JP2000149054A - ボリュ―ムデ―タ集合の処理方法及びボリュ―ムレンダリングプロセッサ - Google Patents

ボリュ―ムデ―タ集合の処理方法及びボリュ―ムレンダリングプロセッサ

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JP2000149054A
JP2000149054A JP11322647A JP32264799A JP2000149054A JP 2000149054 A JP2000149054 A JP 2000149054A JP 11322647 A JP11322647 A JP 11322647A JP 32264799 A JP32264799 A JP 32264799A JP 2000149054 A JP2000149054 A JP 2000149054A
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Christopher Jon Kappler
クリストファー・ジョン・カプラー
Randy B Osborne
ランディー・ビー・オズボーン
Hanspeter Pfister
ハンスピーター・フィスター
James Knittel
ジェームズ・ニッテル
Hugh C Lauer
ヒュー・シー・ラウアー
Steve Burgess
スティーブ・バージェス
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 リアルタイムの性能レベルを保持しながらコ
スト効果のあるボリュームデータ集合の処理方法及びボ
リュームレンダリングプロセッサを得る。 【解決手段】 各セクション内に、ボリュームエレメン
トすなわち“ボクセル”からなるグループを読込み、並
行処理を行う。ボクセルからなるビーム232中の各グ
ループ234を読込み、一次元のセクション境界に達す
るまで処理を行う。ボクセルのスライス230中の各ビ
ーム232を読込み、二次元のセクション境界に達する
まで処理を行う。ボクセルの各スライス230を読込
み、三次元のボリュームデータ集合の境界に達するまで
処理を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はコンピュータ・グラ
フィックの分野、特にボリューム・グラフィックの分野
におけるボリュームデータ集合の処理方法及びボリュー
ムレンダリングプロセッサに関する。
【0002】
【従来の技術】ボリューム・グラフィックとはコンピュ
ータ・グラフィックの下位分野の1つで、三次元または
それ以上の次元でサンプリングされたデータとして表現
される物体や現象の視覚化を対象とするものである。こ
れらのサンプルはボリュームエレメントあるいは“ボク
セル”と呼ばれ、これらのサンプルの中には、研究対象
である物体や現象の物理的特徴を表すデジタル情報が含
まれる。例えば、特定の物体やシステムを表すボクセル
値は、その物体やシステムの内部および近傍の隅々にわ
たる空間にある別個の点の密度、素材の種別、温度、速
度、あるいは、いくつかの他の特性を表すことができ
る。
【0003】ボリュームレンダリングは、ボリュームデ
ータの射影に関係するボリューム・グラフィックの一部
で、このボリュームデータは、二次元画像として使用さ
れ、印刷、コンピュータ端末装置上での表示およびその
他の形状の視覚化が行われる。特定のボクセルデータ値
に対して色および透明度を割当てることによって、物体
やシステムの外部と内部の様々なビューを表示すること
ができる。例えば、外科手術の準備のために靱帯、腱お
よび人間の膝の骨を検査する必要がある外科医は、膝の
断層写真のスキャンを利用して、血液、皮膚および筋肉
に対応するボクセルデータ値によってこれらの部分を完
全に透けて見えるようにすることができる。この結果生
じる画像によって、手術が行われる前に、目に見えない
靱帯、腱、骨などの状態が明らかになる。それによっ
て、好適に手術計画を立て、短時間で手術を行い、外科
の診察を少なくし、回復を早めることが可能になる。別
の例では、ジェット・エンジンのタービンの羽や溶接継
手の断層スキャンを利用する整備工は、堅い金属を表す
ボクセルデータ値によって固体を透明に見えるように
し、一方、空気を表すボクセルデータ値によって空気を
不透明に見えるようにすることができる。これによっ
て、ボリュームレンダリングを利用しない場合には人間
の目から隠されている金属内部の傷を見ることが可能に
なる。
【0004】リアルタイム・ボリュームレンダリングと
は、高速に連続する(通常毎秒30フレームもしくはそれ
以上の速さ)一続きの画像としてボリュームデータの射
影と表示とを行うものである。このレンダリングによっ
て、関心のある物体、現象あるいはシステムの動画を表
すことが可能となる。また、人間のオペレータが対話処
理によって射影パラメータを制御し、画像処理を行って
視覚的フィードバックをユーザーに即座に提供すること
も可能となる。1000万または1億のボクセル値を1つの
画像に射影するには莫大な量の計算力を必要とする。こ
れをリアルタイムに行うことは実質的にさらに多くの計
算力が要求される。
【0005】ボリュームレンダリングについての追加的
一般的背景については、Barthold Lichtenbelt、Randy
Crane、Shaz Naqvi共著「ボリュームレンダリング入
門」(1998年発行、Prentice Hall PTR社、Upper Saddle
River、ニュージャージー州)の中に紹介されている。
ボリュームレンダリングアーキテクチャについての更な
る背景は、グラフィック・ハードウェアについての第10
回ユーログラフィックワークショップ(1995年8月28、29
日オランダのMaastrichtで開催)において、H. Pfiste
r、A. KaufmanおよびT. Weaselsが提出した、論文「リ
アルタイム・ボリュームレンダリングのためのスケーラ
ブルアーキテクチャへ向けて」の中に見いだされる。こ
の論文は、“キューブ4”として現在知られているアー
キテクチャを解説するものであり、この“キューブ4”
は本発明の先駆をなすものである。キューブ4について
は、“リアルタイム・ボリュームレンダリングのための
アーキテクチャ”という名称の博士論文にも記載されて
いる。この論文は、Hanspeter Pfisterが、Stony Brook
のニューヨーク州立大学コンピュータ・サイエンス学科
へ1996年12月に提出したものである。また、米国特許#
5,594,842、“リアルタイム・ボリューム視覚化のため
の装置および方法”にもキューブ4が記載されている。
【0006】並行処理技術を使って、キューブ4と他の
アーキテクチャによってリアルタイム・ボリュームレン
ダリングが達成される。複数の処理エレメントが開発さ
れ、ボリュームデータ集合(または、ボリュームデータ
セット)の異なる部分に対して同時にボリュームレンダ
リング・オペレーションが行われ、ボリュームを与える
ために必要な時間全体が、処理エレメント数にほぼ比例
して少なくなるようにする。複数の処理エレメントを必
要とすることに加えて、ボリュームデータの並行処理に
は、処理エレメントと、ボリュームデータを記憶するメ
モリとの間に高速インターフェースが必要となる。この
インターフェースは、ボクセルをメモリから検索し、リ
アルタイム・レンダリングの達成を可能にするために、
十分に高速なデータ転送速度で処理エレメントへボクセ
ルを供給できるようにするためのものである。
【0007】キューブ4によって行われるようなボリュ
ームレンダリングは“レイ・キャスティング”として知
られる技術の一例である。 多数の光線が並列にボリュ
ームの中を通り、一度に1スライスずつボリュームデー
タを評価することによって処理される。この場合、“ス
ライス”とは、ボリュームデータ集合の面に平行なボク
セルからなる平面の集合である。ソフトウェアと対照的
に、特殊な電子工学ハードウェアを用いてこの高速スラ
イス処理技術を利用し、コストをあまりかけず毎秒2フ
レームから毎秒30フレームへフレーム処理速度を増大す
ることができる。
【0008】キューブ4システムの本質は、物体を表す
三次元のサンプリングされたデータを“スキューイング
(skewing)”と呼ばれる方法によってメモリモジュール
にわたって配分し、それによって各次元の隣接するボク
セルを隣接するメモリモジュールの中に記憶するように
することにある。各メモリモジュールはそれ自身の処理
用パイプラインと関連づけられている。さらに、ボクセ
ルはメモリモジュールの中で組織化されて、総計P個の
パイプラインとP個のメモリモジュールがある場合、コ
ンピュータメモリシステムの単一サイクル内で、ビュー
イング方向とは独立に、P個の隣接するボクセルを同時
に、並行してフェッチすることができるようになる。こ
れによって、メモリからボクセルをフェッチする総時間
が係数Pだけ低減される。例えば、データセットが2563
個のボクセルを持ち、Pが4という値を持っている場
合、1つの画像を送るためにデータをフェッチするに
は、2563/4すなわちほぼ400万のメモリサイクルしか必
要としなくなる。
【0009】キューブ4システムの付加的特徴は、この
目的のための特殊関数を備えた、ボリュームレンダリン
グに必要な計算処理がパイプライン中に組織化されてい
ることである。各々のパイプラインは、各サイクルで新
しいボクセルの処理を開始することができる。したがっ
て、第一サイクルで、パイプラインはその関連するメモ
リモジュールから1つのボクセルをフェッチし、第一ス
テップの処理を実行する。次いで、第二サイクルで、パ
イプラインはこの第一のボクセルの処理の第二ステップ
を実行し、一方で、同時に、第二ボクセルをフェッチ
し、このボクセル処理の第一ステップを実行する。同様
に、第三サイクルで、パイプラインは第一ボクセルの第
三の処理ステップ、第二ボクセルの第二処理ステップお
よび、第三ボクセルの第一処理ステップを実行する。こ
のようにして、各メモリモジュールからフェッチされた
ボクセルは、すべてのボクセルが完全に処理されるま
で、ロック・ステップ方式で次々にその対応するパイプ
ラインの中を進行する。このように、1ボクセル当たり
10から100のコンピュータ命令を必要とする代わりに、
すべてのサイクルで新しいボクセルを処理することがで
きる。
【0010】キューブ4システムの更なる特徴は、各パ
イプラインがその最も近接している近傍とのみ通信を行
うことである。そのような通信機能は、例えば、勾配や
法線ベクトルを推定する目的で1つのパイプラインから
次のパイプラインへボクセル値を伝送するために必要で
あり、照明効果と陰影効果とを計算することができるよ
うになる。また、この通信機能を利用して、光線が通過
する領域の近傍のボクセルの視覚的特徴を蓄積しながら
光線がボリュームの中を通過するとき、その光の値が通
信される。最も近接した近傍との通信というこのアプロ
ーチによって、キューブ4にその主要な利点の1つ、す
なわち“スケーラブル(scalable)”であるという利点
が与えられる。すなわち、より多量の三次元のサンプリ
ングされたデータを適合させるために及び/又はこのデ
ータをより高速に処理するために、より多くのメモリモ
ジュールとパイプラインを付け加えることが必要とな
る。この拡張によって共通バスや他のシステムリソース
が過負荷となることはない。
【0011】キューブ4システムでは、ボリュームレン
ダリングは以下のように進行する。データは、立方体ま
たは他の矩形のデータ構造として組織化される。まず、
ビューイング方向に対してほとんど垂直な、この立方体
または固体の面を考え、最上段コーナーのP個のボクセ
ルの部分列がP個のメモリモジュールから同時に、1回
のメモリサイクルでフェッチされ、第一段階のP個の処
理用パイプラインの中へ挿入される。第二サイクルで、
これらのボクセルは第二段階のボクセルのパイプライン
へ移される。同時に、次のP個のボクセルが同じ列から
フェッチされ、第一段階のこのP個のボクセルのパイプ
ラインの中へ挿入される。その後に続く各々のサイクル
で、またP個のボクセルが最上段の列からフェッチさ
れ、それぞれのパイプライン中へ挿入される。その一方
で、以前にフェッチされたボクセルはそれぞれのパイプ
ラインの後の段階へ移される。これがボクセルの全列が
処理されてしまうまで続く。キューブ4システムの用語
法では、ボクセル列は“ビーム”と呼ばれ、1つのビー
ム内のP個のボクセルのグループは“部分ビーム”と呼
ばれる。
【0012】1つの列のボクセルのグループが処理され
た後、次の列のボクセルが処理され、ボリュームデータ
集合の面のすべての列がフェッチされて、その処理用パ
イプライン中へ挿入されるまで同じ様にボクセルは次々
と処理される。この面は“スライス”と呼ばれる。それ
から、キューブ4システムは再度最上段コーナーへ移る
が、今度はその面のすぐ後ろにある、第二“スライス”
から最上段列のP個のボクセルのフェッチを開始する。
このようにして、キューブ4システムは、データセット
の第二スライスの中を一度に一列、そして各列内で一度
にP個のボクセルづつ進行する。第二スライスが完了し
た後、キューブ4システムは、同様の方法で第三のスラ
イス、次いで次に続くスライスへと進み、すべてのスラ
イスが処理されてしまうまでそれが繰り返される。この
アプローチの目的は、ボリュームデータ集合全体が処理
されてしまい、1つの画像が形成されてしまうまで、ボ
クセルの全てを、一度にP個のボクセルずつ整然とした
手順でフェッチし処理することである。
【0013】キューブ4システムの処理段階によって、
レイ・キャスティング法に必要なすべての計算が実行さ
れる。この計算の中には、二次元ビュー面上に最終的画
像を作成するための、サンプル補間、勾配あるいは法線
ベクトルの推定、色と透明度あるいは不透明度の割当て
および照明効果と陰影効果の計算が含まれる。
【0014】キューブ4システムは、半導体技術の中で
実現できるように設計されている。しかし、2つの限定
要因、すなわち、メモリモジュールからのボクセル値の
アクセスレートと、各処理用パイプラインで必要な内部
記憶容量という要因のために、キューブ4システムは、
パソコンすなわちデスクトップサイズのコンピュータに
必要な小型でかつ低価格であるという特徴を達成するこ
とが阻まれている。メモリアクセスレートに関して言え
ば、キューブ4中のメモリモジュールにわたってボクセ
ルデータをスキューイングする方法は、ランダム・アク
セスに等しいボクセルメモリにアクセスするパターンに
通じるものである。したがって、リアルタイム・ボリュ
ームレンダリングのパフォーマンスを達成するために
は、キューブ4を実際に実装するとき、ボクセルメモリ
として、非常に高価なスタティックランダム・アクセス
メモリ(SRAM)モジュールか、非常に多数の独立したダイ
ナミックランダム・アクセスメモリ(DRAM)モジュールの
いずれかを備えて、適切なアクセスレートを設けるよう
にしなければならない。内部記憶容量に関しては、キュ
ーブ4のアルゴリズムでは、各処理用パイプラインは処
理中パイプライン自身の中に中間結果を記憶することが
要求され、その記憶容量は与えられるボリュームデータ
集合の面の面積に比例する。2563のデータセットに対す
るこの記憶容量は非常に大きくなり、単一チップ処理用
パイプラインのサイズは極度に大きくなるため、パーソ
ナルコンピュータシステムではとうてい実行不可能であ
ることが判る。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】パソコン及びデスクト
ップ型コンピュータでリアルタイム・ボリュームレンダ
リングを実用化するために、“EMキューブ(EM Cube)”
と呼ばれるキューブ4システムの改良システムでは、ア
ーキテクチャの変更を含む方法が採用され、メモリモジ
ュール用として、大容量、低価格のダイナミックランダ
ム・アクセスメモリ(DRAM)装置の使用が可能となってい
る。EMキューブシステムは、“リアルタイムPCベースボ
リュームレンダリングシステム”という名称の米国特許
出願No.08/905,238(1997年8月1日出願)に記載されてい
る。また、“低価格リアルタイム・ボリュームレンダリ
ングのためのEMキューブ:低価格リアルタイム・ボリュ
ームレンダリングのためのアーキテクチャ”という名称
のR. Osborne、H. Pfister他による論文にも記載されて
いる。この論文は、1997年8月3〜4日、カリフォルニア
州ロサンゼルスで行われた、グラフィック・ハードウェ
アに関する1997年度SIGグラフ/ユーログラフィック・ワ
ークショップの会報の中で発表されたものである。
【0016】EMキューブシステムでは、“バーストモー
ド”アクセスを支援するDRAMチップを使用して、低価格
とボクセルメモリへの高速アクセスレートの双方が達成
される。バーストモードを展開するために、EMキューブ
には、アーキテクチャ上の改造が組み入れられている。
この改造はキューブ4システムからの新機軸である。
“ブロッキング”と呼ばれる第一の改造で、ボクセルデ
ータは組織化されて複数のブロックになり、1つのブロ
ック内のすべてのボクセルが、単一メモリモジュールの
内部にアドレスされた連続メモリに記憶されるようにな
る。各々の処理用パイプラインは、一度に1つのボクセ
ルではなくむしろバーストで隣接ボクセルからなるブロ
ック全体をフェッチする。このようにして、単一処理用
パイプラインは、毎秒1億2500万個またはそれ以上のボ
クセルデータ転送レートでメモリにアクセスすることが
できる。このようにして、4つの処理用パイプラインと
4つのDRAMモジュールが毎秒30フレームで2563個のデー
タセットを送ることが可能となる。
【0017】EMキューブでは、各ブロックは、これと関
連する処理用パイプラインの内部でそっくりそのまま処
理される。EMキューブでは、インター・チップ通信方式
が用いられ、各パイプラインは、必要なときに隣接する
パイプラインへ中間値を通信することができる。例え
ば、EMキューブの1つのパイプラインが、ブロックの右
側、底部または後部の面のいずれかに出会うとき、それ
ぞれの面のもう一方の側に配置された次のブロックを処
理する役割を持つパイプラインへ部分的集中光線と他の
中間値を伝送する必要がある。これらの中間値を伝送す
るにはかなりのインター・チップ通信帯域幅が要求され
る。
【0018】キューブ4と同様、EMキューブアーキテク
チャはスケーラブルになるように設計されているので、
同じ基本的構築ブロックを使用して著しく異なるコスト
と性能特性を持つシステムを構築することができる。特
に、上述のブロック処理法とEMキューブのインター・チ
ップ通信構造は、異なる数のチップと処理用パイプライ
ンを用いるシステムを設けることができるように設計さ
れている。このように、ブロック志向型処理と高帯域幅
のインター・チップ通信は、リアルタイムの性能とスケ
ーラビリティというEMキューブの目標を達成するのに役
立つものである。しかし、これらの特徴は、随伴するコ
スト、特に各処理用パイプラインの内部にブロック記憶
バッファ用の領域を設けるコスト、並びに、インター・
チップ通信を行うために必要とされるチップ入出力用ピ
ンと回路基板用領域のコストを伴うことは理解できるで
あろう。
【0019】キューブ4アーキテクチャに対する第二の
改造において、EMキューブでは、レンダリングに必要な
オン・チップバッファ記憶の量を低減するための“セク
ショニング”と呼ばれる方法も用いられている。この方
法で、ボリュームデータ集合はセクションに細分化さ
れ、一度に1セクションずつレンダーされる。部分的集
中光線と他の中間値はセクションの境界にわたってオフ
・チップメモリに記憶される。各セクションはレンダリ
ングパイプラインに対して狭い領域をもつ1つの面を示
すので、必要な内部記憶容量は少なくなる。この方法の
効果は、半導体を実装するために受け入れることができ
るレベルまで処理用パイプライン中の中間記憶の量を低
減することである。
【0020】EMキューブにおけるセクションは、基本ブ
ロック志向型処理方式の拡張であり、ブロック処理アー
キテクチャが必要とする中間値の通信に必要な同じ回路
構成のいくつかによってサポートされている。しかし、
EMキューブにおけるセクショニングの結果、オフ・チッ
プメモリモジュールに対して非常にバースティ(burst
y)な要求が課され、部分的に蓄積された光線と他の中
間値が記憶されることになる。すなわち、セクション境
界近傍のボクセルが処理されるとき、中間データが非常
に高速のデータ転送レートで読み書きされ、その一方
で、時として、オフ・チップメモリから中間データが読
み出されなかったり、オフ・チップメモリへ書き出され
なかったりすることがある。EMキューブでは、これらの
オフ・チップメモリモジュールに記憶される中間データ
の量を最少化して、セクション境界の近傍で処理を行う
とき、オフ・チップメモリからのあるいはオフ・チップ
メモリへのピークデータ転送レートを最少化することが
賢明である。このようにEMキューブでは、オフ・チップ
メモリモジュールに記憶され、オフ・チップメモリモジ
ュールから検索されるよりはむしろ、処理用パイプライ
ンの内部で必要な中間値の多くが再生成される。境界近
傍の各セクションでその直前のセクションについて処理
が行われている間、その直前のセクションから得られる
ボクセルは、再度読み込まれ、部分的に処理され、処理
用パイプラインで中間値が再度確立される。これらの中
間値は新しいセクションでの計算に必要な値である。
【0021】EMキューブシステムによって従来のキュー
ブ4システムより大きなコスト効果が達成される一方、
さらにコストを引き下げてボリュームレンダリングの一
層広範囲の利益を可能にすることは望ましいことであろ
うが、実現が難しいという問題点があった。さらに、リ
アルタイムの性能レベルを保持しながらそのようなコス
ト削減を達成することはさらに難しいという問題点があ
った。
【0022】この発明は、かかる問題点を解決するため
になされたものであり、単一チップの実行に適したボク
セル処理方法を用いて、コスト効果をさらに図ることが
でき、かつ、高性能で、高速処理が可能なボリュームデ
ータ集合の処理方法及びそれを用いたボリュームレンダ
リングプロセッサを得ることを目的とする。
【0023】
【課題を解決するための手段】この発明は、三次元物体
を表す複数のボクセルを有する三次元ボリュームデータ
集合の処理方法であって、ボリュームデータ集合が各次
元で限定され、セクション境界によって画定される複数
のセクションに分割され、各セクションについて、第一
のビームにおけるボクセルからなる各グループについ
て、ボクセルからなる少なくとも1つのグループを含
み、ビームのボクセルからなる各グループをメモリから
読込み、複数の処理エレメントのそれぞれのエレメント
の内部で各グループのボクセルを処理して、一次元のセ
クション境界に達するまで、部分的に合成された光線デ
ータ値を処理エレメントの出力時に生成する第一のステ
ップと、ボクセルからなる少なくとも2つのビームを含
む第一のスライスの内部のボクセルからなる各後続ビー
ムについて、二次元のセクション境界に達するまで、第
一のステップを繰り返す第二のステップと、セクション
のボクセルからなる各後続スライスについて、三次元の
ボリュームデータ集合境界に達するまで、第一のステッ
プおよび第二のステップを繰り返す第三のステップと、
を有するボリュームデータ集合の処理方法である。
【0024】また、各セクションについて、一次元にお
いて到達したセクション境界が、セクションとセクショ
ンに隣接するセクションとの間の境界であるとともに、
二次元において到達したセクション境界が、二次元にお
けるボリュームデータ集合境界である。
【0025】また、各セクションについて、一次元にお
いて到達したセクション境界が一次元におけるボリュー
ムデータ集合境界であるとともに、二次元で到達したセ
クション境界が、二次元におけるセクションとそのセク
ションに隣接するセクションとの間の境界である。
【0026】また、ボリュームデータ集合の第一のセク
ションの処理中に、第二のセクションの処理中に使用す
るための中間値を生成し、第一のセクションの処理中に
中間値をメモリの中へ記憶するステップと、第二のセク
ションの処理中にメモリから中間値を検索し、検索され
た中間値を処理するステップとを、さらに備えている。
【0027】また、各グループ内のボクセルが共直線性
を有する。
【0028】また、各グループ内のボクセルが一次元に
おいて共直線性を有する。
【0029】また、ボリュームデータ集合が矩形の座標
系で組織化される。
【0030】また、ボリュームデータ集合が矩形の座標
系で組織化され、セクションが矩形の平行六面体であ
る。
【0031】また、すべてのセクションについての処理
の完了時に合成された光線データ値が完全に合成された
光線データ値となり、複数のピクセルからなる二次元画
像を表示するステップをさらに有し、各ピクセルにおけ
る値が完全に合成された光線データ値の中の対応する異
なる1つのデータ値から計算される。
【0032】また、ボクセルの処理が、三次元ボリュー
ムデータ集合を再サンプリングして、三次元またはそれ
以上の次元のサンプリングされたデータ配列の中へデー
タセットを入れるステップを有する。
【0033】また、複数の処理エレメントが並行処理を
行うエレメントである。
【0034】また、ボリュームデータ集合を記憶するメ
モリを備えて使用されるボリュームレンダリングプロセ
ッサで、ボリュームデータ集合が三次元物体を表す複数
のボクセルを含み、ボリュームデータ集合が各次元で限
定され、セクション境界によって画定される複数のセク
ションに分割され、ボリュームレンダリングプロセッサ
が、各セクションに対して働くように共同して作動する
複数の並行処理エレメントと、ビーム中のボクセルから
なる各グループについて、ボクセルからなる少なくとも
1つのグループを含み、ビームのボクセルからなる各グ
ループをメモリから読込み、それぞれの並行処理エレメ
ントの内部で各グループの上記ボクセルを処理して、一
次元のセクション境界に達するまで、部分的に合成され
た光線データ値を処理エレメントの出力時に生成する第
一の処理を行う第一の処理手段と、ボクセルからなる少
なくとも2つのビームを含むスライスの内部のボクセル
からなる各後続ビームについて、二次元のセクション境
界に達するまで第一の処理を繰り返す、第二の処理を行
う第二の処理手段と、セクションのボクセルからなる各
後続スライスについて、三次元のボリュームデータ集合
境界に達するまで、第一の処理および第二の処理を繰り
返す第三の処理手段と、を有する。
【0035】また、処理エレメントが、各グループ内の
ボクセルの中の異なるボクセルとそれぞれ関連し、ボク
セルに対応するボリュームデータ集合内の位置における
中間値を各処理エレメントが作動して計算し、(i)処
理エレメントと関連するボクセルについての後続する計
算に使用するために必要な中間値を保持することによっ
て、(ii)第一の隣接する処理エレメントへ、処理エ
レメントによって計算した中間値であって、第一の隣接
する処理エレメントと関連するボクセルについての後続
する計算のために必要な中間値を転送することによっ
て、(iii)第二の隣接する処理エレメントから、第
二の隣接する処理エレメントによって以前に計算した中
間値であって、処理エレメントと関連するボクセルにつ
いての計算に必要な中間値を受け取ることによって、処
理エレメントがボクセルと関連するようになっている。
【0036】また、セクション境界の近傍において、
(i)後続するセクションの処理中の計算に使用するた
めに、1つまたはそれ以上の処理エレメントによって生
成される中間値をメモリ中へ記憶するために、及び、
(ii)先行するセクションの処理中にメモリに記憶し
た中間値を検索し、1つまたはそれ以上の処理エレメン
トの中へ検索された中間値をエレメントの内部で計算す
るために供給するために、処理を行うときに作動するメ
モリインターフェース論理手段をさらに備えている。
【0037】また、メモリインターフェース論理手段
が、各セクションの内部部分の処理中に作動して、1つ
またはそれ以上の処理エレメントによって生成される中
間値を、メモリをバイパスする1つまたはそれ以上の処
理エレメントへ転送する。
【0038】また、(i)メモリインターフェース論理
手段から1つまたはそれ以上の処理エレメントの中へ、
以前に保管した後続する中間値を受け取ってカレントセ
クションの処理を完了するために、(ii)メモリイン
ターフェース論理手段から同じ1つまたはそれ以上の処
理エレメントの中へ、以前に保管した先行する中間値を
受け取って、次のセクションの処理を開始するために、
(iii)カレントセクションのための1つまたはそれ
以上の処理エレメントの中から、次のセクションの処理
中処理エレメントが後続して使用するための新しい後続
する中間値を生成するために、(iV)次の次のセクシ
ョンの処理中処理エレメントが後続して使用するための
新しい先行する中間値を、次のセクションのための同じ
1つまたはそれ以上の処理エレメントの中から生成する
ために、セクションの間で遷移が生じるときに処理エレ
メントが作動するとともに、メモリインターフェース論
理手段が、1セットの先入れ先出し(FIFO)バッファを有
し、FIFOバッファが、1つまたはそれ以上の処理エレメ
ントの中から生成された中間値を記憶するセクション
と、FIFOバッファに記憶された中間値を先行するセクシ
ョン遷移中処理エレメントへ出力するためのセクション
との間で、遷移中に作動する。
【0039】メモリが2つの独立したバンク中に設けら
れ、1セクションずつ中間値を記憶するためのバンクの
一方と、1セクションずつ中間値を検索するためのバン
クの他方との間で交互に機能するようにメモリインター
フェース論理手段が作動し、メモリの一方のバンクから
の、所定のセクションの中間値の検索が、メモリの他方
のバンクへつながる次のセクションのための中間値の記
憶と適時オーバーラップするようになっている。
【0040】
【発明の実施の形態】具体的な実施の形態について説明
する前に、簡単に本発明の概要について説明する。本発
明に拠れば、ボリュームレンダリングプロセッサによっ
て、単一チップの実行に適したボクセル処理方法を用い
て、コスト効果のあるセクションボリューム・レンダリ
ングシステムの実行が可能となる。並行処理エレメント
は小さなグループ内で個々のボクセルを処理する働きを
持ち、グループは連続した順序で走査される。したがっ
て、この方法によって、従来技術のブロック志向型処理
と関連する通信コストが回避される。小さなグループで
個々のボクセルを処理する方法に適合したセクショニン
グ技術が利用される。このセクショニング技術は、オン
・チップバッファ記憶の必要要件を少なくし、その一方
で、オフ・チップメモリがバファ記憶を要求するとき従
来技術より実質的に少ないバースト性を示し、ボリュー
ムレンダリングシステムのコスト効果がさらに拡張され
る。
【0041】この方法に従って、3次元物体を表すボク
セルの3次元ボリュームデータ集合は、分割され、セク
ション境界によって画定されるセクションに変えられ
る。このボリュームデータ集合は1セクション毎に処理
される。各セクションでの処理は以下のように進行す
る。ボクセルからなる1つ以上のグループを有する“ビ
ーム”中のボクセルの各グループに対して、ボクセルか
らなるグループがメモリから読み込まれ、それぞれの並
行処理エレメントの中でそのグループ内のボクセルが処
理されて、部分的に合成された(composited)光線データ
値が作成される。“合成(compositing)”という用語
は、与えられた画像中に最終ピクセル値を形成するため
に、ある光線に伴う照明、色および不透明度を示す値を
組み合わせる処理を指す。読込みおよびビームグループ
の処理は、第一の大きさのボリュームデータ集合でセク
ションの境界に到達するまで進行する。ボクセルからな
る少なくとも1つのビームを有する“スライス”中の、
ボクセルからなる各後続ビームに対して、第二の大きさ
のボリュームデータ集合でセクションの境界に到達する
まで、そのグループに対する読込みおよび処理がそれぞ
れのビームの内部で繰り返される。ボクセルの各後続ス
ライスに対する読込みおよび処理は、第三の大きさのボ
リュームデータ集合の境界に達するまでそのセクション
でさらに繰り返される。すべてのセクションがこのよう
にして処理された後、光線のデータ値が完全に合成さ
れ、これらの合成された値を用いて最終的に与えられる
画像を生成することができる。
【0042】1つの実施の形態では、二次元のセクショ
ン境界は二次元のボリュームデータ集合自身の境界と一
致し、一方、一次元のセクション境界は別のセクション
との境界である。
【0043】ボクセル処理方法の低い通信と記憶要件に
起因して、この方法を用いるボリュームレンダリングプ
ロセッサを単一集積回路上に設け、高性能でコスト効果
のあるボリュームレンダリングシステムを実現すること
ができるようになる。
【0044】本発明の他の局面は高性能性にも寄与して
いる。この開示されたセクショニング技術の1つの局面
に従って、セクションの処理中セクション境界に出会う
とき、別の処理エレメントによって使用されるパイプラ
イン化された処理エレメントの内部で生成される中間値
のすべてはメモリ中へ記憶される。中間値が検索され、
後続セクションの処理中適時ターゲットの処理エレメン
トへ供給される。その結果、新しいセクションの処理が
始まるとき、パイプラインの内部で中間値を再確立する
ために、メモリからボクセルを再度読み込む必要はなく
なる。そのため、メモリに対する過度の要求によって処
理が逆の影響を受けることはない。
【0045】1つの実施の形態では、中間値を記憶する
ために使用されるメモリは2つの独立したバンクまたは
モジュールを有するセクションメモリである。セクショ
ン境界に出会うと、1つのバンクが新しい中間値で書込
まれ、この中間値は後続セクションの処理中に使用され
る。そしてカレントセクションの完全な処理を行うため
に前に記憶された中間値が他のバンクから読み込まれ
る。各セクションの完了時にバンクへのアクセスは切り
替えられ、次のセクションの処理中前に記憶された中間
値が1つのバンクから読み込まれる。そして新しいセク
ションのための新しい中間値はもう一方のバンクへ書込
まれる。この技術によって、十分に高速のデータ転送レ
ートで中間値を転送することが可能になるため、処理性
能がセクションデータの転送によって逆の影響を受ける
ことはない。
【0046】本発明の他の局面、特徴および利点は以下
の詳細な説明において開示される。
【0047】実施の形態1.図1を参照しながら、さら
なる背景を得るために、3次元ボリュームデータ集合1
0について示す。図1は、平行六面体の形に設けられた
ボクセル位置12の配列を示す図である。特に、ボクセ
ル位置12は三次元で配列され、規則正しいパターンで
間隔を置いて配置されている。各ボクセルの位置は、
X、Y、Zとラベルされた3つの軸11によって画定され
る座標系で表現することができる。1つまたはそれ以上
のデータ値が各ボクセル位置12と関連付けられ、各々
のデータ値は、物体、システムまたは現象の特徴、例え
ば、空間中の個別の点におけるその物体またはシステム
の内部と近傍における密度、素材の種別、温度、速度、
不透明度または他の特性を表す。コンピュータにおいて
はボリュームデータ集合を3次元配列の値として表すの
が好都合である。配列インデックス位置(X,Y,Z)におけ
るこの値は3次元空間における座標(X,Y,Z)におけるボ
リュームデータ値に対応する。
【0048】X、Y、Z軸は以下のように選択される。ま
ず、原点は、レンダーされたボリュームを表示する画像
平面(図2に説明)に最も近いボリュームデータ集合10
の頂点である。次いで、物体を見る方向(“ビュー方
向”として知られる)にほぼ平行な軸がZ軸として選択さ
れる。X軸およびY軸は残りの2つの軸の中から任意に選
択される。この選択方法の結果、ボリュームデータ集合
10の中を通って画像平面から離れるビュー方向に延び
る線のZ座標は常に増加している。そしてX軸およびY軸
は増加しているか、または、一定であり決して減少する
ことはない。
【0049】図2は、ボリュームデータ集合10の一例
を示すものであり、このデータセットは人間の頭部のト
モグラフィックスキャンから得たスライスの配列を備え
ている。二次元画像平面16は、人間の頭部のボリュー
ムレンダーされた射影が表示される面を表す。レイ・キ
ャスティングとして知られる技術では、ピクセル位置22
から画像平面16上に、ボリュームデータ集合10の中
を通って架空の光線18が投射される。各光線18は、
このボリュームの中を通過するとき、ボクセル位置にお
けるデータから色および不透明度を蓄積する。このよう
にして、1つのピクセルの色、透明度および輝度、並び
に、その他のパラメータが、光線に沿ったサンプルポイ
ント20におけるデータの累積値としてボリュームデー
タ集合から抽出される。この例では、骨の組織と関連す
るボクセル値は不透明色に割当てられ、頭部の他のすべ
ての組織と関連するボクセル値は透明な色に割当てられ
る。したがって、ある光線に沿ったデータの累積の結果
と、対応するピクセルをこのデータに帰属させることに
よって、結果的に画像平面16の画像19が生み出され
ることになる。この画像19は、実際の頭蓋骨が頭部の
皮膚と他の組織によって視界から隠されていても、観察
者の眼には3次元の頭蓋骨の画像のように見える。
【0050】図3は、この光線投射方法についての十分
な理解を得るために、図2の三次元ボリュームデータ集
合10の二次元断面図を示した図である。一次元および
二次元はこのページの平面に例示されている次元に対応
する。ボリュームデータ集合10の三次元はこの印刷ペ
ージに対して垂直になっている。そのためデータセット
20の横断面だけしか図では見ることができない。ボク
セル位置はドット12によって図に例示されている。各
位置と関連するボクセルはデータ値であり、これらのデ
ータ値によって、三次元空間における矩形格子の固定点
における三次元物体14の何らかの単複の特徴が表され
る。また、図3には、二次元画像平面16の一次元ビュ
ーが例示されている。ピクセル22に適切な特徴を与え
るという観点からこの画像平面上へ物体14の画像が射
影される。この例図では、画像平面16の二次元も印刷
ページに対して垂直である。
【0051】レイ・キャスティング技術では、光線18
は画像平面16のピクセル22から延びてボリュームデ
ータ集合10の中を通過していく。光線18は画像平面
16に対して垂直に投射される。各光線18は、光線1
8に沿ったサンプルポイント20における色、明るさお
よび透明度や不透明度をその光線に沿って蓄積する。光
によるこの累積によって対応するピクセル22の明るさ
と色が決定される。このように、光線はボリュームの中
を通ってピクセルから外へ向かって進んでいるように描
かれているものの、累積データは、色、輝度および不透
明度あるいは透明度などのパラメータをそのピクセルに
与えるために対応するピクセルに対してデータを提供す
る元の場所へ光線に沿って伝送されていると考えること
ができる。
【0052】ボリュームデータ集合10の三次元と画像
平面16の二次元とは両方とも印刷ページに対して垂直
であり、したがって相互に平行であることが図3で示唆
されてはいるが、一般的にこれは事実ではない。光線1
8が3つのすべての次元で任意の角度でボリュームデー
タ集合10の中を通過できるように、画像平面はボリュ
ームデータ集合に関して任意の方角を有していてもよ
い。
【0053】サンプルポイント20が必ずしもボクセル
12座標を正確に交差する必要がないことも理解されよ
う。したがって、各サンプルポイントの値は近くのボク
セル値から合成されなければならない。すなわち、各サ
ンプルポイント20における光の輝度、色および透明度
あるいは不透明度を、近くのボクセル12の値の関数と
して計算したり、補間したりしなければならない。ボク
セルデータ値からサンプルポイントの値への再サンプリ
ングは標本論に従って行われる。各光線18のサンプル
ポイント20は次いで別の数学的関数によって蓄積さ
れ、その光線に対応するピクセル22の明るさと色とが
作成される。この結果生じるピクセル22のセットによ
って、画像平面16に物体14の視覚的画像が形成され
る。
【0054】図4は個々の光線18の処理を示す図であ
る。光線18はある角度で三次元ボリュームデータ集合
10の中を通過し、ボクセル位置12の近傍あるいはお
そらくそのボクセル位置の中を通り、各光線に沿ってサ
ンプルポイント20でデータが蓄積される。各サンプル
ポイント20の値は、補間21で例示されているように
補間装置104(図5参照)によって合成され、勾配推定
23に例示されているように各サンプルポイント20に
おける勾配が勾配推定装置112(図5参照)によって計
算される。次いで、サンプルポイント20から得たサン
プルポイント値と、各サンプルポイントの勾配25が処
理され、各サンプルについて、色、明るさ、あるいは、
輝度、および、透明度あるいは不透明度が割当てられ
る。27で例示されているように、この処理は、輝度お
よび不透明度あるいは透明度のみならず赤、緑および青
の色相を計算するパイプライン処理を介して行われる。
最終的に、すべての光線に沿ってサンプルのすべてに対
して割当てられる色、明るさのレベルおよび透明度は、
合成29に例示されているように合成装置124に印加
される。合成装置124は、サンプル値を数学的に組み
合わせてピクセルに変え、このピクセルによって表示用
画像平面16に画像32が結果として描かれる。
【0055】サンプルポイント20の色、明るさあるい
は輝度並びに透明度の計算は2つの部分で行われる。1
つの部分では、トリリネア補間のような関数を利用し
て、サンプルポイント20のすぐ近くを取り巻いている
立体配置の8つのボクセル値の加重平均をとる。次いで
この結果生じる平均値を利用して、色および不透明度あ
るいは透明度をある伝達関数によってサンプルポイント
に割当てる。計算のもう一方の部分では、各サンプルポ
イント20におけるサンプル値の勾配が、近くのサンプ
ルポイント間の差をとるような方法によって推定され
る。これらの2つの計算はいずれかの順序で、あるいは
同等の結果を生じるように互いに並行して実行すること
ができることは理解されよう。この勾配値を照明計算で
利用してサンプルポイントの明るさが決定される。照明
計算はコンピュータ・グラフィック・アートにおいて公
知であり、例えば、J. Foley、A. van Dam、S. Feine
r、J. Hughes著の教科書「コンピュータ・グラフィッ
ク:原理と実践」(第2版、マサチューセッツ州のAddiso
n-Wesley of reading社、1990年刊)に記載されてい
る。
【0056】図5は、図4に例示されている計算を実行
するのに適切なパイプライン化プロセッサのブロック図
を示したものである。パイプライン化プロセッサは複数
のパイプライン段階を有し、複数のデータエレメントを
一時に処理するために、これらのパイプライン段階の各
々の段階には1つのデータエレメントが保持されてい
る。各データエレメントはその処理における様々な進行
段階にあり、すべてのデータエレメントはロック・ステ
ップでパイプラインの一段階ずつ進む。パイプラインの
第一段階では、一続きのボクセルデータ値が、1サイク
ルにつき1ボクセルの速度でボクセルメモリ100から
パイプラインの中へ流れ込む。パイプラインはアドレス
・ジェネレータ102に制御されて動作する。補間装置
104は、三次元空間の座標X、Y、Zに配置されたボク
セル値を受け取る。但し、X、Y、Zは各々整数である。
補間装置104はパイプライン化された段階のセットで
あり、このセットによって、ボリュームの中を投射され
る光線に沿った位置に対応するボクセル間のサンプルポ
イントでデータ値が合成される。各サイクル中、1つの
ボクセルが補間装置に入り、1つの補間されたサンプル
値が現れる。ボクセル値がパイプラインに入った時刻
と、補間されたサンプル値が現れる時刻との間の待ち時
間は、パイプライン段階の数並びに各段階における内部
遅延に依存する。
【0057】パイプラインの補間段階は、1セットの補
間回路段階104と、段階を通じてデータを再循環する
ための3つの先入れ先出し(以下、FIFO)エレメント1
06、108、110を有する。本実施の形態では、以
上はすべて線型補間であるが3次関数やラグランジュ補
間のような他の補間関数を用いてもよい。この例示の実
施の形態では、補間は別々の段階として各次元で行わ
れ、それぞれのFIFOエレメントを含めてデータが再循環
されるが、その目的はボクセル間で補間を行うためであ
る。これらのボクセルは空間的に隣接しているが、パイ
プラインの中へ入る時に幅広く切り離される。各FIFOの
遅延は、その特定の次元で、1つのボクセルの読込み
と、隣接する1つのボクセルの読込みとの間で、正確に
経過した時間量となるように選択される。これは、補間
関数の中でこれら2つの読込み値を組み合わせることが
できるようにするためである。その次元と関連してFIFO
の中を通って前に再循環が行われた最も近い隣接値と各
ボクセルが組み合わされた状態で、ボクセルは1サイク
ルにつき1ボクセルの速度で補間段階の中を流れること
ができることは理解できよう。
【0058】補間段階104の中で、3つの連続する補
間段階(各次元について1つの補間段階)がカスケードさ
れている。ボクセルは、入力と出力の双方において、1
サイクルにつき1ボクセルの速度で3つの段階の中を通
過する。補間段階の処理能力は1サイクルにつき1ボク
セルである。この処理能力は、補間装置内の段階の数に
依存せず、補間装置内のデータの待ち時間に依存せず、
またその装置内の再循環段階にも依存しない。このよう
に、補間装置は、XYZ空間の整数位置に配置されたボク
セル値を1サイクルにつき1ボクセルの速度で変換し
て、非整数位置に配置されたサンプル値に変える。特
に、補間装置は、ボクセル位置の値を変換して、光線に
沿って配置されるサンプル位置の値に変える。
【0059】勾配推定装置112が補間装置104の後
に続き、この勾配推定装置112もやはり複数のパイプ
ライン化された段階と再循環FIFOとを有している。勾配
推定装置112の機能は、3つの次元の各々におけるサ
ンプル値の変化率を導き出すことである。この勾配推定
装置112は補間装置104と同じ様に機能して3つの
次元の各々におけるサンプル値の変化率を計算する。こ
の勾配を用いて照明用の法線ベクトルが決定される。勾
配の大きさを用いて面の存在が決定される。通常、勾配
の大きさが大きいとき面の存在が示される。本実施の形
態では、勾配計算は中心差分を用いて行われるが、公知
の他の関数を用いてもよい。勾配推定装置112はパイ
プライン化されているので、該装置は1サイクルにつき
1つの補間されたサンプルを受け取り、1サイクルにつ
き1つの勾配値が出力される。補間装置104の場合と
同じく、各勾配値は、それぞれの再循環FIFOエレメント
114、116、118を含めて、勾配推定装置112
における待ち時間の量に等しいサイクル数だけその対応
するサンプルから遅延する。再循環FIFOエレメントの各
々の遅延は、近傍の補間された複数のサンプルと1つの
補間されたサンプルとの読込みの間で必要とされる時間
の長さによって決定される。この近傍の補間された複数
のサンプルはその次元における勾配値を導き出すために
必要なサンプルである。
【0060】補間されたサンプルとそれに対応する勾配
値は、1サイクルにつき1つの補間されたサンプルと1
つの勾配値という速度で分類装置120と照明装置12
2に対してそれぞれ同時に適用される。分類装置120
は、補間されたサンプル値をグラフィックシステムが用
いる色(すなわち、RGBA値としても知られる赤、緑、青
およびアルファ値)に変換する機能を果たす。これらの
赤、緑および青値は、通常ゼロから1を含む範囲の値
で、それぞれの補間されたサンプル値に対して割当てら
れるカラー成分の輝度を表す。アルファ値も通常ゼロか
ら1を含む範囲にあり、それぞれの補間されたサンプル
値に割当てられる不透明度を表す。
【0061】この勾配値は照明装置122に対して適用
され、高輝度と陰影とを付加することによって、新しく
割当てられたRGBA値の修正や変調が行われてより現実的
な画像が与えられる。照明を行う方法と機能については
公知である。照明装置122および分類装置120は、
1サイクルにつき1つの補間されたサンプル値と1つの
勾配値を受け入れ、1サイクルにつき1つの照明色と不
透明度を示す値を出力する。
【0062】本実施の形態では、補間装置104が、勾
配推定装置112より前に実行され、次いで勾配推定装
置112は、分類装置120より前に実行される。他の
実施の形態ではこれら3つの装置を異なる順序で配設し
てもよい。特に、ボリュームレンダリングのいくつかの
アプリケーションについては、分類装置120が補間装
置104より前に実行されることが望ましい。この場
合、ボクセル位置におけるデータ値は、ボクセルと同じ
位置でRGBA値へ変換され、次いでこれらのRGBA値は補間
されて、光線に沿ったサンプルポイントにおけるRGBA値
が得られる。
【0063】変調装置126は、照明されたRGBA値を照
明装置122から受け取り照明されたRGBA値の修正が可
能となる。それによって、最終的に視覚化される画像を
修正することができる。そのような1つの変調装置12
6を利用して、データの限定された部分集合のビューイ
ングを可能にするサンプル値が切り取られる。別の変調
装置126は、任意の角度と厚さでボリュームデータの
スライスを示す機能を提供する。第三の変調装置126
によって三次元カーソルが提供され、ユーザーやオペレ
ータがデータの範囲のXYZ空間で位置を特定することが
可能になる。上記特定された機能の各々は、1サイクル
当りの入力として1つのRGBA値を受け取り、出力として
1サイクルにつき1つの変調されたRGBA値を送出する複
数のパイプライン化された段階として実行される。本明
細書において説明したパイプライン化されたアーキテク
チャの内部に同様に設けることもできる他の変調機能を
設けてもよい。パイプライン化された変調装置126の
追加によって、処理用パイプラインの処理能力(速度)は
些かも減少せず、むしろパイプラインの中を通過するデ
ータの待ち時間が影響を受ける。
【0064】合成装置124は光線18に沿ったすべて
のサンプルポイントの照明された色と不透明度値を組み
合わせて、コンピュータ端末装置すなわち二次元画像面
16上に表示するためのその光線に対応する最終的ピク
セル値を形成する。RGBA値は、1サイクルにつき1つの
RGBA値の速度で合成装置124に入力され、同じ光線に
沿った前回のサンプルポイントにおけるRGBA値によって
蓄積される。蓄積が完了すると、最終的に蓄積された値
は表示画面へピクセル22として出力されるかあるいは
画像データとして記憶される。合成装置124は、1サ
イクルにつき1つのRGBAサンプルを受け取り、合成関数
に従って光線の終端に達するまでこれらのRGBAサンプル
を各光線毎に蓄積する。光線の終端に達した時点で1光
線につき1つのピクセルが出力され最終的画像が形成さ
れる。アプリケーションによって、当業で公知のいくつ
かの異なる関数を合成装置124で用いることができ
る。
【0065】例えば、256×256×256ボクセルを持つ1
つのボリュームデータ集合に対して毎秒30フレームの
リアルタイム・ボリュームレンダリング・レートを達成
するためには、毎秒2563×30フレームすなわち毎秒ほぼ
5億個のボクセルのレートでボクセルデータがパイプラ
インに入力されなければならない。特定のボクセルと関
連する計算には多くの段階が必然的に伴い、したがって
複数の異なるボクセルと関連する指定された待ち時間が
あるにもかかわらず、計算は即座に進められる。このと
き各ボクセルは1つのパイプラインの中で異なる段階の
様々な程度の進行状況および占有状況を示している。こ
れによって、計算の複雑さにもかかわらず高速の処理速
度をサポートすることが可能となる。
【0066】複数の並列パイプラインとして上記記載の
パイプライン化プロセッサを複製し、隣接するボクセル
を並行して処理することによってより高速の処理能力レ
ートを達成することができる。各パイプラインにおいて
リアルタイム・ボリュームレンダリングを達成するため
に必要なサイクル・タイムは、通常のボリュームデータ
集合中のボクセル数に所望のフレームレートを掛け、そ
れをパイプラインの数で割った数として求められる。25
63からなるボリュームデータ集合を毎秒30フレームで
レンダーする例示の実施の形態では、7.5ナノ秒のサイ
クル・タイムを各々備えた4つのパイプラインが用いら
れている。
【0067】図6は、ボリューム・グラフィック印刷回
路基板の論理レイアウトを図示するものである。この回
路基板によって、図4に描かれているようなボリューム
レンダリング処理が図5に示すようなパイプラインを用
いて実行される。基板上の主要構成要素は、ボリューム
データ集合10のボクセル12が記憶されているボクセ
ルメモリ100と、ボリュームレンダリング処理によっ
て生成される画像のピクセルを記憶するピクセルメモリ
200と、ボリューム・グラフィック基板のプロセッサ
である“EMC”202とラベルされた集積回路および以
下に説明する方法でEMC202によって使用されるセク
ションメモリ204である。メモリ20、202および
204には同期式ダイナミックランダム・アクセスメモ
リ(SDRAM)206のアレイが含まれる。図示のように、E
MC202は、インターフェースバス(V-バス、P-バスお
よびS-バス)を備え、それぞれのメモリ200、202
および204と通信するようになっている。また、EMC
202は、工業規格PCIバス208用のインターフェー
スを備えており、様々な通常のコンピュータシステムで
ボリューム・グラフィック基板を使用できるようになっ
ている。
【0068】図7はEMC202の構成を示した概略ブロ
ック図である。図7に示すように、図5に図示のものと
同様のパイプライン化された処理エレメント210がEM
C202に含まれている。この処理エレメント210は
4つの並列レンダリングパイプライン212とレンダー
制御装置214を有している。処理エレメント210
は、ボクセルメモリインターフェース論理回路216を
介してボクセルメモリ100からボクセルデータを取得
し、ピクセルメモリインターフェース論理回路218を
介してピクセルデータをピクセルメモリ200に提供す
る。セクションメモリ・インターフェース論理回路22
0を利用して、図6のレンダリングエンジン210とセ
クションメモリ204との間で読み書きデータが転送さ
れる。PCIインターフェース222とPCIインターフェー
ス制御装置224は、EMC202とPCIバス208との間
にインターフェースを提供する。コマンド・シーケンス
226は、処理エレメント210とボクセルメモリイン
ターフェース論理回路216の動作と同期して、PCIバ
スから受け取ったコマンドによって指定された動作を実
行する。
【0069】4つのパイプライン212はX方向に並行
して働く。つまり、4つのボクセルV x,y,z,
V(x-1),y,z, V(x-2),y,z, V(x-3),y,zは、4つのパイプ
ライン212中の任意の所定の段階で同時に動かされ
る。ボクセルは、以下に説明する方法でスキャンされた
順序で4つのボクセルグループ中のパイプライン212
に出力される。4を法とする所定のX係数を持つデータ
位置の計算のすべては、同じレンダリングパイプライン
212によって処理される。YおよびZ方向の計算のため
にパイプライン212の内での処理段階の間で中間値が
渡される程度まで、これらの中間値はレンダリングパイ
プラインの内部に保持され、そこで適時生成され利用さ
れることはご理解できよう。X方向の計算に必要な中間
値は、適時各パイプライン212から隣接するパイプラ
イン212へ送られる。図6のセクションメモリ・イン
ターフェース220とセクションメモリ204は、ボリ
ュームデータ集合10のセクションを処理するとき中間
データの結果を一時的に記憶するために使用され、ま
た、別のセクションの処理が要求されたとき、パイプラ
イン212へ保存された結果を出力するために使用され
る。セクショニングに関連する動作について以下にさら
に詳細に説明する。
【0070】図8は、ボクセル12の組織と走査を例示
する図である。この組織と走査は例示の実施の形態では
ボリュームデータ集合10のレンダリング中に用いられ
る。データセット10は、Z軸(この軸は上述したように
ビュー方向にほぼ平行な軸である)方向に平行な“スラ
イス”230に分割される。各スライス230は、Y方
向に“ビーム”232に分割され、各ビーム232はX
方向のボクセル12の列からなる。ビーム232内部の
ボクセル12は、上述したように、4つのレンダリング
パイプライン212によって並行処理されるボクセル1
2からなるグループ234に分割される。
【0071】例示の実施の形態では、グループ234
は、X次元の一本のラインに沿った4つのボクセルから
なる。グループ234は、ビーム232の内部で左から
右の順序で処理される。ビーム232は、スライス23
0の内部で上から下の順序で処理される。また、スライ
ス230は前から後ろの順序で処理される。この処理順
序は、X、Y、Z方向のデータセット10の三次元スキャ
ンに対応するものである。原点の位置と、X、Y、Z方向
は、異なるビュー方向に対して異なるものとすることが
できることは理解されるであろう。
【0072】図8でグループ234は、X軸に平行な直
線配列として例示されているが、他の実施例では、グル
ープ234は別の軸に平行な直線配列であってもよい
し、あるいは、任意の2つの軸と一列をなす矩形の配列
もしくは矩形の平行六面体であってもよい。このような
他の実施の形態におけるビーム232とスライス230
はそれに対応する様々な厚さを有する。例えば、各グル
ープ234が2×2×2からなる矩形の配列である実施の
形態では、ビーム232は、Y次元とZ次元の両次元に2
つのボクセルの厚さを持ち、スライス230はZ次元に
2つのボクセルの厚さを持つ。そのような代替実施例で
は図7の種々のエレメントはそれに対応して異なる動作
をすることになる。しかし、本明細書において説明した
ボリュームデータ集合の処理方法はそれでも適用するこ
とができる。
【0073】図9は、ボリュームデータ集合10をX方
向に“セクション”240に分割する方法を例示するも
のである。各セクション240は境界によって画定さ
れ、この境界には、例示の実施の形態ではX、Y、Z次元
のそれぞれの対からなる境界が含まれる。例示されてい
るX次元セクショニングの場合、各セクション240の
最上部、底部、前部および後部の境界はボリュームデー
タ集合10自身の対応する境界と一致する。同様に、8
つに分割されたセクションのうち、最左セクション24
0−1の左の境界と、最右セクション240−8の右の
境界とはボリュームデータ集合10の左右の境界とそれ
ぞれ一致する。残りの全てのセクション境界は互いから
セクション240を分離する境界である。
【0074】例示の実施の形態では、データセット10
はX方向に256ボクセルの幅を持っている。これらの
256ボクセルは8つのセクション240に分割され、
このセクションの各々は32のボクセル幅を持ってい
る。処理エレメント210の内部で要求されるFIFO記憶
の量を減らすために、各セクション240は個々にレン
ダーされる。上述したボクセル処理の順序は所定のセク
ション240の内部で使用される。すなわち、最左セク
ション240−1の内部では、32のボクセル(4つの
ボクセルからなる8グループ)が最上ビーム232の内
部で順番に処理される。次いでビーム232はスライス
230の内部で上から下へ処理され、最終的にこのスラ
イスはセクション240−1の内部で前部から後部へ処
理される。第一セクション240−1が処理された後、
第二セクション240−2が同じ方法で処理される。こ
の処理が第8のセクション240−8が処理されてしま
うまで繰り返される。セクション240間の境界近傍で
の処理は各セクション240の内部での処理とは異な
る。セクション境界近傍での処理を行う方法を以下に説
明する。
【0075】例示の実施の形態では、固定幅からなるセ
クションにボリュームデータ集合10を分割する場合に
は、ボリュームデータ集合10はX方向に任意の幅にし
てもよい。Y方向のボリュームデータ集合10のサイズ
は、図5のバッファ106と114のようなFIFOバッフ
ァのサイズによって限定される。また、Z方向のボリュ
ームデータ集合10のサイズは、以下に説明するセクシ
ョンメモリのサイズによって限定される。
【0076】図10は、図7の処理エレメント210を
さらに詳細に図示したものである。並列パイプライン2
12はボクセルメモリ100からボクセルを受け取り、
蓄積された光線をピクセルメモリ200へ出力する。図
を簡略化するために、図10においては、3つのパイプ
ライン212−0、212−1、212−3しか示して
いない。先に図5に示したように、関連するFIFOバッフ
ァとシフトレジスタに加えて、各パイプライン212に
は、補間装置104、勾配推定装置112、分類装置1
20、照明装置122、変調装置126および合成装置
124が含まれる。各パイプライン212によってすべ
てのボクセル12が処理される。4を法とするボクセル
12のX軸の値は0と3との間の所定の値である。した
がって、例えば、パイプライン212−0は、0と25
5との間のすべてのYとZについて、位置(O,Y,Z)、(4,Y,
Z)、...、(252,Y,Z)のボクセルを処理する。同様に、パ
イプライン212−1は、すべてのYとZについて位置
(1,Y,Z)、(5,Y,Z)、...、(253,Y,Z)のボクセルを処理す
る、というように他のパイプラインも同様に処理を行
う。
【0077】計算を行うために必要な値を時間整合する
(time-align)ために、各パイプライン212の各作動装
置あるいは作動段階は、これと関連するFIFOバッファを
介してY次元およびZ次元で中間値を自分自身に渡す。例
えば、位置(X,Y,Z)で補間されたサンプルのY成分を計算
するために、各補間装置104は位置(X,Y,Z)と(X,Y+1,
Z)におけるボクセルを必要とする。このY成分の計算を
行うために、位置(X,Y+1,Z)のボクセルと時間整合する
ために、位置(X,Y,Z)のボクセルはビームFIFO108(図
5参照)だけ遅延される。Z成分を計算するためにZ方向
の類似の遅延を利用することもできる。また同様に勾配
推定装置112と合成装置124とによる遅延も利用さ
れる。
【0078】X方向の計算を行うために中間値を渡すこ
とも必要である。しかし、この場合、中間値は単に遅延
されるだけでなくこれと関連するシフトレジスタを介し
て1つのパイプラインの中から隣接するパイプラインへ
転送される。これは、各パイプライン212が4を法と
する異なるX軸でボクセルを処理する役割を持つという
事実を反映するものである。一例として、パイプライン
212−0の補間装置104は、位置(X,Y,Z)のサンプ
ルの計算中に中間値を計算する。この中間値の中のいく
つかは位置(X+1,Y,Z)のサンプルを計算するためにも必
要であり、隣接するパイプライン212−1にある補間
装置104によってこの計算は行われる。中間値は、パ
イプライン212−0の補間装置104からパイプライ
ン212−1の補間装置104へ関連するシフトレジス
タ110を介して渡される。
【0079】最右パイプライン212−3用のシフトレ
ジスタ110、118および250は1サイクルすなわ
ち1単位時間遅延させて最左パイプライン212−0の
入力部へ値を転送することが認められる。この構成によ
って、4つのボクセルからなるグループでボリュームデ
ータ集合10にわたって処理エレメント210がステッ
プすることが可能になる。例えば、位置(3,Y,Z)につい
て計算された中間値は、最左パイプライン212−0へ
渡され、次のサイクルで位置(4,Y,Z)の計算を行うため
に使用される。同様に、位置(7,Y,Z)、(11,Y,Z)などに
対して計算された中間値は最左パイプライン212−0
へ渡され、次のそれぞれのサイクルで位置(4,Y,Z)、(1
2,Y,Z)などの計算を行うために使用される。
【0080】図11は、図6のセクションメモリ204
と、処理エレメント210との間のインターフェースを
示す。セクションメモリ・インターフェース論理回路
(SxIf)220は、図10のセクションメモリ204、
最右レンダリングパイプ212−3および最左レンダリ
ングパイプ212−0間にインターフェースを提供する
ものである。図11は、最右パイプライン212−3と
最左パイプライン212−0との間で行われる通信が実
際には図10に図示の通信とはわずかに異なることを示
している。最右レンダリングパイプ212−3のシフト
レジスタ110、118および250から出力されたデ
ータはセクションメモリ・インターフェース220へ転
送される。図10の最左レンダリングパイプ212−0
は、セクションメモリ・インターフェース(SxIf)22
0の出力部258、260、262からデータを受け取
る。したがってX方向に、データはレンダリングパイプ
212の間を左から右へ流れ、レンダリングパイプ21
2−3からセクションメモリ・インターフェース(SxI
f)220の中へ入り、次いで、セクションメモリイン
ターフェース(SxIf)220の中から出てレンダリング
パイプ212−0へ進む。この特殊な動作方法について
以下にさらに詳細に説明する。
【0081】図12は、セクションメモリインターフェ
ース(SxIf)220およびセクションメモリ204を図
示するものである。セクションメモリ204は2つの別
個のバンクすなわちモジュールであるセクションメモリ
0(符号204−0)とセクションメモリ1(符号204
−1)とに分割されている。各セクションメモリ204
−0及び204−1は、制御及びアドレス生成装置27
0−0および270−1とを関連づけている。この制御
及びアドレス生成装置によって、バッファ272−0と
272−1のそれぞれのセットを介して、アドレスと制
御信号とが提供され、各セクションメモリ204−0と
204−1とは互いに独立に作動することができる。
【0082】セクションメモリインターフェース(SxI
f)220は、最右パイプ212−3のシフトレジスタ
110、118および250からデータを受け取り、レ
ジスタ274と8:1セレクタ276からなる書込み用
バッファの中にデータを入れる。さらにレジスタ278
と3値状態バッファ280−0と280−1を用いてそ
れぞれセクションメモリ204−0と204−1への書
込み通路が確立される。最右パイプ212−3からの入
力データも、セクションメモリ読取り通路の一部を形成
するFIFOバッファ282と3:1セレクタ284へ出力
される。図示のように、FIFOバッファ282からの出力
も、3:1セレクタ284へ出力される。
【0083】セクションメモリインターフェース(SxI
f)220は、最右パイプライン212−3から総計1
08のビットを受け取り、一方、セクションメモリ20
4への書込みデータ通路は16ビット幅となる。入力デ
ータの108のビットは、次のように8つのグループに
分離される。すなわち、補間段階からの48ビットは4
つのグループに分割され、勾配段階からの12ビット
は、1つのグループを構成し、合成段階からの48ビッ
トは3つのグループを構成する。セクションメモリイン
ターフェース(SxIf)220は、8回目のサイクル毎に
最右パイプライン212−3から新しいセットの8つの
グループを受け取る。そして後続する8−サイクルの書
込み動作中各セットはセクションメモリ204へ書込ま
れる。この書込み動作について以下さらに詳細に説明す
る。
【0084】読込み通路に沿って、入力バッファ286
−0と286−1からのセクションメモリデータは対応
する16ビットレジスタ288−0と288−1へ出力
される。レジスタ288の出力は2:1セレクタ290
へ出力され、2:1セレクタ290の出力は8つのセッ
トのレジスタ292へ出力される。セレクタ290の出
力は、上に説明した同じ8つのグループに多重分離さ
れ、各多重分離されたグループは適切なレジスタグルー
プ292の中へロードされる。3:1セレクタ284へ
の入力としてレジスタ292の出力が与えられる。セレ
クタ284の出力はラッチ294にラッチされ、ラッチ
294の出力は最右パイプライン212−0への入力と
してライン258、260、262に出力される。
【0085】図11と図12に図示の種々の構成要素の
動作について残りの図13〜図22を参照して説明す
る。図13は、2つのセクションメモリ204−0と2
04−1とを交互に使用できること示す図である。セク
ションデータが最右レンダリングパイプ212−3か
ら、まずセクションメモリ204−0へ、次いでセクシ
ョンメモリ204−1へ書込まれ、ボリュームデータ集
合10にわたって8つのすべてのセクションについてこ
の交互パターンが繰り返される。同じ交互の連続パター
ンでセクションメモリ204からレンダリングパイプ2
12−0へセクションデータが読込まれるが、このセク
ションデータは書込みに関しては1回のセクション・タ
イム分だけシフトされる。このようにして、相互の干渉
なしに全帯域幅で書込みと読込みが進行する。
【0086】各ビーム232は8サイクルで、1サイク
ルにつき1つの4ボクセルからなるグループ234が処
理される。これら8サイクルのうち7サイクルについて
は、セクション境界の存在を考慮せずに処理は進行す
る。これらの7サイクル中、最右パイプ212−3から
のデータは図12のセレクタ284を介して最左パイプ
212−0の中へシフトされる。8回目毎のサイクルで
セクション境界に出会ったとき、最右パイプ212−3
からのデータが、次の隣接するセクションの処理中に引
き続き利用するためにセクションメモリ204の中に書
込まれる。また、8回目毎のサイクル中、前回の隣接セ
クション240から得たデータがセクションメモリ20
4から読込まれ、最左パイプ212−0へ出力される。
この動作について以下さらに詳細に説明する。
【0087】図14は、セクションメモリの書込み動作
を図示するものである。図示のように、最右レンダリン
グパイプ212−3の各段階は8サイクル毎に出力を行
い、これらの出力はセクション240の内部におけるビ
ーム232の一部の処理を反映するものである。各段階
から得られるデータは、パイプラインの待ち時間の結
果、他の段階に関して時間でスキューされる。したがっ
て図示のように、図5の補間段階104によって時刻T
−8にビームn-1の出力データが生成されるが、一方、
25サイクル後の時刻T17まで、合成段階124が同
じビームに対して対応する出力データを生成することは
ない。
【0088】補間段階104によって生成される“先
行”データと、合成段階124によって生成される“後
続”データとの間の大きなスキューのために、セクショ
ンメモリ204の各8つのロケーション・ブロックD0〜
D7の中に書込まれる値には2つの別個のビームに対応す
るデータが含まれる。すなわち、ロケーションD0、D1、
D5、D6、D7にはビームnのデータが含まれ、一方、ロケ
ーションD2、D3、D4にはビームn-3のデータが含まれ
る。
【0089】図15はセクション読込み動作を図示する
ものである。各読込みに対して、1セットの隣接するデ
ータロケーションD0〜D7がレンダリングパイプ212−
0へ次のようにデータを提供する。 D0、D1、D5、D6 ビーム“n”を補間段階104へ D7 ビーム“n”を勾配段階112へ D2、D3、D4 ビーム“n-3”を合成段階124へ このようにしてデータの時間的スキューイングが維持さ
れる。
【0090】図16は、所定のセクション240の書込
みと読込みとの間の遷移を図示するものである。例示の
実施の形態では、セクションメモリバンク204−0ま
たは204−1が書込み方向から読込み方向へシフトし
たとき、ほぼ9サイクルが経過しているということが認
められる。この書込みから読込みへシフトする間のギャ
ップのために、以下に説明するように、パイプライン2
12の間でデータ・フローを保持するためのバッファリ
ングの必要が生じる。
【0091】図17〜図22は、240−1から240
−8までの8つのセクションの処理を通じたセクション
メモリ204のタイミングを図示するものである。図1
7〜図22で、時刻TXはすべて、それぞれのセクション
についての処理のスタートに関連する。図18は、セク
ション240−1からの先行データの資格がある3つの
ビームがFIFOバッファ282へ書込まれ、次いで、残り
のビームがその後セクションメモリ204−0へ書込ま
れることを示す図である。図19に図示のように、レン
ダリングパイプ212−0は、ちょうど最後のビームの
先行データがセクションメモリ204−0へ書込まれて
いるとき、FIFOバッファ282から先行データを読込み
始める。T7とT27の間の時間中、セクション240−2
の先行データと、セクション240−1の後続データと
がFIFOバッファ282中に書込まれる。その間、時刻T2
4は、セクションメモリ204−0からのセクション2
40−1の読込みの始まりである。最終的に、時刻T31
がセクションメモリ204−1への書込みセクション2
40−2の始まりとなる。
【0092】図20は、セクション240−2と240
−3との間の遷移を示す図であるが、先行する第二のセ
クションデータを補間段階104と勾配段階112へ出
力すると同時に、FIFOバッファ282が後続の第一のセ
クションデータをレンダリングパイプ212−0の合成
段階124へ出力するという点を除いて、この遷移は図
19に図示のセクション240−1と240−2との間
の遷移と同様である。また、読込みと書込みとの間のセ
クションメモリ204−0と204−1双方の遷移も、
最初に起るセクションメモリ204−1の書込みから読
込みへの遷移と同様である。
【0093】図21は、7番目と8番目のセクション間
の遷移を示す。最終セクションであるため、8番目のセ
クション204−8はセクションメモリ204へは書込
まれない。8番目のセクション204−8の処理(図2
2に図示の周期の中へ続く処理)を行うために、図21
に図示の周期中の最初の活動によって、7番目のセクシ
ョンデータがレンダリングパイプ212−0へ出力され
る。図22の“フレームの終り”の表示によって、1つ
のパス全体が、ボリュームデータ集合10の中を通過し
たこと、および、完全な1セットの処理された光線が、
カレント・レンダリングを行うためにピクセルメモリ2
00の中に存在することが示される。
【0094】本実施の形態では、ボリュームデータ集合
は矩形の座標系で組織化されており、セクションは矩形
の平行六面体である。代替実施例では、ボリュームデー
タを異なる座標系で組織化してもよい。また、矩形ある
いは非矩形の座標系で、異なる形状のセクションを用い
ることが望ましい場合もある。
【0095】以上のように、本実施の形態においては、
単一チップの実行に適したボクセル処理方法を用いて、
コスト効果を従来技術よりもさらに図ることができ、か
つ、高性能で、高速処理が可能なボリュームデータ集合
の処理方法及びそれを用いたボリュームレンダリングプ
ロセッサを得ることができる。
【0096】なお、以上、本発明の実施の形態について
説明してきたが、本明細書に開示された発明の概念から
逸脱することなく、上述の方法および装置に対する部分
的修正や変更が可能であることは当業者には明らかであ
ろう。したがって、本発明は、添付の請求項の範囲と精
神によってのみ限定されるものと見なされるべきであ
る。
【0097】
【発明の効果】この発明は、三次元物体を表す複数のボ
クセルを有する三次元ボリュームデータ集合の処理方法
であって、ボリュームデータ集合が各次元で限定され、
セクション境界によって画定される複数のセクションに
分割され、各セクションについて、第一のビームにおけ
るボクセルからなる各グループについて、ボクセルから
なる少なくとも1つのグループを含み、ビームのボクセ
ルからなる各グループをメモリから読込み、複数の処理
エレメントのそれぞれのエレメントの内部で各グループ
のボクセルを処理して、一次元のセクション境界に達す
るまで、部分的に合成された光線データ値を処理エレメ
ントの出力時に生成する第一のステップと、ボクセルか
らなる少なくとも2つのビームを含む第一のスライスの
内部のボクセルからなる各後続ビームについて、二次元
のセクション境界に達するまで、第一のステップを繰り
返す第二のステップと、セクションのボクセルからなる
各後続スライスについて、三次元のボリュームデータ集
合境界に達するまで、第一のステップおよび第二のステ
ップを繰り返す第三のステップと、を有するボリューム
データ集合の処理方法であるので、単一チップの実行も
可能で、コスト効果を図ることができ、かつ、高性能及
び高速処理を可能にすることができるという効果が得ら
れる。
【0098】また、各セクションについて、一次元にお
いて到達したセクション境界が、セクションとそのセク
ションに隣接するセクションとの間の境界であるととも
に、二次元において到達したセクション境界が、二次元
におけるボリュームデータ集合境界であるようにしたの
で、処理が容易になるとともに、処理の高速化を図るこ
とができるという効果が得られる。
【0099】また、各セクションについて、一次元にお
いて到達したセクション境界が一次元におけるボリュー
ムデータ集合境界であるとともに、二次元で到達したセ
クション境界が、二次元におけるセクションとそのセク
ションに隣接するセクションとの間の境界であるように
したので、処理が容易になるとともに、処理の高速化を
図れ、かつ、高性能化を図ることができるという効果が
得られる。
【0100】また、ボリュームデータ集合の第一のセク
ションの処理中に、第二のセクションの処理中に使用す
るための中間値を生成し、第一のセクションの処理中に
中間値をメモリの中へ記憶するステップと、第二のセク
ションの処理中にメモリから中間値を検索し、検索され
た中間値を処理するステップとを、さらに備えているよ
うにしたので、新しいセクションの処理が始まるときに
メモリからボクセルを再度読み込む必要がなくなり、高
速化及び処理の削減が図れるとともに、メモリに対する
過度の要求を回避することができるという効果が得られ
る。
【0101】また、各グループ内のボクセルが共直線性
を有するようにしたので、処理がしやすく、演算量を減
らすことができるという効果が得られる。
【0102】また、各グループ内のボクセルが一次元に
おいて共直線性を有するようにしたので、処理がしやす
く、演算量を減らすことができるという効果が得られ
る。
【0103】また、ボリュームデータ集合が矩形の座標
系で組織化されるようにしたので、処理がしやすく、高
速化を図ることができる。
【0104】また、ボリュームデータ集合が矩形の座標
系で組織化され、セクションが矩形の平行六面体である
ようにしたので、処理がしやすく、高速化を図ることが
できる。
【0105】また、すべてのセクションについての処理
の完了時に合成された光線データ値が完全に合成された
光線データ値となり、複数のピクセルからなる二次元画
像を表示するステップをさらに有し、各ピクセルにおけ
る値が完全に合成された光線データ値の中の対応する異
なる1つのデータ値から計算されるようにしたので、高
性能化を図ることができる。
【0106】また、ボクセルの処理が、三次元ボリュー
ムデータ集合を再サンプリングして、三次元またはそれ
以上の次元のサンプリングされたデータ配列の中へデー
タセットを入れるステップを有するようにしたので、よ
り多くの情報量を保持することができ、高性能化を図る
ことができる。
【0107】また、複数の処理エレメントが並行処理を
行うエレメントであるようにしたので、処理の高速化を
図ることができる。
【0108】また、ボリュームデータ集合を記憶するメ
モリを備えて使用されるボリュームレンダリングプロセ
ッサで、ボリュームデータ集合が三次元物体を表す複数
のボクセルを含み、ボリュームデータ集合が各次元で限
定され、セクション境界によって画定される複数のセク
ションに分割され、ボリュームレンダリングプロセッサ
が、各セクションに対して働くように共同して作動する
複数の並行処理エレメントと、ビーム中のボクセルから
なる各グループについて、ボクセルからなる少なくとも
1つのグループを含み、ビームのボクセルからなる各グ
ループをメモリから読込み、それぞれの並行処理エレメ
ントの内部で各グループの上記ボクセルを処理して、一
次元のセクション境界に達するまで、部分的に合成され
た光線データ値を処理エレメントの出力時に生成する第
一の処理を行う第一の処理手段と、ボクセルからなる少
なくとも2つのビームを含むスライスの内部のボクセル
からなる各後続ビームについて、二次元のセクション境
界に達するまで第一の処理を繰り返す、第二の処理を行
う第二の処理手段と、セクションのボクセルからなる各
後続スライスについて、三次元のボリュームデータ集合
境界に達するまで、第一の処理および第二の処理を繰り
返す第三の処理手段と、を有するようにしたので、単一
チップの実行も可能で、コスト効果を図ることができ、
かつ、高性能及び高速処理を可能にすることができると
いう効果が得られる。
【0109】また、処理エレメントが、各グループ内の
ボクセルの中の異なるボクセルとそれぞれ関連し、ボク
セルに対応するボリュームデータ集合内の位置における
中間値を各処理エレメントが作動して計算し、(i)処
理エレメントと関連するボクセルについての後続する計
算に使用するために必要な中間値を保持することによっ
て、(ii)第一の隣接する処理エレメントへ、処理エ
レメントによって計算した中間値であって、第一の隣接
する処理エレメントと関連するボクセルについての後続
する計算のために必要な中間値を転送することによっ
て、(iii)第二の隣接する処理エレメントから、第
二の隣接する処理エレメントによって以前に計算した中
間値であって、処理エレメントと関連するボクセルにつ
いての計算に必要な中間値を受け取ることによって、処
理エレメントがボクセルと関連するようにしたので、新
しいセクションの処理が始まるときにメモリからボクセ
ルを再度読み込む必要がなくなり、高速化及び処理の削
減が図れるとともに、メモリに対する過度の要求を回避
することができるという効果が得られる。
【0110】また、セクション境界の近傍において、
(i)後続するセクションの処理中の計算に使用するた
めに、1つまたはそれ以上の処理エレメントによって生
成される中間値をメモリ中へ記憶するために、及び、
(ii)先行するセクションの処理中にメモリに記憶し
た中間値を検索し、1つまたはそれ以上の処理エレメン
トの中へ検索された中間値をエレメントの内部で計算す
るために供給するために、処理を行うときに作動するメ
モリインターフェース論理手段をさらに備えているよう
にしたので、新しいセクションの処理が始まるときにメ
モリからボクセルを再度読み込む必要がなくなり、高速
化及び処理の削減が図れるとともに、メモリに対する過
度の要求を回避することができるという効果が得られ
る。
【0111】また、メモリインターフェース論理手段
が、各セクションの内部部分の処理中に作動して、1つ
またはそれ以上の処理エレメントによって生成される中
間値を、メモリをバイパスする1つまたはそれ以上の処
理エレメントへ転送するようにしたので、高速化を図る
ことができる。
【0112】また、(i)メモリインターフェース論理
手段から1つまたはそれ以上の処理エレメントの中へ、
以前に保管した後続する中間値を受け取ってカレントセ
クションの処理を完了するために、(ii)メモリイン
ターフェース論理手段から同じ1つまたはそれ以上の処
理エレメントの中へ、以前に保管した先行する中間値を
受け取って、次のセクションの処理を開始するために、
(iii)カレントセクションのための1つまたはそれ
以上の処理エレメントの中から、次のセクションの処理
中処理エレメントが後続して使用するための新しい後続
する中間値を生成するために、(iV)次の次のセクシ
ョンの処理中処理エレメントが後続して使用するための
新しい先行する中間値を、次のセクションのための同じ
1つまたはそれ以上の処理エレメントの中から生成する
ために、セクションの間で遷移が生じるときに処理エレ
メントが作動するとともに、メモリインターフェース論
理手段が、1セットの先入れ先出し(FIFO)バッファを有
し、FIFOバッファが、1つまたはそれ以上の処理エレメ
ントの中から生成された中間値を記憶するセクション
と、FIFOバッファに記憶された中間値を先行するセクシ
ョン遷移中処理エレメントへ出力するためのセクション
との間で、遷移中に作動するようにしたので、処理時間
の短縮を図ることができる。
【0113】メモリが2つの独立したバンク中に設けら
れ、1セクションずつ中間値を記憶するためのバンクの
一方と、1セクションずつ中間値を検索するためのバン
クの他方との間で交互に機能するようにメモリインター
フェース論理手段が作動し、メモリの一方のバンクから
の、所定のセクションの中間値の検索が、メモリの他方
のバンクへつながる次のセクションのための中間値の記
憶と適時オーバーラップするようになっているので、十
分に高速のデータ転送レートで中間値を転送することが
可能になるため、処理性能がセクションデータの転送に
よって劣化するのを防止することができ、高速に処理を
行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 ボリュームデータ集合を例示する図である。
【図2】 レイ・キャスティングによって画像平面上へ
射影されるボリュームデータ集合のビューを例示する図
である。
【図3】 図2のボリュームデータ集合の断面図であ
る。
【図4】 レイ・キャスティングによる個々の光線の処
理を例示する図である。
【図5】 本発明におけるリアルタイム・ボリュームレ
ンダリングのためのパイプライン化された処理エレメン
トのブロック図である。
【図6】 本発明におけるボリューム・グラフィック印
刷回路基板の論理レイアウトのブロック図である。
【図7】 図5の処理エレメントを含む図6の回路基板
上のボリュームレンダリング集積回路の概略的レイアウ
トのブロック図である。
【図8】 本発明におけるボリュームレンダリングのた
めの組織回路とボクセルの走査を示す概略的表現であ
る。
【図9】 図5の処理エレメントによってボリュームデ
ータ集合をセクションに組織化する方法を例示する図で
ある。
【図10】 並行処理用パイプラインを示す図5の処理
エレメントのブロック図である。
【図11】 図10の1つの一番端の処理用パイプライ
ンと図6の印刷回路基板上のセクションメモリとの間の
セクションメモリ・インターフェースを示すブロック図
である。
【図12】 図11のセクションメモリ・インターフェ
ースのブロック図である。
【図13】 図11のセクションメモリの2つのバンク
を使用して図9のセクションを処理する方法を例示す
る。
【図14】 図11のセクションメモリのための書込み
動作を示すタイミング図である。
【図15】 図11のセクションメモリのための読込み
動作を示すタイミング図である。
【図16】 図11のセクションメモリのための書込み
と読込み動作の間の遷移を示すタイミング図である。
【図17】 図9のボリュームデータ集合全体の処理周
期にわたる図11のセクションメモリの動作を示すタイ
ミング図である。
【図18】 図9のボリュームデータ集合全体の処理周
期にわたる図11のセクションメモリの動作(第1のセ
クションのスタート)を示すタイミング図である。
【図19】 図9のボリュームデータ集合全体の処理周
期にわたる図11のセクションメモリの動作(第2のセ
クションのスタート)を示すタイミング図である。
【図20】 図9のボリュームデータ集合全体の処理周
期にわたる図11のセクションメモリの動作(第3のセ
クションのスタート)を示すタイミング図である。
【図21】 図9のボリュームデータ集合全体の処理周
期にわたる図11のセクションメモリの動作(最後(第
8)のセクションのスタート)を示すタイミング図であ
る。
【図22】 図9のボリュームデータ集合全体の処理周
期にわたる図11のセクションメモリの動作(最後(第
8)のセクションの終り)を示すタイミング図である。
【符号の説明】
10 ボリュームデータ集合、12 ボクセル位置、1
6 二次元画像平面、18 光線、19 画像、20
サンプルポイント、100 ボクセルメモリ、104
補間装置、112 勾配推定装置、120 分類装置、
122 照明装置、124 合成装置、126 変調装
置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 597067574 201 BROADWAY, CAMBRI DGE, MASSACHUSETTS 02139, U.S.A. (72)発明者 クリストファー・ジョン・カプラー フランス国、パリ、ル・カンキャンポワ 18 (72)発明者 ランディー・ビー・オズボーン アメリカ合衆国、オレゴン州、ビーバート ン、エヌ・ダブリュ・ワンハンドレッドシ クスティサード・コート 3542 (72)発明者 ハンスピーター・フィスター アメリカ合衆国、マサチューセッツ州、サ マービル、パーク・ストリート 60 (72)発明者 ジェームズ・ニッテル アメリカ合衆国、マサチューセッツ州、グ ラトン、ヒル・ロード 241 (72)発明者 ヒュー・シー・ラウアー アメリカ合衆国、マサチューセッツ州、コ ンコード、ボーダー・ロード 69 (72)発明者 スティーブ・バージェス アメリカ合衆国、マサチューセッツ州、メ ッドフィールド、サウス・ストリート 210

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 三次元物体を表す複数のボクセルを有す
    る三次元ボリュームデータ集合の処理方法であって、上
    記ボリュームデータ集合が各次元で限定され、セクショ
    ン境界によって画定される複数のセクションに分割さ
    れ、上記各セクションについて、 第一のビームにおけるボクセルからなる各グループにつ
    いて、ボクセルからなる少なくとも1つのグループを含
    み、上記ビームのボクセルからなる上記各グループをメ
    モリから読込み、複数の処理エレメントのそれぞれのエ
    レメントの内部で上記各グループの上記ボクセルを処理
    して、一次元のセクション境界に達するまで、部分的に
    合成された光線データ値を処理エレメントの出力時に生
    成する第一のステップと、 ボクセルからなる少なくとも2つのビームを含む第一の
    スライスの内部のボクセルからなる各後続ビームについ
    て、二次元のセクション境界に達するまで、上記第一の
    ステップを繰り返す第二のステップと、 上記セクションのボクセルからなる各後続スライスにつ
    いて、三次元のボリュームデータ集合境界に達するま
    で、上記第一のステップおよび上記第二のステップを繰
    り返す第三のステップと、 を有することを特徴とするボリュームデータ集合の処理
    方法。
  2. 【請求項2】 各セクションについて、一次元において
    到達した上記セクション境界が、上記セクションと上記
    セクションに隣接するセクションとの間の境界であると
    ともに、二次元において到達した上記セクション境界
    が、二次元におけるボリュームデータ集合境界であるこ
    とを特徴とする請求項1記載のボリュームデータ集合の
    処理方法。
  3. 【請求項3】 各セクションについて、一次元において
    到達した上記セクション境界が一次元におけるボリュー
    ムデータ集合境界であるとともに、二次元で到達した上
    記セクション境界が、二次元における上記セクションと
    上記セクションに隣接するセクションとの間の境界であ
    ることを特徴とする請求項1記載のボリュームデータ集
    合の処理方法。
  4. 【請求項4】 上記ボリュームデータ集合の第一のセク
    ションの処理中に、第二のセクションの処理中に使用す
    るための中間値を生成し、 上記第一のセクションの処理中に上記中間値をメモリの
    中へ記憶するステップと、 上記第二のセクションの処理中に上記メモリから上記中
    間値を検索し、上記検索された中間値を処理するステッ
    プとを、 さらに備えたことを特徴とする請求項1記載のボリュー
    ムデータ集合の処理方法。
  5. 【請求項5】 各グループ内の上記ボクセルが共直線性
    を有することを特徴とする請求項1記載のボリュームデ
    ータ集合の処理方法。
  6. 【請求項6】 各グループ内の上記ボクセルが一次元に
    おいて共直線性を有することを特徴とする請求項5記載
    のボリュームデータ集合の処理方法。
  7. 【請求項7】 上記ボリュームデータ集合が矩形の座標
    系で組織化されることを特徴とする請求項1記載のボリ
    ュームデータ集合の処理方法。
  8. 【請求項8】 上記ボリュームデータ集合が矩形の座標
    系で組織化され、上記セクションが矩形の平行六面体で
    あることを特徴とする請求項1記載のボリュームデータ
    集合の処理方法。
  9. 【請求項9】 上記すべてのセクションについての処理
    の完了時に上記合成された光線データ値が完全に合成さ
    れた光線データ値となり、 複数のピクセルからなる二次元画像を表示するステップ
    をさらに有し、 上記各ピクセルにおける値が上記完全に合成された光線
    データ値の中の対応する異なる1つのデータ値から計算
    されることを特徴とする請求項1記載のボリュームデー
    タ集合の処理方法。
  10. 【請求項10】 ボクセルの処理が、上記三次元ボリュ
    ームデータ集合を再サンプリングして、三次元またはそ
    れ以上の次元のサンプリングされたデータ配列の中へ上
    記データセットを入れるステップを有することを特徴と
    する請求項1記載のボリュームデータ集合の処理方法。
  11. 【請求項11】 上記複数の処理エレメントが並行処理
    を行うエレメントであることを特徴とする請求項1記載
    のボリュームデータ集合の処理方法。
  12. 【請求項12】 ボリュームデータ集合を記憶するメモ
    リを備えて使用されるボリュームレンダリングプロセッ
    サで、上記ボリュームデータ集合が三次元物体を表す複
    数のボクセルを含み、上記ボリュームデータ集合が各次
    元で限定され、セクション境界によって画定される複数
    のセクションに分割され、 上記ボリュームレンダリングプロセッサが、 上記各セクションに対して働くように共同して作動する
    複数の並行処理エレメントと、 ビーム中のボクセルからなる各グループについて、ボク
    セルからなる少なくとも1つのグループを含み、上記ビ
    ームのボクセルからなる各グループをメモリから読込
    み、それぞれの並行処理エレメントの内部で各グループ
    の上記ボクセルを処理して、一次元のセクション境界に
    達するまで、部分的に合成された光線データ値を処理エ
    レメントの出力時に生成する第一の処理を行う第一の処
    理手段と、 ボクセルからなる少なくとも2つのビームを含むスライ
    スの内部のボクセルからなる各後続ビームについて、二
    次元のセクション境界に達するまで上記第一の処理を繰
    り返す、第二の処理を行う第二の処理手段と、 上記セクションのボクセルからなる各後続スライスにつ
    いて、三次元のボリュームデータ集合境界に達するま
    で、上記第一の処理および上記第二の処理を繰り返す第
    三の処理手段と、 を有することを特徴とするボリュームレンダリングプロ
    セッサ。
  13. 【請求項13】 上記処理エレメントが、各グループ内
    の上記ボクセルの中の異なるボクセルとそれぞれ関連
    し、上記ボクセルに対応する上記ボリュームデータ集合
    内の位置における中間値を上記各処理エレメントが作動
    して計算し、(i)上記処理エレメントと関連するボク
    セルについての後続する計算に使用するために必要な上
    記中間値を保持することによって、(ii)第一の隣接
    する処理エレメントへ、上記処理エレメントによって計
    算した上記中間値であって、上記第一の隣接する処理エ
    レメントと関連するボクセルについての後続する計算の
    ために必要な上記中間値を転送することによって、(i
    ii)第二の隣接する処理エレメントから、上記第二の
    隣接する処理エレメントによって以前に計算した上記中
    間値であって、上記処理エレメントと関連するボクセル
    についての計算に必要な上記中間値を受け取ることによ
    って、上記処理エレメントが上記ボクセルと関連するよ
    うになっている、 ことを特徴とする請求項12記載のボリュームレンダリ
    ングプロセッサ。
  14. 【請求項14】 セクション境界の近傍において、 (i)後続するセクションの処理中の計算に使用するた
    めに、1つまたはそれ以上の処理エレメントによって生
    成される中間値をメモリ中へ記憶するために、及び、
    (ii)先行するセクションの処理中に上記メモリに記
    憶した上記中間値を検索し、1つまたはそれ以上の処理
    エレメントの中へ上記検索された中間値を上記エレメン
    トの内部で計算するために供給するために、 処理を行うときに作動するメモリインターフェース論理
    手段をさらに備えたことを特徴とする請求項13記載の
    ボリュームレンダリングプロセッサ。
  15. 【請求項15】 上記メモリインターフェース論理手段
    が、各セクションの内部部分の処理中に作動して、上記
    1つまたはそれ以上の処理エレメントによって生成され
    る上記中間値を、上記メモリをバイパスする上記1つま
    たはそれ以上の処理エレメントへ転送することを特徴と
    する請求項14記載のボリュームレンダリングプロセッ
    サ。
  16. 【請求項16】 (i)上記メモリインターフェース論
    理手段から1つまたはそれ以上の処理エレメントの中
    へ、以前に保管した後続する中間値を受け取ってカレン
    トセクションの処理を完了するために、(ii)上記メ
    モリインターフェース論理手段から同じ1つまたはそれ
    以上の処理エレメントの中へ、以前に保管した先行する
    中間値を受け取って、次のセクションの処理を開始する
    ために、(iii)カレントセクションのための1つま
    たはそれ以上の処理エレメントの中から、次のセクショ
    ンの処理中処理エレメントが後続して使用するための新
    しい後続する中間値を生成するために、(iV)次の次
    のセクションの処理中処理エレメントが後続して使用す
    るための新しい先行する中間値を、次のセクションのた
    めの同じ1つまたはそれ以上の処理エレメントの中から
    生成するために、 セクションの間で遷移が生じるときに上記処理エレメン
    トが作動するとともに、 上記メモリインターフェース論理手段が、1セットの先
    入れ先出し(FIFO)バッファを有し、上記FIFOバッファ
    が、上記1つまたはそれ以上の処理エレメントの中から
    生成された上記中間値を記憶するセクションと、上記FI
    FOバッファに記憶された中間値を先行するセクション遷
    移中処理エレメントへ出力するためのセクションとの間
    で、上記遷移中に作動することを特徴とする請求項14
    記載のボリュームレンダリングプロセッサ。
  17. 【請求項17】 上記メモリが2つの独立したバンク中
    に設けられ、1セクションずつ上記中間値を記憶するた
    めの上記バンクの一方と、1セクションずつ上記中間値
    を検索するための上記バンクの他方との間で交互に機能
    するように上記メモリインターフェース論理手段が作動
    し、上記メモリの一方のバンクからの、所定のセクショ
    ンの上記中間値の上記検索が、上記メモリの他方のバン
    クへつながる次のセクションのための中間値の記憶と適
    時オーバーラップするようになっていることを特徴とす
    る請求項14記載のボリュームレンダリングプロセッ
    サ。
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