JP2000140621A - バイオマス熱分解生成ガス処理方法及びその装置 - Google Patents

バイオマス熱分解生成ガス処理方法及びその装置

Info

Publication number
JP2000140621A
JP2000140621A JP10317076A JP31707698A JP2000140621A JP 2000140621 A JP2000140621 A JP 2000140621A JP 10317076 A JP10317076 A JP 10317076A JP 31707698 A JP31707698 A JP 31707698A JP 2000140621 A JP2000140621 A JP 2000140621A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gas
biomass
hydrogen
methane
carbon monoxide
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP10317076A
Other languages
English (en)
Inventor
Akira Matsunaga
旭 松永
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Meidensha Corp
Meidensha Electric Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Meidensha Corp
Meidensha Electric Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Meidensha Corp, Meidensha Electric Manufacturing Co Ltd filed Critical Meidensha Corp
Priority to JP10317076A priority Critical patent/JP2000140621A/ja
Publication of JP2000140621A publication Critical patent/JP2000140621A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E50/00Technologies for the production of fuel of non-fossil origin
    • Y02E50/30Fuel from waste, e.g. synthetic alcohol or diesel
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells

Landscapes

  • Fuel Cell (AREA)
  • Apparatus Associated With Microorganisms And Enzymes (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
  • Physical Or Chemical Processes And Apparatus (AREA)
  • Industrial Gases (AREA)
  • Production Of Liquid Hydrocarbon Mixture For Refining Petroleum (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 バイオマス熱分解生成ガスを化学的処理及び
生物学的処理を施して有効的に利用する。 【解決手段】 微粉砕したバイオマスを熱分解装置1に
おいて熱分解して得られた水素と一酸化炭素を主成分と
するガスを、一酸化炭素変成器3に供給して水蒸気と反
応させて水素と二酸化炭素を主成分とするガスに変換し
た後、熱回収装置5において熱を回収して、これを石油
生産菌培養タンク7に供給して石油生産菌によってアル
カン、アルケンを主成分とする石油を生成する。石油生
産菌培養タンク7から排出された一酸化炭素は、一酸化
炭素変成器3に返流され一酸化炭素変成器3において変
成された後に、石油生産のために再び石油生産菌培養タ
ンク7に供給される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、バイオマスを熱分
解して得られたガスを化学的処理及び生物学的処理を施
して有効的に利用する方法及びその装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】特願平9−112281号においてメタ
ン発酵及びアセトン−ブタノール発酵と石油生産菌培養
の組合せ処理方法についての記述がある。この方法にお
いてはアセトン−ブタノール発酵の副生成物である水素
と二酸化炭素を原料として嫌気性条件下で石油生産菌培
養を行ない、石油の主成分アルカン/アルケンを生産す
るとともに、アセトン−ブタノール発酵液の蒸留分離し
た廃液あるいは抽出分離した抽出残液をメタン発酵タン
クに送り込んで、発生したメタンガスの一部をこのメタ
ン発酵タンクの加温に用いるとともに、石油生産菌培養
タンクで副生した一酸化炭素を含む排ガスに水蒸気改質
による変成を行なって水素と二酸化炭素に変換し、この
水素と二酸化炭素をメタン発酵タンクに通気することを
特徴としている。
【0003】この方法を実施するための装置の構成を図
4に示す。
【0004】アセトン−ブタノール発酵は原料としてデ
ンプン質とか糖質の原料が用いられる。これは先の原料
を破砕、殺菌などの前処理を施した後にアセトン−ブタ
ノール発酵を行なう種菌によりアセトン、ブタノール、
イソプロパノール、エタノールを生産する方法である。
副生成物として水素と二酸化炭素が得られる。現在は石
油から安価にブタノールを工業生産することができるこ
とから、この方法は用いられていない。
【0005】石油生産菌は大阪大学の今中、森川らによ
り油田土壌から発見された細菌である。今中らは、石油
生産菌を用いて嫌気性条件の下で二酸化炭素と水素を原
料とした石油の主成分であるアルカン/アルケンを生成
する一連のプロセスにより構築された二酸化炭素固定と
石油生成に関する微生物学的方法を提供した。
【0006】また、メタン発酵の分野においては近年、
新種のメタン生成菌が相次いで発見されている。長岡科
学技術大学の帆秋らの報告によると、深海底の熱水鉱床
に棲息する超好熱性の水素資性メタン生成菌は、最適温
度が85℃で倍加時間がわずか26分と大腸菌並みの増
殖速度を持つものがあり、太陽光が届かない深海におけ
る光合成に依存しない生物系の第一次生産者となってい
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】バイオマスエネルギー
は再生可能であり大気中の二酸化炭素濃度を増加させな
い利点がある。
【0008】しかしながら、エネルギー密度が低いうえ
にバイオマスを得るために広大な面積が必要であるだけ
でなく、固体のままではエネルギーとして利用しにく
く、気体や液体などの利用しやすい形態に変化させるの
に必要な投入(インプット)エネルギーの生産(アウト
プット)エネルギーに対する比率が高いという短所があ
るために、薪炭として用いられる以外には実際には用い
られていなかった。
【0009】また、アルコール発酵やアセトン−ブタノ
ール発酵は、生産物の利用価値は高いが、発酵液から分
離する過程でエネルギーが消費されるのでアウトプット
よりもインプットのエネルギーの方が多く、エネルギー
変換方法としては評価が低いのが現状である。
【0010】長崎総合科学大学の坂井らは、草や木など
のバイオマスを微粉砕して、水蒸気と酸素をガス化剤と
した低温熱分解により、タールの発生を防ぎ、水素と一
酸化炭素を主成分とした高い発熱量の合成ガスを得た
後、昇圧して触媒を通してメタノールを合成する方法に
ついて報告している。バイオマスからメタノールを製造
する方法を図5に示す。この方法は生成物の分解が容易
であり、アセトン−ブタノール発酵やエタノール発酵に
比較してエネルギー変換に要するインプットエネルギー
が比較的少ないことから、エネルギー変換方法としては
評価される。
【0011】しかしながら、熱分解により得られた合成
ガスをメタノール以外の燃料に変換する方法は報告され
ていない。
【0012】また、石油生成菌を用いて嫌気性条件下で
水素と二酸化炭素下で水素と二酸化炭素を原料としてア
ルカン/アルケンを生産する方法においては、原料の水
素を供給する手段として、天然ガスのような化石燃料を
用いたり、水を電気分解する方法が採られている。化石
燃料を用いることは大気中の二酸化炭素を増加させるこ
とになり、太陽電池による発電はまだコストが高いとい
う欠点があり、水素の生産コストが安価にならない限
り、微生物を用いた石油生産が実用化される可能性は低
い。
【0013】一方、水素資化性メタン生成菌によるメタ
ン生成は、熱水鉱床のような水素が自然に発生するよう
な場所でなくても、自然界において広範囲に行われてい
る。例えば、草食動物の反芻動物の反芻胃では水素資化
性メタン生成菌がメタン生成に寄与している。この場
合、水素は有機物の微生物分解により生成される。
【0014】しかし、水素資化性メタン生成菌によるメ
タン生成は低温下では生成速度が低下し、高温下では生
成速度が上昇するのであるが、有機物の加水分解が律速
段階となり、熱水鉱床のような水素が自然に発生するよ
うな条件のもと以外では、高速でメタンを生成させるこ
とは困難と考えられている。
【0015】そこで、本発明は上記の事情に鑑みてなさ
れたもので、バイオマス熱分解ガスに対して化学的処理
及び生物学的処理を施して、容易かつ有効的に利用する
ことを可能にしたバイオマス熱分解ガスの処理方法及び
その装置を提供することを課題とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の課題を
達成するために、第1発明は、バイオマスの熱分解によ
り得られたガスを水素と二酸化炭素を主成分としたガス
に変換した後、これを石油生産菌の作用によって石油を
生成にすることを特徴としている。
【0017】第2発明は、バイオマスの熱分解により得
られたガスを水素と二酸化炭素を主成分としたガスに変
換した後、これを水素資化性メタン生成菌の作用によっ
てメタンを生成することを特徴としている。
【0018】第3発明は、前記生成したメタンを燃料電
池に供給して発電用として使用することを特徴としてい
る。
【0019】第4発明は、バイオマスの熱分解により得
られたガスを燃料電池に供給することを特徴としてい
る。
【0020】第5発明は、バイオマスを熱分解して水素
と一酸化炭素を主成分とするガスを得る熱分解手段と、
前記熱分解手段から供給されたガスを水素と二酸化炭素
を主成分としたガスに変換する一酸化炭素変成手段と、
前記一酸化炭素変成手段から供給された水素と二酸化炭
素を主成分とするガスから石油生産菌の作用により石油
を生成する石油生産菌培養手段とを具備したことを特徴
としている。
【0021】第6発明は、前記熱分解手段と、前記一酸
化炭素変成手段と、前記一酸化炭素変成手段から供給さ
れた水素と二酸化炭素を主成分とするガスから水素資化
性メタン生成菌の作用によりメタンを生成する水素資化
性メタン生成菌培養手段とを具備したことを特徴として
いる。
【0022】第7発明は、前記水素資化性メタン生成菌
の作用により生成したメタンを燃料電池の発電用に供し
たことを特徴としている。
【0023】第8発明は、前記熱分解手段と、前記熱分
解手段から供給されたガスが供給される燃料電池とを具
備したことを特徴としている。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。
【0025】(第1形態例)図1において、熱分解装置
1には、微粉砕されたバイオマス原料が供給路2を介し
て供給される。熱分解装置1は、同装置1内に供給路4
を介して水蒸気と酸素をガス化剤として通気させことに
より、バイオマスを熱分解して水素と一酸化炭素を主成
分とした合成ガスを生成する。合成ガスは供給路6を介
して一酸化炭素変成器3に供給される。
【0026】一酸化炭素変成器3には供給路8を介して
水蒸気が給気されて、合成ガス中の一酸化炭素は水素と
二酸化炭素に変換される。水素と二酸化炭素の混合ガス
は供給路10を介して熱回収装置5に供給される。
【0027】熱回収装置5はバイオマスの分解により得
られた熱の回収を行なう。熱回収されて低温化した水素
と二酸化炭素の混合ガスは、供給路12を介して、石油生
産菌培養タンク7に供給される。
【0028】石油生産菌培養タンク7では、石油生産菌
の作用により、水素と二酸化炭素の合成ガスがアルカン
とアルケンを主成分とする石油(以下、石油とする)に
変換される。この際、一酸化炭素を主成分とする排気ガ
スが排出されるが、この排気ガスは返流路14を介して一
酸化炭素変成器3に供給される。
【0029】返流された排気ガスは、一酸化炭素変成器
3において水素と二酸化炭素に変換されて熱回収装置5
において熱回収された後、再び石油生産菌培養タンク7
に供給され石油に変換される。生成した石油は、石油回
収手段9により石油生産菌培養タンク7から回収され
る。
【0030】以上説明したように本実施形態例におい
て、バイオマス熱分解ガスの一酸化炭素変成と石油生産
菌培養の組合せ処理により、容易に石油に変換させるこ
とができる。
【0031】本形態例においてはバイオマスの分解手段
に用いた熱分解装置は、水蒸気と酸素をガス化剤として
用いて、微粉砕した草、木などのバイオマスを低温熱分
解させることにより、タールの発生を防ぎながら、水素
と一酸化炭素を主成分とした高い発熱量の合成ガスを生
成させる。
【0032】一酸化炭素変成器における水蒸気の供給に
よる混合ガス中の一酸化炭素が二酸化炭素に変換される
反応は下記の式で表わされる。
【0033】CO+H2O→H2+CO2 一酸化炭素変成器には、石油生産菌培養タンクにおいて
排出された一酸化炭素を主成分とするガスが供給され
る。これにより、石油化学プロセス、石炭化学プロセス
または電気化学プロセスなどの水素生産手段を付帯させ
ることなく、石油生産菌培養に必要な原料である水素及
び二酸化炭素を容易に供給することが可能となる。
【0034】微生物を利用した石油生産方法は、石油生
産菌によるアルカン、アルケンの生産方法課題である水
素の生産コストの安価化が実現されない限り、実用化の
可能性は低いと考えられていた。
【0035】本形態例における一酸化炭素変成手段の導
入により、従来の水素生産手段と比べて水素の生産コス
トが大幅に削減されることになりバイオマスを原料とし
た微生物による石油生産の実用化の可能性が高くなる。
【0036】(第2形態例)図2において、第1形態例
と同様に、微粉砕されたバイオマス原料は、熱分解装置
1に供給され、水蒸気と酸素の通気により、熱分解して
水素と一酸化炭素を主成分とした合成ガスを生成する。
合成ガスは一酸化炭素変成器3に供給され、ここで水蒸
気が給気されて、合成ガス中の一酸化炭素は水素と二酸
化炭素に変換された後、熱回収装置5に供給される。熱
回収装置5はバイオマスの分解により得られた熱の回収
を行なう。熱回収されて低温化した水素と二酸化炭素の
混合ガスは、供給路22を介して、水素資化性メタン生産
菌培養タンク21に供給される。水素資化性メタン生産菌
培養タンク21においては、タンク内に供給された水素と
二酸化炭素の混合ガスが水素資化性メタン生成菌の作用
によりメタンに変換される。メタン生成は、低温性、中
温性、高温性、超高熱性のいずれの温度条件においても
問題はなく、温度条件が高ければ反応速度は速くなる。
生成したメタンはガスホルダー23に貯留される。
【0037】ガスホルダー23は、生成したメタンを熱源
として貯留して、供給路26、28、30を介して、タンク加
温手段25、水蒸気発生器27及び余剰ガス利用手段29へ供
給する。
【0038】タンク加温手段25は、供給されたメタンを
燃焼させて発生した熱と熱回収装置5において回収され
た熱を熱源として、水素資化性メタン生産菌培養タンク
21内の温度を測定してメタン発酵に適した温度に調整す
る機能を有する。
【0039】水蒸気発生器27は、ガスホルダー23から供
給したメタンを熱源として水蒸気を発生させて、供給路
32を介して、一酸化炭素変成器3に供給する。なお、バ
イオマスの熱分解に用いるために熱分解装置1に供給し
てもよい。
【0040】余剰ガス利用手段29は、メタンをバイオマ
スの熱分解手段や一酸化炭素変成手段に必要な加熱や水
蒸気発生の熱源として供給路34、36を介して供給し、残
りのメタンを一般燃料あるいは発電のために利用する。
発電は、火花点火エンジン、二元燃料ディーゼルガスエ
ンジン、ガスタービン及び燃料電池などにより行なう。
燃料電池発電で発生した水蒸気は、バイオマス熱分解や
メタンの水蒸気を用いた改質や一酸化炭素変成に利用で
きる。
【0041】以上説明したように、バイオマス熱分解ガ
スの一酸化炭素変成と水素資化性メタン生成菌培養の組
合せ処理により、バイオマスを容易にメタンに変換して
熱や発電の熱源として利用することが可能となる。
【0042】水素資化性メタン生成菌培養タンクにおけ
るメタン生成の反応は下記の式で表わせる。
【0043】CO2+4H2→CH4+2H2O 本形態例に係る装置を用いることにより、バイオマス
は、メタンに変換されて熱や電気として利用された後、
最終的には二酸化炭素と水になる。二酸化炭素を回収し
て水素資化性メタン生成菌培養タンクに供給すれば、再
度メタンを生成することが可能となって、バイオマスを
最大限に利用することができる。
【0044】水素資化性メタン生成菌が関与する有機物
のメタン発酵においては有機物の加水分解が律速段階と
なる。このため、結果的にエネルギーの変換効率が悪く
なる原因となっていた。
【0045】そこで、本形態例において、一酸化炭素変
成手段を導入することにより、水素資化性メタン生成菌
は容易に水素と二酸化炭素からメタン生成を行なうこと
が可能となる。これにより、前記の加水分解工程が省略
されて通常の有機物を基質としたメタン発酵に比べる
と、著しく発酵速度が速くなり、バイオマスの変換プロ
セスが時間的に短縮されて装置全体容量の縮小が可能と
なる。
【0046】熱分解手段と一酸化炭素変成手段の利用に
より外部からエネルギーを投入する必要となるが、余剰
ガス利用手段の導入によって、生成したメタンを加熱や
水蒸気生成の熱源として供給が可能となり、エネルギー
の損失が補填されてバイオマスからエネルギーを効率的
に得ることができる。
【0047】(第3形態例)図3において、微粉砕され
たバイオマス原料は、熱分解装置1において、水蒸気と
酸素の通気により、熱分解して水素と一酸化炭素を主成
分とした合成ガスを生成する。一酸化炭素変成器3にお
いては、合成ガスは供給された水蒸気と反応して、ガス
中の一酸化炭素は水素と二酸化炭素に変換される。水素
と二酸化炭素の混合ガスは熱回収装置5に供給される。
熱回収装置5において熱回収されて温度が低下した水素
と二酸化炭素の混合ガスは、供給路42を介して、二酸化
炭素除去手段41に供給される。
【0048】二酸化炭素除去手段41は供給された混合ガ
ス中の二酸化炭素のみを除去する機能を有している。二
酸化炭素が除去されて水素含有比率が高くなったガス
は、供給路44を介して、燃料電池43に供給され発電用と
して使用される。
【0049】燃料電池としては、リン酸型、溶融炭酸塩
型または酸化物固体電解質型等の使用が可能である。汚
泥消化ガスを用いたリン酸型燃料電池発電の運転実績で
は二酸化炭素を除去しなくても効率が低下しない。した
がって、二酸化炭素除去手段41を省略して、供給路46を
介して、燃料電池43へ供給してもよい。
【0050】以上説明したように、バイオマス熱分解生
成ガスの一酸化炭素変成と燃料電池の組合せ処理によ
り、バイオマスから容易に電力の生産が可能になる。
【0051】本実施形態によりバイオマスは最終的に二
酸化炭素と水に変換される。燃料電池から排出される水
蒸気は熱分解手段や一酸化炭素変成に再利用できる。二
酸化炭素は燃料電池に溶融炭酸塩電池を用いた場合には
酸化剤としても利用が可能である。溶融炭酸塩型電池ま
たは酸化物固体電解質型電池は一酸化炭素を含んでいて
も支障がないので、バイオマス熱分解ガスをそのまま利
用することもできる。バイオマスを利用してエネルギー
を生産する方法は、エネルギー密度が低く、バイオマス
を得るために広大な面積が必要であるという欠点はある
が、原料は雑草や、稲わら、木屑のような廃棄物であ
り、従来は焼却処理されたものが用いられるので、資源
量としてはかなり多く、収量も従来の収集経路を大幅に
改める必要はない。
【0052】しかし、これらのバイオマス原料は固体の
ままでは直接燃焼させる以外はエネルギーとして利用し
にくく、気体や液体などの利用しやすい形態に変化させ
ることは容易でなかった。
【0053】そこで、本発明に係る第1〜3形態例によ
って、バイオマスの燃分解により得られたガスを容易か
つ効率的に石油あるいは電力に変換することが可能とな
る。
【0054】
【発明の効果】以上詳細に述べたように、本発明に係る
バイオマスの熱分解ガス処理方法及びその装置によっ
て、バイオマスの燃焼により得られたガスを容易かつ有
効的に利用することが可能になる。
【0055】また、本発明に係る方法及び装置は、バイ
オマスを用いているために、燃焼により排出された二酸
化炭素は、生態系において光合成により固定されて再度
バイオマスとして供給されるので、大気中の二酸化炭素
濃度の増加を防ぐことが可能となる。これによりバイオ
マスエネルギー利用の実用性がよりいっそう高められ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態例を示す装置システム概
要図。
【図2】本発明の第2実施形態例を示す装置システム概
要図。
【図3】本発明の第3実施形態例を示す装置システム概
要図。
【図4】従来の装置システム概要図。
【図5】従来の装置システム概要図。
【符号の説明】
1・・・熱分解装置 3・・・一酸化炭素変成器 5・・・熱回収装置 7・・・石油生産菌培養タンク 9・・・石油回収手段 21・・・水素資化性メタン生成菌培養タンク 23・・・ガスホルダー 25・・・タンク加温手段 27・・・水蒸気発生器 29・・・余剰ガス利用手段 41・・・二酸化炭素除去手段 43・・・燃料電池
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C12N 1/20 C12N 1/20 Z 5H027 H01M 8/06 H01M 8/06 R //(C12N 1/20 C12R 1:01) Fターム(参考) 4B029 AA05 BB02 4B065 AA01X BB02 BB05 BC50 CA60 4G075 AA05 AA14 AA43 BA05 CA02 CA20 CA56 DA02 FB11 4H029 CA00 DA00 4H060 AA01 AA02 BB03 BB12 CC04 GG02 5H027 AA02 DD00

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 バイオマスの熱分解により得られたガス
    を水素と二酸化炭素を主成分としたガスに変換した後、
    これを石油生産菌の作用によって石油を生成することを
    特徴とするバイオマス熱分解生成ガス処理方法。
  2. 【請求項2】 バイオマスの熱分解により得られたガス
    を水素と二酸化炭素を主成分としたガスに変換した後、
    これを水素資化性メタン生成菌の作用によってメタンを
    生成することを特徴とするバイオマス熱分解生成ガス処
    理方法。
  3. 【請求項3】 前記生成したメタンを燃料電池に供給し
    て発電用として使用することを特徴とする請求項2記載
    のバイオマス熱分解生成ガス処理方法。
  4. 【請求項4】 バイオマスの熱分解により得られたガス
    を燃料電池に供給することを特徴とするバイオマス熱分
    解生成ガス処理方法。
  5. 【請求項5】 バイオマスを熱分解して水素と一酸化炭
    素を主成分とするガスを得る熱分解手段と、前記熱分解
    手段から供給されたガスを水素と二酸化炭素を主成分と
    したガスに変換する一酸化炭素変成手段と、前記一酸化
    炭素変成手段から供給された水素と二酸化炭素を主成分
    とするガスから石油生産菌の作用により石油を生成する
    石油生産菌培養手段とを具備したことを特徴とするバイ
    オマス熱分解生成ガス処理装置。
  6. 【請求項6】 前記熱分解手段と、前記一酸化炭素変成
    手段と、前記一酸化炭素変成手段から供給された水素と
    二酸化炭素を主成分とするガスから水素資化性メタン生
    成菌の作用によりメタンを生成する水素資化性メタン生
    成菌培養手段とを具備したことを特徴とするバイオマス
    熱分解生成ガス処理装置。
  7. 【請求項7】 前記水素資化性メタン生成菌の作用によ
    り生成したメタンを燃料電池の発電用に供したことを特
    徴とする請求項6記載のバイオマス熱分解生成ガス処理
    装置。
  8. 【請求項8】 前記熱分解手段と、前記熱分解手段から
    供給されたガスが供給される燃料電池とを具備したこと
    を特徴とするバイオマス熱分解生成ガス処理装置。
JP10317076A 1998-11-09 1998-11-09 バイオマス熱分解生成ガス処理方法及びその装置 Withdrawn JP2000140621A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10317076A JP2000140621A (ja) 1998-11-09 1998-11-09 バイオマス熱分解生成ガス処理方法及びその装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10317076A JP2000140621A (ja) 1998-11-09 1998-11-09 バイオマス熱分解生成ガス処理方法及びその装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000140621A true JP2000140621A (ja) 2000-05-23

Family

ID=18084166

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10317076A Withdrawn JP2000140621A (ja) 1998-11-09 1998-11-09 バイオマス熱分解生成ガス処理方法及びその装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000140621A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009098936A1 (ja) * 2008-02-05 2009-08-13 Central Research Institute Of Electric Power Industry 燃料ガス精製設備、発電システム及び燃料合成システム
WO2011100729A2 (en) * 2010-02-13 2011-08-18 Mcalister Roy E Multi-purpose renewable fuel for isolating contaminants and storing energy
US8328888B2 (en) 2010-02-13 2012-12-11 Mcalister Technologies, Llc Engineered fuel storage, respeciation and transport
US8623925B2 (en) 2010-12-08 2014-01-07 Mcalister Technologies, Llc System and method for preparing liquid fuels
US8784661B2 (en) 2010-02-13 2014-07-22 Mcallister Technologies, Llc Liquid fuel for isolating waste material and storing energy
US8840692B2 (en) 2011-08-12 2014-09-23 Mcalister Technologies, Llc Energy and/or material transport including phase change

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009098936A1 (ja) * 2008-02-05 2009-08-13 Central Research Institute Of Electric Power Industry 燃料ガス精製設備、発電システム及び燃料合成システム
JP5366147B2 (ja) * 2008-02-05 2013-12-11 一般財団法人電力中央研究所 燃料ガス精製設備、発電システム及び燃料合成システム
US8636818B2 (en) 2008-02-05 2014-01-28 Central Research Institute Of Electric Power Industry Fuel gas purification apparatus, power generation system, and fuel synthesis system
WO2011100729A2 (en) * 2010-02-13 2011-08-18 Mcalister Roy E Multi-purpose renewable fuel for isolating contaminants and storing energy
WO2011100729A3 (en) * 2010-02-13 2011-12-15 Mcalister Roy E Multi-purpose renewable fuel for isolating contaminants and storing energy
US8328888B2 (en) 2010-02-13 2012-12-11 Mcalister Technologies, Llc Engineered fuel storage, respeciation and transport
US8617260B2 (en) 2010-02-13 2013-12-31 Mcalister Technologies, Llc Multi-purpose renewable fuel for isolating contaminants and storing energy
US8784661B2 (en) 2010-02-13 2014-07-22 Mcallister Technologies, Llc Liquid fuel for isolating waste material and storing energy
US9540578B2 (en) 2010-02-13 2017-01-10 Mcalister Technologies, Llc Engineered fuel storage, respeciation and transport
US8623925B2 (en) 2010-12-08 2014-01-07 Mcalister Technologies, Llc System and method for preparing liquid fuels
US9174185B2 (en) 2010-12-08 2015-11-03 Mcalister Technologies, Llc System and method for preparing liquid fuels
US8840692B2 (en) 2011-08-12 2014-09-23 Mcalister Technologies, Llc Energy and/or material transport including phase change

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Pal et al. A review on biomass based hydrogen production technologies
Sarangi et al. Biohydrogen production through dark fermentation
Pandu et al. Comparisons and limitations of biohydrogen production processes: a review
Kırtay Recent advances in production of hydrogen from biomass
Saravanan et al. A review on bioconversion processes for hydrogen production from agro-industrial residues
Ni et al. An overview of hydrogen production from biomass
Demirbas Biohydrogen
Dincer Green methods for hydrogen production
Nath et al. Hydrogen from biomass
Sharma et al. Biomass conversion technologies for renewable energy and fuels: A review note
Morya et al. Recent updates in biohydrogen production strategies and life–cycle assessment for sustainable future
Sekoai et al. Integrated system approach to dark fermentative biohydrogen production for enhanced yield, energy efficiency and substrate recovery
CN107221695B (zh) 一种以生物质气化制氢的燃料电池系统及其发电方法
Karthic et al. Comparison and limitations of biohydrogen production processes
JPH06169783A (ja) 微生物学的エネルギー及び有用物質の生産方法及び装置
CN101760248A (zh) 一种煤基能源化工产品多联产系统及方法
CN101598039B (zh) 太阳能-生物质能-氢能耦合互补发电方法
Singh et al. Life cycle assessment of biomass-based hydrogen production technologies: A review
Adessi et al. Combined systems for maximum substrate conversion
JP2000152799A (ja) バイオマス熱分解生成ガス処理方法及びその装置
Gürtekin Biological hydrogen production methods
Ayub et al. Sustainable hydrogen production via microalgae: Technological advancements, economic indicators, environmental aspects, challenges, and policy implications
Daş et al. Environmental impact analysis of different wastes to biohydrogen, biogas and biohytane processes
JP2000140621A (ja) バイオマス熱分解生成ガス処理方法及びその装置
Guduru et al. Hydrogen Production From Biomass

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040823

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070227

A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20070228