JP2000158427A - 成形品の処理装置 - Google Patents

成形品の処理装置

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JP2000158427A JP33970998A JP33970998A JP2000158427A JP 2000158427 A JP2000158427 A JP 2000158427A JP 33970998 A JP33970998 A JP 33970998A JP 33970998 A JP33970998 A JP 33970998A JP 2000158427 A JP2000158427 A JP 2000158427A
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成雄 安藤
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豊禄 安藤
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 本発明は成形品の処理装置に関し、養生室等
の処理室内に設けた多段・多列の収納棚に搬入・搬出す
るコンクート製品、モルタル製品、セラミック製品より
なる成形品の処理時間や処理温度を成形品に適合して迅
速かつ確実に効率良く制御しようとする。 【解決手段】 成形品の養生等の後処理を施す多段・多
列の棚を備えた収納棚1と、該収納棚を収納する処理室
2と、該処理室の上部または下部に所望列の収納棚の棚
から暖気Hまたは冷気Cを所望列の他の棚に送気パイプ
5A,5B;10A,10Bを介してブロワー12によ
り移送可能に各棚に対応して設けられる第1、第2の導
入・導出バルブ4,9から成り、収納棚の所望列の棚の
暖気もしくは冷気を他の所望列の棚に循環使用して成形
品に対する処理温度を所望温度に制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は成形品の処理装置に
関し、例えば養生室等の処理室内に設けた多段・多列の
収納棚に搬入・搬出するコンクリート製品、モルタル製
品、セラミック製品よりなる成形品の処理時間や処理温
度を成形品に適合して迅速かつ確実に効率良く制御しよ
うとする。
【0002】
【従来の技術】従来、例えばコンクリート製品、モルタ
ル製品、セラミック製品等を対象として圧縮・振動等を
行う成形機によって連続的に製造される成形品の後処理
としての養生処理を行うために、成形品を養生室等の処
理室へ搬入し、処理室から搬出を行う自動化装置がな
く、養生処理には人手と時間とを必要としていた。しか
もコンクリート製品等の未養室の成形品は振動や衝撃に
弱く、崩れ易く、亀裂等を生じ易いものであった。また
成形品の運搬および取扱を比較的慎重に行える半自動化
装置においての不良製品を生ずることがあった。ところ
でJIS 規格においては、例えばセメント製品としての厚
型スレート製品において、養生時の湿度、温度、処理時
間等の条件を規定している。かかる条件を満たす成形品
を後処理しようとすると、その装置は大型化し、大規模
な設備で大面積を占める処理室を必要とする。また成形
品は、その組成に応じて処理に要する温度や時間が異な
る。成形品によっては、特定の温度により数時間の加熱
をして養生を行うことによりある程度の目標値の強度を
発揮させるようにし、その後徐冷を行ったり、自然養生
を行うかして最終的に目標とする強度を発揮させるもの
もある。このように、概して成形品の処理室内への搬入
から搬出までには多くの時間がかかり、非能率であっ
た。しかも成形品によっては、処理温度が時間の経過に
応じて変化させることにより引張り、圧縮等の強度を大
きく発揮させるものがある。さらには、養生温度を確保
するためには、多大な熱源を必要とし、設備費、製作費
は高価になっていた。かかる点から本出願人は、成形機
により成形されて保護するためにパレットに載置した成
形品を、処理室内を移動自在な多段・多列の移動収納棚
に成形品を搬入し、またこの搬入と同時に同数の成形品
を搬出することにより成形品を全く自動的に養生を行う
成形品の自動処理装置を特願昭61-156175 号として出願
した。この出願にかかる処理装置は、図9の平面図およ
び図10の側面図に示すように、成形機Aと、軌道k上
を棚の列の幅に相当する間隔で前方に間欠移動するとと
もに、パレットに載置された成形品をそれぞれ収納する
多段・多列の棚を有する移動収納棚Bと、該移動収納棚
Bの移動範囲を覆う前後2つの処理室C,Cと、該処理
室C,Cの一方の両側にそれぞれ設けられ、前記移動収
納棚Bの各列・各段に成形品を搬入する昇降手段を備え
る搬入ステーションDと、後処理が済んだ成形品を搬出
するための昇降手段を備える搬出ステーションEとから
構成されている。なおFは成形機Aから搬入ステーショ
ンDにパレット上の成形品を移動させる搬送装置、また
Gは処理室Cにて養生をし終えたパレット上の成形品を
搬出ステーションEから成形品取出部Hまで移動させる
ための搬送装置、さらにIは成形品取出部Hにて製品が
取出された空になったパレットを成形機Aに再び移動さ
せて反復使用するための搬送手段である。そして、処理
室C,C内に移動自在に設けた多段・多列の移動収納棚
Bに対して成形機Aにて形成された成形品を搬入ステー
ションDと搬出ステーションEとにより成形品を搬入し
たり、同時に搬出させる。しかも、2つの処理室C,C
内を移動収納棚Bが、その棚の列の幅に相当する間隔で
一定の軌道k上を前方に間欠移動されることにより成形
品は加熱したり、蒸気処理がなされる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】図9および図10に示
す上記従来の処理装置は、2つの処理室C,C内を移動
収納棚Bが、その棚の列の幅に相当する間隔で一定の軌
道k上を前方に間欠移動されることにより成形品は加熱
したり、蒸気処理がなされるので、成形品の組成に応じ
て養生時間をきめ細かに設定することが考慮されていな
い。また、2つの処理室C,C内の処理温度は全体的に
一様に管理されるものであり、多段・多列の移動収納棚
Bの各列の棚毎に成形品の組成を考慮して処理温度を必
要な温度に設定したり、或いは成形品に対する処理過程
により異なる経時変化を考慮して処理温度を管理し、自
動的に制御を行うものではない。従って成形品の後処理
を行って製品を得るのに、歩留を生じ、信頼性のある製
品を製作するためには、熟練した技術と経験とを必要と
する。しかも、上記従来の処理装置は、2つの処理室
C,Cの略中間位置に相当する1つの処理室Cの両側面
に、搬入ステーションDと搬出ステーションEとを対向
して設けているので、この搬入ステーションDと搬出ス
テーションEに対向して設けた入口および出口の開口部
が大きくなって処理室C,C内を気密状に保持するのが
難しい。このため、蒸気養生を成形品に行うために、JI
S が要求する処理温度、湿度等の条件を満たす製品を得
るための熱や水蒸気等のエネルギーが無駄に損失される
おそれがあった。本発明は上記従来の不都合を解決する
とともに、装置が大面積を要せずに小型化し、また成形
品の組成に応じたきめ細かな処理温度や処理時間を設定
して短時間に効率的な後処理が行え、しかも引張り、圧
縮等の強度が高く、歩留りが良く、信頼性が高い製品を
製作することができ、さらには処理に必要な熱源や蒸気
のエネルギーの損失が少なく効率的な有効活用が行え、
設備費および製作費は廉価な成形品の処理装置を提供す
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題に鑑み
なされ、その請求項1は、成形品の養生等の後処理を施
す多段・多列の棚を備えた収納棚と、該収納棚を収納す
る気密性を有する処理室と、該処理室の上部に収納棚の
所望列の棚からの暖気または冷気を所望列の他の棚に送
気パイプを介してブロワーにより移送可能に収納棚の各
棚に対応して設けられる第1の導入・導出バルブと、該
処理室の下部には収納棚の所望列の棚からの冷気または
暖気を所望列の他の棚に受入可能に各棚に対応して送気
パイプを通じて設けられた第2の導入・導出バルブとか
ら成り、収納棚の所望列の棚の暖気または冷気を他の所
望列の棚に循環使用して成形品に対する処理温度を所望
温度に制御することを特徴とするという手段を採用し
た。
【0005】また本発明の請求項2は、請求項1におい
て前記処理室の上部には収納棚における成形品の後処理
に使用済であるかまたは過温度の暖気または冷気を処理
室の外部に排出する排出バルブを第1の前記導入・導出
バルブに直列に収納棚の各棚に対応して接続したことを
特徴とするという手段を採用した。
【0006】また本発明の請求項3は、請求項1におい
て前記処理室の下部には収納棚の所望列の棚から所望列
の他の棚に暖気または冷気を循環した後に外気を導入し
て冷却または暖房する吸気バルブを第2の前記導入・導
出バルブに並列に収納棚の各棚に対応して接続したこと
を特徴とするという手段を採用した。
【0007】また本発明の請求項4は、請求項1におい
て前記処理室の上部には収納棚の所望列の棚からの暖気
または冷気を収納棚の他の所望列の棚に移送可能に設け
る導入・導出バルブに、各棚において成形品の処理に使
用済であるかまた過温度の暖気または冷気を処理室の外
部に排出する排出バルブを直列に接続し、前記処理室の
下部には収納棚の所望列の棚から暖気または冷気を他の
所望列の棚に受入可能に収納棚の各棚に対応して設けた
導入・導出バルブと収納棚の棚を循環する暖気または冷
気に対して外気を導入して冷却または暖房する吸気バル
ブとを並列に接続したことを特徴とするという手段を採
用した。
【0008】また本発明の請求項5は、請求項1におい
て処理室内に設けられる収納棚と搬入ステーションおよ
び搬出ステーションは相対移動自在に設けられ、搬入ス
テーションおよび搬出ステーションに対応する処理室の
両側には成形品の搬入位置または搬出位置のみに成形品
が通過可能な開口部を形成するとともに他の位置を密閉
する開閉手段を備えたことを特徴とするという手段を採
用した。
【0009】また本発明の請求項6は、請求項5におい
て搬入ステーションおよび搬出ステーションを処理室と
該処理室内に設けられる収納棚に対して移動可能に設け
られるとともに搬入ステーションと搬出ステーションに
対向する処理室の両側面に開閉手段を設けることにより
収納棚の各段・各列の棚に対して成形品を搬入・搬出す
るようにしたことを特徴とするという手段を採用した。
【0010】また本発明の請求項7は、請求項5におい
て搬入ステーションおよび搬出ステーションに対して処
理室と該処理室内に設けられる収納棚が移動可能に設け
られるとともに搬入ステーションと搬出ステーションに
対向する処理室の両側面に開閉手段を設けることにより
収容棚の各段・各列の棚に対して成形品を搬入・搬出す
るようにしたことを特徴とするという手段を採用した。
【0011】また本発明の請求項8は、請求項1または
請求項4の何れかにおいて収納棚の各棚毎に対応して設
けた吸気バルブを通じて導入される外気は、1台の共用
のブロワーにより送気されることを特徴とするという手
段を採用した。
【0012】また本発明の請求項9は、請求項1におい
て第1の前記導入・導出バルブまたは第2の前記導入・
導出バルブは、センサーにより開閉が制御されることを
特徴とするという手段を採用した。
【0013】また本発明の請求項10は、請求項2また
は請求項3の何れかにおいて前記排出バルブまたは吸気
バルブは、センサーにより開閉が制御されることを特徴
とするという手段を採用した。
【0014】また本発明の請求項11は、請求項1また
は請求項4の何れかにおいて第1の前記導入・導出バル
ブ、または第2の前記導入・導入バルブ、排出バルブ、
吸気バルブは、センサーにより開閉が制御されることを
特徴とするという手段を採用した。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態の具体
例を図面を参照して説明する。図1ないし図8は本発明
の一実施例を示す。この実施例では成形品としてセメン
トモルタルよりなる屋根瓦を製造する場合につき説明す
る。1は生産の連続自動化と、製品の品質および強度の
安定供給化とをはかるためにパレットに載置された成形
品を所定数個づつ搬入すると同時に後処理済の成形品を
搬入個数と同数づつ、パレットに載置した状態で搬出す
る多段・多列に配置された収納棚であり、この収納棚1
はラインの設置面積を小面積化するために処理室2内に
設置される。3は各収納棚1を各列毎に仕切って気密性
を高くするための仕切壁である。このように、処理室2
内に多段・多列の収納棚1を設けてこの収納棚1の各
列、各段の棚に成形品を搬入・搬出して養生等の後処理
を行うようにしたのは、後処理を行うための成形品がJI
S 規格に合致する製品としての品質および強度を得るた
めと、後記成形機17による時間当たりの成形生産量に
もとずき、処理室2の必要容積を必要最小限に決定して
無駄な空間をつくらないことにより、養生に要する熱源
や蒸気の無駄を省いて効率的な有効利用をはかるため
と、処理時間、すなわち養生時間の終了をまって製品と
しての成形品を直ちに出庫するためである。
【0016】前記処理室2は、図1,図2に示すように
略箱形をなし、その内部は密閉状に形成され、この処理
室2内において養生すべき成形品の組成、材質、厚さ、
形状、大きさ、種類等の相違に応じて加熱したり、また
は蒸気処理を適度に選択され、後処理がなされる。
【0017】4a,4b,4c,4d,4e,4f,4
g,4h,4i,4j,4k,4l…4xは成形品に対
する後処理として養生のために使用された収納棚1の所
望列の棚の暖気Hを処理室2の上部に配管した送気パイ
プ5A,5A,5A…;5Bを介して所望列の他の棚に
移送可能に設けられる第1の導入・導出バルブであり、
この導入・導出バルブ4a,4b,4c,4d,4e,
4f,4g,4h,4i,4j,4k,4l…4xは収
納棚1の各棚に対応して設けられる。またこの導入・導
出バルブ4a,4b,4c,4d,4e,4f,4g,
4h,4i,4j,4k,4l…4xは、図には示さな
いセンサーにより処理温度に合わせて温度が検知され開
閉が制御され、例えば空気バルブ、油圧バルブ、電磁バ
ルブの何れかが使用される。また送気パイプ5A,5
A,5A…が処理室2内に配管される部分には暖気Hを
通気する有孔が多数設けられている。
【0018】8a,8b,8c,8d,8e,8f,8
g,8h,8i,8j,8k,8l…8xは前記処理室
2の上部に送気パイプ7A,7A,7A…;7B介して
前記導入・導出バルブ4a,4b,4c,4d,4e,
4f,4g,4h,4i,4j,4k,4l…4xに直
列に収納棚1の各棚に対応して接続された排出バルブで
あり、この排出バルブ8a,8b,8c,8d,8e,
8f,8g,8h,8j,8k,8l…8xは成形品の
後処理のために使用された使用済であるかまたは過温度
の暖気Hを処理室2の外部に排出するものである。また
この排出バルブ8a,8b,8c,8e,8d,8e,
8f,8g,8h,8i,8j,8k,8l…8xは、
図には示さないセンサーにより処理温度にあわせて温度
を検知し開閉が制御され、例えば空気バルブ、油圧バル
ブ、電磁バルブの何れかが使用される。
【0019】9a,9b,9c,9d,9e,9f,9
g,9h,9i,9j,9k,9l…9xは成形品に対
する後処理として養生のために使用された収納棚1の所
望列の棚の冷気Cを所望列の他の棚に受入可能となす第
2の導入・導出バルブであり、この導入・導出バルブ9
a,9b,9c,9d,9e,9f,9g,9h,9
i,9k,9l…9xは処理室2の下部に収納棚1の各
棚に対応して送気パイプ10A,10A,10A…;1
0Bを通じて設けられる。またこの導入・導出バルブ9
a,9b,9c,9d,9e,9f,9g,9h,9
i,9j,9k、9l…9xは、図には示さないセンサ
ーにより温度を検知することによって開閉可能に制御さ
れ、例えば空気バルブ、油圧バルブ、電磁バルブの何れ
かが使用される。また送気パイプ10A,10A,10
A…が処理室2内に配管される部分には冷気Cを通気す
る有孔が設けられている。
【0020】11;11a,11b,11c,11d,
11e,11f,11g,11h,11i,11j,1
1k,11l…11xは例えば成形品に対する後処理が
済んだ後に暖気Hまたは冷気Cを収納棚1の所望列の棚
から所望列の他の棚に循環するために外気Gを導入して
冷却するための吸気バルブであり、このうち吸気バルブ
11a,11b,11c,11d,11e,11f,1
1g,11h,11i,11j,11k,11l…11
xは前記導入・導出バルブ9a,9b,9c,9d,9
e,9f,9g,9h,9i,9j,9k,9l…9x
に並列に収納棚1の各棚に対応して吸気パイプ10Cを
通じて接続される。またこの吸気バルブ11a,11
b,11c,11d,11e,11f,11g,11
h,11i,11k,11l,11l…11xは、図に
は示さないセンサーにより温度を検知して開閉可能に制
御され、例えば空気バルブ、油圧バルブ、電磁バルブの
何れかが使用される。この際、図示する実施例では収納
棚1の各棚に対応して設けた前記吸気バルブ11a,1
1b,11c,11d,11e,11f,11g,11
h,11i,11j,11k,11l…11xを通じて
導入される外気Gは、1台の共用のブロワー12により
吸気パイプ10C′を通じて送気される。なお、このブ
ロワー12は、暖気Hまたは冷気Cを循環する場合にも
駆動源として使用される。
【0021】前記処理室2には、本実施例では図1、図
4に示すように、例えば24列の多段・多列の収納棚1
が設けられているので、所望列毎の棚相互の組み合わせ
は、例えば12列目毎の組み合わせを例にとると、すな
わち偶数番目2nでは、2列目と14列目、4列目と1
6列目、6列目と18列目、8列目と20列目、10列
目と22列目、12列目と24列目、また奇数番目2n
+1では、1列目と13列目、3列目と15列目、5列
目と17列目、7列目と19列目、9列目と21列目、
11列目と23列目との組み合わせがある。なお、図示
の実施例では、処理室2の上部には収納棚1の所望列の
棚からの暖気H(もしくは冷気C)を他の収納棚1の棚
に移送する送気パイプ5A,5Bと、第1の導入・導出
バルブ4a,4b,4c,4d,4e,4f,4g,4
h,4i,4j,4k,4l…4xを設け、また処理室
2の下部には収納棚1の所望列の棚からの冷気C(もし
くは暖気H)を所望列の他の棚に受入可能に各棚に対応
して送気パイプ10A,10Bを設け、第2の導入・導
出バルブ9a,9b,9c,9d,9e,9f,9g,
9h,9i,9j,9k,9l…9xや各棚の蒸気量を
検知するためのセンサーを設けることにより所望列の収
納棚1の暖気Hまたは冷気Cを所望列の収納棚1の棚に
循環させるようにしているが、図面は理解をし易くする
ために各収納棚1に対して蒸気を供給するための配管と
蒸気の移送を制御する制御バルブと、蒸気量を検知する
ためのセンサーとは省略された状態で描かれている。と
ころが、実際にはこれらの配管と、制御バルブと、セン
サーとは処理室2の上下に設けられることにより蒸気は
所望列の収納棚1から所望列の収納棚1へと循環され、
成形品の後処理が行われるようになっている。
【0022】図2において13は後記成形機17により
形成される成形品をパレットに載置して搬入するための
搬入ステーション、14は搬入と同時に前記処理室2内
で処理をし終えた成形品を同数づつ搬出するための搬出
ステーションである。これら搬入ステーション13およ
び搬出ステーション14には収納棚1の各列、各段の棚
に成形品を搬入したり、後処理済みの成形品を搬出する
ためにこの実施例では処理室2の両側面に近接した状態
で対向して処理室2の長手方向Xに移動自在に設けられ
ることにより収納棚1の各列に対応するとともに後記昇
降手段21,21により収納棚1の各段の棚に対応して
昇降可能に設けられる。搬入ステーション13または搬
出ステーション14を処理室2の長手方向Xに移動自在
にするためには、例えば図には示さないが機枠に搭載し
たモータの駆動力により回転する車輪により一定軌道を
移動させるようにする。また搬入ステーション13には
成形品を差込むのに必要な差込手段15が、また搬出ス
テーション14には処理済の成形品を受け取るための受
取手段16が前進可能または後退可能に設けられてい
る。これらの搬入ステーション13に設けられる前記差
込手段15や搬出ステーション14に設けられる前記受
取手段16は、例えば機枠にシリンダにより前記差込手
段15または受取手段16が抜差可能に設けられること
により構成される。
【0023】17は成形品を成形するための成形機、1
8,18′は成形機17により成形される成形品をパレ
ットに載置して搬入ステーション13まで搬送するため
のコンベアのような搬送装置である。19は搬送装置1
8から搬入ステーション13に成形品をパレット毎移載
するための移載装置である。
【0024】同様に20は処理室2内で処理された搬出
ステーション14からの成形品をパレット毎搬送するた
めのコンベアのような搬送装置である。
【0025】前記搬入ステーション13および搬出ステ
ーション14に設けられる昇降手段21,21は、例え
ば機枠に対してシリンダのロッドの伸縮動作によりパレ
ット毎成形品を昇降したり、またはチェーンとスプロケ
ット、またはベルトとプーリ等の回転部品を用いてパレ
ットが載置可能な昇降枠を昇降可能に設けることにより
形成される。22は搬送装置20から搬送装置23へと
成形品をパレット毎移送するための移送装置である。こ
の移送装置22,23もコンベアが使用される。
【0026】24は搬送装置23により搬送されて来る
後処理済の成形品をパレットから受取るとともに空にな
ったパレットを成形機17に対して後段に移送させる成
形品取出部である。
【0027】図5ないし図8は処理室2の両側面に対向
して収納棚1の棚列に対応して設けられる開閉手段25
の1つの構成を示したものであり、この開閉手段25は
収納棚1の棚に相当する位置のみに少なくとも成形品が
通過可能な開口部26を開口するものである。
【0028】図示する実施例では、一定高さを基準面K
として順次下方より段階的に収納棚1の各段の棚に対応
して成形品を搬入・搬出する収納棚1の棚に相当する位
置のみに開口部26を形成し、この列の他の段に相当す
る位置を密閉するように構成されている。ここで一定の
高さの基準面Kとは、例えば収納棚1の最下段までの高
さに略一致する高さをいう(図6および図8参照)。ま
た、この開口部26の大きさは、処理室2の密閉度を保
つように少なくとも前記成形品が通過可能な例えば矩形
に形成されて成形品を搬入する時に必要以上の間隙が形
成されるのを防止することが望ましい。
【0029】この収納棚1の各列の各々の棚には搬入側
から例えば3個の成形品がパレットに載置された状態で
上記開口部26を経て搬入され、同時に搬出側からは3
個の成形品が同様にパレットに載置されたまま開口部2
6を経て搬出されるようにされているために、運転の際
には棚に無駄な空場所がなく常時3個の成形品が収納棚
1の各棚に載置されるようになっている。
【0030】前記開閉手段25は、前記搬入ステーショ
ン13と搬出ステーション14とが対向する処理室2の
壁面に配置された入口27位置および出口28位置に左
右対向して設けられ、内側に縦方向に伸びる摺動溝29
aを有する断面略コ字状のガイド枠29,29と、この
ガイド枠29,29の摺動溝29a,29a内に左右の
端部が遊嵌されることにより昇降自在に積層された前記
開口部26に対応する大きさの同一寸法の多数、例えば
図5および図8に示すごとく12枚の板体の扉構成板3
0a,30b…30lのうちの所望の扉構成板を所定位
置に保持するためにそのシリンダ・ロッド31aの端部
を前記ガイド枠29の後壁29bに押付ける第1のシリ
ンダ31とによって形成されている。
【0031】なお、ガイド枠29,29は、扉構成板3
0a,30b…30lとの密閉性を充分に保持すること
と、扉構成板30a,30b…30lとの摩擦を少なく
してこの扉構成板30a,30b…30lの移動を容易
にすることと、成形が容易なことからプラスチックや鋼
板によって形成することができる。また、扉構成板30
a,30b…30lは、例えば耐水性、耐薬品性、耐熱
性を有し、容易に昇降でき得るように約5mm程度の厚み
を有するステンレス鋼板が用いられる。
【0032】そして、開閉手段25の前記シリンダ31
は、それぞれの扉構成板30a,30b…30lについ
て、その前面の左右に前記左右1対のガイド枠29,2
9に対応するように設けられる。また、扉構成板30
a,30b…30lの縦方向の位置としては、シリンダ
・ロッド31aの先端を伸長させて当該扉構成板30
a,30b…30lを所定位置に保持した際にこの扉構
成板30a,30b…30lが傾くことがないようにす
るために扉構成板30a,30b…30lの幅方向に略
中央位置に設けることが望ましい。従ってこの実施例に
おいては、それぞれの扉構成板30a,30b…30l
について左右2個、例えば12段の棚が設けられている
収納棚1を有する図示する実施例全体としては、合計2
4個のシリンダ31が設けられることになる。
【0033】そして処理室2内に設けた収納棚1の各段
の棚に成形品を搬入し、また搬入と同時に同数の処理済
の成形品を搬出するのに際して、搬入する段の位置また
は搬出する段の位置のみを開口し、他の段の位置を密閉
した状態で処理室2の両側面に開口部26,26を形成
するようになっている。そして、開口部26、26を形
成するのにシリンダ31のシリンダ・ロッド31aによ
る押圧が解放された扉構成板30a,30b…30l
は、左右1対のガイド枠29、29の下方中間部に設け
られた第2のシリンダ33のシリンダ・ロッド33aが
伸縮動作することにより左右1対のガイド枠29,29
に対して昇降されることにより開口部26、26が形成
される(図5、図8、図7参照)。
【0034】本発明の一実施例は以上の構成からなり、
成形機17で製造されてパレットに載置された成形品
は、搬送装置18,移載装置19,搬送装置18′を経
て搬入ステーション13に送られる。この搬入ステーシ
ョン13と搬出ステェーション14とは、図には示さな
い機枠に搭載したモータが駆動して車輪が回転すること
により処理室2の長手方向Xに沿って処理室2内に設け
た収納棚1の所望列の棚まで移動する。次いで搬入ステ
ーション13の昇降手段21に成形品が移送されて昇降
されると、成形品は処理室2内に設けられた多段・多列
の収納棚のうちの所望列、所望段の棚上に所望数個、例
えば3個づつが搬入される。また、これと同時に搬出ス
テーション14の昇降手段21に後処理をし終えた成形
品が搬入時と同数の3個が搬出される。従って、処理室
2内の収納棚1の各棚には常時、3個の成形品が残って
後処理としての養生が行われることになる。
【0035】この際、処理室2の両側に対向して配置さ
れる搬入ステーション13と搬出ステーション14とは
近接して対向する処理室2の壁面に、一定高さを基準面
Kとして上下方向に高さを違え、扉構成板30a,30
b…30lのうちの所望の何れかの搬入位置のみを解放
し、他の位置を密閉するように少なくとも前記成形品が
通過可能な大きさに形成される開口部26,26を通じ
て成形品は処理室2内に搬入されて後処理としての養生
が行われる(図8参照)。これと同時に処理室2から同
数の処理済みの成形品が搬出されるので、処理室2内の
気密性は確保されて養生に要する熱や蒸気が不用意に外
部に漏れ出すことはできない。しかも処理室2内の収納
棚1の隣接する各列の棚は仕切壁3により仕切られるの
で、収納棚の各列の棚毎に相互に気密性が確保されて隣
接する各列の棚毎に熱や蒸気は不用意に流入または流出
せずにエネルギーの有効利用がはかれる。
【0036】そして、扉構成板30a,30b…30l
の搬入位置および搬出位置における解放と、密閉とは左
右のガイド枠29、29の摺動溝29a,29a内に摺
動可能に左右の端部が収容された扉構成板30a,30
b…30lの左右に設けたシリンダ31,31のシリン
ダ・ロッド31a,31aがガイド枠29,29に対し
て伸長したり収縮されると、所望段の扉構成板よりも下
方に位置する扉構成板はシリンダ・ロッド31aの押圧
が解かれ、また当該扉構成板よりも上方に位置する扉構
成板はシリンダ31,31のシリンダ・ロッド31aに
より押圧される。しかもシリンダ31,31のシリンダ
・ロッド31aの押圧が解放されている前述の扉構成板
は、第2のシリンダ33のシリンダ・ロッド33aが伸
縮動作することにより支承板32を介して支持されるの
で、処理室2の両側に開口部26,26が形成され、入
口27と出口28とが設けられる。
【0037】この入口27および出口28を通じて処理
室2内に設けられ、仕切壁3により隣接する相互が気密
に設けられた収納棚1の所望列、所望段の棚に成形品は
搬入され、後処理としての養生が行われる。この際、成
形品の組成、材質、厚さ、寸法、形状等をを考慮してそ
の処理温度と処理時間とを決定する。例えば図1、図4
において収納棚1の右から1列目から12列目までの棚
の各段に置かれる成形品は、高温度、例えば80°Cの
処理温度で数時間、蒸気が加えられることにより養生が
行われる。また収納棚1の右から13列目ないし24列
目までの各列、各段に置かれた成形品は、前述のように
右から1列目ないし12列目の各列、各段の棚において
80°Cの処理温度で成形品毎に数時間の加熱、養生を
行った後に、継続して成形品に対する処理温度を80°
Cから例えば30°C付近まで降下させて徐冷を数時
間、行うことにより後養生し、成形品に引張り、圧縮等
の強度を付与するように分担して使用されるためであ
る。
【0038】そして、処理室2には24列の多段・多列
の収納棚1が設けられているので、所望列毎の棚相互と
は、例えば12番目毎の棚を例にとると、すなわち偶数
番目2nでは、2列目と14列目、4列目と16列目、
6列目と18列目、8列目と20列目、10列目と22
列目、12列目と24列目、また奇数番目2n+1で
は、1列目と13列目、3列目と15列目、5列目と1
7列目、7列目と19列目、9列目と21列目、11列
目と23列目との組み合わせが考えられる。例えば、図
1、図4において発明を理解し易くするために収納棚1
の12列目と24列目の棚の組み合わせを例にして説明
すると、処理室2内の収納棚1のうち、右から1列目な
いし12列目の各棚において、成形品は高温度、例えば
80°Cの熱と蒸気を受けて養生が済むと、処理室2の
上部では例えば右から12列目の棚に対応する導入・導
出バルブ4lが開かれ、しかも高温度での養生が済んだ
成形品を徐冷して後処理を行うために13列目から24
列目までの各列の棚に対応して設けられた導入・導出バ
ルブ4m,4n,4o,4p,4q,4r,4s,4
t,4u,4v,4w,4xのうち、例えば24列目の
棚に対応する導入・導出バルブ4xが開かれると、例え
ば右から12列目の棚を収納する養生個所と右から24
列目の棚を収納する養生個所とは、送気パイプ5A,導
入・導出バルブ4l,送気パイプ5B,導入・導出バル
ブ4xを通じて連通される。このため右から12列目の
棚に載置される成形品に対して養生に供された処理済の
高温度、例えば80°Cの暖気Hは、12列目の棚を収
納している養生個所から処理室2の上部を経て24列目
の棚を収納している養生個所へと移送される。
【0039】また、処理室2の上部に設けられる導入・
導出バルブ4a,4b,4c…4xの開閉は、処理室2
内に設けた収納棚1の多段・多列の棚に載置される成形
品の組成、材質、大きさ、厚さ、形状等を考慮して導入
・導出バルブ4a,4b,4c…4xの開閉を制御して
収納棚1の所望列の棚を収納した養生個所から所望列の
他の棚を収納する養生個所へ供給される暖気Hの処理温
度や処理時間を設定することができる。また処理温度に
ついての設定値はセンサーにより検知されるようにす
る。
【0040】また、12列目の棚を収納している養生個
所における過剰の高温度の暖気H、または24列目の棚
を収納している養生個所に新鮮な暖気Hを導入するため
に、導入・導出バルブ4xと排出バルブ8xを開くと、
供給される過剰な暖気Hや12列目の棚を収納している
養生個所から循環に用いられる暖気Hまたは冷気Cは送
気パイプ7Bを通じて外部に排気される。
【0041】また、処理室2の下部では右から13列目
ないし24列目の各棚において低温度、例えば30°C
の熱と蒸気を受けて徐冷が行われている各棚に対応する
導入・導出バルブ9m,9n,9o,9p,9q,9
r,9s,9t,9u,9v,9w,9xのうち例えば
24列目の棚に対応する導入・導出バルブ9xが開か
れ、しかも高温養生が行われていた12列目の棚に対応
する導入・導出バルブ9lが開かれると、右から24列
目の棚を収納する養生個所と12列目の棚を収納する養
生個所とは、送気パイプ10A,導入・導出バルブ9
x,送気パイプ10B,導入・導出バルブ9lを通じて
連通される。このため右から24列目の棚に載置されて
いる成形品に対して後養生に供された低温度、例えば3
0°Cの冷気Cは、24列目の棚を収納している養生個
所から処理室2の下部を経て12列目の棚を収納してい
る養生個所へと移送される。
【0042】この際、処理室2の下部に設けられる導入
・導出バルブ9a,9b、9c…9xの開閉は、処理室
2内に設けた収納棚1の多段・多列の棚に搬入または搬
出して載置される成形品の組成、材質、大きさ、厚さ、
形状等を考慮して導入・導出バルブ9a,9b,9c…
9xの開閉を制御して収納棚1の所望列の棚が収納され
た養生個所から所望列の棚の養生個所へ供給される冷気
Cの処理温度や処理時間が設定される。また処理温度に
ついての設定値はセンサーにより検知される。
【0043】このようにして、処理室2の上部において
は、成形品に対して高温養生に供された各棚の養生個所
に対応する暖気Hが低温養生に供された所望列の棚の養
生個所へと移送されるとともに処理室2の下部において
は低温養生に供された各棚の養生個所に対応する冷気C
が高温養生に供された所望列の他の棚の養生個所へと移
送されることにより暖気Hと冷気Cとは循環されて混合
されることにより、任意の中間の温度領域になる。この
暖気Hと冷気Cとの多段・多列の収納棚1の各列毎の棚
の組み合わせは、偶数番目2nでは、2列目と14列
目、4列目と16列目、6列目と18列目、8列目と2
0列目、10列目と22列目、12列目と24列目、ま
た奇数番目2n+1では、1列目と13列目、3列目と
15列目、5列目と17列目、7列目と19列目、9列
目と21列目、11列目と23列目相互において処理時
間を経時的に長短ずらすようにして循環されることにな
る。従って例えば再び12列目の棚に対応する養生個所
を高温養生に使用するために処理室2内に外部から高温
の蒸気を導入して昇温したり、或いは低温養生に使用す
るために外部から冷気を導入して降温したりする必要は
なくなり、処理室2の外部に暖気Hまたは冷気Cを損失
せずにエネルギーの無駄を省き、有効利用がはかれる。
【0044】また、高温養生に供された図1において例
えば右から1列目ないし12列目の棚を収納する養生個
所での温度を低温養生に使用するために降温したり、ま
たは成形品の組成、材質、種類、厚さ、形状、さらには
成形品によって経時変化に伴って異なる処理温度が要求
される等の事項を考慮する場合に、導入・導出バルブ9
a,9b,9c,9d,9e,9f,9g,9h,9
i,9j,9k,9l…9xに並列に接続された吸気バ
ルブ11,11a,11b,11c,11d,11e,
11f,11g,11h,11i,11j,11k,1
1l…11xを開くことにより所望の棚を収納する養生
位置に共用のブロワー12を駆動して外気を吸引して導
入し、冷却することができる。
【0045】こうして、上記説明のように、処理室2内
に設けた収納棚1の例えば1列から24列の各棚相互に
おいて所望列の棚が収納される養生個所と他の所望列の
棚が収納される養生個所との間で高温養生と低温養生と
の組み合わせを経時に位相を違えて繰り返して使用する
ことにより処理室2の一側面に設けられる搬入ステーシ
ョン13の入口27から搬入される成形品は、処理室2
内において全体的に所定時間の養生がなされて処理が行
われ、処理室2の他側面に設けられる搬出ステーション
14の出口28から搬入と同数個が搬出されることによ
り後処理の1サイクルが完了する。そして、成形品は、
仕切壁3により仕切られた収納棚1の各棚においてその
組成や種類を考慮し、また経時変化に伴って温度を変化
する等にして要求に合致したきめ細かな時間と温度の処
理を施すことにより、JIS の規定する条件に適う引張
り、圧縮等の充分な強度を発揮し、しかも歩留りが高
く、信頼性のある製品を得ることができる。
【0046】また上記実施例では成形品としてモルタル
製品としての屋根瓦を成形する場合に後処理として養生
を行うことについて説明したが、成形品はこれに限るこ
とはなく、そのほかにコンクリート製品またはセラミッ
ク製品についても後処理を行うことができる。また後処
理としては、成形品の組成、種類、用途に応じて乾燥し
たり、塗装することも考えられる。
【0047】また上記実施例では処理室2の上部に高温
養生部から低温養生部へと暖気Hを移送するとともに処
理室2の下部には低温養生部から高温養生部へと冷気C
を移送するように説明がなされたが、処理室2の上部に
は低温養生部から高温養生部に冷気Cを、また処理室2
の下部には高温養生部から低温養生部へと暖気Hを移送
するようにすることもできる。なお、この際、処理室2
の上部または下部に図には示さない配管と、制御バルブ
と、センサーとを通じて所望列の収納棚1から所望列の
収納棚1へと蒸気を循環して供給することにより温度循
環させることとあわせてセメントモルタルの養生として
の後処理を行うことができる。
【0048】また上記実施例では、処理室2内に設けら
れる収納棚1は、隣接する各収納棚1毎に仕切壁3を設
けることにより各収納棚毎の気密性がはかられている
が、これに限ることなく仕切壁3は適宜複数個の収納棚
1毎に左右に設けられることにより所望ブロック毎の収
納棚から所望ブロック毎の収納棚へと暖気Hまたは冷気
Cや蒸気を循環して成形品に対する後処理を行うことも
できる。また仕切壁3により仕切られる複数個の収納棚
1毎の組合わせと配列は自由に行われ、制限されない。
【0049】また上記実施例では、処理室2内に収納さ
れる多段・多列の収納棚1の各棚に対して搬入ステーシ
ョン13および搬出ステーション14が処理室2の長手
方向Xに移動自在に設けられるようにして成形品を開閉
手段25により形成される開口部26、26を通じて収
納棚1の所望の列、段の棚に搬入し、搬出することによ
り処理を行うようにしている。しかし、図には示さない
が搬入ステーション13および搬出ステーション14を
処理室2の両側に対向して固定し、この処理室2と収納
棚1と、開閉手段25とを移動可能に設けるものにおい
ても成形品の処理が行え、本発明の適用範囲である。
【0050】また上記実施例では搬入ステーション13
と搬出ステーション14とに対応して成形品を搬入した
り、搬出するための開口部は1個づつが開閉手段25の
扉構成板30a,30b…30lを開放したり、密閉す
ることにより形成されるが、これに限ることなく扉構成
板30a,30b…30lの左右に設けたシリンダ3
1,31を制御位置を変更するのと、第2のシリンダ3
3のシリンダ・ロッド33aの昇降のストロークを1段
毎ではなく長く変更することにより所望列、所望段の扉
構成板30a,30b…30lを複数段毎に一緒に開閉
して上記実施例よりも大きな開口部を形成することによ
り成形品の搬入個数や搬出個数を増大することもでき
る。しかも、上記説明では、所望列の収納棚1から所望
列の収納棚1に暖気Hまたは冷気Cを循環させる場合
に、後処理を行うべき成形品の搬入位置および搬出位置
において開閉手段25の扉構成板30a,30b…30
lを開閉して成形品を搬入、搬出する開口部のみをあけ
て密閉度をたもって後処理し、暖気Hまたは冷気Cを循
環させるように説明したが、これに限ることなくエネル
ギーの有効利用をはかる観点から開閉手段25の扉構成
板30a,30b…30lを全面的に開放して収納棚1
内を外気と同温度にした後に所望列の収納棚1から所望
列の収納棚1へと暖気Hまたは冷気Cを循環させるよう
にすることもできる。
【0051】
【発明の効果】本発明は以上のように、装置は大面積を
要せずに小型化することができ、また成形品の組成に応
じたきめ細かな処理温度や処理時間を設定して短時間に
効率的な後処理が行える。しかも、成形品は、引張り、
圧縮等の強度が高く、歩留りが良く、信頼性が高い製品
を製作することができる。さらには装置は、処理に必要
な熱源や蒸気のエネルギ−の損失が少なく効率的な有効
活用が行え、設備費および製作費は廉価になる。また本
発明によれば、成形品の後処理のために使用された使用
済であるか過温度の暖気を処理室の外部に排出して処理
室内の収納棚の各列の棚の温度を調整することができ
る。また本発明によれば、処理室の下部には、収納棚の
所望列の棚に対応して吸気バルブを設けたので、収納棚
の所望列の棚から所望列の他の棚に暖気または冷気を循
環した後に外気を導入して所望列の棚を冷却または暖房
することができ、成形品の組成、材質、種類、厚さ、形
状、経時変化に伴って異なる処理温度が要求される場合
を考慮した製品を製作することができる。またこのよう
に外気を導入したり、暖気または冷気を循環するのは1
台のブロワーが共用されるので、構造が簡素化され、経
済的である。また本発明によれば、処理室内に設けられ
る収納棚の所望列の棚に暖気または冷気を移送するため
に処理室内に設ける収納棚の各列の棚に対応して処理室
の上部に設けられる第1の導入・導出バルブや処理室の
下部に設けられる第2の導入・導出バルブはセンサーの
検知により開閉され制御されるので、収納棚の各棚にお
ける処理時間と処理温度との管理が自動的に行え、便利
である。また本発明によれば、処理室の上部に設けた排
出バルブはセンサーの検知により開閉が制御されるの
で、成形品の後処理をするために使用された使用済であ
るか、または過温度の暖気または冷気を外部に排出する
ことができ、処理室内の収納棚の各列の棚の温度調整が
容易である。また本発明によれば、処理室の下部に設け
た吸気バルブはセンサーの検知により開閉が制御される
ので、外気を処理室内の収納棚の所望列の棚に導入する
ことにより冷却または暖房が容易に行え、成形品の組
成、材質、種類、厚さ、形状や経時変化に伴い異なる処
理温度が要求される等の事項を考慮して処理を行うこと
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の成形品の処理装置の一実施例を示し、
処理室の側面に形成した開閉手段や搬入ステーション、
搬出ステーション等を省略して説明的な側面図である。
【図2】同じく本実施例の処理室の天井部を省略した説
明的な平面図である。
【図3】同じく本実施例処理室の内部を示す説明的な断
面図である。
【図4】同じく本実施例の各バルブ類を省略して処理室
に対する配管を説明的に示した側面図である。
【図5】同じく本実施例の処理室の側面に設けられる開
閉手段の一例を示し、扉構成板を閉鎖した状態の部分切
欠拡大正面図である。
【図6】同じく図5のイ−イ線拡大矢視図である。
【図7】同じく本実施例の開閉手段の扉構成板をガイド
枠に対して係止したり、係止を解除する構成を示す拡大
断面図である。
【図8】同じく本実施例の開閉手段の最下段の扉構成板
を解放して成形品を収納棚に対して搬入・搬出する開口
部を形成した状態の拡大正面図である。
【図9】従来の成形品の処理装置の一例を示す平面図で
ある。
【図10】同じく側面図である。
【符号の説明】
1 収納棚 2 処理室 3 仕切壁 4a 導入・導出バルブ 4b 導入・導出バルブ 4c 導入・導出バルブ 4d 導入・導出バルブ 4e 導入・導出バルブ 4f 導入・導出バルブ 4g 導入・導出バルブ 4h 導入・導出バルブ 4i 導入・導出バルブ 4j 導入・導出バルブ 4k 導入・導出バルブ 4l 導入・導出バルブ 4m 導入・導出バルブ 4n 導入・導出バルブ 4o 導入・導出バルブ 4p 導入・導出バルブ 4q 導入・導出バルブ 4r 導入・導出バルブ 4s 導入・導出バルブ 4t 導入・導出バルブ 4u 導入・導出バルブ 4v 導入・導出バルブ 4w 導入・導出バルブ 4x 導入・導出バルブ 8a 排出バルブ 8b 排出バルブ 8c 排出バルブ 8d 排出バルブ 8e 排出バルブ 8f 排出バルブ 8g 排出バルブ 8h 排出バルブ 8i 排出バルブ 8j 排出バルブ 8k 排出バルブ 8l 排出バルブ 8m 排出バルブ 8n 排出バルブ 8o 排出バルブ 8p 排出バルブ 8q 排出バルブ 8r 排出バルブ 8s 排出バルブ 8t 排出バルブ 8u 排出バルブ 8v 排出バルブ 8w 排出バルブ 8x 排出バルブ 9a 導入・導出バルブ 9b 導入・導出バルブ 9c 導入・導出バルブ 9d 導入・導出バルブ 9e 導入・導出バルブ 9f 導入・導出バルブ 9g 導入・導出バルブ 9h 導入・導出バルブ 9i 導入・導出バルブ 9j 導入・導出バルブ 9k 導入・導出バルブ 9l 導入・導出バルブ 9m 導入・導出バルブ 9n 導入・導出バルブ 9o 導入・導出バルブ 9p 導入・導出バルブ 9q 導入・導出バルブ 9r 導入・導出バルブ 9s 導入・導出バルブ 9t 導入・導出バルブ 9u 導入・導出バルブ 9v 導入・導出バルブ 9w 導入・導出バルブ 9x 導入・導出バルブ 11a 吸気バルブ 11b 吸気バルブ 11c 吸気バルブ 11d 吸気バルブ 11e 吸気バルブ 11f 吸気バルブ 11g 吸気バルブ 11h 吸気バルブ 11i 吸気バルブ 11j 吸気バルブ 11k 吸気バルブ 11l 吸気バルブ 11m 吸気バルブ 11n 吸気バルブ 11o 吸気バルブ 11p 吸気バルブ 11q 吸気バルブ 11r 吸気バルブ 11s 吸気バルブ 11t 吸気バルブ 11u 吸気バルブ 11v 吸気バルブ 11w 吸気バルブ 11x 吸気バルブ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4G012 RA05 RB02 4G055 AA01 AA08 BA09 BA10 CA17 CA19 CC10 FA07 5H323 AA05 BB11 CA08 CB25 CB32 CB33 CB35 CB40 CB44 DA04 DB15 EE02 FF01 FF10 HH02 KK05 MM02

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 成形品の養生等の後処理を施す多段・多
    列の棚を備えた収納棚と、該収納棚を収納する気密性を
    有する処理室と、該処理室の上部に収納棚の所望列の棚
    からの暖気もしくは冷気を所望列の他の棚に送気パイプ
    を介してブロワーにより移送可能に収納棚の各棚に対応
    して設けられる第1の導入・導出バルブと、該処理室の
    下部には収納棚の所望列の棚からの冷気もしくは暖気を
    所望列の他の棚に受入可能に各棚に対応して送気パイプ
    を通じて設けられた第2の導入・導出バルブとから成
    り、収納棚の所望列の棚の暖気もしくは冷気を他の棚に
    循環使用して成形品に対する処理温度を所望温度に制御
    することを特徴とする成形品の処理装置。
  2. 【請求項2】 前記処理室の上部には収納棚における成
    形品の後処理に使用済であるかまたは過温度の暖気もし
    くは冷気を処理室の外部に排出する排出バルブを第1の
    前記導入・導出バルブに直列に収納棚の各棚に対応して
    接続したことを特徴とする請求項1に記載の成形品の処
    理装置。
  3. 【請求項3】 前記処理室の下部には収納棚の所望列の
    棚から所望列の他の棚に暖気もしくは冷気を循環した後
    に外気を導入して冷却または暖房する吸気バルブを第2
    の前記導入・導出バルブに並列に収納棚の各棚に対応し
    て接続したことを特徴とする請求項1に記載の成形品の
    処理装置。
  4. 【請求項4】 前記処理室の上部には収納棚の所望列の
    棚からの暖気もしくは冷気を収納棚の他の所望列の棚に
    移送可能に設ける第1の導入・導出バルブに、各棚にお
    いて成形品の処理に使用済であるかまた過温度の暖気ま
    たは冷気を処理室の外部に排出する排出バルブを直列に
    接続し、前記処理室の下部には収納棚の所望列の棚から
    暖気または冷気を他の所望列の棚に受入可能に収納棚の
    各棚に対応して設けた第2の導入・導出バルブと収納棚
    の棚を循環する暖気または冷気に対して外気を導入して
    冷却または暖房する吸気バルブとを並列に接続したこと
    を特徴とする請求項1に記載の成形品の処理装置。
  5. 【請求項5】 処理室内に設けられる収納棚と搬入ステ
    ーションおよび搬出ステーションとは相対移動自在に設
    けられ、搬入ステーションおよび搬出ステーションに対
    応する処理室の両側には成形品の搬入位置または搬出位
    置のみに成形品が通過可能な開口部を形成するとともに
    他の位置を密閉する開閉手段を備えたことを特徴とする
    請求項1に記載の成形品の処理装置。
  6. 【請求項6】 搬入ステーションおよび搬出ステーショ
    ンを処理室と該処理室内に設けられる収納棚に対して移
    動可能に設けられるとともに搬入ステーションと搬出ス
    テーションに対向する処理室の両側面に開閉手段を設け
    ることにより収納棚の各段・各列の棚に対して成形品を
    搬入・搬出するようにしたことを特徴とする請求項5に
    記載の成形品の処理装置。
  7. 【請求項7】 搬入ステーションおよび搬出ステーショ
    ンに対して処理室と該処理室内に設けられる収納棚が移
    動可能に設けられるとともに、搬入ステーションと搬出
    ステーションに対向する処理室の両側面に開閉手段を設
    けることにより収納棚の各段・各列の棚に対して成形品
    を搬入・搬出するようにしたことを特徴とする請求項5
    に記載の成形品の処理装置。
  8. 【請求項8】 収納棚の各棚毎に対応して設けた吸気バ
    ルブを通じて導入される外気は、1台の共用のブロワー
    により送気されることを特徴とする請求項1または請求
    項4の何れかに記載の成形品の処理装置。
  9. 【請求項9】 第1の前記導入・導出バルブまたは第2
    の前記導入・導出バルブは、センサーにより開閉が制御
    されることを特徴とする請求項1に記載の成形品の処理
    装置。
  10. 【請求項10】 前記排出バルブまたは吸気バルブは、
    センサーにより開閉が制御されることを特徴とする請求
    項2または請求項3の何れかに記載の成形品の処理装
    置。
  11. 【請求項11】 第1の前記導入・導出バルブ、または
    第2の導入・導出バルブ、排出バルブ、吸気バルブは、
    センサーにより開閉が制御されることを特徴とする請求
    項1または請求項4の何れかに記載の成形品の処理装
    置。
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