JP2000154275A - スチレン系樹脂廃材のリサイクル方法 - Google Patents
スチレン系樹脂廃材のリサイクル方法Info
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- JP2000154275A JP2000154275A JP33158898A JP33158898A JP2000154275A JP 2000154275 A JP2000154275 A JP 2000154275A JP 33158898 A JP33158898 A JP 33158898A JP 33158898 A JP33158898 A JP 33158898A JP 2000154275 A JP2000154275 A JP 2000154275A
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02W—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
- Y02W30/00—Technologies for solid waste management
- Y02W30/50—Reuse, recycling or recovery technologies
- Y02W30/62—Plastics recycling; Rubber recycling
Landscapes
- Separation, Recovery Or Treatment Of Waste Materials Containing Plastics (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 発生地で溶解処理を行い、体積を縮小させて
蒸留分離プラントに搬送可能であり、洗浄不要であり、
リサイクルを経済的に行なうことができ、溶剤の漏れが
なく安全に作業を行うことができるスチレン系樹脂廃材
のリサイクル方法を提供する。 【解決手段】 塩化メチレン系有機溶剤の上層に水を貯
留させた槽を有する溶解装置にスチレン系樹脂廃材を投
入し、スチレン系樹脂廃材を溶解し、該溶液を蒸留分離
プラントに導き、溶解液を50°〜70°の範囲に加熱
し、当該加熱した溶液を減圧槽内に噴出して樹脂分と溶
剤とに分離し、分離された樹脂分を120°〜200°
に加熱し、これを射出切断してペレット状に成形し、分
離された溶剤分を液化装置にて液化し貯蔵槽に回収して
再使用する方法とする。
蒸留分離プラントに搬送可能であり、洗浄不要であり、
リサイクルを経済的に行なうことができ、溶剤の漏れが
なく安全に作業を行うことができるスチレン系樹脂廃材
のリサイクル方法を提供する。 【解決手段】 塩化メチレン系有機溶剤の上層に水を貯
留させた槽を有する溶解装置にスチレン系樹脂廃材を投
入し、スチレン系樹脂廃材を溶解し、該溶液を蒸留分離
プラントに導き、溶解液を50°〜70°の範囲に加熱
し、当該加熱した溶液を減圧槽内に噴出して樹脂分と溶
剤とに分離し、分離された樹脂分を120°〜200°
に加熱し、これを射出切断してペレット状に成形し、分
離された溶剤分を液化装置にて液化し貯蔵槽に回収して
再使用する方法とする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は発泡スチロール等の
スチレン系樹脂廃材(樹脂廃材)のリサイクル方法に関
し、更に詳しくは、樹脂廃材の発生場所にて溶解処理を
行なうとともに、溶剤成分が大気中に放散されずに安全
に作業可能であり、良質な樹脂や油分を回収することが
できるスチレン系樹脂廃材のリサイクル方法に関する。
スチレン系樹脂廃材(樹脂廃材)のリサイクル方法に関
し、更に詳しくは、樹脂廃材の発生場所にて溶解処理を
行なうとともに、溶剤成分が大気中に放散されずに安全
に作業可能であり、良質な樹脂や油分を回収することが
できるスチレン系樹脂廃材のリサイクル方法に関する。
【0002】
【従来の技術】スチレン系樹脂は、成形性に優れてお
り、特に発泡スチロールは豊かな弾力性を有するととも
に軽量であることから、例えば食品業界においては各種
食品の容器として、電機業界においては製品梱包の緩衝
材として、建築関係においては建物の断熱材として、漁
業関係においては保冷または運搬用ケース材や定置網の
浮き等として、というように各種業界において多量に使
用されている。
り、特に発泡スチロールは豊かな弾力性を有するととも
に軽量であることから、例えば食品業界においては各種
食品の容器として、電機業界においては製品梱包の緩衝
材として、建築関係においては建物の断熱材として、漁
業関係においては保冷または運搬用ケース材や定置網の
浮き等として、というように各種業界において多量に使
用されている。
【0003】このように多量に使用されているスチレン
系樹脂は、当然にその使用後の廃棄等の処分をいかにす
るかが問題となる。従来における処分の方法としては、
焼却する方法,物理的に小さく粉砕して埋立処分する方
法、加熱溶解して樹脂として再生する方法等が行なわれ
ている。しかしながら、埋め立て処分は、特に発泡スチ
ロール等においては体積が大きく、埋め立て処分地の寿
命が短くなる問題がある。また、焼却する方法は、ダイ
オキシン発生の問題や、高カロリーであることから焼却
炉本体が損傷する等の種々の問題がある。
系樹脂は、当然にその使用後の廃棄等の処分をいかにす
るかが問題となる。従来における処分の方法としては、
焼却する方法,物理的に小さく粉砕して埋立処分する方
法、加熱溶解して樹脂として再生する方法等が行なわれ
ている。しかしながら、埋め立て処分は、特に発泡スチ
ロール等においては体積が大きく、埋め立て処分地の寿
命が短くなる問題がある。また、焼却する方法は、ダイ
オキシン発生の問題や、高カロリーであることから焼却
炉本体が損傷する等の種々の問題がある。
【0004】加熱溶解して樹脂として再生する方法につ
いても問題が多く、例えば、再生される樹脂の品質を保
つためには洗浄を行なう必要があるが、体積が大きい発
泡スチロールの洗浄は、かなりの量の洗浄水が必要とな
って、その経済性に問題があり、また、樹脂を溶解する
ための溶剤が外界に漏れ出ることによる大気汚染や悪臭
も大きな問題となっている。さらに、いずれの処分にも
共通する問題として、発泡スチロール廃材の集荷、運搬
の問題がある。すなわち、重量が軽い割りには嵩張る発
泡スチロール廃材は、例えば4tトラックに150キロ
程度しか積載できないことから、集荷,運搬の効率が極
めて悪いという問題がある。
いても問題が多く、例えば、再生される樹脂の品質を保
つためには洗浄を行なう必要があるが、体積が大きい発
泡スチロールの洗浄は、かなりの量の洗浄水が必要とな
って、その経済性に問題があり、また、樹脂を溶解する
ための溶剤が外界に漏れ出ることによる大気汚染や悪臭
も大きな問題となっている。さらに、いずれの処分にも
共通する問題として、発泡スチロール廃材の集荷、運搬
の問題がある。すなわち、重量が軽い割りには嵩張る発
泡スチロール廃材は、例えば4tトラックに150キロ
程度しか積載できないことから、集荷,運搬の効率が極
めて悪いという問題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は前記問題点を
解決するために創案されたものであり、樹脂廃材の発生
地にて溶解処理を行うことができ、これにより樹脂廃材
の体積を大幅に縮小させた状態にて蒸留分離プラントに
搬送可能となり、また、予め水によって洗浄する必要が
なく、樹脂廃材の再生を経済的に行なうことができ、さ
らに、溶解作業の際に溶剤の漏れ等がなく、公害問題が
発生せず、溶解作業を安全に行うことができるスチレン
系樹脂廃材のリサイクル方法の提供をその目的としてい
る。
解決するために創案されたものであり、樹脂廃材の発生
地にて溶解処理を行うことができ、これにより樹脂廃材
の体積を大幅に縮小させた状態にて蒸留分離プラントに
搬送可能となり、また、予め水によって洗浄する必要が
なく、樹脂廃材の再生を経済的に行なうことができ、さ
らに、溶解作業の際に溶剤の漏れ等がなく、公害問題が
発生せず、溶解作業を安全に行うことができるスチレン
系樹脂廃材のリサイクル方法の提供をその目的としてい
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は前記目的を達成
するために、塩化メチレン系有機溶剤の上層に水を貯留
させた槽を有する溶解装置にスチレン系樹脂廃材を投入
して当該スチレン系樹脂廃材を溶解してスチレン系樹脂
溶液混合物を得、該溶液混合物をフィルターに通して不
溶の夾雑物を除去して得たスチレン系樹脂の溶液を蒸留
分離プラントに導き、この蒸留分離プラントにおいては
前記溶液を50°〜70°の温度範囲で加熱し、当該加
熱された溶液を減圧槽内に噴出させて樹脂分と溶剤とに
分離し、前記分離された樹脂分を120°〜200°の
温度範囲に加熱して、この加熱された樹脂分を押し出し
てヌードル状とし、これを切断してペレット状に成形す
るとともに前記分離された溶剤を液化装置にて液化し、
回収槽に回収して再使用することを特徴とするものであ
る。
するために、塩化メチレン系有機溶剤の上層に水を貯留
させた槽を有する溶解装置にスチレン系樹脂廃材を投入
して当該スチレン系樹脂廃材を溶解してスチレン系樹脂
溶液混合物を得、該溶液混合物をフィルターに通して不
溶の夾雑物を除去して得たスチレン系樹脂の溶液を蒸留
分離プラントに導き、この蒸留分離プラントにおいては
前記溶液を50°〜70°の温度範囲で加熱し、当該加
熱された溶液を減圧槽内に噴出させて樹脂分と溶剤とに
分離し、前記分離された樹脂分を120°〜200°の
温度範囲に加熱して、この加熱された樹脂分を押し出し
てヌードル状とし、これを切断してペレット状に成形す
るとともに前記分離された溶剤を液化装置にて液化し、
回収槽に回収して再使用することを特徴とするものであ
る。
【0007】また、塩化メチレン系有機溶剤の上層に水
を貯留させた槽を有する溶解装置にスチレン系樹脂廃材
を投入して当該スチレン系樹脂廃材を溶解してスチレン
系樹脂溶液混合物を得、該溶液混合物をフィルターに通
して不溶の夾雑物を除去して得たスチレン系樹脂の溶液
を蒸留分離プラントに導き、この蒸留分離プラントにお
いては、前記溶液を50°〜70°の温度範囲に加熱し
て、当該加熱された溶液を減圧槽内に噴出させて樹脂分
と溶剤とに分離し、前記分離された樹脂分を熱分解装置
にて370°程度に加熱して油化するとともに、前記分
離された溶剤を液化装置にて液化し回収槽に回収して再
使用することを特徴とするものである。
を貯留させた槽を有する溶解装置にスチレン系樹脂廃材
を投入して当該スチレン系樹脂廃材を溶解してスチレン
系樹脂溶液混合物を得、該溶液混合物をフィルターに通
して不溶の夾雑物を除去して得たスチレン系樹脂の溶液
を蒸留分離プラントに導き、この蒸留分離プラントにお
いては、前記溶液を50°〜70°の温度範囲に加熱し
て、当該加熱された溶液を減圧槽内に噴出させて樹脂分
と溶剤とに分離し、前記分離された樹脂分を熱分解装置
にて370°程度に加熱して油化するとともに、前記分
離された溶剤を液化装置にて液化し回収槽に回収して再
使用することを特徴とするものである。
【0008】さらに、前記溶解装置をスチレン系樹脂廃
材の発生場所に設置し、当該設置された場所にて溶解処
理を行ない、当該溶解装置を前記蒸留分離プラントの設
置場所に移動させて前記蒸留分離が可能なように、前記
溶解装置と蒸留分離プラントを別個にそれぞれ独立して
設置可能な装置としたことを特徴とするものである。
材の発生場所に設置し、当該設置された場所にて溶解処
理を行ない、当該溶解装置を前記蒸留分離プラントの設
置場所に移動させて前記蒸留分離が可能なように、前記
溶解装置と蒸留分離プラントを別個にそれぞれ独立して
設置可能な装置としたことを特徴とするものである。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の一実施の形態を図面を参
照して説明する。図1は、本発明にかかる樹脂廃材の処
理方法を説明する系統図である。図において、符号1
は、発泡スチロールに代表されるスチレン系樹脂廃材を
溶解処理する溶解装置であり、この溶解装置1は、例え
ば本出願人の出願に係る実用新案登録第3047761
号「ポリスチレン廃材の溶解装置」がそのまま使用され
る。
照して説明する。図1は、本発明にかかる樹脂廃材の処
理方法を説明する系統図である。図において、符号1
は、発泡スチロールに代表されるスチレン系樹脂廃材を
溶解処理する溶解装置であり、この溶解装置1は、例え
ば本出願人の出願に係る実用新案登録第3047761
号「ポリスチレン廃材の溶解装置」がそのまま使用され
る。
【0010】この溶解装置は、溶剤成分として、比重が
1以上である塩化メチレン系有機溶剤、例えば、四塩化
炭素(比重1.60)、トリクロロエチレン(比重1.
464)、塩化メチレン(比重1.326)、四塩化エ
チレン(比重1.6226)等が、それぞれ単独でまた
は混合して使用される。そして、当該溶剤の上層には水
を貯留させている。水は前記溶剤よりも比重が小さいこ
とから、溶剤の上層に貯留して溶剤分を密閉し、溶剤成
分(例えば蒸気)が外に漏れ出るのを防ぎ、これによ
り、溶解作業を安全に行なうことができるとともに、溶
剤の揮発による大気汚染や悪臭等の公害を防ぐようにな
っている。
1以上である塩化メチレン系有機溶剤、例えば、四塩化
炭素(比重1.60)、トリクロロエチレン(比重1.
464)、塩化メチレン(比重1.326)、四塩化エ
チレン(比重1.6226)等が、それぞれ単独でまた
は混合して使用される。そして、当該溶剤の上層には水
を貯留させている。水は前記溶剤よりも比重が小さいこ
とから、溶剤の上層に貯留して溶剤分を密閉し、溶剤成
分(例えば蒸気)が外に漏れ出るのを防ぎ、これによ
り、溶解作業を安全に行なうことができるとともに、溶
剤の揮発による大気汚染や悪臭等の公害を防ぐようにな
っている。
【0011】また、この溶解装置は、例えば、約1平方
メートルの樹脂廃材を、1分間程度の短時間でその体積
を50分の1程度に溶解する能力を有している。樹脂の
溶剤に対する溶解率を50%とすると、例えば溶剤1ト
ンに対して500キロ程度の樹脂を含有する樹脂廃材を
溶解することができる。この場合、溶液の生成にともな
ってその重量は増加するが、その容積はさほど増えな
い。前記溶解率は、60%、70%と上げることもでき
るが、溶解率を上げると溶液の粘度が上昇し、その後に
行なわれる分離処理の効率が低下することから、50%
程度の溶解率とすることが最も適当である。
メートルの樹脂廃材を、1分間程度の短時間でその体積
を50分の1程度に溶解する能力を有している。樹脂の
溶剤に対する溶解率を50%とすると、例えば溶剤1ト
ンに対して500キロ程度の樹脂を含有する樹脂廃材を
溶解することができる。この場合、溶液の生成にともな
ってその重量は増加するが、その容積はさほど増えな
い。前記溶解率は、60%、70%と上げることもでき
るが、溶解率を上げると溶液の粘度が上昇し、その後に
行なわれる分離処理の効率が低下することから、50%
程度の溶解率とすることが最も適当である。
【0012】また、この溶解装置1は、従来のように樹
脂廃材を水洗いした後に溶解する必要がなく、さらに、
水洗いでは落とせない樹脂廃材に貼付されたラベル等を
人手にて剥がす作業を行なう必要もない。樹脂廃材は回
収された状態でそのまま溶解装置1に投入することがで
きる。樹脂廃材の溶解により、貼付された紙のラベル等
の比重の軽いものは上層の水に浮かび、小石等の比重の
重いものは下層に沈殿する。したがって、例えば漁村等
で問題となっている定置網のための発泡スチロール製の
「浮き」についても、長期間にわたって使用された浮き
にはカキ殻が多数付着しているが、カキ殻が付着した状
態で投入可能であり、付着したカキ殻は樹脂分の溶解と
ともに下層に沈殿する。
脂廃材を水洗いした後に溶解する必要がなく、さらに、
水洗いでは落とせない樹脂廃材に貼付されたラベル等を
人手にて剥がす作業を行なう必要もない。樹脂廃材は回
収された状態でそのまま溶解装置1に投入することがで
きる。樹脂廃材の溶解により、貼付された紙のラベル等
の比重の軽いものは上層の水に浮かび、小石等の比重の
重いものは下層に沈殿する。したがって、例えば漁村等
で問題となっている定置網のための発泡スチロール製の
「浮き」についても、長期間にわたって使用された浮き
にはカキ殻が多数付着しているが、カキ殻が付着した状
態で投入可能であり、付着したカキ殻は樹脂分の溶解と
ともに下層に沈殿する。
【0013】以上のような溶解装置1は、樹脂廃材の発
生場所、例えばスーパーや、発泡スチロール加工その他
樹脂廃材の発生する工場等に設置される。溶解装置1を
樹脂廃材の発生場所に設置し、この場所にて樹脂廃材の
溶解処理を行なうことにより従来のように樹脂廃材のた
めの保管スペースが不要となり、また、樹脂廃材が堆積
されることによる悪臭の発生や美観の悪化等を防ぐこと
ができる。さらに、嵩張る発泡スチロール等の樹脂廃材
そのものの搬送は行わないことから、集荷,運搬の効率
が飛躍的に向上する。
生場所、例えばスーパーや、発泡スチロール加工その他
樹脂廃材の発生する工場等に設置される。溶解装置1を
樹脂廃材の発生場所に設置し、この場所にて樹脂廃材の
溶解処理を行なうことにより従来のように樹脂廃材のた
めの保管スペースが不要となり、また、樹脂廃材が堆積
されることによる悪臭の発生や美観の悪化等を防ぐこと
ができる。さらに、嵩張る発泡スチロール等の樹脂廃材
そのものの搬送は行わないことから、集荷,運搬の効率
が飛躍的に向上する。
【0014】前記、50%程度の溶解率で樹脂廃材を溶
解した溶解装置1は、運搬車にて処理施設としての蒸留
分離プラント2に搬送される。蒸留プラント2において
は、先ず、溶解装置1の上層の水や下層の小石等以外
の、樹脂廃材が溶解された中層の塩化メチレン系有機溶
剤の液層のみがフィルター3によって紙や小石、カキ殻
等を濾別しつつ蒸留分離装置4に取り込まれる。
解した溶解装置1は、運搬車にて処理施設としての蒸留
分離プラント2に搬送される。蒸留プラント2において
は、先ず、溶解装置1の上層の水や下層の小石等以外
の、樹脂廃材が溶解された中層の塩化メチレン系有機溶
剤の液層のみがフィルター3によって紙や小石、カキ殻
等を濾別しつつ蒸留分離装置4に取り込まれる。
【0015】前記蒸留分離装置4においては、取り込ん
だ溶液を50°〜70°の範囲に加熱し、当該加熱され
た溶液を減圧されている減圧槽5に射出する。この射出
により、樹脂分はフレーク状となって減圧槽5に堆積す
る。また、溶剤分は射出された減圧槽5内において気化
する。気化した溶剤分は液化装置6に導かれ、冷却によ
り液化された溶剤が回収槽7に回収される。回収された
溶剤は、前記溶解装置1の溶剤として再び使用される。
なお、溶剤の回収に際し、多少の水分が同時に凝集,回
収される事もあるが、この水分は、回収槽内の溶剤の表
面を覆ってその蒸発を防止するので、特に除去する必要
はない。
だ溶液を50°〜70°の範囲に加熱し、当該加熱され
た溶液を減圧されている減圧槽5に射出する。この射出
により、樹脂分はフレーク状となって減圧槽5に堆積す
る。また、溶剤分は射出された減圧槽5内において気化
する。気化した溶剤分は液化装置6に導かれ、冷却によ
り液化された溶剤が回収槽7に回収される。回収された
溶剤は、前記溶解装置1の溶剤として再び使用される。
なお、溶剤の回収に際し、多少の水分が同時に凝集,回
収される事もあるが、この水分は、回収槽内の溶剤の表
面を覆ってその蒸発を防止するので、特に除去する必要
はない。
【0016】樹脂分としてのフレーク体は、受け槽8に
収納され、ついで、射出・切断装置9にて120°〜2
00°の範囲に加熱され、溶融・射出・切断され、ペレ
ットとして成形される。このペレットは回収槽10に回
収される。
収納され、ついで、射出・切断装置9にて120°〜2
00°の範囲に加熱され、溶融・射出・切断され、ペレ
ットとして成形される。このペレットは回収槽10に回
収される。
【0017】また、受け槽8に収納されたフレーク体の
別な処理の方法として、油化処理が行われる。この油化
処理は、フレーク体を熱分解装置11にて370°程度
の温度に加熱し、熱分解処理を行い、A重油類似の燃料
油を精製するものであり、この加熱の温度は370°か
らプラスマイナス3°程度の範囲の温度で行われる。こ
の温度が高すぎると、処理,精製された燃料油が黒ずん
だものとなり、良質の燃料油が得られない。本発明のよ
うに370°程度の温度で加熱処理を行うと、透明で良
質な燃料油が得られる。以上のような各手順にてスチレ
ン系樹脂廃材のリサイクルが行われる。なお、前記実施
の形態では、溶解装置1を樹脂廃材の発生地に常置して
おくものであるが、別な実施の形態として、溶解装置1
を回収専用車に積載しておき、この専用車によって樹脂
廃材の発生施設を巡回し、回収するようにしてもよい。
別な処理の方法として、油化処理が行われる。この油化
処理は、フレーク体を熱分解装置11にて370°程度
の温度に加熱し、熱分解処理を行い、A重油類似の燃料
油を精製するものであり、この加熱の温度は370°か
らプラスマイナス3°程度の範囲の温度で行われる。こ
の温度が高すぎると、処理,精製された燃料油が黒ずん
だものとなり、良質の燃料油が得られない。本発明のよ
うに370°程度の温度で加熱処理を行うと、透明で良
質な燃料油が得られる。以上のような各手順にてスチレ
ン系樹脂廃材のリサイクルが行われる。なお、前記実施
の形態では、溶解装置1を樹脂廃材の発生地に常置して
おくものであるが、別な実施の形態として、溶解装置1
を回収専用車に積載しておき、この専用車によって樹脂
廃材の発生施設を巡回し、回収するようにしてもよい。
【0018】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、樹
脂廃材の発生地にて溶解処理を行うことができ、これに
より、樹脂廃材の体積を大幅に縮小させた状態にて蒸留
分離プラントに搬送可能となり、また、樹脂廃材を溶解
に先立って水によって洗浄を行う必要がないことから、
スチレン系樹脂廃材のリサイクルを効率的かつ経済的に
行なうことができ、さらに、溶解作業の際に溶剤並びに
溶剤蒸気の漏れ等がないことから公害問題が発生せず、
安全に溶解作業を行うことができる。
脂廃材の発生地にて溶解処理を行うことができ、これに
より、樹脂廃材の体積を大幅に縮小させた状態にて蒸留
分離プラントに搬送可能となり、また、樹脂廃材を溶解
に先立って水によって洗浄を行う必要がないことから、
スチレン系樹脂廃材のリサイクルを効率的かつ経済的に
行なうことができ、さらに、溶解作業の際に溶剤並びに
溶剤蒸気の漏れ等がないことから公害問題が発生せず、
安全に溶解作業を行うことができる。
【図1】本発明にかかる樹脂廃材の処理方法を示す系統
図である。
図である。
1・・溶解装置 2・・蒸留分離プラント 3・・フィルター 4・・蒸留分離装置 5・・減圧槽 6・・液化装置 7・・溶剤の回収槽 8・・フレーク体の受け槽 9・・射出・切断装置 10・ペレットの回収槽 11・熱分解装置 12・燃料油の回収槽
Claims (3)
- 【請求項1】 塩化メチレン系有機溶剤の上層に水を貯
留させた槽を有する溶解装置にスチレン系樹脂廃材を投
入して当該スチレン系樹脂廃材を溶解してスチレン系樹
脂溶液混合物を得、該溶液混合物をフィルターに通して
不溶の夾雑物を除去して得たスチレン系樹脂の溶液を蒸
留分離プラントに導き、 この蒸留分離プラントにおいては、 前記溶液を50°〜70°の温度範囲で加熱し、当該加
熱された溶液を減圧槽内に噴出させて樹脂分と溶剤とに
分離し、 前記分離された樹脂分を120°〜200°の温度範囲
に加熱して、この加熱された樹脂分を押し出してヌード
ル状とし、これを切断してペレット状に成形するととも
に、前記分離された溶剤を液化装置にて液化し、回収槽
に回収して再使用することを特徴とするスチレン系樹脂
廃材のリサイクル方法。 - 【請求項2】 塩化メチレン系有機溶剤の上層に水を貯
留させた槽を有する溶解装置にスチレン系樹脂廃材を投
入して当該スチレン系樹脂廃材を溶解してスチレン系樹
脂溶液混合物を得、該溶液混合物をフィルターに通して
不溶の夾雑物を除去して得たスチレン系樹脂の溶液を蒸
留分離プラントに導き、 この蒸留分離プラントにおいては、 前記溶液を50°〜70°の温度範囲に加熱して、当該
加熱された溶液を減圧槽内に噴出させて樹脂分と溶剤と
に分離し、 前記分離された樹脂分を熱分解装置にて370°程度に
加熱して油化するとともに、前記分離された溶剤を液化
装置にて液化し、回収槽に回収して再使用することを特
徴とするスチレン系樹脂廃材のリサイクル方法。 - 【請求項3】 前記溶解装置をスチレン系樹脂廃材の発
生場所に設置し、当該設置された場所にて溶解処理を行
ない、当該溶解装置を前記蒸留分離プラントの設置場所
に移動させて前記蒸留分離が可能なように、前記溶解装
置と蒸留分離プラントを別体の装置としたことを特徴と
する請求項1又は請求項2記載のスチレン系樹脂廃材の
リサイクル方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33158898A JP2000154275A (ja) | 1998-11-20 | 1998-11-20 | スチレン系樹脂廃材のリサイクル方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33158898A JP2000154275A (ja) | 1998-11-20 | 1998-11-20 | スチレン系樹脂廃材のリサイクル方法 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2008308652A (ja) * | 2007-06-18 | 2008-12-25 | Mayekawa Mfg Co Ltd | 溶剤分離回収方法及び装置 |
-
1998
- 1998-11-20 JP JP33158898A patent/JP2000154275A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2008308652A (ja) * | 2007-06-18 | 2008-12-25 | Mayekawa Mfg Co Ltd | 溶剤分離回収方法及び装置 |
JP4673345B2 (ja) * | 2007-06-18 | 2011-04-20 | 株式会社前川製作所 | 溶剤分離回収方法及び装置 |
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