JP2000154986A - 復水器のリーク探知方法およびその装置 - Google Patents

復水器のリーク探知方法およびその装置

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JP2000154986A
JP2000154986A JP10328309A JP32830998A JP2000154986A JP 2000154986 A JP2000154986 A JP 2000154986A JP 10328309 A JP10328309 A JP 10328309A JP 32830998 A JP32830998 A JP 32830998A JP 2000154986 A JP2000154986 A JP 2000154986A
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cooling pipe
pressure
plug
cooling
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Iwao Sakaguchi
口 巌 坂
Akio Shiratori
鳥 秋 夫 白
Kunihiko Matsubara
原 邦 彦 松
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KASHIMAKITA KYODO HATSUDEN KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 多数の冷却管におけるリーク検出が容易で、
しかも迅速確実に探知が行えるようにした復水器のリー
ク探知方法を提供することを課題とする。 【解決手段】 復水器1内の多数本の冷却管3の一端に
圧力センサ付プラグ4を、他端に閉塞プラグ5を挿着し
て両端を閉塞し、該冷却管内と冷却管外の蒸気側との圧
力差による漏口からの流出による圧力変動を測定するこ
とにより冷却管のリークを検出するリーク探知方法であ
って、上記冷却管3の漏口が円形孔であると仮定してそ
の直径の4乗に定数を乗じた数値をリーク指標とし、こ
のリーク指標に基づいて漏洩を生じている冷却管を探知
するようにするとともに、多数本の冷却管を同時測定可
能な手段により温度変化に伴なう圧力変動を統計的に排
除するようにたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、蒸気タービンから
排出された水蒸気を冷却する復水器に係り、特に復水器
のリーク探知方法およびその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来からボイラーにより発生した蒸気は
タービンを回す動力に使用され、タービンを回し終わっ
た蒸気は液化させるためにその上部に設けられた復水器
に送られて冷却され、再び水としてボイラーで加熱され
て水蒸気になるように循環する構造がとられている。こ
の場合復水器の蒸気側は−700mmHg程度で運転さ
れるが、これは蒸気(気体)が水(液体)になるとき体
積減少分が負圧となるためで、熱落差を大きくすること
により効率を上げている。
【0003】しかして復水器には、図7に示すように数
多くの冷却管aが水平方向に上下左右に敷設されていて
この管a内に冷却水を通すようになっており、蒸気はこ
の冷却管の外側を流れることにより冷却されて液化する
構造となっている。
【0004】大型発電所は、海岸に設立される場合が多
く、上記の冷却水として海水を使用することが多い。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】したがって塩化物を含
む海水を冷却水として使用する復水器の冷却管が、ボイ
ラーの運転中に何らかの原因でリークを生ずると、ボイ
ラーに使用されている純水に塩化物が混入するので復水
の塩分濃度が高くなり、このためボイラーの寿命を短縮
する恐れがあるため塩分濃度を一定レベル以下に管理す
るようにしている。
【0006】このような不具合を未然に防ぐために復水
電導度が管理レベルを越えると、冷却管の漏れ探しが必
要となるが、これには復水器の半分の海水通水を停め、
水室を開放して作業者が入槽し、数千本の冷却管の中か
らリークしている管を一つ一つ探し出すように検出を行
っている。
【0007】すなわち、運転側は冷却水として冷却管に
海水を流すが、停止側は海水を止め、冷却管を大気解放
し、作業者が水室に入って漏れ探しをする。この時も復
水器のホットウェル側の圧力は−700mmHg程度を
維持するようタービンの運転を調整している。
【0008】さらに冷却管からのリークだけでなく、冷
却管の支持部と冷却管との間に隙間があると、復水器内
の蒸気が負圧となっているため、復水器の外の大気圧で
あることからこの隙間から海水が吸引されてリークを起
こすという不具合が生じて問題である。
【0009】このような漏れ探しには種々の原理を用い
たリーク探知機器は市販されてはいるが、復水器に適す
るものはなく、そのため、従来から次のような方法を用
いて行っている。
【0010】1)冷却管内の一側にゴム栓を打ち込み、
他側に極薄のラップフィルムを貼り付け、一定時間後内
側へ引っ込んでいると思われるものを目視で探す。
【0011】この方法はラップフィルムが引っ込んでい
るか否かの判定が不確実であり、冷却管一本一本につい
て注意深くチェックするのに多くの時間がかかり、神経
のすり減る作業であり、また復水器内の温度が45℃程
度のため温度による外乱も生じる。
【0012】2)冷却管内の一側にゴム栓を打ち込み、
他側に小さな穴のあるゴム栓を打ち込み、穴部分にシェ
ービングフォームを吹き付け、泡が吸い込まれていくか
否かを目視でチェックする。
【0013】この方法も時間と労力を要し、泡が吸い込
まれて減るのか、消えて減るのかの判断は勘に頼らねば
ならない。
【0014】3)隣り合った2本の冷却管の一側にゴム
栓を打ち込み、他側に水中U字管マノメータを付けたゴ
ム栓を打ち込んで一定時間後差圧を生じたら低圧側の冷
却管が漏れたと判断する。
【0015】この方法は定量的で確実な方法ではある
が、作業現場を想定すれば直ぐに気が付くようにU字管
マノメータの取付姿勢は不安定で、確実な差圧を認める
には相当な時間待ちを必要とし、能率的でない。また2
本ともリークしている場合は検出することができないう
え、温度の変動があると長時間かけないと判定が困難で
ある。
【0016】など種々の方法があるがそれぞれに欠点が
ある。
【0017】しかしながら上述した3つの方法は信頼性
は劣るとはいえ、大きなリークの場合はこれで発見でき
るが、微少なリークに対しての早期発見は困難である。
【0018】一方復水電導度0.5Ω-1(Cl0.5p
pm相当)以下の管理基準は約200〜300tの復水
に対して数ccレベルと高感度が要求され、また復水の
塩分濃度は約0.5ppm以下に管理されるといわれ、
僅かなリークも問題になる。また復水器をリーク点検の
ため2分の1を止め、残りの2分の1による運転は、売
電価格に換算すると大きな金額となるため、緊急かつ確
実な探知が要求されていた。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記のような
多数の冷却管におけるリーク検出が容易で、しかも迅速
確実に探知が行えるようにした復水器のリーク探知方法
およびその装置を提供することを課題としたもので、そ
の手段としては、冷却管からのリークと、胴板と冷却管
との間からのリークをそれぞれの装置に設けたセンサに
より検知する方法および装置としたことにある。
【0020】すなわち本発明は、復水器内の多数本の冷
却管の一端に圧力センサ付プラグを、他端に閉塞プラグ
を挿着して両端を閉塞し、該冷却管内と冷却管外の蒸気
側との圧力差による漏口からの流出による圧力変動を測
定することにより冷却管のリークを検出するリーク探知
方法であって、上記冷却管の漏口が円形孔であると仮定
してその直径の4乗に定数を乗じた数値をリーク指標と
し、このリーク指標に基づいて漏洩を生じている冷却管
を探知するようにするとともに、多数本の冷却管を同時
測定可能な手段により温度変化に伴なう圧力変動を統計
的に排除するようにたことを特徴とする。
【0021】加えて両端を閉塞した冷却管内圧力を蒸気
側より僅かに高い値に減圧し、管内圧力が上昇する冷却
管のプラグをシール不良と判定する工程を含むことがで
きる。
【0022】さらに前記圧力センサを絶対圧センサとす
ることによりリーク探知手段の日常の点検を容易化する
ことができ、かつ蒸気側が大気圧となるボイラ停止時に
冷却管内に正圧を印加して漏れ探知を可能としたことに
ある。
【0023】多数の圧力センサの測定値をセンサ番号指
定信号により指定して、共通の測定値信号線を使用する
ことにより、多数の冷却管の管内圧力を測定可能とする
ことができる。
【0024】前記センサ番号指定信号により漏れを探知
した冷却管の圧力センサに点灯手段を設ければ多数の冷
却管から漏れ管の発見を容易とすることができる。
【0025】復水器内の多数本の冷却管の一端に圧力セ
ンサ付プラグを、他端に閉塞プラグを挿着して両端を閉
塞し、該冷却管内と冷却管外の蒸気側との圧力差による
漏口からの流出による圧力変動を測定することにより冷
却管のリークを検出するリーク探知装置において、前記
各プラグは、先端部が冷却管の端部内に挿入されるプラ
グ本体と、このプラグ本体の軸部外周に螺合されるパッ
キン押えと、前記プラグ本体の先端大径部と前記パッキ
ン押えの先端との間に嵌合され該パッキン押えのネジ込
みにより圧縮されて拡径し冷却管の内周面に密着する弾
性体からなるパッキンとを備え、前記圧力センサ付プラ
グは前記プラグ本体の外端部に圧力センサを内設するよ
うにし、前記閉塞プラグは前記プラグ本体に吸引口を設
けるようにすることにより各プラグのシール性を高め、
プラグ部分からの漏れを殆ど皆無として正確な測定がで
きる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に示す実施の
形態を参照して説明する。
【0027】本発明にかかる復水器のリーク探知方法お
よびその装置は図1乃至図6による。
【0028】すなわち、図1は本発明の一実施形態を示
すもので、復水器内に立設された一対の胴板2(左右を
区別するため図では2a,2bとする)より両端を支持
され水平方向の上下左右に多数配列(図5参照)された
冷却管3を備えた復水器1において、該冷却管3の一端
側に挿入される圧力センサ付プラグ4と、他端に挿入さ
れる閉塞プラグ5とをそれぞれ備えている。
【0029】冷却管3はアルミブラスなど熱電導の良い
材質のもので作られ、復水器として使用される場合は冷
却用に海水を通すようになっているが、リーク探知の場
合は大気圧または減圧した負圧を、ボイラ停止時の検査
では正圧を通すようになっている。
【0030】前記圧力センサ付プラグ4は、先端部が冷
却管3の端部内に挿入される本体4aと、このプラグ本
体4aの軸部外周に螺合されるパッキン押え4bと、前
記プラグ本体4aの先端大径部4cと前記パッキン押え
4bの先端との間に嵌合され該パッキン押え4bのネジ
込みにより圧縮されて拡径し冷却管3の内周面に密着す
る弾性体からなるリング状のパッキン6とを有してお
り、前記プラグ本体4aの外端部に圧力センサ7(絶対
圧センサ)が内設され、またプラグ本体4aには前記圧
力センサ7を含む基板8およびこの基板8の先端に配線
プラグ9が取付けられている。
【0031】前記閉塞プラグ5は、前記圧力センサ付プ
ラグ4と同じように先端部が冷却管3の端部内に挿入さ
れるプラグ本体5aと、このプラグ本体5aの軸部外周
に螺合されるパッキン押え5bと、前記プラグ本体5a
の大径部5cと前記パッキン押え5bの先端との間に嵌
合されたリング状のパッキン9とを有しており、前記プ
ラグ本体5aに真空ポンプに接続される吸引口5dが開
口され、この吸引口5dはノブ5eの回動操作により進
退するプランジャ10により開閉されるようになってい
る。
【0032】以上は1本の冷却管3に対してのリーク探
知装置を示したものであるが、実際のリーク探知に当た
っては図2に復水器1の内部を示すように胴板2aと2
bの間に配置された各冷却管3,3,…の間を負圧にな
った蒸気が通るような構造になっており、リーク探知さ
れる各冷却管3,3,…には海水を通さず両端に図1の
リーク探知装置がそれぞれ取付けられる。
【0033】すなわち図2において左側に示されている
前部水室12側の作業者により各センサ付プラグ4,4
…が各ネクタ9部分で信号ケーブル13により数珠つな
ぎに接続して纏められ、リークテスタとなるコンピュー
タ14に接続される。
【0034】コンピュータ14は多数のセンサの信号を
1個づつマルチプレックスし、A/D変換して時系列的
にメモリーする。
【0035】また右側に示されている後部水室15側の
作業者は各冷却管3,3,…の位置側に取り付けられた
圧力センサ付プラグ4に対応する他側に閉塞プラグ5を
挿入して、これらをマニホールドで分岐した吸引管16
を通して減圧器17により復水器のホットウェル側の圧
力より僅かに高い圧力に減圧し、圧力変動を測定してプ
ラグ4、5のシール不良を探知する。
【0036】続いて、前部水室12側の作業者は図3に
示したコンピュータ14のファンクションキー18を押
し、冷却管3から復水器1の内部へのリークをチェック
するための準備を行ったのち、スタートボタン19を押
してテストを開始する。
【0037】これによりコンピュータ14のデスプレイ
20上に図4に示すような圧力/時間線図が表示され、
リークのない場合は圧力降下のない正常なグラフ(A)
が得られるが、リークのあった冷却管3は時間の経過と
ともに圧力降下した異常なグラフ(B)が得られること
になる。したがって異常値を示す個所の冷却管3はソフ
ト上で識別される。
【0038】そしてサーチボタン21を押すと該当プラ
グに表示ランプ(LED等)が点灯する。またファンク
ションキー18により正常管群のグラフと比較して異常
管1本づつのグラフをデスプレイ20上に表示できる。
【0039】上記リークの判定をより迅速に行なえるよ
うにするための一つのモデルとして、径の4乗に係数を
乗じ時間要素を排除して得るリーク指標を用いることが
有効である。
【0040】圧力測定値からリーク指標を計算し、判定
基準値と比較してリークの有無を判定する。その算定式
としては、 圧力測定値から圧力変化率Piを求める。リーク
指標Aiを求める。
【0041】
【数1】 ここでB=KVηL V:冷却管内体積 η:空気の粘性係数 L:冷却管肉厚 Pc:蒸気側圧力 D:冷却管内径 K:定数 上記リーク指標Aiは時間によらない定数である。
【0042】次にn本の冷却管のリーク指標の平均値、
標準偏差を求める。
【0043】リークの許容値Alimを設定しておき、
【0044】
【数2】 を満たすものをリーク有りとする。
【0045】前記の値は物理的には孔の半径の4乗を意
味するが、実際にできる孔は円形孔とは限らず、多様な
形状をなしていても孔の大きさを反映している量である
ことには間違いがないので、この値をリークの有無の判
定の指標とするものである(検出感度に相当し、例えば
孔直径0.1mm)。
【0046】このリーク指標は時間によらない定数であ
り、圧力に変化がなければ値はゼロであり、漏れがある
とき(圧力降下があるとき)には正の値を持つ。
【0047】上記リーク指標を用いた場合の測定状況を
図8に例示しており、この指標の範囲を予め設定してお
くことにより判定ラインR.Rの範囲内にあるか否かを
チェックするだけでリークの有無を秒単位で即時に判別
することができる。またどの管がリークしているかの表
示は、そのリークを判別したセンサに対応する管No.
をコンピュータの画面上に表示することにより迅速な把
握を可能とすることができる。
【0048】図7、図8はリークテスタのブロック図を
例示しており、図7(A)は測定値をアナログ信号で送
る場合であり、図7(B)は図7(A)のセンサの内部
回路を示している。図8(A)は測定値をデジタル信号
で送る場合であり、図8(B)は図8(A)のセンサの
内部回路を示している。
【0049】図7(A),(B)のリークテスタは、セ
ンサ7のアナログ出力信号をアナログ形式のままコンピ
ュータ30の所まで伝送する形式、すなわちアナログ伝
送形式の実施形態を示すものである。圧力センサ7の個
数は例えば後述の図8を参照して説明するように伝送線
の数に関係なく設定可能である。コンピュータ30に
は、同期信号発信回路31、センサ選択信号発信回路3
2、A−Dコンバータ33、及び電源34が付設されて
いる。コンピュータ30(測定器設置場所)とセンサ7
(測定現場)との間に機能的に4本の伝送線TWが敷設
される。第1の伝送線W1は電源34からセンサ7へと
動作電力を伝送するのに用いられ、第2の伝送線W2は
コンピュータ30から同期信号発信回路31を介して同
期信号CLを伝送するのに用いられ、第3の伝送線W3
はコンピュータ30からセンサ選択信号発信回路32を
介してセンサ選択信号SSをシリアルで伝送するのに用
いられ、第4の伝送線W4は各センサ7の出力信号PS
をシリアルにアナログ信号の形でA−Dコンバータ33
の所まで伝送するのに用いられる。動作電力を伝送する
伝送線W1は実際には正負2本の電線によって構成され
る。
【0050】図7(A)における複数のセンサ7はそれ
ぞれ、同図(B)に示すように、圧力センサ素子7a
と、その出力信号を増幅するアンプ7bと、アナログス
イッチ7cと、センサ選択信号SSを受信する選択信号
受信回路7dと、受信されたセンサ選択信号SSに基づ
き同期信号CLに同期して自己のセンサNo.を識別
し、それに同期して自己のアナログスイッチ7cをオン
動作させるセンサNo.識別・設定回路7eとからなっ
ている。
【0051】図8(A),(B)は、原理的には図7
(A),(B)のものと同一であるが、両者は、後者が
アナログ伝送式であるのに対して前者はディジタル伝送
式である点において相違する。この相違に基づいて、図
8(A)のリークテスタではA−Dコンバータ33に代
えてS−P(シリアル/パラレル)コンバータ35が設
けられ、また、図8(B)ではアンプ7bに代えてアン
プ付きA−Dコンバータ7fが設けられると共に、アナ
ログスイッチ7cに代えてP−S(パラレル/シリア
ル)コンバータ7gが設けられている。つまり、図7の
装置が電送線W4を介してアナログ信号をシリアルに伝
送するのに対し、図8の装置は電送線W4を介してディ
ジタル信号をシリアルに伝送する点で両者は異なる。
【0052】図9は図7,8のリークテスタの原理的な
動作態様を、1センサの測定周期内について説明するも
のである。最上段に示しているのは、コンピュータ30
から同期信号発信回路31及び伝送線W2を介して各セ
ンサ7に送出される同期信号CLであって、各センサ7
はすべてこの同期信号CLに同期して動作すると共に、
この同期信号CLの個々のパルスを基本として種々の時
間やタイミングがカウントされる。コンピュータ30か
らセンサ選択信号発信回路32及び伝送線W3を介して
各センサ7に送出されるセンサ選択信号SSの立ち上が
りAをもってセンサNo.の送信開始とし、ここでは8
ビットを用いているので、2の8乗相当の256からゼ
ロ表示を除いた255個のセンサNo.を指定すること
ができる。すなわち、図示のごとく、8ビットのそれぞ
れは10進法で考えると、第1ビットから順に、2のゼ
ロ乗=1、2の1乗=2、2の2乗=4、2の3乗=
8、2の4乗=16、2の5乗=32、2の6乗=6
4、2の7乗=128の重みを持っているので、図9に
おいて、例1は、1+0+0+0+0+0+0+0=
1、→センサ1を指定、例2は、0+2+0+0+0+
0+0+0=2、→センサ2を指定、例3は、1+2+
0+0+0+0+0+0=3、→センサ3を指定、例4
は、1+2+4+8+0+0+0+0=15、→センサ
15を指定、例4は、0+2+4+8+16+32+6
4+128=254、→センサ254を指定、というこ
とになる。
【0053】測定値信号PSはセンサNo.指定の8ビ
ットに続く12ビットで表現され、センサ選択信号SS
の立ち下がりBをもって圧力測定信号の収集が開始され
る。測定値信号PSはビット数に応じて、2の12乗相
当の4096から1を引いた4055段階、すなわち、
フルスケールの0.025%の精度で表現することがで
きる。つまり、圧力のフルスケールを760mmHgと
して、その0.025%相当の0.19mmHgの分解
能をもって圧力測定を実施することができる。図示の測
定値信号PSの例では、1+2+4+8=15という大
きさの測定値信号PSがシリアル信号として送信される
ことになる。因みに、これは、2.85mmHgに相当
する。
【0054】センサNo.を1から順に次々と255ま
で指定することによって、255組の測定値信号PSを
センサNo.と対応させてコンピュータ30に取り込む
ことができる。なお、より多くのセンサ数に対応させる
ためには、センサNo.指定のためのビット数を増やせ
ばよく、例えば、9ビットにすれば511個のセンサ、
10ビットにすれば1023個のセンサ、11ビットに
すれば2047個のセンサを対象とした圧力測定を可能
にすることができる。
【0055】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
冷却管の漏洩の探知にリーク指標を用いていることによ
り短時間ででき、しかも1回に100本以上の冷却管の
検査を行えるのでテスト作業を高能率に行うことができ
る。また各圧力センサにLED等の発光素子を付設すれ
ば、どの管が漏洩を生じているかが直ちに特定すること
ができるので迅速な判定が可能となる。
【0056】漏洩探知時には冷却管の両端に圧力センサ
付プラグおよび閉塞プラグを挿着するだけでよいので、
特別高度な技術を要することなく確実な探知を実行する
ことができる。さらに圧力センサのチェックはセンサテ
ストモードにより日常の点検が容易にできるなどの効果
が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の復水器の冷却管からのリーク検出に適
用されるリーク探知装置の断面図。
【図2】図1のテスト装置を使用したリーク探知方法を
示す説明図。
【図3】図2に付随したリークテスタ部分を示す平面
図。
【図4】図2のリーク探知方法により得られるリークの
グラフ。
【図5】従来から使用されている復水器の冷却管の配列
状態を示す断面図。
【図6】リーク指標を用いての測定状況を示すグラフ。
【図7】(A)はアナログ信号によるリークテスタのブ
ロック図、(B)は(A)のセンサの内部回路図。
【図8】(A)はデジタル信号によるリークテスタのブ
ロック図、(B)は(A)のセンサの内部回路図。
【図9】図9および図10のリークテスタの作用を説明
するための説明図。
【符号の説明】
1 復水器 2a,2b 胴板 3 冷却管 4 圧力センサ付プラグ 5 閉塞プラグ 7 圧力センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松 原 邦 彦 長野県小県郡武石村下武石434 Fターム(参考) 2G067 AA12 AA34 AA36 BB32 DD02

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】復水器内の多数本の冷却管のうち孔があい
    て冷却媒体の漏洩が生じている冷却管を探知るため、冷
    却管の一端に圧力センサ付プラグを、他端に閉塞プラグ
    を挿着して両端を閉塞し、該冷却管内と冷却管外の蒸気
    側との圧力差による漏口からの流出による圧力変動を測
    定することにより冷却管のリークを検出するリーク探知
    方法であって、上記冷却管の漏口が円形孔であると仮定
    してその直径の4乗に定数を乗じた数値をリーク指標と
    し、このリーク指標に基づいて漏洩を生じている冷却管
    を探知するようにするとともに、多数本の冷却管を同時
    測定可能な手段により温度変化に伴なう圧力変動を統計
    的に排除するようにしたことを特徴とする復水器のリー
    ク探知方法。
  2. 【請求項2】両端を閉塞した冷却管内圧力を蒸気側より
    僅かに高い値に減圧し、管内圧力が上昇する冷却管のプ
    ラグをシール不良と判定する工程を含む請求項1記載の
    復水器のリーク探知方法。
  3. 【請求項3】前記圧力センサを絶対圧センサとしてリー
    ク探知装置の日常点検を容易化し、かつ蒸気側が大気圧
    となるボイラ停止時に冷却管内に正圧を印加して漏れ探
    知を可能とした請求項1記載の復水器のリーク探知方
    法。
  4. 【請求項4】多数の圧力センサの測定値をセンサ番号指
    定信号により指定して、共通の測定値信号線を使用する
    ようにし、多数の冷却管の管内圧力を測定可能とした請
    求項1記載の復水器のリーク探知方法。
  5. 【請求項5】前記センサ番号指定信号により漏れを探知
    した冷却管の圧力センサに点灯手段を設けて多数の冷却
    管から漏れ管の発見を容易とした請求項4記載の復水器
    のリーク探知方法。
  6. 【請求項6】復水器内の多数本の冷却管の一端に圧力セ
    ンサ付プラグを、他端に閉塞プラグを挿着して両端を閉
    塞し、該冷却管内と冷却管外の蒸気側との圧力差による
    漏口からの流出による圧力変動を測定することにより冷
    却管のリークを検出するリーク探知装置であって、前記
    各プラグは、先端部が冷却管の端部内に挿入されるプラ
    グ本体と、このプラグ本体の軸部外周に螺合されるパッ
    キン押えと、前記プラグ本体の先端大径部と前記パッキ
    ン押えの先端との間に嵌合され該パッキン押えのネジ込
    みにより圧縮されて拡径し冷却管の内周面に密着する弾
    性体からなるパッキンとを備え、前記圧力センサ付プラ
    グは前記プラグ本体の外端部に圧力センサが内設され、
    前記閉塞プラグは前記プラグ本体に吸引口が設けられて
    いる復水器のリーク探知装置。
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