JP2000146441A - 脱水乾燥装置およびそれを用いた排水処理装置 - Google Patents

脱水乾燥装置およびそれを用いた排水処理装置

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JP2000146441A
JP2000146441A JP10311778A JP31177898A JP2000146441A JP 2000146441 A JP2000146441 A JP 2000146441A JP 10311778 A JP10311778 A JP 10311778A JP 31177898 A JP31177898 A JP 31177898A JP 2000146441 A JP2000146441 A JP 2000146441A
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恭 庭月野
Takeshi Yoshida
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 粗大固形物と微細粒子とを同時に捕捉できる
脱水乾燥装置を得ることを目的とする。 【解決手段】 側面部に脱水用小孔5が開口され、導入
されたスラリーを収容して遠心脱水して側面部の内壁面
にスラリー中の粒径の大きい固形分の付着層206を形
成し、さらに導入される微細粒子含有スラリーを付着層
206で濾過するドラムスクリーン4aと、ドラムスク
リーン4aを回転させる駆動部6と、ドラムスクリーン
4aの外周に設けられ、ドラムスクリーン4aを通過し
た微細粒子を遠心分離して清澄な分離水を排出し、ドラ
ムスクリーン4aを通過した微細粒子の固形分を回収す
る分離ドラム40と、濾過により形成された付着層20
6中の水分を蒸発させる加熱部7とを有する脱水乾燥装
置とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はスラリーから固形物
を分離してこれを乾燥する脱水乾燥装置およびそれを用
いた排水処理装置に関するものであり、特に家庭用や業
務用の厨房等で排出される厨芥を粉砕し、厨芥粉砕物を
脱水乾燥するとともに、排水を浄化処理する厨芥処理装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】厨芥粉砕物等の粗大固形物や排水処理装
置で発生する余剰汚泥等の微細なスラリーを脱水する脱
水装置としては、たとえば実開昭55−84156号公
報に記載されているようなものが知られている。
【0003】この脱水装置は、頂板と底板とを有して軸
心まわりに回転自在に設けられた無孔筒体と、この無孔
筒体内に同心的に設けられた有孔筒体と、無孔筒体の底
板における有孔筒体より径方向内側位置に形成された粗
大固形物排出口と、無孔筒体の頂板の中央に形成された
開口部と、この開口部に挿入された原液供給管と、有孔
筒体の内周面上の粗大固形物を掻き落すスクレーパー
と、無孔筒体の内周面上の微細固形物を引き抜く引き抜
き管とから構成されている。
【0004】このような脱水装置において、原液供給管
から粗大固形物を含むスラリーが投入されると、このス
ラリーは遠心力を受けて有孔筒体の内周面へ移行し、こ
こで粗大固形物が捕集されるとともに遠心脱水される。
有孔筒体で捕集されることなく通過した微細スラリーは
無孔筒体に達し、ここで有孔筒体より大きい遠心力でも
って遠心濃縮される。そして、微細スラリーの分離液は
無孔筒体の上方に形成された開口部よりオーバーフロー
してケーシングにより集水され、排出口より排出され
る。一方、無孔筒体の内周面上に濃縮蓄積した微細スラ
リーのケーキは、引き抜き管により外部に排出される。
また、有孔筒体の内周面上に蓄積した粗大固形物は、必
要ならば回転を若干落したうえでスクレーパーにより掻
き落され、有孔筒体の底部に設けられた粗大固形物排出
口から外部に排出される。
【0005】また、厨芥処理装置としては、家庭や業務
用の調理場等の厨芥をディスポーザ等の厨芥粉砕機で粉
砕し、その厨芥粉砕物を下水道処理設備に依存しないで
排水するとともに浄化処理する厨芥処理装置が、たとえ
ば特開昭62−171793号公報に記載されたものを
はじめ多数提案されている。
【0006】これらの厨芥処理装置は、いずれも厨芥を
ディスポーザ等の厨芥粉砕装置で粉砕して、その厨芥粉
砕物を厨房排水とともに活性汚泥法等の生物処理を行う
排水浄化装置に導入し、そこで微生物により厨芥粉砕物
や排水中の有機物を酸化分解処理して、その処理水を下
水道等へ放流するものである。
【0007】しかし、これらの厨芥処理装置において
は、液体成分である排水のみならず固体成分(有機物)
である厨芥粉砕物までもが排水浄化装置へ導入されるた
め、上記したディスポーザ方式を採用したとき下水道処
理設備が過負荷に陥ったのと同様に、排水浄化装置が過
負荷状態になってこの固体成分を完全に酸化分解できな
くなる。そして、酸化分解されなかった固体成分は排水
浄化装置に堆積し、結果として余剰汚泥が多量に発生す
るといった問題があった。これを避けるためには大型の
排水浄化装置を必要とし、設置には広い設置面積が必要
になるから、一般家庭においてこの方式を採用するのは
難しい。
【0008】また、この厨芥処理装置においては堆積し
た固形成分や余剰汚泥を定期的に引き抜く作業が必要で
あるため、維持管理が煩雑で使用しづらいという問題が
あった。
【0009】そこで、このような問題を改善したものと
して、本発明者らは本発明に先立って次のような技術を
提案した。以下、本発明者らが検討した厨芥処理装置に
ついて図面を参照しながら詳細に説明する。
【0010】図4は本発明者らが検討した厨芥処理装置
の全体構成を示す概略図、図5は図4の厨芥処理装置に
おけるドラムスクリーンを示す断面図である。
【0011】図4において、厨芥粉砕装置の一部を構成
するディスポーザ1は調理場流し台下に取り付けられて
おり、投入された厨芥を粉砕する。なお、厨芥には生ゴ
ミ以外の雑多なものが含まれてもよい。ディスポーザ1
内には回転するハンマと固定刃とが備えられ、投入され
た厨芥をハンマと固定刃とで粉砕する。
【0012】脱水乾燥装置2cは、ディスポーザ1で粉
砕され、ディスポーザ管路10を通って一旦分離槽15
に溜められた後に送られてきた厨芥粉砕物を遠心脱水し
て乾燥処理をする。また排水浄化装置3cは、脱水乾燥
装置2cから排出された排水を活性汚泥法等の生物処理
により浄化処理するものであり、生物処理を行う生物処
理槽31と、生物処理槽31で浄化された処理水から余
剰汚泥等の浮遊固形物(SS)を沈殿分離する沈殿分離
槽32とを備えている。
【0013】脱水乾燥装置2cは、図4および図5に示
すように、周面に多数の脱水用小孔5を有するドラムス
クリーン4bと、このドラムスクリーン4bを回転させ
るためのモータ等の駆動部6と、ドラムスクリーン4b
内の処理物を乾燥させるための加熱部7と、脱水用小孔
5から排出された水を排水浄化装置3cへ排出するため
の通路となる排出部8bと、乾燥された処理物を一時保
管するための保管部9とから構成されている。
【0014】ここで、加熱部7としては、制御の容易さ
を考慮してたとえば電熱ヒータを用いるのが適当であ
る。また、図示するように、加熱部7の付近には送風機
33を設け、ドラムスクリーン4bの内部の処理物に一
様に熱風を吹き込んで乾燥させるのが、乾燥を早めて処
理物を均一な状態にすることができて適当である。
【0015】ところで、ドラムスクリーン4bの脱水用
小孔5の大きさは、1mm程度の直径に設定するのが望
ましい。これは、ディスポーザ1で粉砕された厨芥粉砕
物の大きさはかなり幅広い範囲に広がって分布している
が、大きさ(粒度)分布が比較的高いのは1mm〜3m
mの範囲だからである。そして、この脱水用小孔5の直
径が例えば1mmより小さすぎると厨芥粉砕物が脱水用
小孔5に詰まる傾向が強くなり、1mmより大きすぎる
と固体成分が通過する量が多くなって厨芥粉砕物の分離
効率が低下するので、いずれも好ましくない。
【0016】分離槽15に沈殿した厨芥粉砕物20aま
たは排水浄化装置3cに沈殿した余剰汚泥21aを脱水
乾燥装置2cのドラムスクリーン4b内に導入するた
め、分離槽15および排水浄化装置3cと脱水乾燥装置
2cとを連通するスラリー導入管路18が設置されてい
る。スラリー導入管路18には、ドラムスクリーン4b
内に導入される厨芥粉砕物20aや余剰汚泥21aの量
を制御する流量調節手段12が取り付けられている。な
お、この流量調節手段12は、ポンプと弁との組み合わ
せ、もしくはポンプ単体でその出力を制御する。また、
スラリー導入管路18の分離槽15と排水浄化装置3c
との接続部には、ドラムスクリーン4b内に導入される
厨芥粉砕物20aと余剰汚泥21aとの流路を切り替え
る切換弁19が取り付けられている。そして、流量調節
手段12、切換弁19、駆動部6および加熱部7の動作
制御を行う制御部13cが設けられている。
【0017】続いて、このような構造の厨芥処理装置に
よる厨芥処理について説明する。調理場の流し台で排出
された厨芥はディスポーザ1で粉砕され、調理場の流し
台で使用された排水とともにディスポーザ管路10を通
り分離槽15に導入される。
【0018】分離槽15で分離された排水は分離水搬送
管路16より排水浄化装置3cへ導入され、排水浄化装
置3cの生物処理槽31で微生物により有機物が酸化分
解されて浄化処理される。そして、その処理水は、沈殿
分離槽32で浮遊固形物(SS)が除去された後に排水
管14bより下水道等へ放流される。このように排水が
分離されることにより分離槽15に沈殿した厨芥粉砕物
20aが所定の量溜まると、制御部13cにより切換弁
19が動作して流路が切り替えられ、流量調節手段12
が動作して分離槽15に沈殿した厨芥粉砕物20aがド
ラムスクリーン4b内に導入される。
【0019】厨芥粉砕物20aがドラムスクリーン4b
に導入されると、制御部13cは駆動部6を介してドラ
ムスクリーン4bを回転させ、厨芥粉砕物20aを遠心
脱水して、図5に示すように、ドラムスクリーン4bの
内面に厨芥粉砕物の付着層20bを形成させる。
【0020】付着層20bが形成されたならば、制御部
13cにより切換弁19が動作して流路が切り替えら
れ、流量調整手段12が動作して排水浄化装置3cに沈
殿した余剰汚泥21aがドラムスクリーン4b内に導入
される。余剰汚泥21が導入されると、ドラムスクリー
ン4bが回転してこれを遠心脱水する。これにより、余
剰汚泥21aは既に形成されている厨芥粉砕物の付着層
20bで濾過される。そして、濾過が進んで付着層20
bに余剰汚泥21aの固体成分が堆積すると、図5に示
すように、付着層20bの内周面上に余剰汚泥21aの
固液分離が進んだ固液リング層21bが形成される。こ
こで、余剰汚泥21aは、ほとんどが500μm以下の
微粒子であり、通常ではドラムスクリーン4bの直径1
mm程度の脱水用小孔5を通過してしまって濾過できな
いものであるが、厨芥粉砕物20aの付着層20bを濾
過層として利用することにより濾過が可能となる。
【0021】ドラムスクリーン4bの脱水用小孔5から
排出された水は排出部8bより排水浄化装置3cへ導入
され、排水浄化装置3cの生物処理槽31において微生
物により有機物が酸化分解されて浄化処理される。そし
て、その処理水は沈殿分離槽32において浮遊固形物
(SS)が除去された後に、排水管14bより下水道等
へ放流される。なお、この微生物には、例えばバチルス
属に代表される好気性微生物群に属する微生物等を適用
することができる。
【0022】厨芥粉砕物の付着層20bとそれに捕捉さ
れた余剰汚泥21aは、制御部13cにより動作される
加熱部7によって乾燥処理され、保管部9に一時保管さ
れる。
【0023】
【発明の解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような厨芥処理装置では、厨芥粉砕物等の粗大固形物や
排水浄化装置で発生する余剰汚泥等の微細なスラリーを
別々に回収しているため、乾燥処理等を行う場合にエネ
ルギーが多く必要になってランニングコストがアップす
る。また、粗大固形物やスラリーを取り扱うための掻き
取り装置や引き抜き装置が別々に必要になって装置のコ
ストがアップする。
【0024】また、脱水用小孔には微細な固形物が目詰
まりし易い。ここで、掻き取り装置だけで目詰まりを解
消することは難しいので、目詰まりを防止するためには
メンテナンスが不可欠になる。そして、このようなメン
テナンスをなくして目詰まりを解消しようとすると、目
詰まり防止のための機構が複雑になって装置のコストが
アップする。
【0025】さらに、無孔筒体の内周面上に濃縮蓄積し
た微細スラリーのケーキを引き抜き管より排出している
ために、ポンプ等の搬送手段が必要になって装置のコス
トがアップする。
【0026】さらに、上記のような厨芥処理装置では、
処理水の浮遊固形物(SS)を除去するために排水浄化
装置に沈殿分離槽が必要であり、装置のコンパクト化を
図ることが困難である。
【0027】そして、放流水の水質制御ができないた
め、メンテナンスが必要となるのみならず、排水処理の
安全マージンを多くとらなければならず、排水浄化装置
が大型化してしまう。
【0028】そこで、本発明は、粒径の大きい固形分と
微細粒子とを同時に捕捉することのできる脱水乾燥装置
およびそれを用いた排水処理装置を提供することを目的
とする。
【0029】また、本発明は、目詰まり防止機構を設け
ることなく脱水用小孔の目詰まりを防止することのでき
る脱水乾燥装置およびそれを用いた排水処理装置を提供
することを目的とする。
【0030】さらに、本発明は、装置のコンパクト化を
図ることのできる脱水乾燥装置およびそれを用いた排水
処理装置を提供することを目的とする。
【0031】そして、本発明は、清澄な分離水を得るこ
とのできる脱水乾燥装置およびそれを用いた排水処理装
置を提供することを目的とする。
【0032】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に、本発明の脱水乾燥装置は、側面部に脱水用小孔が開
口され、導入されたスラリーを収容して遠心脱水して側
面部の内壁面にスラリー中の粒径の大きい固形分の付着
層を形成し、さらに導入される微細粒子含有スラリーを
付着層で濾過するドラムスクリーンと、ドラムスクリー
ンを回転させる駆動部と、ドラムスクリーンの外周に設
けられ、ドラムスクリーンを通過した微細粒子を遠心分
離して清澄な分離水を排出し、ドラムスクリーンを通過
した微細粒子の固形分を回収する分離ドラムと、濾過に
より形成された付着層中の水分を蒸発させる加熱部とを
備えたものである。
【0033】これにより、微細粒子含有スラリーを粒径
の大きい固形分の付着層で濾過しているので、ドラムス
クリーンの脱水用小孔の孔径を大きくしても粒径の大き
い固形分と微細粒子とを同時に捕捉することが可能にな
る。また、このようにドラムスクリーンの脱水用小孔の
孔径を粒径の大きい固形物が捕捉できる程度に設定でき
るので、目詰まり防止機構を設けることなく脱水用小孔
の目詰まりを防止することが可能になる。さらに、ドラ
ムスクリーンを通過した微細粒子を分離ドラムで遠心分
離しているので、清澄な分離水を得ることが可能にな
る。
【0034】また、本発明の排水処理装置は、有機性固
形物を含有する排水の有機性固形物を脱水乾燥する脱水
乾燥装置と、脱水乾燥装置から排出された排水を浄化処
理する排水浄化装置と、脱水乾燥装置と排水浄化装置と
の間を連結し、排水浄化装置で浄化された処理水と余剰
汚泥とを脱水乾燥装置に導入する導入路と、開口から排
出された清澄な分離水を外部へ放流する放流管と、排出
口から排出された微細粒子の固形分を含む残留水を排水
浄化装置外へ戻す排出部とを備えたものである。
【0035】これにより、処理水の浮遊固形物を遠心分
離により除去しているので、排水浄化装置に沈殿分離槽
を設ける必要がなくなって装置のコンパクト化を図るこ
とが可能になる。
【0036】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、側面部に脱水用小孔が開口され、導入されたスラリ
ーを収容して遠心脱水して側面部の内壁面にスラリー中
の粒径の大きい固形分の付着層を形成し、さらに導入さ
れる微細粒子含有スラリーを付着層で濾過するドラムス
クリーンと、ドラムスクリーンを回転させる駆動部と、
ドラムスクリーンの外周に設けられ、ドラムスクリーン
を通過した微細粒子を遠心分離して清澄な分離水を排出
し、ドラムスクリーンを通過した微細粒子の固形分を回
収する分離ドラムと、濾過により形成された付着層中の
水分を蒸発させる加熱部とを備えた脱水乾燥装置であ
り、微細粒子含有スラリーを粒径の大きい固形分の付着
層で濾過しているので、ドラムスクリーンの脱水用小孔
の孔径を大きくしても粒径の大きい固形分と微細粒子と
を同時に捕捉することが可能になるという作用を有す
る。また、このようにドラムスクリーンの脱水用小孔の
孔径を粒径の大きい固形物が捕捉できる程度に設定でき
るので、目詰まり防止機構を設けることなく脱水用小孔
の目詰まりを防止することが可能になるという作用を有
する。さらに、ドラムスクリーンを通過した微細粒子を
分離ドラムで遠心分離しているので、清澄な分離水を得
ることが可能になるという作用を有する。
【0037】本発明の請求項2に記載の発明は、請求項
1記載の発明において、分離ドラムは、遠心分離された
清澄な分離水を排出する開口が所定の内径位置に設けら
れた上面部と、ドラムスクリーンを通過した微細粒子の
固形分を含む残留水を排出する排出口が開口よりも小さ
い内径位置に設けられた底面部とを備えている脱水乾燥
装置であり、分離ドラム底面部の排出口からドラムスク
リーンを通過した微細粒子の固形分を含む残留水を排出
しているので、引き抜き管等を設ける必要がなくなり、
装置のコンパクト化を図ることが可能になるという作用
を有する。
【0038】本発明の請求項3に記載の発明は、請求項
2記載の発明において、ドラムスクリーンの所定内径位
置には、スラリーを排出する排出用小孔が設けられてい
る脱水乾燥装置であり、微細粒子含有スラリーが形成す
る固液リング層の遠心分離した清澄な水を排出用小孔よ
り排出しているので、濾過脱水時間を短縮することが可
能になるという作用を有する。
【0039】本発明の請求項4に記載の発明は、請求項
2または3記載の発明において、分離ドラムはドラムス
クリーンと同軸上に配置されている脱水乾燥装置であ
り、分離ドラムとドラムスクリーンの駆動を同一の駆動
部で行っているので、装置のコンパクト化を図ることが
可能になるとともに、装置のコストダウンをも図ること
が可能になるという作用を有する。
【0040】本発明の請求項5に記載の発明は、有機性
固形物を含有する排水の有機性固形物を脱水乾燥する請
求項2〜4の何れか一項に記載の脱水乾燥装置と、脱水
乾燥装置から排出された排水を浄化処理する排水浄化装
置と、脱水乾燥装置と排水浄化装置との間を連結し、排
水浄化装置で浄化された処理水と余剰汚泥とを脱水乾燥
装置に導入する導入路と、開口から排出された清澄な分
離水を外部へ放流する放流管と、排出口から排出された
微細粒子の固形分を含む残留水を排水浄化装置外へ戻す
排出部とを備えた排水処理装置であり、処理水の浮遊固
形物を遠心分離により除去しているので、排水浄化装置
に沈殿分離槽を設ける必要がなくなって装置のコンパク
ト化を図ることが可能になるという作用を有する。
【0041】本発明の請求項6に記載の発明は、請求項
5記載の発明において、ドラムスクリーンを駆動部によ
り回転させて粒径の大きな厨芥粉砕物の付着層を形成し
た後であって排水浄化装置で浄化された処理水と余剰汚
泥とを濾過して遠心分離する前に、ドラムスクリーンの
回転を停止させる制御部を備えた排水処理装置であり、
ドラムスクリーン内の残留水を排出することが可能にな
るという作用を有する。
【0042】本発明の請求項7に記載の発明は、請求項
5または6記載の発明において、ドラムスクリーンと分
離ドラムとの間には、ドラムスクリーンから分離ドラム
へ伝達される動力を遮断するクラッチが設けられている
排水処理装置であり、ドラムスクリーンが回転している
ときでも分離ドラムを停止させることができるので、遠
心脱水時に遠心分離を停止できて有機性固形物を遠心脱
水しているときに脱水用小孔から分離ドラムの内壁面に
達した排水は直ちに排水浄化装置に導入されて浄化処理
を行うことが可能になるという作用を有する。
【0043】本発明の請求項8に記載の発明は、請求項
5〜7の何れか一項に記載の発明において、放流管に
は、放流水の水質を検知する水質センサが設けられてい
る排水処理装置であり、放流水の水質を検知できるの
で、放流水の水質を所定の基準値以下に保つことが可能
になるという作用を有する。
【0044】本発明の請求項9に記載の発明は、請求項
8記載の発明において、水質センサからの検知信号によ
り駆動部もしくはクラッチの動作を制御する制御部を備
えた排水処理装置であり、放流水の水質により遠心分離
の回転を制御して処理水の排出を制御することが可能に
なるという作用を有する。
【0045】本発明の請求項10に記載の発明は、請求
項9記載の発明において、制御部は、水質センサからの
信号が所定値以上に達したとき、駆動部を動作させてド
ラムスクリーンの回転数を所定の回転数にまで下げる排
水処理装置であり、放流水の水質が所定の基準値以上に
なったら遠心分離の回転数が下がるので、水質の悪い処
理水を排出することがなくなるという作用を有する。
【0046】本発明の請求項11に記載の発明は、請求
項9記載の発明において、制御部は、水質センサからの
信号が所定値以上に達したとき、クラッチを動作させて
ドラムスクリーンから分離ドラムへの動力の伝達を停止
させる排水処理装置であり、放流水の水質が所定の基準
値以上になったら遠心分離が停止するので、水質の悪い
処理水を排出させることがなくなるという作用を有す
る。
【0047】本発明の請求項12に記載の発明は、請求
項8〜11の何れか一項に記載の発明において、排水浄
化装置には排水に空気を供給する空気供給手段が設けら
れ、制御部は水質センサからの検知信号により空気供給
手段の動作を制御する排水処理装置であり、放流水の水
質で空気供給量が制御されるので、排水浄化装置での生
物処理の状態を一定に保つことが可能になるという作用
を有する。
【0048】本発明の請求項13に記載の発明は、請求
項12に記載の発明において、制御部は、水質センサか
らの信号が所定値以上に達したとき、空気供給手段を動
作させて排水浄化装置の排水への空気供給量を増加させ
る排水処理装置であり、放流水の水質があるレベル以上
になったら排水浄化装置の排水への空気供給量が増加す
るので、排水浄化装置での生物処理の状態を良好に保つ
ことが可能になるという作用を有する。
【0049】以下、本発明の実施の形態について、図1
から図3を用いて説明する。なお、これらの図面におい
て同一の部材には同一の符号を付しており、また、重複
した説明は省略されている。
【0050】(実施の形態1)図1は本発明の実施の形
態1における脱水乾燥装置の全体構成を示す概略図であ
る。
【0051】図1に示すように、脱水乾燥装置2aに
は、投入されたスラリーを遠心脱水する円筒状のドラム
スクリーン4aが設置されている。また、ドラムスクリ
ーン4aを包囲するようにして、同じく円筒状の分離ド
ラム40がドラムスクリーン4aと所定の間隔をあけて
このドラムスクリーン4aと同軸上に設置されている。
【0052】ドラムスクリーン4aの側面部には多数の
脱水用小孔5が開口されている。また、内側に向かって
下降する傾斜するドラムスクリーン4aの底面部の中央
には、ドラムスクリーン4aにより脱水乾燥されたスラ
リーが落下する開口部24が形成されており、開口部2
4の周囲には、余剰スラリーを排水するための排出口2
3が形成されている。ここで、側面部の脱水用小孔5は
1mm程度の直径に設定するのが望ましい。また、開口
部24は、ドラムスクリーン4aで脱水乾燥されて収縮
したスラリーの乾燥収縮物よりも大きくなっている。さ
らに、排出口23は円形の小孔を同心円状に形成しても
よく、同心円状の長孔スリットを形成してもよい。
【0053】分離ドラム40の上面部41はドラムスク
リーン4aに固定されており、この上面部41には、遠
心分離された清澄な分離水が排出される開口43が形成
されている。また、底面部42には内側に向かって下降
する傾斜がつけられており、開口43よりも小さい内径
を有し、ドラムスクリーン4aを通過した微細粒子の固
形分を含む残留水が排出される排出口44が形成されて
いる。
【0054】開口43より排出された分離水を脱水乾燥
装置2aの外へ放流するため、分離ドラム40には放流
管14aが取り付けられている。なお、分離ドラム40
の外側面部には、分離水が開口43から放流管14aに
至る途中で落下しないように、仕切板45が取り付けら
れている。また、分離ドラム40には、排出口44から
排出された残留水を脱水乾燥装置2aの外へ排出するた
めの排出部8aが設けられている。
【0055】ドラムスクリーン4aは軸受等により脱水
乾燥装置2aに回転可能に取り付けられている。また、
ドラムスクリーン4aの側方には、モータ等の駆動部6
が設けられており、ドラムスクリーン4aと駆動部6と
の間にはベルト6aが掛け渡されている。したがって、
駆動部6が回転すると、ドラムスクリーン4aおよびこ
れに固定された分離ドラム40が回転する。なお、ドラ
ムスクリーン4aおよび分離ドラム40は、このような
ベルト駆動ではなく、チェーン駆動やギヤ駆動で回転す
るようにしてもよい。また、ドラムスクリーン4aある
いは分離ドラム40に回転子を取り付け、外部のステー
タに通電して駆動するようにしてもよい。
【0056】先端がドラムスクリーン4aの内部に向か
って開口して、ドラムスクリーン4a内にスラリーを導
入するスラリー導入管路18が取り付けられている。ま
た、スラリー導入管路18の先端と所定の間隔をあけ
て、このスラリー導入管路18から放出されたスラリー
をドラムスクリーン4aの側面部上方へ拡散誘導するプ
レート状の誘導部22が設置されている。
【0057】ドラムスクリーン4aの開口部24の下方
には、落下したスラリーの乾燥収縮物を一時保管するた
めの保管部9が設けられている。
【0058】図示するように、脱水乾燥装置2aには、
ドラムスクリーン4aで捕捉されて脱水されたスラリー
を加熱して乾燥させるための熱源である加熱部7が設け
られている。そして、加熱部7で発生した熱をドラムス
クリーン4aに送るため、送風手段34が設置されてい
る。なお、加熱部7には、たとえばバーナ、ニクロム線
によるヒータ、高周波を発生させるマグネトロンなどを
適用することができる。また、電気的に誘起された渦電
流でドラムスクリーン4aを直接加熱するようにしても
よい。
【0059】次に、本実施の形態の脱水乾燥装置の一連
の動作を説明する。駆動部6によりドラムスクリーン4
aを回転させ、厨芥粉砕物等の粒径の大きい固形物を含
むスラリーをドラムスクリーン4a内に所定量導入す
る。すると、導入されたスラリーは誘導部22によって
ドラムスクリーン4aの側面部の上方に拡散誘導されて
遠心脱水される。そして、ドラムスクリーン4aの内壁
面にスラリー中の粒径の大きい固形分からなる付着層2
0bが形成される。この付着層20bは、3mm〜20
mm程度の厚さにすることが望ましい。なお、スラリー
は遠心力でドラムスクリーン4aの内壁面に直ちに到達
するため、底面の開口部24から放出されることはな
い。
【0060】スラリーを遠心脱水することによってドラ
ムスクリーン4aの側面部の脱水用小孔5を通過した微
細粒子の固形分を含む排水は分離ドラム40の内壁面に
リング状に溜まる。この排水は、付着層20bが形成さ
れた後にドラムスクリーン4aの回転が停止し、それに
連結された分離ドラム40も回転が停止することによ
り、傾斜した底面部42の排出口44から排出され、排
出部8aを通って脱水乾燥装置2aの外へ排出される。
【0061】ところで、ドラムスクリーン4aを回転さ
せる所定の回転数N(rpm)は、スラリーに含まれる
固形物がドラムスクリーン4aの内壁面に略均一な付着
層20bを形成することが可能な所定の回転数以上の回
転数でなければならない。しかし、回転数が高すぎると
遠心力が強くなりすぎて付着層20bの一部がドラムス
クリーン4aの外部に放出されるようになるため、この
ような回転数以下の回転数でなければならない。したが
って、ドラムスクリーン4aの回転数Nには上限と下限
が存在する。
【0062】ここで、回転数Nは、ドラムスクリーン4
aの半径をr(m)としたとき、rの関数になるもので
あって、200/r1/2<N<1200/r1/2を満たす
ような範囲の回転数である。すなわち、回転数が200
/r1/2以下では付着層20bがうまくできないし、1
200/r1/2以上になると、排水に混入して脱水用小
孔5を通過する固形物が増加するようになるので適当で
ない。
【0063】ドラムスクリーン4aは、このような上限
と下限の間の所定の回転数で、多数の脱水用小孔5から
排出される液体が無視できる程度の流量になるまで回転
される。すると、ドラムスクリーン4aの内壁面には、
厚さと高さが略均一な円筒状の付着層20bが形成され
る。
【0064】このようにして付着層20bが形成された
ならば、再び駆動部6によりドラムスクリーン4aを回
転させ、余剰汚泥等の微細粒子を含有したスラリーをド
ラムスクリーン4a内に所定量導入する。そして、この
スラリーを付着層20bで濾過する。微細粒子を含有し
たスラリーは、通常ではドラムスクリーン4aの直径1
mm程度の脱水用小孔5を通過してしまって濾過するこ
とができないが、付着層20bを濾過層として利用する
ことにより濾過が可能となるものである。
【0065】濾過が進み、付着層20bの内側に微細粒
子を含有したスラリーの固体成分が堆積すると、図1に
示すように、付着層20bの内周面上に微細粒子を含有
したスラリーの固液分離が進んだ固液リング層21bが
形成される。
【0066】この固液リング層21bが所定の内径にな
ったら、排出口23より微細粒子含有スラリーが排出さ
れる。このとき、遠心分離により固液リング層21bの
内側に位置する清澄な水が排出口23より排出されるの
で、分離効率を良好な状態に維持しつつ濾過脱水時間を
短縮することができる。
【0067】ドラムスクリーン4aの側面部の脱水用小
孔5および排出口23から排出された微細粒子の固形分
を含んだ水は、分離ドラム40の内壁面にリング状に溜
まる。そして、このリング層が所定の内径になったら、
上面部41の開口43からリング層を構成している水が
排出されて行く。このとき、遠心分離によりリング層の
内側に位置する清澄な分離水が開口43より排出される
ので、浮遊固形物(SS)の除去された分離水を得るこ
とができる。なお、開口43から排出された分離水は、
集積されて放流管14aより脱水乾燥装置2aの外へ放
流される。
【0068】微細粒子を含有したスラリーの導入が終わ
り、脱水検知手段(図示せず)が脱水がほぼ終了したこ
とを検知したら、ドラムスクリーン4aおよびこれに連
結された分離ドラム40の回転が停止する。これによ
り、分離ドラム40内の微細粒子固形分を含む残留水は
傾斜した底面部42の排出口44から排出され、排出部
8aから脱水乾燥装置2aの外へ排出される。
【0069】付着層20bとそれに捕捉された微細固形
分からなる固液リング層21bは加熱部7により乾燥処
理される。この乾燥処理の最終の目的はドラムスクリー
ン4a内に残った含水固体成分を乾燥して固形化し、廃
棄し易くするものであるが、併せて乾燥処理の過程で
は、ドラムスクリーン4a内で円筒状の形状を保ったま
ま縮小化させてドラムスクリーン4aからの離脱を容易
にするためのものでもある。
【0070】この円筒状の乾燥収縮物は、所定時間が経
過したときにその外径がドラムスクリーン4aの底面部
にある開口部24の内径より小さくなり、開口部24か
ら落下して保管部9に保管される。
【0071】このように、本実施の形態によれば、微細
粒子を含有したスラリーを粒径の大きい固形分の付着層
20bで濾過しているので、脱水用小孔5の孔径を粒径
の大きい固形物が捕捉できる程度にしたドラムスクリー
ン4aであっても、粗大固形物と微細粒子とを同時に捕
捉することが可能になる。
【0072】また、このように脱水用小孔5の孔径を粒
径の大きい固形物が捕捉できる程度に設定できるので、
目詰まり防止機構を設けることなく脱水用小孔5の目詰
まりを防止することが可能になる。
【0073】さらに、付着層20bおよび固液リング層
21bを乾燥収縮させてドラムスクリーン4aの開口部
24から落下させ、保管部9に保管するようにしている
ので、捕捉された微細粒子を搬送するための搬送手段を
設ける必要がなくなる。
【0074】分離ドラム40の底面部42に形成された
排出口44からドラムスクリーン4aを通過した微細粒
子の固形分を含む残留水を排出しているので、引き抜き
管等を設ける必要がなくなり、装置のコンパクト化を図
ることが可能になる。
【0075】ドラムスクリーン4aを通過した微細粒子
を分離ドラム40で遠心分離しているので、清澄な分離
水を得ることが可能になる。
【0076】微細粒子を含有したスラリーが形成する固
液リング層21bの内側に位置する清澄な水を排出口4
3より排出させているので、濾過脱水時間の短縮化を図
ることが可能になる。
【0077】そして、分離ドラム40とドラムスクリー
ン4aの駆動を同一の駆動部6で行っているので、装置
のコンパクト化を図ることが可能になるとともに、装置
のコストダウンをも図ることが可能になる。
【0078】(実施の形態2)図2は本発明の実施の形
態2における排水処理装置の全体構成を示す概略図であ
る。なお、実施の形態2において用いられている脱水乾
燥装置2aは実施の形態1において説明したものと略同
一となっている。
【0079】図2おいて、厨芥粉砕装置の一部を構成す
るディスポーザ(厨芥粉砕装置)1は、たとえば調理場
の流し台下に取り付けられており、投入された厨芥を粉
砕する。なお、厨芥には生ゴミ以外の雑多なものが含ま
れてもよい。ここで、本発明における排水処理装置に
は、本実施の形態のようなディスポーザ1は設置されて
いなくてもよい。
【0080】ディスポーザ1内には回転するハンマと固
定刃とが備えられ、投入された厨芥をハンマと固定刃と
で粉砕する。また、脱水乾燥装置2aは、ディスポーザ
1で粉砕された厨芥粉砕物20aを遠心脱水して乾燥処
理をする。
【0081】ここで、排水処理装置には、ディスポーザ
1で粉砕された厨芥粉砕物20aを一時的に溜める分離
槽15が設けられている。ディスポーザ1と分離槽15
とはディスポーザ管路10で連通されており、厨芥粉砕
物20aはこのディスポーザ管路10を通ってディスポ
ーザ1から分離槽15へと送られる。また、分離槽15
に隣接して、脱水乾燥装置2aから排出された排水を活
性汚泥法等の生物処理により浄化処理する排水浄化装置
3aが設置されている。
【0082】分離槽15と排水浄化装置3aとは分離水
搬送管路16で連通されている。そして、分離槽15で
分離された排水は、この分離水搬送管路16より排水浄
化装置3aへ導入される。
【0083】さらに、排水処理装置には、分離槽15に
溜められた厨芥粉砕物20aおよび排水浄化装置3aに
沈殿した余剰汚泥21aを選択的に脱水乾燥装置2aの
ドラムスクリーン4aに導入するスラリー導入管路18
が設けられている。スラリー導入管路18には、ドラム
スクリーン4a内に導入される厨芥粉砕物20aや余剰
汚泥21aの量を制御する流量調節手段12が取り付け
られている。なお、この流量調節手段12は、ポンプと
弁との組み合わせ、もしくはポンプでその出力を制御す
る。また、スラリー導入管路18の分離槽15と排水浄
化装置3aとの接続部には、ドラムスクリーン4a内に
導入される厨芥粉砕物20aと余剰汚泥21aとの流路
を切り替える切換弁19が取り付けられている。そし
て、流量調節手段12、切換弁19、脱水乾燥装置2a
の駆動部6および加熱部7の動作制御を行う制御部13
aが設けられている。
【0084】次に、本実施の形態の排水処理装置による
厨芥の処理について説明する。調理場の流し台で排出さ
れた厨芥はディスポーザ1で粉砕され、調理場の流し台
で使用された排水とともにディスポーザ管路10を通り
分離槽15に導入される。
【0085】分離槽15で分離された排水は分離水搬送
管路16より排水浄化装置3aへ導入され、ここで微生
物により有機物が酸化分解されて浄化処理される。この
ように排水が分離されることにより分離槽15に沈殿し
た厨芥粉砕物20aが所定の量溜まると、制御部13a
により駆動部6が動作してドラムスクリーン4aを回転
させる。
【0086】次に、制御部13aにより切換弁19が動
作して流路が切り替えられ、流量調節手段12が動作し
て分離槽15に沈殿した厨芥粉砕物20aがドラムスク
リーン4a内に導入される。導入された厨芥粉砕物20
aは誘導部22によってドラムスクリーン4aの側面部
上方に拡散誘導されて遠心脱水される。そして、ドラム
スクリーン4aの内壁面に、厨芥粉砕物20a中の粒径
の大きい固形分の付着層20bが形成される。この付着
層20bは、3mm〜20mm程度の厚さにすることが
望ましい。なお、厨芥粉砕物20aは遠心力でドラムス
クリーン4aの内壁面に直ちに到達するため、底面の開
口部24から放出されることはない。厨芥粉砕物20a
を遠心脱水することによってドラムスクリーン4aの側
面部の脱水用小孔5を通過した微細粒子の固形分を含む
排水は分離ドラム40の内壁面にリング状に溜まる。こ
の排水は、付着層20bが形成された後にドラムスクリ
ーン4aの回転が停止し、それに連結された分離ドラム
40も回転が停止することにより、傾斜した底面部42
の排出口44から排出され、排出部8aを通って排水浄
化装置3aへ導入され、ここで微生物により有機物が酸
化分解されて浄化処理される。
【0087】ところで、ドラムスクリーン4aを回転さ
せる所定の回転数N(rpm)は、厨芥粉砕物20aが
ドラムスクリーン4aの内壁面に略均一な付着層20b
を形成することが可能な所定の回転数以上の回転数でな
ければならない。しかし、回転数が高すぎると遠心力が
強くなりすぎて付着層20bの一部がドラムスクリーン
4aの外部に放出されるようになるため、このような回
転数以下の回転数でなければならない。したがって、ド
ラムスクリーン4aの回転数Nには上限と下限が存在す
る。
【0088】ここで、回転数Nは、ドラムスクリーン4
aの半径をr(m)としたとき、rの関数になるもので
あって、200/r1/2<N<1200/r1/2を満たす
ような範囲の回転数である。すなわち、回転数が200
/r1/2以下では付着層20bがうまくできないし、1
200/r1/2以上になると、排水に混入して脱水用小
孔5を通過する固形物が増加するようになるので適当で
ない。
【0089】ドラムスクリーン4aは、このような上限
と下限の間の所定の回転数で、多数の脱水用小孔5から
排出される液体が無視できる程度の流量になるまで回転
される。すると、ドラムスクリーン4aの内壁面には、
厚さと高さが略均一な円筒状の付着層20bが形成され
る。
【0090】このようにして付着層20bが形成された
ならば、再び制御部13aにより駆動部6を動作させて
ドラムスクリーン4aを回転させる。そして制御部13
aにより切換弁19を動作させて流路を切り替え、流量
調整手段12を動作させて排水浄化装置3に沈殿した余
剰汚泥21aをドラムスクリーン4a内に導入する。余
剰汚泥21aはドラムスクリーン4aの回転により遠心
脱水され、既に形成されている厨芥粉砕物の付着層20
bで濾過される。
【0091】余剰汚泥21aのほとんどが500μm以
下の微粒子であり、通常ではドラムスクリーン4bの直
径1mm程度の脱水用小孔5を通過してしまって濾過す
ることができないものであるが、厨芥粉砕物20aの付
着層20bを濾過層として利用することにより濾過が可
能となるものである。
【0092】濾過が進み、付着層20bに余剰汚泥21
aの固体成分が堆積すると、付着層20bの内周面上に
余剰汚泥21aの固液分離が進んだ固液リング層21b
が形成される。
【0093】この固液リング層21bが所定の内径にな
ったら、排出口23より余剰汚泥21aが排出される。
このとき、遠心分離により固液リング層21bの内側に
位置する清澄な水が排出口23より排出されるので、分
離効率を良好な状態に維持しつつ濾過脱水時間を短縮す
ることができる。
【0094】ドラムスクリーン4aの側面部の脱水用小
孔5および排出口23から排出された微細粒子の固形分
を含んだ水は、分離ドラム40の内壁面にリング状に溜
まる。そして、このリング層が所定の内径になったら、
上面部41の開口43からリング層を構成している水が
排出されて行く。このとき、遠心分離によりリング層の
内側に位置する清澄な分離水が開口43より排出される
ので、浮遊固形物(SS)の除去された分離水を得るこ
とができる。なお、開口43から排出された分離水は、
集積されて放流管14aより排水処理装置の外へ放流さ
れる。
【0095】余剰汚泥21aの導入が終わり、脱水検知
手段(図示せず)が脱水がほぼ終了したことを検知した
ら、ドラムスクリーン4aおよびこれに連結された分離
ドラム40の回転が停止する。これにより、分離ドラム
40内の微細粒子固形分を含む残留水は傾斜した底面部
42の排出口44から排出され、排出部8aから排水浄
化装置3aに戻される。
【0096】また、厨芥粉砕物20aの付着層20bと
それに捕捉された余剰汚泥21aは、制御部13aによ
り動作される加熱部7で乾燥処理される。この乾燥処理
の最終の目的はドラムスクリーン4a内に残った含水固
体成分を乾燥して固形化し、廃棄し易くするものである
が、併せて乾燥処理の過程では、ドラムスクリーン4a
内で円筒状の形状を保ったまま縮小化させてドラムスク
リーン4aからの離脱を容易にするためのものでもあ
る。
【0097】この円筒状の乾燥収縮物は、所定時間が経
過したときにその外径がドラムスクリーン4aの底面部
にある開口部24の内径より小さくなり、開口部24か
ら落下して保管部9に保管される。
【0098】このように、本実施の形態によれば、微細
粒子を含有したスラリーを粒径の大きい固形分の付着層
20bで濾過しているので、脱水用小孔5の孔径を粒径
の大きい固形物が捕捉できる程度にしたドラムスクリー
ン4aであっても、粗大固形物と微細粒子とを同時に捕
捉することが可能になる。
【0099】また、このように脱水用小孔5の孔径を粒
径の大きい固形物が捕捉できる程度に設定できるので、
目詰まり防止機構を設けることなく脱水用小孔5の目詰
まりを防止することが可能になる。
【0100】さらに、付着層20bおよび固液リング層
21bを乾燥収縮させてドラムスクリーン4aの開口部
24から落下させ、保管部9に保管するようにしている
ので、捕捉された微細粒子を搬送するための搬送手段を
設ける必要がなくなる。
【0101】分離ドラム40の底面部42に形成された
排出口44からドラムスクリーン4aを通過した微細粒
子の固形分を含む残留水を排出しているので、引き抜き
管等を設ける必要がなくなり、装置のコンパクト化を図
ることが可能になる。
【0102】ドラムスクリーン4aを通過した微細粒子
を分離ドラム40で遠心分離しているので、清澄な分離
水を得ることが可能になる。
【0103】微細粒子を含有したスラリーが形成する固
液リング層21bの内側に位置する清澄な水を排出口4
4より排出させているので、濾過脱水時間の短縮化を図
ることが可能になる。
【0104】分離ドラム40とドラムスクリーン4aの
駆動を同一の駆動部6で行っているので、装置のコンパ
クト化を図ることが可能になるとともに、装置のコスト
ダウンをも図ることが可能になる。
【0105】処理水の浮遊固形物(SS)を遠心分離に
より除去しているので、排水浄化装置3aに沈殿分離槽
を設ける必要がなくなり、排水処理装置のコンパクト化
を図ることが可能になる。
【0106】そして、排水浄化装置3aで浄化された処
理水を濾過および遠心分離する前にドラムスクリーン4
aの回転を停止しているので、ドラムスクリーン4a内
の残留水を排出することが可能になる。
【0107】(実施の形態3)図3は本発明の実施の形
態3における排水処理装置の全体構成を示す概略図であ
る。
【0108】本実施の形態における排水処理装置は、前
述した実施の形態2における排水処理装置に加えて、脱
水乾燥装置2bに、ドラムスクリーン4aを介して分離
ドラム40に伝達される動力を遮断できるクラッチ46
が設けられ、放流管14aに放流水の水質を検知するた
めの水質センサ50が設けられているものである。ま
た、排水浄化装置3bに、排水に空気を供給するための
エアポンプ等の空気供給手段60が設けられている。な
お、クラッチ46および空気供給手段60は制御部13
bにより動作が制御され、水質センサ50の検知結果は
制御部13bに送られる。
【0109】次に、本実施の形態の排水処理装置による
厨芥の処理について説明する。調理場の流し台で排出さ
れた厨芥はディスポーザ1で粉砕され、調理場の流し台
で使用された排水とともにディスポーザ管路10を通り
分離槽15に導入される。
【0110】分離槽15で分離された排水は分離水搬送
管路16より排水浄化装置3bへ導入され、ここで微生
物により有機物が酸化分解されて浄化処理される。この
ように排水が分離されることにより分離槽15に沈殿し
た厨芥粉砕物20aが所定の量溜まると、制御部13b
により駆動部6が動作してドラムスクリーン4bを回転
させる。このとき、制御部13bはクラッチ46を動作
させてドラムスクリーン4aから分離ドラム40に伝達
される動力を遮断する。
【0111】次に、制御部13bにより切換弁19が動
作して流路が切り替えられ、流量調節手段12が動作し
て分離槽15に沈殿した厨芥粉砕物20aがドラムスク
リーン4a内に導入される。導入された厨芥粉砕物20
aは誘導部22によってドラムスクリーン4aの側面部
上方に拡散誘導されて遠心脱水される。そして、ドラム
スクリーン4aの内壁面に、厨芥粉砕物20a中の粒径
の大きい固形分の付着層20bが形成される。この付着
層20bは、3mm〜20mm程度の厚さにすることが
望ましい。なお、厨芥粉砕物20aは遠心力でドラムス
クリーン4aの内壁面に直ちに到達するため、底面の開
口部24から放出されることはない。
【0112】厨芥粉砕物20aを遠心脱水することによ
ってドラムスクリーン4aの側面部の脱水用小孔5を通
過した微細粒子の固形分を含む排水は分離ドラム40の
内壁面に達するが、クラッチ46により分離ドラム40
の回転が停止されているため、傾斜した底面部42の排
出口44から排出され、排出部8aから排水浄化装置3
bへ導入され、ここで微生物により有機物が酸化分解さ
れて浄化処理される。このとき、空気供給手段60によ
り、排水浄化装置3b内の排水に生物酸化に必要な酸素
が供給され、浄化処理が速やかに行われれる。
【0113】ところで、ドラムスクリーン4aを回転さ
せる所定の回転数N(rpm)は、厨芥粉砕物20aが
ドラムスクリーン4aの内壁面に略均一な付着層20b
を形成することが可能な所定の回転数以上の回転数でな
ければならない。しかし、回転数が高すぎると遠心力が
強くなりすぎて付着層20bの一部がドラムスクリーン
4aの外部に放出されるようになるため、このような回
転数以下の回転数でなければならない。したがって、ド
ラムスクリーン4aの回転数Nには上限と下限が存在す
る。
【0114】ここで、回転数Nは、ドラムスクリーン4
aの半径をr(m)としたとき、rの関数になるもので
あって、200/r1/2<N<1200/r1/2を満たす
ような範囲の回転数である。すなわち、回転数が200
/r1/2以下では付着層20bがうまくできないし、1
200/r1/2以上になると、排水に混入して脱水用小
孔5を通過する固形物が増加するようになるので適当で
ない。
【0115】ドラムスクリーン4aは、このような上限
と下限の間の所定の回転数で、多数の脱水用小孔5から
排出される液体が無視できる程度の流量になるまで回転
される。すると、ドラムスクリーン4aの内壁面には、
厚さと高さが略均一な円筒状の付着層20bが形成され
る。
【0116】このようにして付着層20bが形成された
ならば、再び制御部13bにより駆動部6を動作させて
ドラムスクリーン4aを回転させる。このとき、制御部
13bがクラッチ46を動作させ、ドラムスクリーン4
aから分離ドラム40に動力を伝達させる。そして制御
部13bにより切換弁19を動作させて流路を切り替
え、流量調整手段12を動作させて排水浄化装置3bに
沈殿した余剰汚泥21aをドラムスクリーン4a内に導
入する。余剰汚泥21aはドラムスクリーン4aの回転
により遠心脱水され、既に形成されている厨芥粉砕物の
付着層20bで濾過される。
【0117】余剰汚泥21aのほとんどが500μm以
下の微粒子であり、通常ではドラムスクリーン4bの直
径1mm程度の脱水用小孔5を通過してしまって濾過す
ることができないものであるが、厨芥粉砕物20aの付
着層20bを濾過層として利用することにより濾過が可
能となるものである。
【0118】濾過が進み、付着層20bに余剰汚泥21
aの固体成分が堆積すると、付着層20bの内周面上に
余剰汚泥21aの固液分離が進んだ固液リング層21b
が形成される。
【0119】この固液リング層21bが所定の内径にな
ったら、排出口23より余剰汚泥21aが排出される。
このとき、遠心分離により固液リング層21bの内側に
位置する清澄な水が排出口23より排出されるので、分
離効率を良好な状態に維持しつつ濾過脱水時間を短縮す
ることができる。
【0120】ドラムスクリーン4aの側面部の脱水用小
孔5および排出口23から排出された微細粒子の固形分
を含んだ水は、分離ドラム40が回転しているため分離
ドラム40の内壁面にリング状に溜まる。そして、この
リング層が所定の内径になったら、上面部41の開口4
3からリング層を構成する水が排出されて行く。このと
き、遠心分離によりリング層の内側に位置する清澄な分
離水が開口43より排出されるので、浮遊固形物(S
S)の除去された分離水を得ることができる。なお、開
口43から排出された分離水は、集積されて放流管14
aより排水処理装置の外へ放流される。
【0121】ここで、放流管14aに設けられた水質セ
ンサ50の検知信号が所定の基準値以上になったら、制
御部13bによりクラッチ46を動作させてドラムスク
リーン4aから分離ドラム40に伝達する動力を遮断さ
せ、分離ドラム40の回転を停止して放流水の排出を中
断する。なお、このとき、駆動部6を動作させて、分離
ドラム40の回転を低下させてもよい。
【0122】また、水質センサ50の検知信号が所定の
基準値内の所定レベル以上になったら、制御部13bに
より空気供給手段60を動作させて排水浄化装置3bの
排水への空気供給量を増加させ、排水浄化装置3bでの
生物酸化を活性化させる。
【0123】余剰汚泥21aの導入が終わり、脱水検知
手段(図示せず)が脱水がほぼ終了したことを検知した
ら、ドラムスクリーン4aおよびこれに連結された分離
ドラム40の回転が停止する。これにより、分離ドラム
40内の微細粒子固形分を含む残留水は傾斜した底面部
42の排出口44から排出され、排出部8aから排水浄
化装置3bに戻される。
【0124】また、厨芥粉砕物20aの付着層20bと
それに捕捉された余剰汚泥21aは、制御部13bによ
り動作される加熱部7で乾燥処理される。この乾燥処理
の最終の目的はドラムスクリーン4a内に残った含水固
体成分を乾燥して固形化し廃棄し易くするものである
が、併せて乾燥処理の過程では、ドラムスクリーン4a
内で円筒状の形状を保ったまま縮小化させてドラムスク
リーン4aからの離脱を容易にするためのものでもあ
る。
【0125】この円筒状の乾燥収縮物は、所定時間が経
過したときにその外径がドラムスクリーン4aの底面部
にある開口部24の内径より小さくなり、開口部24か
ら落下して保管部9に保管される。
【0126】このように、本実施の形態によれば、微細
粒子を含有したスラリーを粒径の大きい固形分の付着層
20bで濾過しているので、脱水用小孔5の孔径を粒径
の大きい固形物が捕捉できる程度にしたドラムスクリー
ン4aであっても、粗大固形物と微細粒子とを同時に捕
捉することが可能になる。
【0127】また、このように脱水用小孔5の孔径を粒
径の大きい固形物が捕捉できる程度に設定できるので、
目詰まり防止機構を設けることなく脱水用小孔5の目詰
まりを防止することが可能になる。
【0128】さらに、付着層20bおよび固液リング層
21bを乾燥収縮させてドラムスクリーン4aの開口部
24から落下させ、保管部9に保管するようにしている
ので、捕捉された微細粒子を搬送するための搬送手段を
設ける必要がなくなる。
【0129】分離ドラム40の底面部42に形成された
排出口44からドラムスクリーン4aを通過した微細粒
子の固形分を含む残留水を排出しているので、引き抜き
管等を設ける必要がなくなり、装置のコンパクト化を図
ることが可能になる。
【0130】ドラムスクリーン4aを通過した微細粒子
を分離ドラム40で遠心分離しているので、清澄な分離
水を得ることが可能になる。
【0131】微細粒子を含有したスラリーが形成する固
液リング層21bの内側に位置する清澄な水を排出口4
4より排出させているので、濾過脱水時間の短縮化を図
ることが可能になる。
【0132】分離ドラム40とドラムスクリーン4aの
駆動を同一の駆動部6で行っているので、装置のコンパ
クト化を図ることが可能になるとともに、装置のコスト
ダウンをも図ることが可能になる。
【0133】処理水の浮遊固形物(SS)を遠心分離に
より除去しているので、排水浄化装置3bに沈殿分離槽
を設ける必要がなくなり、排水処理装置のコンパクト化
を図ることが可能になる。
【0134】排水浄化装置3bで浄化された処理水を濾
過および遠心分離する前にドラムスクリーン4aの回転
を停止しているので、ドラムスクリーン4a内の残留水
を排出することが可能になる。
【0135】ドラムスクリーン4aが回転しているとき
でもクラッチ46により分離ドラム40を停止させるこ
とができるので、厨芥粉砕物20aを遠心脱水している
ときに脱水用小孔5から分離ドラム40の内壁面に達し
た排水は直ちに排水浄化装置3bに導入されて浄化処理
を行うことが可能になる。
【0136】また、放流管14aを流れる放流水の水質
を水質センサ50で検知し、水質に応じて分離ドラム4
0の回転を制御して分離水の排出を制御しているので、
放流水の水質を所定の基準値以下に保つことが可能にな
る。
【0137】そして、放流水の水質が所定レベル以上に
なったら排水浄化装置3bの排水への空気供給量を空気
供給手段60により増加しているので、排水浄化装置3
bでの浄化処理を良好な状態に維持することが可能にな
る。
【0138】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、微細粒
子を含有したスラリーを粒径の大きい固形分の付着層で
濾過しているので、脱水用小孔の孔径を粒径の大きい固
形物が捕捉できる程度にしたドラムスクリーンであって
も、粗大固形物と微細粒子とを同時に捕捉することが可
能になるという有効な効果が得られる。
【0139】また、本発明によれば、脱水用小孔の孔径
を粒径の大きい固形物が捕捉できる程度に設定できるの
で、目詰まり防止機構を設けることなく脱水用小孔の目
詰まりを防止することが可能になるという有効な効果が
得られる。
【0140】本発明によれば、ドラムスクリーンを通過
した微細粒子を分離ドラムで遠心分離しているので、清
澄な分離水を得ることが可能になるという有効な効果が
得られる。
【0141】本発明によれば、分離ドラムとドラムスク
リーンの駆動を同一の駆動部で行っているので、装置の
コンパクト化を図ることが可能になるとともに、装置の
コストダウンをも図ることが可能になるという有効な効
果が得られる。
【0142】本発明によれば、分離ドラム底面部の排出
口からドラムスクリーンを通過した微細粒子の固形分を
含む残留水を排出しているので、引き抜き管等を設ける
必要がなくなり、装置のコンパクト化を図ることが可能
になるという有効な効果が得られる。
【0143】本発明によれば、微細粒子含有スラリーが
形成する固液リング層の遠心分離した清澄な水を排出用
小孔より排出しているので、濾過脱水時間を短縮するこ
とが可能になるという有効な効果が得られる。
【0144】本発明によれば、処理水の浮遊固形物を遠
心分離により除去しているので、排水浄化装置に沈殿分
離槽を設ける必要がなくなり、装置のコンパクト化を図
ることが可能になるという有効な効果が得られる。
【0145】付着層を形成した後であって固液リング層
を形成する前に、ドラムスクリーンの回転を停止させる
ようにすれば、ドラムスクリーン内の残留水を排出する
ことが可能になるという有効な効果が得られる。
【0146】ドラムスクリーンと分離ドラムの間にクラ
ッチを設ければ、ドラムスクリーンが回転しているとき
でも分離ドラムを停止させることができるので、遠心脱
水時に遠心分離を停止できて有機性固形物を遠心脱水し
ているときに脱水用小孔から分離ドラムの内壁面に達し
た排水は直ちに排水浄化装置に導入されて浄化処理を行
うことが可能になるという有効な効果が得られる。
【0147】放流管に水質センサを設ければ、放流水の
水質を検知できるので、放流水の水質を所定の基準値以
下に保つことが可能になるという有効な効果が得られ
る。
【0148】水質センサからの検知信号により駆動部も
しくはクラッチの動作を制御する制御部を設ければ、放
流水の水質により遠心分離の回転を制御して処理水の排
出を制御することが可能になるという有効な効果が得ら
れる。
【0149】水質センサからの信号が所定値以上に達し
たときにドラムスクリーンの回転を所定の回転数まで低
下させるようにすれば、放流水の水質が所定の基準値以
上になったら遠心分離の回転数が下がるので、水質の悪
い処理水を排出することがなくなるという有効な効果が
得られる。
【0150】水質センサからの信号が所定値以上に達し
たときにクラッチによりドラムスクリーンから分離ドラ
ムへの動力の伝達を停止させるようにすれば、放流水の
水質が所定の基準値以上になったら遠心分離が停止する
ので、水質の悪い処理水を排出させることがなくなると
いう有効な効果が得られる。
【0151】排水浄化装置に空気供給手段を設ければ、
放流水の水質で空気供給量が制御されるので、排水浄化
装置での生物処理の状態を一定に保つことが可能になる
という有効な効果が得られる。
【0152】排水浄化装置に空気供給手段を設け、制御
部は水質センサからの信号が所定値以上に達したときに
空気供給手段を動作させて残留水への空気供給量を増加
させるようにすれば、放流水の水質があるレベル以上に
なったら排水浄化装置の排水への空気供給量が増加する
ので、排水浄化装置での生物処理の状態を良好に保つこ
とが可能になるという有効な効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1における脱水乾燥装置の
全体構成を示す概略図
【図2】本発明の実施の形態2における排水処理装置の
全体構成を示す概略図
【図3】本発明の実施の形態3における排水処理装置の
全体構成を示す概略図
【図4】本発明者らが検討した厨芥処理装置の全体構成
を示す概略図
【図5】図4の厨芥処理装置におけるドラムスクリーン
を示す断面図
【符号の説明】
1 ディスポーザ(厨芥粉砕装置) 2a,2b 脱水乾燥装置 3a,3b 排水浄化装置 4a,4b ドラムスクリーン 5 脱水用小孔 6 駆動部 7 加熱部 8a 排出部 9 保管部 13a 制御部 13b 制御部 14 放流管 18 スラーリー導入管路 20a 厨芥粉砕物 20b 付着層 21a 余剰汚泥 21b 固液リング層 23,44 排出口 24 開口部 40 分離ドラム 41 上面部 42 底面部 43 開口 46 クラッチ 50 水質センサ 60 空気供給手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 浦野 誠二 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 3L113 AA04 AB02 AB08 AC08 BA37 CA12 CB23 CB31 DA26

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】側面部に脱水用小孔が開口され、導入され
    たスラリーを収容して遠心脱水して前記側面部の内壁面
    にスラリー中の粒径の大きい固形分の付着層を形成し、
    さらに導入される微細粒子含有スラリーを前記付着層で
    濾過するドラムスクリーンと、 前記ドラムスクリーンを回転させる駆動部と、 前記ドラムスクリーンの外周に設けられ、前記ドラムス
    クリーンを通過した微細粒子を遠心分離して清澄な分離
    水を排出し、前記ドラムスクリーンを通過した微細粒子
    の固形分を回収する分離ドラムと、 濾過により形成された前記付着層中の水分を蒸発させる
    加熱部とを備えたことを特徴とする脱水乾燥装置。
  2. 【請求項2】前記分離ドラムは、遠心分離された清澄な
    分離水を排出する開口が所定の内径位置に設けられた上
    面部と、前記ドラムスクリーンを通過した微細粒子の固
    形分を含む残留水を排出する排出口が前記開口よりも小
    さい内径位置に設けられた底面部とを備えていることを
    特徴とする請求項1記載の脱水乾燥装置。
  3. 【請求項3】前記ドラムスクリーンの所定内径位置に
    は、スラリーを排出する排出用小孔が設けられているこ
    とを特徴とする請求項2記載の脱水乾燥装置。
  4. 【請求項4】前記分離ドラムは前記ドラムスクリーンと
    同軸上に配置されていることを特徴とする請求項2また
    は3記載の脱水乾燥装置。
  5. 【請求項5】有機性固形物を含有する排水の前記有機性
    固形物を脱水乾燥する請求項2〜4の何れか一項に記載
    の脱水乾燥装置と、 前記脱水乾燥装置から排出された排水を浄化処理する排
    水浄化装置と、 前記脱水乾燥装置と前記排水浄化装置との間を連結し、
    前記排水浄化装置で浄化された処理水と余剰汚泥とを前
    記脱水乾燥装置に導入する導入路と、 前記開口から排出された清澄な分離水を外部へ放流する
    放流管と、 前記排出口から排出された微細粒子の固形分を含む残留
    水を前記排水浄化装置外へ戻す排出部とを備えたことを
    特徴とする排水処理装置。
  6. 【請求項6】前記ドラムスクリーンを前記駆動部により
    回転させて粒径の大きな厨芥粉砕物の付着層を形成した
    後であって前記排水浄化装置で浄化された処理水と余剰
    汚泥とを濾過して遠心分離する前に、前記ドラムスクリ
    ーンの回転を停止させる制御部を備えたこと特徴とする
    請求項5記載の排水処理装置。
  7. 【請求項7】前記ドラムスクリーンと前記分離ドラムと
    の間には、前記ドラムスクリーンから前記分離ドラムへ
    伝達される動力を遮断するクラッチが設けられているこ
    とを特徴とする請求項5または6記載の排水処理装置。
  8. 【請求項8】前記放流管には、放流水の水質を検知する
    水質センサが設けられていることを特徴とする請求項5
    〜7の何れか一項に記載の排水処理装置。
  9. 【請求項9】前記水質センサからの検知信号により前記
    駆動部もしくは前記クラッチの動作を制御する制御部を
    備えたことを特徴とする請求項8記載の排水処理装置。
  10. 【請求項10】制御部は、前記水質センサからの信号が
    所定値以上に達したとき、前記駆動部を動作させて前記
    ドラムスクリーンの回転数を所定の回転数にまで下げる
    ことを特徴とする請求項9記載の排水処理装置。
  11. 【請求項11】前記制御部は、前記水質センサからの信
    号が所定値以上に達したとき、前記クラッチを動作させ
    て前記ドラムスクリーンから前記分離ドラムへの動力の
    伝達を停止させることを特徴とする請求項9記載の排水
    処理装置。
  12. 【請求項12】前記排水浄化装置には排水に空気を供給
    する空気供給手段が設けられ、前記制御部は前記水質セ
    ンサからの検知信号により前記空気供給手段の動作を制
    御することを特徴とする請求項8〜11の何れか一項に
    記載の排水処理装置。
  13. 【請求項13】前記制御部は、前記水質センサからの信
    号が所定値以上に達したとき、前記空気供給手段を動作
    させて前記排水浄化装置の排水への空気供給量を増加さ
    せることを特徴とする請求項12記載の排水処理装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN115611496A (zh) * 2022-11-04 2023-01-17 贵州航天乌江机电设备有限责任公司 一种钻井废弃泥浆无害化处理装置及其处理方法

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