JP2000133542A - 可変インダクタ治具 - Google Patents

可変インダクタ治具

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JP2000133542A
JP2000133542A JP10303021A JP30302198A JP2000133542A JP 2000133542 A JP2000133542 A JP 2000133542A JP 10303021 A JP10303021 A JP 10303021A JP 30302198 A JP30302198 A JP 30302198A JP 2000133542 A JP2000133542 A JP 2000133542A
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coil
winding
housing
jig
cylindrical body
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JP10303021A
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English (en)
Inventor
Takayuki Harada
隆行 原田
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コイルの巻き直径、巻きピッチ、巻数を簡単
に変えることができ、インダクタンスの微妙な調整がで
きる可変インダクタ治具を提供すること。 【解決手段】 コイルは、各々の間に弾性体を介在させ
た複数のセグメントでなる第1筒体及び第2筒体(心
棒)に巻回されており、第1筒体には巻き直径調整ねじ
が螺合している。この螺合深さにより、セグメント間の
弾性体が伸縮し心棒の径及びコイルの径を変えることが
できる。また、心棒はハウジングに収容され、コイルの
両端はハウジングと、ハウジングに螺合するキャップに
固定されている。ハウジングとキャップとの螺合深さを
変えることにより、心棒を軸方向に伸縮させ、これによ
りコイルの巻きピッチを変えることができる。また、コ
イルの外周面に接触固定されるコイル押さえを、巻数調
整部材のスリットに沿ってスライドさせて、コイルの一
端と接触点との間の巻数を変えるようにしている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インダクタンスを
容易に調整することのできる可変インダクタ治具に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、人間の手により、コイルを心棒に
巻回させて製作されたインダクタのインダクタンスを変
える場合、一度作られたコイルの巻き直径、巻きピッ
チ、巻数を調整することは難しく、巻き直径、巻きピッ
チ、巻数を変えたコイルを新たに作り直していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従って、所望のインダ
クタンスを有するインダクタを得ようとする場合、手間
と時間がかかっていた。また、従来は、コイルの巻き直
径、巻きピッチ、巻数の微妙な調整、つまりインダクタ
ンスの微妙な調整もできなかった。
【0004】また、巻数を容易に変えることのできるも
のとして、例えば、図16、17に示す巻線可変抵抗器
(スライド式)がある。これは、ハウジング1内に、円
筒状に巻回され、絶縁被膜されておらずむき出しの金属
巻線(抵抗線)4が収容されている。つまみ2を、矢印
A方向にスライドさせて、つまみ2の先端に取り付けら
れている接触片3を、巻線4の外周面上に圧接させなが
らすり動かすことにより、この巻線4と接触片3との接
触点と、巻線4の一端との間の巻数を変え、抵抗値を変
化させる。
【0005】しかし、接触点において、接触片3は巻線
4に圧接しているだけであり、固定はされていない。よ
って、この接触は不安定なものであり、長時間の使用中
には、別の位置へと接触片3がずれてしまい、巻数が変
わってしまうおそれがある。
【0006】本発明は上述の問題に鑑みてなされ、コイ
ルの巻き直径、巻きピッチ、巻数、又はこれらの何れか
1つを簡単に変えることができ、また、一度設定したこ
れら巻き直径、巻きピッチ、巻数を安定して保つことが
でき、インダクタンスの微妙な調整ができる可変インダ
クタ治具を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決するに
あたり、本発明では、コイルは、各々の間に弾性体を介
在させた複数のセグメントでなる第1筒体及び第2筒体
(心棒)に巻回されており、第1筒体には、円錐台形状
の外周面にねじを形成させた巻き直径調整ねじが螺合し
ている。この螺合深さにより、セグメント間の弾性体が
伸縮し、心棒の径及び心棒に巻回されているコイルの径
を変えることができる。また、心棒はハウジングに収容
され、コイルの両端はハウジングと、このハウジングに
螺合するキャップに固定されている。ハウジングとキャ
ップとの螺合深さを変えることにより、第1筒体と第2
筒体とで成る心棒を、軸方向に伸縮させ、これにより、
コイルの巻きピッチを変えることができる。また、コイ
ルの外周面に接触固定されるコイル押さえを、巻数調整
ねじの回動により、固定と固定の解除を行い、巻数調整
部材のスリットに沿ってスライドさせて、コイルの一端
と接触点との間の巻数を変えるようにしている。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。
【0009】図2は、本発明の実施の形態による可変イ
ンダクタ治具10の斜視図を、図3は側面図を、図4は
正面図を示す。図1は、分解斜視図である。本実施の形
態による可変インダクタ治具10は、コイルが巻回され
る心棒12を構成する第1筒体13、第2筒体14と、
第1筒体13に螺合される巻き直径調整ねじ15と、心
棒12及び巻き直径調整ねじ15を収容するハウジング
16と、ハウジング16に螺合する巻きピッチ調整用キ
ャップ17と、ハウジング16に形成された開口16a
を覆うように、ハウジング16に固定されたコイル巻数
調整部材18と、コイル巻数調整部材18に形成された
スリット18aを挿通する巻数調整ねじ19と、巻数調
整ねじ19の一端部側に螺合するつまみ部材21と、巻
数調整ねじ19の他端部先端に固定されるコイル押さえ
20、とから構成される。
【0010】心棒12を構成する第1筒体13、第2筒
体14は、それぞれ、周方向に6分割された6個づつの
セグメント30、31から成り、これら各セグメント3
0、31の間には、それぞれ、伸縮性の大きいゴム3
3、32が取り付けられている。図5は、第2筒体14
に形成された円錐台形状の凹所14aの部分の拡大図で
ある。
【0011】第1筒体13の一端部には、円錐台形状の
凹所13aが形成されており、この凹所13aの内壁に
はねじが形成されている。第1筒体13の他端部13b
は円錐台形状を呈している。第2筒体14の一端部に
は、第1筒体13の他端部13bの円錐台形状に適合す
る円錐台形状の凹所14aが形成されている。
【0012】巻き直径調整ねじ15は、円錐台形状の頭
部15aと頭部15aの中心に一体的に形成される軸部
15bとから成る。頭部15aの外周面にはねじが形成
され、上面には、マイナスドライバーと係合する溝15
cが形成されている。
【0013】図9Aに示されるように、第1筒体13の
円錐台形状の他端部13bと第2筒体14の円錐台形状
の凹所14aとを互いに適合させて、1つの円筒形状の
心棒12を形成し、この心棒12の外周面上に、人の手
によりコイル11が巻回される。第1筒体13と第2筒
体14の軸中心部に形成される孔に、巻き直径調整ねじ
15の軸部15bを挿入し、図6の断面図に示されるよ
うに、頭部15aに形成されたねじと、第1筒体13の
凹所13aに形成されたねじとを螺合させる。このと
き、軸部15bはこの螺合を容易にする心合わせの役割
を果たす。
【0014】ハウジング16は、一端部は開口し、他端
部は閉じた円筒形状を呈している。開口した一端部の外
周にはねじ16aが形成されている。円形の開口17a
が形成された巻きピッチ調整用キャップ17の内周壁に
は、ハウジング16に形成されたねじ16aと螺合する
ねじ17bが形成されている。そして、心棒12及び巻
き直径調整ねじ15をハウジング16内に収容し、ねじ
16aと17bとの螺合によりキャップ17をハウジン
グ16に取り付ける。このとき、キャップ17には開口
17aが形成されているので、巻き直径調整ねじ15の
頭部15a上面に形成された溝15cにマイナスドライ
バーを係合させ、巻き直径調整ねじ15をねじ込む、あ
るいはねじをゆるめることができる。心棒12に巻回さ
れたコイル11の両端は、それぞれ、キャップ17内と
ハウジング16内に設けられた止め具(図示せず)に固
定されている。
【0015】また、ハウジング16には、心棒12の軸
方向に延びる細長い開口16bが形成されており、この
開口16bを覆うように、細長いスリット18aが形成
されたコイル巻数調整部材としてのガイドレール18
が、ハウジング16の外周面に固定されている。開口1
6b及びスリット18aを巻数調整ねじ19が挿通して
おり、この巻数調整ねじ19の一端部側には、つまみ部
材21が螺合しており、ハウジング16内に挿入されて
いる他端部先端には円弧状の面を有するコイル押さえ2
0が巻数調整ねじ19に固定されている。図12、13
に、巻数調整ねじ19、つまみ部材21、コイル押さえ
20の拡大斜視図を示す。コイル押さえ20の円弧状の
面には針20aが取り付けられている。なお、図12、
13では図示を省略したが、実際には、図14で示すよ
うに、つまみ部材21とコイル押さえ20との間にはガ
イドレール18が介在する。また、コイル押さえ20に
は、リード23が接続される。そして、つまみ部材21
をガイドレール18に押しつけながら回すことによっ
て、巻数調整ねじ19、すなわちコイル押さえ20は、
ハウジング16内にて、この径方向に往復動可能となっ
ている。
【0016】図15は、コイル押さえ20の、ハウジン
グ16内での状態を示す。なお、この図15において
も、つまみ部材21とコイル押さえ20との間に介在す
るガイドレール18の図示は省略する。コイル押さえ2
0は、つまみ部材21の回動により、心棒12に巻回さ
れたコイル11に対して、その円弧状の接触面をコイル
11の外周面に適合させて圧接され固定されている。こ
のとき、接触面に形成された針20aがコイル11の絶
縁被膜を突き破ってコイル11と電気的に接触してい
る。なお、コイル押さえ20は導電材で成り、巻数調整
ねじ19は絶縁体で成る。そして、コイル押さえ20に
は、リード23が接続されており、このリード23は、
ガイドレール18に形成されたスリットsから外部へと
延びている。一方、キャップ17内部で止め具に固定さ
れているコイル11の一端は、キャップ17に開けられ
た開口から外部へと延びるリード22と接続されてい
る。これらリード22、23は、可変インダクタ治具1
0を回路等に組込む際の端子と成る。
【0017】以上、本実施の形態による可変インダクタ
治具10の構成について説明したが、次にその作用につ
いて説明する。
【0018】図6から図9は、心棒12に巻回されたコ
イル11の巻き直径を変化させる作用を説明する図であ
る。巻き直径調整ねじ15の頭部15aに形成された溝
15cにマイナスドライバーを係合させて、巻き直径調
整ねじ15を回し込み、円錐台形状のねじ15aと、第
1筒体に形成されたねじ13aとの螺合を深めていく
と、図7B及び図8で示されるように、第1筒体13の
各セグメント30間の伸縮性の大きいゴム33が径方向
に伸び、よって第1筒体13も径方向に広がる。第1筒
体13の径方向の広がりと共に、第2筒体14の凹所1
4aと適合している第1筒体13の円錐台形部13b
が、第2筒体14も径方向に押し広げる。これによっ
て、図9Aで示される、第1筒体13及び第2筒体14
に巻回されているコイル11は、図9Bで示すように、
その巻き直径が大とされる。このとき、コイル11の拡
径を許容するよう、コイル11の両端側は張力が作用し
ていない状態となっている。
【0019】また、コイル11の両端は、それぞれ、キ
ャップ17とハウジング16に設けられた止め具に固定
されているのであるが、これら止め具、つまりコイル1
1の両端をスライド可能とし、例えば、リード等を介し
て外部へと延出すれば、外部からこれら両端を引っ張り
ながら、巻き直径調整ねじ15を逆方向に回して、心棒
12の径を小さくして、これに応じてコイル11の巻き
直径を小さくすることができる。
【0020】このとき、可変インダクタ治具10は、リ
ード22、23を両端子として、例えば半田接続によ
り、発振回路に組み込まれており、所望のインダクタン
スを得るための上述の巻き直径の調整、つまりインダク
タンスの調整を、発振回路の発振周波数の測定値をみて
行っている。これにより、インダクタンスの微妙な調整
を簡単に行うことができ、また、コイル11を心棒12
に巻回させた状態で行うことができるので、コイル11
の円筒形の巻き形状を崩すこともない。
【0021】図10、11は、コイル11の巻きピッチ
(巻き密度)を変える作用を説明する図である。図10
AからBにへと示すように、キャップ17とハウジング
16との螺合を浅くする(キャップ17をゆるめる)
と、コイル11は、ある程度の密着性(摩擦)をもって
心棒12に巻回されており、その両端は、それぞれキャ
ップ17及びハウジング16内部に設けられた止め具に
固定されているので、図11AからBにへと示すよう
に、合わさっていた第1筒体13と第2筒体14は離さ
れ、すなわち心棒12が軸方向に伸びる。このとき、コ
イル11も軸方向に伸び、よって巻きピッチpがp’と
なり大となる。また、逆にキャップ17とハウジング1
6との螺合を深くすると、同様に第1筒体13と第2筒
体14が軸方向に縮み、これに応じて巻きピッチも小さ
くなる。
【0022】以上の巻きピッチの調整も、巻き直径の調
整と同様に、可変インダクタ治具10を組み込んだ発振
回路の発振周波数をみて、所望のインダクタンスが得ら
れるように行い、これにより、やはり微妙な調整が可能
となる。またコイル11の形状を崩すこともない。
【0023】次に、図12から図15を用いて、コイル
巻数を変えることによるインダクタンスの調整について
説明する。まず、つまみ部材21を回して、コイル押さ
え20とコイル11との固定を解除する。次に、ガイド
レール18のスリット18aからの目視により、コイル
11の一端とコイル押さえ20との接触点との間の巻数
を、所望のインダクタンスが得られるべく、選択して、
つまみ部材21をスリット18aに沿ってスライドさ
せ、図15の一点鎖線で示されるように、目標とする位
置のコイルまでコイル押さえ20を移動させる。この移
動は、1巻分づつ行う、あるいは、数巻線分を移動させ
る。なお、このときコイル押さえ20に接続されるリー
ド23もスリットsに沿って移動する。そして、つまみ
部材21を、コイル押さえ20をコイルの外周面に圧接
させるべく回動して、コイル押さえ20の接触面に取り
付けられている針20aでコイルの絶縁被膜を突き破り
コイルと接触させ、更につまみ部材21を締め回してし
っかりと固定する。
【0024】以上のように、コイル11の一端とコイル
押さえ20との接触点との間の巻数を変えて、インダク
タンスを調整する。このとき、巻き直径と巻きピッチの
調整と同様に、可変インダクタ治具10が組み込まれる
発振回路の発振周波数の測定値をみて、所望のインダク
タンスが得られるべく調整を行う。
【0025】以上の巻き直径、巻きピッチ、巻数の調整
は、どれか1つのみの調整でも良いし、2つ以上の調整
を組み合わせても良い。例えば、巻き直径の調整のみ
で、所定のインダクタンスを得ることができれば、他の
調整は行わなくともよく、巻き直径の調整でうまくでき
ないときは、他の巻きピッチ、巻数の調整を行い所望の
インダクタンスが得られるようにする。このことによ
り、より緻密で微妙な調整が可能となる。何れにして
も、従来のようにコイルを作り直す必要なく、簡単に調
整を行うことができるので、手間と時間を大幅に省略す
ることができる。また、このとき、コイル押さえ20
は、コイルにしっかりと固定され、接触しているので、
巻き直径と巻きピッチの調整におけるコイルの動きに対
して、その接触位置、つまり巻数を変えることがない。
【0026】以上述べた本実施の形態によれば、簡単な
調整で所望のインダクタンスを有する可変インダクタ治
具が得られる。また、本可変インダクタ治具を微妙な調
整が必要な回路、例えば、発振回路に組み込んで、イン
ダクタンスの連続変化による回路特性の変化確認等を行
うことにも用いることができる。
【0027】以上、本発明の実施の形態について説明し
たが、勿論、本発明はこれに限定されることなく、本発
明の技術的思想に基づいて種々の変形が可能である。
【0028】以上の実施の形態では、第1筒体13と第
2筒体14の各セグメント間に介在する弾性体をゴムと
したが、これに限ることなく、他の弾性体、例えば板ば
ねとしてもよい。
【0029】また、以上の実施の形態では、第1筒体1
3と第2筒体14のそれぞれの各セグメントを6分割と
したが、これに限ることなく、例えば、4分割や5分割
としてもよい。
【0030】また、以上の実施の形態では、第1筒体1
3の他端部13b及び第2筒体14の凹所14aを円錐
台形状としたが、角錐台形状としてもよい。
【0031】また、以上の実施の形態では、巻き直径調
整ねじ15は軸部15bを有する構成としたが、頭部1
5aのみでもよい。
【0032】また、以上の実施の形態では、可変インダ
クタ治具10を発振回路に組み込んで、発振周波数の測
定値をみて、インダクタンスの微妙な調整を行うように
したが、可変インダクタ治具10を回路に接続しないで
単体でインダクタンスを測定して調整を行うようにして
もよい。
【0033】また、以上の実施の形態で示す構成すべて
を備えなくともよく、例えば、巻き直径のみを変えて、
インダクタンスの調整を行うのであれば、コイルが巻回
される心棒12を構成する第1筒体13及び第2筒体1
4と、第1筒体13に螺合する巻き直径調整ねじ15の
みの構成でもよい。また、巻きピッチのみを変えて調整
を行うのであれば、コイルが巻回される心棒12(第1
筒体13及び第2筒体14)と、心棒12を収容するハ
ウジング16と、ハウジング16に螺合するキャップ1
7のみの構成でもよい。なお、この場合、第1筒体13
のねじ13aはなくてよい。以上述べた、2つの変形例
だけの構成でも、インダクタンスの調整を簡単に行うこ
とができる。
【0034】また、巻数のみを変えて調整を行うのであ
れば、心棒(これは、上記実施の形態で示す2つの筒体
13、14で構成されなくともよく、コイルを巻回でき
る形状であればよい。)と、心棒を収容する、ハウジン
グ(外周面へのねじの形成は不要。)と、上記実施の形
態と同様に、ハウジングには開口16bが形成され、こ
の開口を覆うようにガイドレール18が固定され、ガイ
ドレール18のスリット18aを挿通し、それぞれ、両
端に、つまみ部材21が螺合し、コイル押さえ20が取
り付けられる巻数調整ねじ19とからなる構成でもよ
い。この場合、上記実施例と同様に、コイル11とコイ
ル押さえ20とは、しっかりと固定され接触しているの
で、接触位置のずれによる不所望の巻数の変化を防ぐこ
とができる。
【0035】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の請求項1に
よる可変インダクタ治具によれば、簡単に、コイルの巻
き直径を変えることによりインダクタンスの調整ができ
る。
【0036】また、請求項6による可変インダクタ治具
によれば、簡単に、コイルの巻きピッチを変えることに
よりインダクタンスの調整ができる。
【0037】また、請求項9による可変インダクタ治具
によれば、簡単に、コイルの巻数を変えることによりイ
ンダクタンスの調整ができ、コイルとコイル押さえとの
接触位置がずれてしまうこともない。
【0038】また、請求項11による可変インダクタ治
具によれば、簡単に、コイルの巻き直径、巻きピッチ、
巻数を変えることによりインダクタンスの微妙な調整が
でき、巻き直径や巻きピッチの変化に対して、コイルと
コイル押さえとの接触位置がずれることによる巻数が不
所望に変わってしまうということはない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態による可変インダクタ治具
の分解斜視図である。
【図2】同可変インダクタ治具の斜視図である。
【図3】同可変インダクタ治具の側面図である。
【図4】同可変インダクタ治具の正面図である。
【図5】第2筒体の要部の拡大図である。
【図6】巻き直径調整ねじと第1筒体及び第2筒体との
螺合状態の断面図である。
【図7】巻き直径調整ねじの螺合深さによる第1筒体及
び第2筒体の径の広がりを示す正面図である。
【図8】図7Bの斜視図である。
【図9】図7で図示される状態にコイルが巻回された図
であり、コイルの径の変化を示す正面図である。
【図10】キャップとハウジングとの螺合深さの変化を
示す正面図である。
【図11】心棒の伸び及びコイルピッチが大きくなるこ
とを示す正面図である。
【図12】コイル押さえと巻数調整ねじとつまみ部材の
拡大斜視図である。
【図13】図12ちは別角度のコイル押さえと巻数調整
ねじとつまみ部材の拡大斜視図である。
【図14】巻数調整部材(ガイドレール)の拡大斜視図
である。
【図15】コイル押さえとコイルとの接触点の拡大斜視
図である。
【図16】従来の巻数調整を説明するための可変抵抗器
の斜視図である。
【図17】図16の可変抵抗器の内部を示す横断面図で
ある。
【符号の説明】
10……可変インダクタ治具、11……コイル、12…
…心棒、13…第1筒体、14……第2筒体、15……
巻き直径調整ねじ、16……ハウジング、17……キャ
ップ、18……ガイドレール、19……巻数調整ねじ、
20……コイル押さえ、21……つまみ部材。

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 心棒に導線を巻回して得られるコイルの
    巻き直径を調整することにより、所望のインダクタンス
    を有するインダクタを形成する可変インダクタ治具にお
    いて、 前記心棒は第1筒体と第2筒体とで成り、 前記第1筒体及び前記第2筒体は、それぞれ、複数のセ
    グメント及びこれら各々の間に弾性体を介在させて成
    り、 前記第1筒体の一端部には円錐台形状の凹所を形成さ
    せ、前記凹所の内壁にねじを形成させており、他端部は
    錐台形状を呈しており、 前記第2筒体の一端部は、前記第1筒体の前記他端部の
    前記錐台形状に適合する錐台形状の凹所を形成させてお
    り、 外周面にねじを形成させ円錐台形状の頭部を有する巻き
    直径調整ねじを、前記第1筒体の前記一端部の前記凹所
    に形成した前記ねじに螺合させ、 この螺合深さにより前記第1筒体と前記第2筒体に巻回
    されたコイルの巻き直径を変えるようにしたことを特徴
    とする可変インダクタ治具。
  2. 【請求項2】 前記弾性体はゴムであることを特徴とす
    る請求項1に記載の可変インダクタ治具。
  3. 【請求項3】 前記第1筒体の前記他端部の前記錐台形
    状及び前記第2筒体の前記一端部の前記錐台形状は円錐
    形状であることを特徴とする請求項1に記載の可変イン
    ダクタ治具。
  4. 【請求項4】 前記巻き直径調整ねじの頭部上面には、
    ドライバーの先端と係合する溝が設けられていることを
    特徴とする請求項1に記載の可変インダクタ治具。
  5. 【請求項5】 前記巻き直径調整ねじは、前記頭部の中
    心に軸部をもっていることを特徴とする請求項1に記載
    の可変インダクタ治具。
  6. 【請求項6】 心棒に導線を巻回して得られるコイルの
    巻きピッチを調整することにより、所望のインダクタン
    スを有するインダクタを形成する可変インダクタ治具に
    おいて、 一端部が錐台形状を呈する第1筒体と、一端部に前記第
    1筒体の前記錐台形状に適合する錐台形状の凹所を形成
    させた第2筒体とから成る心棒と、 一端部の外周にねじを形成させ、前記第1筒体と前記第
    2筒体を収容する円筒形状のハウジングと、 前記ねじに螺合するねじを内周壁に形成させた巻きピッ
    チ調整用キャップとを備え、 かつ前記第1筒体と前記第2筒体に巻回されたコイルの
    両端は、それぞれ、前記ハウジング内と前記キャップ内
    に設けられた止め具に固定され、 前記螺合深さにより前記コイルの巻きピッチを変えるよ
    うにしたことを特徴とする可変インダクタ治具。
  7. 【請求項7】 前記第1筒体の前記一端部の前記錐台形
    状及び前記第2筒体の前記一端部の前記錐台形状は円錐
    形状であることを特徴とする請求項6に記載の可変イン
    ダクタ治具。
  8. 【請求項8】 前記止め具には、それぞれ、前記ハウジ
    ングと前記キャップの外部へと延びるリードが一体的に
    取り付けられており、 前記止め具及び前記リードはスライド可能であることを
    特徴とする請求項6に記載の可変インダクタ治具。
  9. 【請求項9】 心棒に導線を巻回して得られるコイルの
    巻数を調整することにより、所望のインダクタンスを有
    するインダクタを形成する可変インダクタ治具におい
    て、 前記コイルを巻回させた前記心棒をハウジングに収容
    し、 前記ハウジングに前記心棒の軸方向に延びる細長い開口
    を形成させて、前記開口を覆うように細長いスリットを
    形成させたコイル巻数調整部材を前記ハウジングに固定
    させて、 前記スリットを挿通する巻数調整ねじの一端部側につま
    み部材を螺合させ、前記巻数調整ねじの他端部先端に、
    錐体を取り付けたコイル押さえを取り付け、 前記コイル巻数調整部材の前記スリットを目視しなが
    ら、所望のインダクタンスを得るような巻数を選択し
    て、 前記つまみ部材を回動することにより、前記錐体を前記
    コイルの外周面に圧接させて、前記コイルの絶縁被膜を
    突き破り、 この接触点と前記コイルの一端部との間の巻数を変える
    ようにしたことを特徴とする可変インダクタ治具。
  10. 【請求項10】 前記コイルの前記一端部及び前記コイ
    ル押さえには、それぞれ、前記ハウジングの外部へと延
    びるリードが取り付けられていることを特徴とする請求
    項9に記載の可変インダクタ治具。
  11. 【請求項11】 心棒に導線を巻回して得られるコイル
    の巻き直径と巻きピッチと巻数のうち少なくとも1つを
    調整することにより、所望のインダクタンスを有するイ
    ンダクタを形成する可変インダクタ治具において、 前記心棒は第1筒体と第2筒体とで成り、 前記第1筒体及び前記第2筒体は、それぞれ、複数のセ
    グメント及びこれら各々の間に弾性体を介在させて成
    り、 前記第1筒体の一端部には円錐台形状の凹所を形成さ
    せ、前記凹所の内壁にねじを形成させており、他端部は
    錐台形状を呈しており、 前記第2筒体の一端部は、前記第1筒体の前記他端部の
    前記錐台形状に適合する錐台形状の凹所を形成させてお
    り、 外周面にねじを形成させ円錐台形状の頭部を有する巻き
    直径調整ねじを、前記第1筒体の前記一端部の前記凹所
    に形成した前記ねじに螺合させており、 前記コイルを巻回させた前記心棒を、一端部の外周にね
    じを形成させた円筒形状のハウジングに収容し、 前記ハウジングに形成した前記ねじに螺合するねじを内
    周壁に形成させた巻きピッチ調整用キャップを、前記ハ
    ウジングと螺合させており、 前記コイルの一端は前記キャップ内に設けられた止め具
    に固定され、他端は前記ハウジング内に設けられた止め
    具に固定されており、 前記ハウジングに前記心棒の軸方向に延びる細長い開口
    を形成させて、前記開口を覆うように細長いスリットを
    形成させたコイル巻数調整部材を前記ハウジングに固定
    させて、 前記スリットを挿通する巻数調整ねじの一端部側につま
    み部材を螺合させ、前記巻数調整ねじの他端部先端に、
    錐体を取り付けたコイル押さえを取り付け、 前記巻き直径調整ねじと前記第1筒体との前記螺合深さ
    により前記心棒に巻回された前記コイルの巻き直径を変
    えるようにし、 前記キャップと前記ハウジングとの前記螺合深さにより
    前記心棒に巻回された前記コイルの巻きピッチを変える
    ようにし、 前記コイル巻数調整部材のスリットを目視しながら、所
    望のインダクタンスを得るような巻数を選択して、 前記つまみ部材を回動することにより、前記錐体を前記
    コイルの外周面に圧接させて、前記コイルの絶縁被膜を
    突き破り、 この接触点と前記コイルの一端部との間の巻数を変える
    ようにしたことを特徴とする可変インダクタ治具。
  12. 【請求項12】 前記弾性体はゴムであることを特徴と
    する請求項11に記載の可変インダクタ治具。
  13. 【請求項13】 前記第1筒体の前記他端部の前記錐台
    形状及び前記第2筒体の前記一端部の前記錐台形状は円
    錐形状であることを特徴とする請求項11に記載の可変
    インダクタ治具。
  14. 【請求項14】 前記巻き直径調整ねじの頭部上面に
    は、ドライバーの先端と係合する溝が設けられているこ
    とを特徴とする請求項11に記載の可変インダクタ治
    具。
  15. 【請求項15】 前記巻き直径調整ねじは、前記頭部の
    中心に軸部をもっていることを特徴とする請求項11に
    記載の可変インダクタ治具。
  16. 【請求項16】 前記コイル押さえには、前記ハウジン
    グの外部へと延びるリードが取り付けられており、 前記キャップ内に設けられる前記止め具には、前記キャ
    ップの外部へと延びるリードが取り付けられていること
    を特徴とする請求項11に記載の可変インダクタ治具。
  17. 【請求項17】 前記コイルの両端が固定されている前
    記止め具は、それぞれ、スライド可能であることを特徴
    とする請求項11に記載の可変インダクタ治具。
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