JP2000159388A - 画像記録装置 - Google Patents

画像記録装置

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JP2000159388A
JP2000159388A JP10245699A JP10245699A JP2000159388A JP 2000159388 A JP2000159388 A JP 2000159388A JP 10245699 A JP10245699 A JP 10245699A JP 10245699 A JP10245699 A JP 10245699A JP 2000159388 A JP2000159388 A JP 2000159388A
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recording
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platen roller
recording medium
recording paper
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JP10245699A
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English (en)
Inventor
Taichi Ito
太一 伊藤
Atsushi Kawai
淳 河合
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Panasonic System Solutions Japan Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Graphic Communication Systems Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な構成で、装置前面からの給紙およ
び装置前面への排紙からなる前面操作を実現する熱記録
装置の記録紙往復搬送機構を提供すること 【解決手段】 サーマルヘッド21に圧接および解除さ
れるプラテンローラ23と、記録紙の端部を圧接保持し
た状態で往復移動し、記録紙が開口部に進入および脱出
可能な状態で往復移動する用紙搬送手段24と、用紙搬
送手段24に当接し開口させる用紙クランプ解除手段2
9と、プラテンローラと平行に配置された駆動プーリ軸
26と、プラテンローラ23に同軸に配置された従動プ
ーリ27と、プラテンローラ23と従動プーリ27の間
で円周方向に比較的大きなバックラッシを有して正逆双
方向にトルクの伝達を行うカップリング手段33と、駆
動プーリ26と従動プーリ27の間に張架され用紙搬送
手段24に固定されたベルト手段25とを備えた構成と
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像記録装置の記
録媒体往復搬送機構に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、熱記録装置はカラー化、高画質化
とともに小型化がはかられている。
【0003】以下、従来の熱記録装置について図を用い
て説明する。図17は、特開平8−90850号公報に
示された従来の熱記録装置の記録紙往復搬送機構の構成
を示す側面図である。図17において、1はサーマルヘ
ッドであり、別途駆動手段(図示せず)により、実線位
置1Aから破線位置1Bまで移動可能である。2はシー
ト状の感熱記録紙である。3は記録紙2を一定の荷重を
もってサーマルヘッド1に圧接するプラテンローラ、4
は用紙搬送ユニットであり、実線位置4Aから破線位置
4Bまで移動可能である。5は用紙搬送ユニット4に連
結し移送するベルト手段、6はベルト手段5を駆動する
駆動プーリ軸で、別途パルスモータ(図示せず)により
駆動され用紙搬送ユニット4を往復移動させる。7はプ
ラテンローラ3と同軸に配置された従動プーリであり、
一方向クラッチ8を介してプラテンローラに連結されて
いる。これにより、プラテンローラ3は、矢印A方向に
駆動回転されるとともに、矢印B方向には、一方向クラ
ッチ8によって駆動源から切り離される。9は用紙クラ
ンプ解除手段であり、別途の駆動手段(図示せず)によ
り実線位置9Aから破線位置9Bまで回転移動し、破線
位置9Bにおいて、用紙搬送ユニット4が実線位置4A
から破線位置4Cの範囲にある場合に、用紙搬送ユニッ
ト4に当接し、用紙搬送ユニット4を開口、記録紙2の
クランプを解除する。10は給紙ローラであり別途ギア
列(図示せず)を介して前記パルスモータにより駆動さ
れる。11は用紙カセットであり、複数枚の記録紙2が
収容され、別途駆動手段(図示せず)により実線位置1
1Aから破線位置11Bまで移動し、実線位置11Bに
おいて記録紙2を給紙ローラ10に一定の荷重をもって
圧接する。12は、記録紙2を排紙する排紙トレーであ
る。
【0004】以上のように構成された熱記録装置につい
て、その動作を説明する。熱記録装置記録の初期状態に
おいて、サーマルヘッド1は位置1Aに、用紙搬送ユニ
ット4は位置4Aに、用紙クランプ解除手段9は位置9
Aに、用紙カセット11は位置11Aにそれぞれセット
されている。
【0005】はじめに給紙動作について説明する。用紙
カセット11Aは位置11Bに移動し、記録紙2を給紙
ローラ10に圧接する。次に、パルスモータを駆動し駆
動プーリ軸6をF方向に回転させると、給紙ローラ10
はH方向に回転し、用紙カセット11Bから記録紙2が
D方向に引き出される。この後、記録紙2の右端がプラ
テンローラ3とサーマルヘッド1Aの間を通過した時点
でパルスモータを停止する。
【0006】次に、記録紙をクランプする位置までの記
録紙搬送の動作について説明する。用紙カセット11B
を位置11Aに戻し、サーマルヘッド1Aを位置1Bに
移動し、記録紙2をプラテンローラ3に圧接する。この
状態で、パルスモータを駆動し、駆動プーリ軸6をE方
向に回転させると、プラテンローラ3は、一方向クラッ
チ8を介してA方向に回転し、記録紙2はさらにG方向
に搬送される。この後、記録紙2の左端が記録紙クラン
プ位置に到達したらパルスモータの駆動を停止する。
【0007】次に、記録紙をクランプする動作について
説明する。サーマルヘッド1Bを位置1Aに戻し、記録
紙2のプラテンローラ3への圧接を解除する。この状態
で、パルスモータを駆動し駆動プーリ軸6をE方向に回
転させ、用紙搬送ユニット4をD方向に移送する。用紙
搬送ユニット4が位置4Cに到達すると、用紙クランプ
解除手段9Aを位置9Bに移動し、用紙クランプ解除手
段9Bが用紙搬送ユニット4Cに当接する。これによ
り、用紙搬送ユニット4Cには記録紙2が進入できる開
口部が生じる。
【0008】次に、用紙搬送ユニット4Cを位置4Cか
らD方向に移送させ、位置4Aに到達した時点でパルス
モータの駆動を停止し、用紙搬送ユニット4Aの開口部
の間に記録紙2を進入させる。この状態において、用紙
クランプ解除手段9Bを位置9Aに戻すことにより、用
紙搬送ユニット4Aは記録紙2をクランプする。
【0009】次に、記録動作について説明する。サーマ
ルヘッド1Aを位置1Bに移動し、記録紙2を介してプ
ラテンローラ3を圧接する。パルスモータを駆動し駆動
プーリ軸6をF方向に回転させると、用紙搬送ユニット
4Aは記録紙2の左端をクランプした状態でC方向に移
送され記録紙2を搬送する。記録紙2を搬送しながら、
サーマルヘッド1に画像信号に応じた印加パルスを与
え、記録紙2に感熱記録を行う。このとき、一方向クラ
ッチ8を介して従動プーリ7からプラテンローラ3にト
ルクは伝達されず、プラテンローラ3は記録紙2の搬送
に従動して回転する。用紙搬送ユニット4Aが位置4B
に到達した時点で、用紙搬送ユニット4Bの移送を停止
する。
【0010】次に、記録紙2の戻し搬送を行う動作につ
いて説明する。サーマルヘッド1Bを位置1Aに戻し、
パルスモータを駆動し駆動プーリ軸6をE方向に回転さ
せると、用紙搬送ユニット4Bは記録紙2の左端をクラ
ンプした状態でD方向に移送され記録紙2を搬送する。
用紙搬送ユニット4が位置4Aに到達した時点でパルス
モータを停止し、用紙搬送ユニット4Aの移送を停止す
る。
【0011】次に、記録紙2のクランプを解除する動作
について説明する。サーマルヘッド1を位置1Bに移動
し、記録紙2をプラテンローラ3に圧接する。次に、用
紙搬送ユニット4Aが位置4Aに位置した状態で、用紙
クランプ解除手段9Aを位置9Bに回転移動すると、記
録紙2の左端のクランプが解除される。次に、パルスモ
ータを駆動し駆動プーリ軸6をF方向に回転させ、用紙
搬送ユニット4Aを位置4Cまで移送する。この状態に
おいて、用紙搬送ユニット4Cと記録紙2は水平方向に
おいて完全に分離する。
【0012】次に、記録紙2を排紙搬送動作状態につい
て説明する。用紙クランプ解除手段9Bを位置9Aに戻
し、用紙搬送ユニット4Cの閉口する。この状態で、パ
ルスモータを駆動し、駆動プーリ軸6をE方向に回転さ
せると、プラテンローラ3には、一方向クラッチ8を介
してA方向のトルクが伝達され、プラテンローラ3はA
方向に回転し記録紙2はG方向に搬送され排紙トレー1
2に落下し、印刷の全工程を完了する。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】上述の熱記録装置で
は、プラテンローラ3による記録紙2の搬送において、
従動プーリ7からプラテンローラ3への駆動力の伝達を
1方向クラッチ8を介して行うために、図17の矢印G
方向にしか記録紙を搬送することが出来ない。したがっ
て、用紙カセット11から排紙トレー12への一連の記
録紙の搬送を実現するために、プラテンローラ3に対し
て同図左方向に用紙カセット11を、右方向に排紙トレ
ー12を配置する構成を有している。
【0014】しかしながら、操作性に勝れ、近年民生A
V機器において主流であるような前面での操作、すなわ
ち装置前面からの給紙、および装置前面への排紙を実現
しようとした場合、従来の熱記録装置の構成では、仮
に、図17における右側面を装置前面とした場合、用紙
カセット11が装置の後部天面に位置し、また図17に
おける左側面を装置前面とした場合、排紙トレー12が
装置の後部に位置し、実現が不可能であるという問題点
を有している。
【0015】また、従来の熱記録装置では、記録紙2を
クランプする位置へ用紙搬送ユニット4を移送する動作
状態において、サーマルヘッド1Bを位置1Aに待避さ
せることにより、記録紙2とプラテンローラ3の圧接は
解除される。しかし、記録紙2とプラテンローラ3とは
軽く接触しているため、この状態でパルスモータを駆動
し用紙搬送ユニット4をD方向に移送すると、同時にプ
ラテンローラ3にも1方向クラッチ8を介して駆動力が
伝達されA方向に回転するので、記録紙2はプラテンロ
ーラ3と摺動接触し、記録紙2の姿勢が不安定となる。
この結果、記録紙2をクランプする位置がズレることに
帰因する印刷位置のズレが発生したり、記録紙2の裏面
にプラテンローラ3のゴムによる汚れが付着するという
問題点を有している。
【0016】本発明は、かかる点に鑑みてなされたもの
であり、簡単な構成にて、装置前面からの給紙および装
置前面への排紙からなる前面操作および印刷動作の信頼
性向上を実現する画像記録装置を提供する。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明は、駆動手段を、
保持部材を記録媒体の搬送方向に沿って往復搬送する保
持部材移動手段に連結すると共にプラテンローラにカッ
プリング手段を介して連結し、このカップリング手段に
より、記録媒体を記録搬送するときは駆動手段のトルク
がプラテンローラに伝達されないようにして、プラテン
ローラを記録媒体に従動回転させるようにする一方、記
録媒体を供給および排出するときは駆動手段のトルクを
プラテンローラに伝達するようにして、プラテンローラ
を駆動回転させる。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明の第1の態様に係る画像記
録装置は、記録媒体に記録を行う記録ヘッドと、前記記
録ヘッドに前記記録媒体を圧接するプラテンローラと、
前記記録媒体を前記記録ヘッドおよび前記プラテンロー
ラの当接位置に供給する記録媒体供給手段と、前記当接
位置よりも奥側に前記記録媒体の一部を送り込んだ状態
でその後端部を保持する保持部材と、駆動手段に連結さ
れ、前記保持部材を前記記録媒体の記録搬送方向に沿っ
て往復移動する保持部材移動手段と、前記駆動手段及び
前記プラテンローラの間に介在して記録搬送時に前記駆
動手段から前記プラテンローラへのトルクの伝達を遮断
し前記プラテンローラを前記記録媒体に従動回転させる
一方、前記記録媒体の供給時および排出時に前記駆動手
段から前記プラテンローラへトルクを伝達して前記プラ
テンローラを駆動回転させるカップリング手段と、を具
備する構成を採る。
【0019】この構成により、記録媒体供給時は、記録
ヘッドおよびプラテンローラ間に記録媒体の前端部を保
持した後、駆動手段により保持部材移動手段を駆動して
保持部材を移動すると共に、カップリング手段が駆動手
段のトルクをプラテンローラに伝達してプラテンローラ
を駆動回転する。これにより、記録媒体を記録ヘッドお
よびプラテンローラの当接位置よりも奥側に送り込む。
記録搬送時は、駆動手段により保持部材移動手段を駆動
して保持部材をさらに前進し保持部材が記録媒体の後端
部を保持し、この状態で、保持部材移動手段により保持
部材を往復移動することにより記録媒体を往復搬送す
る。このとき、カップリング手段は、駆動手段からプラ
テンローラへのトルクの伝達を切断しているので、プラ
テンローラは記録媒体との摩擦力により記録媒体とつれ
回りする。記録媒体排出時は、保持部材が記録媒体を放
した後、駆動手段が保持部材移動手段により保持部材を
後退すると共に、駆動手段のトルクをプラテンローラに
伝達して記録媒体を排出する。これにより、プラテンロ
ーラによる記録媒体の供給および排出並びに保持部材移
動手段による記録搬送の3つの動作を一つの駆動手段で
達成し、簡単な構成により、記録媒体の供給および排出
を同一方向からことを可能にする。
【0020】本発明の第2の態様は、第1の態様に係る
画像記録装置において、保持部材移動手段は、駆動手段
に連結した駆動軸と、前記駆動軸に取り付けた駆動プー
リと、前記プラテンローラと同軸上に回転自在に配置し
た従動プーリと、前記駆動プーリおよび前記従動プーリ
の間に張架し前記保持部材を連結したベルトと、で構成
したことを特徴とする。
【0021】本発明の第3の態様は、第2の態様に係る
画像記録装置において、カップリング手段は、プラテン
ローラおよび従動プーリ間に介在し比較的大きなバック
ラッシを有して正逆双方向にトルクを伝達することを特
徴とする。
【0022】本発明の第4の態様は、第2の態様に係る
画像記録装置において、カップリング手段は、プラテン
ローラの回転軸上において半径方向に開けられた孔に差
し込まれたピンと、前記ピンと円周方向に係合し従動プ
ーリに設けられた突起と、で構成したことを特徴とす
る。この構成により、カップリング手段を安価に実現で
きる。
【0023】本発明の第5の態様は、第1の態様に係る
画像記録装置において、カップリング手段は、電気的に
オンオフ可能なクラッチであることを特徴とする。
【0024】本発明の第6の態様は、第1の態様に係る
画像記録装置において、保持部材移動手段が保持部材を
記録媒体の後端部を保持する位置まで移動するときに前
記プラテンローラおよび前記記録ヘッドの間を離間して
前記プラテンローラに前記記録媒体が接触しない位置関
係にする離間手段をさらに具備する構成を採る。
【0025】この構成により、保持部材を保持位置に移
動するときに記録媒体およびプラテンローラが接触しな
い位置関係になる構成としたことより、記録媒体を積極
的に保持せずとも記録媒体の姿勢が不安定となり記録媒
体を保持する位置がズレることに帰因する印刷位置のズ
レが起こることはない。また、記録媒体とプラテンロー
ラ23とは摺動接触しないため、記録媒体の裏面にプラ
テンローラの汚れが付着することはない。
【0026】本発明の第7の態様は、第6の態様に係る
画像記録装置において、記録ヘッドを下側にプラテンロ
ーラを上側にそれぞれ配置し、前記離間手段は、前記プ
ラテンローラまたは前記記録ヘッドのいずれか一方を他
方から遠ざけることを特徴とする。
【0027】本発明の第8の態様は、第2の態様に係る
画像記録装置において、駆動プーリ、従動プーリおよび
ベルトは、記録媒体の搬送方向に沿ってその両側に設け
た構成を採る。
【0028】この構成により、カップリング手段を介し
てプラテンローラに伝達する駆動力を、記録媒体の搬送
が滑らかに行え、装置の動作信頼性が向上する。また、
記録媒体の搬送方向両側に配置された2個のベルト手段
に分担されるので、各々sのベルト手段の幅を細くして
コストダウンが実現できる。
【0029】本発明の第9の態様は、第8の態様に係る
画像記録装置において、記録媒体の両側にそれぞれ設け
たベルトのうちプラテンローラに連結されていない側の
ベルトの幅を他方よりも細くした構成を採る。
【0030】この構成により、カップリング手段を介し
てプラテンローラに駆動力を伝達しない側のベルトの幅
を細くすることによりコストダウンが実現できる。
【0031】本発明の第10の態様は、第3の態様に係
る画像記録装置において、プラテンローラに対して摩擦
抵抗を付勢して前記プラテンローラの回転を停止するブ
レーキ手段をさらに具備する構成を採る。
【0032】この構成により、記録搬送の開始時点で
は、カップリング手段の状態を記録搬送においてバック
ラッシを最大限有効に使用できる位置関係に制御する。
また、記録媒体の供給動作において、従動プーリの回り
初めからプラテンローラを回転することができるので効
率的な用紙搬送が可能になる。
【0033】本発明の第11の態様は、第10の態様に
係る画像記録装置において、ブレーキ手段は、プラテン
ローラが記録ヘッドに圧接されない状態において、前記
プラテンローラの回転に対する摩擦抵抗を付勢する構成
を採る。
【0034】この構成により、装置全体の駆動負荷の最
大値を増すことなく、第10の態様と同様の効果を得る
ことができる。
【0035】本発明の第12の態様は、第1の態様に係
る画像記録装置において、記録ヘッドおよびプラテンロ
ーラの当接位置を基準として記録媒体の搬送方向前方側
であって前記当接位置の近傍で前記記録媒体の通過を検
出する記録媒体検出手段をさらに具備する構成を採る。
【0036】この構成により、給紙動作状態における用
紙送り量の検出、戻し搬送状態における紙ジャム検出、
および、給紙ローラ位置までの用紙搬送における用紙送
り量の検出を単一の検出手段で行うことができる。
【0037】本発明の第13の態様に係る画像記録装置
は、装置前方に設けられカセットを着脱自在に収容する
カセット収容部と、前記カセット収容部の上方に設けら
れ前記カセットから取り出した記録媒体を往復移動させ
つつ記録を行う記録部と、前記記録媒体が装置後方に往
道したときに前記記録媒体を湾曲させて収容する記録媒
体収容部と、記録終了後の前記記録媒体を装置前方に排
出する記録媒体排出手段と、を具備する構成を採る。
【0038】本発明の第14の態様は、第13の態様に
係る画像記録装置において、記録媒体排出手段は、カセ
ット収容部の装置前方側の開口から記録終了後の記録媒
体を排出する構成を採る。
【0039】これらの構成により、簡単な構成により、
装置前面からの給紙および装置前面への排紙からなる前
面操作を実現することができる。
【0040】本発明の第15の態様は、記録部の下部か
つ前記カセット収容部の装置後方側に光定着器を配置し
た構成を採る。
【0041】これにより、装置の小型化を実現すること
ができる。
【0042】本発明の第16の態様に係る光定着型熱記
録装置は、記録媒体に熱記録を行うサーマルヘッドと、
前記サーマルヘッドに圧接および解除されるプラテンロ
ーラと、第1および第2のクランプ部材の間に前記記録
媒体の端部を圧接保持した状態で前記記録媒体の長さ以
上の第1の所定範囲を往復移動し、前記第1および第2
のクランプ部材を離間し、前記記録媒体がそれらの間に
進入および脱出可能な状態で第2の所定範囲を往復移動
する前記第1および第2のクランプ部材を備えた記録媒
体搬送手段と、前記記録媒体搬送手段が前記第2の所定
範囲内に存在する場合に、前記第1または第2のクラン
プ部材に当接し前記第1または第2のクランプ部材の圧
接を解除するクランプ解除手段と、前記プラテンローラ
に対して実質的に平行であり少なくとも前記第1の所定
範囲の長さ以上の距離をおいて配置された駆動軸と、前
記駆動軸と同軸に配置された第1のプーリと、前記プラ
テンローラの回転軸と同軸に配置され前記プラテンロー
ラの直径よりも小さいピッチ円直径を有する第2のプー
リと、前記プラテンローラの回転軸と同軸に配置され前
記プラテンローラと前記第2のプーリの間で円周方向に
比較的大きなバックラッシを有して正逆双方向にトルク
の伝達を行うカップリング手段と、前記第1のプーリと
前記第2のプーリの間に張架され前記記録媒体搬送手段
に固定されたベルト手段と、前記プラテンローラと前記
駆動軸の間に配置され角度または位置を変えることによ
り前記記録紙の進路を規制するセレクタ手段と、前記サ
ーマルヘッドの前記駆動軸側近傍に配置された第1の案
内手段、前記プラテンローラの前記駆動軸側近傍に配置
された第2の案内手段を具備する構成を採る。
【0043】この構成により、簡単な構成により、装置
前面からの給紙および装置前面への排紙からなる前面操
作を実現することができる。
【0044】以下、本発明の一実施の形態について図面
を参照しながら詳細に説明する。図1(a)および図1
(b)は、本発明の熱記録装置の記録紙往復搬送機構の
構成を示す側面図および平面図である。
【0045】図1において、21はサーマルヘッドであ
る。22はシート状の光定着性感熱記録用紙(以降、記
録紙という)である。23はプラテンローラであり、別
途駆動手段(図示せず)により、実線位置23Aから破
線位置23Bまで移動可能であり、破線位置23Bにお
いて、記録紙22をサーマルヘッド21に一定の荷重を
もって圧接する。24は用紙搬送ユニットであり、実線
位置24Aから破線位置24Bまで別途設けられた直線
案内手段(図示せず)に沿って、直線的に移動する。2
4aは用紙搬送ユニット24に設けられた用紙搬送ベー
ス、24bは用紙クランプレバーで回動支軸24cを中
心に回転し、記録紙22をクランプする。用紙クランプ
レバー24bは、開口状態において当接面24dが水平
になるように、その形状が設定されている。24eは用
紙クランプレバー24bに押圧力を付勢する薄板ばねで
ある。薄板ばね以外の弾性部材も利用できる。25は用
紙搬送ユニット24に連結し、用紙搬送ユニット24を
移送するベルト手段であり記録紙22の幅方向両側に各
々1個ずつ配置される。26はベルト手段25を駆動す
る駆動プーリ軸であり駆動軸26aに駆動プーリ26b
を記録紙22の幅方向両側に各々1個ずつ圧入固定した
構成からなり、別途パルスモータ(図示せず)により駆
動され用紙搬送ユニット24を往復移動させる。27は
プラテンローラ23と同軸に配置され、かつ、ピッチ円
直径が前記プラテンローラ23の直径よりも若干小さい
従動プーリであり、記録紙22の幅方向両側に各々1個
ずつ配置され、各々はベルト手段25に係合し、そのう
ち1個が円周方向に比較的大きなバックラッシを有する
カップリング手段33を介してプラテンローラに連結さ
れている。これにより、プラテンローラ23は、一定の
バックラッシをもって、矢印OおよびPの双方向に駆動
回転される。バックラッシは、例えばほぼ1回転に相当
する。29は用紙クランプ解除手段であり、別途駆動手
段(図示せず)により実線位置29Aから破線位置29
Bまで回転移動し、破線位置29Bにおいて、用紙搬送
ユニット24が位置24Cから位置24Dの範囲にある
場合に、用紙クランプレバー24bの当接面24dを押
圧し、記録紙22のクランプを解除させるとともに、突
起部29aにおいて記録紙22を紙ガイド35に当接す
る。30は給紙ローラでありセレクタ手段34(後述)
および給紙ローラに付勢される上向きのばね力F1によ
り実線位置30A、破線位置30Bおよび30Cの3段
階で移動する。このとき、給紙ローラ30が、破線位置
30Bおよび30Cに位置する場合には、別途ギア列
(一部分を図示)を介して前記パルスモータにより回転
駆動され、実線位置30Aに位置する場合には、別途ギ
ア列(図示せず)の噛み合いが外れ、給紙ローラ30A
が回転しないような移動軌跡があらかじめ設定されてい
る。31は用紙カセットであり、複数枚の記録紙22が
記録面側を下向きに積層された状態で収容されている。
ここで、最下層の記録紙22には上向きの押圧力F2が
常時付勢され、前記給紙ローラが破線位置30Cに位置
する場合には、最上層の記録紙22が給紙ローラに当接
され、給紙ローラ30が位置30Aおよび30Bに位置
する場合には、最上層の記録紙22が用紙カセット31
の天井面に当接され、給紙ローラ30には当接されない
ような位置関係が設定させている。32は記録紙22を
排紙する排紙トレーであり、用紙カセット31の上面で
構成される。34は記録紙22の進路を規制するセレク
タ手段であり、別途駆動手段(図示せず)により、実線
位置34A、破線位置34BおよびCの3段階で回転移
動し先端部近傍に回転フリーな状態で取り付けられた従
動ローラ34aを介して、前記給紙ローラ30を押圧し
移動させる。
【0046】ここで、セレクタ手段34が実線位置34
Bおよび34Cに位置する場合には、給紙ローラ30は
破線位置30Bおよび30Cに各々位置し、セレクタ手
段34が実線位置34Aに位置する場合には、給紙ロー
ラ30は前記上向きのばね力F1により実線位置30A
に位置する。35、36および37は記録紙22の搬送
を案内する紙ガイドであり、紙ガイド35は、紫外線吸
収材を添加していないアクリル樹脂等の300nm以上
の波長の光を透過する透明樹脂材料により形成される。
38および39は記録紙22の通過を検出する用紙検出
スイッチおよび紙検出センサーである、40は前記プラ
テンローラ23が実線位置23Aにある状態で、プラテ
ンローラ23Aに回転抵抗を付勢するブレーキ手段であ
り、紙ガイド35に沿って、イエロー用光定着器41お
よびマゼンタ用光定着器42が順次配置されている。
【0047】以上のように構成された熱記録装置につい
て、図2〜図16を用いてその動作を説明する。
【0048】図2は、熱記録装置記録の初期状態であ
る。別途駆動手段によってプラテンローラ23は位置2
3Aに、用紙クランプ解除手段29は位置29Aに、セ
レクタ手段34は位置34Aに、給紙ローラ30はばね
力F1により位置30Aに、用紙搬送ユニット24は別
途パルスモータにより位置24Aに、各々セットされて
いる。
【0049】ここで、最下層の記録紙22には上向きの
押圧力F2が常時付勢され、最上層の記録紙22が用紙
カセット31の天井面に当接されているため、用紙カセ
ット31の中で積層された記録紙22を互いに密着した
状態に保つことができ、記録紙22同士の界面への空気
の侵入を防止し、記録紙22の含水分量の変動に起因す
る記録感度の変化を防止できる。
【0050】図3は、給紙動作状態である。セレクタ手
段34を位置34Cに移動することにより給紙ローラ3
0を位置30Cに移動し、記録紙22に圧接した状態
で、パルスモータを駆動し駆動プーリ軸26をI方向に
回転させると、用紙搬送ユニット24AはK方向に移送
されるとともに、給紙ローラ30CはN方向に回転し、
用紙カセット31から記録紙22をQ方向に引き出す。
記録紙22はさらに紙ガイド35および紙ガイド36に
沿ってR方向に搬送され、記録紙22の左端がプラテン
ローラ23Aとサーマルヘッド21の間を通り抜けて用
紙検出スイッチ30に到達した時点でパルスモータを停
止し給紙動作を終了する。
【0051】このとき、給紙ローラは破線位置30Cに
おいて用紙カセット31に若干侵入した状態で、最上層
の記録紙22に当接するため、最上層の記録紙22は用
紙カセット31の天井面から離間し、記録紙22と給紙
ローラ30の間には、荷重F2が作用する。
【0052】また、カップリング手段33を介して従動
プーリ27からプラテンローラ23へトルクが伝達され
るため、プラテンローラ23はO方向に回転する。ここ
で、カップリング手段33は回転方向に比較的大きなバ
ックラッシを有するが、従動プーリ27の回り初めに相
当するこのバックラッシの範囲ではプラテンローラ23
はブレーキ手段39により停止している。
【0053】また、K方向へ移送される用紙搬送ユニッ
ト24が、セレクタ手段34が回転移動する範囲内に侵
入する時間までに、記録紙22の左端が用紙検出スイッ
チ38に到達するよう、給紙ローラ30の回転速度が設
定されている。
【0054】図4は、記録紙クランプ位置までの記録紙
搬送状態である。セレクタ手段34Cを位置34Aに移
動することにより、給紙ローラ30Cはばね力F1によ
り位置30Aに移動する。プラテンローラ23Aを位置
23Bに移動し記録紙22をサーマルヘッド21に圧接
する。この状態で、パルスモータを駆動し、駆動プーリ
軸26をI方向に回転させると、用紙搬送ユニット24
はK方向に移送されるとともに、プラテンローラ23B
には、カップリング手段33を介してO方向のトルクが
伝達されO方向に回転し記録紙22はさらにR方向に搬
送される。記録紙22の右端が通紙センサー39に到達
したらパルスモータの駆動を停止する。ここで、カップ
リング手段33は回転方向に比較的大きなバックラッシ
を有するが、前記した給紙動作状態において、プラテン
ローラ23BがO方向に回転する方向のバックラッシは
解消しており、本動作状態では従動プーリ27の回り初
めからプラテンローラ23は回転することができ、用紙
搬送を効率良く行える。また、給紙ローラ30Aは、位
置30Aにある場合には、ギア列(一部を図示せず)の
噛み合いが外れ回転しないような移動軌跡が設定されて
おり、パルスモータが回転した場合でも給紙ローラ30
Aは回転しない。また、記録紙22の右端が通紙センサ
ー39に到達する前に、用紙搬送ユニット24が位置2
4Cに到達することはない。
【0055】図5は、用紙クランプ位置に用紙搬送ユニ
ット24を移送する動作状態である。プラテンローラ2
3Bを位置23Aに移動し、記録紙22のサーマルヘッ
ド21への圧接を解除する。この状態で、パルスモータ
を駆動し駆動プーリ軸26をI方向に回転させ、用紙搬
送ユニット24をK方向に移送し、用紙搬送ユニット2
4が位置24Cに到達したらパルスモータの駆動を停止
する。このとき、プラテンローラ23Aには、カップリ
ング手段33を介してO方向のトルクが伝達され、プラ
テンローラ23はO方向に回転するが、記録紙22はプ
ラテンローラ23と離れているため、用紙搬送力は発生
せず、記録紙22を積極的に保持せずとも、記録紙22
の姿勢が不安定となり、記録紙22をクランプする位置
がズレることに帰因する印刷位置のズレが起こることは
ない。また、記録紙22とプラテンローラ3は摺動接触
しないために、記録紙22の裏面にプラテンローラ3の
ゴムによる汚れが付着することはない。
【0056】図6は、用紙搬送ユニット24Cを開口す
る動作状態である。用紙クランプ解除手段29Aを位置
29Bに移動することにより、突起部29aは記録紙2
2の端部を紙ガイド35に当接し記録紙22の高さ位置
を規制するとともに、用紙クランプ解除手段29Bが用
紙クランプレバー24bの当接面24dに当接し、用紙
クランプレバー24bを回動支点24cを中心に回転さ
せ、用紙搬送ユニット24Cには記録紙22が進入でき
る開口部が生じる。ここで、位置24Cにおいて用紙搬
送ユニット24の左端と、記録紙22右端との間には若
干の距離があり、記録紙22の右端は用紙搬送ユニット
24Cの開口部に進入していない。
【0057】図7は、用紙搬送ユニット24を移送し用
紙クランプレバー24bと用紙搬送ベース24aの間に
記録紙22を進入させる動作状態である。パルスモータ
を駆動し駆動プーリ軸26をI方向に回転させ、用紙搬
送ユニット24Cを位置24CからさらにK方向に移送
し、位置24Dに到達した時点でパルスモータの駆動を
停止する。このとき、用紙クランプレバー24bと用紙
搬送ベース24aの間の開口部に記録紙22の右端部が
所定の長さだけ進入する。
【0058】ここで、記録紙22の右端部は、用紙クラ
ンプ解除手段29Bの突起部29aと紙ガイド35に当
接されることにより、用紙搬送ベース24aと用紙クラ
ンプレバー24bの開口した開口部の中央付近に、その
高さ位置が規制されており、記録紙22の右端が、用紙
クランプレバー24bや用紙搬送ベース24aに引っか
かることはなく、滑らかに侵入する。
【0059】図8は、用紙クランプを行う動作状態であ
る。用紙クランプ解除手段29Bを位置29Aに移動さ
せることにより、用紙クランプレバー24bは、薄板ば
ね24eの押圧力により回転移動し、記録紙22を用紙
搬送ベース24aに押し付け用紙クランプ動作を完了す
る。
【0060】図9は、イエロー色の記録を行う動作状態
である。パルスモータを駆動し、駆動プーリ軸26をI
方向に回転させ、用紙搬送ユニット24Dを24Bに移
送した後、プラテンローラ23Aを位置23Bに移動、
記録紙22を介してサーマルヘッド21を圧接する。こ
の状態で、再度パルスモータを駆動し、駆動プーリ軸2
6をJ方向に回転させると、用紙搬送ユニット24Bは
記録紙22の右端をクランプした状態でL方向に移送さ
れ、記録紙22をS方向に搬送する。記録紙22を搬送
しながら、サーマルヘッド21に画像信号に応じて記録
紙22のイエロー発色層が発色する熱エネルギーに対応
する印加パルスを与え記録紙22のイエロー発色層の感
熱記録を行うとともに、イエロー用光定着器41より、
記録済のイエロー発色層に対応する特定の範囲の波長の
紫外線を照射することによりイエロー発色層の光定着を
行う。用紙搬送ユニット24が位置24Aに到達した時
点でパルスモータの駆動を停止し、用紙搬送ユニット2
4Aの移送を停止する。このとき、記録紙22の左端
は、プラテンローラ23Bよりも右側に位置する。ま
た、紙ガイド35は、紫外線吸収材を添加していないア
クリル樹脂等の300nm以上の波長の光を透過する透
明樹脂材料により形成されている為、紙ガイド35によ
り記録紙22の光定着が妨げられることはない。
【0061】次に、上記、記録搬送の動作状態における
カップリング手段33の機能について図10を用いて説
明する。カップリング手段33は、プラテンローラ23
の軸に形成された突起23aと従動プーリ27に形成さ
れた突起27aからなり、記録搬送の開始時であり、用
紙搬送ユニット24が位置24Aにある状態では、図1
0(a)に示すように、従動プーリ27のO方向の駆動
回転に関して双方の突起が係合した状態にある。記録搬
送において、ベルト手段25の送り速度V25と、ベル
ト手段25により移送される用紙搬送ユニット24にク
ランプされた記録紙22の送り速度V22は等しい。ま
たプラテンローラ23と記録紙22の接触面において相
対的なスベリはないために、記録紙22の送り速度V2
2とプラテンローラ23の周速度V23は等しい。ま
た、同様にベルト手段25の送り速度V25と従動プー
リ27の周速度V27は等しい。
【0062】一方、プラテンローラ23の直径は従動プ
ーリ27のピッチ円直径よりも若干大きいために、プラ
テンローラ23の回転角速度VR23は従動プーリ27
の回転角速度VR27よりも若干小さくなる。したがっ
て、プラテンローラ23は記録紙22の搬送に従動して
比較的遅い回転角速度VR23で、従動プーリ27はベ
ルト手段25に係合して比較的速い回転角速度VR27
で、各々独立にP方向に回転するため、記録搬送の途中
においては、カップリング手段33は図10(b)に示
すような状態となる。そして、さらに記録搬送を続け、
用紙搬送ユニット24が位置24Aに到達した時点で
は、カップリング手段33は図10(c)のように、P
方向の回転に関して、突起23aと突起27aとの間に
一定の距離δを残し、双方の突起が係合することがない
よう、プラテンローラ23の直径、従動プーリ27のピ
ッチ円直径、記録搬送での移動距離、突起23aおよび
突起27aの円周角が設定されている。したがって、記
録搬送の動作状態の全域を通して、カップリング手段3
3を介して従動プーリ32からプラテンローラ23にト
ルクは伝達されず、プラテンローラ23は記録紙22の
搬送に従動して回転する。
【0063】すなわち、カップリング手段33をパルス
モータおよびプラテンローラ23の間に介在させること
により、用紙搬送ユニット24およびベルト手段25に
よる記録搬送時にパルスモータからプラテンローラ23
へのトルクの伝達を断ち、プラテンローラを従動回転可
能にする。このとき、プラテンローラ23は、記録紙2
2をサーマルヘッド21に圧接しているので、プラテン
ローラ23は、記録紙22との摩擦力により記録紙22
の搬送につれ回りする。
【0064】図11は、イエロー色記録後の記録紙22
の戻し搬送を行う動作状態である。プラテンローラ23
Bを位置23Aに移動し、パルスモータを駆動し駆動プ
ーリ軸26をI方向に回転させると、用紙搬送ユニット
24Aは記録紙22の左端をクランプした状態でK方向
に移送され記録紙22をR方向に搬送する。ここで、用
紙検出スイッチ38の動作により、記録紙22が正常に
搬送されたことを検出する。用紙搬送ユニット24が位
置24Bに到達した時点でパルスモータ31を停止し、
用紙搬送ユニット24Bの移送を停止する。
【0065】ここで、戻し搬送の開始時点では、カップ
リング手段33は図10(c)のような状態にあり、従
動プーリ27のO方向の駆動回転に関して、比較的大き
なバックラッシを有する。この状態では、プラテンロー
ラ23にはブレーキ手段40により回転抵抗が付勢され
ているため回転を停止しているが、従動プーリ27の回
転によって、戻し搬送が終了する時点までに、カップリ
ング手段33は図10(a)の状態に戻り、プラテンロ
ーラ23にはカップリング手段33を介してO方向のト
ルクが伝達され、プラテンローラ23はO方向に駆動回
転される。
【0066】次に、マゼンタ色の記録を行う動作状態に
おいて、各機構部分の動作状態は図9に示す、イエロー
色の記録を行う動作状態と同様であるため説明を省略す
る。前記したように、イエロー色記録後の記録紙22の
戻し搬送を行う動作状態の間に、カップリング手段33
は図10(a)の状態に戻るため、マゼンタ色の記録時
においてもイエロー記録時と同じ動作状態で記録紙22
の搬送が可能となる。ここでは、サーマルヘッド21に
画像信号に応じて記録紙22のマゼンタ発色層が発色す
る熱エネルギーに対応する印加パルスを与え記録紙22
のマゼンタ発色層の感熱記録を行うとともに、マゼンタ
用光定着器42より、記録済のマゼンタ発色層に対応す
る特定の範囲の波長の紫外線を照射することによりマゼ
ンタ発色層の光定着を行う。
【0067】次に、マゼンタ色記録後の記録紙22の戻
し搬送を行う動作状態において、各部の動作状態は図1
1に示すイエロー色記録後の記録紙22の戻し搬送を行
う動作状態と同じであり説明を省略する。
【0068】次に、シアン色の記録を行う動作状態にお
いて、各機構部分の動作状態は図9に示す、イエロー色
の記録を行う動作状態と同様であるため説明を省略す
る。サーマルヘッド21に画像信号に応じて記録紙22
のシアン発色層が発色する熱エネルギーに対応する印加
パルスを与え記録紙22のシアン発色層の感熱記録を行
う。
【0069】次に、シアン色記録後の記録紙22の戻し
搬送を行う動作状態において、各部の動作状態は図11
に示すイエロー色記録後の記録紙22の戻し搬送を行う
動作状態と同じであり、用紙搬送ユニット24が位置2
4Dに到達した時点でパルスモータ31を停止し、用紙
搬送ユニット24Dの移送を停止する。
【0070】図12は、用紙搬送ユニット24を開口す
る動作状態である。用紙搬送ユニット24が位置24D
にある状態において、用紙クランプ解除手段29Aを位
置29Bに移動することにより、突起部29aは記録紙
22の端部を紙ガイド35に当接し記録紙22を保持す
るとともに、用紙クランプ解除手段29Bが用紙クラン
プレバー24bの当接面24dに当接し、用紙搬送ユニ
ット24Dに開口部を生じさせ、記録紙22のクランプ
を解除する。
【0071】図13は、用紙搬送ユニット24から記録
紙22を分離する動作状態である。パルスモータを駆動
し駆動プーリ軸26をJ方向に回転させ、用紙搬送ユニ
ット24Dを位置24Cに移送する。用紙搬送ユニット
24Dが位置24Cに到達すると、用紙搬送ユニット2
4Cと記録紙22は水平方向において分離する。このと
き、記録紙22の端部は前記したように、用紙クランプ
解除手段29Bの突起部29aと紙ガイド35により保
持されているため、記録紙22と用紙クランプレバー2
4bや用紙搬送ベース24aの間に引っかかりや吸着が
あった場合でも、記録紙22が用紙搬送ユニット24D
につられてL方向に移動することはない。また、カップ
リング手段33によりプラテンローラ23Aに駆動力は
伝達されず、プラテンローラ23Aにはブレーキ手段4
0による押圧力が付勢されているため停止している。
【0072】図14は、記録紙22を給紙ローラ30の
位置に搬送する動作状態である。用紙クランプ解除手段
29Bを位置29Aに移動する。次にプラテンローラ2
3Aを位置23Bに移動し、記録紙22を介してサーマ
ルヘッド21を圧接する。この状態で、パルスモータを
駆動し駆動プーリ軸26をJ方向に回転させると、従動
プーリ27からカップリング手段33を介してP方向の
駆動力がプラテンローラ23Bに伝達され、プラテンロ
ーラ23BはP方向に回転し、記録紙22はS方向に回
転される。
【0073】ここで、上述の用紙搬送の開始時点では、
カップリング手段33は図15(a)のような状態にあ
り、従動プーリ27のP方向の駆動回転に関して、カッ
プリング手段33は比較的大きなバックラッシを有す
る。この状態では、プラテンローラ23にはサーマルヘ
ッド21より回転抵抗が付勢されているため回転を停止
しているが、従動プーリ27の回転によって、カップリ
ング手段33は図15(b)の状態に移行し、プラテン
ローラ23にはカップリング手段33を介してP方向の
トルクが伝達され、プラテンローラ23はP方向に回転
する。次に、検出スイッチ38から記録紙22が離れ、
検出スイッチ38が用紙検出を止めた時点で、パルスモ
ータの駆動を停止する。このとき、記録紙22の右端
は、給紙ローラ30Aよりも右側に位置するように、検
出スイッチ38の位置があらかじめ設定されている。図
16は、記録紙22を排紙搬送する動作状態である。プ
ラテンローラ23Bを位置23Aに移動し、パルスモー
タを駆動し駆動プーリ軸26をJ方向に回転させ、用紙
搬送ユニット24を位置24Aに移送する。次に、セレ
クタ手段34Aを位置34Bに移動することにより、給
紙ローラ30Aを位置30Bに移動し、この状態で、再
度パルスモータを駆動し駆動プーリ軸26をI方向に回
転させると、用紙搬送ユニット24AはK方向に移送さ
れるとともに、給紙ローラ30BはN方向に駆動回転さ
れる。その結果、記録紙22は給紙ローラ30の回転に
よってT方向に搬送され排紙トレー32に落下する。用
紙搬送ユニット24がセレクタ手段34が回転移動する
範囲内に侵入する時間までに、パルスモータ31の駆動
を停止、用紙搬送ユニット24の移送を停止する。
【0074】このとき、プラテンローラ23Aには、従
動プーリ27よりカップリング手段33を介してO方向
に駆動力が伝達され、プラテンローラ23AはO方向に
駆動回転されるが、記録紙22とプラテンローラ23A
は接触しないために、記録紙22には搬送方向Tと反対
方向の搬送力は付勢されることはない。また、セレクタ
手段34Aが、排紙トレー32に対して上方より記録紙
22を押し下げるために、前印刷工程による記録物が既
に排紙トレー32上に複数枚排紙されている状態におい
ても、最上層の記録紙の上に、現印刷工程の記録紙22
を排紙することが出来る。また、前記したように、給紙
ローラ30には、破線位置30Bおよび30Cに位置す
る場合には、別途ギア列(一部分を図示)を介して前記
パルスモータにより回転駆動され、実線位置30Aに位
置する場合には、別途ギア列(図示せず)の噛み合いが
外れ、駆動回転されないような移動軌跡があらかじめ設
定されているために、前印刷工程の記録物が排紙トレー
32上に存在し給紙ローラ30と接触している場合にお
いても、現印刷工程の給紙ローラ30の回転により再度
装置内部に引き込まれることはない。以上により、印刷
の全工程を完了し、次の印刷のための初期状態(図2)
に戻る。
【0075】(表1)に本実施例の1連の印刷動作工程
における、機構の状態と記録紙の搬送方向と記録紙搬送
手段とを一覧で示す。
【0076】
【表1】
【0077】この(表1)から明らかなように、本発明
の熱記録装置は全印刷工程における記録紙搬送を、用紙
搬送ユニットとプラテンローラと給紙ローラとを搬送手
段として1個のパルスモータから駆動することからなる
簡単な構成により実現できる以上のように本実施の形態
に係る熱記録装置の往復用紙搬送機構によれば、サーマ
ルヘッド21に圧接および解除されるプラテンローラ2
3と、プラテンローラ23の回転軸と同軸に配置されプ
ラテンローラ23の直径よりも若干小さいピッチ円直径
を有する従動プーリ27と、プラテンローラ23と従動
プーリ27の間で円周方向に比較的大きなバックラッシ
を有して正逆双方向にトルクの伝達を行うカップリング
手段33を備えた構成とすることにより、プラテンロー
ラ23は、記録紙クランプ位置までの記録紙給紙状態
における第3図左方向への用紙搬送、 記録紙を給紙
ローラの位置に搬送する排紙時の動作状態における第1
4図右方向への用紙搬送、記録搬送の動作状態におけ
る記録紙の搬送への従動回転、からなる3種類の動作状
態を実現することができる。言い換えれば、カップリン
グ手段33は、給紙時および排紙時には、互いに逆方向
のトルクをパルスモータからプラテンローラに伝達す
る。他方で、カップリング手段33は、記録搬送時には
当該トルクの伝達を遮断し、プラテンローラの従動回転
を可能にして、用紙搬送ユニット24およびベルト手段
25の動作が妨げられるのを防止することができる。ま
た、プラテンローラ23と駆動プーリ軸26の間に記録
紙22の進路を規制するセレクタ手段34を設けること
により、印刷終了後の記録紙22を用紙搬送ユニット2
4による用紙搬送と異なる方向に搬送することができ
る。
【0078】以上の2点により、簡単な構成により、装
置前面からの給紙および装置前面へまた、プラテンロー
ラ23に、ブレーキ手段40による回転方向の摩擦負荷
を付勢することにより、記録搬送の開始時点では、前記
カップリング手段33の状態を記録搬送においてバック
ラッシを最大限有効に使用できる位置関係に制御するこ
とができる。また、用紙クランプ位置までの用紙搬送動
作において、従動プーリ27の回り初めからプラテンロ
ーラ23を回転することができるので効率的な用紙搬送
が可能になる。
【0079】また、プラテンローラ23に付勢するブレ
ーキ手段40は、プラテンローラ23の待避位置である
位置23Aにある場合にのみ、摩擦負荷が付勢される位
置に配置することにより、記録搬送時に発生する装置全
体の駆動負荷の最大値を増すことなく、前記摩擦負荷を
付勢することができる。
【0080】また、給紙ローラ30は、異なる位置にお
いて各々駆動回転され、給紙ローラ30が記録紙22に
最も近接する状態においては、記録紙22を圧接し紙ガ
イド35および紙ガイド36を介してプラテンローラ2
3とサーマルヘッド21の間に送り、給紙ローラ30が
記録紙22から離間している状態においては給紙ローラ
30とセレクタ手段34により印刷後の記録紙を圧接
し、印刷後の記録紙を用紙搬送と反対方向に送ることを
特徴とする構成を採ることにより、簡単な構成にて、ひ
とつの給紙ローラ30による、用紙カセット31からの
記録紙22の給紙、および排紙トレー32上への記録紙
22の排紙を行うことができる。
【0081】また、上記と同様の構成により、排紙トレ
ー32を用紙カセット31の上面を用いて構成すること
ができる。
【0082】また、前記給紙ローラ30が移動する高さ
の異なる3段階の1つにて、給紙ローラ30の駆動回転
を停止することにより、排紙トレー32に排紙された記
録紙22が次の印刷動作により、装置内部へ再度引き込
まれることを防止できる。
【0083】また、プラテンローラ23を可動とし、か
つプラテンローラ23が待避位置である位置23Aにあ
る場合に記録紙22と接触しない位置関係からなる構成
とした。より具体的には、サーマルヘッド21を固定
し、プラテンローラ23をサーマルヘッド21の上側に
配置する。さらに、プラテンローラ23を、記録紙22
をサーマルヘッド21に圧接する記録位置(図9中23
B)、および記録紙22に接触しない待避位置(図9中
23A)の間で移動自在とする。これにより、用紙ク
ランプ位置に用紙搬送ユニット24を移送する動作状態
において、記録紙22を積極的に保持せずとも、記録紙
22の姿勢が不安定となり、記録紙22をクランプする
位置がズレることに帰因する印刷位置のズレが起こるこ
とはない。記録紙22とプラテンローラ23とは摺動
接触しないために、記録紙22の裏面にプラテンローラ
23のゴムによる汚れが付着することはない。記録紙
22を排紙搬送する動作状態において、プラテンローラ
23Aは記録紙22と反対方向であるO方向に駆動回転
されるが、記録紙22とプラテンローラ23Aは接触し
ないために、記録紙22には搬送方向Tと反対方向の搬
送力は付勢されることはない。
【0084】また、用紙検出スイッチ38をサーマルヘ
ッド21の記録搬送方向上流側の所定の位置に配置する
ことにより、給紙動作状態における用紙送り量の検出、
戻し搬送状態における紙ジャム検出、および、給紙ロー
ラ位置までの用紙搬送における用紙送り量の検出、を同
一の用紙検出スイッチで行うことができる。
【0085】また、用紙クランプレバー24bと用紙搬
送ベース24aの間に記録紙22を進入させる動作状態
において、用紙クランプ解除手段29が位置29Bにあ
る状態で、記録紙22の右端部は、用紙クランプ解除手
段29Bの突起部29aと紙ガイド35に当接されるこ
とにより、用紙搬送ベース24aと用紙クランプレバー
24bの開口した開口部の中央付近に、その高さ位置が
規制されるので、記録紙22の右端が、用紙クランプレ
バー24bや用紙搬送ベース24aに引っかかることは
なく、滑らかに侵入する。また、用紙搬送ユニット24
から記録紙22を分離する動作状態において、記録紙2
2の端部は前記したように、用紙クランプ解除手段29
Bの突起部29aと紙ガイド35により保持されている
ため、記録紙22と用紙クランプレバー24bや用紙搬
送ベース24aの間に引っかかりや吸着があった場合で
も、記録紙22が用紙搬送ユニット24DにつられてL
方向に移動することはない。従来の熱記録装置では、同
様の動作状態において、サーマルヘッドとプラテンロー
ラにより記録紙を圧接することで記録紙の保持を行って
いた。しかし、サーマルヘッドの温度が高い場合に、再
度記録紙をサーマルヘッドで圧接することにより、既に
シアンまで記録が終了した記録紙の印刷面に一部表面状
態の変化が生じるという問題点があった。本発明では、
記録紙22の端部は前記したように、用紙クランプ解除
手段29Bの突起部29aと紙ガイド35により保持さ
れているため、このような問題は生じない。
【0086】また、紙ガイド35は、たとえば紫外線吸
収材を添加していないアクリル樹脂等の300nm以上
の波長の光を透過する透明樹脂材料により形成されてい
る為、紙ガイド35により記録搬送中の記録紙22の光
定着が妨げられることはない。
【0087】本実施の形態に係る熱記録装置で用いられ
る記録紙22は、支持体上にシアン、マゼンダ及びイエ
ローの各発色層を積層した感熱性記録用紙であり、各発
色層には、発色素材を内包するマイクロカプセルが分散
されている。この感熱性記録用紙では、発色層毎に発色
熱エネルギーが異なっている。このため、熱エネルギー
を異ならしめることにより、発色層を選択的に発色させ
ることができる。そして、先に印刷した低い熱エネルギ
ーからなる発色層を、次の印刷する、熱エネルギーの高
い発色層の印刷の際に再度発色を起こさせないために、
印刷済みの発色層に対応する特定の範囲の波長の紫外線
を照射して定着を行う。この処理を光定着といい、この
ような感熱性記録用紙を用いた印刷方式を、光定着性感
熱記録(Thermo-Autochrom)方式という。
【0088】記録紙22は、用紙自体が発色するため、
他にインクリボン、インクカートリッジ等を用意する必
要がない。また、最上層に保護層を設けることにより外
部からの影響に対して耐性がある。
【0089】しかし、記録紙22は含水分量によって物
性及び印刷特性が変動するため、印刷前に外部環境、特
に高湿、低湿に晒される程度によって印刷時の熱感度が
異なったり、画像濃度が異なったりするのみならず、印
刷装置内の搬送性が悪くなる。
【0090】そこで、記録紙を用紙カセットに収納し、
装置内部において、熱および湿気から隔離することが考
えられるが、下記の点において、記録材料の性状が変化
し、所期の印刷画像が得られないおそれがある。
【0091】まず、用紙カセットには記録面を上方に向
けた状態で複数枚積層された記録紙22が収容されるた
めに、記録面を下方に向けて積層した場合に比べ、記録
紙22の含水分量が変化しやすく、特に最上段の記録紙
22の変動は著しい。次に、用紙カセットが本体の上部
に位置するために、気流により装置内部の温度上昇の影
響を受け易く、記録紙22の含水分量が変化しやすい。
次に、積層された記録紙2を互いに密着した状態に保
ち、記録紙22同士の界面への空気の侵入を防止し、記
録紙2の含水分量の変動を防止することが可能である。
しかし、図17に示す従来の熱記録装置では、用紙カセ
ット12が位置12Aにある初期状態においては用紙カ
セット12Aに収容された記録紙2に複数枚の記録紙2
を密着させるような荷重が付勢されないために、上記の
効果を得にくい。これに対して、本実施の形態に係る熱
記録装置は、用紙カセット31には記録面を下方に向け
た状態で複数枚積層された記録紙2が収容されるため
に、記録面を上方に向けて積層した場合に比べ、記録紙
22の含水分量が変化しにくい。
【0092】また、用紙カセット31が本体の下部に位
置するために、気流により装置内部の温度上昇の影響を
受け難く、記録紙22の含水分量が変化しにくい。
【0093】また、給紙ローラ30が上下に移動する構
成であることにより、用紙カセット31に収容された最
下層の記録紙22には、給紙搬送の動作状態のみなら
ず、常に上向きの押圧力F2が付勢され、最上層の記録
紙22が用紙カセット31の天井面に当接されているた
め、用紙カセット32の中で積層された記録紙22を互
いに密着した状態に保つことができ、記録紙22同士の
界面への空気の侵入を防止し、記録紙22の含水分量の
変動に起因する記録感度の変化を防止できる。
【0094】なお、本実施の形態では、上述のような
Y、M、Cの異なる色に発色する3種類の感熱層を有す
る光定着性感熱記録用紙を記録紙22に用い、その動作
を説明したが、単色に発色する通常の感熱記録紙でも差
し支えない。
【0095】また、本実施の形態では、従動プーリ2
7、駆動プーリ26、およびベルト手段25を、記録紙
22の幅方向両側に各々1個づつ備えた構成としたが、
片側に各々1個づつ備えた構成としてもよい。
【0096】また、本実施の形態では、記録紙22の幅
方向両側に各々1個づつ配置したベルト手段は、同一の
幅からなる構成としたが、各々においてその幅が異なる
構成としてもよい。カップリング手段33を介してプラ
テンローラ23に駆動力を伝達しない側のベルト手段2
5の幅を細くすることによるコストダウンが実現でき
る。
【0097】また、本実施の形態では、カップリング手
段33を1個備えた構成としたが、記録紙22の幅方向
両側に各々1個づつ備えた構成としてもよい。カップリ
ング手段33を介してプラテンローラ23に伝達する駆
動力を、記録紙22の幅方向両側に配置された2個のベ
ルト手段に分担させることができるので、各々のベルト
手段の幅を細くすることによる、コストダウンが実現で
きる。
【0098】また、本実施の形態では、カップリング手
段33は、プラテンローラ23の軸に形成された突起2
3aと従動プーリ27に形成された突起27aからなる
構成とした。しかし、上述のように、カップリング手段
33は、用紙搬送ユニット24による記録搬送時にパル
スモータからプラテンローラ23へのトルクの伝達を行
わず、プラテンローラ23が記録紙22に従動回転可能
にするものであれば良い。例えば、突起23aはプラテ
ンローラ23の回転軸上において半径方向に開けられた
孔に差し込まれたピン等により形成されるものでも良
い。これにより、カップリング手段33を安価に実現で
きる。
【0099】また、本実施の形態では、従動プーリ27
とプラテンローラ23の双方向の駆動力伝達および空転
のための手段として、カップリング手段33を用いた
が、電気的にオンオフ可能な電磁クラッチ等を用いても
かまわない。
【0100】また、本実施の形態では、用紙搬送ユニッ
ト24を記録紙22の記録搬送方向に沿って往復移動さ
せる手段として、ベルト手段25を用いている。しか
し、これに限定されるものではない。
【0101】また、本実施の形態では、セレクタ手段3
4は別途駆動手段より回転移動する構成としたが、位置
34Aから位置34Cの方向に回転移動する場合に別途
ばね手段により押圧されることにより回転移動する構成
としても良い。用紙搬送ユニット24がセレクタ手段3
4の下方に位置し、セレクタ手段34の回転移動により
両者が衝突する場合においても、前記ばね手段が変位す
ることにより、セレクタ手段34および用紙搬送ユニッ
ト24が破損することはない。
【0102】また、本実施の形態では、複数枚の記録紙
22を収容した用紙カセット31を用いた構成とした
が、記録紙22は1枚ずつ外部より供給される構成とし
てもよい。
【0103】また、本実施の形態では、給紙ローラ30
は駆動プーリ軸26と同一のパルスモータにより駆動さ
れる構成としたが、別途駆動手段により独立に回転駆動
される構成としたものでもよい。
【0104】また、本実施の形態では、給紙動作状態に
おいて、用紙搬送ユニット24を位置24Aから24B
の方向に1回移送することにより、記録紙22を用紙カ
セット31から引き出し、プラテンローラ23とサーマ
ルヘッド21の間を通して用紙検出スイッチまで搬送す
る構成としたが、セレクタ手段34を位置34Cから3
4Bに移動することにより給紙ローラ30を位置30C
から30Bに移動させ、給紙ローラ30と記録紙22の
圧接を解除した状態で、用紙搬送ユニット24を位置2
4Aに一度戻した後、再度、給紙動作を行う構成として
もよい。複数回の給紙ローラ30による搬送を行うこと
により給紙動作の信頼性が向上する。
【0105】また、本実施の形態では、プラテンローラ
23を位置23Aから位置23Bに移動することによ
り、記録紙22をサーマルヘッド21に圧接する構成と
したが、サーマルヘッド21を同様に移動することによ
り、記録動作時には記録紙22をプラテンローラ23に
圧接し、非記録動作時にはプラテンローラ23から記録
紙22を離して両者が接触しないようにする構成として
もよい。
【0106】上記実施の形態では、光定着性感熱記録用
紙に対する多色印刷を行う画像記録装置を例に挙げて説
明した。しかし、装置前面からの給紙および装置前面へ
の配紙並びに印刷動作の信頼性向上は、他の方式の画像
記録装置にも求められている。従って、本発明の幾つか
の見地は、熱昇華型熱転写記録装置のような他の画像記
録装置にも適用することができる。
【0107】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の熱記録装
置の記録紙往復搬送機構によれば、簡単な構成にて、熱
記録装置の装置前面からの給紙および装置前面への排紙
からなる前面操作、印刷動作の信頼性向上を実現するこ
とが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a) 本発明の一実施の形態に係る熱記録装置
の側面図 (b) 本発明の一実施の形態に係る熱記録装置の平面図
【図2】本発明の一実施の形態に係る熱記録装置の動作
説明図
【図3】本発明の一実施の形態に係る熱記録装置の動作
説明図
【図4】本発明の一実施の形態に係る熱記録装置の動作
説明図
【図5】本発明の一実施の形態に係る熱記録装置の動作
説明図
【図6】本発明の一実施の形態に係る熱記録装置の動作
説明図
【図7】本発明の一実施の形態に係る熱記録装置の動作
説明図
【図8】本発明の一実施の形態に係る熱記録装置の動作
説明図
【図9】本発明の一実施の形態に係る熱記録装置の動作
説明図
【図10】本発明の一実施の形態に係る熱記録装置のカ
ップリング手段の動作説明図
【図11】本発明の一実施の形態に係る熱記録装置の動
作説明図
【図12】本発明の一実施の形態に係る熱記録装置の動
作説明図
【図13】本発明の一実施の形態に係る熱記録装置の動
作説明図
【図14】本発明の一実施の形態に係る熱記録装置のカ
ップリング手段の動作説明図
【図15】本発明の一実施の形態に係る熱記録装置の動
作説明図
【図16】本発明の一実施の形態に係る熱記録装置の動
作説明図
【図17】従来の熱記録装置の側面図
【符号の説明】
21 サーマルヘッド 22 記録紙 23 プラテンローラ 24 用紙搬送ユニット 25 ベルト手段 26 駆動プーリ軸 27 従動プーリ 29 用紙クランプ解除手段 30 給紙ローラ 31 用紙カセット 32 排紙トレー 33 カップリング手段 34 セレクタ手段 35 紙ガイド 36 紙ガイド 37 紙ガイド 38 用紙検出スイッチ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2C065 AA01 AB01 AE07 DC19 DC21 DC24 DC26 DC27 DC28 3F049 CA31 DA14 DB04 EA01 EA04 EA27 LA01 LB03

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録媒体に記録を行う記録ヘッドと、前
    記記録ヘッドに前記記録媒体を圧接するプラテンローラ
    と、前記記録媒体を前記記録ヘッドおよび前記プラテン
    ローラの当接位置に供給する記録媒体供給手段と、前記
    当接位置よりも奥側に前記記録媒体の一部を送り込んだ
    状態でその後端部を保持する保持部材と、駆動手段に連
    結され、前記保持部材を前記記録媒体の記録搬送方向に
    沿って往復移動する保持部材移動手段と、前記駆動手段
    及び前記プラテンローラの間に介在して記録搬送時に前
    記駆動手段から前記プラテンローラへのトルクの伝達を
    遮断し前記プラテンローラを前記記録媒体に従動回転さ
    せる一方、前記記録媒体の供給時および排出時に前記駆
    動手段から前記プラテンローラへトルクを伝達して前記
    プラテンローラを駆動回転させるカップリング手段と、
    を具備することを特徴とする画像記録装置。
  2. 【請求項2】 保持部材移動手段は、駆動手段に連結し
    た駆動軸と、前記駆動軸に取り付けた駆動プーリと、前
    記プラテンローラと同軸上に回転自在に配置した従動プ
    ーリと、前記駆動プーリおよび前記従動プーリの間に張
    架し前記保持部材を連結したベルトと、で構成したこと
    を特徴とする請求項1記載の画像記録装置。
  3. 【請求項3】 カップリング手段は、プラテンローラお
    よび従動プーリ間に介在し比較的大きなバックラッシを
    有して正逆双方向にトルクを伝達することを特徴とする
    請求項2記載の画像記録装置。
  4. 【請求項4】 カップリング手段は、プラテンローラの
    回転軸上において半径方向に開けられた孔に差し込まれ
    たピンと、前記ピンと円周方向に係合し従動プーリに設
    けられた突起と、で構成したことを特徴とする請求項2
    記載の画像記録装置。
  5. 【請求項5】 カップリング手段は、電気的にオンオフ
    可能なクラッチであることを特徴とする請求項1記載の
    画像記録装置。
  6. 【請求項6】 保持部材移動手段が保持部材を記録媒体
    の後端部を保持する位置まで移動するときに前記プラテ
    ンローラおよび前記記録ヘッドの間を離間して前記プラ
    テンローラに前記記録媒体が接触しない位置関係にする
    離間手段をさらに具備することを特徴とする請求項1記
    載の画像記録装置。
  7. 【請求項7】 記録ヘッドを下側にプラテンローラを上
    側にそれぞれ配置し、前記離間手段は、前記プラテンロ
    ーラまたは前記記録ヘッドのいずれか一方を他方から遠
    ざけることを特徴とする請求項6記載の画像記録装置。
  8. 【請求項8】 駆動プーリ、従動プーリおよびベルト
    は、記録媒体の搬送方向に沿ってその両側に設けたこと
    を特徴とする請求項2記載の画像記録装置。
  9. 【請求項9】 記録媒体の両側にそれぞれ設けたベルト
    のうちプラテンローラに連結されていない側のベルトの
    幅を他方よりも細くしたことを特徴とする請求項8記載
    の画像記録装置。
  10. 【請求項10】 プラテンローラに対して摩擦抵抗を付
    勢して前記プラテンローラの回転を停止するブレーキ手
    段をさらに具備することを特徴とする請求項3記載の画
    像記録装置。
  11. 【請求項11】 ブレーキ手段は、プラテンローラが記
    録ヘッドに圧接されない状態において、前記プラテンロ
    ーラの回転に対する摩擦抵抗を付勢することを特徴とす
    る請求項10記載の画像記録装置。
  12. 【請求項12】 記録ヘッドおよびプラテンローラの当
    接位置を基準として記録媒体の搬送方向前方側であって
    前記当接位置の近傍で前記記録媒体の通過を検出する記
    録媒体検出手段をさらに具備することを特徴とする請求
    項1記載の画像記録装置。
  13. 【請求項13】 装置前方に設けられカセットを着脱自
    在に収容するカセット収容部と、前記カセット収容部の
    上方に設けられ前記カセットから取り出した記録媒体を
    往復移動させつつ記録を行う記録部と、前記記録媒体が
    装置後方に往道したときに前記記録媒体を湾曲させて収
    容する記録媒体収容部と、記録終了後の前記記録媒体を
    装置前方に排出する記録媒体排出手段と、を具備するこ
    とを特徴とする画像記録装置。
  14. 【請求項14】 記録媒体排出手段は、カセット収容部
    の装置前方側の開口から記録終了後の記録媒体を排出す
    ることを特徴とする請求項13記載の画像記録装置。
  15. 【請求項15】 記録部の下部かつ前記カセット収容部
    の装置後方側に光定着器を配置したことを特徴とする請
    求項14記載の画像記録装置。
  16. 【請求項16】 記録媒体に熱記録を行うサーマルヘッ
    ドと、前記サーマルヘッドに圧接および解除されるプラ
    テンローラと、第1および第2のクランプ部材の間に前
    記記録媒体の端部を圧接保持した状態で前記記録媒体の
    長さ以上の第1の所定範囲を往復移動し、前記第1およ
    び第2のクランプ部材を離間し、前記記録媒体がそれら
    の間に進入および脱出可能な状態で第2の所定範囲を往
    復移動する前記第1および第2のクランプ部材を備えた
    記録媒体搬送手段と、前記記録媒体搬送手段が前記第2
    の所定範囲内に存在する場合に、前記第1または第2の
    クランプ部材に当接し前記第1または第2のクランプ部
    材の圧接を解除するクランプ解除手段と、前記プラテン
    ローラに対して実質的に平行であり少なくとも前記第1
    の所定範囲の長さ以上の距離をおいて配置された駆動軸
    と、前記駆動軸と同軸に配置された第1のプーリと、前
    記プラテンローラの回転軸と同軸に配置され前記プラテ
    ンローラの直径よりも小さいピッチ円直径を有する第2
    のプーリと、前記プラテンローラの回転軸と同軸に配置
    され前記プラテンローラと前記第2のプーリの間で円周
    方向に比較的大きなバックラッシを有して正逆双方向に
    トルクの伝達を行うカップリング手段と、前記第1のプ
    ーリと前記第2のプーリの間に張架され前記記録媒体搬
    送手段に固定されたベルト手段と、前記プラテンローラ
    と前記駆動軸の間に配置され角度または位置を変えるこ
    とにより前記記録紙の進路を規制するセレクタ手段と、
    前記サーマルヘッドの前記駆動軸側近傍に配置された第
    1の案内手段、前記プラテンローラの前記駆動軸側近傍
    に配置された第2の案内手段を具備することを特徴とす
    る画像記録装置。
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