JP2000121362A - 写真測量用ターゲット測定装置 - Google Patents

写真測量用ターゲット測定装置

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JP2000121362A
JP2000121362A JP10298314A JP29831498A JP2000121362A JP 2000121362 A JP2000121362 A JP 2000121362A JP 10298314 A JP10298314 A JP 10298314A JP 29831498 A JP29831498 A JP 29831498A JP 2000121362 A JP2000121362 A JP 2000121362A
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JP10298314A
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Inventor
Kiyoshi Yamamoto
山本  清
Atsumi Kaneko
敦美 金子
Masami Shirai
雅実 白井
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Pentax Corp
Original Assignee
Asahi Kogaku Kogyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 写真測量用ターゲットの基準点部材の距離を
精密に測定し、測量精度向上させる。 【解決手段】 ターゲット測定装置100は、撮影装置
110とPC150とを備える。撮影装置110は3台
のカメラ112、114および116を備え、ターゲッ
ト10の3つの基準点部材を撮影する。PC150は、
撮影装置110により得られた撮影画像をキャプチャボ
ード152を介してメモリ156に格納する。PC15
0のCPU154は、撮影画像に画像処理を施し基準点
部材の距離を算出し、ターゲット10に出力する。ター
ゲット10のマイクロコンピュータ38は不揮発性メモ
リ36に基準点部材の距離を記憶させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば写真測量の
基準尺として用いられる写真測量用ターゲットの固有の
長さを測定する測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、交通事故現場等で行われる写真測
量において、被写体は例えばスチルカメラでもって2箇
所から撮影される。この撮影により得られた撮影画像か
ら被写体の2次元座標が読取られ、これら2次元座標に
基づいて被写体の3次元座標が求められる。この被写体
の3次元座標から、交通事故現場の測量図が作成され
る。
【0003】このような写真測量では、測量図を作成す
るための基準尺と基準平面とが必要である。従来、かか
る基準尺および基準平面を得るために、例えば三角形の
枠材を有する写真測量用ターゲットが撮影現場に設置さ
れる。枠材の3個の頂点に設けられた基準点部材間の距
離が基準尺とされ、3個の基準点部材で決定される平面
が基準平面に規定される。
【0004】写真測量用ターゲットは所定の規格で製造
されるが、製造あるいは組立時に、基準点部材の位置ず
れが生じることがある。基準尺が個々の写真測量用ター
ゲットで異なると、写真測量の精度が低下するという問
題が生じる。このため製造、組立後の写真測量用ターゲ
ットの基準点部材間の距離を改めて巻尺等により測定
し、測定した値を基準尺として写真測量に用いている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、基準点部材間
の距離の測定は人手により行われるため、時間がかか
り、測定者によって測定値にばらつきが生じることが問
題である。
【0006】本発明はこの様な点に鑑みてなされたもの
であり、写真測量用ターゲットの基準点部材間の距離の
測定時間を短縮し、かつ測定値の安定化および高精度化
を図ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明による写真測量用
ターゲット測定装置は、写真測量の基準尺として用いら
れる写真測量用ターゲットを所定位置に固定する固定手
段と、写真測量用ターゲットに設けられ同一平面上に位
置する少なくとも3個の基準点部材を撮影する撮影手段
と、撮影手段により得られた撮影画像に画像処理を施し
て、撮影画像における基準点部材の相対的な重心座標を
求める画像処理手段と、撮影手段の位置と、画像処理手
段により求められた重心座標とに基づいて、基準点部材
間の距離を求める算出手段とを備えることを特徴として
いる。
【0008】写真測量用ターゲット測定装置において、
好ましくは、撮影手段が撮影画像を電磁気的な画像デー
タとして記録可能な少なくとも3台の電子スチルカメラ
であり、これらの電子スチルカメラが、基準点部材の位
置に対応した所定の位置にそれぞれ固定される。
【0009】写真測量用ターゲット測定装置において、
好ましくは、基準点部材に光の反射量を増加させる白色
反射シートが貼付され、基準点部材の周囲に光の反射量
を減少させる黒色の無反射部材が設けられる。
【0010】写真測量用ターゲット測定装置において、
好ましくは、画像処理手段によって、撮影画像に2値化
処理が施され、撮影画像において基準点部材の像が図形
として切り出される。さらに好ましくは、基準点部材の
重心座標が図形として切り出された基準点部材の像のモ
ーメントによって求められる。
【0011】写真測量用ターゲット測定装置において、
好ましくは、写真測量用ターゲットに設けられた記憶手
段に、算出手段により得られた基準点部材間の距離を記
憶させるために、基準点部材間の距離を写真測量用ター
ゲットに送信する送信手段を備える。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明による写真測量用タ
ーゲット測定装置の実施形態について添付図面を参照し
て説明するが、まず写真測量用ターゲットおよび写真測
量用ターゲットを用いた写真測量について説明する。
【0013】図1は、被写体50と、写真測量用ターゲ
ット10と、カメラ60との位置関係を示す図である。
被写体50は図示を簡略化するために立方体で示され
る。被写体50およびターゲット10は、異なる2つの
カメラ位置M1 、M2 から撮影される。カメラ60は撮
影された2枚の画像を電磁気的な画像データとして記録
可能な電子スチルカメラである。
【0014】第1のカメラ位置M1 は実線で示され、第
2のカメラ位置M2 は破線で示される。第1および第2
のカメラ位置M1 およびM2 は例えばカメラ60のレン
ズの後側主点位置として定義される。また第1および第
2のカメラ位置M1 およびM 2 におけるカメラ60の方
向はそれぞれ2点鎖線O1 およびO2 で示され、これら
のカメラ方向は例えば撮影レンズの光軸方向として定義
される。
【0015】第1および第2のカメラ位置M1 およびM
2 の相対的な3次元位置は既知であり、それぞれ任意に
設定された3次元座標系(X,Y,Z)における座標値
で示される。3次元座標系(X,Y,Z)は、実測のス
ケールと異なるスケールを有していてもよい。またカメ
ラ方向O1 、O2 も既知であり、それぞれX軸、Y軸、
およびZ軸に対する回転角で示される。
【0016】ターゲット10はL字型を呈しており、一
方の面に3つの基準点部材14、16および18が設け
られる。基準点部材14、16および18のそれぞれの
中心は基準点P1 、P2 およびP3 とされ、基準点
1 、P2 およびP3 によって規定される平面は基準平
面とされる。基準点P1 と基準点P2 との間の距離、基
準点P2 と基準点P3 との間の距離、または基準点P3
と基準点P1 との間の距離が基準尺とされる。
【0017】図2(a)には、第1のカメラ位置M1
撮影された画像、即ち第1の画像が示される。図2
(b)には、第2のカメラ位置M2 で撮影された画像、
即ち第2の画像が示される。第1および第2の画像は、
カメラ60により撮影され、記録媒体等を介して、外部
のコンピュータ等に(図示せず)にビデオデータとして
入力され、このコンピュータに接続されたモニタに表示
される。
【0018】図2(a)に示される第1の画像におい
て、被写体50上の物点Q1 の像点はq11として指定さ
れる。像点q11は、モニタ上において操作者のマウス操
作等により指定され、このとき像点q11は第1の画像に
設定された撮像中心c1 を原点とする2次元座標系(x
1 ,y1 )における座標値で示される。
【0019】同様に、図2(b)に示される第2の画像
において、物点Q1 の像点q21が指定される。第2の画
像には撮像中心c2 を原点とする2次元座標系(x2
2)が設定され、像点q21は2次元座標系(x2 ,y
2 )における座標値で示される。このようにして、物点
1 に関して2つの像点q11およびq21の2次元座標値
が得られる。
【0020】コンピュータでは、この物点Q1 に関する
2つの像点q11およびq21の2次元座標値と、カメラ位
置M1 、M2 の3次元座標値と、カメラ方向O1 、O2
の回転角とに基づいて、物点Q1 の3次元座標値が求め
られる。
【0021】物点Q1 の3次元座標値は、例えば公知の
共線方程式を用いて求められる。共線方程式は、カメラ
位置M1 であるレンズの後側主点位置と物点Q1 と像点
11とが同一直線上にあり、かつカメラ位置M2 と物点
1 と像点q21とが同一直線上にあるという条件を用い
た式である。公知のためここでは詳述は省略する。
【0022】このように共線方程式によって、被写体5
0上の物点Q1 の3次元座標値は求められる。ただし、
この3次元座標値は3次元座標系(X,Y,Z)におけ
る相対的な値である。基準点P 1、P 2およびP3 の3
次元座標値も、同様の手法で物点Q1 の3次元座標値と
共に求められる。
【0023】これら3次元座標値による相対的な距離
は、補正倍率を用いたスケーリングを行うことにより、
実際の距離に補正される。例えば基準点P1 と基準点P
2 との実際の距離は既知であり、この実際の距離と3次
元座標系(X,Y,Z)における基準点P1 と基準点P
2 との相対的な距離とから、補正倍率が求められる。ス
ケーリングにより、物点Q1 および基準点P1 、P2
およびP3 間で、実測値に基づく配置関係が得られる。
【0024】図3に示すように、3次元座標系(X,
Y,Z)は、例えば原点を基準点P1とし、かつ基準平
面を含む平面PsをX’−Z’平面とする3次元座標系
(X’,Y’,Z’)に座標変換される。そして例えば
X’−Z’平面がモニタに測量図として表示される。こ
のX’−Z’平面には物点Q1 とともに基準点P1 、P
2 、およびP3 の投影点が表示される。
【0025】なお、実施形態では被写体50上の物点は
物点Q1 の1点のみについて説明しているが、実際には
被写体50上の物点は多数指定され、被写体50の形状
が忠実に再現される。
【0026】図4はターゲット10の上面を簡略化して
示す図であり、図5はその側面図である。ターゲット1
0は断面形状が長方形のL字部材12を備える。L字部
材12には第1、第2および第3の基準点部材14、1
6および18が設けられる。第1の基準点部材14はL
字部材12の角部に設けられ、第2および第3の基準点
部材16および18は、L字部材12の2つの端部にそ
れぞれ設けられる。基準点部材14、16および18は
同一平面上に位置する。
【0027】基準点P1 と基準点P2 との距離は基準点
間距離L12と定められる。同様に、基準点P2 と基準点
3 との距離が基準点間距離L23に定められ、基準点P
3 と基準点P1 との距離が基準点間距離L31と定められ
る。
【0028】基準点間距離L12と基準点間距離L31とは
等しい。また線分P1 2 と線分P 1 3 とが成す角は
90度である。即ち、線分P1 2 と線分P2 3 と線
分P 1 3 とで形成される図形は直角二等辺三角形であ
る。
【0029】第1、第2および第3の基準点部材14、
16および18には、反射光量を増加させるための反射
処理が施される。反射処理は、例えば反射光量を増加さ
せる白色の反射シートを基準点部材14、16および1
8の表面に貼付することにより行われる。
【0030】第1、第2および第3の基準点部材14、
16および18の周囲には、円板状の無反射部材24、
26および28がそれぞれ設けられる。無反射部材2
4、26および28の表面には、光の反射を抑えるため
の無反射処理が施されている。無反射処理は、例えば表
面に凹凸が形成され、光を散乱または吸収させて反射光
量を減少させる無反射シートを無反射部材24、26お
よび28に貼付したり、あるいはつや消しの黒色塗料を
無反射部材24、26および28の表面に塗布すること
により行われる。
【0031】基準点部材14、16および18に反射処
理が施され、その周囲に無反射部材24、26および2
8が設けられることにより、撮影画像において基準点部
材14、16および18が強調され、基準点部材14、
16および18が容易に識別できる。これにより、撮影
画像において基準点部材14、16および18の像点が
正確に指定でき、測量精度が向上する。
【0032】また測量精度を向上させるために、スケー
リングおよび基準平面の規定をより高精度に行う必要も
ある。このため、スケーリングおよび基準平面の規定に
用いられる第1、第2および第3の基準点部材14、1
6および18の相対位置、即ち基準点間距離L12
23、およびL31が精密であることが求められる。
【0033】しかし、実際にはターゲット10の製作過
程において、基準点間距離L12、L 23、およびL31は微
少に固体差が生じる。写真測量用ターゲット測定装置
は、このようなターゲット10の基準点間距離L12、L
23、およびL31を精密に測定し、これらのデータをター
ゲット10に送信する。
【0034】ターゲット10には、基準点間距離L12
23、およびL31が固有のデータとして記憶される。こ
れにより、写真測量において、用いるターゲット10の
固有の基準点間距離L12、L23、およびL31が得られ、
スケーリングや基準平面の規定の精度が向上し、精密な
測量図を得ることができる。
【0035】図6は実施形態である写真測量用ターゲッ
ト測定装置の構成を示す図であり、ターゲット10の構
成と共に示す図である。ターゲット測定装置100は、
固定手段および撮影手段を備える撮影装置110と、画
像処理手段および算出手段を備えるパーソナルコンピュ
ータ、即ちPC150とを備える。
【0036】撮影装置110は3台のカメラ112、1
14および116を備える。これら第1カメラ112、
第2カメラ114および第3カメラ116は画像を電磁
気的な画像データとして記録可能な電子スチルカメラで
あり、それぞれPC150に接続される。第1カメラ1
12は基準点部材14に対応して設けられ、基準点部材
14を撮影する。同様に、第2カメラ114は基準点部
材16を、第3カメラ116は基準点部材18をそれぞ
れ撮影する。本実施形態では撮影手段として電子スチル
カメラを用いており、画像は電磁気的な画像データとし
て記録される。従って電磁気的な画像データが容易に得
られ、PC150における画像処理等が容易に行える。
【0037】PC150は、キャプチャボード152
と、CPU154と、メモリ156とを備える。キャプ
チャボード152は3台のカメラ112、114および
116にそれぞれ接続され、これらカメラ112、11
4および116により得られた撮影画像が入力される。
キャプチャボード152に入力された撮影画像は、メモ
リ156の所定の記憶領域に一時的に格納される。
【0038】CPU154は、メモリ156と協動して
3枚の撮影画像の画像処理を行い、これにより基準点部
材14、16および18の重心座標、および基準点間距
離L 12、L23、およびL31が求められる。CPU154
により算出された基準点間距離L12、L23、およびL31
のデータは、ケーブル158を介してターゲット10に
出力される。
【0039】ターゲット10は、2つの傾斜角センサ3
2、34と、不揮発性メモリ36と、これらを制御する
マイクロコンピュータ38とを備える。PC150から
出力された基準点間距離L12、L23、およびL31のデー
タは、マイクロコンピュータ38に入力される。マイク
ロコンピュータ38によりこれらのデータは不揮発性メ
モリ36の所定領域に格納される。
【0040】傾斜角センサ32、34によって、水平面
に対する基準平面の傾斜角が測定される。即ち、傾斜角
センサ32によって基準点P1 および基準点P2 を結ぶ
直線周りの傾斜角が測定され、傾斜角センサ34によっ
て基準点P1 および基準点P 3 を結ぶ直線周りの傾斜角
が測定される。
【0041】傾斜角のデータは測量図を作成する場合に
用いられる。例えば交通事故現場が広範囲に渡る場合、
複数の撮影現場に分けて写真測量が行われ、各撮影現場
毎に測量図が作成されて、これら複数枚の測量図が1枚
に連結される。しかし道路面に起伏があると、基準平面
が撮影現場によって異なり、複数枚の測量図を精密に連
結できなくなる。このような場合、上述の傾斜角のデー
タを用いて、基準平面から水平面への座標変換を行い、
水平面に投影した平面図を測量図として用いれば、交通
事故現場が広範囲に渡る場合でも、精密な測量図が得ら
れる。
【0042】傾斜角のデータはマイクロコンピュータ3
8に出力されて、発信装置(図示せず)から外部の受信
装置(図示せず)に向かって、例えば公知の無線通信方
式により送信される。このとき、基準点間距離L12、L
23、およびL31のデータは不揮発性メモリ36から読み
出され、傾斜角のデータと共に送信される。なお、ター
ゲット10にモニタ装置を設け、傾斜角および基準点間
距離L12、L23、およびL31のデータを表示する構成に
してもよい。
【0043】例えば受信装置を図1に示すカメラ60に
設け、被写体撮影時において傾斜角および基準点間距離
12、L23、およびL31のデータを画像と共に記録媒体
に記録し、この記録媒体を介してコンピュータに入力す
れば、コンピュータの画像処理時にこれらのデータが画
像と同時に得られ、処理時間が短縮されるとともに、精
密な測量図を容易に得ることができる。
【0044】図7は撮影装置110を簡略化して示す平
面図であり、図8は撮影装置110の側面図である。撮
影装置110はターゲット10を水平に載置するための
支持台120と、この支持台120から所定距離離れて
固定される3台のカメラ112、114および116と
を備える。支持台120にはピン122が複数箇所に設
けられ、ピン122によりターゲット10は支持台12
0の所定位置に固定される。
【0045】第1カメラ112、第2カメラ114、お
よび第3カメラ116は支持台120と一体的な保持枠
124により保持され、3つの基準点部材14、16お
よび18のほぼ鉛直上方にそれぞれ固定される。各カメ
ラ112、114および116の撮影レンズ112a、
114aおよび116aは、基準点部材14、16およ
び18に対向し、それらの光軸は鉛直線に一致させられ
る。
【0046】図9は3台のカメラ112、114および
116により得られた撮影画像を示す図である。図9
(a)は第1の基準点部材14の撮影画像であり、図9
(b)は第2の基準点部材16の撮影画像、図9(c)
は第3の基準点部材18の撮影画像である。撮影画像は
それぞれm×n画素のデジタル画像であり、それぞれの
画素における濃度値により表される。
【0047】基準点間距離L12、L23、およびL31は、
基準点P 1、P2 およびP3 の2次元座標値から求めら
れるが、まず3枚の撮影画像に基づいて、基準点P 1
2およびP3 が特定される。基準点P 1、P2 および
3 は、各撮影画像における基準点部材14、16およ
び18の像の重心として定義される。
【0048】基準点部材14、16および18の像の相
対重心座標はそれぞれ(I1 ,J1)、(I2
2 )、および(I3 ,J3 )とされる。なお、図9
(a)の撮影画像において、I1 は左上のコーナー点C
1 からの水平方向の画素数、J1 はコーナー点C1 から
の垂直方向の画素数である。同様に、I2 はコーナー点
2 からの水平方向の画素数、J2 はコーナー点C2
らの垂直方向の画素数であり、I3 はコーナー点C3
らの水平方向の画素数、J3 はコーナー点C3 からの垂
直方向の画素数である。
【0049】図10は撮影画像に画像処理が施される過
程を示す図である。図10(a)は第1カメラ112に
より得られた撮影画像を示す図である。PC150のC
PU154において、この撮影画像には2値化処理が施
される。
【0050】図10(a)に示す撮影画像は、白色の基
準点部材14の像の濃度値と、ハッチングで示される黒
色の無反射部材24およびL字部材12の像の濃度値と
が大きく異なるという特性を有する。2値化処理では、
任意の画素において、濃度値が所定のしきい値以上の場
合には1の値が、所定のしきい値以下の場合には0の値
が与えられて変換される。即ち、2値化処理により基準
点部材14に対応する領域の画素には1の値が与えら
れ、無反射部材24に対応する領域の画素には0の値が
与えられる。
【0051】図10(b)は2値化処理が行われた後の
撮影画像、即ち2値画像を示す図である。1の領域は白
色で示され、0の領域は黒色で示される。この2値画像
において、無反射部材24の外側の領域も1即ち白色で
示される。このため、2値画像にはラベリング領域Rが
設定され、無反射部材24の外側の1の領域が除去され
る。
【0052】図10(c)はラベリング領域Rが設定さ
れた2値画像を示す図である。白線で囲まれるラベリン
グ領域Rは例えば長方形を呈し、2値画像における無反
射部材24の大きさより小さく設定され、かつ基準点部
材14の大きさより大きく設定される。これによりラベ
リング領域Rにおいて白色で示される1の領域は基準点
部材14の像のみとなり、これが図形Wとして認識され
る。なお、2値画像におけるラベリング領域Rの相対位
置は既知である。
【0053】ラベリング領域RのモーメントM(p,
q)は(1)式により定義される。
【数1】
【0054】第1の基準点部材14の相対重心座標(I
1 ,J1 )は、(1)式に示されるモーメントを用いた
(2)式により求められる。(2)式におけるfijは図
形W内で1をとり、図形W外で0をとる2値画像を示
し、パラメータiおよびjはそれぞれ水平方向および垂
直方向における画素位置を示す。
【0055】
【数2】
【0056】第2の基準点部材16の相対重心座標(I
2 ,J2 )、および第3の基準点部材18の重心
(I3 ,J3 )は、上述した第1の基準点部材14の相
対重心座標(I1 ,J1 )と同様、2値化処理され、モ
ーメントを用いて求められる。
【0057】第1の基準点部材14の相対重心座標(I
1 ,J1 )、第2の基準点部材16の相対重心座標(I
2 ,J2 )、および第3の基準点部材18の相対重心座
標(I3 ,J3 )は、各撮影画像における相対座標であ
るため、共通の座標系での絶対座標に変換される。
【0058】図11は、任意に設定された2次元の絶対
座標系(AX,AY)におけるターゲット10の位置を
示す図である。第1カメラ112、第2カメラ114、
および第3カメラ116により撮影される領域は一点鎖
線で示される。
【0059】3台のカメラ112、114および116
の位置は既知であり、それぞれ絶対座標系(AX,A
Y)における撮影領域の左上のコーナー点C1 、C2
よびC 3 の座標により示される。即ち、第1カメラ11
2の位置はコーナー点C1 の座標(Cx1 ,Cy1 )で
示され、同様に第2カメラ114の位置はコーナー点C
2 の座標(Cx2 ,Cy2 )、第3カメラ116の位置
はコーナー点C3 の座標(Cx3 ,Cy3 )で示され
る。
【0060】第1、第2および第3の基準点部材14、
16および18の相対重心座標(I 1 ,J1 )、
(I2 ,J2 )、および(I3 ,J3 )は、以下に示す
(3)式、(4)式、および(5)式により、絶対座標
系(AX,AY)における絶対重心座標(IA1 ,JA
1 )、(IA2 ,JA2 )、および(IA3 ,JA3
に変換される。
【0061】
【数3】
【0062】(3)式、(4)式、および(5)式にお
いて、パラメータd1 、d2 およびd3 はそれぞれの撮
影領域において1画素に対応する距離を示す。
【0063】次いで、3つの基準点部材の絶対重心座標
(IA1 ,JA1 )、(IA2 ,JA2 )、および(I
3 ,JA3 )に基づいて、基準点間距離L12、L23
およびL31が求められる。基準点間距離L12、L23、お
よびL31は、以下に示す(6)式により求められる。
【0064】
【数4】
【0065】このように、基準点部材14、16および
18の撮影画像に2値化処理を施して、基準点部材1
4、16および18の像を簡単な図形Wとして抽出し、
この図形Wの重心座標を求めることにより、精密な基準
点距離L12、L23およびL31が容易に求められる。
【0066】白色の基準点部材14、16および18の
周囲には、黒色の無反射部材24、26および28が設
けられているので、容易に白黒の2値画像に変換でき、
画像処理が迅速に行える。
【0067】図12および図13は、PC150におけ
る画像処理ルーチンを示すフローチャートである。PC
150に電源が投入され、画像処理ルーチンが開始され
ると、ステップS102において第1のカメラ112に
よって得られた第1の基準点部材14の撮影画像が読込
まれる。次にステップS104において、撮影画像には
画像処理が施されて、(2)式により、第1の基準点部
材14の重心が求められる。
【0068】ステップS106において、ステップS1
02と同様に第2の基準点部材16の撮影画像が読込ま
れ、ステップS108において、ステップS104と同
様に第2の基準点部材16の重心(I2 ,J2 )が求め
られる。さらにステップS110において第3の基準点
部材18の撮影画像が読込まれ、ステップS112にお
いて第3の基準点部材18の重心(I3 ,J3 )が求め
られる。
【0069】ステップS114では、ステップS10
4、ステップS108、およびステップS112におい
て求められた第1、第2および第3の基準点部材14、
16および18の相対重心座標(I1 ,J1 )、
(I2 ,J2 )、および(I3 ,J3)が、前述した
(3)式、(4)式、および(5)式により、絶対座標
系における絶対重心座標(IA1 ,JA1 )、(I
2 ,JA2 )、および(IA3 ,JA3 )に変換され
る。
【0070】ステップS116では、ステップS114
において求められた3つの基準点部材の絶対重心座標
(IA1 ,JA1 )、(IA2 ,JA2 )、および(I
3 ,JA3 )に基づいて、(6)式により、基準点間
距離L12、L23、およびL31が求められる。
【0071】ステップS118において、ステップS1
16において求められた基準点間距離L12、L23、およ
びL31のデータがターゲット10に転送される。ステッ
プS118まで実行された後、PC150における画像
処理ルーチンは終了する。
【0072】以上のように、基準点間距離L12、L23
およびL31はターゲット測定装置100のPC150に
より求められるため、測定時間が短縮化され、測定値の
ばらつきも防止される。
【0073】また、ターゲット測定装置100により個
々のターゲット10の基準点間距離L12、L23、および
31が測定され、この値がターゲット10に記憶される
ので、ターゲット10固有の製造および組立時のずれに
よる測量誤差が防止される。従って、基準点間距離
12、L23、およびL31が既知のターゲット10を用い
れば、精密な測量図が得られる。
【0074】
【発明の効果】本発明によると、写真測量用ターゲット
の基準点部材間の距離の測定時間を短縮し、かつ測定値
を安定化および高精度化して測量精度を向上させること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】写真測量における写真測量用ターゲットと、被
写体と、カメラとの位置関係を示す斜視図である。
【図2】図1のカメラで撮影した画像を模式的に示す図
であって、図2(a)は図1のカメラにより第1のカメ
ラ位置で撮影したときの画像であり、図2(b)は図1
のカメラにより第2のカメラ位置で撮影したときの画像
である。
【図3】基準平面を含む平面に基づく3次元座標を示す
図である。
【図4】図1に示す写真測量用ターゲットの平面図であ
る。
【図5】図1に示す写真測量用ターゲットの側面図であ
る。
【図6】本発明の実施形態である写真測量用ターゲット
測定装置の主要構成を、写真測量用ターゲットと共に示
すブロック図である。
【図7】図6に示す写真測量用ターゲット測定装置の撮
影装置を示す平面図である。
【図8】図6に示す写真測量用ターゲット測定装置の撮
影装置を示す側面図である。
【図9】図8の3台のカメラで撮影した画像を模式的に
示す図であって、図9(a)は第1カメラにより撮影し
たときの撮影画像であり、図9(b)は第2カメラによ
り撮影したときの撮影画像であり、図9(c)は第3カ
メラにより撮影したときの撮影画像である。
【図10】図8の第1カメラで撮影した画像を画像処理
する行程を模式的に示す図であって、図10(a)は第
1カメラにより撮影したときの撮影画像であり、図10
(b)は撮影画像を2値化処理した2値画像であり、図
10(c)はラベリング領域を設定した2値画像であ
る。
【図11】2次元の絶対座標系における3つの基準点部
材の絶対重心座標と、基準点間距離を示す図である。
【図12】図6に示す写真測量用ターゲット測定装置の
PCにおける画像処理ルーチンの前半を示すフローチャ
ートである。
【図13】図6に示す写真測量用ターゲット測定装置の
PCにおける画像処理ルーチンの後半を示すフローチャ
ートである。
【符号の説明】
10 写真測量用ターゲット 14、16、18 基準点部材 100 写真測量用ターゲット測定装置 110 撮影装置 112 第1カメラ 114 第2カメラ 116 第3カメラ 120 支持台 122 ピン 150 PC 154 CPU
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G06F 15/70 360 (72)発明者 白井 雅実 東京都板橋区前野町2丁目36番9号 旭光 学工業株式会社内 Fターム(参考) 2F065 AA03 AA04 AA17 AA23 AA31 DD03 DD06 EE11 FF05 FF65 JJ03 JJ16 JJ26 QQ23 5B057 BA29 DA07 DB03 DB08 DC02 DC06 DC14 5L096 AA07 AA09 BA08 CA05 EA43 FA55 FA60 FA66 GA34

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 写真測量の基準尺として用いられる写真
    測量用ターゲットを所定位置に固定する固定手段と、 前記写真測量用ターゲットに設けられ同一平面上に位置
    する少なくとも3個の基準点部材を撮影する撮影手段
    と、 前記撮影手段により得られた撮影画像に画像処理を施し
    て、前記撮影画像における前記基準点部材の相対的な重
    心座標を求める画像処理手段と、 前記撮影手段の位置と、前記画像処理手段により求めら
    れた前記重心座標とに基づいて、前記基準点部材間の距
    離を求める算出手段とを備えることを特徴とする写真測
    量用ターゲット測定装置。
  2. 【請求項2】 前記撮影手段が、前記撮影画像を電磁気
    的な画像データとして記録可能な少なくとも3台の電子
    スチルカメラであり、これらの電子スチルカメラが、前
    記基準点部材の位置に対応した所定の位置にそれぞれ固
    定されることを特徴とする請求項1に記載の写真測量用
    ターゲット測定装置。
  3. 【請求項3】 前記基準点部材に光の反射量を増加させ
    る白色の反射シートが貼付され、前記基準点部材の周囲
    に光の反射量を減少させる黒色の無反射部材が設けられ
    ることを特徴とする請求項1に記載の写真測量用ターゲ
    ット測定装置。
  4. 【請求項4】 前記画像処理手段によって、前記撮影画
    像に2値化処理が施され、前記撮影画像において前記基
    準点部材の像が図形として切り出されることを特徴とす
    る請求項3に記載の写真測量用ターゲット測定装置。
  5. 【請求項5】 前記重心座標が、前記図形のモーメント
    を用いて求められることを特徴とする請求項4に記載の
    写真測量用ターゲット測定装置。
  6. 【請求項6】 前記写真測量用ターゲットに設けられた
    記憶手段に、前記算出手段により得られた前記基準点部
    材間の距離を記憶させるために、前記基準点部材間の距
    離を前記写真測量用ターゲットに送信する送信手段を備
    えることを特徴とする請求項1に記載の写真測量用ター
    ゲット測定装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100597529B1 (ko) 2005-11-01 2006-07-10 공간정보기술 주식회사 기준점 측량없이 근거리 다중영상의 3차원 좌표를 취득하는방법
JP2010230423A (ja) * 2009-03-26 2010-10-14 Saxa Inc 変位量測定装置及び同測定方法
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WO2013005244A1 (ja) * 2011-07-01 2013-01-10 株式会社ベイビッグ 3次元相対座標計測装置およびその方法
KR20190022003A (ko) * 2017-08-25 2019-03-06 박지환 부피 측정 장치 및 그 제어방법

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