JP2000127100A - ウエ―ハをミクロ加工する方法 - Google Patents

ウエ―ハをミクロ加工する方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な工程によりウエーハをミクロ機械加工
する方法を提供する。 【解決手段】 本方法においては、乾燥ホトレジスト材
料すなわちドライフィルム状のホトレジスト材料を用い
て、ウエーハをミクロ機械加工する。ドライフィルム状
のホトレジスト材料は、ウエーハのロースポットの上方
にテントを形成して、ドライエッチング処理を行うため
のマスクを形成する効果を有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【発明の属する技術分野】本発明は、ホトレジスト材料
を用いてウエーハをミクロ加工する方法に関する。
【従来の技術】ホトレジスト材料は、半導体産業におい
て広く使用されている。ホトレジスト材料は、マスクに
よって容易にパターン化されて現像される。このパター
ンは、基礎基板の上にエッチング処理によって生成され
る。ミクロ加工作業は、苛酷なドライエッチング環境に
露呈される間に耐えることのできる、ホトレジストを必
要とする。ウエーハとホトレジストとの間の選択性は、
極めて小さくなることがあるので、ホトレジストは、非
常に厚くなければならず、その厚さは、通常は、0.0
25mm(0.001インチ)よりも大きい。ミクロ加
工作業を行うために使用される周知のホトレジストは、
スピンコーティングと呼ばれるプロセスによって、ウエ
ーハの上に置かれる。上記スピンコーティングのプロセ
スを数回にわたって使用することによって、そのホトレ
ジストの厚さを0.025mm(0.001インチ)程
度まで増大させることができる。上記スピンコーティン
グのプロセスは、ホトレジストをウエーハ上のロースポ
ット(low spot‐底部)に充填する。ミクロ加
工の用途においては、ウエーハは、バイアホールの如き
既存のロースポットを有することができ、その直径は一
般的に、10μm乃至100μmである。しかしなが
ら、上述のバイアホールが垂直壁を有している場合に
は、ホトレジストは、バイアホールの縁部を完全に覆う
ことができないか、あるいは、より薄くなる可能性があ
り、従って、エッチマスクとしてのその有用性を制限す
ることがある。異なる寸法のホールを表面にエッチング
することを必要とする、ミクロ加工の幾つかの用途が存
在する。エッチング速度は通常、開口の寸法に依存する
ので、大きな開口は、小さな開口よりも迅速にエッチン
グされる。大きなホール及び小さなホールの両方を形成
するためには、2つのマスキング工程を必要とする。最
初にエッチングされるホールが非常に深い場合には、ス
ピンコーティング法すなわちスピンコーティングのプロ
セスを用いて塗布されるホトレジストで上述のホールを
覆うことは不可能である。この問題を排除するために、
ホトレジストが深いホールを覆う必要がないように、上
記プロセスは全体的に変更される。機能を高めるため
に、ウエーハの表面のロースポットを充填するのではな
く、ロースポットの上方にテントを形成する、厚くする
ことのできるホトレジストが必要とされる。これによ
り、そのようなホトレジストは、ロースポットを覆うこ
とができ、従って、ウエーハの表面に少なくとも2つの
異なる寸法のホールをエッチングすることを可能にす
る。
【発明が解決しようとする課題及び課題を解決するため
の手段】簡単に言えば、本発明は、ドライフィルム状の
ホトレジスト材料を用いて、ミクロ加工によるドライエ
ッチング作業を行うための方法に関する。本発明は、そ
の一つの重要な観点において、ウエーハをミクロ加工す
るための方法を提供し、この方法は、ウエーハにホトレ
ジスト材料を積層する工程を備えている。上記ホトレジ
スト材料は、ドライフィルム状のホトレジストである。
積層された上記ウエーハはその後、上記ホトレジスト材
料を架橋させる効果を有するエネルギ源に暴露される。
上記ドライフィルム状のホトレジスト材料は、ウエーハ
の垂直部を有したロースポットの上方にテントを形成
し、薄層化を生じさせることなく、あるいは、不連続な
被覆を生じさせることなく、それを覆うのに有効であ
る。ホトレジスト材料は現像され、積層されたウエーハ
はドライエッチングされる。
【発明の実施の形態】本発明の上述の目的並びに他の目
的は、以下の記載及び図面を参照することにより容易に
理解されよう。本発明によれば、ミクロ加工によるドラ
イエッチング法を行う際に、ドライフィルム状のホトレ
ジストが使用される。この方法は、より大きな寸法のホ
ールをエッチングにより形成する前に保護されなければ
ならない、既存のホールを有するウエーハから出発する
工程を備えている。ドライフィルム状のホトレジスト
が、ウエーハに積層されて、上記既存のホールの上方で
テンティング(テントの形成)を行う。ドライフィルム
状のホトレジストは、パターン化され、上記より大きな
寸法のホールが形成され、その後ドライエッチングされ
る。最後に、ドライフィルム状のホトレジストはウエー
ハから剥離される。上記より大きなホールが、ドライフ
ィルム状のホトレジストのテンティング機能を超えない
限り、本プロセスを繰り返し、以前にエッチング形成さ
れたより小さなホールを保護しながら、更に大きなホー
ルをエッチング形成することができる。本発明のドライ
フィルム状のホトレジストを利用するミクロ加工の全体
的なプロセスは、図1に示されている。図1を参照する
と、ウエーハが効果的に洗浄され、その後、通常の積層
技術を用いた積層処理を受ける。ドライフィルム状のレ
ジストの例は、ETERTEC(登録商標)7200シ
リーズである。しかしながら、当業界で周知の他のドラ
イフィルム状のホトレジストを代用して使用することが
できる。重要な観点において、積層処理の間に使用され
る圧力は、約1.4kg/平方cm(20PSI)乃至
約2.1kg/平方cm(30PSI)である。積層処
理の後に、例えば当業界で周知のエネルギ源に積層体す
なわちラミネートを暴露させ、この暴露の後で且つ現像
の前に、上記レジストを少なくとも約15分間にわたっ
て保持することによって、架橋作用を行わせる。積層処
理の後に、ウエーハは現像され、エッチング処理を受
け、ホトレジストが剥離される。重要な観点において、
本プロセスを必要なだけ繰り返して、所望の最終製品を
得ることができる。本発明の重要な観点において、ドラ
イフィルム状のホトレジストを使用することにより、次
のプロセス工程の前に、ウエーハ表面を二回又はそれ以
上の回数にわたってエッチング処理することが可能とな
る。各々のエッチングプロセスは、異なった深さとする
ことができ、あるいは大きく異なったエッチング面積と
することができる。本発明の別の観点において、ドライ
フィルム状のホトレジストは、異なる寸法及び深さの導
波管をウエーハに形成することができる。導波管は、約
25ミクロンから約250ミクロンの幅、並びに、約5
0ミクロンから約200ミクロンの深さを有することが
できる。ドライフィルム状のホトレジストを使用するこ
とにより、少なくとも2つの異なる寸法の導波管を同じ
ウエーハの表面にエッチング形成することができる。別
の観点において、本発明のドライフィルム状のホトレジ
ストを使用することにより、広い範囲で変化する異なる
寸法の裏側のバイアホールをミクロ加工プロセスによっ
てリン化インジウム又はヒ化ガリウムのウエーハに形成
することができる。ホールの寸法は、その直径が約10
μmから約100μmまでの範囲で変化することがで
き、また、そのエッチング深さが約30μmから約10
0μmまでの範囲で変化することができる。下の例は、
本発明を示すものであって、請求の範囲に記載される本
発明の範囲の例示であり、本発明の範囲を限定するもの
と理解してはならない。 例 1 塗布作業:ドライフィルムの性能は、クリーンルーム
(無塵空調室)の中で処理された場合に最も良好であ
る。細密線を有する被加工物(20マイクロメートル)
の積層前の洗浄処理、積層処理、暴露処理及び現像処理
は常に、クリーンルームの中で完了されなければならな
い。ドライフィルムの接着性を最大限にするために、被
覆されるべき表面は、積層処理の前に、清浄で、乾燥し
ていなければならず、また、汚染物質を含んでいてはな
らない。標準的な積層技術を用いて、ドライフィルムを
基板に接合させる。積層処理の温度、速度及び圧力は、
使用する特定のドライフィルムに基づいて選択される。
適正な暴露は、全体的なプロセス要件又は判断に基づい
て決定される。ホールド時間により、重合プロセスの完
了並びにテントの強化を行うことができる。そうでなけ
れば、レジストは、現像の間に「しわ寄せ」あるいはホ
ールへの崩壊を生ずることになる。現像条件は、使用す
る特定のドライフィルムに基づいて選択される。 テンティング(テントの形成)作業:ETERTEC7
200シリーズのドライフィルム状のホトレジストにお
けるエポキシ及びウレタンの独特な組み合わせのため
に、本フィルムは、テンティングの強化及びメッキの接
着を行うのに非常に適している。 1.積層処理における過度の圧力は、ドライフィルムを
ホールの中に押し込んで、ホールの周縁部のレジストを
薄くする。ETERTEC7200シリーズのドライフ
ィルム状のホトレジストは、その流動性及び接着性のた
めに、通常の表面欠陥に追従させるための過剰の圧力を
必要としない。積層処理の間に最小(最大ではない)の
圧力を使用することが推奨される。積層処理を行うため
には、通常、1.4乃至2.1kg/平方cm(20乃
至30PSI)の圧力で十分である。 2.積層処理の後に、室温まで冷えるまで総てのウエー
ハを互いに離れた状態に保持する。積層されたウエーハ
は熱量を有しており、積み重ねられた場合には、数時間
にわたって熱い状態が維持されることになる。ウエーハ
を離した状態に保持して冷却を行わなかった場合には、
保持された熱量によりフィルムがホールの中に更に流れ
込み、これにより、ホールの周縁部の周りのレジストを
薄くして、テンティングを行う能力を減少させることに
なる。積層処理が自動的であって、パネルが自動スタッ
カによって積み重ねられる場合には、ラインに冷却モジ
ュールを用いて、積み重ね作業の前に、適正なウエーハ
温度を達成することを助言する。冷却モジュール、垂直
スタッカ及びアキュムレータは、GDIから入手可能で
ある。 3.ドライフィルムは、室温であっても、圧力を受ける
と流動する。大きなホール又はスロットを有するウエー
ハ上に一旦被覆されると、ホールの周縁部に圧力が生成
され、この圧力により、フィルムは、ホール又はスロッ
トの中にゆっくりと流れ込む。この理由から、実施可能
な限り迅速に、あるいは、一回のシフトの間に、積層さ
れたウエーハを暴露させるべきである。暴露処理は、レ
ジストを重合させ、レジストがそれ以上ホールの中に流
れ込むのを止める。そのような流れ込みは、テントを弱
化させることになる。最善の結果を得るためには、総て
のウエーハは、一旦暴露された後に、一回のシフトの間
に現像されなければならない。 4.レジストの架橋作用は、暴露処理を行った時点で始
まり、15乃至30分間にわたって継続する。暴露処理
の後で且つ現像処理の前に、レジストを15乃至30分
間にわたって保持することにより、テンティングの信頼
性が顕著に増大する。上に示唆したホールド時間を採用
することなく現像した場合には、レジストは、単に部分
的にしか重合せず、大きなテントのしわ寄せを生じさせ
ることになる。 5.加熱された現像液は、レジストを軟化させることに
よって、テンティング作業においてある役割を果たす。
現像液の温度を許容範囲の下限温度(約26.7°C
(80°F))に保持することによって、レジストの性
能は最大限になり、テントはより信頼性のあるものにな
る。 6.総てのノズルが部分的に閉塞しないようにするため
に、現像処理においては、定期的に予定された予防的な
メンテナンスが必要とされる。上述のノズルの部分的な
閉塞は、現像液の高圧流をテントに衝突させることにな
る。普通の現像機は、機械の中心に向かって内方に向け
られた第1の列及び最後の列の両方に設けられる扇形ノ
ズルと、他の総ての箇所に設けられる円錐ノズルとから
構成されている。現像液を交換する度毎にノズルを点検
することは、良い習慣であり、障害を回避することにな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】ウエーハのミクロ加工を行うための本発明の全
体的なプロセスを示している。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 21/302 J (72)発明者 ハーヴェイ・エヌ・ロジャーズ アメリカ合衆国カリフォルニア州90293, プラヤ・デル・レイ,マニトバ・ストリー ト 8180,ナンバー 157 (72)発明者 ウラディミール・メドヴェデヴ アメリカ合衆国カリフォルニア州90275, ランチョ・パロス・ヴァーデス,リッジグ レイド・コート 6319

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ウエーハをミクロ加工する方法であっ
    て、 ドライフィルム状のホトレジストであるホトレジスト材
    料をウエーハに積層する工程と、 前記積層されたウエーハを前記ホトレジスト材料を架橋
    させる効果を有するエネルギ源に暴露する工程と、 前記ホトレジストを現像する工程と、 前記積層されたウエーハをドライエッチング処理する工
    程とを備えること、を特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の方法において、当該方
    法を同じウエーハに対して繰り返し実行すること、を特
    徴とする方法。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の方法において、前記ホ
    トレジスト材料は、ロースポットの上方にテントを形成
    して、ドライエッチング処理のためのマスクを形成する
    効果を有すること、を特徴とする方法。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の方法において、当該方
    法は、少なくとも2つの異なる寸法のホールをドライエ
    ッチング処理により同じウエーハに形成する効果を有す
    ること、を特徴とする方法。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の方法において、当該方
    法は、約25ミクロンから約250ミクロンの幅寸法、
    並びに、約50ミクロンから約200ミクロンの深さ寸
    法を有する導波管を形成する効果を有すること、を特徴
    とする方法。
  6. 【請求項6】 請求項4に記載の方法において、当該方
    法は、約10ミクロンから約100ミクロンの直径寸
    法、並びに、約30ミクロンから約100ミクロンの深
    さ寸法を有する、裏側のバイアホールを形成する効果を
    有すること、を特徴とする方法。
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