JP2000139630A - 鑑賞対象物収納ボックス - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 草花、観葉植物、盆栽、鑑賞魚飼育水槽等の
被鑑賞対象物を絵画や写真等を壁面装飾に利用するのと
同様の感覚で室内の適宜壁面等に飾り、美的雰囲気を高
め、気分転換や精神的安定等を図ることができる鑑賞対
象物収納ボックスを提供すること。 【解決手段】 前面装飾枠１０と、耐水性底部１２と、
前記前面装飾枠および耐水性底部に連接する両側板１４
および天板１６と、前記天板および／または両側板頂部
の奥側付近にそれぞれ形成された取り付け具１８と、を
有する鑑賞対象物収納ボックスである。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、鉢植え、ドライフ
ラワー、鑑賞魚等の被鑑賞対象物を外部から鑑賞可能に
収納するための鑑賞対象物収納ボックスに関する。

【０００２】

【従来の技術】近年、室内装飾や精神的な癒し（いや
し）の目的で絵画や写真等を飾ることが広く行われてい
る。また、草花、観葉植物、ハーブ類の栽培・鑑賞も広
く普及している。また、小形魚類の飼育・鑑賞も盛んに
行われる傾向がある。

【０００３】特に、草花や観葉植物を栽培・鑑賞するガ
ーデニングブームの影響もあり、園芸店や花木マーケッ
ト等で購入し、あるいは自身で栽培して開花させ、また
は見頃となった観葉植物等を室内の適宜箇所に飾って楽
しむことも多い。このような植物としては、サボテン、
ベゴニア、セントポーリア等をはじめアイビー、アジア
ンタムのような観葉植物等が挙げられる。

【０００４】また、小形盆栽を季節ごとに、またはその
場の雰囲気に合う室内装飾を行い、気分転換や精神的安
定を得るための工夫がなされている。

【０００５】しかしながら、一般の住居やオフィス等に
おいて鉢植えの花や盆栽等を飾る場合は、テーブル、カ
ウンター等に載置したり、出窓等に置いたり、花台また
は鉢スタンド等を利用しなければならないことが多く、
鉢植えを飾る場所は意外に限定されており、鉢植えを広
い範囲で利用可能な補助手段が求められている。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、草花、観葉
植物、盆栽、鑑賞魚飼育水槽等の被鑑賞対象物を絵画や
写真等を壁面装飾に利用するのと同様の感覚で室内の適
宜壁面等に飾り、美的雰囲気を高め、気分転換や精神的
安定等を得ることができる鑑賞対象物収納ボックスを提
供することを課題とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明の課題は、前面装
飾枠１０と、耐水性底部１２と、前記前面装飾枠１０お
よび耐水性底部１２に連接する両側板１４および天板１
６と、前記天板１６および／または両側板１４の頂部の
奥側付近にそれぞれ形成された取り付け具１８と、を有
する鑑賞対象物収納ボックスによって解決される。な
お、前面装飾枠１０については、和洋の如何、住居用ま
たはオフィス用等に相応しい装飾を適応させるべく適宜
使い分けるために、交換可能にすることもできる。

【０００８】このような本願発明にかかる鑑賞対象物収
納ボックスは、住居・事務所・店舗・ホテル等の壁面や
家具あるいは建具等の側板等に取り付けられ、または住
居・事務所・店舗・ホテル等に配置される置台やテーブ
ル等の上に置かれて、前面装飾枠１０内部の耐水性の底
部１２上に植木鉢、花の生けられた花瓶・水盤、盆栽
鉢、鑑賞魚用水槽等を載置し、室内装飾、鑑賞等の用途
に資することができる。

【０００９】本発明にかかる鑑賞対象物収納ボックス
は、しかるべき強度を有する壁面取り付けフックやワイ
ヤやチェーン等を利用した天井からのつり下げ具等を利
用することにより、従来は困難と思われていた壁面や建
具側板等を利用して広範囲に設置することが可能にな
る。

【００１０】本発明の課題は、上記構成に加え、さら
に、収納物のサイズに応じて奥行きを調整するための奥
行き調整機構１２Ａ、１２Ｂ：１４Ａ、１４Ｂ：１６
Ａ、１６Ｂ、鑑賞に適する照射を行うための照明手段２
０を付加することができる。さらには、これら照明手段
等に加え、あるいはこれらとは別個に保温手段を付加
し、低温期における花木類の保温栽培ならびに長期鑑賞
を可能にすることもできる。また、灌水を容易にする給
水手段３０を設けること、ボックス内の通気を円滑にす
る通気手段２２、２４を設けることも可能である。

【００１１】このような構成の本発明にかかる鑑賞対象
物収納ボックスは、取り付け具１８を利用して室内壁面
や建具側板等に取り付け、その内部に鑑賞対象物を鑑賞
または室内装飾に適する態様で収納する。このような鑑
賞対象物収納ボックスの取り付け部位は限定されず、例
えば応接間、居室、食事室、寝室をはじめ、廊下、階
段、玄関、洗面所、脱衣場、浴室、トイレ等多くの箇所
に取り付けることができる。

【００１２】適宜箇所の壁面等に取り付けられた鑑賞対
象物収納ボックスには、希望する鑑賞対象物を収納し、
鑑賞に資することができる。鑑賞対象物は、上述の花
木、盆栽、鑑賞魚用水槽等に限定されるものではなく、
陶磁器、人形類、ジオラマ（立体模型）、剥製、自動車
・帆船・航空機等の模型、プラモデル（登録商標）等を
単独でまたは複数組み合わせて収納することができる。
草花類としては、例えばサボテン、ベゴニア、セントポ
ーリア等が挙げられ、またアイビー、アジアンタムのよ
うな観葉植物を収納することもできる。

【００１３】また、本発明にかかる鑑賞対象物収納ボッ
クスの背面には、敢えて壁面と同じまたは類似の材質を
利用することができることはもとより、被収納物に合わ
せた色彩・材質とすることも可能である。さらに写真や
絵画あるいはデザインされた背景等を使用することもで
きる。

【００１４】

【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て添付図を参照しつつ開示する。図１は、本発明にかか
る鑑賞対象物収納ボックス１の外観構成を示す斜視図で
ある。図にしめすように、鑑賞対象物収納ボックス１
は、前面装飾枠１０、耐水性底部１２、前記前面装飾枠
１０および耐水性底部１２に連接する両側板１４および
天板１６、前記天板１６および／または両側板１４の頂
部の奥側付近にそれぞれ形成された取り付け具１８、と
により構成されている。

【００１５】前記前面装飾枠１０は、いわば額縁に見ら
れるような装飾前面を有し、収納ボックス１の前面の枠
を形成している。前面装飾枠１０の材質は、特に制限さ
れないが、金属あるいは木材の加工品や合成樹脂の成形
体とすることができ、任意の平面または立体の装飾模様
や塗装が施されたものとすることができる。

【００１６】底部１２は、例えば金属あるいは木材また
は合成樹脂の板状体とすることができる。金属や合成樹
脂は加工次第でそのまま使用することができるが、木材
の板の場合には、耐水性塗料による塗装や合成樹脂製被
覆により耐水性に仕上げられることが望ましい。このよ
うな耐水性は、通常の灌水により、あるいは外部で灌水
された鉢や表面の濡れた水槽等の鑑賞対象物の収納を可
能にするために重要なものである。

【００１７】前記前面装飾枠１０および耐水性の底部１
２に連接する両側板１４は、箱体の側板を形成するもの
であり、他部分と同様に、金属あるいは木材または合成
樹脂の板状体から構成することができる。また、天板１
６も同様に構成されるものである。なお、この天板１６
を少なくとも部分的に透明材、例えばガラス板やアクリ
ル、ポリカーボネートその他のプラスチック板による透
明部Ｔを設けることができる。これにより上方からの配
光をボックス内に導入するように構成することができ
る。

【００１８】前記天板１６および／または両側板１４の
頂部の背面側付近にそれぞれ形成された取り付け具１８
は、鑑賞対象物収納ボックス１を目的とする取り付け部
分、例えば部屋や廊下等の壁面、建具類の側板または天
井等からの釣り材によって吊り下げる場合のフックとな
るもので、強度の点からは金属体であることが望まし
い。用途または目的いかんによっては、より軽量な鑑賞
対象物に用いることもあり、この場合の取り付け具１８
は合成樹脂や木材その他の素材を加工したものであって
もよい。

【００１９】図２は、本発明にかかる鑑賞対象物収納ボ
ックス１の他の実施の形態を示すものである。この実施
の形態は、底面１２、両側板１４、天板１６がそれぞれ
前後の部材１２Ａ、１２Ｂ、１４Ａ、１４Ｂ、１６Ａ、
１６Ｂからなる、いわゆる入れ子式奥行き調整機構とし
て構成されており、前方部分を両頭矢印Ｘのように引出
しまたは押入することにより奥行き調整が可能となる。
このような実施の形態によれば、収納される鑑賞対象物
にとって最適の奥行きに調整して使用することが可能と
なる。すなわち、草花の種類、鉢のサイズ、組み合わせ
る鑑賞対象物の形態等によって最適の寸法を選択するこ
とができる。この場合にも、天板面または側板等に光線
導入のための透明部（図示していない）を設けることが
できる。

【００２０】図３は、鑑賞対象物収納ボックス１の他の
実施の形態を示すもので、その内部構成を示す側断面図
である。この実施の形態では、ボックス１内であって前
面装飾枠１０の陰になる部分、例えば天板１６に沿って
あるいは両側板１４のいずれかまたは両側に沿って、外
部から見え難い状態で光源２０による照明手段を配設し
たものであり、鑑賞対象物に対して鑑賞に適する照明を
行うことができる。光源としては、過剰な発熱を伴わな
い小容量の蛍光ランプが適しており、適宜色光のランプ
とすることができる。

【００２１】このような照明手段は、両頭矢印Ｙのよう
に（両側板１４に沿って移動させる場合は上下方向に）
位置調整が可能であることが望ましい。このような位置
調整は、鑑賞対象物の種類、高さ、鑑賞の主要部の位置
等を考慮して調整することができる。なお、小容量の光
源であってもかなりの発熱を伴うため、寒冷地や冬季に
おける保温効果を期待することができる。また、白熱ラ
ンプの発光のみを取り込み熱を可能な限り外部に放出す
る光源を利用することもできる。

【００２２】このような光源２０の発熱は、上述のよう
に保温効果をもたらすが、この発熱が植物にとって害を
もたらすこともある。そのため、天板１６には、十分な
通気孔２２を設けておき、季節により、または鑑賞対象
物の種類に応じて両頭矢印Ｚのように開閉可能なカバー
２４を設けることが望ましい。

【００２３】このような実施の形態によれば、鑑賞対象
物の性質によって白色光を初め、青系の寒色光、赤系の
暖色光等の色光等の照射が行われる結果、看者に対しよ
り鮮明な印象を与えることができ、必要に応じて保温効
果を期待することもできる。

【００２４】図４は、本発明にかかる鑑賞対象物収納ボ
ックスに内蔵せしめるに適する給水手段３０の構成例を
示すものである。鑑賞対象物収納ボックス１の背面の上
方裏側の目立たない部位に、給水タンク３２および下方
および上方にそれぞれ上向きの通流を許容する逆止弁の
付加された小形の手動圧縮ポンプ３４を設けたものであ
る。これら給水タンク３２、小形の手動圧縮ポンプ３４
および鉢等までの間は適宜太さのチューブ３８で連結し
てある。

【００２５】この給水手段３０の動作は以下のとおりで
ある。すなわち、給水タンク３２に水を満たすと、手動
圧縮ポンプ３４まで届くが、手動圧縮ポンプ３４の出口
側は給水タンク３２よりも高くなっているため、それ以
上水が流れることはない。鉢等に対して灌水が必要な場
合には、手動圧縮ポンプ３４を圧迫する。手動圧縮ポン
プ３４の給水タンク３２側入口には逆止め弁が付加され
ているため、給水タンク側のチューブ３６には戻らず、
出口側の弁を通流して鉢に向かうチューブ３８側に押し
出される。手動圧縮ポンプ３４を開放すると、上方の弁
が作用して逆流を防ぎ、給水タンク３２からの水が手動
圧縮ポンプ３４に入り込む。この場合の給水量は、手動
圧縮ポンプ３４の容積、操作回数によって決定される
が、鉢のサイズ、季節等に応じて調整されるべきであ
る。

【００２６】かかる構成の給水手段３０は、電源や複雑
な構成を要することなく、単なる手動圧縮ポンプ３４の
押圧操作のみによって所定量の給水が可能となる利点が
得られる。なお、時間毎の自動給水より正確な給水のた
めにタイマー制御による電動給水装置を利用することも
可能である。

【００２７】

【発明の効果】本発明にかかる鑑賞対象物収納ボックス
によれば、上述のように、部屋、廊下、階段等の壁面や
建具側板等に設置し、所望の鑑賞対象物を収納し、鑑賞
することができる。対象物は、草花の鉢、生け花の花瓶
や水盤、美術品、その他人形、置物、民芸装飾品等を収
納することができる。

【００２８】この収納ボックスは、奥行き調整機構を付
加することにより奥行き調整が可能であり、収納物のサ
イズや性質に応じて最適の容積を選択することができ
る。さらにこの収納ボックスには外部から視界を妨げず
に収納物を照射する照明手段を内蔵せしめることができ
る。その結果、収納物をより良い状態で鑑賞することが
できる。また、この光源は熱源としても機能し、寒冷地
または厳寒期における植物の生育を補助することができ
る。なお、この照明手段は、短日性植物や長日性植物等
にあっては、照射時間を順次短縮し或いは逆に順次延長
することにより、開花時期を調整する用途にも利用する
ことができる。

【００２９】本発明にかかる鑑賞対象物収納ボックスに
は、植木鉢等の植物や生花を収納する場合の灌水や液肥
等の補給を行うための給水手段を付加することができ
る。その結果、鉢類を取り出すことなしに手軽に灌水等
が実施可能である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明にかかる鑑賞対象物収納ボックスの実施
の形態を示す斜視図である。

【図２】本発明にかかる鑑賞対象物収納ボックスの他の
実施の形態を示す斜視図である。

【図３】本発明にかかる鑑賞対象物収納ボックスのさら
に他の実施の形態を示す側断面図である。

【図４】本発明にかかる鑑賞対象物収納ボックスに適用
可能な給水手段の原理構成図である。

【符号の説明】

１ 鑑賞対象物収納ボックス １０ 前面装飾枠 １２、１２Ａ、１２Ｂ 底面 １４、１４Ａ、１４Ｂ 側板 １６、１６Ａ、１６Ｂ 天板 １８ 取り付け具 ２０ 光源 ２２ 通気孔 ２４ カバー ３０ 給水手段 ３２ 給水タンク ３４ 手動圧縮ポンプ ３６、３８ チューブ

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 前面装飾枠（１０）と、耐水性底部（１
   ２）と、前記前面装飾枠および耐水性底部に連接する両
   側板（１４）および天板（１６）と、前記天板および／
   または両側板頂部の奥側付近にそれぞれ形成された取り
   付け具（１８）と、を有することを特徴とする鑑賞対象
   物収納ボックス。
2. 【請求項２】 前後部材からなる奥行き調整機構（１２
   Ａ、１２Ｂ：１４Ａ、１４Ｂ：１６Ａ、１６Ｂ）を、さ
   らに具備することを特徴とする請求項１に記載の鑑賞対
   象物収納ボックス。
3. 【請求項３】 照明手段（２０）を、さらに具備するこ
   とを特徴とする請求項１または２のいずれかに記載の鑑
   賞対象物収納ボックス。
4. 【請求項４】 給水手段（３０）を、さらに具備するこ
   とを特徴とする請求項１ないし３のいずれかに記載の鑑
   賞対象物収納ボックス。
5. 【請求項５】 通気手段（２２、２４）を、さらに具備
   することを特徴とする請求項１ないし４のいずれかに記
   載の鑑賞対象物収納ボックス。