JP2000118249A - 燃料タンク - Google Patents

燃料タンク

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JP2000118249A JP29073098A JP29073098A JP2000118249A JP 2000118249 A JP2000118249 A JP 2000118249A JP 29073098 A JP29073098 A JP 29073098A JP 29073098 A JP29073098 A JP 29073098A JP 2000118249 A JP2000118249 A JP 2000118249A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 変形モードの異なる壁の折損を防止する。 【解決手段】 変形モードの異なる壁同士7,9a、
8,9aを連結する異壁連結部に設けた変形モード干渉
防止手段G1,H1により、燃料貯留室5の変形時に当
該異壁連結部での異なる変形モード同士の相互干渉を防
止し、当該異壁連結部での捩れの発生を防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、燃料を貯留するた
めの燃料タンクに関する。
【0002】
【従来の技術】燃料タンク内の燃料液面上方に空間があ
ると蒸発燃料が発生し、この蒸発燃料が大気へ放出され
てしまうことがある。そこで、燃料を貯留するための燃
料貯留室を伸縮自在な包囲膜により形成し、当該包囲膜
を燃料貯留室の燃料量に応じて伸縮させ、燃料貯留室の
燃料液面上方に蒸発燃料が発生しないようにした燃料タ
ンクが、例えば特開平8−170568号公報に開示さ
れている。具体的には、上記包囲膜は、上壁及び下壁
と、これら上壁、下壁を互いに連結する蛇腹状の側壁
と、から成り、当該包囲膜の下壁が、ハウジングの平坦
な底壁に取り付けられる。そして、包囲膜の上壁が燃料
貯留室の燃料量に応じてハウジング内で上下動すると共
にこの上壁の上下動に伴い側壁が伸縮し、この包囲膜の
上壁の上下動及び側壁の伸縮に伴って燃料貯留室の容積
が増減する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記燃
料タンクでは、燃料貯留室を構成する下壁がハウジング
の底壁に固着されているため、当該下壁が燃料貯留室に
貯留される燃料量に応じて変位または変形することはな
い。このため、燃料貯留室に貯留可能な燃料量は、蛇腹
状の側壁が最大に伸延した時に最大となり、当該構造で
はそれ以上に燃料貯留量を増やすことはできない。
【0004】そこで、本出願人が先に出願した特願平1
0−53739号には、燃料貯留室に貯留可能な燃料量
を増加すべく、燃料貯留室に貯留される燃料量の増加に
応じて下壁及び上壁が燃料貯留室の容積を拡大する方
向、すなわち下壁が下方に、上壁が上方に各々変形する
構成の変形壁を有する燃料タンクが開示されている。
【0005】しかしながら、このような燃料タンクで
は、上壁及び下壁の変形モードと上壁、下壁を閉じる側
壁の変形モードとが異なることになるため、上壁及び下
壁の変形時に、変形モードの異なる壁同士を連結する異
壁連結部、すなわち上壁と側壁との間の連結部、下壁と
側壁との間の連結部で当該異なる変形モード同士が相互
干渉し捩れが生じて、最悪の場合、側壁が局部的に折れ
てしまう虞がある。なお、ここで言う変形モードとは、
燃料貯留室を構成する壁部材の材料、剛性、形状、厚さ
に基づく固有の変形量、変形形状(変形方向)、塑性
力、復元力のことである。
【0006】因みに、上記構成の燃料タンクにあって
は、上壁と側壁との間の連結部、下壁と側壁との間の連
結部は各々変形辺を有し、その個数は該当個所につき1
個である。
【0007】本発明は、このような課題を解決するため
になされたものであり、貯留される燃料量に応じて変形
可能な燃料貯留室を備える燃料タンクにおいて、燃料貯
留室の変形時に、変形モードの異なる壁同士を連結する
異壁連結部での異なる変形モード同士の相互干渉を防止
でき、当該異壁連結部での捩れの発生を防止して壁の折
損を防止できる燃料タンクを提供することを目的とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】第1発明の燃料タンク
は、貯留される燃料量に応じて変形可能な燃料貯留室を
備える燃料タンクにおいて、燃料貯留室は、複数の壁を
連結部で互いに連結して成り、変形モードの異なる壁同
士を連結する異壁連結部は、燃料貯留室の変形時での上
記異なる変形モード同士の相互干渉を防止する変形モー
ド干渉防止手段を有することを特徴としている。
【0009】このような第1発明に係る燃料タンクによ
れば、変形モードの異なる壁同士を連結する異壁連結部
に設けた変形モード干渉防止手段により、燃料貯留室の
変形時に当該異壁連結部での異なる変形モード同士の相
互干渉が防止される。
【0010】ここで、上記燃料貯留室は、具体的には、
第2発明のように、多角形を成し対向する上壁及び下壁
と、これら上壁、下壁を変形モード干渉防止手段を介し
て閉じる周縁壁と、から成り、変形モードが異なる壁同
士とは、上壁、下壁と周縁壁とである。
【0011】また、第3発明の燃料タンクは、第1また
は第2発明に加えて、変形モード干渉防止手段は、2個
以上の変形辺を有するように構成されることを特徴とし
ている。
【0012】このような第3発明に係る燃料タンクによ
れば、2個以上の変形辺を有するように構成された変形
モード干渉防止手段が、燃料貯留室の変形時に、変形モ
ードの異なる壁同士の変形を許容しながら当該異なる変
形モードによる変形量を調整する。このため、異壁連結
部での異なる変形モード同士の相互干渉が防止されると
共に、変形する壁の変形ストローク(例えば上壁及び下
壁の周縁壁に対する変形ストローク)が大きくされ、燃
料貯留室の容積が増やされて燃料貯留量が増大される。
【0013】ここで、上記変形モード干渉防止手段は、
具体的には、第4発明のように、変形モードの異なる壁
同士の間に設けられた段差形状または蛇腹形状である。
【0014】この燃料タンクの製造方法としては種々の
方法が採用され得るが、例えば、圧縮ガスでパリソン
(ブロー成形に使用される管状の定形プラスチック形
材)を金型の中に一杯に膨らませて中空の物体を成形す
るブロー成形を採用できる。
【0015】このブロー成形により、変形モードの異な
る壁同士を連結する異壁連結部の変形辺を1個とした燃
料タンク、例えば直方体の燃料タンクを製造すると、当
該変形辺を有する連結部が燃料タンクの周縁角部とな
り、例えば上壁、下壁及び周縁壁の上記周縁角部以外の
部分のパリソンを当該周縁角部に向かって伸ばして変形
辺を有する連結部を形成するため、当該変形辺を有する
連結部の肉厚が壁(例えば上壁、下壁及び周縁壁)の肉
厚に比して薄くなるという偏肉が発生するが、変形モー
ド干渉防止手段を特に段差形状とした燃料タンクをブロ
ー成形により製造すると、段差形状は、上記変形辺を1
個とした場合の構造に比して内側に凹む構造でありパリ
ソン側に近づくため、例えば上壁、下壁及び周縁壁の上
記周縁角部以外の部分のパリソンを伸ばす量が少なくさ
れ、偏肉の発生が防止される。このため、燃料タンクの
肉厚が均一にされ壁の強度(座屈力)が強くされる。ま
た、このように壁の強度が強くされることから、変形辺
を1個とした場合に比して壁の厚さを薄くでき、燃料貯
留室の容積がより増やされて燃料貯留量が一層増大され
る。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る燃料タンクの
好適な実施形態について添付図面を参照しながら説明す
る。なお、各図において、同一の要素には同一の符号を
付し、重複する説明は省略する。
【0017】本発明の燃料タンクは、例えば内燃機関に
供給すべき燃料を貯留するタンクとして用いられる。勿
論、単に燃料を貯留するタンクとして用いることもでき
る。
【0018】図1は、第1実施形態に係る燃料タンクを
備えた燃料貯留装置を示す部分断面図である。この燃料
貯留装置1は、当該燃料貯留装置1の外郭を構成するハ
ウジング(タンクシェルとも称す)4を備える。このハ
ウジング4は、金属または合成樹脂等の剛性のある部材
で形成され、上下に分割された上側部分2及び下側部分
3から成る。上側部分2は上方に、下側部分3は下方に
各々湾曲する形状を成し、これらの上、下側部分2,3
は、各々の周縁部全周に形成されたフランジ部2a,3
aにおいて互いに密封的に連結されている。
【0019】ハウジング4の上側部分2及び下側部分3
により画成される内部空間には、略直方体形状を成す分
離壁6(図2参照)が配設され、この分離壁6により、
ハウジング4内の内部空間は、分離壁6内部の燃料貯留
室5と、分離壁6より外部の上、下空間部61a,61
bとに分離される。そして、この分離壁6及び燃料貯留
室5により燃料タンク70が構成される。
【0020】燃料タンク70を構成する分離壁6は、図
2に示すように、その基本形状において、直方体の周縁
部を当該周縁部全体に渡って略直角に凹ませた形状(以
下単に略直方体形状と呼ぶ)を成し、この凹みを略直方
体形状の上側の周縁部で形成する上側段差壁G1〜G4
と、当該凹みを略直方体形状の下側の周縁部で形成する
下側段差壁H1〜H4と、上下方向に対向する略長方形
の一対の上壁7及び下壁8と、これら上壁7及び下壁8
の対応する辺同士を上側段差壁G1〜G4、下側段差壁
H1〜H4を各々介して連結する(閉じる)略長方形の
四つの側壁(周縁壁)9a〜9dと、を備える。これら
側壁9a〜9dは、その両端縁部において隣接する他の
側壁の端縁部に連結され、側壁9a〜9d間には連結部
9e〜9hが各々形成される。
【0021】また、上側段差壁G1〜G4は、図3及び
図4に示すように、その凹形状が縦壁I1〜I4及び横
壁J1〜J4により各々構成される。この縦壁I1〜I
4と横壁J1〜J4との間にはこれらを連結する連結部
B1〜B4が各々形成され、上壁7と上側段差部の縦壁
I1〜I4との間にはこれらを連結する連結部A1〜A
4が各々形成され、上側段差壁の横壁J1〜J4と側壁
9a〜9dとの間にはこれらを連結する連結部C1〜C
4が各々形成される。なお、本実施形態では、これらの
連結部A1〜A4,C1〜C4は上側段差壁G1〜G4
に含まれるものと定義する。
【0022】また、下側段差壁H1〜H4は、その凹形
状が縦壁K1〜K4及び横壁L1〜L4により各々構成
される。この縦壁K1〜K4と横壁L1〜L4との間に
はこれらを連結する連結部E1〜E4が各々形成され、
下壁8と下側段差壁の縦壁K1〜K4との間にはこれら
を連結する連結部D1〜D4が各々形成され、下側段差
壁の横壁L1〜L4と側壁9a〜9dとの間にはこれら
を連結する連結部F1〜F4が各々形成される。なお、
本実施形態では、これらの連結部D1〜D4,F1〜F
4は下側段差壁H1〜H4に含まれるものと定義する。
【0023】これら上壁7、下壁8、側壁9a〜9d及
び段差壁G1〜G4,H1〜H4を有する分離壁6は、
例えば、エチレンとビニルとの共重合樹脂またはナイロ
ンで作製された平坦なコア部分の両面を、高密度ポリエ
チレンで作製された表皮部分で覆った多層構造で形成さ
れ、実質的に剛性を有し且つ変形可能である。この分離
壁6の具体的な製造方法については後述する。
【0024】なお、上壁7または下壁8の面積は、一つ
の側壁の面積より大きく、上壁7及び下壁8の剛性は、
側壁9a〜9dより小さい。
【0025】ここで、上壁7及び下壁8は長方形の壁に
限定されず、一対の多角形の壁であれば良い。従って、
上壁7及び下壁8は多角形壁に相当し、側壁9a〜9d
は、上壁7と下壁8とを段差壁G1〜G4,H1〜H4
を各々介して連結する連結壁に相当する。また、上壁
7、下壁8、側壁9a〜9d及び段差壁G1〜G4,H
1〜H4を有する分離壁6の形状は、燃料タンク70を
設置すべき空間の形状に応じて適宜選択される。
【0026】このように分離壁6の内部には、当該分離
壁6の基本形状において略直方体形状の燃料貯留室5が
画成されるが、当該燃料貯留室5に燃料が供給されて、
燃料貯留室5の燃料量が略直方体形状を維持し得る燃料
量(以下所定量と記す)を越えると、図5に示すよう
に、上壁7及び下壁8が互いに離れて外方に膨らむよう
に湾曲変形すると共に、側壁9a〜9dが互いに近づい
て内方に凹むように湾曲変形する。
【0027】すなわち、燃料貯留室5の燃料量が所定量
を越えると、上壁7が鉛直上方に反るように湾曲変形す
ると共に下壁8が鉛直下方に反るように湾曲変形し、側
壁9a〜9dが水平方向且つ内方に反るように湾曲変形
する。こうして徐々に燃料貯留室5に貯留可能な燃料量
が増大する。
【0028】一方、燃料貯留室5の燃料が排出されて、
燃料貯留室5の燃料量が所定量より減少すると、図7に
示すように、上壁7及び下壁8が互いに近づいて内方に
凹むように湾曲変形すると共に、側壁9a〜9dが互い
に近づいて内方に凹むように湾曲変形する。
【0029】すなわち、燃料貯留室5の燃料量が所定量
より減少すると、上壁7が下方に反るように湾曲変形す
ると共に下壁8が上方に反るように湾曲変形し、側壁9
a〜9dが水平方向且つ内方に反るように湾曲変形す
る。こうして徐々に燃料貯留室5に貯留可能な燃料量が
減少する。
【0030】なお、上壁7及び下壁8の変形量は、側壁
9a〜9dの変形量より大きい。従って、上壁7及び下
壁8は大変形面に相当し、側壁9a〜9dは小変形面に
相当する。
【0031】このように、上壁7及び下壁8は上下方向
に大きく反るように湾曲変形し、側壁9a〜9dは内方
に小さく反るように湾曲変形する。このため、上壁7及
び下壁8の変形モードと側壁9a〜9dの変形モードは
異なる。なお、ここで言う変形モードとは、前述したよ
うに、燃料貯留室5を構成する壁部材の材料、剛性、形
状、厚さに基づく固有の変形量、変形形状(変形方
向)、塑性力、復元力のことである。
【0032】ところで、分離壁6の形状を、図11に示
すように、段差壁G1〜G4,H1〜H4がなく上壁7
と下壁8とを側壁9a〜9dで閉じた形状、すなわち直
方体形状とした分離壁95の場合には、上壁7と一つの
側壁とを連結する異壁連結部の変形辺の個数は変形辺P
の1個(内側の変形辺も含めて1個とする)であり、下
壁8と一つの側壁との間の異壁連結部の変形辺の個数は
変形辺Qの1個である。
【0033】このように、変形モードの異なる壁同士を
連結する異壁連結部の変形辺の個数を1個とした場合に
は、上壁7及び下壁8の上下方向への大きな湾曲変形、
側壁9a〜9dの内方への小さな湾曲変形により、当該
変形辺P,Qで上記異なる変形モード同士が相互干渉し
当該変形辺P,Qに捩れが生じて、最悪の場合、側壁が
局所的に折れてしまう虞がある。
【0034】しかしながら、本実施形態においては、上
壁7と側壁9a〜9dとの間に上側段差壁G1〜G4を
設けると共に、下壁8と側壁9a〜9dとの間に下側段
差部H1〜H4を設けることで、上壁7と一つの側壁と
の間の変形辺の個数を3個に増やす(内側の変形辺も含
めて3個とする)と共に、下壁8と一つの側壁との間の
変形辺の個数を3個に増やしている。すなわち、図11
に対応して図3(b)で側壁9aを対象にして説明すれ
ば、上壁7と側壁9aとの間の変形辺を連結部A1,B
1,C1での3個に増やすと共に、下壁8と側壁9aと
の間の変形辺を連結部D1,E1,F1での3個に増や
している。
【0035】このように、変形モードの異なる壁同士を
連結する異壁連結部の変形辺の個数が増やされる(2個
以上にされる)と、分離壁6の変形時に、この変形辺を
含む段差壁G1〜G4,H1〜H4が、図6及び図8に
示すように、変形モードの異なる壁同士の変形を許容す
るように変形し、異なる変形モードによる変形量を調整
する。このため、段差壁G1〜G4,H1〜H4での異
なる変形モード同士の相互干渉が防止される。
【0036】従って、変形辺を有する連結部A1〜A
4,C1〜C4を含んだ上側段差壁G1〜G4、変形辺
を有する連結部D1〜D4,F1〜F4を含んだ下側段
差壁H1〜H4は、変形モードの異なる壁同士を連結す
る異壁連結部に各々相当すると共に、異なる変形モード
同士の相互干渉を防止する変形モード干渉防止手段に各
々相当する。
【0037】再び図1を参照すると、分離壁6を構成す
る下壁8の略中央には、燃料貯留室5に対して燃料を供
給または排出するための燃料管60が接続される。この
燃料管60は、下壁8の下方において、燃料供給管10
と、後述の補助燃料タンク14に接続される燃料導入管
20と、に分岐される。
【0038】燃料導入口(不図示)から導入された燃料
は、燃料供給管10、燃料管60を介して燃料貯留室5
に供給されると共に燃料導入管20を介して補助燃料タ
ンク14内に供給される。また、燃料貯留室5の燃料
は、燃料排出時に、燃料管60、燃料導入管20を介し
て補助燃料タンク14内に吸入される。
【0039】これらの燃料供給管10及び燃料導入管2
0は、燃料管60との接続部において、その管壁が蛇腹
状を成して伸縮可能且つ曲げ可能であり、下壁8の湾曲
変形を許容する。なお、本実施形態においては、燃料導
入管20は、全長に渡って蛇腹状を成している。
【0040】また、分離壁6を構成する上壁7の略中央
には、燃料貯留室5の気体、特に蒸発燃料を当該燃料貯
留室5外に排出するための蒸発燃料排出管11が遮断弁
12を介して接続される。この蒸発燃料排出管11は、
可撓性を有し、上壁7の湾曲変形を許容する。また、遮
断弁12は、燃料貯留室5の燃料液面が当該遮断弁12
に達した時に蒸発燃料排出管11を遮断し、燃料が燃料
貯留室5外部に漏洩するのを防止する。
【0041】また、蒸発燃料排出管11は、逆止弁1
3、蒸発燃料を一時的に吸着するためのチャコールキャ
ニスタ(不図示)を介して内燃機関の吸気通路(不図
示)に接続される。このチャコールキャニスタに吸着さ
れた蒸発燃料は、内燃機関の機関運転状態に応じて吸気
通路内にパージされ、機関で燃焼処理される。
【0042】また、上記逆止弁13は、当該逆止弁13
と遮断弁12との間の蒸発燃料排出管11内の圧力が、
予め設定された正圧を越えると開弁し、予め設定された
正圧より低くなると閉弁する。このような逆止弁13の
作用により、遮断弁12が一旦遮断した後に、気体が燃
料貯留室5に入り込むのが防止される。
【0043】さらに、ハウジング4の上側部分2の内壁
面には、上壁7の上下方向における変位位置または移動
量を検出し、燃料貯留室5の燃料量を算出する燃料ゲー
ジ71が設けられている。この燃料ゲージ71は、振り
子式のゲージであって、振り子の変位角から燃料量を算
出する。
【0044】また、ハウジング4の下側部分3上であっ
て、下壁8の燃料管60より側壁9c側の下方には、燃
料貯留室5の燃料が一時的に貯留される補助燃料タンク
14が配置される。この補助燃料タンク14内には、当
該補助燃料タンク14内の燃料を燃料送り管15を介し
て内燃機関の燃料噴射弁(不図示)に送り出すための燃
料ポンプ16が配置される。この燃料ポンプ16は、燃
料に含まれている塵等を濾過するためのフィルタ17を
介して燃料を吸入し、所定の燃料圧力に調圧して燃料噴
射弁に送り出す。
【0045】また、補助燃料タンク14の下壁50に
は、略鉛直上方へ延びる分割壁18が立設されている。
この分割壁18は、図9に示すように、燃料ポンプ16
及びフィルタ17を包囲するように配置されて当該燃料
ポンプ16及びフィルタ17を収容する収容室19を形
成し、補助燃料タンク14が傾斜せしめられて当該補助
燃料タンク14内の燃料液面が傾斜した時に、フィルタ
17周りの燃料が枯渇するのを防止する。従って、この
分離壁18は、燃料枯渇防止手段に相当する。
【0046】また、図1に示すように、補助燃料タンク
14の上壁52の上面及び、ハウジング4の下側部分3
であって、下壁8の燃料管60より側壁9a側の下方部
分(以下単に下側部分3の所定部分と記す)3aの上面
は、分離壁6の下壁8が下方に湾曲した時の当該下壁8
の形状に一致し、ハウジング4の上側部分2の下面は、
分離壁6の上壁7が上方に湾曲した時の当該上壁7の形
状に一致する。
【0047】従って、下壁8が下方に湾曲変形し補助燃
料タンク14の上壁52及びハウジング4の下側部分3
の所定部分3aの上面に当接した時に、当該上壁52及
び下側部分3の所定部分3aが、下壁8のそれ以上の下
方への湾曲変形を抑制して、当該下壁8の下方への湾曲
を所定の大きさに規制し、上壁7が上方に湾曲変形しハ
ウジング4の上側部分2の下面に当接した時に、当該上
側部分2が、上壁7のそれ以上の上方への湾曲変形を抑
制して、当該上壁7の上方への湾曲を所定の大きさに規
制する。
【0048】従って、分離壁6の下壁8及び上壁7は、
補助燃料タンク14の上壁52及びハウジング4の下側
部分3の所定部分3a、ハウジング4の上側部分2によ
って、予め設定された許容値を越えて極度に湾曲変形す
ることがなく、上壁7及び下壁8は湾曲変形時に保護さ
れる。加えて、補助燃料タンク14の上壁52及びハウ
ジング4の下側部分3の所定部分3aの形状が下壁8の
下方への湾曲形状に一致し、ハウジング4の上側部分2
の形状が上壁7の上方への湾曲形状に一致するため、上
壁7及び下壁8は湾曲変形時にさらに保護される。この
ように上壁7及び下壁8が保護されることにより、燃料
タンク70の損傷防止が図られている。
【0049】また、燃料供給管10を介しての燃料貯留
室5への燃料供給に関しては、分離壁6の下壁8が、補
助燃料タンク14の上壁52及びハウジング4の下側部
分3の所定部分3aの上面に当接し、分離壁6の上壁7
が、ハウジング4の上側部分2の下面に当接した時点
で、停止される。すなわち、当該補助燃料タンク14の
上壁52及びハウジング4の下側部分3の所定部分3
a、ハウジング4の上側部分2により、燃料貯留室5の
燃料の最大貯留量が決定される。
【0050】また、ハウジング4の上側部分2及び下側
部分3を連結したハウジング周縁部の全周内側には、図
1及び図10に示すように、分離壁6の側壁9a〜9d
の高さと略同じ高さを有する空隙21が、上側部分2及
び下側部分3により形成されている。この空隙21内に
は、側壁9a〜9d及び当該側壁9a〜9dに連結され
た段差壁の横壁J1〜J4,L1〜L4の連結部分22
が収容される。この段差壁の横壁J1〜J4,L1〜L
4の連結部分22を側壁の一部と見なし、以下では、段
差壁の横壁J1〜J4,L1〜L4の連結部分22と側
壁9a〜9dを合わせて側壁相当部分62と呼ぶ。
【0051】こうして分離壁6は、側壁相当部分62
が、ハウジング4の上側部分2及び下側部分3により挟
まれて、ハウジング4に対して水平方向に摺動可能に支
持される。すなわち、ハウジング4の上側部分2及び下
側部分3を連結したハウジング周縁部により、分離壁6
の側壁相当部分62を水平方向に摺動可能に挟持する挟
持部23が構成される。この挟持部23が、分離壁6を
支持する支持部材に相当する。
【0052】上記側壁相当部分62は、上壁7及び下壁
8の湾曲変形時に、挟持部23を水平方向に摺動して変
位する。また、上壁7及び下壁8の湾曲変形時において
は、段差壁の横壁J1〜J4,L1〜L4の側壁9a〜
9dに対する連結部分22の上方及び下方への変位は非
常に小さい。このため、図10に示すように、挟持部2
3により、上壁7、下壁8及び段差壁G1〜G4,H1
〜H4の上方及び下方への湾曲変形が抑制されることは
ない。
【0053】このように、分離壁6は、側壁相当部分6
2においてハウジング4の挟持部23に支持されるた
め、上壁7、下壁8及び段差壁G1〜G4,H1〜H4
の燃料貯留室5の燃料量に応じた上下方向の湾曲変形が
可能にされている。
【0054】なお、燃料貯留室5の外部から入力される
上下方向または水平方向の振動を減衰遮断するために、
側壁相当部分62と挟持部23との間に、弾性部材から
成る振動減衰手段を追加的に設けても良い。
【0055】次に、上記構成の燃料タンク70の製造方
法について簡単に述べる。前述したように、燃料タンク
70を構成する分離壁6は多層樹脂構造であるため、本
実施形態では、当該分離壁6をブロー成形により得てい
る。このブロー成形とは、圧縮ガスでパリソン(ブロー
成形に使用される管状の定形プラスチック形材)を金型
の中に一杯に膨らませて中空の物体を成形するものであ
る。
【0056】このブロー成形により、図11に示した直
方体形状の分離壁95、すなわち異壁連結部の変形辺の
個数が該当個所で1個のものを製造すると、当該変形辺
を有する連結部P,Qが分離壁95の周縁角部となり、
上壁7、下壁8及び側壁9a〜9dの上記周縁角部以外
の部分のパリソンを当該周縁角部に向かって伸ばして変
形辺を有する連結部P,Qを形成するため、当該連結部
P,Qの肉厚が上壁7、下壁8及び側壁9a〜9dの肉
厚に比して薄くなるという偏肉が発生するが、図2に示
した本実施形態の略直方体形状の分離壁6、すなわち上
壁7、下壁8と側壁9a〜9dとを段差壁G1〜G4,
H1〜H4を介して連結した略直方体形状の分離壁6を
ブロー成形により製造すると、段差壁G1〜G4,H1
〜H4は、上記直方体形状とした分離壁95の連結部
P,Qに比して内側に凹む構造でありパリソン側に近づ
くため、上記上壁7、下壁8及び側壁9a〜9dの上記
周縁角部以外の部分のパリソンを伸ばす量が少なくさ
れ、偏肉の発生が防止される。
【0057】このように、本実施形態では、分離壁6が
均一な肉厚にされており、上壁7及び下壁8を段差壁G
1〜G4,H1〜H4を介して支持する側壁9a〜9d
の座屈強度、すなわち側壁相当部分62の座屈強度が強
くされている。
【0058】このため、側壁相当部分62を、挟持部2
3により水平方向に摺動可能に支持する本実施形態の構
成でも、当該側壁相当部分62は座屈することはない。
【0059】このように構成された燃料タンク70によ
れば、基本形状が図2に示した略直方体形状を成す分離
壁6内に、燃料供給管10を介して燃料が供給され、燃
料貯留室5の燃料量が前述した所定量を越えると、図5
及び図6に示したように、上壁7が上方に湾曲変形する
と共に下壁8が下方に湾曲変形し、さらに側壁9a〜9
dが内方に湾曲変形すると共に段差壁G1〜G4,H1
〜H4がこれら上壁7、下壁8及び側壁9a〜9dの湾
曲変形を許容しながら変形する。これらの湾曲変形は、
燃料タンク70を支持する挟持部23に抑制されること
なく、燃料量の増加に応じて徐々に大きくなり、燃料貯
留室5の容積が増大されて、燃料貯留室5に燃料が最大
量貯留される。この時、補助燃料タンク14内にも燃料
が満たされる。
【0060】このように、本実施形態では、燃料量の増
加に伴って上壁7が上方に、下壁8が下方に各々湾曲変
形することがない燃料タンクに比して、より多くの燃料
量が燃料貯留室5に貯留される。
【0061】また、燃料量の増加時に、段差壁G1〜G
4,H1〜H4が、上壁7、下壁8及び側壁9a〜9d
の湾曲変形を許容しながら変形し、異なる変形モードに
よる変形量を調整するため、段差壁G1〜G4,H1〜
H4での異なる変形モード同士の相互干渉が防止され、
当該段差壁G1〜G4,H1〜H4で捩れが生じること
はなく、側壁9a〜9dの折損が防止される。
【0062】一方、燃料排出時になると、燃料ポンプ1
6の駆動により、燃料貯留室5の燃料は、燃料管60、
燃料導入管20、フィルタ17、燃料送り管15を介し
て内燃機関の燃料噴射弁に送り出される。この燃料貯留
室5の燃料量の減少に伴って、上壁7の上方への湾曲及
び下壁8の下方への湾曲、側壁9a〜9dの内方への湾
曲が徐々に解消されて行き、燃料貯留室5の燃料量が所
定量まで減少すると、分離壁6は、図2に示した略直方
体形状に復帰する。
【0063】さらに、燃料が燃料貯留室5から送り出さ
れて当該燃料貯留室5の燃料量が上記所定量より減少す
ると、図7及び図8に示したように、吸引による負圧に
よって上壁7が下方に湾曲変形すると共に下壁8が上方
に湾曲変形し、さらに側壁9a〜9dが内方に湾曲変形
すると共に段差壁G1〜G4,H1〜H4がこれら上壁
7、下壁8及び側壁9a〜9dの湾曲変形を許容しなが
ら変形する。これらの湾曲変形は、燃料タンク70を支
持する挟持部23に抑制されることなく、燃料量の減少
に応じて徐々に大きくなり、図8に示すように、上壁7
と下壁8とがその略中央において当接し密着状態となっ
て、それ以上の湾曲変形の進行が抑制される。
【0064】このように、本実施形態では、燃料量の減
少に伴って上壁7が下方に、下壁8が上方に各々湾曲変
形することがない燃料タンクに比して、当該湾曲変形に
より減少された燃料貯留室5の容積に対応した分、燃料
貯留室5の空間部の容積が低減される。このため、蒸発
燃料が大幅に低減される。
【0065】また、燃料量の減少時にも、段差壁G1〜
G4,H1〜H4が、上壁7、下壁8及び側壁9a〜9
dの湾曲変形を許容しながら変形するため、当該段差壁
G1〜G4,H1〜H4に捩れが生じることはなく、側
壁9a〜9dの折損が防止される。すなわち、燃料量の
増減に応じた上壁7、下壁8及び側壁9a〜9dの湾曲
変形により、側壁9a〜9dが折損することはない。
【0066】また、図11に示した直方体形状の分離壁
95においては、上壁7に関して述べれば、当該上壁7
は、図11に点線で示す上壁7Cの位置まで上方に湾曲
変形し、点線で示す上壁7Dの位置まで下方に湾曲変形
するが、図2に示した本実施形態の略直方体形状の分離
壁6においては、上記直方体形状に比して変形辺の個数
が増やされているため、当該上壁7は、図11の上壁7
Cの位置よりも上方の図10に点線で示す上壁7Aの位
置まで湾曲変形し、図11の上壁7Dの位置よりも下方
の図10に点線で示す上壁7Bの位置まで湾曲変形す
る。勿論、下壁8に関しても同様である。
【0067】このように、分離壁を略直方体形状とした
本実施形態の場合の上壁7及び下壁8の変形ストローク
は、分離壁を直方体形状とした場合の上壁7及び下壁8
の変形ストロークに比して大きい。このため、分離壁を
直方体形状とした場合に比して、燃料貯留室5の容積が
増やされて燃料貯留量がより増大される。
【0068】しかも、前述したように、分離壁6全体の
肉厚が均一にされ座屈強度が強くされているため、偏肉
を有する図11に示した分離壁95に比して分離壁6の
厚さを薄くでき、燃料貯留室の容積がより増やされて燃
料貯留量が一層増大される。従って、当該燃料貯留室5
に貯留可能な燃料量を最大に維持することができる。
【0069】なお、本実施形態では、段差壁G1〜G
4,H1〜H4の段差(段数)を1段としているが、多
段であっても勿論良い。
【0070】図12は、第2実施形態に係る燃料タンク
の周縁部を示す断面図である。燃料タンク70を構成す
る第2実施形態の分離壁80では、第1実施形態の段差
壁G1〜G4,H1〜H4に代えて傾斜壁M1〜M4,
N1〜N4により上壁7、下壁8と側壁9a〜9dとが
連結されている。従って、変形辺を有する連結部A1〜
A4,C1〜C4を含んだ上側傾斜壁M1〜M4、変形
辺を有する連結部D1〜D4,F1〜F4を含んだ下側
傾斜壁段差壁N1〜N4は、変形モードの異なる壁同士
を連結する異壁連結部に各々相当すると共に、異なる変
形モード同士の相互干渉を防止する変形モード干渉防止
手段に各々相当する。なお、図12においては、符号M
2〜M4,N2〜N4に対応する傾斜壁は図面上省略さ
れている。
【0071】このように構成された分離壁80によれ
ば、上壁7と一つの側壁との間の変形辺の個数が2個に
されていると共に、下壁8と一つの側壁との間の変形辺
の個数が2個にされている。図12に示す側壁9aを対
象にして説明すれば、上壁7と側壁9aとの間の変形辺
の個数が当該変形辺を有する連結部A1,C1の2個に
されていると共に、下壁8と側壁9aとの間の変形辺の
個数が当該変形辺を有する連結部D1,F1の2個にさ
れている。
【0072】すなわち、図11に示した直方体形状の分
離壁95の場合のように該当個所につき1個の変形辺を
有する場合に比して、変形辺の個数が増やされている。
従って、第1実施形態と同様な作用・効果を奏するとい
うのはいうまでもない。
【0073】図13は、第3実施形態に係る燃料タンク
の周縁部を示す断面図である。燃料タンク70を構成す
る第3実施形態の分離壁90では、第1実施形態の段差
壁G1〜G4,H1〜H4に代えて内側に湾曲する湾曲
壁O1〜O4,P1〜P4により上壁7、下壁8と側壁
9a〜9dとが連結されている。従って、変形辺を有す
る連結部A1〜A4,C1〜C4を含んだ上側湾曲壁O
1〜O4、変形辺を有する連結部D1〜D4,F1〜F
4を含んだ下側湾曲壁P1〜P4は、変形モードの異な
る壁同士を連結する異壁連結部に各々相当すると共に、
異なる変形モード同士の相互干渉を防止する変形モード
干渉防止手段に各々相当する。なお、図13において
は、符号O2〜O4,P2〜P4に対応する湾曲壁は図
面上省略されている。
【0074】このように構成された分離壁90でも、第
2実施形態と同様に、上壁7と一つの側壁との間の変形
辺の個数が2個にされていると共に、下壁8と一つの側
壁との間の変形辺の個数が2個にされている。従って、
第2実施形態と同様な作用・効果を奏するというのはい
うまでもない。
【0075】なお、第3実施形態では、湾曲壁O1〜O
4,P1〜P4を1段としているが、これを波打つよう
に(凹凸に)形成して多段としても良い。このように構
成すれば、多段の湾曲壁は所謂蛇腹となる。
【0076】以上、本発明をその実施形態に基づき具体
的に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるも
のではなく、例えば、上記実施形態においては、ハウジ
ング4の挟持部23により、側壁相当部分62全体を支
持する構成としているが、側壁相当部分62のうちの四
つの角部(燃料タンク70の四つの角部)のみを支持す
る構成としても良い。このように構成しても、角部は、
隣り合う側壁同士を連結した連結部9e〜9hを有しそ
の剛性が他の部分に比して最も高く殆ど変形がないた
め、側壁9a〜9d及び上壁7、下壁8の変形が抑制さ
れることはなく、側壁9a〜9d及び上壁7、下壁8
は、上記実施形態と同様な湾曲変形が可能である。ま
た、当該角部は、上記のように剛性が高く、しかも、前
述したように座屈強度が強いため、この角部のみを支持
する構成でも燃料タンク70を良好に支持できる。さら
にまた、このように角部のみを支持する構成のため、側
壁相当部分62全体を支持する上記実施形態に比して構
成の簡略化を図ることができるというのはいうまでもな
い。
【0077】なお、本発明は、前述したような、多角形
を成し対向する上壁7及び下壁8と、これら上壁7、下
壁8を閉じる側壁9a〜9dと、から構成される燃料タ
ンク70のみに適用されるものではなく、貯留される燃
料量に応じて変形可能な燃料貯留室を備える燃料タンク
全般に適用可能である。
【0078】
【発明の効果】本発明による燃料タンクは、変形モード
の異なる壁同士を連結する異壁連結部に設けた変形モー
ド干渉防止手段が、燃料貯留室の変形時に当該異壁連結
部での異なる変形モード同士の相互干渉を防止するた
め、当該異壁連結部での捩れの発生を防止でき、壁の折
損を防止できる。その結果、燃料タンクの信頼性を向上
することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に係る燃料タンクを備えた燃料貯
留装置を示す部分断面図である。
【図2】燃料タンクの基本形状を示す斜視図である。
【図3】図2に示した燃料タンクの段差壁の特に連結部
を説明するための図であり、(a)は燃料タンクの正面
図、(b)は側面図である。
【図4】図2に示した燃料タンクの段差壁の特に縦壁及
び横壁を説明するための図であり、(a)は燃料タンク
の正面図、(b)は側面図である。
【図5】燃料が満杯に満たされた際の燃料タンクの状態
を示す斜視図である。
【図6】図5のX−X線に沿う断面図である。
【図7】燃料が少なくなった際の燃料タンクの状態を示
す斜視図である。
【図8】図7のX−X線に沿う断面図である。
【図9】補助燃料タンクを示す断面平面図である。
【図10】図1中のA部を拡大して示す詳細断面図であ
る。
【図11】燃料タンクの基本形状を直方体とした場合の
当該燃料タンクを備えた燃料貯留装置を示す図10と同
様の詳細断面図である。
【図12】第2実施形態に係る燃料タンクの周縁部を示
す断面図である。
【図13】第3実施形態に係る燃料タンクの周縁部を示
す断面図である。
【符号の説明】
5…燃料貯留室、6,80,90…分離壁、7…上壁、
8…下壁、9a〜9d…側壁(周縁壁)、70…燃料タ
ンク、A1〜A4,B1〜B4,C1〜C4,D1〜D
4,E1〜E4,F1〜F4…連結部(変形辺)、G1
〜G4,H1〜H4…段差壁、M1〜M4,N1〜N4
…傾斜壁、O1〜O4,P1〜P4…湾曲壁。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 貯留される燃料量に応じて変形可能な燃
    料貯留室を備える燃料タンクにおいて、 前記燃料貯留室は、複数の壁を連結部で互いに連結して
    成り、 変形モードの異なる壁同士を連結する異壁連結部は、前
    記燃料貯留室の変形時での前記異なる変形モード同士の
    相互干渉を防止する変形モード干渉防止手段を有するこ
    とを特徴とする燃料タンク。
  2. 【請求項2】 前記燃料貯留室を構成する前記壁は、多
    角形を成し対向する上壁及び下壁と、これら上壁、下壁
    を前記変形モード干渉防止手段を介して閉じる周縁壁
    と、から成り、 前記上壁及び前記下壁の変形モードと前記周縁壁の変形
    モードとが異なることを特徴とする請求項1記載の燃料
    タンク。
  3. 【請求項3】 前記変形モード干渉防止手段は、2個以
    上の変形辺を有するように構成されることを特徴とする
    請求項1または2記載の燃料タンク。
  4. 【請求項4】 前記変形モード干渉防止手段は、前記変
    形モードの異なる壁同士の間に設けられた段差形状また
    は蛇腹形状であることを特徴とする請求項3記載の燃料
    タンク。
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