JP2000129643A - 深層水を利用した水底土壌の浄化方法 - Google Patents

深層水を利用した水底土壌の浄化方法

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JP2000129643A
JP2000129643A JP10303607A JP30360798A JP2000129643A JP 2000129643 A JP2000129643 A JP 2000129643A JP 10303607 A JP10303607 A JP 10303607A JP 30360798 A JP30360798 A JP 30360798A JP 2000129643 A JP2000129643 A JP 2000129643A
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Masahiro Kishimoto
雅裕 岸本
Kazuo Shiroo
和男 城尾
Makoto Chokai
誠 鳥海
Seiichi Kanamaki
精一 金巻
Etsuro Inui
悦郎 乾
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FUYO KAIYO KAIHATSU KK
JFE Engineering Corp
Original Assignee
FUYO KAIYO KAIHATSU KK
NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 底層の水質悪化および水底の土質悪化を防止
し水底土壌を浄化する。 【解決手段】 低温且つ高密度な深層水を流入口1から
取水し空気溶解・混合装置8に流入し、該装置8で空気
または酸素を溶解または混入する。このようにして得ら
れた高密度高酸素濃度水19を水底吹き込み装置10か
ら水底24に供給し拡散して水底24の底層27に酸素
を供給し、底層27の水質を改善し、有機物が過多でヘ
ドロ化した水底24の土壌を浄化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、主に夏から秋に
水中の深さ方向に形成される密度成層によって、水底直
上の底層に酸素が供給されにくい状態が起こることによ
り発生する、底層の水質悪化および水底の土質悪化を防
止し水底土壌を改善するための深層水を利用した水底土
壌の浄化方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】主に夏から秋に水中の深さ方向に形成さ
れる密度成層によって、底層に酸素が供給されにくい状
態が起こることにより、底層の水質悪化および水底の土
質悪化が発生する。このように汚濁した水底土壌の浄化
方法として、下記1の水底土壌の改良法がある。また、
深層水の利用については、下記2のような状況にある。 1. 水底土壌の改良技術:水底においてヘドロ化した土
壌の改良については、代表的なものだけでも次に示すよ
うにいくつかの技術があるが、限定的な効果しか期待で
きないものであった。 (1)まず、汚濁土壌を取り除く土木工事的方法が知ら
れているが、事業規模が大きい上に、周辺の水質汚染を
引き起こす、排除した土壌の処分法が埋め立て用くらい
しかない。更に、養殖場など汚染源がある場合には、数
年で元の状況に戻ってしまう(以下、「 従来技術1」 と
いう)。 (2)次に、水底まで伸ばした管を通じてポンプを使っ
て空気を吹き込む方法が知られているが、空気は水と比
べてはるかに軽いため直ちに浮上してしまい、有効に機
能するのは吹き出し口の周辺に限られてしまう。(以
下、「 従来技術2」という)。 2. 深層水の利用技術:深層水の利用については、その
低温性、無菌性および富栄養性が注目され、各種の利用
方法が提案されている。しかしながら、低温性魚介類の
養殖に用いることを除くと、化粧水や酒の原料水として
の利用などに用途が限られ、深層水の特徴が十分活かさ
れていない。従って、その使用量も少ないため、汲み上
げ設備の投資に見合う高い事業性が期待できる用途では
ないのが現状である。(以下、「従来技術3」 とい
う)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従って、この発明の目
的は、上述した従来技術の問題点を解決し、有機汚泥を
現地から搬出することなく、広い面積にわたって長期間
効果が持続でき、深層水の特徴を十分に利用したうえ、
少ないエネルギー投入量で水底土壌および低層水質の浄
化を実現することができる深層水を利用した水底土壌の
浄化方法を提供することある。
【0004】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
水底の直上に位置する接底境界層の貧酸素化した海水よ
りも密度および酸素濃度が高い高密度高酸素濃度水を用
い、前記高密度高酸素濃度水を前記接底境界層内に供給
して前記接底境界層内に所定の高酸素濃度を有する高酸
素水層を形成することからなり、前記高密度高酸素濃度
水は、低温且つ高密度な深層水に空気または酸素を溶解
または混入して得ることに特徴を有するものである。
【0005】低温で高密度な深層水に、空気または酸素
を溶解または混入し、このようにして得た高密度高酸素
濃度水を、その密度が高いことを利用して水底に供給し
て水底において拡散させることによって、有機物が過多
でヘドロ化した水底およびその直上の底層水の広い範囲
に、安定して酸素を供給することができ、それによって
有機物の分解が促進される。また、栄養塩類の溶出およ
び硫化水素の発生等を抑制することもできる。
【0006】本発明方法を実現する装置を構成する要素
は、次に示すように公知技術の組合わせによって実現で
きる。 1. 深層水の汲み上げ:海洋深層水の場合、水深300
m付近より深層ではその性状が安定し、水温2〜6℃の
密度の高い海水が得られることが分かっている。
【0007】また、深層水の汲み上げは既に各地で行わ
れ、比較的少ないエネルギーで汲み上げられることが実
証されており、既存技術と見なすことができる。 2. 空気または酸素の深層水への溶解または混合: (1)空気または酸素の深層水への溶解または混合装置
として各種の散気装置が開発されているが、本発明方法
に使用される装置に適した散気装置は次の(a)〜
(d)に示す特徴を持った装置が好ましい。
【0008】(a)空気または酸素の水への溶解は、単
純な装置によって短時間のうちに飽和濃度にできるこ
と。 (b)溶解だけでなく、混合によって、更に多くの空気
または酸素を水中に含ませることが望ましい。
【0009】(c)混合の場合には、空気または酸素の
気泡粒子ができるだけ小さく、そして、浮力が小さく摩
擦力によって気泡の上昇が少ないことが望ましい。 (d)エネルギー効率が高いこと、および、目詰まりお
よび腐食がしにくい構造であること。
【0010】上記の特徴を有する装置として、例えば、
特開平7−185529号公報、特開平9−15004
4号公報、特開平10−66850号公報等に、OHL
式のエアレータが開示されており、これらの装置を用い
ることが好ましい。 (2)高密度高酸素濃度水を水底に流入するための吹き
込み装置は、次の(a)〜(c)に示すような要件を満
たすことが必要で開発要素があるが、例えば、密度拡散
流を利用した装置を本発明の目的に適するように改造し
て利用することができる。
【0011】(a)高密度高酸素濃度水を効率良く広く
水底に拡散させることができること。 (b)高密度高酸素濃度水が安定的にヘドロ層の表面に
分布すること。
【0012】(c)上記1. の空気または酸素の深層水
への溶解あるいは混合装置と組合わせること。 (3)高密度高酸素濃度水の吹き出し速度は、海底の状
況や底層水の密度などを考慮して決めるが、一般的に高
速である必要はなく、10cm/s程度が好ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】次に、この発明の実施の形態を図
面を参照しながら説明する。図1は、この発明の実施の
形態に係る装置の全体構成を示す概念図である。1から
4は、深層水揚水装置であり、既に実績のある装置が利
用できる。
【0014】1は、深層水流入口で、安定した低温で従
って且つ高密度な深層水を汲み上げるため、海域によっ
ても異なるが、設置位置はおよそ300m程度の水深が
望ましい。3は、深層水汲み上げポンプで、深層水汲み
上げパイプ2全体が水没しているため、配管抵抗分を上
回る水頭(管内の圧力)が出せるポンプであれば深層水
を汲み上げることができる。4は、深層水移送パイプで
ある。
【0015】5から8は、深層水に空気または酸素を、
溶解または混入する装置であり、各種のものが考案され
実用化されている。6は、空気圧縮ポンプで、空気溶解
・混合装置8に空気または酸素を送り込むためのもので
あるが、特別のポンプである必要はない。5は、空気吸
入口、7は圧縮空気送風パイプである。8は、できる限
り多量の空気または酸素を深層水に溶解および混合させ
るための、空気溶解・混合装置である。各種の考案の中
から適当なものを選定する。
【0016】9および10は、高酸素濃度水を水底に流
入し拡散させるため、9は、高密度高酸素濃度水吹き込
みパイプ、10は、水底吹き込み装置である。図2は、
この発明の実施の形態に係る高密度高酸素濃度水を水底
に流入し拡散させるための装置のうち、単純な吹き出し
部を持つ実施例を示す断面図、図3は、斜視図である。
吹き出し部ノズル部分は漏斗を伏せた形状を有する上構
造11に、富士山型の下構造18を組み合わせ、高密度
高酸素濃度水を放射状に吹き出すようになっている。
【0017】図4は、この発明の実施の形態に係る高密
度高酸素濃度水を水底に流入し拡散させるための装置の
うち図2とは異なる、密度流拡散装置の原理を利用した
装置を示す概念図である。図4に示すように、ケーシン
グ15内に軸受け14および駆動軸13を介して回転自
在に設けられた図5および図6に示す上下面を有するイ
ンペラ12を回転し、ケーシング15内の流体を混合す
るようになっている。汚染海域水底24上の障害物の高
さよりやや上方の密度と等しい密度になるように、高密
度高酸素濃度水吹き込みパイプ9を通じて移送されてく
る高密度高酸素濃度水19と、底層水流入口16から底
層水汲み上げパイプ17を通じて汲み上げられてくる底
層水20とを混合、この混合水28を当該障害物高さに
水平にゆっくり流す。これによりいわゆる密度流が発生
し、ごく少ないエネルギーで流れが遠くまで持続する。
これにより高酸素濃度水が広い範囲に浸透する。
【0018】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、大規模な土木工事によらず、有機物が過多でヘドロ
化した水底および底層の広い範囲に、少ないエネルギー
で酸素を供給することができ、底層の水質悪化および水
底の土質悪化が防止され、水底の土壌が浄化され、かく
して、有用な効果がもたらされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態に係る装置の全体構成を
示す概念図である。
【図2】この発明の実施の形態に係る高密度高酸素濃度
水を水底に流入し拡散させる装置のうち、単純な吹き出
し部を持つ実施例を示す断面図である。
【図3】この発明の実施の形態に係る高密度高酸素濃度
水を水底に流入し拡散させる装置のうち、単純な吹き出
し部を持つ実施例を示す斜視図である。
【図4】この発明の実施の形態に係る高密度高酸素濃度
水を水底に流入し拡散させる装置のうち、図2とは異な
る、密度流拡散装置の原理を利用した装置を示す概念図
である。
【図5】図4に示す装置のインペラの上面を示す斜視図
である。
【図6】図4に示す装置のインペラの下面を示す斜視図
である。
【符号の説明】
1 深層水流入口 2 深層水汲み上げパイプ 3 深層水汲み上げポンプ 4 深層水移送パイプ 5 空気吸入口( あるいは酸素供給口) 6 空気圧縮ポンプ 7 圧縮空気送風パイプ 8 空気溶解・混合装置 9 高密度高酸素濃度水吹き込みパイプ 10 水底吹き込み装置 11 ノズル部分上構造 12 インペラ 13 駆動軸 14 軸受け 15 ケーシング 16 底層水流入口 17 底層水汲み上げパイプ 18 ノズル部分下構造 19 高密度高酸素濃度水 20 底層水 21 外洋 22 外洋底 23 海面 24 汚染海域水底 25 表層 26 中位水層 27 底層 28 混合水
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 城尾 和男 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 鳥海 誠 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 金巻 精一 東京都台東区蔵前3丁目15番7号 芙蓉海 洋開発株式会社内 (72)発明者 乾 悦郎 東京都台東区蔵前3丁目15番7号 芙蓉海 洋開発株式会社内 Fターム(参考) 4D004 AA04 AA41 AC07 CA15 CA36 CB27 CB42 CC01 CC02 CC03 CC20 DA02 DA12 4D059 AA07 AA09 BA06 BA08 BC01 BJ09 BJ15 EB15

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水底の直上に位置する接底境界層の貧酸
    素化した海水よりも密度および酸素濃度が高い高密度高
    酸素濃度水を用い、前記高密度高酸素濃度水を前記接底
    境界層内に供給して前記接底境界層内に所定の高酸素濃
    度を有する高酸素水層を形成することからなり、前記高
    密度高酸素濃度水は、低温且つ高密度な深層水に空気ま
    たは酸素を溶解または混入して得ることを特徴とする深
    層水を利用した水底土壌の浄化方法。
JP10303607A 1998-10-26 1998-10-26 深層水を利用した水底土壌の浄化方法 Pending JP2000129643A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009019351A (ja) * 2007-07-10 2009-01-29 Toyo Constr Co Ltd 海水の鉛直循環装置
JP2009045564A (ja) * 2007-08-21 2009-03-05 Yokogawa Electric Corp 酸素溶解水供給装置

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