JP2000152954A - 角膜手術装置 - Google Patents

角膜手術装置

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JP2000152954A
JP2000152954A JP10330284A JP33028498A JP2000152954A JP 2000152954 A JP2000152954 A JP 2000152954A JP 10330284 A JP10330284 A JP 10330284A JP 33028498 A JP33028498 A JP 33028498A JP 2000152954 A JP2000152954 A JP 2000152954A
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laser beam
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corneal surgery
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Takeshi Yamada
毅 山田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 容易な制御で角膜切除を精度良く行い、且
つ、装置の小型化、低コスト化も可能とする。 【解決手段】 レーザ光を照射することによって患者眼
角膜を切除する角膜手術装置において、固体レーザ光源
は小径のレーザ光を出射する。固体レーザ光源からのレ
ーザ光を角膜に向けて照射するための基準光軸を持つ照
射光学系にはミラーが配置され、ミラーはレーザ光を基
準光軸に対して平行で且つ2次元的に走査する。入力部
によって入力された切除条件に基づいて固体レーザ光源
及びミラーは制御され、小径のレーザ光を照射光学系の
基準光軸に平行に走査させながら照射することによって
患者眼角膜を切除する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レーザ光を患者眼
角膜に照射し、角膜を切除して屈折矯正や病変部除去を
行う角膜手術装置に関する。
【0002】
【従来技術】従来より、エキシマレーザ等を用いて患者
眼角膜の実質部分を切除し、角膜の屈折力を変化させて
近視、遠視、乱視等の屈折異常を矯正したり、角膜の混
濁等の病変部を除去するレーザ角膜手術装置が知られて
いる。
【0003】この種の装置では希ガスハライド系エキシ
マレーザが主に使用されており、そのレーザ光の照射方
法としては、1発の大きなレーザ光で角膜の照射領域を
カバーするように照射する一括照射方式と、矩形形状の
レーザ光を使用し、幅方向に重ね合わせながら並べてい
くスキャン(スリットスキャン)方式と、集光レンズに
よってレーザ光を小スポットに収束し、X,Yの2軸の
ガルバノミラーでレーザ光を振って高速で走査するフラ
イングスポット(スポットスキャン)方式と、が提案さ
れている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
フライングスポット方式では、レーザ光は照射光学系の
主光軸(基準光軸)L1に対して角度を持つように照射
されるので(図8参照)、その照射角度は主光軸L1か
ら離れるほど大きくなる。このため、中心部と周辺部と
では切除深さの誤差が生じて切除精度が悪くなりやす
い。精度良く切除を行うためには、角膜曲率を考慮して
レーザ光の照射角度(ガルバノミラーの角度)を定める
とともに、各照射位置におけるレーザ照射時間(または
レーザ光の照射パルス数)も角膜曲率を考慮して求めな
ければならず、そのための演算やレーザ照射の制御が複
雑になる。さらに、レーザ照射の主光軸方向でのアライ
メント精度も切除精度に大きく影響する。
【0005】また、上記の一括照射方式、スリットスキ
ャン方式では1パルスに必要とするレーザ出力が非常に
高いために、現状では希ガスハライド系エキシマレーザ
を用いている。しかしながら、希ガスハライド系エキシ
マレーザには、短寿命である、動作ガスであるF2ガス
が毒性を有する、動作電圧が高い、装置が大型化するな
どの様々な問題がある。
【0006】本発明は、上記問題点に鑑み、容易な制御
で角膜切除を精度良く行うことができ、装置の小型化、
低コスト化も可能な角膜手術装置を提供することを技術
課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は以下のような構成を備えることを特徴とす
る。
【0008】(1) レーザ光の照射によって患者眼角
膜を切除する角膜手術装置において、小径のレーザ光を
出射するレーザ光源と、該レーザ光源からのレーザ光を
角膜に向けて照射するための基準光軸を持つ照射光学系
と、角膜を切除するための切除条件を入力する入力手段
と、レーザ光を前記基準光軸に対して平行で且つ2次元
的に走査するために前記照射光学系に配置された走査光
学系と、前記入力手段によって入力された切除条件に基
づいて前記レーザ光源及び前記走査光学系を制御する照
射制御手段と、を有することを特徴とする。
【0009】(2) (1)の角膜手術装置は、さら
に、前記照射光学系に配置され角膜上でのレーザ光の照
射領域を制限するアパーチャを有することを特徴とす
る。
【0010】(3) (2)の角膜手術装置において、
前記アパーチャの開口径は可変であり、前記照射制御手
段は前記入力手段によって入力された切除条件に基づい
て前記開口径を制御することを特徴とする。
【0011】(4) (1)の角膜手術装置は、さら
に、前記照射光学系を患者眼に対して相対移動する移動
手段と、患者眼の眼球位置を検出する眼球位置検出光学
系であって前記基準光軸と同軸にされる光軸を持つ眼球
位置検出光学系と、該眼球位置検出光学系の検出結果に
基づいて前記移動手段を制御する移動制御手段と、を有
することを特徴とする。
【0012】(5) (1)の角膜手術装置において、
前記走査光学系は前記基準光軸に直交する第1軸の方向
にレーザ光を平行走査する第1走査手段と、前記基準光
軸及び前記第1軸に直交する第2軸の方向にレーザ光を
平行走査する第2走査手段と、を備えることを特徴とす
る。
【0013】(6) (1)の角膜手術装置は、さら
に、前記照射光学系に配置されレーザ光の直径を更に小
さく整形する整形手段を有することを特徴とする。
【0014】(7) (1)の角膜手術装置において、
前記レーザ光源は紫外波長のレーザ光を出射する固体レ
ーザ光源であることを特徴とする。
【0015】(8) (7)の角膜手術装置において、
前記レーザ光源は非線形光学結晶を用いた2段または3
段の波長変換を応用したレーザ光源であることを特徴と
する。
【0016】(9) (1)の角膜手術装置は、さら
に、前記照射光学系に配置され角膜を部分的に切除する
ためにレーザ光を遮断する遮断手段を有し、前記照射制
御手段は前記入力手段によって入力された切除条件に基
づいて前記遮断手段を制御することを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
に基づいて説明する。図1は本実施形態の装置の光学系
及び制御系の概略構成図であり、図2は光学系の一部上
視図である。
【0018】1は固体レーザであるNd:YAGレーザ
2の発振波長1064nmを5倍高波長(波長212.
8nm)に波長変換して出力するレーザシステムであ
る。レーザシステム1は、Nd:YAGレーザ2、3個
の波長変換装置3a,3b,3c、及び帯域透過フィル
タ4によって構成される。Nd:YAGレーザ1は内蔵
されたQスイッチによってパルス波のレーザ光を出射す
る。
【0019】なお、固体レーザとしては、Nd:YAG
レーザの他に、Nd:YAPレーザ、Nd:YLFレー
ザ、アレキサンドライトレーザ、チタンサファイアレー
ザ等を用いることができる。
【0020】図3は、波長変換装置3aの一例を示す概
略断面図である。なお、本実施形態では、波長変換装置
3a,3b,3cは同一の構成としている。波長変換装
置3aは、ステンレス等の金属製の真空容器10の内部
に波長変換素子としての非線形光学結晶11、例えばセ
シウム・リチウム・ボレート(CLBO結晶)結晶を配
置したものである。レーザ光は、所定の透過性を有する
入力側の光学窓12aから真空容器10内に入射し、非
線形光学結晶11と相互作用して波長変換された後、出
力側の光学窓12bから出射する。光学窓12a,12
bとしては、200〜3000nmの波長範囲に光吸収
のない石英、あるいは130〜9000nmの波長範囲
に光吸収のないMgF2を用いるのが好ましい。真空容
器10の上部には、真空封止弁13が設けられている。
真空容器10の本体と光学窓12a,12b、真空容器
10の本体と真空封止弁13のそれぞれの間は、Oリン
グ14a,14b,14cによって封止されており、真
空容器10の内部は100〜102Torr程度の真空に
維持されている。非線形光学結晶11は、その光入射端
と光出射端とを開放した状態で、固定金具15と図示な
きネジとによって真空容器10の底部に固定されてい
る。
【0021】なお、非線形光学結晶11としては、Cs
LiB610、CsLiMB610(Mはアルカリ金属元
素)に代表されるCLBO結晶の他に、KD2PO4(D
KDP)結晶、KH2PO4(KDP)結晶、KTiOP
4(KTP)結晶、β−BaB24(BBO)結晶、
LiB35(LBO)結晶等を用いることができる。
【0022】Nd:YAGレーザ2から出力された波長
1064nmの光は、波長変換装置3aによる第2高調
波発生によって一部が波長532nmに変換される。こ
の波長532nmの光の一部は、さらに波長変換装置3
bによる第2高調波発生によって波長266nmに変換
される。波長変換装置3cでは、波長266nmの光と
波長変換されないで透過してきた波長1064nmの光
とから、和周波発生によって波長212.8nmの光を
発生する。帯域透過フィルタ4は波長212.8nmの
光のみを透過する。このような構成により、レーザシス
テム1の光変換効率を約10〜20%と非常に高くする
ことができる。なお、レーザシステム1及び波長変換装
置3aの構成等の詳細については、特願平10−761
39号を参照されたい。
【0023】20はレーザシステム1を出射したレーザ
光を角膜Cへ照射するための照射光学系である。照射光
学系20は、レーザ光を偏向するミラー21,22、コ
リメータレンズ27、レーザ光を角膜C上で走査するた
めの移動ミラー23,24、レーザ光による照射領域を
制限するアパーチャ25、ダイクロイックミラー26、
及びシャッタ28(詳しくは後述する)によって構成さ
れる。コリメータレンズ27は、レーザシステム1を出
射したレーザ光を直径1〜2mmに整形する(本実施形
態では、レーザシステム1は直径4〜5mmのレーザ光
を出射している。また、患者眼の角膜C上でのレーザ光
の直径が約1〜2mmになるように、Nd:YAGレー
ザ1内のレーザ媒質(Nd:YAG結晶)の大きさや与
えられるエネルギ量を予め決定しておけば、コリメータ
レンズ27を省略することもできる)。ダイクロイック
ミラー26は紫外領域の光を反射して可視光及び赤外領
域の光を透過する特性を持ち、照射光学系20の主光軸
(基準光軸)L1と後述する観察光学系及び眼球位置検
出光学系の光軸L2とを同軸にする。
【0024】30は患者眼を観察するための観察光学系
である。可視照明光源31の可視照明光によって照明さ
れた患者眼の前眼部像の光束は、ダイクロイックミラー
26、対物レンズ32、ダイクロイックミラー33を透
過して顕微鏡部34に入射する。これにより、術者は患
者眼を観察することができる。なお、患者眼に対する装
置の前後左右方向(術者から見て左右方向をX方向、前
後方向をY方向とする)のアライメントの基準として、
観察光学系30にレチクル板を挿入してもよい。また、
Z方向のアライメントは、観察光学系30に2本のスリ
ットからなる指標投影光学系(特開平6−47001号
を参照)を配置すれば、細密なアライメントを行うこと
ができる。35は観察光学系30の光軸上に配置され可
視光を出射する固視灯である。
【0025】40は患者眼の位置を検出するための眼球
位置検出光学系である。41は赤外光を出射する赤外照
明光源であり、光軸L2(主光軸L1)を中心にして9
0度間隔に4個配置されている。赤外照明光源41によ
って照明された患者眼の前眼部像の光束は、ダイクロイ
ックミラー26、対物レンズ32を透過し、ダイクロイ
ックミラー33によって反射される。その後撮像レンズ
42により、ミラー43、赤外光透過フィルタ44を介
してCCDカメラ45の撮像面に結像する。このとき、
赤外光透過フィルタ44は、ダイクロイックミラー33
で僅かに反射する可視光をカットする。
【0026】この眼球位置検出光学系40は、患者眼に
対する装置のアライメントを容易にする自動アライメン
ト及び自動トラッキング(眼球追尾機構)に使用され
る。自動アライメント及び自動トラッキングは、まず、
光軸L2を中心としたCCDカメラ45からの2次元画
像を4×4の16エリアに分割し、各エリア毎に予め設
定された画素における濃淡情報から瞳孔部(または瞳孔
の周りの虹彩部)がそのエリア内に入っているか否かを
判定し、瞳孔位置を検出する。瞳孔位置が検出できれ
ば、次に全画素の光量分布に基づいて瞳孔部,虹彩部の
各光量レベルを特定し、これらの間に瞳孔領域を決定す
るための光量レベルの閾値を設けることによって瞳孔領
域を決定する。その後、画素分布をxy座標に置き換
え、座標上で瞳孔領域の重心を求め、求めた重心位置を
瞳孔中心とする。これにより、CCDカメラ45の撮像
素子上で所定の位置関係に調整された光軸L2(すなわ
ち主光軸L1)と瞳孔中心の位置を比較して、瞳孔位置
の相対位置が検知できる。そして、自動アライメントで
は、患者眼の瞳孔中心が検出できる範囲にあるときに、
主光軸L1(光軸L2)と瞳孔中心とを自動的に一致さ
せる(これは、図4に示す先端部80を患者眼に対して
移動させることによって行われる)。また自動トラッキ
ングでは、CCDカメラ45上の所定の位置(例えば、
光軸L2)を基準位置として記憶し、瞳孔中心と基準位
置とを自動的に一致させる。なお、自動アライメント及
び自動トラッキングの詳細については、特開平9−14
9914号及び特開平10−192333号を参照され
たい。
【0027】50は装置本体に内蔵された制御部であ
り、レーザシステム1、移動ミラー23,24、アパー
チャ25、シャッタ28、可視照明光源31、固視灯3
5、赤外照明光源41等を駆動制御する。51はレーザ
システム1の駆動回路、52,53はそれぞれ移動ミラ
ー23,24の駆動回路、54はアパーチャ25の駆動
回路、55はシャッタ28の駆動回路である(可視照明
光源31、固視灯35、赤外照明光源41等の各駆動回
路は図示しない)。60は術後目的とする屈折力値等の
レーザ照射条件(角膜切除条件)を入力するための入力
部である。61は患者眼に対して装置をX,Y方向でア
ライメントするためのジョイスティックである。62は
患者眼に対して装置をZ方向でアライメントするための
フォーカス調整スイッチである。63はレーザ照射のた
めのトリガ信号を発するフットスイッチである。64,
65,66は装置のアーム部81(先端部80)をX,
Y,Z方向でそれぞれ移動するための駆動装置である
(図4参照)。各駆動装置64,65,66は、モータ
やスライド機構などから構成される。
【0028】次に、以上のような構成を持つ装置の動作
について説明する。
【0029】術者は先ず患者をベッド等に寝かせ、装置
のアーム部81の先端部80に設けられたレーザ照射口
81(図4参照)を患者眼の上部に配置する。次に可視
照明光源31、固視灯35、赤外照明光源41等を点灯
し、患者眼には固視灯35を固視させる。術者は可視照
明光源31によって照明された患者眼の前眼部を顕微鏡
部34によって観察し、ジョイスティック61等を操作
して患者眼の瞳孔が観察できるようにX,Y方向をアラ
イメントする。また、患者眼の前眼部像が鮮明になるよ
うに、フォーカス調整スイッチ62を操作してZ方向を
アライメントする。
【0030】このとき、前述した自動アライメントや自
動トラッキング機構を使用すると、患者眼へのアライメ
ントが容易にでき、また患者眼が動いても位置ずれを補
正することができる。すなわち、患者眼の瞳孔がCCD
カメラ45によって検出できるようになると、制御部5
0は駆動装置64,65を介して瞳孔全体が検出できる
ようにX,Y方向でアーム部81(先端部80)を移動
させる。そして、瞳孔全体が検出できるようになれば、
瞳孔中心を検出して主光軸L1(光軸L2)と瞳孔中心
とが一致するように、さらにX,Y方向でアーム部81
(先端部80)を移動させる。また、術中に患者眼が動
いてしまった場合は、動いた範囲が所定範囲内であれ
ば、レーザ照射しながら基準位置と瞳孔中心とが一致す
るようにトラッキングし、所定範囲外であればレーザ照
射を中断してトラッキングする。
【0031】患者眼へのアライメントが完了すると、図
示なき安全シャッタが解除される。術者はフットスイッ
チ63によってトリガ信号を制御部50に送り、制御部
50は駆動回路51を介してレーザシステム1を駆動し
てレーザ光を出射させる。レーザシステム1によって水
平方向へ出射されたレーザ光は、ミラー21によって上
方に90゜偏向され、ミラー22によって再び水平方向
に偏向されて移動ミラー23へ向かう。
【0032】ここで、移動ミラー23,24によるレー
ザ光の走査について図6に基づいて説明する。移動ミラ
ー23は図5の矢印Pの方向に移動し、レーザ光をX方
向で走査する。また、移動ミラー24は図5の矢印Qの
方向に移動し、レーザ光をY方向で走査する。制御部5
0は入力部60によって入力された切除条件に基づいて
移動ミラー23,24の各移動量を定め、駆動回路5
2,53を介して移動ミラー23,24を駆動してレー
ザ光を角膜C上で2次元的に走査する。なお、移動ミラ
ー23,24の各移動量は、レーザ光の走査範囲が角膜
Cを十分にカバーできるように設定することができる。
また、移動ミラー24、ダイクロイックミラー26の大
きさは、移動ミラー23,24の移動によってレーザ光
が外れないように定められている。
【0033】移動ミラー23,24によって走査された
レーザ光は、アパーチャ25で照射範囲を制限される。
制御部50は入力部60によって入力された切除条件に
基づき、駆動回路54を介してアパーチャ25の開口径
を変化させ、レーザ光で照射(切除)する領域を決定す
る。その後、レーザ光はダイクロイックミラー26で下
方に90゜偏向されて角膜Cへ向かう。
【0034】このようにレーザ光は照射光学系の主光軸
L1に平行で2次元的に走査されるので、角膜上のレー
ザ照射位置(XY平面上の照射位置)は角膜曲率の影響
を受けないで済む(図7参照)。このため、角膜上のレ
ーザ照射位置と移動ミラー23,24の移動位置との関
係は簡単に定めることができる。加えて、コリメータレ
ンズ27によって整形された小スポットビームが照射さ
れるので、Z方向におけるアライメント精度の影響を受
けることなく、精度良く切除が行えるようになる。
【0035】また、術中に患者眼が動いてしまった場合
には、前述のように眼球位置検出光学系40の検出結果
に基づき自動トラッキングが作動するが、この時も上記
のようなレーザ光の走査を行うことにより、トラッキン
グにおけるレーザ照射位置の補正を極めて容易な制御で
行え、結果的に高精度の切除が可能になる。
【0036】レーザシステム1から出射されるレーザ光
はパルスレーザであり、照射パルス数または照射時間で
切除する深さの制御が行える。このため、制御部50は
駆動回路51を介してレーザシステム1を駆動し、必要
な切除深さに相当する照射パルス数または照射時間分レ
ーザ光を照射する。例えば、近視を矯正する場合は、レ
ーザ光の走査に対応させて中心部の照射パルス数を多く
(照射時間を長く)、周辺部の照射パルス数を少なく
し、角膜前面の曲率半径を大きくする(前面カーブを緩
やかにする)。
【0037】また、照射パルス数(照射時間)は一定と
し、アパーチャ25の開口径を段階的に大きくすること
によって角膜前面の曲率半径を大きく(前面カーブを緩
やかに)することもできる。図6に示すように、レーザ
光をX,Y方向に走査しながら一定の照射パルス数(照
射時間)で照射し、(X0,Y0)から(Xn,Yn)まで
の走査が完了したらアパーチャ25の開口径を1段階大
きくする。さらに、レーザ光を(X0,Y0)から
(Xn,Yn)まで走査し、走査が完了したらアパーチャ
25の開口径をさらに1段階大きくする。これを入力さ
れた切除条件に基づく照射(切除)領域に対応する開口
径まで繰り返すことにより、所期する角膜形状になるよ
うに切除することができる。
【0038】また、上記のようなレーザ走査とシャッタ
28を使用することにより、不正乱視等の非対称な角膜
切除に対しても簡単に対応ができる。すなわち、移動ミ
ラー23,24により走査されるレーザ照射の位置に対
して、レーザ照射を必要としない部分ではシャッタ28
でレーザ光を遮断すれば良い。これにより部分的な切除
を行うことができる。なお、シャッタ28としてはメカ
ニカルシャッタの他、E/O−QスイッチやA/O−Q
スイッチ等の光学シャッタを使用することができる。ま
た、ガルバノミラー等によってレーザ光を別途配置した
光ダンパー等に導き、シャッタの代りとすることもでき
る(例えば、ミラー21またはミラー22をガルバノミ
ラーとし、レーザ光を角膜Cに照射しない場合のみ揺動
させ、レーザ光を光ダンパー等へ導く)。
【0039】以上説明した実施形態ではレーザ光の走査
に光軸方向に移動する移動ミラー23,24を使用した
が、1つの移動ミラーの代りに2つのガルバノミラーを
使用してもよい。すなわち、2つのガルバノミラーを使
ってX方向の平行走査を行い、2つのガルバノミラーを
使ってY方向の平行走査を行う。このように、X,Y方
向でそれぞれ平行走査できる構成であれば、本実施形態
に限るものではない。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
小径のレーザ光を照射光学系の主光軸に平行に走査させ
ながら照射することにより、所期する角膜形状にするた
めの切除が精度良く且つ容易に行うことができる。ま
た、出力エネルギが数mJ程度の小径ビームで手術が行
えるので、固体レーザを使用することができる。このた
め、ガスレーザで必要とされていたガスボンベ等の付属
品も大幅に省略して、レーザ装置本体の小型化、低コス
ト化、メンテナンスの容易性などを実現することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態の装置の光学系及び制御系の概略構
成図である。
【図2】本実施形態の装置の光学系の一部上視図であ
る。
【図3】波長変換装置の概略断面図である。
【図4】アーム部内部の光学素子の配置とアーム部の移
動機構を示す図である。
【図5】移動ミラーによってレーザ光を走査する方法に
ついて説明する図である。
【図6】アパーチャによってレーザ照射領域を変化させ
る方法について説明する図である。
【図7】照射光学系の主光軸に対して平行にレーザ光を
走査する方法について説明する図である。
【図8】従来のレーザ光の走査方法について説明する図
である。
【符号の説明】
1 レーザシステム 2 Nd:YAGレーザ 3a,3b,3c 波長変換装置 11 非線形光学結晶 23,24 移動ミラー 25 アパーチャ 28 シャッタ 45 CCDカメラ 50 制御部 60 入力部 81 アーム部

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザ光の照射によって患者眼角膜を切
    除する角膜手術装置において、小径のレーザ光を出射す
    るレーザ光源と、該レーザ光源からのレーザ光を角膜に
    向けて照射するための基準光軸を持つ照射光学系と、角
    膜を切除するための切除条件を入力する入力手段と、レ
    ーザ光を前記基準光軸に対して平行で且つ2次元的に走
    査するために前記照射光学系に配置された走査光学系
    と、前記入力手段によって入力された切除条件に基づい
    て前記レーザ光源及び前記走査光学系を制御する照射制
    御手段と、を有することを特徴とする角膜手術装置。
  2. 【請求項2】 請求項1の角膜手術装置は、さらに、前
    記照射光学系に配置され角膜上でのレーザ光の照射領域
    を制限するアパーチャを有することを特徴とする角膜手
    術装置。
  3. 【請求項3】 請求項2の角膜手術装置において、前記
    アパーチャの開口径は可変であり、前記照射制御手段は
    前記入力手段によって入力された切除条件に基づいて前
    記開口径を制御することを特徴とする角膜手術装置。
  4. 【請求項4】 請求項1の角膜手術装置は、さらに、前
    記照射光学系を患者眼に対して相対移動する移動手段
    と、患者眼の眼球位置を検出する眼球位置検出光学系で
    あって前記基準光軸と同軸にされる光軸を持つ眼球位置
    検出光学系と、該眼球位置検出光学系の検出結果に基づ
    いて前記移動手段を制御する移動制御手段と、を有する
    ことを特徴とする角膜手術装置。
  5. 【請求項5】 請求項1の角膜手術装置において、前記
    走査光学系は前記基準光軸に直交する第1軸の方向にレ
    ーザ光を平行走査する第1走査手段と、前記基準光軸及
    び前記第1軸に直交する第2軸の方向にレーザ光を平行
    走査する第2走査手段と、を備えることを特徴とする角
    膜手術装置。
  6. 【請求項6】 請求項1の角膜手術装置は、さらに、前
    記照射光学系に配置されレーザ光の直径を更に小さく整
    形する整形手段を有することを特徴とする角膜手術装
    置。
  7. 【請求項7】 請求項1の角膜手術装置において、前記
    レーザ光源は紫外波長のレーザ光を出射する固体レーザ
    光源であることを特徴とする角膜手術装置。
  8. 【請求項8】 請求項7の角膜手術装置において、前記
    レーザ光源は非線形光学結晶を用いた2段または3段の
    波長変換を応用したレーザ光源であることを特徴とする
    角膜手術装置。
  9. 【請求項9】 請求項1の角膜手術装置は、さらに、前
    記照射光学系に配置され角膜を部分的に切除するために
    レーザ光を遮断する遮断手段を有し、前記照射制御手段
    は前記入力手段によって入力された切除条件に基づいて
    前記遮断手段を制御することを特徴とする角膜手術装
    置。
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