
10−212(1986)〕は難治性喘息患者に魚油を
投与した改善例を報告している。以上の報告ではいずれ
もALA、EPA、DHAを10−50%程度含有する
油脂を投与した例である。
l.6,pp87−91(1992)〕は、ALAを豊
富に含むエゴマ油を小児アトピー性皮膚炎患者に投与し
て改善効果をあげている。河原ら〔臨床栄養Vol.8
7,pp185−189(1995)〕及び菊池ら〔日
本小児アレルギー学会誌 Vol.8,pp18−26
(1994)〕、新宅ら〔アレルギーの臨床 Vol.
14,pp296−305(1994)〕は、ALAを
含むエゴマ油とEPA、DHAを含む精製魚油の両者を
粉末油脂とし、アトピー性皮膚炎患者に投与して改善効
果を観察している。 田上ら〔皮膚科紀要 Vol.9
1,pp129−137(1996)〕は、EPA、D
HAを含む魚油を乾癬患者に投与して改善効果を報告し
ている。杉本ら〔アレルギーの臨床Vol.6,pp2
10−212(1986)〕は難治性喘息患者に魚油を
投与した改善例を報告している。以上の報告ではいずれ
もALA、EPA、DHAを10−50%程度含有する
油脂を投与した例である。
【0005】また、高純度のEPAエチルエステルを小
泉ら〔日皮会誌Vol.101,pp1713−171
6(1991)〕は、乾癬患者に、また、笹本ら〔日本
小児アレルギー学会誌Vol.3,pp140−14
5,(1989)〕は、アトピー性皮膚炎患者にそれぞ
れ投与して改善効果を報告している。特開平2−320
17号公報には、γ−リノレン酸とDHAを併用して経
口投与した場合に、炎症性皮膚疾患に効果があることが
開示されている。特開平7−267856号公報には、
95%以上の純度を持つDHAのエチルエステル、リン
脂質、トリグリセリドが経口免疫抑制剤としての機能を
有し、アトピー性皮膚炎や膠原病などの自己免疫疾患の
治療に効果があることが開示されている。また、特開平
2−45424号公報には、グリセリンの1−位にオレ
イン酸、2−位にDHAを有する特定の構造をもつフォ
スファチジルコリンが抗アレルギー性に効果があること
が開示されている。
泉ら〔日皮会誌Vol.101,pp1713−171
6(1991)〕は、乾癬患者に、また、笹本ら〔日本
小児アレルギー学会誌Vol.3,pp140−14
5,(1989)〕は、アトピー性皮膚炎患者にそれぞ
れ投与して改善効果を報告している。特開平2−320
17号公報には、γ−リノレン酸とDHAを併用して経
口投与した場合に、炎症性皮膚疾患に効果があることが
開示されている。特開平7−267856号公報には、
95%以上の純度を持つDHAのエチルエステル、リン
脂質、トリグリセリドが経口免疫抑制剤としての機能を
有し、アトピー性皮膚炎や膠原病などの自己免疫疾患の
治療に効果があることが開示されている。また、特開平
2−45424号公報には、グリセリンの1−位にオレ
イン酸、2−位にDHAを有する特定の構造をもつフォ
スファチジルコリンが抗アレルギー性に効果があること
が開示されている。
【0006】また、ALA、EPA、DHAなどを軟膏
やクリーム、化粧料に配合して抗アレルギー性の効果を
示した報告も見られる。たとえば、特開平3−9002
2号公報ではEPAまたはそのエチルエステルが、特開
平5−279240号公報、特開平5−279241号
公報、特開平5−286845号公報、特開平6−65
050号公報などには、DHAもしくはこれを含む油脂
とコラーゲン、オウゴン抽出物、センブリエキス、ヒア
ルロン酸などを配合した皮膚外用剤が、特開平6−40
887号公報、特開平6−136393号公報にはDH
A及びその誘導体を配合した洗浄剤が、特開平8−10
9128号公報にはDHA及びこの誘導体を配合した外
用剤が、特開平9−143067号公報には95%以上
に精製したDHA及びその塩、エステルが、アトピー性
皮膚炎や乾癬などアレルギー性皮膚疾患に塗布された場
合に治療効果があることが開示されている。
やクリーム、化粧料に配合して抗アレルギー性の効果を
示した報告も見られる。たとえば、特開平3−9002
2号公報ではEPAまたはそのエチルエステルが、特開
平5−279240号公報、特開平5−279241号
公報、特開平5−286845号公報、特開平6−65
050号公報などには、DHAもしくはこれを含む油脂
とコラーゲン、オウゴン抽出物、センブリエキス、ヒア
ルロン酸などを配合した皮膚外用剤が、特開平6−40
887号公報、特開平6−136393号公報にはDH
A及びその誘導体を配合した洗浄剤が、特開平8−10
9128号公報にはDHA及びこの誘導体を配合した外
用剤が、特開平9−143067号公報には95%以上
に精製したDHA及びその塩、エステルが、アトピー性
皮膚炎や乾癬などアレルギー性皮膚疾患に塗布された場
合に治療効果があることが開示されている。
【0007】一方、生体中でサイトカインとして各種の
ものが知られるようになってきた。サイトカインには、
インターロイキン1〜15(IL−1〜15)、コロニ
ー刺激因子(TNF)、インターフェロン(IFN)、
ケモカイン等が知られている。これらのサイトカインの
機能は多様性と重複性を有しており、これらの受容体サ
ブユニットの共有やシグナル伝達分子の共通性などが解
明されつつある。炎症反応においては、Tリンパ球やマ
クロファージを中心に各種のサイトカインが継時的に産
生され、インデューサー細胞相互間やエフェクター細胞
に対して活性化および抑制を行い、全体として炎症反応
の惹起、継続および収束を行っている。とりわけ、アレ
ルギー反応おいては、TH1、TH2の機能的に異なる細
胞群に亜分類されるヘルパーT細胞が相互に他を制御す
るサイトカイン(IFN−γ、IL−10)を産生し、
TH1はマクロファージや細胞傷害性T細胞(CTL)
などを活性化して体液性免疫反応を惹起する機序が提唱
されている{(株)化学同人、松村 正ら編「分子細胞
生物学辞典」第883頁(1997年)}。概略の関係
図を図1および図2に示した。
ものが知られるようになってきた。サイトカインには、
インターロイキン1〜15(IL−1〜15)、コロニ
ー刺激因子(TNF)、インターフェロン(IFN)、
ケモカイン等が知られている。これらのサイトカインの
機能は多様性と重複性を有しており、これらの受容体サ
ブユニットの共有やシグナル伝達分子の共通性などが解
明されつつある。炎症反応においては、Tリンパ球やマ
クロファージを中心に各種のサイトカインが継時的に産
生され、インデューサー細胞相互間やエフェクター細胞
に対して活性化および抑制を行い、全体として炎症反応
の惹起、継続および収束を行っている。とりわけ、アレ
ルギー反応おいては、TH1、TH2の機能的に異なる細
胞群に亜分類されるヘルパーT細胞が相互に他を制御す
るサイトカイン(IFN−γ、IL−10)を産生し、
TH1はマクロファージや細胞傷害性T細胞(CTL)
などを活性化して体液性免疫反応を惹起する機序が提唱
されている{(株)化学同人、松村 正ら編「分子細胞
生物学辞典」第883頁(1997年)}。概略の関係
図を図1および図2に示した。
【0008】しかしながら、前記の高度不飽和脂肪酸を
多く含有するα−リノレン酸を35重量%以上を含有す
る油脂を経口で摂取した際のアレルギー反応を抑制する
機序については、殆ど知られていない。これまで、α−
リノレン酸を35重量%以上を含有する油脂の特にIL
−1β、IL−6、IFN−γのサイトカインに関する
抑制効果は知られていない。
多く含有するα−リノレン酸を35重量%以上を含有す
る油脂を経口で摂取した際のアレルギー反応を抑制する
機序については、殆ど知られていない。これまで、α−
リノレン酸を35重量%以上を含有する油脂の特にIL
−1β、IL−6、IFN−γのサイトカインに関する
抑制効果は知られていない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、ほと
んど副作用を有しないα−リノレン酸を35重量%以上
を含有する油脂を用いるインターロイキン−1β(IL
−1β)、インターロイキン−6(IL−6)またはイ
ンターフェロン−γ(IFN−γ)であるサイトカイン
の抑制剤を提供することにある。またさらに、前記のサ
イトカインの抑制剤を用いる抗アレルギー性薬剤を提供
することにある。
んど副作用を有しないα−リノレン酸を35重量%以上
を含有する油脂を用いるインターロイキン−1β(IL
−1β)、インターロイキン−6(IL−6)またはイ
ンターフェロン−γ(IFN−γ)であるサイトカイン
の抑制剤を提供することにある。またさらに、前記のサ
イトカインの抑制剤を用いる抗アレルギー性薬剤を提供
することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の問
題点に鑑み、薬剤を種々検討した結果、ほとんど副作用
を有しないα−リノレン酸を35重量%以上を含有する
油脂を用いるとインターロイキン−1β(IL−1
β)、インターロイキン−6(IL−6)またはインタ
ーフェロン−γ(IFN−γ)であるサイトカインの抑
制剤として優れた効果を有することの知見を得て、本発
明を完成した。即ち、本発明は次の(1)および(2)
である。 (1)α−リノレン酸を35重量%以上を含有する油脂
を用いることを特徴とするインターロイキン−1β(I
L−1β)、インターロイキン−6(IL−6)または
インターフェロン−γ(IFN−γ)であるサイトカイ
ンの抑制剤。 (2)前記のサイトカインの抑制剤を有効成分とする抗
アレルギー性薬剤。
題点に鑑み、薬剤を種々検討した結果、ほとんど副作用
を有しないα−リノレン酸を35重量%以上を含有する
油脂を用いるとインターロイキン−1β(IL−1
β)、インターロイキン−6(IL−6)またはインタ
ーフェロン−γ(IFN−γ)であるサイトカインの抑
制剤として優れた効果を有することの知見を得て、本発
明を完成した。即ち、本発明は次の(1)および(2)
である。 (1)α−リノレン酸を35重量%以上を含有する油脂
を用いることを特徴とするインターロイキン−1β(I
L−1β)、インターロイキン−6(IL−6)または
インターフェロン−γ(IFN−γ)であるサイトカイ
ンの抑制剤。 (2)前記のサイトカインの抑制剤を有効成分とする抗
アレルギー性薬剤。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明において用いられるα−リ
ノレン酸を35重量%以上を含有する油脂は、通常、シ
ソ科の植物の葉、茎、根等から抽出したものが挙げられ
る。特に、シソの実や、エゴマ、亜麻、アマニなどの種
子を絞って得ることができる。特にシソの実や、エゴマ
を圧搾や抽出したシソ油、エノ油(Perilla o
il)が好ましく使用できる。なお、表1中には、α−
リノレン酸は、炭素数18;不飽和基3個の脂肪酸とし
て18:3として示した。またさらに、α−リノレン酸
とグリセリンとからエステル化して得られる油脂、ある
いはα−リノレン酸エチルエステル、メチルエステルと
グリセリンとからエステル交換して得られる油脂も利用
できる。本発明に用いるα−リノレン酸を35重量%以
上を含有する油脂は、得られたシソ油を精製分離して用
いてもよい。
ノレン酸を35重量%以上を含有する油脂は、通常、シ
ソ科の植物の葉、茎、根等から抽出したものが挙げられ
る。特に、シソの実や、エゴマ、亜麻、アマニなどの種
子を絞って得ることができる。特にシソの実や、エゴマ
を圧搾や抽出したシソ油、エノ油(Perilla o
il)が好ましく使用できる。なお、表1中には、α−
リノレン酸は、炭素数18;不飽和基3個の脂肪酸とし
て18:3として示した。またさらに、α−リノレン酸
とグリセリンとからエステル化して得られる油脂、ある
いはα−リノレン酸エチルエステル、メチルエステルと
グリセリンとからエステル交換して得られる油脂も利用
できる。本発明に用いるα−リノレン酸を35重量%以
上を含有する油脂は、得られたシソ油を精製分離して用
いてもよい。
【0012】本発明で目的とするサイトカインとして
は、インターロイキン−1β(IL−1β)、インター
ロイキン−6(IL−6)またはインターフェロン−γ
(IFN−γ)が挙げられる。インターロイキン−1の
ファミリーにはIL−1α、IL−1β、IL−1RA
等がある。このうちのインターロイキン−1βが好まし
い対照として挙げられる。
は、インターロイキン−1β(IL−1β)、インター
ロイキン−6(IL−6)またはインターフェロン−γ
(IFN−γ)が挙げられる。インターロイキン−1の
ファミリーにはIL−1α、IL−1β、IL−1RA
等がある。このうちのインターロイキン−1βが好まし
い対照として挙げられる。
【0013】本発明で用いるしそ油は、圧搾や溶剤抽出
により通常グリセリンエステルの混合された状態で使用
されるが、その配合方法や配合比率については、特に必
要量が摂取できれば限定されない。通常、全体の摂取量
を少なくするためには、α−リノレン酸を35重量%以
上を含有する油脂の含量が多いものが好ましく挙げられ
る。
により通常グリセリンエステルの混合された状態で使用
されるが、その配合方法や配合比率については、特に必
要量が摂取できれば限定されない。通常、全体の摂取量
を少なくするためには、α−リノレン酸を35重量%以
上を含有する油脂の含量が多いものが好ましく挙げられ
る。
【0014】本発明の抗アレルギー性薬剤は、経口投与
することによって抗アレルギー作用を発現することがで
きる。用法としては、通常成人換算で、600mg/日
〜10g/日である。より好ましくは、1g/日〜5g
/日である。
することによって抗アレルギー作用を発現することがで
きる。用法としては、通常成人換算で、600mg/日
〜10g/日である。より好ましくは、1g/日〜5g
/日である。
【0015】抗アレルギー性薬剤として用いるα−リノ
レン酸を35重量%以上を含有する油脂を経口投与する
際には、形状を、カプセル状、顆粒状、粉末状、錠剤、
糖衣錠剤等の固形状にしたり、あるいは乳化・分散の液
状として投与することができる。またさらに、経口投与
の方法の一例としては、パンや菓子、その他あらゆる食
品の素材として使用して投与することが可能である。ま
た、α−リノレン酸を35重量%以上を含有する油脂を
用いて容易に乳化液を作成できるので、飲料などへの形
状で摂取することも容易である。以上のように健康食品
的な補助として、あるいはドリンク剤等として、全体量
として多量に摂取できる場合は、α−リノレン酸を35
重量%以上を含有する油脂を希釈した含量が少ないもの
を使用してもよい。
レン酸を35重量%以上を含有する油脂を経口投与する
際には、形状を、カプセル状、顆粒状、粉末状、錠剤、
糖衣錠剤等の固形状にしたり、あるいは乳化・分散の液
状として投与することができる。またさらに、経口投与
の方法の一例としては、パンや菓子、その他あらゆる食
品の素材として使用して投与することが可能である。ま
た、α−リノレン酸を35重量%以上を含有する油脂を
用いて容易に乳化液を作成できるので、飲料などへの形
状で摂取することも容易である。以上のように健康食品
的な補助として、あるいはドリンク剤等として、全体量
として多量に摂取できる場合は、α−リノレン酸を35
重量%以上を含有する油脂を希釈した含量が少ないもの
を使用してもよい。
【0016】
【発明の効果】本発明のα−リノレン酸を35重量%以
上を含有する油脂は、主成分がほとんど副作用を有しな
いものであり、副作用も殆どなく、また、優れたサイト
カインの発現を抑制する抑制剤として作用する。またこ
のサイトカイン抑制剤を用いる、抗アレルギー作用にも
優れた効果を発揮する。
上を含有する油脂は、主成分がほとんど副作用を有しな
いものであり、副作用も殆どなく、また、優れたサイト
カインの発現を抑制する抑制剤として作用する。またこ
のサイトカイン抑制剤を用いる、抗アレルギー作用にも
優れた効果を発揮する。
【0017】
【実施例】以下、具体例に基づいて、本発明を更に詳細
に説明する。次に分析方法、効果の評価方法について説
明する。 分析方法; 〔1〕脂肪酸の測定方法 約500mgの試料を冷却管を付けたエステル化用の5
0ml容共栓付きナス型フラスコに採り、1/2Nの水
酸化ナトリウム−メタノール溶液6mlを添加する。油
滴が消失して均一な溶液になるまで約7分間水浴上で加
熱する。次に三フッ化ほう素−メタノール試薬7mlを
添加して2分間沸騰後、冷却管頭頂部よりヘキサン5m
lを加え、さらに1分間沸騰させる。加熱を止め、ヘキ
サン溶液がフラスコの首まで到達するまで精製水を加
え、ヘキサン溶液を採った。このヘキサン溶液に精製水
約10mlを加え、撹拌後静置し、分層する。水槽を除
去後、同じ操作を3回繰り返す。この洗浄操作の後にヘ
キサン溶液に硫酸ナトリウムを加えて脱水した後、硫酸
ナトリウムを濾別してガスクロマトグラフィー用の試料
とした。この試料をガスクロマトグラフィー(ヒューレ
ットパッカード社5890)にDB−WAXキャピラリ
ーカラム(J&W Scientific社製カラム
で、厚さ0.25μmのポリエチレングリコールを固定
相液体とする。内径0.25mm、長さ30m)を装着
し、注入口、検出器の各温度を250℃、250℃と
し、カラム温度は140℃から210℃まで5℃/分で
昇温した。検出は水素炎イオン化検出器を用い、キャリ
アガスはヘリウムガスとした。α−リノレン酸をはじ
め、各脂肪酸は、メチルエステル化したもののピーク面
積%をそれぞれの脂肪酸の重量%とした。
に説明する。次に分析方法、効果の評価方法について説
明する。 分析方法; 〔1〕脂肪酸の測定方法 約500mgの試料を冷却管を付けたエステル化用の5
0ml容共栓付きナス型フラスコに採り、1/2Nの水
酸化ナトリウム−メタノール溶液6mlを添加する。油
滴が消失して均一な溶液になるまで約7分間水浴上で加
熱する。次に三フッ化ほう素−メタノール試薬7mlを
添加して2分間沸騰後、冷却管頭頂部よりヘキサン5m
lを加え、さらに1分間沸騰させる。加熱を止め、ヘキ
サン溶液がフラスコの首まで到達するまで精製水を加
え、ヘキサン溶液を採った。このヘキサン溶液に精製水
約10mlを加え、撹拌後静置し、分層する。水槽を除
去後、同じ操作を3回繰り返す。この洗浄操作の後にヘ
キサン溶液に硫酸ナトリウムを加えて脱水した後、硫酸
ナトリウムを濾別してガスクロマトグラフィー用の試料
とした。この試料をガスクロマトグラフィー(ヒューレ
ットパッカード社5890)にDB−WAXキャピラリ
ーカラム(J&W Scientific社製カラム
で、厚さ0.25μmのポリエチレングリコールを固定
相液体とする。内径0.25mm、長さ30m)を装着
し、注入口、検出器の各温度を250℃、250℃と
し、カラム温度は140℃から210℃まで5℃/分で
昇温した。検出は水素炎イオン化検出器を用い、キャリ
アガスはヘリウムガスとした。α−リノレン酸をはじ
め、各脂肪酸は、メチルエステル化したもののピーク面
積%をそれぞれの脂肪酸の重量%とした。
【0018】〔2〕サイトカインの抑制効果測定方法; 2−1;動物試験方法:以下の方法によりモデル動物を
用いて本発明の評価を行った。 〔試験動物〕;4週齢のddYマウス(チャールスリバ
ー)を購入後、1週間の馴化飼育を行った。その後に、
実験開始時の体重のばらつきが各群で揃うように1群を
4匹とし、1ケージに1匹ずつ飼育した。 〔飼育方法〕;毎日5g/匹となるようにエサを粉末給
餌器にて与え、食べ残しのエサは廃棄し、粉末給餌器は
洗浄し、毎日新しいエサを与え、不飽和脂肪酸の過酸化
の影響を極力避けるように心がけた。おおむね2回/週
の割合で体重測定を行い、床敷きの交換は週1回とし
た。 〔給餌試料〕;各群のマウスのエサは脂肪無添加の精製
飼料(日本クレア社)に紅花油1.2重量%を添加した
ものをベースとし、被験油脂として表1に示した各種原
料油脂を4.8重量%添加した。対照群には被験油脂の
代わりにコーン油を用い、1.2重量%を添加した。配
合組成を表2に示した。
用いて本発明の評価を行った。 〔試験動物〕;4週齢のddYマウス(チャールスリバ
ー)を購入後、1週間の馴化飼育を行った。その後に、
実験開始時の体重のばらつきが各群で揃うように1群を
4匹とし、1ケージに1匹ずつ飼育した。 〔飼育方法〕;毎日5g/匹となるようにエサを粉末給
餌器にて与え、食べ残しのエサは廃棄し、粉末給餌器は
洗浄し、毎日新しいエサを与え、不飽和脂肪酸の過酸化
の影響を極力避けるように心がけた。おおむね2回/週
の割合で体重測定を行い、床敷きの交換は週1回とし
た。 〔給餌試料〕;各群のマウスのエサは脂肪無添加の精製
飼料(日本クレア社)に紅花油1.2重量%を添加した
ものをベースとし、被験油脂として表1に示した各種原
料油脂を4.8重量%添加した。対照群には被験油脂の
代わりにコーン油を用い、1.2重量%を添加した。配
合組成を表2に示した。
【0019】
【表1】
【0020】注、α−リノレン酸を脂肪酸組成の18:
3で示した。
3で示した。
【0021】
【表2】
【0022】なお、試料に混合使用したものはつぎのと
おり。 [イ]コーン油;味の素株式会社製、市販品 [ロ]シソ油(Perilla);日本油脂(株)社製、シソ
油(Perilla)、 [ハ]紅花油;味の素株式会社製、市販品
おり。 [イ]コーン油;味の素株式会社製、市販品 [ロ]シソ油(Perilla);日本油脂(株)社製、シソ
油(Perilla)、 [ハ]紅花油;味の素株式会社製、市販品
【0023】2−2〔抗アレルギー性の試験方法〕;各
種の給餌試料を投与開始した後、第23日にマウスの背
部を剃毛した。翌日に剃毛部に0.5%ジニトロフルオ
ロベンゼン(=DNFB、アセトン;オリーブ油=4:
1に溶かしたもの))100μlを塗布した(Inductio
n)。第29日に各マウスの耳介厚をシックネスメータ
ーで測定した(0hとする)。測定後、0.2%DNF
B(アセトン;オリーブ油=4:1に溶かしたもの)を
耳介に20μl塗布し(Challenge)、6時間後(6
h)、24時間後(24h)に耳介厚を0hと同様に測
定して0hとの耳介厚の差から各種の給餌試料の抗アレ
ルギー性を判定した。耳介浮腫を抑え、0hとの差が小
さいほど抗アレルギー性があるものとした。
種の給餌試料を投与開始した後、第23日にマウスの背
部を剃毛した。翌日に剃毛部に0.5%ジニトロフルオ
ロベンゼン(=DNFB、アセトン;オリーブ油=4:
1に溶かしたもの))100μlを塗布した(Inductio
n)。第29日に各マウスの耳介厚をシックネスメータ
ーで測定した(0hとする)。測定後、0.2%DNF
B(アセトン;オリーブ油=4:1に溶かしたもの)を
耳介に20μl塗布し(Challenge)、6時間後(6
h)、24時間後(24h)に耳介厚を0hと同様に測
定して0hとの耳介厚の差から各種の給餌試料の抗アレ
ルギー性を判定した。耳介浮腫を抑え、0hとの差が小
さいほど抗アレルギー性があるものとした。
【0024】2−3〔PCR法を用いたサイトカイン発
現の確認試験方法〕 それぞれの飼料投与したマウスよりDNFBを塗布した
耳介(challenge24時間後)を採取し、それよりRN
Aを抽出した。このRNAのうちmRNAを逆転写酵素
によりcDNAに合成し、さらに免疫に関するサイトカ
インのプライマーを添加しPCR(ポリメラーゼ連鎖反
応)キットで増幅させて電気泳動によってそれぞれのm
RNAの発現を確認した。なお、耳介からのRNA抽出
は次の方法に従った。 <耳介からのmRNA抽出方法>耳介を切り取り、細か
く切断し、1mlの4M−グアニジンチオシアネート緩
衝液(日本ジーン社製)に溶かし、ホモジナイズドして
5分間室温に放置した。その後、0.2mlもクロロホ
ルムを添加し15秒かき混ぜ、3分間静置した。12,
000rpmで15分間遠心分離した。沈殿物に1ml
の75%(V/V)エタノール水を加えて溶解し、再度
12,000rpmで15分間遠心分離した。液層をと
り、0.5mlのイソプロパノールを加え、10分間静
置後、12,000rpmで遠心分離した。沈殿物をジ
エチルピロカーボネート(DEPC)処理水に溶解し
て、RNA試料とした。
現の確認試験方法〕 それぞれの飼料投与したマウスよりDNFBを塗布した
耳介(challenge24時間後)を採取し、それよりRN
Aを抽出した。このRNAのうちmRNAを逆転写酵素
によりcDNAに合成し、さらに免疫に関するサイトカ
インのプライマーを添加しPCR(ポリメラーゼ連鎖反
応)キットで増幅させて電気泳動によってそれぞれのm
RNAの発現を確認した。なお、耳介からのRNA抽出
は次の方法に従った。 <耳介からのmRNA抽出方法>耳介を切り取り、細か
く切断し、1mlの4M−グアニジンチオシアネート緩
衝液(日本ジーン社製)に溶かし、ホモジナイズドして
5分間室温に放置した。その後、0.2mlもクロロホ
ルムを添加し15秒かき混ぜ、3分間静置した。12,
000rpmで15分間遠心分離した。沈殿物に1ml
の75%(V/V)エタノール水を加えて溶解し、再度
12,000rpmで15分間遠心分離した。液層をと
り、0.5mlのイソプロパノールを加え、10分間静
置後、12,000rpmで遠心分離した。沈殿物をジ
エチルピロカーボネート(DEPC)処理水に溶解し
て、RNA試料とした。
【0025】<PCRによるDNAの増殖方法>RT−
PCR(reverse transcriptase−polymerase chain
reaction)beadsキット(アマシャムファルマシ
アバイオテック社製)のチューブに40μlのDEPC
水を加え、前記で得られたRNA試料を2μg、5’−
プライマー、3’−プライマー、pd(N)6(ランダ
ムプライマー)をそれぞれ2μlづつ添加して反応を行
った。反応は42℃(30分)、95℃(5分)にした
後、95℃(1分)、55℃(1分)、72℃(1分)
を35回繰り返した。その後、72℃で10分間保温し
た後、4℃に冷却してRNAの増幅反応を終了をした。
反応終了後、1%アガロースゲルで電気泳動を行い、そ
れぞれのサイトカインの発現を確認した。なお、耳介の
試料としては、対照群(コントロール群=紅花油+コー
ン油)、シソ油(紅花油+シソ油)投与、紅花油(紅花
油)群のマウスのものを用いた。また、サイトカインは
IL−6、IL−1β、IFN−γの各3’−,5’−
のプライマーと内部コントロールとして、G3PDH
(グリセロール−3−ホスフェートデヒドロゲナーゼ)
の3’−,5’−のプライマーを用いた。
PCR(reverse transcriptase−polymerase chain
reaction)beadsキット(アマシャムファルマシ
アバイオテック社製)のチューブに40μlのDEPC
水を加え、前記で得られたRNA試料を2μg、5’−
プライマー、3’−プライマー、pd(N)6(ランダ
ムプライマー)をそれぞれ2μlづつ添加して反応を行
った。反応は42℃(30分)、95℃(5分)にした
後、95℃(1分)、55℃(1分)、72℃(1分)
を35回繰り返した。その後、72℃で10分間保温し
た後、4℃に冷却してRNAの増幅反応を終了をした。
反応終了後、1%アガロースゲルで電気泳動を行い、そ
れぞれのサイトカインの発現を確認した。なお、耳介の
試料としては、対照群(コントロール群=紅花油+コー
ン油)、シソ油(紅花油+シソ油)投与、紅花油(紅花
油)群のマウスのものを用いた。また、サイトカインは
IL−6、IL−1β、IFN−γの各3’−,5’−
のプライマーと内部コントロールとして、G3PDH
(グリセロール−3−ホスフェートデヒドロゲナーゼ)
の3’−,5’−のプライマーを用いた。
【0026】〔3〕耳介の組織染色標本の作成と評価方
法 各個体の耳介の凍結標本切片を作成し、ヘマトキシリン
−エオジン染色(HE染色)を行った。炎症部への炎症
性細胞の浸潤などを写真より評価して数値化して各群を
比較した。なお、写真は図6に対照群(a)とシソ油
(b)のもののみを示した。写真判定の評価基準はつぎ
のとおりである。 1.炎症細胞の浸潤の程度 2.浮腫の程度 3.前記1.2.の評価判定は1点;Very slight、2
点;slight、3点;Mild、4点;Severe、5点;Very
Severeの評点として、各固体を評価した後、平均値で示
した。
法 各個体の耳介の凍結標本切片を作成し、ヘマトキシリン
−エオジン染色(HE染色)を行った。炎症部への炎症
性細胞の浸潤などを写真より評価して数値化して各群を
比較した。なお、写真は図6に対照群(a)とシソ油
(b)のもののみを示した。写真判定の評価基準はつぎ
のとおりである。 1.炎症細胞の浸潤の程度 2.浮腫の程度 3.前記1.2.の評価判定は1点;Very slight、2
点;slight、3点;Mild、4点;Severe、5点;Very
Severeの評点として、各固体を評価した後、平均値で示
した。
【0027】試験例1:抗アレルギー性作用試験 表2に示したように精製飼料に各々の油脂配合してマウ
スのエサとして与えて、前記の飼育条件で飼育した後、
前記の2−2〔抗アレルギー性の試験方法〕の通り処置
して耳介厚を測定した。6時間(即時型)および24時
間後(遅延型)と処置前と耳介の差を測定し表3に示し
た。図3および4に抗アレルギー性作用として、前記の
6時間および24時間後と処置前と耳介の差を測定した
結果を示した。その結果、6、24時間いずれの場合も
シソ油群は対照群より有意に浮腫を抑制していた。
スのエサとして与えて、前記の飼育条件で飼育した後、
前記の2−2〔抗アレルギー性の試験方法〕の通り処置
して耳介厚を測定した。6時間(即時型)および24時
間後(遅延型)と処置前と耳介の差を測定し表3に示し
た。図3および4に抗アレルギー性作用として、前記の
6時間および24時間後と処置前と耳介の差を測定した
結果を示した。その結果、6、24時間いずれの場合も
シソ油群は対照群より有意に浮腫を抑制していた。
【0028】
【表3】
【0029】なお、表中数値は平均値±標準偏差で示
す。また、aは対照群と比べて有意差(P<0.05)
ありを示す。
す。また、aは対照群と比べて有意差(P<0.05)
ありを示す。
【0030】試験例2;前記と同様に表2に示した飼料
をマウスのエサとして与えて、前記の飼育条件で飼育し
た後、前記の2−3〔PCR法を用いたサイトカイン発
現の確認試験方法〕の通り処理し、IL−1β、IL−
6およびIFN−γのmRMAの発現量(相対値)を調
べた。その結果を図5のa、b、cに示した。aはIL
−1βの発現量の図、bはIL−6の発現量の図、cは
IFN−γの発現量の図である。
をマウスのエサとして与えて、前記の飼育条件で飼育し
た後、前記の2−3〔PCR法を用いたサイトカイン発
現の確認試験方法〕の通り処理し、IL−1β、IL−
6およびIFN−γのmRMAの発現量(相対値)を調
べた。その結果を図5のa、b、cに示した。aはIL
−1βの発現量の図、bはIL−6の発現量の図、cは
IFN−γの発現量の図である。
【0031】試験例3:前記と同様に表2に示した飼料
をマウスのエサとして与えて、前記の飼育条件で飼育し
た後、前記の〔3〕耳介の組織染色標本の作成と評価方
法の通り処理し、耳介の組織切片の写真を図6に示し
た。なお、結果を数値化したものを表4に示した。
をマウスのエサとして与えて、前記の飼育条件で飼育し
た後、前記の〔3〕耳介の組織染色標本の作成と評価方
法の通り処理し、耳介の組織切片の写真を図6に示し
た。なお、結果を数値化したものを表4に示した。
【0032】
【表4】
【0033】以上の結果から、本発明のα−リノレン酸
を35重量%以上を含有する油脂がサイトカイン(IL
−1β、IL−6、IFN−γ)の抑制効果があり、そ
れらのmRNAの量が少ないことがわかる。
を35重量%以上を含有する油脂がサイトカイン(IL
−1β、IL−6、IFN−γ)の抑制効果があり、そ
れらのmRNAの量が少ないことがわかる。
【図1】図1は炎症作用に関与するサイトカインネット
ワークの図である。
ワークの図である。
【図2】図2はアレルギー反応に関与するサイトカイン
ネットワークの図である。
ネットワークの図である。
【図3】図3は各飼料を与えて生育した後、DNFB塗
布後6時間した時の抗アレルギー性試験の図である。
布後6時間した時の抗アレルギー性試験の図である。
【図4】図4は各飼料を与えて生育した後、DNFB塗
布後24時間した時の抗アレルギー性試験の図である。
布後24時間した時の抗アレルギー性試験の図である。
【図5】図5a、5b、5cは各飼料を与えて生育した
後、DNFB塗布後24時間した時耳介より抽出し、増
幅したmRNAの相対比較試験の図である。図5aはI
L−1βmRNAの図である。
後、DNFB塗布後24時間した時耳介より抽出し、増
幅したmRNAの相対比較試験の図である。図5aはI
L−1βmRNAの図である。
【図6】図5bはIL−6mRNAの図である。
【図7】図5cはIFN−γmRNAの図である。
【図8】図6は耳介の組織染色標本の写真である。6a
は対照群、6bはシソ油(Perilla)である。
は対照群、6bはシソ油(Perilla)である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4C206 AA01 AA02 DA05 MA01 MA04 NA14 ZB08 ZB13
Claims (2)
- 【請求項1】α−リノレン酸を35重量%以上を含有す
る油脂を用いることを特徴とするインターロイキン−1
β、インターロイキン−6またはインターフェロン−γ
であるサイトカインの抑制剤。 - 【請求項2】請求項1記載のサイトカインの抑制剤を有
効成分とする抗アレルギー性薬剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33639298A JP2000159668A (ja) | 1998-11-26 | 1998-11-26 | サイトカイン抑制剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33639298A JP2000159668A (ja) | 1998-11-26 | 1998-11-26 | サイトカイン抑制剤 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000159668A true JP2000159668A (ja) | 2000-06-13 |
Family
ID=18298670
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP33639298A Pending JP2000159668A (ja) | 1998-11-26 | 1998-11-26 | サイトカイン抑制剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000159668A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017523230A (ja) * | 2014-08-08 | 2017-08-17 | ミリアッチョ ラッファエーレ | 炎症性およびアレルギー性病変の治療に用いるための脂肪酸とパルミトイルエタノールアミドの混合物 |
-
1998
- 1998-11-26 JP JP33639298A patent/JP2000159668A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017523230A (ja) * | 2014-08-08 | 2017-08-17 | ミリアッチョ ラッファエーレ | 炎症性およびアレルギー性病変の治療に用いるための脂肪酸とパルミトイルエタノールアミドの混合物 |
JP2021004260A (ja) * | 2014-08-08 | 2021-01-14 | ミリアッチョ ラッファエーレ | 炎症性およびアレルギー性病変の治療に用いるための脂肪酸とパルミトイルエタノールアミドの混合物 |
JP7335475B2 (ja) | 2014-08-08 | 2023-08-30 | アリ リサーチ ソシエタ ア レスポンサビリタ リミタータ | 炎症性およびアレルギー性病変の治療に用いるための脂肪酸とパルミトイルエタノールアミドの混合物 |
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