JP2000145245A - 引戸用施錠装置 - Google Patents

引戸用施錠装置

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JP2000145245A
JP2000145245A JP10330225A JP33022598A JP2000145245A JP 2000145245 A JP2000145245 A JP 2000145245A JP 10330225 A JP10330225 A JP 10330225A JP 33022598 A JP33022598 A JP 33022598A JP 2000145245 A JP2000145245 A JP 2000145245A
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JP
Japan
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locking
sliding door
rotation
spring
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JP10330225A
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Hiroshi Sagisaka
博 鷺坂
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Sumitomo Forestry Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Forestry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】外部からの侵入を阻止しつつ訪問客を窺い見
る。 【構成】本発明に係る引戸用施錠装置1は、引戸側ケー
シング2内に配設された鎌錠本体3と、該鎌錠本体を操
作する操作部4とから概ね構成される。鎌錠本体3に
は、先端に係止爪7を持つ進退自在な係止部6を設けて
ある。操作部4を構成する回転操作部としての操作ノブ
12は、その中央背面を鎌錠本体3の基部から延びる連
結軸8に連結してあり、該操作ノブを廻すことによって
鎌錠本体3をその基部にて回動させることができるよう
になっている。また、操作ノブ12は、連結軸8の先端
に揺動自在に連結してある。また、操作ノブ12の背面
には施錠ピン15を突設してあり、該操作ノブの揺動操
作に応じて施錠ピン15を係止部6に形成された施錠用
凹部に差し込んだり引き抜いたりすることができるよう
になっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主として防犯目的
で玄関引戸等に設置される引戸用施錠装置に関する。
【0002】
【従来の技術】住宅の玄関に用いる錠としては、扉が木
製であるか鋼製であるか、あるいは開き戸用か引戸用か
等に応じてさまざまなものが存在し、例えば開き戸用と
しては彫り込み型のシリンダ錠、引戸用としては彫り込
み型の鎌錠などが一般的である。
【0003】ここで、開き戸形式の玄関では、上述した
シリンダ錠に加えてドア用ガードを取り付けることが多
い。ドア用ガードは、開き戸の開き角度を制限できるよ
うになっているので、縦枠との隙間から訪問客の様子を
窺うことが可能であり、従来のドアチェーンに代わる防
犯用金物としてマンション等に広く採用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、和風住
宅で多用されている引戸形式の玄関では、ドア用ガード
と同じ役目を果たすものがなく、訪問客の様子を窺うに
は本来の錠を解除して引戸を開けるしかないのが現状で
ある。そのため、万一の場合には、外部からの侵入を阻
止できないという問題を生じていた。
【0005】本発明は、上述した事情を考慮してなされ
たもので、外部からの侵入を阻止しつつ訪問客を窺い見
ることが可能な引戸用施錠装置を提供することを目的と
する。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明に係る引戸用施錠装置は請求項1に記載した
ように、先端に係止爪が設けられた係止部が進退自在に
設けられた鎌錠本体をその基部にて回動自在となるよう
に引戸側ケーシング内に配設して該基部に回転操作部を
連結するとともに、前記回転操作部を揺動自在に構成し
てその背面に前記係止部に形成された施錠用凹部に差し
込まれる施錠ピンを突設し、該施錠ピンを前記回転操作
部の揺動操作に応じて前記施錠用凹部に差込み引抜き自
在に構成したものである。
【0007】また、本発明に係る引戸用施錠装置は、前
記施錠ピンを前記施錠用凹部に挿入された状態に保持す
る施錠バネを設けるとともに、前記係止部が後退動作中
にその基端が前記施錠ピンの先端に当接したとき、該当
接作用で前記施錠ピンが押し出されるように前記係止部
の基端及び前記施錠ピンの先端の少なくともいずれかを
形成したものである。
【0008】また、本発明に係る引戸用施錠装置は、前
記係止部を後退位置に保持する後退バネを前記鎌錠本体
に設けたものである。
【0009】また、本発明に係る引戸用施錠装置は、前
記鎌錠本体に設けられた回動防止用係止部に係止される
回動防止用係止爪を持つ回動防止機構を前記引戸側ケー
シングに設けて前記鎌錠本体の水平姿勢からの回動を防
止し、該回動防止機構に前記回動防止用係止爪と前記回
動防止用係止部との係止状態を保持するための回動防止
バネを設けるとともに該係止状態が引戸枠に設けられた
突起による押込み動作によって解除されるように前記回
動防止機構を構成したものである。
【0010】また、本発明に係る引戸用施錠装置は、前
記鎌錠本体の水平姿勢からの回動を防止する回動防止機
構を前記回転操作部に設けたものである。
【0011】また、本発明に係る引戸用施錠装置は請求
項6に記載したように、先端に係止爪が設けられた鎌錠
本体をその基部にて回動自在となるように引戸側ケーシ
ング内に配設して該基部に回転操作部を連結するととも
に前記係止爪に先端が引っ掛けられる展開自在アームを
引戸枠側ケーシング内に取り付け、第1の係止部材を昇
降自在にかつ所定の押上げバネで上昇位置に保持される
ように前記引戸枠側ケーシング内に配置し、前記第1の
係止部材が上昇位置にあるときに前記引戸枠側ケーシン
グ内に退避された前記展開自在アームの先端が嵌まり込
む凹部を該第1の係止部材に設けるとともに前記第1の
係止部材が下降位置にあるときに前記係止爪が通過する
切込みを前記凹部に連通するようにかつ引戸に対向する
ように該第1の係止部材に形成し、第2の係止部材を水
平移動自在にかつ所定の押出しバネで押出し位置に保持
されるように前記引戸枠側ケーシング内に配置し、前記
第1の係止部材が下降位置にあるときに該第1の係止部
材の上に前記第2の係止部材が押し出されて該第1の係
止部材の上昇を防止するようにしたものである。
【0012】また、本発明に係る引戸用施錠装置は、前
記展開自在アームに収縮バネを設けて前記引戸枠側ケー
シング内の退避位置に保持させるようにしたものであ
る。
【0013】また、本発明に係る引戸用施錠装置は、引
戸側ケーシングに飛出し用バネの作用で引戸枠側への突
出状態が保持される飛出し突起を設けたものである。
【0014】請求項1の発明に係る引戸用施錠装置にお
いて、まず施錠を行う際には、回転操作部を廻すことで
鎌錠本体を水平に倒し、該鎌錠本体に設けられた係止部
先端の係止爪を引戸枠側に設けられた受け具に係止する
とともに、回転操作部を揺動させて施錠ピンを係止部に
形成された施錠用凹部に差し込む。
【0015】このようにすると、鎌錠本体の係止部は、
施錠ピンによってロックされた状態となり、鎌錠本体か
ら抜け出るおそれはない。したがって、屋外側から引戸
を開くことができない完全施錠状態となる。なお、外出
するときには、回転操作部を逆方向に廻すことにより、
鎌錠本体に設けられた係止部先端の係止爪を引戸枠側の
受け具から外して引戸側ケーシング内に退避させる。
【0016】次に、完全施錠状態のときに訪問者が来た
場合、回転操作部を逆方向に揺動させて施錠ピンを係止
部に形成されたピン孔から引き抜く。
【0017】このようにすると、係止部が鎌錠本体から
前進可能な状態となるので、その前進可能なストローク
分、例えば数cm程度の幅だけ、引戸を開けて訪問者を
室内から窺い見ることができる。なお、この状態では、
係止部先端の係止爪が引戸枠側の受け具に係止されたま
まであるので、それ以上引戸を開くことはできない、い
わば準施錠状態となり、訪問者の侵入が防止される。
【0018】かかる状態で訪問者を迎え入れたいときに
は、いったん引戸を閉じて係止部を鎌錠本体に後退さ
せ、しかる後に、回転操作部を逆方向に廻して係止部先
端の係止爪を引戸枠側の受け具から外し、引戸側ケーシ
ング内に退避させて施錠を解除してから、あらためて引
戸を開ければよい。なお、訪問者を入れたくないときに
は、引戸を閉じてから回転操作部を揺動させて施錠ピン
を係止部に形成されたピン孔に差し込み、完全施錠状態
に戻せばよい。
【0019】引戸については、引違い戸のほか片引き形
式のものも含むものとする。
【0020】係止部をどのような構造で進退自在とする
かは任意であるが、例えば2段の入れ子構造とすること
ができる。
【0021】施錠ピンをどのように構成するかは任意で
あるが、かかる施錠ピンを施錠用凹部に挿入された状態
に保持する施錠バネを設けるとともに、係止部が後退動
作中にその基端が施錠ピンの先端に当接したとき、該当
接作用で施錠ピンが押し出されるように係止部の基端及
び前記施錠ピンの先端の少なくともいずれかを構成した
場合においては、施錠ピンが係止部の施錠用凹部から外
れるのを防止することができることとなり、防犯性が向
上する。また、準施錠状態(係止部が鎌錠本体から前進
した状態)のときに引戸を閉じるときには、係止部の基
端が施錠ピンの先端に当接してこれを押し出すので、係
止部の基端と施錠ピンの先端との干渉を回避することが
できる。なお、係止部の基端が施錠ピンの先端を押し出
した後は、該施錠ピンの先端を摺動しながら係止部がさ
らに後退し、ちょうど施錠用凹部の位置にきたときに施
錠バネの作用で施錠ピンが施錠用凹部に差し込まれ、自
然に完全施錠状態となる。
【0022】係止部の基端と施錠ピンの先端とをどのよ
うに構成するかは任意であるが、例えば係止部の基端に
テーパ面を設けて施錠ピンの先端が該テーパ面を摺動し
ながら押し出されるように構成することが考えられる。
【0023】ここで、係止部を後退位置に保持する後退
バネを鎌錠本体に設けた場合においては、引戸を閉じる
操作の際、係止部は、後退バネの作用によってスムーズ
に鎌錠本体側へ後退する。また、準施錠状態のとき、引
戸をいったん閉めずにそのまま廻して解錠する場合もあ
り得るが、かかる構成にしておけば、係止部の爪が引戸
枠の受け具から外れた瞬間に後退バネの作用で係止部が
鎌錠本体側に自然に後退する。すなわち、準施錠状態の
ときに回転操作部を解錠方向に廻すだけで係止部が後退
するので、わざわざ手で係止部を鎌錠本体側に押し込む
といった手間をかけることなく、鎌錠本体を引戸側ケー
シング内に退避させることができる。
【0024】また、鎌錠本体に設けられた回動防止用係
止部に係止される回動防止用係止爪を持つ回動防止機構
を引戸側ケーシングに設けて鎌錠本体の水平姿勢からの
回動を防止し、該回動防止機構に回動防止用係止爪と回
動防止用係止部との係止状態を保持するための回動防止
バネを設けるとともに該係止状態が引戸枠に設けられた
突起による押込み動作によって解除されるように回動防
止機構を構成した場合においては、準施錠状態のときに
は引戸枠と引戸との間に隙間があるため、引戸枠に設け
られた突起による押し込み動作が作用しない。したがっ
て、回動防止バネが回動防止用係止爪と回動防止用係止
部との係止状態を保持するように作用し、鎌錠本体の水
平姿勢からの回動が防止される。一方、引戸を閉じてい
るときには、引戸枠に設けられた突起による押し込み動
作が作用して回動防止用係止爪と回動防止用係止部との
係止状態が解除されるので、回転操作部を廻して鎌錠本
体を解錠方向あるいは施錠方向に自由に回動させること
ができる。
【0025】このような鎌錠本体の水平姿勢からの回動
を防止する回動防止機構としては、かかる構成以外に、
回転操作部側に設けることも考えられる。その具体的構
成としてはさまざまなものが考えられるが、要は、鎌錠
本体が水平姿勢から回動することがないよう、該鎌錠本
体の基部に連結された回転操作部自体の回転をロックす
るように構成すればよい。
【0026】請求項6の発明に係る引戸用施錠装置にお
いて、まず施錠を行う際には、回転操作部を操作して鎌
錠本体を施錠位置に回転させ、該鎌錠本体先端の係止爪
を引戸枠側ケーシング内に退避された展開自在アームの
先端に引っ掛ける。
【0027】このようにすると、展開自在アームの先端
が第1の係止部材の凹部に嵌まり込んだ状態にあるた
め、鎌錠本体の係止爪は、展開自在アームの先端を介し
て第1の係止部材に係止され、完全施錠状態となる。な
お、外出するときには、回転操作部を操作することによ
り、鎌錠本体の係止爪を展開自在アームの先端から外し
て引戸側ケーシング内に退避させる。
【0028】次に、完全施錠状態のときに訪問者が来た
場合、回転操作部を操作して鎌錠本体先端の係止爪で第
1の係止部材を押し下げる。
【0029】このようにすると、展開自在アームの先端
が第1の係止部材の凹部から相対的に抜け出ることとな
り、引戸枠側ケーシングから展開可能な状態となるとと
もに、第1の係止部材が下降位置にあるため、係止爪の
先端が第1の係止部材に形成された切込みを通過できる
状態となる。
【0030】したがって、かかる状態で引戸を開くと、
展開自在アームの先端に係止爪が引っ掛けられたまま、
該係止爪の先端が第1の係止部材の切込みを通過する。
そして、展開自在アームの展開長、例えば数cm〜数十
cm程度を限度として引戸を開くことができるので、そ
の隙間から訪問者を室内から窺い見ることができる。な
お、この状態では、鎌錠本体の係止爪が展開自在アーム
の先端に引っ掛けられた状態のままなので、それ以上引
戸を開くことはできない、いわば準施錠状態となり、訪
問者の侵入が防止される。
【0031】かかる状態で訪問者を迎え入れたくないと
きには、引戸を閉じるだけで完全施錠状態に戻すことが
できる。すなわち、引戸を開けたとき、係止爪が第1の
係止部材の切込みを通過する際にそれまで該係止爪で前
進が阻まれていた第2の係止部材が押出しバネの作用で
押出し位置まで前進し、第1の係止部材の上に重なって
該第1の係止部材の上昇を防止している。
【0032】したがって、引戸を閉じていくと、鎌錠本
体の係止爪は、展開自在アームの先端を引っ掛けた状態
のまま、その先端で第2の係止部材を押し戻し、それに
伴って、第1の係止部材が押上げバネの作用で上昇す
る。そして、引戸枠側ケーシング内に退避された展開自
在アームの先端は、第1の係止部材の凹部に嵌まり込む
とともに、鎌錠本体の係止爪は、展開自在アームの先端
を介して第1の係止部材に係止され、元通りの完全施錠
状態に戻る。なお、訪問者を迎え入れたい場合には、こ
のようにいったん引戸を閉じて完全施錠状態にした後、
上述した解錠手順で解錠し、引戸を開ければよい。
【0033】ここで、展開自在アームに収縮バネを設け
て引戸枠側ケーシング内の退避位置に保持させるように
したならば、引戸を閉じるとき、展開自在アームがその
先端に引っ掛けられた係止爪を引っ張る形となるので、
係止爪が展開自在アームから外れる懸念がなくなる。
【0034】また、引戸側ケーシングに飛出し用バネの
作用で引戸枠側への突出状態が保持される飛出し突起を
設けたならば、展開自在アームの先端が係止爪から外れ
るのを防止することが可能となり、準施錠状態における
防犯性を向上させることが可能となる。
【0035】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る引戸用施錠装
置の実施の形態について、添付図面を参照して説明す
る。なお、従来技術と実質的に同一の部品等については
同一の符号を付してその説明を省略する。
【0036】(第1実施形態)図1及び図2は、本実施
形態に係る引戸用施錠装置を示したものである。これら
の図でわかるように、本実施形態に係る引戸用施錠装置
1は、引戸側ケーシング2内に配設された鎌錠本体3
と、該鎌錠本体を操作する操作部4とから概ね構成され
る。
【0037】鎌錠本体3は、図3でよくわかるように中
空矩形断面を有する鞘体5と、該鞘体内にて進退自在と
なるように入れ子状に挿入された係止部6とからなり、
その先端に形成された係止爪7は、図2でよくわかるよ
うに、引戸枠側ケーシング23内の受け具24に係止さ
れるようになっている。
【0038】ここで、係止部6の基部にはストッパー9
を上方に向けて突設してあり、該ストッパーを鞘体5に
形成されたガイド溝10に貫通させることにより、係止
部6の前進位置及び後退位置を制限するようになってい
る。
【0039】一方、操作部4は、本体11とその円形凹
部13内に配置された回転操作部としての操作ノブ12
とから概ね構成してあり、該操作ノブは、図4でよくわ
かるようにその中央背面を鎌錠本体3の鞘体5の基部か
ら延びる連結軸8に連結してあり、該操作ノブを円形凹
部13内で廻すことによって鎌錠本体3をその基部にて
回動させることができるようになっている。また、操作
ノブ12は、ピン14を介して連結軸8の先端に連結し
てあり、図4(a)の矢印に示す方向に揺動できるように
なっている。
【0040】また、操作ノブ12の背面には、操作部4
の本体11に形成された円弧状溝16を貫通するように
して施錠ピン15を突設してあり、該操作ノブの揺動操
作に応じて施錠ピン15を鎌錠本体3の鞘体5に形成さ
れたピン孔17、さらにはその内側の係止部6に形成さ
れた施錠用凹部としてのピン孔18に差し込んだり引き
抜いたりすることができるようになっている。
【0041】また、操作ノブ12には、揺動用のピン1
4を巡らせるようにしてV字状の施錠バネ20を設けて
あり、該施錠バネの作用によって、施錠ピン15が係止
部6に形成されたピン孔18に挿入された状態で保持さ
れるように、操作ノブ12を揺動させるようになってい
る。
【0042】係止部6の基端には、図3でよくわかるよ
うにテーパ状の当接面19を形成してあり、該係止部が
鞘体5内で後退したとき、該当接面が施錠ピン15を押
し出しながら該施錠ピンに干渉されることなくさらに後
退できるように構成してある。
【0043】一方、操作ノブ12の反対側背面には、円
形凹部13に形成された嵌合穴22に嵌合する回動防止
機構としての嵌合突起21を突設してあり、操作ノブ1
2を揺動させて嵌合突起21を嵌合穴22に嵌め込むこ
とにより、操作ノブ12の回動、ひいては連結軸8を介
して連結された鎌錠本体3の水平姿勢からの回動を防止
するようになっている。
【0044】本実施形態に係る引戸用施錠装置1におい
て、まず施錠を行う際には、操作ノブ12を廻すことで
鎌錠本体3を水平に倒し、該鎌錠本体に設けられた係止
部6先端の係止爪7を引戸枠側に設けられた受け具24
に係止するとともに、操作ノブ12を揺動させて施錠ピ
ン15を係止部6に形成されたピン孔18に差し込む。
【0045】このようにすると、鎌錠本体3の係止部6
は、施錠ピン15によってロックされた状態となり、鎌
錠本体3から抜け出るおそれはない。したがって、屋外
側から引戸を開くことができない完全施錠状態となる。
なお、外出するときには、操作ノブ12を逆方向に廻す
ことにより、鎌錠本体3に設けられた係止部6先端の係
止爪7を引戸枠側の受け具24から外して引戸側ケーシ
ング2内に退避させる。
【0046】次に、完全施錠状態のときに訪問者が来た
場合、操作ノブ12を逆方向に揺動させて施錠ピン15
を係止部6のピン孔18から引き抜く。
【0047】このようにすると、係止部6が鎌錠本体3
から前進可能な状態となるので、その前進可能なストロ
ーク分、例えば数cm程度の幅だけ、図5に示すように
引戸31を開けて訪問者を室内から窺い見ることができ
る。なお、この状態では、係止部6先端の係止爪7が引
戸枠側の受け具24に係止されたままであるので、それ
以上引戸31を開くことはできない、いわば準施錠状態
となり、訪問者の侵入が防止される。また、操作ノブ1
2が逆方向に揺動されている状態、すなわち嵌合突起2
1が嵌合穴22に嵌合されている状態であるため、操作
ノブ12ひいてはそれに連結されている鎌錠本体3の水
平姿勢からの回動が防止され、訪問者の強引な侵入が確
実に防止される。
【0048】かかる状態で訪問者を迎え入れたいときに
は、操作ノブ12を図5の位置から図6の位置に揺動さ
せて鎌錠本体3の回動防止状態を解除し、次いで、いっ
たん引戸31を閉じて係止部6を後退させ、鎌錠本体5
の鞘体5内に戻して完全施錠状態とした後、操作ノブ1
2を逆方向に廻して係止部6先端の係止爪7を引戸枠側
の受け具24から外し、引戸側ケーシング2内に退避さ
せて施錠を解除してから、あらためて引戸31を開けれ
ばよい。
【0049】ここで、図5のような準施錠状態(係止部
6が鎌錠本体3から前進した状態)のときに引戸31を
閉じていくと、係止部6の基端は、やがて施錠ピン15
の先端にぶつかるが、図6で示したように該基端に形成
されたテーパ面19が施錠ピン15を押し出すので、係
止部6の基端と施錠ピン15の先端との干渉は回避され
る。
【0050】なお、係止部6の基端が施錠ピン15の先
端を押し出した後は、該施錠ピンの先端を摺動しながら
係止部6がさらに図6に示すように後退し、ちょうど施
錠用凹部であるピン孔18の位置にきたときに施錠バネ
20の作用で施錠ピン15が該ピン孔に差し込まれ、図
4に示した完全施錠状態に自然に戻る。
【0051】一方、訪問者を入れたくないときには、操
作ノブ12をそのままにして図5に示す回動防止状態を
保持しつつ、引戸31を閉じ、該引戸が完全に閉じた状
態を確認してから操作ノブ12を揺動させて施錠ピン1
5を係止部6のピン孔18に差し込み、完全施錠状態に
戻せばよい。
【0052】以上説明したように、本実施形態に係る引
戸用施錠装置1によれば、鎌錠本体3に係止部6を進退
自在に設けたので、係止部6先端の係止爪7を引戸枠側
の受け具24に係止したまま、引戸31を一定幅開くこ
とが可能となる。したがって、不意の侵入が防止された
状態で引戸31と引戸枠との隙間から訪問者を窺い見る
ことが可能となり、玄関等に設けられた引戸における防
犯性が向上する。また、防犯性が確保された状態で引戸
31を若干開けておくことができるので、通風やペット
の出入りにも都合がよい。
【0053】なお、係止部6を後退させるとともに操作
ノブ12を揺動させて施錠ピン15を係止部6のピン孔
18に差し込んでおけば、係止部6の抜け出しが防止さ
れるので、かかる状態で操作ノブ12を廻せば、通常の
鎌錠と同様に施錠あるいは解錠を行うことができる。
【0054】また、本実施形態に係る引戸用施錠装置1
によれば、施錠ピン15を施錠用凹部であるピン孔18
に挿入された状態に保持する施錠バネ20を設けるとと
もに、係止部6の基端にテーパ面19を設けるようにし
たので、施錠ピン15が係止部6のピン孔18から外れ
るのを防止することができることとなり、防犯性が向上
する。また、準施錠状態のときに引戸31を閉じる際、
係止部6の基端が施錠ピン15の先端に当接してこれを
押し出すので、係止部6の基端と施錠ピン15の先端と
の干渉を未然に回避することができる。
【0055】また、本実施形態に係る引戸用施錠装置1
によれば、回転操作部である操作ノブ12の背面に回動
防止機構である嵌合突起21を設け、該操作ノブを揺動
させることによって該嵌合突起を嵌合穴22に嵌合させ
るようにしたので、準施錠状態のときに鎌錠本体3の水
平姿勢からの回動が防止されることとなり、訪問者が鎌
錠本体3を跳ね上げて係止爪7を受け具24から外して
しまうおそれもない。
【0056】本実施形態では特に言及しなかったが、図
7に示すように後退バネ41を鎌錠本体3の鞘体5に突
設した固定ピン42と係止部6のストッパー9との間に
設けて、係止部6を後退位置に保持するように構成すれ
ば、引戸31を閉じる操作の際、係止部6は、後退バネ
41の作用によってスムーズに鎌錠本体3の鞘体5側へ
後退する。
【0057】また、準施錠状態のとき、引戸31をいっ
たん閉めずにそのまま鎌錠本体3を廻して解錠する場合
もあり得るが、かかる構成にしておけば、係止部6の係
止爪7が引戸枠の受け具24から外れた瞬間に後退バネ
41の作用で係止部6が鞘体5内に自然に後退する。す
なわち、準施錠状態のときに操作ノブ12を解錠方向に
廻すだけで係止部6が後退するので、わざわざ手で係止
部6を鞘体5側に押し込むといった手間をかけることな
く、鎌錠本体3を引戸側ケーシング2内に退避させるこ
とができる。
【0058】また、本実施形態では、引戸枠側ケーシン
グ23よりも引戸側ケーシング2を小さくするように構
成したが、図8に示すように引戸枠側ケーシング23a
よりも引戸側ケーシング2aを大きくしてもよいことは
言うまでもない。なお、かかる変形例においては、係止
部6の係止爪7を係止するための受け具24aを手前側
に移す必要があるものの、その他の構成及び作用効果
は、上述の実施形態とほぼ同様であるので、ここではそ
の説明を省略する。
【0059】また、本実施形態では、操作ノブ12を揺
動させてその背面側の嵌合突起21を嵌合穴22に嵌め
込むことによって、鎌錠本体3の水平姿勢からの回動を
防止するようにしたが、これに代えて、図9に示すよう
に、鎌錠本体3の鞘体5下面に設けられた回動防止用係
止部51に係止される回動防止用係止爪52を持つ回動
防止機構53を引戸側ケーシング2aに設けて鎌錠本体
3の水平姿勢からの回動を防止するとともに、該回動防
止機構に回動防止用係止爪52と回動防止用係止部51
との係止状態を保持するための回動防止バネ54を設け
て該係止状態が引戸枠側ケーシング23aに設けられた
突起55による押込み動作によって解除されるように回
動防止機構53を構成してもよい。
【0060】かかる構成においては、完全施錠状態にあ
るときには、引戸枠側ケーシング23aに設けられた突
起55が回動防止バネ54の引張力に逆らいながら回動
防止用係止爪52を同図(a)、(b)に示すように右方向に
移動させて回動防止用係止部51との係止状態を解除す
るので、鎌錠本体3を廻して施錠あるいは解錠を自由に
行うことができる一方、準施錠状態にあるときには、同
図(c)に示すように回動防止バネ54の引張力によって
回動防止用係止爪52が左方向に移動して回動防止用係
止部51との係止状態が保持されるので、鎌錠本体3の
水平姿勢からの回動を防止することが可能となる。
【0061】(第2実施形態)次に、第2実施形態につ
いて説明する。
【0062】図10及び図11は、第2実施形態に係る
引戸用施錠装置を示したものである。これらの図でわか
るように、本実施形態に係る引戸用施錠装置61は、引
戸側ケーシング62内に基部にて回動自在となるように
鎌錠本体64を配設するとともに、引戸枠側ケーシング
66内には展開自在アーム65を取り付け、該展開自在
アームの先端に鎌錠本体64の先端に設けられた係止爪
63を引っ掛けることができるようになっている。
【0063】鎌錠本体64の基部はほぼ円盤状をなし、
その周面には、図10でよくわかるようにピニオンギア
67を形成してある。また、鎌錠本体64の側方位置に
はスライド体69を昇降自在に引戸側ケーシング62内
に内蔵してあり、該スライド体の側面に形成されたラッ
クギア68を鎌錠本体64基部のピニオンギア67に噛
合させてある。そして、スライド体69の側面から伸び
る連結軸70の先端に取り付けられたスライド操作部7
1を上下させることにより、鎌錠本体64を回動させる
ことができるようになっている。すなわち、スライド操
作部71は、鎌錠本体64を回動させる回転操作部とし
て機能する。
【0064】ここで、連結軸70は、引戸の室内側に取
り付けられるプレート72に形成されたスリット76を
貫通させた上で上述したスライド操作部71を取り付け
てあるが、該プレートには、目盛り73、74、75を
表示してあり、スライド操作部71を目盛り73まで引
き下げると、鎌錠本体64が引戸側ケーシング62内に
退避される解錠状態となる。また、かかる状態からスラ
イド操作部71を目盛り74まで引き上げると施錠状態
となり、さらに目盛り75まで引き上げると、準施錠状
態となる。
【0065】一方、引戸枠側ケーシング66内には、第
1の係止部材79を昇降自在にかつ押上げバネ80で上
昇位置に保持されるように配置してある。ここで、第1
の係止部材79には、図12でよくわかるように凹部8
1を設けてあり、第1の係止部材79が上昇位置にある
ときに引戸枠側ケーシング66内に退避された展開自在
アーム65の先端が嵌まり込むようになっているととも
に、該凹部に連通するようにかつ引戸に対向するように
切込み82を形成してあり、第1の係止部材79が下降
位置にあるときに鎌錠本体64の係止爪63が通過でき
るようになっている。
【0066】また、引戸枠側ケーシング66内には、第
2の係止部材77を水平移動自在にかつ押出しバネ78
で押出し位置に保持されるように配置してあり、第1の
係止部材79が下降位置にあるときに該第1の係止部材
の上に押し出されて該第1の係止部材の上昇を防止する
ようになっている。なお、図12(b)でわかるように、
引戸枠側ケーシング66の引戸対向面にも切込み82と
同様の切込み83を設けてあり、第1の係止部材79が
下降位置にあるときに、その切込み82と重なるように
位置決めしてある。
【0067】展開自在アーム65は、2つのアーム部材
87、88をヒンジ85を介して連結するとともに、ア
ーム部材87の基端をヒンジ84を介して引戸枠側ケー
シング66に取り付けてなる。ここで、アーム部材88
は、図10(b)でよくわかるように、二枚のアームプレ
ート88a、88bをスペーサ86を介して連結してあ
り、該アームプレートの隙間に鎌錠本体64の係止爪6
3を引っ掛けることができるようになっている。
【0068】本実施形態に係る引戸用施錠装置61にお
いて、まず施錠を行う際には、回転操作部であるスライ
ド操作部71を目盛り74に合わせ、鎌錠本体64を図
13に示すように施錠位置に回転させ、該鎌錠本体先端
の係止爪63を引戸枠側ケーシング66内に退避された
展開自在アーム65の先端であるスペーサ86に引っ掛
ける。
【0069】このようにすると、展開自在アーム65の
先端86が第1の係止部材79の凹部81に嵌まり込ん
だ状態となるため、鎌錠本体64の係止爪63は、展開
自在アーム65の先端86を介して第1の係止部材79
に係止され、完全施錠状態となる。なお、外出するとき
には、スライド操作部71を目盛り73に合わせること
により、鎌錠本体64の係止爪63を展開自在アーム6
5の先端86から外して引戸側ケーシング62内に退避
させる。
【0070】次に、完全施錠状態のときに訪問者が来た
場合、スライド操作部71を操作して目盛り75に合わ
せ、図14に示すように鎌錠本体64先端の係止爪63
で第1の係止部材79を押し下げる。
【0071】このようにすると、展開自在アーム65の
先端86が第1の係止部材79の凹部81から相対的に
抜け出ることとなり、引戸枠側ケーシング66から展開
可能な状態となるとともに、第1の係止部材79が下降
位置にあるため、係止爪63の先端が第1の係止部材7
9に形成された切込み82を通過できる状態となる。
【0072】したがって、かかる状態で引戸を開くと、
図15に示すように係止爪63が展開自在アーム65の
先端86に引っ掛けられたまま、該係止爪の先端が第1
の係止部材79の切込み82(さらには引戸枠側ケーシ
ング66に形成された切込み83)を通過する。そし
て、展開自在アーム65の展開長、例えば数cm〜数十
cm程度を限度として引戸31を開くことができるの
で、その隙間から訪問者を室内から窺い見ることができ
る。なお、この状態では、鎌錠本体64の係止爪63が
展開自在アーム65の先端に引っ掛けられた状態のまま
なので、それ以上引戸31を開くことはできない、いわ
ば準施錠状態となり、訪問者の侵入が防止される。
【0073】かかる状態で訪問者を迎え入れたくないと
きには、引戸31を閉じるだけで完全施錠状態に戻すこ
とができる。すなわち、引戸31を開けたとき、係止爪
63が第1の係止部材79の切込み82を通過する際に
それまで該係止爪で前進が阻まれていた第2の係止部材
77が押出しバネ78の作用で押出し位置まで前進し、
第1の係止部材79の上に重なって該第1の係止部材の
上昇を防止している。
【0074】したがって、引戸31を閉じていくと、鎌
錠本体64の係止爪63は、展開自在アーム65の先端
86を引っ掛けた状態のまま、その先端で第2の係止部
材77を押し戻し、それに伴って、第1の係止部材79
が押上げバネ80の作用で上昇する。そして、引戸枠側
ケーシング66内に退避された展開自在アーム65の先
端86は、第1の係止部材79の凹部81に嵌まり込む
とともに、鎌錠本体64の係止爪63は、展開自在アー
ム65の先端86を介して第1の係止部材79に係止さ
れ、元通りの完全施錠状態に戻る(図13)。
【0075】ここで、展開自在アーム65に図16に示
すような収縮バネ91を取り付けておくのがよい。この
ようにすると、引戸31を閉じるとき、展開自在アーム
65がその先端に引っ掛けられた係止爪63を引っ張る
形となるので、係止爪63が展開自在アーム65から外
れる懸念がなくなる。
【0076】一方、訪問者を迎え入れたい場合には、こ
のようにいったん引戸31を閉じて完全施錠状態にした
後、上述した解錠手順で解錠し、引戸31を開ければよ
い。
【0077】以上説明したように、本実施形態に係る引
戸用施錠装置61によれば、引戸枠側ケーシング66内
に展開自在アーム65を取り付けてその先端に鎌錠本体
64の係止爪63を引っ掛けるように構成したので、展
開自在アーム65の展開長を限度として引戸31を開く
ことが可能となり、引戸31と引戸枠との間には、一定
の隙間が形成される。すなわち、不意の侵入が防止され
た状態で引戸31と引戸枠との隙間から訪問者を窺い見
ることが可能となり、玄関等に設けられた引戸における
防犯性が向上する。また、防犯性が確保された状態で引
戸31を若干開けておくことができるので、通風やペッ
トの出入りにも都合がよい。
【0078】また、本実施形態に係る引戸用施錠装置に
よれば、展開自在アーム65に収縮バネ91を設けて引
戸枠側ケーシング66内の退避位置に保持させるように
したので、引戸31を閉じるとき、展開自在アーム65
がその先端に引っ掛けられた係止爪63を引っ張る形と
なり、該係止爪が展開自在アーム65から外れるのを未
然に防止することができる。
【0079】本実施形態では特に言及しなかったが、図
17に示すように引戸側ケーシング62に飛出し用バネ
102の作用で引戸枠側への突出状態が保持される飛出
し突起101を設けるようにすれば、展開自在アーム6
5の先端86が係止爪63から外れるのを防止すること
が可能となり、準施錠状態における防犯性を向上させる
ことが可能となる。なお、引戸31を閉じる際には、同
図(b)に示すように飛出し突起101が引戸枠側ケーシ
ング66に押し込められるので、飛出し突起101が邪
魔になって引戸31を閉めることができないといった事
態は未然に回避される。
【0080】
【発明の効果】以上述べたように、請求項1に係る本発
明の引戸用施錠装置によれば、係止部先端の係止爪を引
戸枠側の受け具に係止したまま、引戸を一定幅開くこと
が可能となる。したがって、不意の侵入が防止された状
態で引戸と引戸枠との隙間から訪問者を窺い見ることが
可能となり、玄関等に設けられた引戸における防犯性が
向上する。また、防犯性が確保された状態で引戸を若干
開けておくことができるので、通風やペットの出入りに
も都合がよい。なお、係止部を後退させるとともに回転
操作部を揺動させて施錠ピンを係止部の施錠用凹部に差
し込んでおけば、係止部の抜け出しが防止されるので、
かかる状態で回転操作部を廻せば、通常の鎌錠と同様に
施錠あるいは解錠を行うことができる。
【0081】また、請求項2に係る本発明の引戸用施錠
装置によれば、施錠ピンが係止部の施錠用凹部から外れ
るのを防止することができることとなり、防犯性が向上
する。また、準施錠状態のときに引戸を閉じる際、係止
部の基端が施錠ピンの先端に当接してこれを押し出すの
で、係止部の基端と施錠ピンの先端との干渉を未然に回
避することができるという効果も奏する。
【0082】また、請求項3に係る本発明の引戸用施錠
装置によれば、引戸を閉じる操作の際、係止部は、後退
バネの作用によってスムーズに鎌錠本体側へ後退する。
また、準施錠状態のとき、引戸をいったん閉めずにその
まま鎌錠本体を廻して解錠する場合もあり得るが、その
ような場合には、係止部の係止爪が引戸枠の受け具から
外れた瞬間に後退バネの作用で係止部が鎌錠本体側に自
然に後退する。すなわち、準施錠状態のときに回転操作
部を解錠方向に廻すだけで係止部が後退するので、わざ
わざ手で係止部を後退させるといった手間をかけること
なく、鎌錠本体を引戸側ケーシング内に退避させること
ができるという効果も奏する。
【0083】また、請求項4に係る本発明の引戸用施錠
装置によれば、準施錠状態のときに鎌錠本体の水平姿勢
からの回動が防止されることとなり、訪問者が鎌錠本体
を跳ね上げて係止爪を受け具から外してしまうおそれが
なくなるという効果も奏する。
【0084】また、請求項5に係る本発明の引戸用施錠
装置によれば、準施錠状態のときに鎌錠本体の水平姿勢
からの回動が防止されることとなり、訪問者が鎌錠本体
を跳ね上げて係止爪を受け具から外してしまうおそれが
なくなるという効果も奏する。
【0085】また、請求項6に係る本発明の引戸用施錠
装置によれば、不意の侵入が防止された状態で引戸と引
戸枠との隙間から訪問者を窺い見ることが可能となり、
玄関等に設けられた引戸における防犯性が向上する。ま
た、防犯性が確保された状態で引戸を若干開けておくこ
とができるので、通風やペットの出入りにも都合がよ
い。
【0086】また、請求項7に係る本発明の引戸用施錠
装置によれば、引戸を閉じるとき、展開自在アームがそ
の先端に引っ掛けられた係止爪を引っ張る形となるの
で、係止爪が展開自在アームから外れる懸念がなくなる
という効果も奏する。
【0087】また、請求項8に係る本発明の引戸用施錠
装置によれば、展開自在アームの先端が係止爪から外れ
るのを防止することが可能となり、準施錠状態における
防犯性を向上させることが可能となるという効果も奏す
る。
【0088】
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に係る引戸用施錠装置の全体斜視
図。
【図2】第1実施形態に係る引戸用施錠装置を一部を断
面表示した側面図。
【図3】鎌錠本体の全体斜視図。
【図4】操作ノブ近傍の詳細図であり、(a)は水平断面
図、(b)は正面図。
【図5】第1実施形態に係る引戸用施錠装置の作用を示
した図であり、(a)は水平断面図、(b)は側面図。
【図6】同じく引戸用施錠装置の別の作用を示した詳細
断面図。
【図7】鎌錠本体の変形例を示した全体斜視図。
【図8】変形例に係る引戸用施錠装置を一部を断面表示
した側面図。
【図9】別の変形例に係る引戸用施錠装置の図であり、
(a)は側面図、(b)、(c)は作用を示した詳細側面図。
【図10】第2実施形態に係る引戸用施錠装置の図であ
り、(a)は一部を断面表示した側面図、(b)は展開自在ア
ームの先端近傍の詳細図。
【図11】第2実施形態に係る引戸用施錠装置のうち、
引戸側を示した全体斜視図。
【図12】第1及び第2の係止部材を示した全体斜視
図。
【図13】第2実施形態に係る引戸用施錠装置の作用を
示した図。
【図14】同じく第2実施形態に係る引戸用施錠装置の
作用を示した図。
【図15】同じく第2実施形態に係る引戸用施錠装置の
作用を示した図。
【図16】収縮バネ及びその作用を示した側面図。
【図17】変形例に係る引戸用施錠装置を示した側面
図。
【符号の説明】
1 引戸用施錠装置 2 引戸側ケーシング 3 鎌錠本体 6 係止部 7 係止爪 12 操作ノブ(回転操作部) 15 施錠ピン 18 ピン孔(施錠用凹部) 19 テーパ面 20 施錠バネ 21 嵌合突起(回動防止機
構) 22 嵌合穴(回動防止機構) 23 引戸枠側ケーシング 41 後退バネ 51 回動防止用係止部 52 回動防止用係止爪 53 回動防止機構 54 回動防止バネ 55 引戸枠に設けられた突起 61 引戸用施錠装置 62 引戸側ケーシング 63 係止爪 64 鎌錠本体 65 展開自在アーム 66 引戸枠側ケーシング 71 スライド操作部(回転操
作部) 77 第2の係止部材 78 押出しバネ 79 第1の係止部材 80 押上げバネ 81 凹部 82 切込み 86 展開自在アームの先端 91 収縮バネ 101 飛出し突起 102 飛出し用バネ

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 先端に係止爪が設けられた係止部が進退
    自在に設けられた鎌錠本体をその基部にて回動自在とな
    るように引戸側ケーシング内に配設して該基部に回転操
    作部を連結するとともに、前記回転操作部を揺動自在に
    構成してその背面に前記係止部に形成された施錠用凹部
    に差し込まれる施錠ピンを突設し、該施錠ピンを前記回
    転操作部の揺動操作に応じて前記施錠用凹部に差込み引
    抜き自在に構成したことを特徴とする引戸用施錠装置。
  2. 【請求項2】 前記施錠ピンを前記施錠用凹部に挿入さ
    れた状態に保持する施錠バネを設けるとともに、前記係
    止部が後退動作中にその基端が前記施錠ピンの先端に当
    接したとき、該当接作用で前記施錠ピンが押し出される
    ように前記係止部の基端及び前記施錠ピンの先端の少な
    くともいずれかを形成した請求項1記載の引戸用施錠装
    置。
  3. 【請求項3】 前記係止部を後退位置に保持する後退バ
    ネを前記鎌錠本体に設けた請求項1若しくは請求項2記
    載の引戸用施錠装置。
  4. 【請求項4】 前記鎌錠本体に設けられた回動防止用係
    止部に係止される回動防止用係止爪を持つ回動防止機構
    を前記引戸側ケーシングに設けて前記鎌錠本体の水平姿
    勢からの回動を防止し、該回動防止機構に前記回動防止
    用係止爪と前記回動防止用係止部との係止状態を保持す
    るための回動防止バネを設けるとともに該係止状態が引
    戸枠に設けられた突起による押込み動作によって解除さ
    れるように前記回動防止機構を構成した請求項1記載の
    引戸用施錠装置。
  5. 【請求項5】 前記鎌錠本体の水平姿勢からの回動を防
    止する回動防止機構を前記回転操作部に設けた請求項1
    記載の引戸用施錠装置。
  6. 【請求項6】 先端に係止爪が設けられた鎌錠本体をそ
    の基部にて回動自在となるように引戸側ケーシング内に
    配設して該基部に回転操作部を連結するとともに前記係
    止爪に先端が引っ掛けられる展開自在アームを引戸枠側
    ケーシング内に取り付け、第1の係止部材を昇降自在に
    かつ所定の押上げバネで上昇位置に保持されるように前
    記引戸枠側ケーシング内に配置し、前記第1の係止部材
    が上昇位置にあるときに前記引戸枠側ケーシング内に退
    避された前記展開自在アームの先端が嵌まり込む凹部を
    該第1の係止部材に設けるとともに前記第1の係止部材
    が下降位置にあるときに前記係止爪が通過する切込みを
    前記凹部に連通するようにかつ引戸に対向するように該
    第1の係止部材に形成し、第2の係止部材を水平移動自
    在にかつ所定の押出しバネで押出し位置に保持されるよ
    うに前記引戸枠側ケーシング内に配置し、前記第1の係
    止部材が下降位置にあるときに該第1の係止部材の上に
    前記第2の係止部材が押し出されて該第1の係止部材の
    上昇を防止するようにしたことを特徴とする引戸用施錠
    装置。
  7. 【請求項7】 前記展開自在アームに収縮バネを設けて
    前記引戸枠側ケーシング内の退避位置に保持させるよう
    にした請求項6記載の引戸用施錠装置。
  8. 【請求項8】 引戸側ケーシングに飛出し用バネの作用
    で引戸枠側への突出状態が保持される飛出し突起を設け
    た請求項6記載の引戸用施錠装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100402766C (zh) * 2003-04-25 2008-07-16 多玛两合有限公司 用于可移动的壁板的定位装置
KR101299493B1 (ko) * 2012-12-14 2013-08-28 이지은 도어의 보조 잠금장치
KR101398143B1 (ko) 2012-12-14 2014-05-27 이지은 도어의 일부 개방형 도어 잠금구

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